説明

把手取付構造

【課題】 把手が取り付けられる前部材若しくは扉の加工を容易にし、しかも、湿気や水の侵入に伴う前部材若しくは扉の腐食原因を回避することのできる把手取付構造を提供すること。
【解決手段】 引き出し12の前端に位置する前部材19若しくは扉13の端部に把手15が取り付けられている。この把手は、前部材若しくは扉の端部長さと略同一長さの把手本体25と、この把手本体の下面から垂下した複数の取付部26とを含む。取付部26は、前部材若しくは扉の端部に形成された溝20内に受容された状態で、裏面側から挿入されるねじ22によって固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は把手取付構造に係り、特に、引き出しや扉の端部長さに略対応する長さの把手を引き出しの前部材若しくは扉に取り付ける構造の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、キッチンキャビネット等の引き出しにおける把手の取付構造が開示されている。同文献は、引き出しの前端部に位置する前部材の上端面に溝を設け、当該溝に把手部材の下面側から垂下した片状の取付部を差し込んで前部材の裏面から挿入されるねじで固定する、という構成を採っている。ここで、把手は、前部材の左右方向に沿う長さに略対応した長さに設けられており、引き出しの出し入れ作業に際して手指を引っ掛ける位置の制約が少ないものとなっている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−13632号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたタイプの把手取付構造にあっては、前記取付部が把手本体の延出方向に沿って延びる長い片状をなすものと推測される。そのため、取付部を前部材に取り付けるための溝が前部材の左右方向に沿って長く形成されるものとなり、溝加工に手間を要する、という不都合がある。
しかも、取付部の厚みが溝幅よりも小さく形成されているため、引き出しの反復継続的な出し入れにより、把手が前後方向にぐらつき易くなるという問題を生ずる。また、把手本体と前部材との間から水が侵入すると、溝内に水が入って保水し易くなり、これにより、前部材の溝回りを腐食させてしまう原因となる。そのため、特許文献1では、把手本体の下面と前部材の上端面との間に防水シートとして作用する木口テープ等を配置する必要があり、構成を複雑にする、という不都合を招来する。
【0005】
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、把手を取り付けるための引き出しの前部材若しくは扉側の加工を容易に行うことができるとともに、防水シート等を必要とすることなく湿気や水の侵入に伴う腐食原因を回避することのできる把手取付構造を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、把手を引き出しの前部材若しくは扉に取り付けたときに、把手が前部材若しくは扉に引き付けられる状態で両者の連結を行うことができ、把手のがたつきを効果的に防止することのできる把手取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明は、引き出しの前端部に位置する前部材若しくは扉の外周側に受容部を設けるとともに、当該受容部を利用して把手を取り付ける構造であって、
前記把手は、前記前部材若しくは扉の端部の長手方向に沿って延びる把手本体と、この把手本体の延出方向に対して交差する方向に突出するとともに当該把手本体の延出方向の長さよりも短い寸法に設けられた複数の取付部とを含み、
前記受容部に取付部をそれぞれ受容させた状態で当該取付部が前部材若しくは扉にそれぞれ固定される、という構成を採っている。
【0008】
本発明において、前記取付部は把手本体の延出方向に沿う複数箇所に配置された片部材又は軸部材により構成することができる。
【0009】
また、前記把手本体は、前部材若しくは扉の外周端面に接する設置部と、当該設置部に連なって前部材若しくは扉のコーナーをカバーする屈曲部とを含み、
前記取付部の少なくとも基部領域は、前記受容部に略ぴったり受容される寸法に設けられている。
【0010】
更に、前記取付部は前部材若しくは扉の裏面側から挿入される締結部材を介して固定され、当該締結部材による締結力を付与したときに、前記把手本体が前部材若しくは扉の外周端面に引き寄せられるように設けることもできる。
【0011】
また、前記取付部には、前部材若しくは扉の裏面から挿入されるねじの先端をガイドする薄肉部が形成される、という構成を採ってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、把手本体の延出方向長さよりも十分に短い取付部とすることで、把手本体の延出方向に沿って長い領域にわたる受容部を形成する必要をなくすことができる。従って、前部材若しくは扉に受容部を加工する作業を容易に行うことができる。
また、取付部の基部領域が受容部にぴったり受容されることにより、受容部に湿気や水が侵入し難くなり、当該領域における前部材若しくは扉の腐食等の原因を効果的に回避することができる。
更に、締結部材を介して把手が前部材若しくは扉に引き寄せられる構成を採用した場合には、把手と前部材若しくは扉とが緊密に接触して水等の侵入を確実に阻止することができる。
また、取付部に薄肉部を設けた場合には、例えば、把手をアルミニウム等の比較的軟質の金属材料で形成した場合に、ねじ穴を予め形成することなくねじ先端をガイドしつつねじ切りを行うことが可能となり、把手自体の加工工数も減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
[第1実施形態]
図1には本発明に係る把手取付構造がキッチンキャビネットの引き出しに適用された第1実施形態の概略斜視図が示され、図2には、引き出しの概略斜視図が示されている。これらの図において、キッチンキャビネット10は、カウンター11の下部領域で前後方向に出し入れ可能に設けられた複数の引き出し12及び扉13を備えて構成されている。
【0015】
前記引き出し12は、図2に示されるように、引き出し本体14と把手15とにより構成されている。引き出し本体14は、底部材16の左右両側に位置する一対の側部材17,17と、これら底部材16及び側部材17の後部及び前部に位置する後部材18及び前部材19を備えて構成されている。ここで、引き出し本体14を構成する各部材16〜19は、それぞれ合板等からなる板材を用いて形成されている。また、図1に示されるように、左側の扉13の外周側となる上端部と、右側の扉13の左端部にも把手15がそれぞれ取り付けられている。なお、扉13に対する把手の取付構造は、前記前部材19に把手15を取り付ける構造と同一であり、従って、以下においては、前部材19に把手15を取り付けた場合について説明する。
【0016】
前記前部材19は、図3ないし図5に示されるように、外周側となる上端面の左右二箇所に受容部としての溝20,20を備えて構成されている。これらの溝20は、角ノミ等の工具を用いて正面形状が略方形をなす有底の穴状に形成されている。また、前部材19の裏面側には、溝20の領域内に貫通する穴21が形成され、当該穴21内に、締結部材としてのねじ22がねじ込みできるように設けられている。
【0017】
前記把手15は、引き出し12を出し入れする際、或いは扉13を開閉する際の操作部となるものであり、前部材19の端部の左右方向(長手方向)に沿って延びて当該前部材19の左右方向の長さと略同一長さに設けられた把手本体25と、この把手本体25の延出方向に沿う二箇所に設けられた取付部26とにより構成されている。把手本体25は、前部材19の端面に接する片状の設置部27と、この設置部27の前端から下向きに連なって前部材18の上端前面側のコーナーCをカバーする屈曲部28と、設置部27の後端から上方に向けられた起立部29と、当該起立部29の上端に連なって前記設置部27と略平行に設けられた上面部30と、この上面部30の前端から下向きに屈曲する指掛け部32とにより構成されている。
【0018】
前記取付部26,26は、把手本体25の延出方向に対して交差する方向となるように、設置部27の下面側からそれぞれ下向きに突設されている。これらの取付部26は、設置部27の左右長さに略対応する長さとなる片を備えた状態で押出成形された後に、取付部26を除く領域を切除することにより形成される。取付部26の面は、前部材19の面と略平行であり、その板厚は、溝20の前後幅(図3中左右幅)に略対応するように設けられている。従って、取付部26を溝20内に挿入して当該溝20に受容させたときに、少なくとも、取付部26の基部領域が溝20内にぴったり受容され、これにより、把手15が前後方向にぐらつくことなく取付姿勢を安定的に保つこととなる。また、把手15と前部材19との間に水等が入り込むようなことがあっても、防水用のシート等を用いることなく溝20への侵入を阻止することができるようになっている。なお、取付部26の面内略中央部にはねじ穴34が形成されており、当該ねじ穴34に前部材19の裏面側から挿入されるねじ22がねじ込まれるようになっている。
【0019】
前記把手15を引き出し本体14に取り付ける場合には、図4に示されるように、把手15を前部材19の上端面と略平行に配置し、二つの取付部26を対応する溝20に差し込めばよい。そして、設置部27の下面が前部材19の上端面に接した状態で、前部材19の裏面側からねじ22を挿入して取付部26のねじ穴34にねじ込むことにより、取付部26を溝20内にしっかりと固定することができる。なお、取付部26において、図3中下端側の板厚を下端に向かって次第に先細に形成しておくこともでき、これにより、取付部26を溝20に差し込む際の初期動作をスムースに行うことが可能となる。また、把手15を取付位置に配置したときに、ねじ穴34の中心軸線が穴21の中心軸線よりも僅かに上方位置となるように意図的に設定しておくことで、ねじ22をねじ穴34にねじ込んだときに、軸線位置のずれを補正しようとする力により、把手15を前部材19の上端面に引き寄せるように作用させることができる。
【0020】
従って、このような第1実施形態によれば、取付部26が挿入される溝20の形成長さを最小限なものとすることができ、前部材19の加工を極めて容易且つ迅速に行うことができる。また、取付部26が溝20内にぴったり収まる構造であるため、把手15の取付姿勢の安定化が図れる他、水等の侵入も効果的に回避可能となる。
【0021】
次に、本発明の前記以外の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同一若しくは同等の構成部分について、必要に応じて同一符号を用いるものとし、説明を省略若しくは簡略にする。
【0022】
[第2実施形態]
図6には、本発明の第2実施形態が示されている。この実施形態は、取付部26の形状を変更したところに特徴を有する。すなわち、取付部26は、円柱状の軸部材により構成され、把手本体25とは別体に形成されて溶接等の手段により固定されている。取付部26の軸線方向と略直交する方向であって前部材19の面厚方向に沿う方向には、ねじ22がねじ込まれるねじ穴34が形成されている。この一方、溝20は、取付部26の外形寸法に略対応した有底の丸穴として形成されている。その他の構成は、実質的に第1実施形態と同様である。
【0023】
このような第2実施形態によれば、第1実施形態で得られる効果の他、取付部26を把手本体25に固定する構成であるため、把手本体25の押出形状を比較的シンプルなものとすることができ、しかも、取付部26自体は一本の軸部材を適当な長さに裁断したものを用いることができるので、廉価に入手可能となり、把手15の製造コストを抑制することができる。しかも、前部材19の溝20は、ドリルで所定深さに穴加工するだけで足りるため、前部材19の加工も一層容易なものとなる。
【0024】
[第3実施形態]
図7及び図8には、本発明の第3実施形態が示されている。この実施形態は、片状をなす取付部26の板厚を第1実施形態のものより厚く設ける一方、部分的に肉厚が薄い領域を設けた点に特徴を有する。すなわち、図8に示されるように、取付部26は、上下方向の略中間部に同図中紙面直交方向に延びる溝部36を備えて構成され、当該溝部36を設けた領域の板厚をtとしたときに、その上下両側の板厚t1が相対的に大きく形成されている。ここで、板厚tは、第1実施形態における取付部26の板厚と同程度とされ、板厚t1の領域は相対的に厚い構造とされている。従って、ねじ22が取付部26にねじ込まれた際に、取付部26は剪断方向への剛性が高く維持されることとなる。
【0025】
従って、このような第3実施形態によれば、板厚t1の領域を設けて剛性が高められ、しかも、取付部26の基部側となる上部側と、下部側が溝20に略ぴったり収まる厚みとなるため、ねじ22によるねじ込み力が過大に作用した場合でも、取付部28の変形を防止することができる。この一方、溝部36を設けて相対的に肉薄となる板厚tの領域の存在により、把手15の押出成形に際しての成形材料を抑制することもできる。
【0026】
[第4実施形態]
図9ないし図11には、本発明の第4実施形態が示されている。この実施形態は、取付部26にねじ穴を設けることなく、ねじ22のねじ込みによって取付部26にねじ切りが行えるようにした点に特徴を有する。すなわち、片状をなす取付部26の裏面側に、断面形状が略L字状の切欠溝40を形成して薄肉部41を設け、当該溝40の底部にねじ22の先端をガイドできるようにし、ねじ22をねじ込んだときに、溝40を貫通した雌ねじ領域が取付部26に形成できるようになっている。
【0027】
従って、このような第4実施形態によれば、取付部26に予めねじ溝を形成する工程を省略することが可能となり、把手15の成形工程を簡略化することができる。
【0028】
[第5実施形態]
図12ないし図14には、本発明の第5実施形態が示されている。この実施形態は、第4実施形態の変形的態様であり、取付部26が軸部材により構成され、当該軸部材の一部に、直径を縮径した薄肉部としての絞り部42を設けて当該絞り部42を貫通してねじ切りを行えるようにしたものである。
このような第5実施形態によっても、第4実施形態と同様の効果を得ることができる他、取付部26を把手本体25と別体とした場合の第2実施形態と同様の効果を達成することが可能となる。
【0029】
[第6実施例]
図15ないし図17には、本発明の第6実施形態が示されている。この実施形態は、取付部26として軸部材を用いるとともに、これに係合する締結部材としての回転部材45を設け、当該回転部材45を回転操作したときに、把手15が前部材19の上端面に引き寄せられるようにしたところに特徴を有する。すなわち、回転部材45は、図15(B)に示されるように、取付部26を受け入れる隙間Sを形成する前方円盤部46及び後方円盤部47と、これら円盤部46,47の相対面に設けられたカム面46A,47Aとを備えて構成されている。回転部材45は、前方円盤部36に設けられたねじ部46Bが前部材19にねじ結合できるように設けられている。なお、後方円盤部47の面内には、プラスドライバの先端を係合させる十字スロット47Bが形成されている。
【0030】
把手15を取り付けるときは、図16(A)に示されるように、取付部26の縮径部48領域を円盤部46間に位置させて下端側の段部48Aをカム面46A,47Aに係合させる。そして、後方円盤部47に回転操作力を付与して回転部材45を所定角度回転させることで、取付部26が回転中心軸線Cに対する距離を次第に小さくするカム面46A,47Aによって下方に変位し、これにより、把手15が前部材19の上端面に強く引き寄せられて圧接することとなる(図16(B)参照)。
【0031】
従って、このような実施形態によれば、設置部27と前部材19の上端面との密着力を非常に強く保つことが可能となり、水等の侵入を一層確実に防止することが可能となる。
【0032】
[第7実施形態]
図18及び図19には、本発明の第7実施形態が示されている。この実施形態は、片状若しくは軸状の取付部26の裏面側に切欠溝50を形成したものであり、その際に、切欠部50領域における取付部26の板厚若しくは直径が上方に向かうに従って次第に小さくなる傾斜面を形成しておくことで、ねじ22をねじ込んだときに傾斜面位置が下がって把手15が前部材19の上端面に引き寄せられるようにした点、及び、図18に示されるように、a、bの寸法が異なるように、溝20の形成位置を設定する一方、取付部26の位置もこれに対応するように設置面部27に形成して把手15の前後取付向きを容易に特定できるようにした点に特徴を有する。従って、この実施形態は、前記第4実施形態と第6実施形態を合わせた変形的態様とも言うことができる。なお、本実施形態のように、溝20の形成位置を前記a、bとなるように設定し、これに対応した位置に取付部26を形成する構成は、前述した各実施形態にも適用することができる。
【0033】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施例に対し、形状、位置若しくは方向、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0034】
例えば、前記実施形態では、取付部26が把手本体25の延出方向に沿う二箇所に設けられた場合を図示、説明したが、取付部26の数は、増加させてもよい。また、前述した各実施形態の構成を任意に組み合わせることも可能である。
【0035】
更に、前部材19のコーナーCをカバーする屈曲部28と実質的に同等の屈曲部を設置部27の後端に設けることもできる。このように構成すれば、前部材19の上端後面側のコーナーもカバーすることが可能となる。
【0036】
また、前記実施形態では、把手15が前部材19の上端側に設けられた場合を示したが、前部材19の下端側に設けてもよい。
【0037】
更に、本発明は、キッチンキャビネット以外の、他の収納家具における引き出しや扉にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】把手取付構造がキッチンキャビネットの引き出しに適用された第1実施形態に係る概略斜視図。
【図2】前記引き出しの概略斜視図。
【図3】図2のA−A線に沿う矢視拡大断面図。
【図4】図2の要部分解斜視図。
【図5】図2のB−B線に沿う断面図。
【図6】第2実施形態の要部分解斜視図。
【図7】第3実施形態の要部分解斜視図。
【図8】第3実施形態の要部断面図。
【図9】第4実施形態の要部分解斜視図。
【図10】第4実施形態の要部分解断面図。
【図11】第4実施形態の要部断面図。
【図12】第5実施形態の要部分解斜視図。
【図13】第5実施形態の要部分解断面図。
【図14】第5実施形態の要部断面図。
【図15】(A)は第6実施形態の要部分解斜視図、(B)は回転部材の拡大斜視図。
【図16】第6実施形態の把手を前部材に取り付ける初期段階を示す説明図。
【図17】把手が前部材に完全に取り付けられた最終段階を示す説明図。
【図18】第7実施形態の要部断面図。
【図19】図18の位置からねじをねじ込んで把手の取付を完了した状態を示す要部断面図。
【符号の説明】
【0039】
12…引き出し、13…引き出し、14…扉、15…把手、20…溝(受容部)、22…ねじ(締結部材)、25…把手本体、26…取付部、27…設置部、28…屈曲部、41…薄肉部、42…絞り部(薄肉部)、45…回転部材(締結部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
引き出しの前端部に位置する前部材若しくは扉の外周側に受容部を設けるとともに、当該受容部を利用して把手を取り付ける構造であって、
前記把手は、前記前部材若しくは扉の端部の長手方向に沿って延びる把手本体と、この把手本体の延出方向に対して交差する方向に突出するとともに当該把手本体の延出方向の長さよりも短い寸法に設けられた複数の取付部とを含み、
前記受容部に取付部をそれぞれ受容させた状態で当該取付部が前部材若しくは扉にそれぞれ固定されていることを特徴とする把手取付構造。
【請求項2】
前記取付部は把手本体の延出方向に沿う複数箇所に配置された片部材又は軸部材により構成されていることを特徴とする請求項1記載の把手取付構造。
【請求項3】
前記把手本体は、前部材若しくは扉の外周端面に接する設置部と、当該設置部に連なって前部材若しくは扉のコーナーをカバーする屈曲部とを含み、
前記取付部の少なくとも基部領域は、前記受容部に略ぴったり受容される寸法に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の把手取付構造。
【請求項4】
前記取付部は前部材若しくは扉の裏面側から挿入される締結部材を介して固定され、当該締結部材による締結力を付与したときに、前記把手本体が前部材若しくは扉の外周端面に引き寄せられることを特徴とする請求項1,2又は3記載の把手取付構造。
【請求項5】
前記取付部には、前部材若しくは扉の裏面から挿入されるねじの先端をガイドする薄肉部が形成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の把手取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−6366(P2006−6366A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−183445(P2004−183445)
【出願日】平成16年6月22日(2004.6.22)
【出願人】(392008529)ヤマハリビングテック株式会社 (349)