説明

抗力減少、推進力及び揚力発生システム

爆発及び内破プロセスを利用して船を推進させるおよび/または上昇させるための運動発生システムにおいて、船に加わる推進力又は揚力は、2つの供給源に起因する:船に推力を与える流体の流れの発生;及び、船の後ろと下の雰囲気圧による、船を前方へ進ませ、上昇させることができる船の前と上の圧力及び密度の減少した領域の発生。さらに、船の前の流体密度の減少によって、高速度を実現できる前部の抗力の減少が生じる。運動発生システムは、他のアプリケーションに利用できる;例えば、運動発生システムを使用して、ポンプを用いる場合の液流を推進することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物と近隣の流体間との相対運動を制御するための運動発生システムに関する。
【0002】
本発明は、爆発及び内破プロセスを利用する船を推進させるおよび/または上昇させるための運動発生システムについて、単にそれのみを示すものではないが、詳細に考案しており、ここで、船に加わる推進力又は揚力は、2つの供給源に起因する:船に推力を与える流体の流れの発生;及び、船を前方へ進ませ、上昇させることができる船の後部と下の雰囲気圧による、船の前と上の圧力及び密度の減少した領域の発生。さらに、船の前の流体密度の減少によって、高速度を実現できる前部の抗力の減少が生じる。運動発生システムは、他のアプリケーションに利用できる;例えば、運動発生システムを使用して、ポンプを用いる場合の液流を推進することができる。
【背景技術】
【0003】
水及び空気の船に対し、速度を制限するものが主に抗力であることは公知である:終端速度は、推力が抗力と同等である場合に達成される。また、海水位の雰囲気圧は、1平方メートルあたり約10万ニュートンであることが知られている。対象にかかるこの圧力がわずかに不均衡であることによって、とても大きい推力と加速度が生じる。前部抗力の減少及び前部雰囲気圧の減少という状態の下で、船に対しとても大きい推力と加速度を実現できると考えられる。
【0004】
気体の運動学的理論によると、静止壁に加わる気体分子によって及ぼされる圧力pが、分子の二乗平均平方根Vrmsの二乗に比例することは公知である。圧力pは、
p=(dVrms)/3
によって得られ、ここでdは、理想気体の密度である。気体に液体又は固体状態の相変化が起こる熱力学的状態が生じる場合、分子のほとんどが互いに引きつけられる。気体密度は減少して、対応する圧力は低下し又は内破する。凝縮熱は相変化及び圧力低下と反対であり、相変化が続く場合には、冷却剤又はヒートシンクによって熱を吸収しなければならない。
【0005】
気体が冷却面に接触して凝縮する場合、凝縮した気体分子によって及ぼされる部分的圧力は、分子が弾力的に跳ね返る場合に表面に及ぼされる圧力の半分である。圧力が減少することによって、蒸気の雲が冷却面に接触した状態である場合、それは、冷却面へ向かって動いて、その上で凝縮する。冷却面が蒸気雲に向かって自由に動く場合も、冷却面はそのように動く。表面が冷却された状態であり、凝縮した蒸気の流れで満たされている限り、この動的挙動を維持することができる。
【0006】
ブラウンガスは、水素と酸素の化学量論混合物であり、完全に燃焼させることによって純粋な流れを生成することができる。それは、例えば、交流電流を電極に通すことによる、水の電気分解によって生成され、水素と酸素が、各電極で交互に生成される。爆発性が高いため、大量に貯蔵することは危険である。冷却ヒートシンクが、この爆発物に接触して設けられている場合、流れが凝縮して、急速な内破が生じる。
【0007】
流体の流れを放出することによって推力を作り出すプロペラを駆動するモータ及びジェット推進ユニットを含み、船を推進するための様々なシステムが知られている。
【0008】
米国特許第3,402,555号(Piper)は、船舶を推進するための蒸気ジェットノズルシステムを開示している。ノズルシステムでは、蒸気が、推進力を提供するために高圧下で生成されて放出される。ノズルシステムは、入口端部と出口端部とを有するノズルを具える。蒸気は、入口端部を通ってノズルに入る。船舶が推進されるように通る本体部の水からの原水は、ノズル中にすでにある蒸気を補充するため蒸気に変わるようにノズルの中へ導入される。推進力は、水のジェット流によって提供されず、むしろ、高圧の下での流れの生成と放出によって提供される。
【0009】
米国特許第6,662,549号(Burns)は、運動量の移動のみに依存することなく推進流体を使用する流体の流れを発生させるための推進システムを開示している。Burnsは、動作流体源に接続している、取り入れ口と、出口を設ける流路を具える推進システムを開示している。混合領域が、取り入れ口と出口の間の流路内に配置されている。混合領域の中へ熱圧縮推進流体を導入する手段であり、混合領域での推進流体と駆動流体の間の相互作用によって、混合領域の減圧が生じ、動作流体は前記源から混合領域の中へと引き込まれ、出口へ向けて推進される。混合領域には、推進流体との相互作用の前に動作流体を通気気体で通気する手段があり、通気気体、動作流体及び推進流体の相互作用によって、三相流体形が混合領域で作り出される。
【0010】
熱圧縮推進流体と動作流体の間の相互作用は、推進流体の急速な冷却によって、混合チャンバで減圧を作り出す動作流体と推進流体の接触を伴う。急速な減圧は、混合領域内での内破に影響する。推進流体が圧縮可能であるという特性により、推進流体の急速な冷却による体積変化が起こる。
【0011】
また、熱圧縮推進流体と動作流体の間の相互作用は、好ましくは、推進流体から動作流体への運動量の移動を伴う。
【0012】
蒸気は、すぐに、効率的に作り出されることができるので、特に好適な推進流体である。さらに、蒸気は容易に膨張することができ、凝縮することによって、急速に体積を減少させて必要な内破作用を作り出すことができる。
【0013】
推進システムが動作している間、推進流体は、連続的な方法で、又はパルスのような断続的な方法で動作流体の中へ放出又は投入されてもよい。
【0014】
通気気体は、空気又はすべての他の適切な気体もしくは気体状混合物を含んでもよい。動作流体の通気は、いくらか圧縮性のある二相混合物を作り出す。通気は、動作流体と比較して二相混合物の密度を小さくする作用を有し、流路にそって混合チャンバへ向かって動作流体が移動することを補助すると考えられる。また、二相混合物の密度がより小さくなることにより、この密度が推進流体の密度に近くなると、運動量の移動を補助するので、有益である。二相混合物の密度が推進流体の密度に近くなると、運動量の移動は増加する。
【0015】
現在、未発行の米国特許出願であり、発行された論文Robert Daniel Hunt(Hunt Aviation, www.fuellessflight.com)は、上及び下に滑空するための循環する浮力の変化を伴う滑空する飛行船及び潜水艦を開示している。この新規な発明によって、大気又は水から再生可能な熱及び重力のポテンシャルエネルギを導き出すことができる。飛行船のいくつかの実施例では、浮力制御は、大気圧での熱交換によって少なくとも部分的に決定される。特に、相変化流体又は媒体は、浮力制御を提供するためにその沸点を通って加熱される及び冷却されることができる。本発明を説明するために循環的に滑空する船などを「サイクライダ(cyclider)」と呼ぶ。
【0016】
浮力制御に必要とされるエネルギは、船などの上昇及び降下によって放出される重力ポテンシャルエネルギから部分的に独立している。実際に、ある条件の下では、放出されるエネルギは、必要とされるエネルギをはるかに越えることができ、大気からの再生可能なエネルギを動力として燃料から独立した飛行が行われる。
【0017】
本発明は、対象の外側面近くに導入される熱流体からの熱移動を生じる減圧を使用する運動を発生させる運動発生システムの提供を意図するものである。
【0018】
著作権宣言文:特許出願の著者は、Mr.Sapoty Brookであり、Australia、Mullumbimby NSW 2482、PO Box 352である。電話は+61 2 6684 5107、sapoty@bigfoot.com
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0019】
専門用語を説明するために、この発明を、前の人に「エクスキューズミー(excuse me)」と大声を上げて、群衆を通り抜ける人から類推して、「エクスキューザ(excuser)システム」と呼ぶ。
【0020】
本発明の第1態様によると、近接流体と連続的に流体接触している基本面を有する対象と、前記近接流体の中に配置され、前記基本面に対して配置されるターゲット領域と、前記近接流体の中に配置され、前記基本面に対して配置される内破領域であって、前記内破領域に存在する流体がいずれも前記基本面に熱及び圧力接触している内破領域と、前記対象から前記ターゲット領域の中へ熱流体を導入する手段と、前記熱流体が前記ターゲット領域から前記内破領域へ沿って移動しうる移動路とを具え、前記熱流体が前記内破領域に入ると、前記内破領域の中及び周りの前記熱流体、前記基本面、及び前記近接流体の間の熱交換が、前記内破領域の中の動的圧力の減少を生じさせるか維持して、前記近接流体、前記熱流体、及び前記基本面の領域が互いに向かって相対的に推進される対象と近接流体領域との相対運動を制御するための運動発生システムが提供されている。
【0021】
本発明では、熱流体は圧縮可能であり、対応する基本面よりも始めは高温である。
【0022】
本発明の別の態様によると、近接流体と連続的に流体接触している基本面を有する対象と、前記近接流体の中に配置され、前記基本面に対して配置されるターゲット領域と、前記近接流体の中に配置され、前記基本面に対して配置される内破領域であって、前記内破領域に存在する流体がいずれも前記基本面に熱及び圧力接触している内破領域と、生産物である熱流体を有する前記ターゲット領域の中で化学反応物質が反応する条件において、前記対象から前記ターゲット領域の中へ前記化学反応物質を導入する手段と、前記熱流体が前記ターゲット領域から前記内破領域へ沿って移動しうる移動路とを具え、前記熱流体が前記内破領域に入ると、前記内破領域の中及び周りの前記熱流体、前記基本面、及び前記近接流体の間の熱交換が前記内破領域の中の動的圧力の減少を生じさせるか維持して、前記近接流体、前記熱流体、及び前記基本面の領域が互いに向かって相対的に推進される対象と近接流体領域との相対運動を制御するための運動発生システムが提供されている。
【0023】
前記ターゲット領域へ導入された前記熱流体が、前記ターゲット領域に位置する近接流体へ運動量を移動し、前記ターゲット領域に入る近接流体へ運動量を移動して前記近接流体の少なくとも一部を前記ターゲット領域の外へ推進することが望ましい。
【0024】
基本面に対する近接流体部分の運動は、近接流体をターゲット領域の外へ加速する熱流体のはじめの膨張、内破領域へ向けて移動路に沿った熱流体の運動によって、移動路に入る近接流体のエントレインメント、及び近接流体を内破領域へ向けて加速する内破領域の中の熱流体の内破によって起こる。内破領域の中の熱流体の内破による基本面にかかる圧力の動的な減少から生じる対象の圧力差による対象の推進力によって、対象の運動が生じる場所で、基本面に対する近接流体部分の運動は、加速していない近接流体に対する対象の運動をいくらか包含できる。
【0025】
ヒートシンクを具える冷却システムは、熱流体から基本面への熱伝達を改良し維持するよう基本面と熱接触して提供されてもよい。
【0026】
熱流体は、近接流体の温度で、又は冷却された基本面の温度かそれ以上の温度で液体又は固体へ凝縮することができる蒸気又は別の気体もしくは気体混合物でもよい。凝縮相の変化によって、ターゲット領域の中及び周りにかなりの一時的な圧力の減少と共に内破を作り出す。
【0027】
基本面と接続している近接流体が水又は低酸素を含有するいくつかの他の流体である場合、ブラウンガスは、ターゲット領域の中へ放出され又は投入されて、点火される。結果として生じる蒸気は、爆発して膨張し、冷えて、ターゲット領域から離れるように他の近接流体を押し出す。近接流体及び基本面が、凝縮熱を含む、かなりの余熱を吸収できる場合、蒸気は急速に水へ凝縮する。この内破は、かなりの一時的、局部的な圧力の減少が提供される。
【0028】
基本面に接続している近接流体が、空気又は十分な酸素を含有する他の流体である場合、水素ガスは、ターゲット領域の中へ放出され又は投入され、点火される。また、ターゲット領域の窒素など他の気体の濃度低下による爆発及び内破効率をより高く提供するように、ブラウンガスが放出又は投入されてもよい。結果として生じる蒸気は、爆発して膨張し、冷えて、近接流体のいずれかをターゲット領域から離れるように押し出す。近接流体及び基本面が、凝縮熱を含む、かなりの余熱を吸収できる場合、蒸気は急速に水へ凝縮する。この内破によって、かなりの一時的、局部的な圧力の減少及び基本面の抗力の潜在的な減少が起こる。
【0029】
本発明のさらなる態様では、対象が、自由度のある運動をする場合、対象の推進力に寄与する対象に加わる力を提供するように、圧接触する流体を周囲に有する対象には推力面が提供される。
【0030】
基本面とターゲット領域の間の対象の運動方向の制御された距離は、対象の運動による、放出又は投入割合、速度、方向、タイミングによって制御される。制御を最適化することによって、対象の基本面が、推力を最大にするように圧力の減少を最大にしてもよい。
【0031】
そして、かなりの推力を作り出す可能性がある。たとえば、基本面上の大気圧の5パーセント減少は、1平方メートルあたり5kNの力(約1,100lb wt/square m)を提供する。その一方で、大気密度の減少によって、対象にかかる抗力は減少する。
【0032】
水素および/またはブラウンガスを、さらに基本面からターゲット領域の中へ導入することによって、対象の基本面に加わる水素爆発の推力を減らす。基本面と熱流体が相互に向かって相対運動する場合、ターゲット領域は、基本面にかかる圧力の減少を失うことなく、対象から離れて位置することができる。
【0033】
対象は、水上で、水面下で、陸上で、および/または空気中で使用できる船でもよい。
【0034】
本発明の運動発生システムを用いた船の外側面にかかる圧力分布の制御は、船の力学及び姿勢に影響を与える。本発明の1の実施例では、投入プローブを用いて、ターゲット領域の中へ蒸気、水素、および/またはブラウンガスが投入されている。投入プローブは、拡張可能、収縮可能であり、また、回転可能であるように作られることもでき、出口のノズルは、有向ノズルである。ターゲット領域の位置および分布は、基本面に対して制御できる。これは、基本面の圧力分布に作用し、それゆえ、船の動力及び姿勢に作用する。
【0035】
本発明は、投入プローブを収縮することによって、ノズルから基本面へ達する熱流体の柱状噴出の形成を開始することによって、ノズルを基本面に近接する最初の位置へ動かすステップと;
ノズルから熱流体の流れを生じさせるステップと;
投入プローブの拡張を中間範囲へと大きくするステップと;基本面へ向けた熱流体の柱状噴出の流れが確立されて、推力が発生するのを待つステップと;船の速度が大きくなると、船の前に投入プローブの拡張を大きくするステップと、船の速度が小さくなると、投入プローブの拡張を小さくするステップとを具える方法を具える。拡張量は、船の基本面に接触するときの熱流体の最適な膨張と冷却を提供するように、理想的に制御される。
【0036】
本発明の実施例では、ほとんどの熱流体が、基本面の方向に方向付けられて投入されている。この配置によって、近接流体からの有用な推力を作り出す機会を提供している。
【0037】
本発明の代替的な実施例では、船は、燃焼チャンバ及びノズルを設けた投入プローブを具えている。水素及び酸素および/または水素過酸化物は、燃焼チャンバの中で燃焼されて、結果として生じる過熱排出蒸気は、推力を生み出すロケットエンジンの方法で、ノズルによって方向付けられる。排出蒸気又はこの一部は、さらに推力、抗力の減少および/または揚力を提供するため、基本面へ向けられる。本発明によって、推力面は、蒸気の凝縮を止めるため加熱されるようにしてもよい。
【0038】
本発明の別の実施例では、有向ジェットを用いて、加圧蒸気、水素、水素過酸化物、および/またはブラウンガスをターゲット領域の中へ放出してもよい。
【0039】
本発明のいくつかの実施例で水素過酸化物を使用する場合、水素が、また、未燃焼の汚染物質のほぼ全く無い過熱蒸気を形成するため、実質的に完全燃焼を確保するように使用されることが好ましい。
【0040】
本発明の別の実施例では、水素および/またはブラウン気体の低温ペレットが、ターゲット領域の中へ放出される。これらのペレットの燃焼に加え、蒸発が爆発に加わって、ターゲット領域と近接流体の空間距離を生じる。
【0041】
ターゲット領域の中へ熱流体および/または化学反応物質を導入することができるいくつかの手段、又は手段の組み合わせを、本発明の実施例で用いてもよい。
【0042】
ターゲット領域の位置に加え、ターゲット領域の形が制御されてもよい。例えば、船の前方のターゲット領域は、主に横方向に動く衝撃波を含む爆発を作り出すため縦方向に広がっている。これは、指向性通信用の位相配列アンテナに類似している。横方向の衝撃波は、船の経路から横方向にさらに流体を噴出し、船の前により小さな衝撃力を作り出す。このように、抗力が減らされて推力が増す。
【0043】
本発明の別の実施例では、熱流体のほとんどが、基本面の方向に対して横方向に方向付けられて投入される。さらに、この装置を具えるいくつかの実施例を後述する。
【0044】
本発明の別の実施例では、船は、船の運動方向に対して主に運動の垂直方向に熱流体を放出するノズルを設けた投入システムを具え、船の経路の外へ周囲の流体を押し出して、周囲の流体を膨張領域、柱状噴出又はノズルの後ろを追従する円錐形状の熱流体と置き換える。船体の前部に衝突する熱流体から船への運動量の移動は、熱流体のほぼ垂直方向の運動の結果、運動方向に減らされる。熱流体から及び船の運動方向に対して垂直方向の船への運動量の移動は、また、ノズルにかかる熱流体の推力の平衡を船の運動方向に対して垂直方向に保つため対向する有向ノズルを提供することによって、減らされることもできる。
【0045】
本発明のさらなる実施例では、船は、船の運動方向に対して垂直な全方向に熱流体を主に平面領域に放出するノズルを設けた投入システムを具え、船の経路の外へ周囲の流体を押し出し、周囲の流体を膨張領域、柱状噴出又はノズルの後ろを追従する円錐形状の熱流体と置き換える。
【0046】
本発明のさらなる実施例では、水素および酸素が、ほぼ化学量論比2:1で別々に、および/またはすでに互いに混合されて、燃焼チャンバへ供給され、燃焼チャンバの中で点火されて、ほぼ純粋な過熱蒸気から成る熱流体を作り出す。
【0047】
本発明の別の実施例では、水素が供給されて、次に供給される過熱蒸気及び酸素を形成するため、水素過酸化物が触媒で解離し、および/または未解離の水素過酸化物が供給されて追加の酸素も、前記燃焼チャンバに供給されて、前記燃焼チャンバ中で、必要な化学量論比で供給された全ての化学物質とともに点火され:
aH+bO+(a−2b)H→(2a−2b)H
により、ほぼ純粋な過熱蒸気から成る前記熱流体を作り出し、ここで、a及びbは、モル量である。
【0048】
熱流体中に未反応燃料気体が存在することによって、それらは水蒸気と同じ温度および圧力で凝縮しないので、内破の程度を減らす。
【0049】
本発明の別の実施例では、水および/または低温蒸気の制御された流れは、運動発生システムの力学及び熱力学に影響を与えるために燃焼チャンバからターゲット領域、さらには内破領域におよぶ選択された位置で過熱蒸気の中へ導入される。
【0050】
水および/または低温蒸気は、燃焼チャンバを冷却するため、燃焼チャンバを冷却して隔離するため、及び燃焼チャンバからの過熱蒸気の流量及び速度を大きくするように、燃焼チャンバへ導入されてもよい。水および/または低温蒸気は、温度を下げ、密度もしくは圧力を大きくし、又はターゲット領域中の過熱蒸気の分布を改良するため、ターゲット領域の中へ導入されてもよい。水および/または低温蒸気は、過熱蒸気の冷却および/または凝縮を促進するように内破領域の中へ導入されてもよい。
【0051】
本発明の別の実施例では、低温酸素および/または低温水素および/または冷却過酸化水素は、基本面と熱接触するヒートシンクを通る冷却剤の流体として通過する。
【0052】
本発明の1の実施例では、船の上側面が基本面であり、船の下側が推力面である場合、静的及び動的揚力が作り出されることができる。ターゲット領域は、基本面にわたって広がっている。基本面は、近接流体の推進した流れを下方および外方へ向けるため、船の縁部に向けて下方に傾斜している。基本面が、凸面状である場合、動的又は翼の揚力は、熱流体および/または近接流体の流れによって作り出されることもできる。
【0053】
本発明のさらなる実施例は、閾値温度以上に加熱されて維持される推力面を有してもよい。これによって、推力面の熱流体の凝縮と、その結果生じる推力面にかかる圧力の減少を避けることができる。
【0054】
特に、熱および/または推力面に圧力を及ぼすように、推力面の外側近くに、発熱反応は、提供されることができる。この発熱反応は、水素の酸化を伴うことができる。
【0055】
基本面は、熱流体からの熱を吸収している間、冷えた状態の効率的なヒートシンクである。基本面は、例えばアルミニウムなどの熱導体から構成されることができ、表面積を最大にするように、溝付の面であってもよい。溝は、好ましくは、基本面を越えて動く流体の流路と平行に配置されている。
【0056】
Robert Huntの現在、未発行の米国特許出願のサイクライダ船のいくつかの実施例は、前述したとおり、浮力を制御するため、蒸気又はアンモニアなどの流体の相変化を用いている。例えば、サイクライダは、揚力気体としてアンモニアを使用して、構成されることができる。サイクライダが、アンモニア気体が液化するのに適切な圧力及び温度の高度に達すると、大気との熱交換が開始される。液化したアンモニアは、断熱された圧力容器の中に貯蔵される。浮力が失われ、サイクライダが下方へ滑空し、降下している間、エアタービンからかなりのエネルギを作り出すことができる。このエネルギは、水の電気分解によって、水素及び酸素として貯蔵されることができる。
【0057】
サイクライダは、液体アンモニアの気化によって浮力を大きくすることが必要とされると、気化プロセスは、本発明で説明するように、サイクライダなどの基本面を冷却するために用いられることができる。本発明によって、サイクライダは、大気又は周囲の流体中で高速度及び加速度を達成できる。
【0058】
サイクライダ中で電気分解によって生じる水素と酸素は、本発明に従いターゲット領域の中へ導入される化学反応物質として使われてもよい。これは、再生可能なエネルギを動力とする高性能飛行を提供できる。
【0059】
このようなサイクライダ船は、圧力制御によって作り出される前方抗力、推力の減少、及び相変化流体によって作り出される浮力の増加の結果、大気中で高速度を達成できると考えられる。
【0060】
他の相変化流体又は固体を、船の内部で、基本面を冷却するために使用できる。
【0061】
凝縮した水は、基本面から回収されることができる。これは、バラストとして及び、新しい蒸気および/または水素と酸素を作り出すために有用である。
【0062】
本発明の推力及び揚力を提供する手段は、車、軌道、リニアモータ、電磁場、浮力、重力、帆、翼、プロペラ、ジェット機、及びロケットなど推力及び揚力を提供する他の手段と合わせて使用されることができる。
【0063】
本発明をより理解しやすくするため、添付した図面に示されているこのいくつかの詳細な実施例を、下記の説明とともに参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0064】
図1の図面を参照すると、熱流体の導入を用いた第1の実施例による運動発生システムが示されている。第1の実施例による運動発生システムは、近接流体2の中に少なくとも部分的に入れられた対象1と、対象1の基本面3と、当該実施例では、近接流体2の中で対象1からターゲット領域6の中へ熱流体5を放出する放出システム4である、熱流体5を導入する手段とを具える。運動発生システムは、対象1と近接流体2領域の間との相対運動を制御する。近接流体2領域に対する対象1の相対速度は、相対速度ベクトル9によって示されている。この第1の実施例では、基本面3は、近接流体2と連続的に流体接触しており、内側もしくは外側で面してもよく、図1では外側を接触面として示されている。ターゲット領域6は、近接流体2の中に配置され、基本面3に対して配置される。また、内破領域7は、近接流体2の中に配置され、基本面3に対して配置され、内破領域7に存在する一部の流体は基本面3に熱及び圧力接触している。放出システム4は、ターゲット領域6の中へ熱流体5を導入する手段である。また、近接流体2の中に配置された移動路26は、熱流体5が、ターゲット領域6から内破領域7へ沿って移動できる通路である。熱流体5が内破領域7に入ると、内破領域6の中及び周りの熱流体5、基本面3と近接流体2の間の熱交換によって、内破領域6の中は動的に圧力が減少し、近接流体2、熱流体5及び基本面3の領域は、相対速度ベクトル9で示されるように相互に向かって相対的に推進される。
【0065】
ターゲット領域6、内破領域7及び移動路26は、明確な境界を必要としない様々な物理的状態及び流体が存在する単なる空間領域であることに留意すべきである。
【0066】
対象1は、自由度を有して、近接流体2の接触による圧力又は別の圧力源の推力面8を有する場合に、加速されることができる。
【0067】
熱流体5は、圧縮可能であり、はじめは対応する基本面3より高温である。例えば、熱流体5は、蒸気でもよい。熱流体5が基本面3に接触すると場合、ターゲット領域6の中の熱流体5ははじめ、ほぼ全方向に膨張できるが、内破領域7の中の熱流体5は、基本面3に向けてほぼ一方向に収縮できる。
【0068】
ここで図2の図面を参照すると、化学反応物質の導入を用いた第2の実施例による運動発生システムの断面図が示されている。第2の実施例による運動発生システムは、近接流体2の中に少なくとも部分的に入れられた対象1と、対象1の基本面3と、当該実施例では、対象1からターゲット領域6の中へ化学反応物質10を放出する放出システム4である、化学反応物質10を導入する手段とを具える。運動発生システムは、対象1と近接流体2領域の間との相対運動を制御する。近接流体2領域に対する対象1の相対速度は、相対速度ベクトル9によって示されている。この第2の実施例では、基本面3は、近接流体2と連続的に流体接触しており、内側もしくは外側で面してもよく、図2ではダクト11の内側を接触面として示されている。ターゲット領域6は、近接流体2の中に配置され、基本面3に対して配置される。また、内破領域7は、近接流体2の中に配置され、内破領域7に存在する流体はいずれも基本面3に熱及び圧力接触している。放出システム4は、ターゲット領域6の中へ化学反応物質10を導入する手段であり、この化学反応物質10は、生産物である熱流体5を有するターゲット領域の中で反応する。また、近接流体2の中に配置された移動路26は、熱流体5が、ターゲット領域6から内破領域7へ沿って移動できる通路であり、熱流体5が内破領域7に入ると、内破領域6の中及び周りの熱流体5、基本面3と近接流体2の間の熱交換によって、内破領域6の中は動的に圧力が減少し、近接流体2、熱流体5及び基本面3の領域は、相対速度ベクトル9で示されるように相互に向かって相対的に推進される。
【0069】
ターゲット領域6へ導入された熱流体5は、ターゲット領域6に位置する近接流体2へ運動量を移動し、ターゲット領域6に入る近接流体2へ運動量を移動して近接流体2の少なくとも一部をターゲット領域6の外へ推進することが所望される。
【0070】
基本面3に対する近接流体2部分の運動は、近接流体2をターゲット領域6の外へ加速する熱流体5のはじめの膨張、内破領域7へ向けて移動路26に沿った熱流体5の運動によって移動路26に入る近接流体2のエントレインメント、及び近接流体2を内破領域7へ向けて加速する内破領域7の中の熱流体5の内破によって起こる。内破領域7の中の熱流体5の内破による基本面3にかかる圧力の動的な減少から生じる対象1の圧力差による対象1の推進力によって、対象1の運動が生じる場所で、基本面3に対する近接流体2部分の運動は、一部の加速していない近接流体2に対する対象1の運動を包含できる。
【0071】
一般的に、熱流体5および/または化学反応物質10は、連続的な流れ又はパルスの流れに投入又は放出されてもよい。同様に、化学反応物質10の点火は、連続的又はパルスで行われてもよい。
【0072】
すべての実施例で基本面3は、好ましくは、図3に示されるように基本面3から過度の熱を取り除くように有効ヒートシンク12と熱接触している。基本面3は、熱流体5からの熱を吸収している間、冷却状態であることが必要とされる。図4に示されるように、基本面3は、例えばアルミニウムから作られた、熱伝導プレート21の外側部にあり、動的に圧力が減少する又は内破13するために内破領域6と接触する表面積を最大にするように溝付の面20であってもよい。溝付の面20の溝は、好ましくは、基本面3上を動く流体の流路と平行に配置されている。図4は、冷却剤22は大量の熱を吸収することができる相変化物質でもよく、これと熱接触している熱伝導プレート21の内側部の溝付の面20を具えるヒートシンク12部を示している。
【0073】
熱流体5は、凝縮プロセスの始めとその間に、近接流体2の温度で、もしくは越えて、又は冷却された基本面3の温度かそれ以上の温度で生じる動的圧力によって、液体又は固体へ凝縮できる蒸気又は別の気体もしくは気体混合物でもよい。図7に示されるように、凝縮する相変化は、ターゲット領域6の中及び周りに著しい動的圧力の減少によって内破13を作り出す。
【0074】
化学反応物質10は、図5乃至図7に示すように、この構成成分である化学物質の間、又は図8乃至図10に示すように、近接流体2と共に反応してもよい。
【0075】
ここで、図面の図5乃至図7を参照すると、第3の実施例による運動発生システムが示されている。第3の実施例は、基本面3が外側に面していることと、特に、例えば、化学反応物質がブラウンガス14であり、近接流体2が水であること以外は、第2の実施例と似ている。
【0076】
図5は、ターゲット領域6の中に放出され、点火及び放出システム16によって点火されたブラウンガス14のパルスを示す。基本面3と接続している近接流体2は、好ましくは、水又は低分子酸素を含有する他の流体である。
【0077】
図6では、ブラウンガス14を点火した後に、蒸気27から成る熱流体5の結果として生じる蒸気の爆発15は、膨張して、冷えて、ターゲット領域6から離れる一部の近接流体2の噴出23を生じる。この段階で、基本面3よりも高い圧力が推力面8に加わえられる結果として、対象1にいくらかの後退推力17が生じる。蒸気27と対象1の間が離れることにより、相対速度9が減り、蒸気27は、移動路26を通過する(又は言い換えると、移動路26は、蒸気27上を通過する)。
【0078】
図7では、近接流体2及び基本面3は、凝縮熱を含むかなりの余熱を吸収し、蒸気から成る熱流体5は急速に水へ凝縮する。この内破13は、かなりの一時的、局部的な動的圧力の減少を提供する。この段階で推力面8と基本面3の圧力差の結果として、対象1に前進推力18が生じる。対象1が適当な自由度を有すると仮定すると、対象1の時間平均加速又は減速は、後退推力17と前進推力18の正味の影響による。
【0079】
図面の図8乃至図10をここで参照すると、第4の実施例による運動発生システムが示されている。第4の実施例は、化学反応物質10が水素ガス19であり、近接流体2が空気であること以外は、第3の実施例に似ている。
【0080】
図8では、基本面3に接続している近接流体2は、空気又は十分な酸素を含有する他の流体である。水素ガス19は、放出及び点火システム16によってターゲット領域6の中へ放出され、点火される。また、ターゲット領域6の窒素など他の気体の濃度低下による爆発及び内破効率をより高く提供するため、ブラウンガスが放出されてもよい。ブラウンガスは、爆発させるために空気と混合する必要はなく、それゆえ、水素爆発によって形成される蒸気領域と比較して、低下した窒素濃度の蒸気領域を形成できる。
【0081】
図9では、結果として生じる蒸気爆発15は、膨張して、冷えて、ターゲット領域6から離れるように近接流体2の一部を押し出す。
【0082】
図10では、近接流体2及び基本面3は、蒸気を急速に水へ凝縮するための凝縮熱を含む、かなりの余熱を吸収している。対象1が、基本面2が内破13を通して動く軌道上にある場合、この内破13は、かなりの一時的、局部的な基本面2にかかる圧力の減少及び基本面2にかかる抗力の減少を提供する。
【0083】
図面の図11をここで参照すると、第5の実施例による運動発生システムが示されている。第5の実施例は、放出及び点火システム16が、水素および/またはブラウンガスなど加圧された蒸気又は化学反応物質などの熱流体のジェット25を、ターゲット領域6の中へ放出するための細い有向ノズル24を設けていること以外は、前述の実施例に似ている。ターゲット領域6が、ノズル24からさらに遠く離れていることが必要な場合、ノズル24に対するジェット25の初期速度はより大きくなるように調整される。ジェット25が化学反応物質10を含む場合は、反応物は、点火及び放出システム16、又はターゲット領域6の中もしくは近くで生じる反応物との接触による、どちらかの方法で点火されてもよい。相対速度ベクトル9によって示される近接流体2に対する対象1の速度が大きくなっても、位置を変えられたターゲット領域6からの熱流体が基本面3及び近接内破領域7に達するときに、最終的な内破が開始されるように、ターゲット領域6は、対象1のさらに前方に位置を変えられることができる。図11では、各内破領域7の流体は、同様に境界を設けたターゲット領域6によってもたらされる。上側ターゲット領域6と対照的に、下側ターゲット領域6は、近接流体2に対する対象1の増加した相対速度のために、適切に配置される。一般的に、内破領域7は、その相対速度9で推進力を得るためにどんな相対速度9においても基本面3に近接して維持される必要がある。
【0084】
図12に示された本発明の第6の実施例では、水素および/またはブラウン気体の低温ペレット28が、ターゲット領域6の中へ放出される。燃焼に加え、低温ペレット28の蒸発が、蒸気爆発15に加わり、ターゲット領域6によって近接流体2の空間距離を生じる。
【0085】
図13に示された本発明の第7の実施例では、熱流体、又は化学反応物質のジェット25は、対象の軌道に沿って、又は軌道に対しいくらか角度をつけて前方へ向いている。ターゲット領域6の方向制御は、基本面3上で続く内破分布を制御する。これは、基本面3上の圧力分布を制御し、これによって、対象1の直線及び角度の付いた推力の方向及び大きさを制御する。
【0086】
図面の図14をここで参照すると、第8の実施例による運動発生システムが示されている。第8の実施例は、投入プローブ29が、熱流体および/又は化学反応物質のジェットもしくは柱状噴出31をターゲット領域6の中へ投入するために使用されていること以外は、前述の実施例に似ている。投入プローブ29及び有向ノズル30は、自由度を有して設けられている。例えば、図14に示された投入プローブ29は、拡張可能、収縮可能、回転可能であり、また、有向ノズル30は、回転可能である。このように自由度を制御することで、ターゲット領域6の位置及び分布が、基本面3に対して制御される。これは、基本面3の圧力分布に作用し、それゆえ、対象1の動力及びトリムに作用する。
【0087】
図15に示された本発明の第9の実施例では、ジェット25に熱流体および/または化学反応物質を分布させる手段を提供している投入プローブ29の一部範囲に沿って位置する細い有向ノズル24の配置を制御することによって、ターゲット領域6の形が制御される。この実施例では、対象1の前方のターゲット領域6は、軌道に対して主に横方向に動く衝撃波を有する膨張および/または爆発を作り出すために縦方向に広がっている。これは、指向性通信用の位相配列アンテナに類似している。横方向の衝撃波は、対象1の経路から横方向に近接流体2のさらなる噴出23を作り出し、船の前の衝撃力をより小さくする。このようにして、抗力は減らされ、推力が増す。
【0088】
図面の図16をここで参照すると、第10の実施例による運動発生システムが示されている。第10の実施例は、対象1が、対象1の相対速度ベクトル9によって示される運動方向に対して主に横方向にターゲット領域6の中へ熱流体および/又は化学反応物質を放出する、有向ノズル30を有する投入プローブ29を設けていること以外は、前述の実施例に似ている。この場合、ターゲット領域6は、円錐形である。横方向に放出することで、近接流体2を対象1の経路の外へ押し進め、この近接流体2を膨張領域もしくは各ターゲット領域6の後ろを追従する熱流体の柱状噴出31と置き換える。
【0089】
船体の前部に衝突する熱流体からの熱流体および/または化学反応物質から対象1への運動量の移動は、熱流体および/または化学反応物質がほぼ横方向に運動することにより、運動方向に減らされる。また、対象1の運動方向に対して横方向の熱流体および/または化学反応物質から対象1への運動量の移動は、対象1の運動方向に対して横方向の有向ノズル30にかかる熱流体および/または化学反応物質の推力を平衡に保つ対向する有向ノズル30を提供することで、減らされることができる。
【0090】
図17に示されている本発明の第11の実施例において、対象1は、熱流体および/又は化学反応物質を、対象1の運動方向に対して横方向に位置する主に平坦な形であるターゲット領域6の中へ放出する、平面ノズル32を有する投入プローブ29を設けている。この場合、ターゲット領域6は、図17の断面図で示されるように環状の平坦な形である。近接流体2は、その結果、対象1の経路の外へ押し進められ、膨張領域、柱状噴出31又はターゲット領域6の後ろを追従する円錐形状の熱流体と置き換えられる。
【0091】
図面の図18をここで参照すると、第12の実施例による運動発生システムが示されている。第10の実施例は、対象1が、燃焼チャンバ33及び有向ノズル30を取り付けている投入プローブ29を設けていること以外は、前述の実施例に似ている。水素及び酸素および/または水素過酸化物は、燃焼チャンバ33の中で燃焼されて、過熱排出蒸気27は、推力を生み出すロケットエンジンの方法で、有向ノズル30へ移動させられて、有向ノズル30によって方向付けられる。さらに対象1にかかる抗力の減少及び推力および/または揚力の促進を提供するため、排出蒸気27又はこの一部は、ターゲット領域6、移動路26を通って、基本面3に近接している内破領域7へ向けられる。燃焼チャンバ33は、図18に示されるように有向ノズル30に近接して設置することができ、又は対象1のどこかに設置することもできる。移送管34は、燃焼チャンバ33から有向ノズル30へ熱流体を移送する。
【0092】
また、図16の有向ノズル30及び図17の平面ノズルは、図18を参照して記載しているように、燃焼チャンバから熱流体5を供給されてもよいことに留意するべきである。図17に示された平面ノズル32が、さらに燃焼チャンバを取り付けている第11の実施例のアレンジメントは、本発明を行う最良の形態の一つを構成していることを考慮している。
【0093】
燃焼チャンバが過熱蒸気から成る熱流体を提供するために用いられる本発明の一部の実施例では、好ましくは、ほぼ純粋な過熱蒸気から成る熱流体を作り出すために必要とされる化学量論比で、水素、及び酸素、過酸化水素と水の化合物が、燃焼チャンバに供給される。燃焼チャンバは、過酸化水素を酸素と水に解離するための触媒を含んでもよい。さらに、水/蒸気投入システム(図示せず)が、過熱蒸気の中へ、水および/または低温蒸気の制御された流れを導入するため、燃焼チャンバからターゲット領域、さらには内破領域に及ぶ選択された位置に追加されてもよい。さらに、低温酸素および/または低温水素および/または冷却過酸化水素は、これらの化学物質が燃焼チャンバへ供給される前に、図3に示された、基本面と熱接触しているヒートシンク12を通る冷却剤の流体として通過してもよい。
【0094】
基本面から遠くに離れたターゲット領域の中へ、水素および/またはブラウンガスを導入することは、対象の基本面にかかる水素爆発の推力を減らす。基本面と熱流体が相互に向かって相対運動する場合、ターゲット領域は、基本面にかかる圧力の減少を失うことなく、対象からさらに離れて位置することができる。基本面とターゲット領域6の間の対象の運動方向に制御された距離は、対象の運動に従い、投入割合、速度、方向及びタイミングによって制御される。制御を最適化することにより、対象の基本面が、圧力の減少を最大にして推力を最大にしてもよい。
【0095】
図19は、ターゲット領域6が対象1の軌道上で、対象1の前方に配置されている場合が示されている。対象1は、相対速度ベクトル9によって示されている方向に動いている。対象1には、化学反応物質のさらに遠位の爆発35および/または熱流体の膨張による小さな後退推力が加わる。これは、基本面3で熱流体の近位内破13及び対象1の推力面8にかかる雰囲気圧によって生じる、より大きい前進推力を受ける。
【0096】
図20は、図19の推力を表したベクトル図である。右爆発推力ベクトル36は、基本面3の右側部にかかる爆発の推力であり、左爆発推力ベクトル37は、基本面3の左側部にかかる爆発の推力であり、合成爆発推力ベクトル38は、これらの爆発の推力の合力ベクトルである。内破推力ベクトル39は、基本面3にかかる内破減圧及び推力面8にかかる雰囲気圧によって生じる正味推力である。正味推力ベクトル40は、合成爆発推力ベクトル8と内破推力ベクトル39の合成ベクトルである。この解析は、合成爆発推力ベクトル8及び内破推力ベクトル39が、均等時間間隔で作用する、又は代替的に、爆発及び内破のサイクルの間、これらが対象1に作用するトータルインパルスを表すことを仮定したものである。
【0097】
一般に、対象が静止熱流体へ向けて動く場合、及び熱流体が静止対象へ向けて動く場合は、限定的な事例である。対象が自由度を有する場合、普通は、対象と熱流体の両方の組み合わせは、互いに向かって動く。ホバリングとして知られている飛行対象は、熱流体が揚力を提供するために静止対象へ向けて動く場合の1例である。
【0098】
図面の図21、22及び23をここで参照すると、第13の実施例による運動発生システムが示されており、図15に示されている第9の実施例に、投入プローブ29が拡張可能であること以外は似ている。
【0099】
本発明は、図21、22及び23を参照して記載されている、基本面3と、熱流体5および/または化学反応物質10を近接流体2の中のターゲット領域6の中へ導入する手段とを有する対象1を提供するステップと、;
基本面3に近接する、図21に示された、初期位置へターゲット領域6を移動するステップと;
この実施例では、投入プローブ29である、熱流体5および/または化学反応物質10を導入する手段からターゲット領域6へ、熱流体5および/または化学反応物質10の流れを生じさせるステップと;
化学反応物質10がターゲット領域6にある場合に、化学反応物質10を点火するステップと;
連続的な熱流体5の柱状噴出31を維持する方法で、ターゲット領域6を基本面3からさらに離れた、図22に示された中間位置へ動かすステップと;
ターゲット領域6から移動路26を通って基本面3に接触する内破領域7の中へ、柱状噴出流れベクトル41によって示される、熱流体5の柱状噴出31の流れが確立するのを待つステップと;
対象1と熱流体5の間の相対速度9が増す場合に、柱状噴出流れベクトル41によって示される、柱状噴出31の流れを維持する方法で、図23に示されるように、基本面3からのターゲット領域6の距離を大きくするステップと;
を具え、さらに、対象1と熱流体5の間の相対速度9が減る場合に、柱状噴出31の流れを維持する方法で、図22に示されるように、基本面3からのターゲット領域6の距離を減らすステップとを具える手段を具える、対象1と近接流体2領域との相対運動を制御する方法を具えている。
【0100】
基本面3からのターゲット領域6の距離は、熱流体5が対象1の基本面3に接触するときの、熱流体5の膨張と冷却の最適な組み合わせを提供するように理想的に制御される。
【0101】
図22及び23には、柱状噴出流れベクトル41及び正味推力ベクトル40は、矢印によって表されている。図21では、熱流体5および/または化学反応物質10が流れ始めると同時には、柱状噴出及び推力は、まだ、作り出されず、対象1と熱流体5の間の正味相対速度は事実上ゼロである。
【0102】
図面の図24、25及び26をここで参照すると、第14の実施例による運動発生システムの基本面の位置が示されている。この実施例では、近接流体2の中の対象1の三次元力学及び姿勢は、本発明の運動発生システムを用いた対象1の基本面3にかかる圧力分布の制御の影響を受ける。
【0103】
図24に、対象1の右側面図が示されている。本発明によると、動的圧力の減少が基本面に作り出され、基本面が;対象1の前部に位置する加速及び抗力減少領域42であるとき、対象1は加速力及び抗力減少をうけ;対象1の後部に位置する減速領域43であるとき、対象1は減速力をうけ;対象1の上側前部および/または下側後部に位置する正の縦揺れ領域44であるとき、対象1は正の縦揺れ力をうけ;対象1の下側前部および/または上側後部に位置する負の縦揺れ領域45であるとき、対象1は負の縦揺れ力をうけ;対象1の上部に位置する上昇領域46であるとき、対象1は揚力をうけ;対象1の底部に位置する下降領域47であるとき、対象1は下降力をうける。
【0104】
図25に、対象1の平面図が示されている。基本面が:対象1の左側に位置する左領域48であるとき、対象1は、左方向の横滑り力をうけ;対象1の右側に位置する右領域49であるとき、対象1は、右方向の横滑り力をうけ;対象1の前左側部および/または後右側部に位置する左片揺れ領域50であるとき、対象1は、左片揺れ力をうけ;対象1の前右側部および/または後左側部に位置する右片揺れ領域51であるとき、対象1は、右片揺れ力をうける。図24に示された、加速及び抗力減少領域42及び減速領域43は、図25にも示されている。
【0105】
図26に、対象1の正面図が示されている。基本面が:対象1の上側右側部および/または下側左側部に位置する左横揺れ領域52であるとき、対象1は、左横揺れ力を受け;対象1の下側右側部および/または上側左側部に位置する右横揺れ領域53であるとき、対象1は、右片揺れ力を受ける。図24に示された、揚力領域46及び下降領域47は、図26にも示されている。図25に示された、左領域48及び右領域49は、図26にも示されている。
【0106】
本発明による運動発生システムは、閾値温度以上に加熱されて維持される推力面を有してもよい。これによって、推力面の熱流体の凝縮及びその結果生じる推力面にかかる圧力の減少を避けることができる。
【0107】
特に、発熱反応は、熱および/または推力面に圧力を及ぼすように、推力面の外側近くに提供されることができる。この発熱反応には、水素の酸化を伴うことができる。
【0108】
図27に、加熱された推力面を有する第15の実施例が示されている。飛行対象1の側面図が示されており、飛行対象1は、前方へ放出して、船首部で前方冷却面61の周りの連続的な前方内破56に続いて起こる連続的な前方爆発55を提供して、対象1が部分的真空の中へ連続的に飛行できるようにする投入/点火プローブ54を具えている。上端冷却面62の上の連続的上端爆発57及び関連する連続的上端内破58は、飛行対象1の上側面に低圧力揚力領域を連続的に提供する。下面の底部熱面63の下の連続的底部爆発59は、飛行対象1にかかる雰囲気圧によって別に提供される推力より大きいさらなる上方推力を連続的に提供する。尾部の後方熱面64の周りの連続的な後方爆発60は、飛行対象1にかかる雰囲気圧の推力によって別に提供される推力より大きいさらなる前方推力を連続的に提供する。水素の酸化により全爆発が生じる場合、蒸気柱状噴出65は飛行対象1に追従する。
【0109】
図面の図28をここで参照すると、第16の実施例による運動発生システムが示されている。この実施例では、対象1の上側面が基本面3であり、対象1の下側が推力面8である場合、静的及び動的揚力が作り出されることができる。ターゲット領域6は、基本面3の上側に位置して、この実施例では、ブラウンガス14が、投入/点火プローブ54から投入される。この実施例では、ターゲット領域6の爆発35が、対象1にかかる揚力を促進するため、ターゲット領域6、移動路26を通って、基本面3に近接している内破領域7へ流れる蒸気27を作り出す。これは、基本面3と推力面8にかかる圧力差によることを意味する静的揚力である。基本面3は、残留蒸気27と混合された近接流体2の流れを、柱状噴出流れベクトル41によって示される下方および外方へ向けるため、対象1の縁部に向けて下方に傾斜している。基本面3が、凸面状である場合、動的又は翼の揚力は、熱流体5および/または近接流体2の流れによって作り出されることもでき、この動的揚力は、翼の湾曲した上側部によって作り出されるものと同様の方法で作り出される。
【0110】
本発明の1の実施例が、図29に示され、本発明の装置が、前述したRobert Huntの現在、未発行のUS特許に記載されたサイクライダ航空機に取り付けられている。図29に示された実施例は、エクスキューザサイクライダ72の方向制御及び安定性のため、エクスキューザサイクライダ72、方向舵67及び水平尾翼68の揚力気体として、及び、浮力を制御するための相変化流体として作用するアンモニア73を封入して、様々な体積になる、膨張可能な飛行船気体気嚢66と、ウォータタンク74と、ブラウンガス14を提供するウォータタンク74からの水の電気分解のための空気駆動タービンジェネレータ及び電解システム69と、ブラウンガス14を運ぶ管70と、エクスキューザサイクライダ72の前のブラウンガス14を受けて投入して、蒸気柱状爆発65を生じる蒸気爆発15を作り出すためにこれを点火する、投入/点火プローブ54と、エクスキューザサイクライダ72の船首部の基本面3と、基本面3から伝えられる熱を受ける近接アンモニアタンク71と、膨張可能な飛行船気体気嚢66とアンモニアタンク71との間のアンモニア気体の流れを制御するバルブ79とを具えるエクスキューザサイクライダ72の縦方向の断面を示している。
【0111】
エクスキューザサイクライダ72は、液体アンモニア73の気化によって浮力を大きくすることを必要とされると、気化プロセスは、サイクライダなどの基本面3を冷却するために用いられることができる。本発明によると、サイクライダは、大気又は周囲の流体中で高速度及び加速度を達成できる。
【0112】
サイクライダは、空気以外の近接流体の中で動作するように設計されてもよく、アンモニア以外の揚力物質を用いてもよく、アンモニア以外の相変化物質を用いてもよい。たとえば、サイクライダは、揚力流体として熱流体と、相変化物質としてメタノールを用いることができる。自然のサイクライダの例として、マッコウクジラは、近接流体として水を、揚力物質として肉を、浮力を制御するための温度依存性の密度流体として鯨蝋を使用する。温度は、普通、大気中で高度と共に低くなり、温度は、普通、海で高度と共に高くなることに留意すべきである。結果として、燃料が不要な循環的な滑空は、大気中で動作する相変化サイクライダのために簡単である。
【0113】
本発明は、第17の実施例による、図30に示された、飛行経路の立面図を参照して記載されている、近接流体2の中の対象との相対運動を制御する方法を具え、その方法は、図29に示された、近接流体2の中に入れたエクスキューザサイクライダ72から成る対象を用意するステップと;
斜め方向の滑空または垂直方向のどちらかで上昇75するようにエクスキューザサイクライダ72を制御するステップと;
同時に、上昇75する間、エクスキューザサイクライダ72の全体密度を周囲の近接流体2の密度より低い状態に維持されるよう、制御するステップと;
選択的に、同時に、アンモニアタンク71からアンモニア73気体を放出することによって、浮力を増やすステップと;
同時に、ウォータタンク74からの水をブラウンガス14に変えるため、近接流体2によって駆動されるタービンジェネレータ及び電解システム69を操作するステップと;
同時に、近接流体2のターゲット領域6の中にブラウンガス14を放出もしくは投入及び点火するステップと;
同時に、蒸気柱状噴出65の凝縮とアンモニア73の気化を維持するように、基本面3からアンモニアタンク71へ熱伝導を制御するステップと;
選択的に、同時に、凝縮した水を基本面3から回収して、それをウォータタンク74へ、戻すステップと;
アンモニア73気体を液化するのに適切な圧力及び温度の高高度76に、エクスキューザサイクライダ72を維持すべく制御するステップと;
同時に、アンモニアタンク71から近接流体2へ熱移動を制御するステップと;
同時に、アンモニアタンク71に入って、液化するようにアンモニア73気体を制御するステップと;
斜め方向の滑空または垂直方向のどちらかで下降77するようにエクスキューザサイクライダ72を制御するステップと;
同時に、下降する間、エクスキューザサイクライダ72の全体密度を周囲の近接流体2の密度より高い状態に制御するステップと;
同時に、アンモニアタンク71の中のアンモニア73を液化して保有するステップと;
選択的に、同時に、アンモニアタンク71を断熱するステップと;
同時に、ウォータタンク74からの水をブラウンガス14に変えるため、近接流体2によって駆動されるタービンジェネレータ及び電解システム69を操作するステップと、ブラウンガス14を蓄えるステップと;
アンモニア73液体を沸騰するのに適切な圧力及び温度の低高度78に、エクスキューザサイクライダ72を維持するように制御するステップと;
選択的に、同時に、エクスキューザサイクライダ72をホバリングするために、エクスキューザサイクライダ72の全体密度を周囲の近接流体2の密度と同じ状態に制御するステップと;
選択的に、同時に、近接流体2からアンモニアタンク71への熱移動を制御するステップと;
近接流体2からの正味推力と小さい抵抗力によって、水平方向に、エクスキューザサイクライダ72をさらに移動させる又は他の目的の重力及び熱力学的エネルギをさらに変換するステップをサイクルで繰り返すステップとを具える。
【0114】
サイクライダの電気分解によって生じる水素と酸素は、本発明によるターゲット領域の中へ導入される化学反応物質として使われてもよい。これは、再生可能なエネルギを動力とする高性能飛行を提供できる。
【0115】
このようなサイクライダ船は、圧力制御によって作り出される前方抗力、推力の減少、及び相変化流体によって作り出される浮力の増加の結果として、大気中で高速度を達成できると考えられる。
【0116】
他の相変化流体又は固体は、船の内部で、基本面を冷却するために使用されることができる。
【0117】
凝縮した水は、基本面から回収されることができる。これは、バラストとして及び、新しい蒸気および/または水素と酸素を作り出すために有用である。
【0118】
本発明の第18の実施例が、図31を参照して記載され、艇体80と、艇体内部のブラウンガスジェネレータ81と、前方に向いている船首の水の下に位置する投入/点火プローブ54と、ブラウンガスジェネレータ81から投入/点火プローブ54へブラウンガス14を移送するための気体移送管82と、船首の各側部の水の下の基本面3と、各基本面3に隣接する艇体の内部に冷却システム83とを具えるボートの平面図である。
【0119】
ブラウンガス14の爆発によって、ターゲット領域6に蒸気泡84、及びターゲット領域6から、冷却された基本面3及び周囲の水85で蒸気が凝縮する結果、蒸気泡84が内破する内破領域7へ追従する蒸気泡84の柱状噴出31が生じる。艇体80は、内破領域7へ向かって前へ進み、船首での水の質量の減少によって、この前進運動に対する減少した抵抗をうける。
【0120】
いくつかの手段、又はターゲット領域の中へ熱流体および/または化学反応物質を導入することができる手段を組み合わせを、本発明の実施例で用いてもよい。
【0121】
本発明の推力及び揚力を提供する手段は、車、軌道、リニアモータ、電磁場、浮力、重力、帆、翼、プロペラ、ジェット機、及びロケットなど推力及び揚力を提供する他の手段と合わせて使用されることができる。
【0122】
図に示された発明の対象1、ターゲット領域6及び他の部分の形は、単に説明するためのものであり、すべての別の形は、付記した請求の範囲の範囲内にあるように用いられてもよい。
【0123】
本発明は、特定の実施例を参照して示しているが、実施例は、単に説明のためであり、当業者が成しうる多くの変化や改良をすることができると理解されるべきである。このように、本発明は、付記した請求の範囲の意図と範囲によってのみ限定されると解釈されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】図1は、熱流体の導入を用いた第1実施例による運動発生システムの概略側面図である;
【図2】図2は、化学反応物質の導入を用いた第2実施例による運動発生システムの断面側面図である;
【図3】図3は、ヒートシンクを示す運動発生システムの断面側面図である;
【図4】図4は、熱伝導プレートの断面図である;
【図5】図5は、第3実施例による運動発生システムの概略側面図であり、水中で動作している;
【図6】図6は、爆発段階で示された化学反応を伴う第3実施例による運動発生システムの概略側面図である;
【図7】図7は、内破段階で示された熱流体を伴う第3実施例及び第1実施例による運動発生システムの概略側面図である;
【図8】図8は、第4実施例による運動発生システムの概略側面図であり、空気中で動作している;
【図9】図9は、爆発段階で示された化学反応を伴う第4実施例による運動発生システムの概略側面図である;
【図10】図10は、内破段階で示された化学反応を伴う第4実施例による運動発生システムの概略側面図である;
【図11】図11は、熱流体又は化学反応物質の放出を伴う第5実施例による運動発生システムの概略側面図である;
【図12】図12は、化学反応物質の低温ペレットの放出を伴う第6実施例による運動発生システムの概略側面図である;
【図13】図13は、熱流体又は化学反応物質の放出の方向制御を伴う第7実施例による運動発生システムの概略側面図である;
【図14】図14は、投入プローブを具える第8実施例による運動発生システムの一部を形成するプローブの概略側面図である;
【図15】図15は、縦方向ターゲット領域を有する第9実施例による運動発生システムの一部を形成するプローブの概略側面図である;
【図16】図16は、横方向投入を有する第10実施例による運動発生システムの一部を形成するプローブの概略側面図である;
【図17】図17は、横方向平面ターゲット領域を有する第11実施例による運動発生システムの一部を形成するプローブの概略側面図である;
【図18】図18は、燃焼チャンバを具える第12実施例による運動発生システムの一部を形成するプローブの概略側面図である;
【図19】図19は、図示されていない投入及び点火システムを具える運動発生システムの一部の概略側面図である;
【図20】図20は、図19に示された対象にかかる推力のベクトル合計を説明している力ベクトル図である;
【図21】図21は、ターゲット領域の初期位置の第13実施例による運動発生システムを形成する対象の船首及びプローブの概略側面図である;
【図22】図22は、ターゲット領域の中間位置の第13実施例による運動発生システムを形成する対象の船首及びプローブの概略側面図である;
【図23】図23は、ターゲット領域の拡張位置の第13実施例による運動発生システムを形成する対象の船首及びプローブの概略側面図である;
【図24】図24は、特定の運動を制御するための配置のための領域を示す運動発生システムの第14実施例による運動発生システムの概略右側面図である;
【図25】図25は、特定の運動を制御するための配置のための領域を示す運動発生システムの第14実施例による運動発生システムの概略平面図である;
【図26】図26は、特定の運動を制御するための配置のための領域を示す運動発生システムの第14実施例による運動発生システムの概略正面図である;
【図27】図27は、加熱された水力面を具える第15実施例による運動発生システムを具えた飛行対象の側面図である;
【図28】図28は、動的揚力を利用している第16実施例による運動発生システムの概略側面図である;
【図29】図29は、対象がエクスキューザサイクライダである第17実施例による運動発生システムの縦方向断面側面図である;
【図30】図30は、図29に示された第17実施例による運動発生システムの飛行経路の立面図である;
【図31】図31は、第18実施例による運動発生システム具えるボートの平面断面図である;

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象と近接流体領域との相対運動を制御するための運動発生システムにおいて、
近接流体と連続的に流体接触している基本面を有する対象と、
前記近接流体の中に配置され、前記基本面に対して配置されるターゲット領域と、
前記近接流体の中に配置され、前記基本面に対して配置される内破領域であって、前記内破領域に存在する流体がいずれも前記基本面に熱及び圧力接触している内破領域と、
前記対象から前記ターゲット領域の中へ熱流体を導入する手段と、
前記熱流体が前記ターゲット領域から前記内破領域へ沿って移動しうる移動路とを具え、
前記熱流体が前記内破領域に入ると、前記内破領域の中及び周りの前記熱流体、前記基本面、と前記近接流体の間の熱交換が、前記内破領域の中の動的圧力の減少を生じさせるか維持して、前記近接流体、前記熱流体、及び前記基本面の領域が互いに向かって相対的に推進されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項2】
対象と近接流体領域との相対運動を制御するための運動発生システムにおいて、
近接流体と連続的に流体接触している基本面を有する対象と、
前記近接流体の中に配置され、前記基本面に対して配置されるターゲット領域と、
前記近接流体の中に配置され、前記基本面に対して配置される内破領域であって、前記内破領域に存在する流体がいずれも前記基本面に熱及び圧力接触している内破領域と、
生産物である熱流体を有する前記ターゲット領域の中で化学反応物質が反応する条件において、前記対象から前記ターゲット領域の中へ前記化学反応物質を導入する手段と、
前記熱流体が前記ターゲット領域から前記内破領域へ沿って移動しうる移動路とを具え、
前記熱流体が前記内破領域に入ると、前記内破領域の中及び周りの前記熱流体、前記基本面、と前記近接流体の間の熱交換が、前記内破領域の中の動的圧力の減少を生じさせるか維持して、前記近接流体、前記熱流体、及び前記基本面の領域が互いに向かって相対的に推進されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれか1項に記載の運動発生システムにおいて、前記ターゲット領域へ導入された前記熱流体が、前記ターゲット領域に位置する近接流体へ運動量を移動し、前記ターゲット領域に入る近接流体へ運動量を移動して前記近接流体の少なくとも一部を前記ターゲット領域の外へ推進することを特徴とする運動発生システム。
【請求項4】
請求項1、2又は3のいずれか1項に記載の運動発生システムがさらに、前記基本面と熱接触するヒートシンクを具え、熱が前記基本面から除かれることを特徴とする運動発生システム。
【請求項5】
請求項1、2、3又は4のいずれか1項に記載の運動発生システムにおいて、前記熱流体が、凝縮プロセスの開始時及びその間に前記近接流体の温度かそれ以上、又は前記基本面の温度かそれ以上で生じる前記動的圧力によって、液体又は固体へ凝縮することができる気体又は気体混合物であり、凝縮相の変化は、前記内破領域の中で動的圧力の減少によって内破を作り出すことを特徴とする運動発生システム。
【請求項6】
請求項1、2、3、4又は5のいずれか1項に記載の運動発生システムがさらに、前記近接流体又は別の圧力源もしくは前記対象外部の力の領域に圧力接触している前記対象の推力面を有し、前記基本面と前記推力面に加わる力の組み合わせが適切な自由度を与えられた正味推力を発生させ、前記対象の運動を発生させることを特徴とする運動発生システム。
【請求項7】
請求項2に記載の運動発生システムにおいて、前記化学反応物質が、前記近接流体と反応することを特徴とする運動発生システム。
【請求項8】
請求項2に記載の運動発生システムにおいて、前記化学反応物質が、それ自体の化学成分間で反応することを特徴とする運動発生システム。
【請求項9】
請求項2に記載の運動発生システムにおいて、前記化学反応物質が、水素と酸素の混合物であることを特徴とする運動発生システム。
【請求項10】
請求項2に記載の運動発生システムにおいて、前記化学反応物質が、水素であることを特徴とする運動発生システム。
【請求項11】
請求項2に記載の運動発生システムにおいて、前記化学反応物質が、水素過酸化物であることを特徴とする運動発生システム。
【請求項12】
請求項2に記載の運動発生システムがさらに、前記化学反応物質を点火するための手段を具えることを特徴とする運動発生システム。
【請求項13】
請求項1又は2のいずれか1項に記載の運動発生システムにおいて、熱流体および/または化学反応物質を導入する前記手段が、ある距離以上に前記熱流体および/または化学反応物質をターゲット領域の中へ放出する手段と、前記距離を制御する手段とを具えることを特徴とする運動発生システム。
【請求項14】
請求項2に記載の運動発生システムにおいて、前記化学反応物質が、水素を含む低温ペレットから成ることを特徴とする運動発生システム。
【請求項15】
請求項1又は2のいずれか1項に記載の運動発生システムにおいて、熱流体および/または化学反応物質を導入する前記手段が、前記熱流体および/または化学反応物質を前記ターゲット領域の中へ投入する手段を具えることを特徴とする運動発生システム。
【請求項16】
請求項15に記載の運動発生システムにおいて、前記熱流体および/または化学反応物質が、前記対象の運動方向に対して横方向に投入されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項17】
請求項1又は2のいずれか1項に記載の運動発生システムがさらに、前記熱流体および/または化学反応物質を前記ターゲット領域の中へ分布させるための手段を具え、前記ターゲット領域の形が制御されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項18】
請求項17に記載の運動発生システムにおいて、前記ターゲット領域の形が主に細長い形になるように制御されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項19】
請求項17に記載の運動発生システムにおいて、前記ターゲット領域の形が主に平坦な形になるように制御されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項20】
請求項1に記載の運動発生システムにおいて、前記対象から前記ターゲット領域の中へ熱流体を導入する前記手段が、前記熱流体が生成される燃焼チャンバと、前記熱流体を前記ターゲット領域の中へ噴射される方向に配置され整列された有向ノズルと、前記熱流体を前記燃焼チャンバから前記有向ノズルへ移送するための移送管とを具えることを特徴とする運動発生システム。
【請求項21】
請求項20に記載の運動発生システムにおいて、前記熱流体のほとんどが、前記基本面の方向に方向付けられて投入されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項22】
請求項20に記載の運動発生システムにおいて、前記熱流体のほとんどが、前記基本面の方向に対して横方向に方向付けられて投入されることことを特徴とする運動発生システム。
【請求項23】
請求項20に記載の運動発生システムにおいて、水素および酸素が、ほぼ化学量論比2:1で別々に、および/またはすでに互いに混合されて、前記燃焼チャンバへ供給され、前記燃焼チャンバの中で点火されて、ほぼ純粋な過熱蒸気から成る前記熱流体を作り出すことを特徴とする運動発生システム。
【請求項24】
請求項20に記載の運動発生システムにおいて、水素が供給されて、次に供給される過熱蒸気及び酸素を形成するため、水素過酸化物が触媒で解離し、および/または未解離の水素過酸化物が供給されて追加の酸素も、前記燃焼チャンバに供給されて、前記燃焼チャンバ中で、必要な化学量論比で供給された全ての化学物質とともに点火され:
aH+bO+(a−2b)H→(2a−2b)H
により、ほぼ純粋な過熱蒸気から成る前記熱流体を作り出し、ここで、a及びbは、モル量であることを特徴とする運動発生システム。
【請求項25】
請求項23又は24のいずれか1項に記載の運動発生システムにおいて、水および/または低温蒸気の制御された流れが、前記運動発生システムの力学及び熱力学に影響を与えるために前記燃焼チャンバから前記ターゲット領域、さらには前記内破領域におよぶ選択された位置で前記過熱蒸気の中へ導入されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項26】
請求項4に記載の運動発生システムにおいて、低温酸素および/または低温水素および/または冷却過酸化水素が、冷却剤の流体として前記ヒートシンクを通過することを特徴とする運動発生システム。
【請求項27】
対象と近接流体との相対運動を制御する方法において、
基本面と、熱流体および/または化学反応物質を近接流体の中のターゲット領域の中へ導入する手段とを有する対象を用意するステップと;
前記基本面に近接する初期位置へ前記ターゲット領域を移動するステップと;
前記熱流体および/または化学反応物質を導入する前記手段から前記ターゲット領域へ、前記熱流体および/または化学反応物質の流れを生じさせるステップと;
前記化学反応物質が前記ターゲット領域にある場合に、前記化学反応物質を点火するステップと;
連続的な前記熱流体の柱状噴出を維持する方法で、前記ターゲット領域を前記基本面からさらに離れた中間位置へ動かすステップと;
前記ターゲット領域から移動路を通って前記基本面に接触する内破領域の中へ、前記熱流体の柱状噴出の流れが確立するのを待つステップと;
前記対象と前記熱流体の間の相対速度が増す場合に、前記柱状噴出の流れを維持する方法で、前記基本面からの前記ターゲット領域の距離を大きくするステップとを具え;
さらに、前記対象と前記熱流体の間の相対速度が減る場合に、前記柱状噴出の流れを維持する方法で、前記基本面からの前記ターゲット領域の距離を減らすステップとを具えることを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項27に記載の対象と近接流体との相対運動を制御する方法において、前記基本面は閾値温度以下に冷却された状態に保たれていることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項6に記載の運動発生システムにおいて、前記基本面は、前記対象の前部に設けられており、前記近接流体の一部が前記対象の軌道の外へ動かされて、潜在的に前記対象にかかる抗力が減少することを特徴とする運動発生システム。
【請求項30】
請求項6に記載の運動発生システムにおいて、複数の基本面が前記対象に設けられて、前記対象の並進および/または回転運動を制御できることを特徴とする運動発生システム。
【請求項31】
請求項6に記載の運動発生システムにおいて、前記基本面は、前記対象の主に上方に向いている面および/または主に下方に向いている面に設けられており、前記対象の上昇および/または下降および/または横揺れおよび/または縦揺れを制御できることを特徴とする運動発生システム。
【請求項32】
請求項6に記載の運動発生システムにおいて、前記基本面は、前記対象の主に前方に向いている面および/または主に後方に向いている面に設けられており、前記対象の加速および/または減速および/または片揺れおよび/または縦揺れを制御できることを特徴とする運動発生システム。
【請求項33】
請求項6に記載の運動発生システムにおいて、前記基本面は、前記対象の主に右に向いている面および/または主に左に向いている面に設けられており、前記対象の横滑りおよび/または片揺れおよび/または横揺れを制御できることを特徴とする運動発生システム。
【請求項34】
請求項6に記載の運動発生システムにおいて、前記推力面が閾値以上に加熱されて維持されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項35】
請求項34に記載の運動発生システムにおいて、熱および/または前記推力面に圧力を及ぼすように、前記推力面の外側近くで前記対象の外側に、発熱反応が提供されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項36】
請求項35に記載の運動発生システムにおいて、発熱反応は、水素の酸化を伴うことを特徴とする運動発生システム。
【請求項37】
請求項1又は2のいずれか1項に記載の運動発生システムにおいて、基本面は、前記基本面上を流れる前記熱流体の流れ方向に凸面をなしていることを特徴とする運動発生システム。
【請求項38】
請求項7に記載の運動発生システムにおいて、前記ヒートシンクが吸熱相変化する相変化物質を含んでいることを特徴とする運動発生システム。
【請求項39】
請求項38に記載の運動発生システムにおいて、前記相変化物質が吸熱して低密度相に変化することを特徴とする運動発生システム。
【請求項40】
請求項39に記載の運動発生システムにおいて、前記低密度相が周囲の温度及び圧力の前記近接流体よりも低密度であることを特徴とする運動発生システム。
【請求項41】
請求項39に記載の運動発生システムにおいて、前記低密度相が周囲の温度及び圧力の前記近接流体よりも高密度であることを特徴とする運動発生システム。
【請求項42】
請求項38に記載の運動発生システムにおいて、前記対象が、全体密度を前記近接流体の密度より低密度と高密度の両方に様々に制御できることを特徴とする運動発生システム。
【請求項43】
請求項42に記載の運動発生システムにおいて、前記対象が前記近接流体中で滑空できる形に形成されていることを特徴とする運動発生システム。
【請求項44】
請求項9又は10のいずれか1項に記載の運動発生システムにおいて、前記水素が前記対象に対して前記近接流体の前記流れから得られるエネルギを使用して、前記対象の中で、少なくとも部分的に水から生産されることを特徴とする運動発生システム。
【請求項45】
近接流体の中の対象の運動を制御する方法において、相変化物質の低密度流体相を封入する膨張可能な気嚢と、前記膨張可能な気嚢に接続され、高密度相の前記低密度相への転化が吸熱反応である前記相変化物質の前記高密度相を封入するタンクと、前記膨張可能な気嚢と前記タンクとの間の前記低密度流体相の流れを制御するバルブと、ブラウンガスおよび/または水素および/または水素過酸化物の供給源と、基本面とを設けて、近接流体の中に入れた対象を用意するステップと;
斜め方向の滑空または垂直方向のどちらかで上昇するように前記対象を制御するステップと;
同時に、前記上昇の間、前記対象の全体密度を前記周囲の近接流体の密度より低い状態に維持されるよう、制御するステップと;
選択的に、同時に、前記バルブを操作して前記相変化物質の前記低密度流体相を前記タンクから前記膨張可能な気嚢の中へ放出することによって、浮力を増やすステップと;
同時に、前記ブラウンガスおよび/または水素および/または水素過酸化物の供給源をブラウンガスおよび/または水素および/または水素過酸化物を提供するために操作するステップと;
同時に、前記基本面に十分に近い前記近接流体のターゲット領域の中に、前記ブラウンガスおよび/または水素および/または水素過酸化物を、放出もしくは投入及び点火するステップおよび/またはこれらの燃焼生成物を投入して蒸気柱状噴出が前記基本面に接触するように、ステップと;
同時に、前記蒸気柱状噴出の凝縮及び前記相変化物質の前記低密度流体相への転化を維持するように前記基本面から前記タンクの中の前記相変化物質へ熱移動を、制御するステップと;
選択的に、同時に、前記基本面から前記凝縮水を、回収および貯蔵するステップと;
前記相変化物質の低密度相を前記高密度へ転化している間、前記対象を高高度に維持すべく制御するステップと;
同時に、前記相変化物質から前記近接流体への熱移動を、制御するステップと;
同時に、前記相変化物質の前記低密度流体相が前記タンクに入って、前記相変化物質の前記高密度相へ転化するように制御するステップと;
斜め方向の滑空または垂直方向のどちらかで下降するように前記対象を制御するステップと;
同時に、前記下降の間、前記周囲の近接流体の密度より高い状態に、前記対象の全体密度を制御するステップと;
必要な場合には、前記相変化物質の前記低密度流体相を前記相変化物質の前記高密度相へ同時に、転化し続けるステップと;
同時に、前記タンク中の前記相変化物質の前記高密度相を保持するステップと;
選択的に、同時に、前記タンクを断熱するステップと;
同時に、前記ブラウンガスおよび/または水素および/または水素過酸化物の供給源を前記ブラウンガスおよび/または水素および/または水素過酸化物を提供して貯蔵するために操作するステップと;
前記相変化物質の前記高密度相を前記相変化物質の前記低密度流体相へ転化している間、前記対象を低高度に維持するよう制御するステップと;
選択的に、同時に、前記対象をホバリングするために、前記対象の全体密度を前記周囲の近接流体の密度と同じ状態に制御するステップと;
選択的に、同時に、前記周囲の近接流体温度が低すぎる場合に、前記近接流体から前記タンク中の前記相変化物質の前記高密度相への熱移動を制御するステップ又は別の供給源から熱を提供するステップと;
前記近接流体からの正味推力と小さい抵抗力によって、水平方向に前記対象をさらに並進運動させる又は他の目的の重力及び熱力学的エネルギをさらに変換するサイクルのステップを繰り返すステップとを具えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公表番号】特表2009−509862(P2009−509862A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−533822(P2008−533822)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【国際出願番号】PCT/AU2006/001438
【国際公開番号】WO2007/038831
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(508097674)