説明

抱き枕

【課題】 本願考案は、単に、お腹の大きな妊婦のお腹を機械的に支持するだけでなく、妊婦に安らぎをも与えることを最も主要な特徴とする。
【解決手段】 頭を置くことができ、お腹及び背中を支持することのできる一体型楕円状ループ抱き枕とする。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】 本考案は、お腹の大きい妊婦あるいは体型的にお腹の大きい人が床の上で休息あるいは睡眠する際に、心地よく安らかに横たわれる快適な抱き枕に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 お腹の大きい妊婦は、仰向けに寝ているとお腹が重たく、圧迫感を感じるので、自然に横臥することが多い。しかし、横臥するにしても、お腹を完全に横向きにするのではなく、お腹が多少下向きになる程度に、すなわち、大きなお腹が床面にゆったりと着座する程度に、横たわるのがもっとも安定しているのであるが、この状態を睡眠中ずっと保持することは困難である。
【0003】 そこで、妊婦の腹部の両側に一対のクッション部が位置するように配置し、前記クッション部によりお腹と背中を支持することにより、お腹の重みを分散支持しつつ背中の負担を軽減したものが考案されている(例えば、特開平7−79841号公報参照)。また、お腹の大きな妊婦が俯せで眠れるようにマットの一部に凹部を設けたものもある(例えば、実用新案登録第3070055号参照)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、一対のクッション部によりお腹および背中を支持するものは機械的であり、人間的な心の安らぎに欠ける点があった。また、マットの一部に凹部を設けたものは、大型重量物の加工するものでありおおげさであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本願考案は、上記課題を解決すべく、お腹の大きな妊婦が頭を置くことができ、お腹及び背中を支持することのできるループ状の一体型抱き枕としたことである。
【0006】
【考案の実施の形態】
上記構成により、お腹の大きな妊婦は、ループの中に体を置き、横向きとなり、長端部に頭を置き、一方の長辺に大きなお腹を載せ、他の長辺に背中を当てることができる。このようにすると、妊婦は、お腹を載せた長辺の一部を抱く形になり、精神的に落ち着いた安らぎを得ることができる。
【0007】
また、妊婦のお腹の大きさは、次第に変化していくが、上記ループ状抱き枕の一方の長辺部と他方の長辺部の太さを変えることにより、お腹の大きさの変化にも対応することができる。
【0008】
また、上記ループ状の抱き枕の一部を切除したCの字形状にする方が、完全にループ状とするものより、製作は簡単である。
【0009】
また、上記ループ状は、放置した状態を意味しており、全体は柔軟な構造であるので、上記Cの字型の場合はドーナツ状に巻くことができ、ドーナツの内部に妊婦のお腹を収納し、妊婦は俯せ状態で休息することもできる。
【0010】
【実施例】
図1は、本願考案のCの字状抱き枕に妊婦が休息している状態を示したものである。図に示されているように、お腹の大きな妊婦は、Cの字状の抱き枕の内部に入り、頭を長端部に載せ、お腹と背中を長辺部に宛い、両手は枕を抱くようにする。図1においては、Cの字の切除部側にお腹側を宛う様子を示したが、逆に背中側が当たるようにしてもよい。
【0011】
【考案の効果】
本願考案は、お腹の大きな妊婦のお腹および背中を安定して支持する一方、抱く部分を有しているため、妊婦が安らかに眠れるという効果を有している。また、本願考案の枕は、柔らかに作られるので、Cの字型の場合はドーナツ状に巻くことができ、ドーナツの内部に妊婦のお腹を収納し、妊婦は俯せ状態で休息することもできるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案に係る抱き枕の使用方法を示した説明図である。
【符号の説明】
1 抱き枕
2 長辺部
3 長端部
4 切除部

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 頭部を載置することができ、腹部及び背部を支持することのできる一体型抱き枕。
【請求項2】 請求項1記載の抱き枕において、その形状が楕円状ループ形状である抱き枕。
【請求項3】 請求項1記載の抱き枕において、その形状が楕円状ループの一部が切除された形状である抱き枕。

【図1】
image rotate


【登録番号】実用新案登録第3076636号(U3076636)
【登録日】平成13年1月24日(2001.1.24)
【発行日】平成13年4月13日(2001.4.13)
【考案の名称】抱き枕
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願2000−6183(U2000−6183)
【出願日】平成12年8月28日(2000.8.28)
【出願人】(500404133)