押花絵キット及び押花絵の製造方法
【課題】エチレンガスの影響により半乾燥草花が変色や退色することのない押花絵の製造方法を提供する。
【解決手段】乾燥草花からなる押花素材を表面に配置するためのキャンバスと、キャンバスの表面を着色するための顔料と、キャンバスに配置された押花素材の表面を覆うようにキャンバスと重合状態に配設するための透明硬質板と、押花素材を乾燥させるために、押花素材の裏面側に配設するための乾燥剤と、乾燥草花を配置したキャンバス、透明硬質板及び乾燥剤を収容するための透明袋と、を備え、乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有した。
【解決手段】乾燥草花からなる押花素材を表面に配置するためのキャンバスと、キャンバスの表面を着色するための顔料と、キャンバスに配置された押花素材の表面を覆うようにキャンバスと重合状態に配設するための透明硬質板と、押花素材を乾燥させるために、押花素材の裏面側に配設するための乾燥剤と、乾燥草花を配置したキャンバス、透明硬質板及び乾燥剤を収容するための透明袋と、を備え、乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押花絵キット及び押花絵の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、押花絵として、野山で採集した草花を配置したキャンバスおよび乾燥剤を透明袋内に収容し、この透明袋を脱気して密封することで、透明袋内の草花を乾燥させて押花素材である乾燥草花を作成したものが知られている。
【0003】
かかる構成の押花絵では、草花の表面側から乾燥されると、該表面に乾燥による凹凸が生起する場合がある。この場合には、光が表面で散乱し、その分、乾燥草花の色彩が淡色に見えることになり、草花の本来のあざやかな色彩感が減殺されるおそれがあった。
【0004】
そこで、特許文献1には、草花の表面に乾燥による凹凸が生起することを抑制する技術が開示されている。この特許文献1に記載の技術では、キャンバス上に配置した草花の表面を覆うように透明硬質板を配設するとともに、草花の裏面に乾燥剤を配設している。このように、草花の表面を透明硬質板に圧着した状態で、草花の裏面側から該草花を乾燥させることで、草花の表面に凹凸が生起されることを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−71201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法では、乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを主剤とする配合乾燥剤を使用しているため、充分に草花を乾燥させることができないという問題があった。
【0007】
また、草花を充分に乾燥させるために、乾燥剤として、給水力の強い無水塩化カルシウムを用いることが考えられるが、無水塩化カルシウムは水分を吸収することで表面が固化し、流動性を失うため、乾燥剤として用いることが困難であった。特に、押花素材を配置したキャンバスと乾燥剤とこれらを収納する透明袋などをキットにして押花絵キットとして販売する場合、無水塩化カルシウムを乾燥剤として用いようとしても、無水塩化カルシウムは即座に吸湿して固化することがあるため、その取扱いが難しくキット化することができなかった。
【0008】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、乾燥による収縮により、草花の表面に凹凸が生起することを抑制し、かつ、該草花を充分に乾燥させることができる押花絵キット及び押花絵の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る本発明は、乾燥草花からなる押花素材を表面に配置するためのキャンバスと、前記キャンバスの表面を着色するための顔料と、前記キャンバスに配置された押花素材の表面を覆うように前記キャンバスと重合状態に配設するための透明硬質板と、前記押花素材を乾燥させるために、前記押花素材の裏面側に配設するための乾燥剤と、前記乾燥草花を配置したキャンバス、前記透明硬質板及び前記乾燥剤を収容するための透明袋と、を備え、前記乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有することを特徴とする押花絵キットとした。
【0010】
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の押花絵キットにおいて、前記キャンバスは、台紙に重合されたクッション部材と、前記台紙及びクッション部材を巻回する布体と、を有し、前記乾燥剤は、前記台紙と前記クッション部材との間に配置されることとした。
【0011】
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載の押花絵キットにおいて、前記乾燥剤の混合比を、無水塩化カルシウム:タルク=50〜80:20〜50としたこととした。
【0012】
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の押花絵キットにおいて、前記顔料は、植物の老化を促進するガスの主成分であるエチレンガスを吸着除去する多孔性微粒子を含有することとした。
【0013】
また、請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の押花絵キットにおいて、前記タルクを、前記エチレンガスを吸着除去する多孔性微粒子として用いることとした。
【0014】
また、請求項6に記載の本発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の押花絵キットにおいて、前記乾燥剤は、前記キャンバスと略同等の大きさを有し、前記乾燥剤は、前記キャンバスと重合状態で配設することとした。
【0015】
また、請求項7に記載の本発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の押花絵キットにおいて、前記押花素材を配置した前記キャンバスを起立可能に収容するためのスタンド本体をさらに備えることとした。
【0016】
また、請求項8に記載の本発明は、採取した草花をキャンバス上に配置するとともに、該草花の表面を覆うように透明硬質板を配設する配置工程と、前記草花の裏面に乾燥剤を配設するとともに、前記乾燥草花を配置したキャンバス、前記透明硬質板及び前記乾燥剤を透明袋内に収容し、該透明袋の周縁を接着して密封する密封工程と、前記透明袋内で前記草花を乾燥させる乾燥工程と、を有し、前記乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有することを特徴とする押花絵の製造方法とした。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明によれば、乾燥草花からなる押花素材を表面に配置するためのキャンバスと、キャンバスに配置された押花素材の表面を覆うようにキャンバスと重合状態に配設するための透明硬質板と、押花素材を乾燥させるために、押花素材の裏面側に配設するための乾燥剤と、乾燥草花を配置したキャンバス、透明硬質板及び前記乾燥剤を収容するための透明袋とを備え、乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有するようにしたので、草花の表面に凹凸が生起されることを抑制し、かつ、充分に草花を乾燥させることができる。
【0018】
また、請求項8に係る発明によれば、採取した草花をキャンバス上に配置するとともに、該草花の表面を覆うように透明硬質板を配設する配置工程と、草花の裏面に乾燥剤を配設するとともに、乾燥草花を配置したキャンバス、透明硬質板及び乾燥剤を透明袋内に収容し、該透明袋の周縁を接着して密封する密封工程と、透明袋内で草花を乾燥させる乾燥工程とを有し、乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有するようにしたので、草花の表面に凹凸が生起されることを抑制し、かつ、充分に草花を乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態に係る押花絵の製造工程を示す図である。
【図2】本実施形態に係る押花絵キットのキャンバスを模式的に示した説明図である。
【図3】本実施形態に係る押花絵の製造工程を示したフローチャートである。
【図4】着色工程を示す図である。
【図5】配置工程を示す図である。
【図6】密封工程を示す図である。
【図7】図6に続く図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本実施形態に係る押花絵キットについて図面を参照して具体的に説明する。
【0021】
本実施形態に係る押花絵キット1は、スタンド本体に収容することにより、スタンド式押花絵として展示することができる押花絵を作成するためのキットである。
【0022】
図1、2に示すように、押花絵キット1は、草花を配置するキャンバス20と、草花の表面を覆うようにキャンバス20上に配設する透明硬質板40と、乾燥剤23及び脱酸素剤24とともにキャンバス20及び透明硬質板40を収容する透明袋50と、キャンバス20の表面を着色する顔料10と、厚板スポンジ状の擦り体60とを備えている。また、この押花絵キット1は、押花絵を展示するためのスタンド本体70をさらに備えている。
【0023】
キャンバス20は、白紙からなる台紙21と、クッション性を有する厚目の不織布等の弾性シート22と、布体25とにより構成され、台紙21、弾性シート22、布体25により巻回される。
【0024】
キャンバス20をかかる構成としたため、キャンバス20に柔軟性を付与することができ、キャンバス20の表面を着色する際には、顔料10をキャンバス20の表面に擦り付け易くなる。
【0025】
透明硬質板40は、キャンバス20に草花の表面を圧着可能な強度を有する板状部材である。この透明硬質板40の材質としては、硝子、アクリル樹脂等が用いられる。
【0026】
乾燥剤23は、無水塩化カルシウム(CaCl2)とタルクとを含有する。乾燥剤23の混合比は、無水塩化カルシウム:タルク=50〜80:20〜50であり、好ましくは無水塩化カルシウム:タルク=50:50である。
【0027】
透明袋50は、未乾燥押花32を配置したキャンバス20を密封するためのものである。この透明袋50には、例えば、三方がシールされたハイバリヤ性の袋が用いられ、開口辺をアイロンを用いて熱シールすることにより、未乾燥押花32を配置したキャンバス20等の透明袋50内に収容したものが密封される。
【0028】
なお、草花を配置したキャンバス20を密封する方法としては、草花を挟持した透明硬質板40を、乾燥剤23と脱酸素剤24と共に透明袋50の中に封入し、内部の空気を脱気して密封するようにしている。
【0029】
顔料10は、複数色の顔料により構成され、例えば、水色顔料10a、オレンジ色顔料10b、緑色顔料10c及び白色顔料10dにより構成される。白色顔料10dは、植物の老化を促進するガスの主成分であるエチレンガスを吸着する多孔性微粒子を含む。この多孔性微粒子は、含水珪酸マグネシウムを含有するものであり、例えば、粒度が5μm〜20μm程度のタルク(Talc:滑石)である。
【0030】
スタンド本体70は、表板71と裏板72とにより構成されている。表板71には押花絵を視認可能に形成された観賞窓73が形成され、裏板72にはスタンド本体70を規律した状態に支持する支持部材74が形成されている。スタンド本体70をかかる構成にすることにより、表板71と裏板72との間に押花絵を挟持した状態で展示される。
【0031】
本実施形態では、押花絵キット1をかかる構成とすることで、生の草花から押花絵を直接作成することができる。
【0032】
以下、上述した押花絵キット1を用いて押花絵を製造する方法について、図3〜7を参照して説明する。
【0033】
(押花絵の製造方法)
図3は、本実施形態に係る押花絵の製造工程を示したフローチャートである。図3に示すように、本実施形態に係る押花絵の製造方法は、採取した草花を吸水紙で挟持すると共に加圧して未乾燥押花絵としての形状を成形する姿矯正工程S1と、未乾燥押花32をキャンバス上に配置するとともに、該草花の表面を覆うように透明硬質板を配設する配置工程S2と、草花の裏面に乾燥剤を配設するとともに、乾燥草花を配置したキャンバス、透明硬質板及び乾燥剤を透明袋内に収容し、該透明袋の周縁を接着して密封する密封工程S3と、透明袋内で草花を乾燥させる乾燥工程S4とを有する。これらの各工程S1〜S4については、以下に詳説する。
【0034】
まず、姿矯正工程S1において、野山等で採取した押花素材である草花31を、ざら紙等の吸水紙を束ねた吸水体51にて挟持し、重しを掛ける。これにより、三次元的形態を有する(三次元的に茎を伸ばしている)草花の姿が平板状に矯正され、未乾燥の押花が形成される。このように、姿矯正工程S1において草花の姿を矯正することで、草花を押花絵として意匠的に配置することができるため、花びらや葉が折れたり曲がったりしていた場合でも、美しい姿に矯正した状態で押花絵を形成することができる。なお、この姿矯正工程S1において、草花31中の水分が吸水体51へ移動することで、未乾燥押花は若干乾燥される。
【0035】
また、姿矯正工程S1は、草花31を裏返しに配置し、草花31の茎や葉脈等の盛り上がった部分をスプーンの腹等を用いて圧潰することにより行うこともできる。なお、この姿矯正工程S1において、圧潰した草花31の茎や葉脈等から滲出した水分を、ティッシュ等の給水材を用いて払拭することで、未乾燥押花32は若干乾燥される。
【0036】
次に、配置工程S2において、未乾燥押花32を着色したキャンバス20上に配置する。この配置工程S2では、まず、顔料10を用いてキャンバス20を着色する。具体的には、図4(a)に示すように、所望の色の顔料10をキャンバス20上に塗布し、続いて、図4(b)に示すように、擦り体60を用いてキャンバス20上に塗布した顔料10を引き延ばし、キャンバス20上に押花絵の背景を作成する。
【0037】
また、顔料10に含まれる白色顔料10dには、上述のとおり、エチレンガスを吸着除去する多孔性微粒子を含有している。これにより、後述する乾燥工程S4において、未乾燥押花32の乾燥を透明袋50内で密封した状態で行っても、透明袋50内がエチレンガスで充満することが防止される。これにより、エチレンガスの影響により、草花の老化が促進されて該草花が変色や退色することが防止され、押花絵が長期間変色や退色することが防止される。
【0038】
キャンバス20上に押花絵の背景を作成すると、続いて、図5に示すように、着色したキャンバス20上に未乾燥押花32を配置する。具体的には、ピンセットを用いて顔料10を塗布したキャンバス20上に未乾燥押花32を配置し、その後、キャンバス20の未乾燥押花32を配置した面に透明硬質板40を載置する。このように、未乾燥押花32の表面を覆うように透明硬質板40を配設することで、乾燥工程S4において未乾燥押花32を乾燥する際に、未乾燥押花32の表面が透明硬質板40に圧着される。
【0039】
次に、密封工程S3において、未乾燥押花32を配置したキャンバス20を透明袋50の内部に収容し、該透明袋50を密封する。具体的には、未乾燥押花32の裏面側に乾燥剤23および脱酸素剤24を配置、すなわち、図6に示すように、キャンバス20の内部に乾燥剤23および脱酸素剤24を重ならないように収容する。そして、キャンバス20、乾燥剤23および脱酸素剤24をハイバリヤ性透明袋(空気を通し難い)透明袋50内に収容する。
【0040】
続いて、キャンバス20を収容した透明袋50を裏返し、ざら紙等を重ねて形成した下敷き材61の上に載置し、この透明袋50上に、例えば、厚手ウレタンマットまたは厚手タオル四つ折等のクッション材62を介して、例えば、厚表紙の本等の重し材63を載置して透明袋50内の空気を脱気する。そして、図7に示すように、脱気した状態で透明袋50の開口をアイロンを用いて熔封し、透明袋50を密封する。
【0041】
次に、乾燥工程S4において、乾燥剤23及び脱酸素剤24を収納したキャンバス20を密封した状態とし、この状態で所定時間保持する。これにより、透明袋50の内部に収容した未乾燥押花は無酸素状態で乾燥し、乾燥押花が形成される。
【0042】
このように本実施形態に係る押花絵の製造方法では、生の草花31から直接押花絵が作成される。
【0043】
特に、透明袋50に密封したのち草花31の乾燥は進むが、透明袋50の内部は無酸素状態であるため、通常の草花に見られる乾燥末期の変色を抑制することができる。これにより、原色鮮やかな押花絵を得ることができ。また、この押花絵の原色は長期間維持することもできる。
【0044】
しかも、未乾燥押花32の表面は透明硬質板40に圧着されているため、透明袋50内部で進行する未乾燥押花32の乾燥を行う際には、未乾燥押花32からの水分の逸散の際の未乾燥押花32表面の凹凸の発生を抑制することができ、透明感のある押花絵を形成することができる。
【0045】
なお、かかる工程により形成された押花絵は、原色鮮やかで透明感(自然の状態)があるが、長期間展示することで、押花絵が紫外線等の影響を受け徐々に退色(経時変色)していく。そこで、経時変色に作用すると考えられる乾燥押花から発生するエチレンガスを吸着する多孔性微粒子(セラミックス)を透明袋50内に同封することで、押花絵の変色を抑えることができる。
【符号の説明】
【0046】
1 押花絵キット
10 顔料
20 キャンバス
21 台紙
22 弾性シート
23 乾燥剤
24 脱酸素剤
25 布体
31 草花
32 未乾燥押花
40 透明硬質板
50 透明袋
70 スタンド本体
【技術分野】
【0001】
本発明は、押花絵キット及び押花絵の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、押花絵として、野山で採集した草花を配置したキャンバスおよび乾燥剤を透明袋内に収容し、この透明袋を脱気して密封することで、透明袋内の草花を乾燥させて押花素材である乾燥草花を作成したものが知られている。
【0003】
かかる構成の押花絵では、草花の表面側から乾燥されると、該表面に乾燥による凹凸が生起する場合がある。この場合には、光が表面で散乱し、その分、乾燥草花の色彩が淡色に見えることになり、草花の本来のあざやかな色彩感が減殺されるおそれがあった。
【0004】
そこで、特許文献1には、草花の表面に乾燥による凹凸が生起することを抑制する技術が開示されている。この特許文献1に記載の技術では、キャンバス上に配置した草花の表面を覆うように透明硬質板を配設するとともに、草花の裏面に乾燥剤を配設している。このように、草花の表面を透明硬質板に圧着した状態で、草花の裏面側から該草花を乾燥させることで、草花の表面に凹凸が生起されることを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−71201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法では、乾燥剤として無水硫酸マグネシウムを主剤とする配合乾燥剤を使用しているため、充分に草花を乾燥させることができないという問題があった。
【0007】
また、草花を充分に乾燥させるために、乾燥剤として、給水力の強い無水塩化カルシウムを用いることが考えられるが、無水塩化カルシウムは水分を吸収することで表面が固化し、流動性を失うため、乾燥剤として用いることが困難であった。特に、押花素材を配置したキャンバスと乾燥剤とこれらを収納する透明袋などをキットにして押花絵キットとして販売する場合、無水塩化カルシウムを乾燥剤として用いようとしても、無水塩化カルシウムは即座に吸湿して固化することがあるため、その取扱いが難しくキット化することができなかった。
【0008】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、乾燥による収縮により、草花の表面に凹凸が生起することを抑制し、かつ、該草花を充分に乾燥させることができる押花絵キット及び押花絵の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る本発明は、乾燥草花からなる押花素材を表面に配置するためのキャンバスと、前記キャンバスの表面を着色するための顔料と、前記キャンバスに配置された押花素材の表面を覆うように前記キャンバスと重合状態に配設するための透明硬質板と、前記押花素材を乾燥させるために、前記押花素材の裏面側に配設するための乾燥剤と、前記乾燥草花を配置したキャンバス、前記透明硬質板及び前記乾燥剤を収容するための透明袋と、を備え、前記乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有することを特徴とする押花絵キットとした。
【0010】
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の押花絵キットにおいて、前記キャンバスは、台紙に重合されたクッション部材と、前記台紙及びクッション部材を巻回する布体と、を有し、前記乾燥剤は、前記台紙と前記クッション部材との間に配置されることとした。
【0011】
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載の押花絵キットにおいて、前記乾燥剤の混合比を、無水塩化カルシウム:タルク=50〜80:20〜50としたこととした。
【0012】
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の押花絵キットにおいて、前記顔料は、植物の老化を促進するガスの主成分であるエチレンガスを吸着除去する多孔性微粒子を含有することとした。
【0013】
また、請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の押花絵キットにおいて、前記タルクを、前記エチレンガスを吸着除去する多孔性微粒子として用いることとした。
【0014】
また、請求項6に記載の本発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の押花絵キットにおいて、前記乾燥剤は、前記キャンバスと略同等の大きさを有し、前記乾燥剤は、前記キャンバスと重合状態で配設することとした。
【0015】
また、請求項7に記載の本発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の押花絵キットにおいて、前記押花素材を配置した前記キャンバスを起立可能に収容するためのスタンド本体をさらに備えることとした。
【0016】
また、請求項8に記載の本発明は、採取した草花をキャンバス上に配置するとともに、該草花の表面を覆うように透明硬質板を配設する配置工程と、前記草花の裏面に乾燥剤を配設するとともに、前記乾燥草花を配置したキャンバス、前記透明硬質板及び前記乾燥剤を透明袋内に収容し、該透明袋の周縁を接着して密封する密封工程と、前記透明袋内で前記草花を乾燥させる乾燥工程と、を有し、前記乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有することを特徴とする押花絵の製造方法とした。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明によれば、乾燥草花からなる押花素材を表面に配置するためのキャンバスと、キャンバスに配置された押花素材の表面を覆うようにキャンバスと重合状態に配設するための透明硬質板と、押花素材を乾燥させるために、押花素材の裏面側に配設するための乾燥剤と、乾燥草花を配置したキャンバス、透明硬質板及び前記乾燥剤を収容するための透明袋とを備え、乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有するようにしたので、草花の表面に凹凸が生起されることを抑制し、かつ、充分に草花を乾燥させることができる。
【0018】
また、請求項8に係る発明によれば、採取した草花をキャンバス上に配置するとともに、該草花の表面を覆うように透明硬質板を配設する配置工程と、草花の裏面に乾燥剤を配設するとともに、乾燥草花を配置したキャンバス、透明硬質板及び乾燥剤を透明袋内に収容し、該透明袋の周縁を接着して密封する密封工程と、透明袋内で草花を乾燥させる乾燥工程とを有し、乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有するようにしたので、草花の表面に凹凸が生起されることを抑制し、かつ、充分に草花を乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態に係る押花絵の製造工程を示す図である。
【図2】本実施形態に係る押花絵キットのキャンバスを模式的に示した説明図である。
【図3】本実施形態に係る押花絵の製造工程を示したフローチャートである。
【図4】着色工程を示す図である。
【図5】配置工程を示す図である。
【図6】密封工程を示す図である。
【図7】図6に続く図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本実施形態に係る押花絵キットについて図面を参照して具体的に説明する。
【0021】
本実施形態に係る押花絵キット1は、スタンド本体に収容することにより、スタンド式押花絵として展示することができる押花絵を作成するためのキットである。
【0022】
図1、2に示すように、押花絵キット1は、草花を配置するキャンバス20と、草花の表面を覆うようにキャンバス20上に配設する透明硬質板40と、乾燥剤23及び脱酸素剤24とともにキャンバス20及び透明硬質板40を収容する透明袋50と、キャンバス20の表面を着色する顔料10と、厚板スポンジ状の擦り体60とを備えている。また、この押花絵キット1は、押花絵を展示するためのスタンド本体70をさらに備えている。
【0023】
キャンバス20は、白紙からなる台紙21と、クッション性を有する厚目の不織布等の弾性シート22と、布体25とにより構成され、台紙21、弾性シート22、布体25により巻回される。
【0024】
キャンバス20をかかる構成としたため、キャンバス20に柔軟性を付与することができ、キャンバス20の表面を着色する際には、顔料10をキャンバス20の表面に擦り付け易くなる。
【0025】
透明硬質板40は、キャンバス20に草花の表面を圧着可能な強度を有する板状部材である。この透明硬質板40の材質としては、硝子、アクリル樹脂等が用いられる。
【0026】
乾燥剤23は、無水塩化カルシウム(CaCl2)とタルクとを含有する。乾燥剤23の混合比は、無水塩化カルシウム:タルク=50〜80:20〜50であり、好ましくは無水塩化カルシウム:タルク=50:50である。
【0027】
透明袋50は、未乾燥押花32を配置したキャンバス20を密封するためのものである。この透明袋50には、例えば、三方がシールされたハイバリヤ性の袋が用いられ、開口辺をアイロンを用いて熱シールすることにより、未乾燥押花32を配置したキャンバス20等の透明袋50内に収容したものが密封される。
【0028】
なお、草花を配置したキャンバス20を密封する方法としては、草花を挟持した透明硬質板40を、乾燥剤23と脱酸素剤24と共に透明袋50の中に封入し、内部の空気を脱気して密封するようにしている。
【0029】
顔料10は、複数色の顔料により構成され、例えば、水色顔料10a、オレンジ色顔料10b、緑色顔料10c及び白色顔料10dにより構成される。白色顔料10dは、植物の老化を促進するガスの主成分であるエチレンガスを吸着する多孔性微粒子を含む。この多孔性微粒子は、含水珪酸マグネシウムを含有するものであり、例えば、粒度が5μm〜20μm程度のタルク(Talc:滑石)である。
【0030】
スタンド本体70は、表板71と裏板72とにより構成されている。表板71には押花絵を視認可能に形成された観賞窓73が形成され、裏板72にはスタンド本体70を規律した状態に支持する支持部材74が形成されている。スタンド本体70をかかる構成にすることにより、表板71と裏板72との間に押花絵を挟持した状態で展示される。
【0031】
本実施形態では、押花絵キット1をかかる構成とすることで、生の草花から押花絵を直接作成することができる。
【0032】
以下、上述した押花絵キット1を用いて押花絵を製造する方法について、図3〜7を参照して説明する。
【0033】
(押花絵の製造方法)
図3は、本実施形態に係る押花絵の製造工程を示したフローチャートである。図3に示すように、本実施形態に係る押花絵の製造方法は、採取した草花を吸水紙で挟持すると共に加圧して未乾燥押花絵としての形状を成形する姿矯正工程S1と、未乾燥押花32をキャンバス上に配置するとともに、該草花の表面を覆うように透明硬質板を配設する配置工程S2と、草花の裏面に乾燥剤を配設するとともに、乾燥草花を配置したキャンバス、透明硬質板及び乾燥剤を透明袋内に収容し、該透明袋の周縁を接着して密封する密封工程S3と、透明袋内で草花を乾燥させる乾燥工程S4とを有する。これらの各工程S1〜S4については、以下に詳説する。
【0034】
まず、姿矯正工程S1において、野山等で採取した押花素材である草花31を、ざら紙等の吸水紙を束ねた吸水体51にて挟持し、重しを掛ける。これにより、三次元的形態を有する(三次元的に茎を伸ばしている)草花の姿が平板状に矯正され、未乾燥の押花が形成される。このように、姿矯正工程S1において草花の姿を矯正することで、草花を押花絵として意匠的に配置することができるため、花びらや葉が折れたり曲がったりしていた場合でも、美しい姿に矯正した状態で押花絵を形成することができる。なお、この姿矯正工程S1において、草花31中の水分が吸水体51へ移動することで、未乾燥押花は若干乾燥される。
【0035】
また、姿矯正工程S1は、草花31を裏返しに配置し、草花31の茎や葉脈等の盛り上がった部分をスプーンの腹等を用いて圧潰することにより行うこともできる。なお、この姿矯正工程S1において、圧潰した草花31の茎や葉脈等から滲出した水分を、ティッシュ等の給水材を用いて払拭することで、未乾燥押花32は若干乾燥される。
【0036】
次に、配置工程S2において、未乾燥押花32を着色したキャンバス20上に配置する。この配置工程S2では、まず、顔料10を用いてキャンバス20を着色する。具体的には、図4(a)に示すように、所望の色の顔料10をキャンバス20上に塗布し、続いて、図4(b)に示すように、擦り体60を用いてキャンバス20上に塗布した顔料10を引き延ばし、キャンバス20上に押花絵の背景を作成する。
【0037】
また、顔料10に含まれる白色顔料10dには、上述のとおり、エチレンガスを吸着除去する多孔性微粒子を含有している。これにより、後述する乾燥工程S4において、未乾燥押花32の乾燥を透明袋50内で密封した状態で行っても、透明袋50内がエチレンガスで充満することが防止される。これにより、エチレンガスの影響により、草花の老化が促進されて該草花が変色や退色することが防止され、押花絵が長期間変色や退色することが防止される。
【0038】
キャンバス20上に押花絵の背景を作成すると、続いて、図5に示すように、着色したキャンバス20上に未乾燥押花32を配置する。具体的には、ピンセットを用いて顔料10を塗布したキャンバス20上に未乾燥押花32を配置し、その後、キャンバス20の未乾燥押花32を配置した面に透明硬質板40を載置する。このように、未乾燥押花32の表面を覆うように透明硬質板40を配設することで、乾燥工程S4において未乾燥押花32を乾燥する際に、未乾燥押花32の表面が透明硬質板40に圧着される。
【0039】
次に、密封工程S3において、未乾燥押花32を配置したキャンバス20を透明袋50の内部に収容し、該透明袋50を密封する。具体的には、未乾燥押花32の裏面側に乾燥剤23および脱酸素剤24を配置、すなわち、図6に示すように、キャンバス20の内部に乾燥剤23および脱酸素剤24を重ならないように収容する。そして、キャンバス20、乾燥剤23および脱酸素剤24をハイバリヤ性透明袋(空気を通し難い)透明袋50内に収容する。
【0040】
続いて、キャンバス20を収容した透明袋50を裏返し、ざら紙等を重ねて形成した下敷き材61の上に載置し、この透明袋50上に、例えば、厚手ウレタンマットまたは厚手タオル四つ折等のクッション材62を介して、例えば、厚表紙の本等の重し材63を載置して透明袋50内の空気を脱気する。そして、図7に示すように、脱気した状態で透明袋50の開口をアイロンを用いて熔封し、透明袋50を密封する。
【0041】
次に、乾燥工程S4において、乾燥剤23及び脱酸素剤24を収納したキャンバス20を密封した状態とし、この状態で所定時間保持する。これにより、透明袋50の内部に収容した未乾燥押花は無酸素状態で乾燥し、乾燥押花が形成される。
【0042】
このように本実施形態に係る押花絵の製造方法では、生の草花31から直接押花絵が作成される。
【0043】
特に、透明袋50に密封したのち草花31の乾燥は進むが、透明袋50の内部は無酸素状態であるため、通常の草花に見られる乾燥末期の変色を抑制することができる。これにより、原色鮮やかな押花絵を得ることができ。また、この押花絵の原色は長期間維持することもできる。
【0044】
しかも、未乾燥押花32の表面は透明硬質板40に圧着されているため、透明袋50内部で進行する未乾燥押花32の乾燥を行う際には、未乾燥押花32からの水分の逸散の際の未乾燥押花32表面の凹凸の発生を抑制することができ、透明感のある押花絵を形成することができる。
【0045】
なお、かかる工程により形成された押花絵は、原色鮮やかで透明感(自然の状態)があるが、長期間展示することで、押花絵が紫外線等の影響を受け徐々に退色(経時変色)していく。そこで、経時変色に作用すると考えられる乾燥押花から発生するエチレンガスを吸着する多孔性微粒子(セラミックス)を透明袋50内に同封することで、押花絵の変色を抑えることができる。
【符号の説明】
【0046】
1 押花絵キット
10 顔料
20 キャンバス
21 台紙
22 弾性シート
23 乾燥剤
24 脱酸素剤
25 布体
31 草花
32 未乾燥押花
40 透明硬質板
50 透明袋
70 スタンド本体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥草花からなる押花素材を表面に配置するためのキャンバスと、
前記キャンバスの表面を着色するための顔料と、
前記キャンバスに配置された押花素材の表面を覆うように前記キャンバスと重合状態に配設するための透明硬質板と、
前記押花素材を乾燥させるために、前記押花素材の裏面側に配設するための乾燥剤と、
前記乾燥草花を配置したキャンバス、前記透明硬質板及び前記乾燥剤を収容するための透明袋と、
を備え、
前記乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有することを特徴とする押花絵キット。
【請求項2】
前記キャンバスは、
台紙に重合されたクッション部材と、
前記台紙及びクッション部材を巻回する布体と、を有し、
前記乾燥剤は、前記台紙と前記クッション部材との間に配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の押花絵キット。
【請求項3】
前記乾燥剤の混合比を、無水塩化カルシウム:タルク=50〜80:20〜50としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の押花絵キット。
【請求項4】
前記顔料は、植物の老化を促進するガスの主成分であるエチレンガスを吸着除去する多孔性微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の押花絵キット。
【請求項5】
前記タルクを、前記エチレンガスを吸着除去する多孔性微粒子として用いることを特徴とする請求項4に記載の押花絵キット。
【請求項6】
前記乾燥剤は、前記キャンバスと略同等の大きさを有し、
前記乾燥剤は、前記キャンバスと重合状態で配設することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の押花絵キット。
【請求項7】
前記押花素材を配置した前記キャンバスを起立可能に収容するためのスタンド本体をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の押花絵キット。
【請求項8】
採取した草花をキャンバス上に配置するとともに、該草花の表面を覆うように透明硬質板を配設する配置工程と、
前記草花の裏面に乾燥剤を配設するとともに、前記乾燥草花を配置したキャンバス、前記透明硬質板及び前記乾燥剤を透明袋内に収容し、該透明袋の周縁を接着して密封する密封工程と、
前記透明袋内で前記草花を乾燥させる乾燥工程と、
を有し、
前記乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有する
ことを特徴とする押花絵の製造方法。
【請求項1】
乾燥草花からなる押花素材を表面に配置するためのキャンバスと、
前記キャンバスの表面を着色するための顔料と、
前記キャンバスに配置された押花素材の表面を覆うように前記キャンバスと重合状態に配設するための透明硬質板と、
前記押花素材を乾燥させるために、前記押花素材の裏面側に配設するための乾燥剤と、
前記乾燥草花を配置したキャンバス、前記透明硬質板及び前記乾燥剤を収容するための透明袋と、
を備え、
前記乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有することを特徴とする押花絵キット。
【請求項2】
前記キャンバスは、
台紙に重合されたクッション部材と、
前記台紙及びクッション部材を巻回する布体と、を有し、
前記乾燥剤は、前記台紙と前記クッション部材との間に配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の押花絵キット。
【請求項3】
前記乾燥剤の混合比を、無水塩化カルシウム:タルク=50〜80:20〜50としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の押花絵キット。
【請求項4】
前記顔料は、植物の老化を促進するガスの主成分であるエチレンガスを吸着除去する多孔性微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の押花絵キット。
【請求項5】
前記タルクを、前記エチレンガスを吸着除去する多孔性微粒子として用いることを特徴とする請求項4に記載の押花絵キット。
【請求項6】
前記乾燥剤は、前記キャンバスと略同等の大きさを有し、
前記乾燥剤は、前記キャンバスと重合状態で配設することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の押花絵キット。
【請求項7】
前記押花素材を配置した前記キャンバスを起立可能に収容するためのスタンド本体をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の押花絵キット。
【請求項8】
採取した草花をキャンバス上に配置するとともに、該草花の表面を覆うように透明硬質板を配設する配置工程と、
前記草花の裏面に乾燥剤を配設するとともに、前記乾燥草花を配置したキャンバス、前記透明硬質板及び前記乾燥剤を透明袋内に収容し、該透明袋の周縁を接着して密封する密封工程と、
前記透明袋内で前記草花を乾燥させる乾燥工程と、
を有し、
前記乾燥剤は、無水塩化カルシウムとタルクとを含有する
ことを特徴とする押花絵の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2012−25696(P2012−25696A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−165686(P2010−165686)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【出願人】(596155166)有限会社杉野押花研究所 (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【出願人】(596155166)有限会社杉野押花研究所 (8)
【Fターム(参考)】
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