拡張型複数アンテナ通信システム内の効率向上のための方法及び装置
【課題】 本発明は、拡張型複数アンテナ通信システム内の効率向上のための方法及び装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 拡張型複数アンテナ通信システム内の効率向上のための方法及び装置が提供される。レガシー802.11a/gシステムの周波数(帯域幅)に対する乗算器より大きい乗算器が、FFTの点の数に対して使用される。例示的な一実装では、40MHzで、256点FFTが使用される(可能なトーンの数に対しては4N乗算器を、周波数に対しては2N乗算器を伴う):OFDMシンボルの効率は向上されるが、プリアンブル・トレーニングにおいて追加のオーバヘッドが必要とされる(プリアンブルの長さは、FFTのトーン数に比例する)。したがって、効率の向上とプリアンブルの短縮を結合する、複数のプリアンブル構成が提供される。さらに、トーン設計の改良により、追加の効率利得がもたらされる。
【解決手段】 拡張型複数アンテナ通信システム内の効率向上のための方法及び装置が提供される。レガシー802.11a/gシステムの周波数(帯域幅)に対する乗算器より大きい乗算器が、FFTの点の数に対して使用される。例示的な一実装では、40MHzで、256点FFTが使用される(可能なトーンの数に対しては4N乗算器を、周波数に対しては2N乗算器を伴う):OFDMシンボルの効率は向上されるが、プリアンブル・トレーニングにおいて追加のオーバヘッドが必要とされる(プリアンブルの長さは、FFTのトーン数に比例する)。したがって、効率の向上とプリアンブルの短縮を結合する、複数のプリアンブル構成が提供される。さらに、トーン設計の改良により、追加の効率利得がもたらされる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれている、2004年9月9日に出願した米国仮特許出願第60/608472号の優先権を主張するものである。
本発明は、一般には、複数アンテナ無線通信システムに関し、より詳細には、複数アンテナ通信システムのためのプリアンブル・トレーニング技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数送受信アンテナは、次世代無線ローカル・エリア・ネットワーク・システム(WLAN:Wireless Local Area Network)システムにおける堅牢性と容量の両方を向上させるために提案されてきた。堅牢性の向上は、複数アンテナを備えたシステム内で取り入れられる空間ダイバーシチ及び追加利得を利用した技術を用いて達成され得る。容量の向上は、帯域幅効率の高い複数入力複数出力(MIMO:Multiple Input Multiple Output)技術を用いたマルチパス・フェージング環境内で達成され得る。複数アンテナ通信システムは、別個のデータ・ストリームを複数の送信アンテナで送信することによって所与のチャネル帯域幅のデータ転送速度を向上させる。それぞれの受信アンテナは、送信されたこれらのデータ・ストリームが線形結合されたものを受信する。
【0003】
それぞれ異なるデータ・ストリームを適切に受信するために、複数アンテナ通信システム内の受信機は、トレーニングを介してチャネル行列を取得しなければならない。これは一般に、同期を実施するための特定のトレーニング・シンボル又はプリアンブル、及びチャネル推定技術を使用して達成される。複数のアンテナ通信システムが、レガシー単一アンテナ通信システム(一般に単一入力単一出力(SISO:Single Input Single Output)システムと称される)と共存することが望ましい。従って、レガシー(単一アンテナ)通信システムは、複数アンテナ通信システムによって送信されるプリアンブルを解釈できなければならない。OFDM変調に基づくほとんどのレガシー無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN:Wireless Local Area Network)システムは、IEEE802.11a又はIEEE802.11g規格(以下、「IEEE802.11a/g」)に準拠する。
【0004】
OFDMシステムは、数ある利点の中で特に、無線チャネルのマルチパス効果に対して耐性があると言われる。この利点を得るために、各OFDMシンボルの先頭のプリアンブルにはガード・インターバルがある。しかし、ガード・インターバルのせいで、システムの効率が損なわれる。従って、システム効率は、マルチパス効果に対する耐性を損なうガード・インターバルを短縮し、又はOFDMシンボル時間を増加することによって向上され得る。
【0005】
現在の802.11a/g規格では、それぞれのチャネルは、64個のサブキャリアを伴う20MHz幅であり、それは3.2μsのOFDMシンボル時間をもたらす。スループット向上のための1つの提案は、チャネル・ボンディングによるものである。こうした手法では、帯域幅は40MHzに、またサブキャリアの数は128に増加する。しかし、40MHzでのシンボル時間は、やはり3.2μsである。40MHzで、リンク・スループットは倍増するが、システム効率は、ガード・インターバル時間及びシンボル時間が変化しないので向上しない。同じガード・インターバルが維持される場合、シンボル時間は、システム効率を向上させるために増加され得る。シンボル時間は、例えばサブキャリアの数を256個に増加させることによって6.4μsに増加する。ガード・インターバルが0.8μsに一定に保たれる場合、スループット(及び効率)は、11.11%増加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国仮特許出願第60/608472号
【特許文献2】国際公開第WO 2004/039027 A2号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、40MHzで使用されるサブキャリアの数が256個に増加する場合、256個のすべてのサブキャリアを網羅するトレーニング機構が必要である。
国際特許出願公報(WO 2004/039027A2)は、OFDMシステムに対してより大きな効率を達成するために、異なるサイズのOFDMシンボルを用いる技術手法を開示している。このシステムトラフィックは、異なるカテゴリ(例えば、制御データ、ユーザ・データ及びパイロット・データ)に配置され得る。各カテゴリについて、適当なサイズの1つもしくは2つ以上のOFDMシンボルが、そのカテゴリにおけるトラフィックについての推定されるペイロードに基づいて、使用のために選択され得る。例えば、制御データが第1のサイズのOFDMシンボルを用いて送信され得、ユーザ・データが当該第1のサイズ及び第2のサイズのOFDMシンボルを用いて送信され得、及びパイロット・データが第3のサイズもしくは当該第1のサイズのOFDMシンボルを用いて送信され得るようになっている。一設計例においては、小さなOFDMシンボルがパイロットのために、及び制御データを送信するのに用いられる伝送チャンネルのために利用され、より大きなOFDMシンボル及び当該小さなOFDMシンボルは、ユーザ・データを送信するために用いられる伝送チャンネルのために利用される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一般には、拡張型複数アンテナ通信システム内の効率向上のための方法及び装置が提供される。20MHzの64点FFTを有する従来の802.11a/g実装の自然な拡張物(natural extension)は、40MHzの128点FFT(すなわち、可能なトーンの数に対する2倍乗算器)であるが、本発明は、レガシー802.11a/gシステムの周波数(帯域)に対する乗算器より大きい、FFTの点の数に対する乗算器を使用することによって効率(すなわちオーバヘッド率)を向上させる。例えば、例示的な一実装では、(可能なトーンの数に対する4N乗算器、及び周波数に対する2N乗算器を伴う)256点FFTが40MHzで使用される。
【0009】
本発明はOFDMシンボルの効率を向上させるが、プリアンブル・トレーニングにおいて追加のオーバヘッドが必要とされ得る(FFTではプリアンブルの長さは一般に、トーン数に比例する)。従って、本発明のさらなる態様によれば、効率の向上をプリアンブルの短縮と結合する、複数のプリアンブル構成が提供される。
【0010】
40MHzで例示的な256点FFTを使用する場合、128点FFTの自然な拡張物とは対照的に、サイクリック・プレフィックス(CP:cyclic prefix)のオーバヘッドは、データがより高いレートで送信されているので削減されるが、プリアンブルの長さは、訓練されるトーン数が増加するので長くなり得る。従って、本発明の別の態様は、追加の効率利得をもたらすトーン設計を提供する。開示されるこの例示的なトーン設計では、数ある特徴の中で特に挙げると、配置された(populated)トーン数に対するパイロット・トーンの数がレガシー・システムの自然な拡張物と比べて減少し;所与の帯域幅内に配置されたトーン数がレガシー・システムの自然な拡張物と比べて増加し;中心トーンが使用される。
本発明のより完全な理解、及び本発明のさらなる特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び図面を参照することによって得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来の802.11a/gトランシーバの概略ブロック図である。
【図2】64個の使用可能サブキャリアのうちの52本を使用した、提案される20MHzの高スループット実装のための例示的な従来型のプリアンブル形式を示す図である。
【図3】図2のプリアンブル形式の802.11a/g 20MHzチャネル構造を示す図である。
【図4】128個の使用可能サブキャリアのうちの114個を使用した、提案される40MHzの高スループット実装のための例示的な従来型のプリアンブル形式を示す図である。
【図5】OFDMデータ・シンボルの従来型の設計を示す図である。
【図6】40MHzの高スループットのロング・トレーニング・フィールド(HT−LTF)の提案される設計を示す図である。
【図7】チャネル応答の様々なトーンを推定するために使用され得る例示的な補間技術を示す図である。
【図8】本発明の特徴を取り入れたOFDMデータ・シンボルの設計を示す図である。
【図9】(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームのための3つの例示的な代替プリアンブル設計を示す図である。
【図10】(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームのための3つの例示的な代替プリアンブル設計を示す図である。
【図11】(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームのための3つの例示的な代替プリアンブル設計を示す図である。
【図12】256点FFTのための例示的なトーン設計を示す図である。
【図13】40MHzの256点FFTのための例示的なデータ・シンボル・トーン設計を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一態様によれば、40MHzで使用されるサブキャリアの総数が256個のサブキャリアに増加し、従って、OFDMシンボル時間は6.4μsに増加する。よって、すべてのサブキャリアでチャネル応答を推定するトレーニングのための方法及び装置が必要とされる。換言すると、より短いパケットでシステム効率を低減させていたトレーニングは、元の128個のサブキャリアと比較して、256個のサブキャリアを網羅するように向上され得る。さらに、256個のサブキャリアの処理には、コストが高すぎるとみなされ得る256FFT(高速フーリエ変換)が必要である。従って、本発明による一実装は任意選択で、128サブキャリアと256サブキャリアの両方を含み、その選択をベンダ又はネットワーク管理者に委ねる。これによってシステムは、統一されたトレーニング及びシグナリング手法を有することが必要となる。本発明は、40MHzチャネルの256サブキャリア・モードのプリアンブル設計の問題に対処する。
【0013】
本発明の別の態様によれば、結合型の(combined)40MHz WLAN伝送のOFDMシステム継続時間を増加することによってシステム効率を向上させるための伝送手法が提供される。本発明の別の態様は、レガシーOFDMシンボル時間と互換性のある実行可能なプリアンブルを含む。それに応じて、このOFDMシンボル構造は、プリアンブル処理を最適化する。
【0014】
図1は、従来型802.11a/gトランシーバ100の概略ブロック図である。送信機側105では、段階110で、情報ビットがまず符号化され、次いで段階120で、周波数がインターリーブされる。次いで、符号化されインターリーブされたビットは、段階130でサブキャリア(トーン)にマッピングされ、周波数領域OFDM信号を形成する。段階130の間、周波数領域OFDM信号は、逆フーリエ変換(IFFT:inverse Fourier transform)によって時間領域に変換される。段階140で、データは直列化され、ガード・インターバルが各OFDMシンボルに付加される。最後に、段階145の間、各パケットの先頭で、トレーニング及び信号フィールドを含むプリアンブルが付加される。
【0015】
受信機側150で、受信された信号がRFフロントエンド155によって最初に処理され、次いで段階160で、直列データは並列化され、ガード・インターバルが取り除かれる。時間領域信号は、FFT170を使用して周波数領域に変換され、サブキャリアは、符号化されインターリーブされたビットにデマッピングされる。その一方で、段階165で、プリアンブルが処理される。インターリーブされたビットは、送信された情報ビットを供給するために、段階180でデインターリーブされ、段階190で復号される。
【0016】
図2は、64個の使用可能なサブキャリアのうちの52個を使用した、提案される20MHzの高スループット実装のための例示的なプリアンブル形式200を示している。最初に、802.11a/gレガシー・トレーニング(L−LTF及びL−STF)、ならびに信号フィールド(L−SF)が下位互換のために送信される。レガシーSTFは、それぞれが.8μsの継続時間を有する10個のショート・トレーニング・シンボルからなり、レガシーLTFは1.6μsのガード・インターバル、及び2つの3.2μsロング・トレーニング・シンボルからなり、レガシーSFは4μSであることに留意されたい。高スループットSFは、レガシーSFのすぐ後に続く。次いで、2つ以上の送信アンテナがある場合は、自動利得制御のために、高スループット・ショート・トレーニング(HT−STF)が続き得る。次いで、高スループット・ロング・トレーニング(HT−LTF)が、チャネルの再トレーニングのために送信される。その後に、データ伝送が続く。高スループットSFの長さ及びショート・トレーニングは、それぞれ8μs及び2.4μsである。ロング・トレーニングは、送信機アンテナの数に比例する。例えば、1つの送信機アンテナは、7.2μs長のトレーニングを必要とする。Δfは、サブキャリアの間隔を示しており、使用されるサブキャリアの数は52トーンである。
【0017】
図3は、図2のプリアンブル形式200の802.11a/g 20MHzチャネル構造を示している。図3に示すように、総帯域幅は、64個のサブキャリアに均等に分割される、20MHzである。トーン−26から−1及び1から26など、52個のサブキャリアだけが使用される。DCトーンに加えて、11個のエッジ・トーンが、近隣チャネルの保護のために除外される。ロング・トレーニング・シンボル310では、トレーニング信号が、52個のすべてのトーン上で送信される。ショート・トレーニング・シンボル320では、12個のトーンだけが、800nsの期間を有するトレーニング信号を形成するために使用される。データ・シンボル330では、48個のトーンが、図3に示すようなデータを運ぶために使用される。他の4つのトーン(−21、−7、+7及び+21)は、チャネル及びRF回路内の位相及び振幅の変化をトラッキングするためのパイロットとして使用される。
【0018】
図4は、128個の使用可能なサブキャリアのうちの114個を使用した、提案される40MHzの高スループット実装のための例示的なプリアンブル形式400を示している。図2の20MHzモードと同様に、形式400は802.11a/gレガシー・プリアンブル(レガシー・ショート及びロング・トレーニング・フィールドならびにレガシー信号フィールド)を含み、両方の20MHzチャネルで同時に送信される。これによって、これらの2つの20MHzチャネルのいずれかのレガシー装置が、レガシー信号フィールドを聞き、正確にバック・オフを行うことができるようになる。次いで、20MHzモードと同様に、高スループット信号フィールドが各チャネルで送信され、ショート及びロング・トレーニングが後に続く。40MHzではOFDMシンボル時間が変化しないので、40MHzプリアンブルの各部分の長さは、20MHzプリアンブルのそれと同じままである。
【0019】
図5は、OFDMデータ・シンボルの従来型の設計を示す。図5に示すように、OFDMデータ・シンボル500は、3.2μsの継続時間を有するデータ・フィールドが後に続くガード・インターバル(.8μsの継続時間)を備える。図5のシンボル形式500では、オーバヘッド率は、以下のように表され得る。
オーバヘッド%=0.8μs/3.2μs=25%
【0020】
図6は、40MHzの高スループット・ロング・トレーニング・フィールド(HT−LTF)の提案される設計600を示している。2つ以上の空間ストリームが送信される場合、2つの以上のロング・トレーニング・フィールドが必要である。1つのロング・トレーニング・フィールド610は、(高精度の周波数オフセット推定及び、3dB分のチャネル推定のエネルギー増加の助けとするために)ガード・インターバル615と、2つの同一のロング・トレーニング・シンボル620とを備える。いずれかのロング・トレーニング・フィールド600内で、重複していないトーンが、それぞれ異なる送信機アンテナから送信される。次いで、同じアンテナから送信されるトーンは、ロング・トレーニングが行われた後にすべてのトーンが訓練されるように、それぞれ異なるトレーニング・フィールド内で交互に切り換えられる。例えば、偶数のトーンはアンテナ1から送信されることができ、奇数のトーンはアンテナ2から送信されることができ、次いで、奇数のトーンはアンテナ1から送信されることができ、偶数のトーンはアンテナ2から送信されることができる。
【0021】
図7は、チャネル応答710の様々なトーン720を推定するために使用され得る例示的な補間技術を示している。ロング・トレーニング・フィールド600の重要な一機能は、受信側がチャネルを推定できるようにすることである。図3のトレーニング・シンボルを用いて、データ・シンボル内のあらゆるトーンが訓練される。従って、受信側は、チャネル情報を得るために、トレーニング・トーンと、受信された信号とを比較する必要があるにすぎない。しかし、物理チャネルはトーン間で劇的には決して変化しないので、すべてのトーンが訓練される必要はない。図7に示すように、他のあらゆるトーンが訓練されることができ、中間のトーンは補間され得る。補間回路は、異なる設計を有し得る。図7に示す例示的な実装では、中間のトーンの補間のために2つの近隣トーンだけを使用する、単純な線形補間回路が使用される。
【0022】
トレーニング中に実施される重要な一機能は、周波数オフセット推定である。周期的なトレーニング・シーケンスが必要とされる。受信されるトレーニングもまた、周波数オフセットが存在しない場合は、周期的であるべきである。周波数オフセットが存在する場合は、トレーニング・シンボルは、時間と共に線形に増加する位相シフトを有する。従って、2つのトレーニング期間の位相差が比較される場合は、2つのコピーは一定の位相シフト、すなわちθを有する。θは、周波数オフセット及びトレーニング期間に関連する。従って、周波数オフセットは、トレーニング・シーケンスの2つの期間を比較することによって推定されることができる。周波数オフセット推定のためのトレーニング・シーケンスの主な要件は、それが周期的でなければならないことである。
【0023】
40MHzの256点FFT
20MHzの64点FFTを有する上述の従来型実装の自然な拡張物は、40MHzの128点FFT(すなわち、可能なトーン数に対する2倍乗算器)になる。本発明の一態様によれば、効率(すなわちオーバヘッド率)は、レガシー802.11a/gシステムの周波数(帯域幅)に対する乗算器より大きい、FFTの点の数に対する乗算器を用いることによって向上される。例えば、例示的な一実装では、40MHzで256点FFT(可能なトーンの数に対する4倍乗算器、及び周波数に対する2倍の乗算器を伴う)が使用される。
【0024】
本発明は、OFDMシンボルの効率を向上させるが、プリアンブル・トレーニングにおいて追加のオーバヘッドが必要とされ得る(プリアンブルの長さはFFTのトーン数に比例する)。従って、図9〜11に関連して以下でさらに論じる本発明のさらなる態様によれば、効率の向上とプリアンブルの短縮を結合する、複数のプリアンブル構成が提供される。
【0025】
40MHzで256点FFTを使用する場合、128点FFTへの自然な拡張物とは対照的に、サイクリック・プレフィックス(CP)のオーバヘッドは、データがより高いレートで送信されているので削減されるが、プリアンブルの長さは、訓練されるトーンの数が増加するので長くなることに留意されたい。従って、図12及び13に関連して以下でさらに論じる本発明の別の態様は、追加の効率利得をもたらすトーン設計を提供する。開示される例示的なトーン設計では、数ある特徴の中で特に挙げると、配置されたトーン数に対するパイロット・トーンの数がレガシー・システムの自然な拡張物と比べて減少し;所与の帯域幅内に配置されたトーン数がレガシー・システムの自然な拡張物と比べて増加し;中心トーンが使用される。
【0026】
図8は、本発明の特徴を組み込むOFDMデータ・シンボルの設計800を示している。図8に示すように、例示的な実装では、OFDMデータ・シンボル800が、6.4μsの継続時間を有するデータ・フィールドが後に続くガード・インターバル(.8μsの継続時間)を備える。40MHzで、256個の使用可能なトーンのうちの合計233個のトーンが、信号を運ぶために使用される。サブキャリアの間隔は、156.25kHzである。図8のシンボル形式では、オーバヘッド率の上限は、以下のように表され得る。
オーバヘッド%=0.8μS/6.4μs=12.5%
【0027】
このようにして、ガード・インターバルのオーバヘッドは大幅に減少する。図8に示す手法は、OFDMシンボル時間を増加することによってシステム効率を向上させる。従って、この例示的なOFDMデータ・シンボル構造800では、サブキャリア帯域幅は156.25kHzに減少し、サブキャリア数は40MHzで256個に増加する。従って、OFDMシンボル時間は、6.4μsに増加する。0.8μsのガード・インターバルを伴い、OFDMシンボルの全長は7.2μsとなる。図5の25%と比較して、オーバヘッドは12.5%に減少する。
【0028】
図9から11は、(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームについて、3つの例示的な代替プリアンブル設計900、1000、1100をそれぞれ示している。使用される特定のプリアンブル設計900、1000、1100は、信号フィールド内のシグナリング機構を使用して受信側に伝えられ得る。
【0029】
図9は、(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームについての第1の例示的な代替プリアンブル設計900を示している。プリアンブル設計900は、トレーニング・フィールド910当たり、(継続時間6.4μsの)2つの完全OFDMシンボル920を有する完全プリアンブルを備える。従って、それぞれのトーンは2回訓練される(補間は必要ない)。プリアンブル設計900は、図9〜11の3つの設計のうち最良の性能を示すが、最大のオーバヘッドをも有する。設計900は各シンボルの2つのコピーを提供し、この2つのコピーは、周波数オフセットを推定するために比較され得る。
【0030】
図10は、(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームについての第2の例示的な代替プリアンブル設計1000を示している。プリアンブル設計1000は、トレーニング・フィールド1010当たり、(継続時間6.4μsの)1つの完全OFDMシンボル1020を有する、短縮された(truncated)プリアンブルを備える。第1の送信機の第1のOFDMシンボルは偶数のトーンを有し、第1の送信機の第2のOFDMシンボルは奇数のトーンを有する。同様に、第2の送信機の第1のOFDMシンボルは奇数のトーンを有し、第2の送信機の第2のOFDMシンボルは偶数のトーンを有する。従って、それぞれのトーンは、1回訓練される(また補間は不要である)。プリアンブル設計1000は、図10と比べて3dBの性能の劣化を示しているが、オーバヘッドも減少している。プリアンブル設計1000では、(設計1000のレガシー部分を使用する以外の)周波数オフセット推定は可能でない。
【0031】
図11は、(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームについての第3の例示的な代替プリアンブル設計1100を示している。プリアンブル設計1100は、トレーニング・フィールド1110当たり、(それぞれが継続時間3.2μsの)2つの短縮OFDMシンボル1120を有する、補間を伴う短縮プリアンブルを備える。64個のトーンが2回訓練され、それは128個の偶数のトーンを満たし、残りの128個のトーンについては補間が必要とされる。プリアンブル設計1100は各シンボルの2つの短縮されたコピーを提供し、この2つのコピーは周波数オフセットの推定のために比較されることができる。このプリアンブルは厳密には、40MHzの128FFTのプリアンブルである(図6参照)。従って、256又は128FFTが、(シグナリング機構を必要とする)データのために使用され得る。
【0032】
図12は、256点FFTの例示的なトーン設計を示している。図12に示すように、256点FFTモードにおいて、128点FFTモードのトーンは、偶数インデックスとなる。同じ6.4μsで同じデータ量を運ぶために、216個のトーンが使用されなければならない。しかし、トーン±4から±116は、223個のトーンとなる。奇数トーンは補間されることができ、その補間は、トーン±115など、それらのエッジ・トーンでは大きい誤りを有し得ることを考慮されたい。従って、中心DCトーン及びエッジ・トーンに加えて、トーン±115、±3及び±5は使用されない。これらの6つのトーン以外に、さらに2つのパイロット・トーンが追加される。従って、LTFではトーンは、ロング・トレーニング・シンボルを運ぶ{−116:2:−4}及び{4:2:116}である。チャネル状態情報が補間されるトーンは、{−113:2:−7}及び{7:2:113}である。
【0033】
図13は、40MHzの256点FFTの例示的なデータ・シンボル・トーン設計を示している。256点FFTは、より細かい周波数粒度(より大きい自由度)を提供する。図13のトーン設計は一般に、256点FFTについて見込まれるよりも少ないパイロット・トーンを使用し、配置されたトーンを周波数境界に広げることによって配置されたトーンを再度並べ換える。上記で示したように、20MHz64点FFTを用いた従来型の実装の自然な拡張物は、6個のパイロット・トーン及び配置された114個のトーンを伴う、40MHzの128点FFTになる。本発明の例示的な実装は、8個のパイロット・トーン及び合計で232個の配置されたトーンを伴う、40MHz256点FFTを使用する。
【0034】
本発明は、256点FFTを使用してOFDMシンボル時間を増加することによって伝送効率を向上させる。さらに、開示されるプリアンブル及びデータ・シンボル設計によって、システムが128点FFTモードと同じプリアンブルを使用することが可能となる。従って、この送信機は伝送モードを選択することができ、それによって、ベンダが最も適切なハードウェア実装を選択することがさらに可能となる。
【0035】
例えば、レガシー802.11a/gシステム、及びこうしたレガシー802.11a/gシステムの自然な拡張物に対して、本発明の例示的な実施形態は、以下のように実装され得る。
【表1】
【0036】
本明細書で示し述べた諸実施形態及び変形は、本発明の原理を例示するものにすぎず、本発明の範囲及び精神から逸脱せずに、当業者によって様々な修正が実施され得ることを理解されたい。
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれている、2004年9月9日に出願した米国仮特許出願第60/608472号の優先権を主張するものである。
本発明は、一般には、複数アンテナ無線通信システムに関し、より詳細には、複数アンテナ通信システムのためのプリアンブル・トレーニング技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数送受信アンテナは、次世代無線ローカル・エリア・ネットワーク・システム(WLAN:Wireless Local Area Network)システムにおける堅牢性と容量の両方を向上させるために提案されてきた。堅牢性の向上は、複数アンテナを備えたシステム内で取り入れられる空間ダイバーシチ及び追加利得を利用した技術を用いて達成され得る。容量の向上は、帯域幅効率の高い複数入力複数出力(MIMO:Multiple Input Multiple Output)技術を用いたマルチパス・フェージング環境内で達成され得る。複数アンテナ通信システムは、別個のデータ・ストリームを複数の送信アンテナで送信することによって所与のチャネル帯域幅のデータ転送速度を向上させる。それぞれの受信アンテナは、送信されたこれらのデータ・ストリームが線形結合されたものを受信する。
【0003】
それぞれ異なるデータ・ストリームを適切に受信するために、複数アンテナ通信システム内の受信機は、トレーニングを介してチャネル行列を取得しなければならない。これは一般に、同期を実施するための特定のトレーニング・シンボル又はプリアンブル、及びチャネル推定技術を使用して達成される。複数のアンテナ通信システムが、レガシー単一アンテナ通信システム(一般に単一入力単一出力(SISO:Single Input Single Output)システムと称される)と共存することが望ましい。従って、レガシー(単一アンテナ)通信システムは、複数アンテナ通信システムによって送信されるプリアンブルを解釈できなければならない。OFDM変調に基づくほとんどのレガシー無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN:Wireless Local Area Network)システムは、IEEE802.11a又はIEEE802.11g規格(以下、「IEEE802.11a/g」)に準拠する。
【0004】
OFDMシステムは、数ある利点の中で特に、無線チャネルのマルチパス効果に対して耐性があると言われる。この利点を得るために、各OFDMシンボルの先頭のプリアンブルにはガード・インターバルがある。しかし、ガード・インターバルのせいで、システムの効率が損なわれる。従って、システム効率は、マルチパス効果に対する耐性を損なうガード・インターバルを短縮し、又はOFDMシンボル時間を増加することによって向上され得る。
【0005】
現在の802.11a/g規格では、それぞれのチャネルは、64個のサブキャリアを伴う20MHz幅であり、それは3.2μsのOFDMシンボル時間をもたらす。スループット向上のための1つの提案は、チャネル・ボンディングによるものである。こうした手法では、帯域幅は40MHzに、またサブキャリアの数は128に増加する。しかし、40MHzでのシンボル時間は、やはり3.2μsである。40MHzで、リンク・スループットは倍増するが、システム効率は、ガード・インターバル時間及びシンボル時間が変化しないので向上しない。同じガード・インターバルが維持される場合、シンボル時間は、システム効率を向上させるために増加され得る。シンボル時間は、例えばサブキャリアの数を256個に増加させることによって6.4μsに増加する。ガード・インターバルが0.8μsに一定に保たれる場合、スループット(及び効率)は、11.11%増加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国仮特許出願第60/608472号
【特許文献2】国際公開第WO 2004/039027 A2号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、40MHzで使用されるサブキャリアの数が256個に増加する場合、256個のすべてのサブキャリアを網羅するトレーニング機構が必要である。
国際特許出願公報(WO 2004/039027A2)は、OFDMシステムに対してより大きな効率を達成するために、異なるサイズのOFDMシンボルを用いる技術手法を開示している。このシステムトラフィックは、異なるカテゴリ(例えば、制御データ、ユーザ・データ及びパイロット・データ)に配置され得る。各カテゴリについて、適当なサイズの1つもしくは2つ以上のOFDMシンボルが、そのカテゴリにおけるトラフィックについての推定されるペイロードに基づいて、使用のために選択され得る。例えば、制御データが第1のサイズのOFDMシンボルを用いて送信され得、ユーザ・データが当該第1のサイズ及び第2のサイズのOFDMシンボルを用いて送信され得、及びパイロット・データが第3のサイズもしくは当該第1のサイズのOFDMシンボルを用いて送信され得るようになっている。一設計例においては、小さなOFDMシンボルがパイロットのために、及び制御データを送信するのに用いられる伝送チャンネルのために利用され、より大きなOFDMシンボル及び当該小さなOFDMシンボルは、ユーザ・データを送信するために用いられる伝送チャンネルのために利用される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一般には、拡張型複数アンテナ通信システム内の効率向上のための方法及び装置が提供される。20MHzの64点FFTを有する従来の802.11a/g実装の自然な拡張物(natural extension)は、40MHzの128点FFT(すなわち、可能なトーンの数に対する2倍乗算器)であるが、本発明は、レガシー802.11a/gシステムの周波数(帯域)に対する乗算器より大きい、FFTの点の数に対する乗算器を使用することによって効率(すなわちオーバヘッド率)を向上させる。例えば、例示的な一実装では、(可能なトーンの数に対する4N乗算器、及び周波数に対する2N乗算器を伴う)256点FFTが40MHzで使用される。
【0009】
本発明はOFDMシンボルの効率を向上させるが、プリアンブル・トレーニングにおいて追加のオーバヘッドが必要とされ得る(FFTではプリアンブルの長さは一般に、トーン数に比例する)。従って、本発明のさらなる態様によれば、効率の向上をプリアンブルの短縮と結合する、複数のプリアンブル構成が提供される。
【0010】
40MHzで例示的な256点FFTを使用する場合、128点FFTの自然な拡張物とは対照的に、サイクリック・プレフィックス(CP:cyclic prefix)のオーバヘッドは、データがより高いレートで送信されているので削減されるが、プリアンブルの長さは、訓練されるトーン数が増加するので長くなり得る。従って、本発明の別の態様は、追加の効率利得をもたらすトーン設計を提供する。開示されるこの例示的なトーン設計では、数ある特徴の中で特に挙げると、配置された(populated)トーン数に対するパイロット・トーンの数がレガシー・システムの自然な拡張物と比べて減少し;所与の帯域幅内に配置されたトーン数がレガシー・システムの自然な拡張物と比べて増加し;中心トーンが使用される。
本発明のより完全な理解、及び本発明のさらなる特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び図面を参照することによって得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来の802.11a/gトランシーバの概略ブロック図である。
【図2】64個の使用可能サブキャリアのうちの52本を使用した、提案される20MHzの高スループット実装のための例示的な従来型のプリアンブル形式を示す図である。
【図3】図2のプリアンブル形式の802.11a/g 20MHzチャネル構造を示す図である。
【図4】128個の使用可能サブキャリアのうちの114個を使用した、提案される40MHzの高スループット実装のための例示的な従来型のプリアンブル形式を示す図である。
【図5】OFDMデータ・シンボルの従来型の設計を示す図である。
【図6】40MHzの高スループットのロング・トレーニング・フィールド(HT−LTF)の提案される設計を示す図である。
【図7】チャネル応答の様々なトーンを推定するために使用され得る例示的な補間技術を示す図である。
【図8】本発明の特徴を取り入れたOFDMデータ・シンボルの設計を示す図である。
【図9】(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームのための3つの例示的な代替プリアンブル設計を示す図である。
【図10】(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームのための3つの例示的な代替プリアンブル設計を示す図である。
【図11】(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームのための3つの例示的な代替プリアンブル設計を示す図である。
【図12】256点FFTのための例示的なトーン設計を示す図である。
【図13】40MHzの256点FFTのための例示的なデータ・シンボル・トーン設計を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一態様によれば、40MHzで使用されるサブキャリアの総数が256個のサブキャリアに増加し、従って、OFDMシンボル時間は6.4μsに増加する。よって、すべてのサブキャリアでチャネル応答を推定するトレーニングのための方法及び装置が必要とされる。換言すると、より短いパケットでシステム効率を低減させていたトレーニングは、元の128個のサブキャリアと比較して、256個のサブキャリアを網羅するように向上され得る。さらに、256個のサブキャリアの処理には、コストが高すぎるとみなされ得る256FFT(高速フーリエ変換)が必要である。従って、本発明による一実装は任意選択で、128サブキャリアと256サブキャリアの両方を含み、その選択をベンダ又はネットワーク管理者に委ねる。これによってシステムは、統一されたトレーニング及びシグナリング手法を有することが必要となる。本発明は、40MHzチャネルの256サブキャリア・モードのプリアンブル設計の問題に対処する。
【0013】
本発明の別の態様によれば、結合型の(combined)40MHz WLAN伝送のOFDMシステム継続時間を増加することによってシステム効率を向上させるための伝送手法が提供される。本発明の別の態様は、レガシーOFDMシンボル時間と互換性のある実行可能なプリアンブルを含む。それに応じて、このOFDMシンボル構造は、プリアンブル処理を最適化する。
【0014】
図1は、従来型802.11a/gトランシーバ100の概略ブロック図である。送信機側105では、段階110で、情報ビットがまず符号化され、次いで段階120で、周波数がインターリーブされる。次いで、符号化されインターリーブされたビットは、段階130でサブキャリア(トーン)にマッピングされ、周波数領域OFDM信号を形成する。段階130の間、周波数領域OFDM信号は、逆フーリエ変換(IFFT:inverse Fourier transform)によって時間領域に変換される。段階140で、データは直列化され、ガード・インターバルが各OFDMシンボルに付加される。最後に、段階145の間、各パケットの先頭で、トレーニング及び信号フィールドを含むプリアンブルが付加される。
【0015】
受信機側150で、受信された信号がRFフロントエンド155によって最初に処理され、次いで段階160で、直列データは並列化され、ガード・インターバルが取り除かれる。時間領域信号は、FFT170を使用して周波数領域に変換され、サブキャリアは、符号化されインターリーブされたビットにデマッピングされる。その一方で、段階165で、プリアンブルが処理される。インターリーブされたビットは、送信された情報ビットを供給するために、段階180でデインターリーブされ、段階190で復号される。
【0016】
図2は、64個の使用可能なサブキャリアのうちの52個を使用した、提案される20MHzの高スループット実装のための例示的なプリアンブル形式200を示している。最初に、802.11a/gレガシー・トレーニング(L−LTF及びL−STF)、ならびに信号フィールド(L−SF)が下位互換のために送信される。レガシーSTFは、それぞれが.8μsの継続時間を有する10個のショート・トレーニング・シンボルからなり、レガシーLTFは1.6μsのガード・インターバル、及び2つの3.2μsロング・トレーニング・シンボルからなり、レガシーSFは4μSであることに留意されたい。高スループットSFは、レガシーSFのすぐ後に続く。次いで、2つ以上の送信アンテナがある場合は、自動利得制御のために、高スループット・ショート・トレーニング(HT−STF)が続き得る。次いで、高スループット・ロング・トレーニング(HT−LTF)が、チャネルの再トレーニングのために送信される。その後に、データ伝送が続く。高スループットSFの長さ及びショート・トレーニングは、それぞれ8μs及び2.4μsである。ロング・トレーニングは、送信機アンテナの数に比例する。例えば、1つの送信機アンテナは、7.2μs長のトレーニングを必要とする。Δfは、サブキャリアの間隔を示しており、使用されるサブキャリアの数は52トーンである。
【0017】
図3は、図2のプリアンブル形式200の802.11a/g 20MHzチャネル構造を示している。図3に示すように、総帯域幅は、64個のサブキャリアに均等に分割される、20MHzである。トーン−26から−1及び1から26など、52個のサブキャリアだけが使用される。DCトーンに加えて、11個のエッジ・トーンが、近隣チャネルの保護のために除外される。ロング・トレーニング・シンボル310では、トレーニング信号が、52個のすべてのトーン上で送信される。ショート・トレーニング・シンボル320では、12個のトーンだけが、800nsの期間を有するトレーニング信号を形成するために使用される。データ・シンボル330では、48個のトーンが、図3に示すようなデータを運ぶために使用される。他の4つのトーン(−21、−7、+7及び+21)は、チャネル及びRF回路内の位相及び振幅の変化をトラッキングするためのパイロットとして使用される。
【0018】
図4は、128個の使用可能なサブキャリアのうちの114個を使用した、提案される40MHzの高スループット実装のための例示的なプリアンブル形式400を示している。図2の20MHzモードと同様に、形式400は802.11a/gレガシー・プリアンブル(レガシー・ショート及びロング・トレーニング・フィールドならびにレガシー信号フィールド)を含み、両方の20MHzチャネルで同時に送信される。これによって、これらの2つの20MHzチャネルのいずれかのレガシー装置が、レガシー信号フィールドを聞き、正確にバック・オフを行うことができるようになる。次いで、20MHzモードと同様に、高スループット信号フィールドが各チャネルで送信され、ショート及びロング・トレーニングが後に続く。40MHzではOFDMシンボル時間が変化しないので、40MHzプリアンブルの各部分の長さは、20MHzプリアンブルのそれと同じままである。
【0019】
図5は、OFDMデータ・シンボルの従来型の設計を示す。図5に示すように、OFDMデータ・シンボル500は、3.2μsの継続時間を有するデータ・フィールドが後に続くガード・インターバル(.8μsの継続時間)を備える。図5のシンボル形式500では、オーバヘッド率は、以下のように表され得る。
オーバヘッド%=0.8μs/3.2μs=25%
【0020】
図6は、40MHzの高スループット・ロング・トレーニング・フィールド(HT−LTF)の提案される設計600を示している。2つ以上の空間ストリームが送信される場合、2つの以上のロング・トレーニング・フィールドが必要である。1つのロング・トレーニング・フィールド610は、(高精度の周波数オフセット推定及び、3dB分のチャネル推定のエネルギー増加の助けとするために)ガード・インターバル615と、2つの同一のロング・トレーニング・シンボル620とを備える。いずれかのロング・トレーニング・フィールド600内で、重複していないトーンが、それぞれ異なる送信機アンテナから送信される。次いで、同じアンテナから送信されるトーンは、ロング・トレーニングが行われた後にすべてのトーンが訓練されるように、それぞれ異なるトレーニング・フィールド内で交互に切り換えられる。例えば、偶数のトーンはアンテナ1から送信されることができ、奇数のトーンはアンテナ2から送信されることができ、次いで、奇数のトーンはアンテナ1から送信されることができ、偶数のトーンはアンテナ2から送信されることができる。
【0021】
図7は、チャネル応答710の様々なトーン720を推定するために使用され得る例示的な補間技術を示している。ロング・トレーニング・フィールド600の重要な一機能は、受信側がチャネルを推定できるようにすることである。図3のトレーニング・シンボルを用いて、データ・シンボル内のあらゆるトーンが訓練される。従って、受信側は、チャネル情報を得るために、トレーニング・トーンと、受信された信号とを比較する必要があるにすぎない。しかし、物理チャネルはトーン間で劇的には決して変化しないので、すべてのトーンが訓練される必要はない。図7に示すように、他のあらゆるトーンが訓練されることができ、中間のトーンは補間され得る。補間回路は、異なる設計を有し得る。図7に示す例示的な実装では、中間のトーンの補間のために2つの近隣トーンだけを使用する、単純な線形補間回路が使用される。
【0022】
トレーニング中に実施される重要な一機能は、周波数オフセット推定である。周期的なトレーニング・シーケンスが必要とされる。受信されるトレーニングもまた、周波数オフセットが存在しない場合は、周期的であるべきである。周波数オフセットが存在する場合は、トレーニング・シンボルは、時間と共に線形に増加する位相シフトを有する。従って、2つのトレーニング期間の位相差が比較される場合は、2つのコピーは一定の位相シフト、すなわちθを有する。θは、周波数オフセット及びトレーニング期間に関連する。従って、周波数オフセットは、トレーニング・シーケンスの2つの期間を比較することによって推定されることができる。周波数オフセット推定のためのトレーニング・シーケンスの主な要件は、それが周期的でなければならないことである。
【0023】
40MHzの256点FFT
20MHzの64点FFTを有する上述の従来型実装の自然な拡張物は、40MHzの128点FFT(すなわち、可能なトーン数に対する2倍乗算器)になる。本発明の一態様によれば、効率(すなわちオーバヘッド率)は、レガシー802.11a/gシステムの周波数(帯域幅)に対する乗算器より大きい、FFTの点の数に対する乗算器を用いることによって向上される。例えば、例示的な一実装では、40MHzで256点FFT(可能なトーンの数に対する4倍乗算器、及び周波数に対する2倍の乗算器を伴う)が使用される。
【0024】
本発明は、OFDMシンボルの効率を向上させるが、プリアンブル・トレーニングにおいて追加のオーバヘッドが必要とされ得る(プリアンブルの長さはFFTのトーン数に比例する)。従って、図9〜11に関連して以下でさらに論じる本発明のさらなる態様によれば、効率の向上とプリアンブルの短縮を結合する、複数のプリアンブル構成が提供される。
【0025】
40MHzで256点FFTを使用する場合、128点FFTへの自然な拡張物とは対照的に、サイクリック・プレフィックス(CP)のオーバヘッドは、データがより高いレートで送信されているので削減されるが、プリアンブルの長さは、訓練されるトーンの数が増加するので長くなることに留意されたい。従って、図12及び13に関連して以下でさらに論じる本発明の別の態様は、追加の効率利得をもたらすトーン設計を提供する。開示される例示的なトーン設計では、数ある特徴の中で特に挙げると、配置されたトーン数に対するパイロット・トーンの数がレガシー・システムの自然な拡張物と比べて減少し;所与の帯域幅内に配置されたトーン数がレガシー・システムの自然な拡張物と比べて増加し;中心トーンが使用される。
【0026】
図8は、本発明の特徴を組み込むOFDMデータ・シンボルの設計800を示している。図8に示すように、例示的な実装では、OFDMデータ・シンボル800が、6.4μsの継続時間を有するデータ・フィールドが後に続くガード・インターバル(.8μsの継続時間)を備える。40MHzで、256個の使用可能なトーンのうちの合計233個のトーンが、信号を運ぶために使用される。サブキャリアの間隔は、156.25kHzである。図8のシンボル形式では、オーバヘッド率の上限は、以下のように表され得る。
オーバヘッド%=0.8μS/6.4μs=12.5%
【0027】
このようにして、ガード・インターバルのオーバヘッドは大幅に減少する。図8に示す手法は、OFDMシンボル時間を増加することによってシステム効率を向上させる。従って、この例示的なOFDMデータ・シンボル構造800では、サブキャリア帯域幅は156.25kHzに減少し、サブキャリア数は40MHzで256個に増加する。従って、OFDMシンボル時間は、6.4μsに増加する。0.8μsのガード・インターバルを伴い、OFDMシンボルの全長は7.2μsとなる。図5の25%と比較して、オーバヘッドは12.5%に減少する。
【0028】
図9から11は、(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームについて、3つの例示的な代替プリアンブル設計900、1000、1100をそれぞれ示している。使用される特定のプリアンブル設計900、1000、1100は、信号フィールド内のシグナリング機構を使用して受信側に伝えられ得る。
【0029】
図9は、(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームについての第1の例示的な代替プリアンブル設計900を示している。プリアンブル設計900は、トレーニング・フィールド910当たり、(継続時間6.4μsの)2つの完全OFDMシンボル920を有する完全プリアンブルを備える。従って、それぞれのトーンは2回訓練される(補間は必要ない)。プリアンブル設計900は、図9〜11の3つの設計のうち最良の性能を示すが、最大のオーバヘッドをも有する。設計900は各シンボルの2つのコピーを提供し、この2つのコピーは、周波数オフセットを推定するために比較され得る。
【0030】
図10は、(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームについての第2の例示的な代替プリアンブル設計1000を示している。プリアンブル設計1000は、トレーニング・フィールド1010当たり、(継続時間6.4μsの)1つの完全OFDMシンボル1020を有する、短縮された(truncated)プリアンブルを備える。第1の送信機の第1のOFDMシンボルは偶数のトーンを有し、第1の送信機の第2のOFDMシンボルは奇数のトーンを有する。同様に、第2の送信機の第1のOFDMシンボルは奇数のトーンを有し、第2の送信機の第2のOFDMシンボルは偶数のトーンを有する。従って、それぞれのトーンは、1回訓練される(また補間は不要である)。プリアンブル設計1000は、図10と比べて3dBの性能の劣化を示しているが、オーバヘッドも減少している。プリアンブル設計1000では、(設計1000のレガシー部分を使用する以外の)周波数オフセット推定は可能でない。
【0031】
図11は、(2つの送信アンテナを使用した)2つの空間ストリームについての第3の例示的な代替プリアンブル設計1100を示している。プリアンブル設計1100は、トレーニング・フィールド1110当たり、(それぞれが継続時間3.2μsの)2つの短縮OFDMシンボル1120を有する、補間を伴う短縮プリアンブルを備える。64個のトーンが2回訓練され、それは128個の偶数のトーンを満たし、残りの128個のトーンについては補間が必要とされる。プリアンブル設計1100は各シンボルの2つの短縮されたコピーを提供し、この2つのコピーは周波数オフセットの推定のために比較されることができる。このプリアンブルは厳密には、40MHzの128FFTのプリアンブルである(図6参照)。従って、256又は128FFTが、(シグナリング機構を必要とする)データのために使用され得る。
【0032】
図12は、256点FFTの例示的なトーン設計を示している。図12に示すように、256点FFTモードにおいて、128点FFTモードのトーンは、偶数インデックスとなる。同じ6.4μsで同じデータ量を運ぶために、216個のトーンが使用されなければならない。しかし、トーン±4から±116は、223個のトーンとなる。奇数トーンは補間されることができ、その補間は、トーン±115など、それらのエッジ・トーンでは大きい誤りを有し得ることを考慮されたい。従って、中心DCトーン及びエッジ・トーンに加えて、トーン±115、±3及び±5は使用されない。これらの6つのトーン以外に、さらに2つのパイロット・トーンが追加される。従って、LTFではトーンは、ロング・トレーニング・シンボルを運ぶ{−116:2:−4}及び{4:2:116}である。チャネル状態情報が補間されるトーンは、{−113:2:−7}及び{7:2:113}である。
【0033】
図13は、40MHzの256点FFTの例示的なデータ・シンボル・トーン設計を示している。256点FFTは、より細かい周波数粒度(より大きい自由度)を提供する。図13のトーン設計は一般に、256点FFTについて見込まれるよりも少ないパイロット・トーンを使用し、配置されたトーンを周波数境界に広げることによって配置されたトーンを再度並べ換える。上記で示したように、20MHz64点FFTを用いた従来型の実装の自然な拡張物は、6個のパイロット・トーン及び配置された114個のトーンを伴う、40MHzの128点FFTになる。本発明の例示的な実装は、8個のパイロット・トーン及び合計で232個の配置されたトーンを伴う、40MHz256点FFTを使用する。
【0034】
本発明は、256点FFTを使用してOFDMシンボル時間を増加することによって伝送効率を向上させる。さらに、開示されるプリアンブル及びデータ・シンボル設計によって、システムが128点FFTモードと同じプリアンブルを使用することが可能となる。従って、この送信機は伝送モードを選択することができ、それによって、ベンダが最も適切なハードウェア実装を選択することがさらに可能となる。
【0035】
例えば、レガシー802.11a/gシステム、及びこうしたレガシー802.11a/gシステムの自然な拡張物に対して、本発明の例示的な実施形態は、以下のように実装され得る。
【表1】
【0036】
本明細書で示し述べた諸実施形態及び変形は、本発明の原理を例示するものにすぎず、本発明の範囲及び精神から逸脱せずに、当業者によって様々な修正が実施され得ることを理解されたい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯域幅BW1内でN1点逆高速フーリエ変換(FFT)を使用して、少なくとも1つの単一アンテナ通信システムと通信することにより、少なくとも1つの単一アンテナ通信端末に通信を提供するよう構成された複数アンテナ通信システム内でデータを送信するための方法であって、
N2/N1をBW2/BW1より大きい数とし、及びBW2がBW1よりも大きい場合に、1つの送信信号を生成するために、帯域幅BW2内で該複数アンテナ通信システムによって送信されるデータにN2点逆FFTを使用するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、トレーニング・フィールド当たり2つより少ない完全OFDMシンボルから成る短縮トレーニング・プリアンブルを使用するステップをさらに含む方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、短縮トレーニング・プリアンブルを使用するステップをさらに含む方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
該単一アンテナ通信システムが、配置されたトーンNpop1の総数を使用し、該方法がさらに、該複数アンテナ通信システムにおいて、配置されたトーンNpop2の総数を使用するステップをさらに備え、ただし、Npop2/Npop1がBW2/BW1より大きい数であり、配置されたトーンは、データに対して配置されたトーンである方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
該単一アンテナ通信システムが複数のパイロット・トーンNpilot1を使用し、該方法がさらに、複数のパイロット・トーンNpilot2を使用するステップをさらに備え、ただし、Npilot2/Npilot1がBW2/BW1以下の数である方法。
【請求項6】
帯域幅BW1内でN1点逆高速フーリエ変換(FFT)を使用して、少なくとも1つの単一アンテナ通信システムと通信するよう構成された複数アンテナ通信システム内でデータを送信する送信機(105)であって、
N2/N1をBW2/BW1より大きい数とし、及びBW2が、BW1よりも大きい場合に、帯域幅BW2内でN2点逆FFTを備え、該複数アンテナ通信システムによって1つの送信信号を生成することを特徴とする送信機。
【請求項7】
請求項6に記載の送信機において、
該単一アンテナ通信システムが、配置されたトーンNpop1の総数を使用するよう構成され、該複数アンテナ通信システムの送信機が、配置されたトーンNpop2の総数を使用するよう構成され、ただし、Npop2/Npop1がBW2/BW1より大きい数であり、配置されたトーンが、データに対して配置されたトーンである送信機。
【請求項8】
請求項6に記載の送信機において、
該単一アンテナ通信システムが複数のパイロット・トーンNpilot1を使用するよう構成され、該送信機が複数のパイロット・トーンNpilot2を使用するよう構成され、ただし、Npilot2/Npilot1がBW2/BW1以下の数である送信機。
【請求項9】
請求項6に記載の送信機において、該送信機が1つ又は複数の中心トーンを使用するよう構成された送信機。
【請求項10】
帯域幅BW1内でN1点高速フーリエ変換(FFT)を使用して、少なくとも1つの単一アンテナ通信システムと通信するよう構成された複数アンテナ通信システム内でデータを受信するための方法であって、
N2/N1をBW2/BW1より大きい数とし、及びBW2が、BW1よりも大きい場合に、帯域幅BW2内でN2点FFTを使用することを備える方法。
【請求項1】
帯域幅BW1内でN1点逆高速フーリエ変換(FFT)を使用して、少なくとも1つの単一アンテナ通信システムと通信することにより、少なくとも1つの単一アンテナ通信端末に通信を提供するよう構成された複数アンテナ通信システム内でデータを送信するための方法であって、
N2/N1をBW2/BW1より大きい数とし、及びBW2がBW1よりも大きい場合に、1つの送信信号を生成するために、帯域幅BW2内で該複数アンテナ通信システムによって送信されるデータにN2点逆FFTを使用するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、トレーニング・フィールド当たり2つより少ない完全OFDMシンボルから成る短縮トレーニング・プリアンブルを使用するステップをさらに含む方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、短縮トレーニング・プリアンブルを使用するステップをさらに含む方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
該単一アンテナ通信システムが、配置されたトーンNpop1の総数を使用し、該方法がさらに、該複数アンテナ通信システムにおいて、配置されたトーンNpop2の総数を使用するステップをさらに備え、ただし、Npop2/Npop1がBW2/BW1より大きい数であり、配置されたトーンは、データに対して配置されたトーンである方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
該単一アンテナ通信システムが複数のパイロット・トーンNpilot1を使用し、該方法がさらに、複数のパイロット・トーンNpilot2を使用するステップをさらに備え、ただし、Npilot2/Npilot1がBW2/BW1以下の数である方法。
【請求項6】
帯域幅BW1内でN1点逆高速フーリエ変換(FFT)を使用して、少なくとも1つの単一アンテナ通信システムと通信するよう構成された複数アンテナ通信システム内でデータを送信する送信機(105)であって、
N2/N1をBW2/BW1より大きい数とし、及びBW2が、BW1よりも大きい場合に、帯域幅BW2内でN2点逆FFTを備え、該複数アンテナ通信システムによって1つの送信信号を生成することを特徴とする送信機。
【請求項7】
請求項6に記載の送信機において、
該単一アンテナ通信システムが、配置されたトーンNpop1の総数を使用するよう構成され、該複数アンテナ通信システムの送信機が、配置されたトーンNpop2の総数を使用するよう構成され、ただし、Npop2/Npop1がBW2/BW1より大きい数であり、配置されたトーンが、データに対して配置されたトーンである送信機。
【請求項8】
請求項6に記載の送信機において、
該単一アンテナ通信システムが複数のパイロット・トーンNpilot1を使用するよう構成され、該送信機が複数のパイロット・トーンNpilot2を使用するよう構成され、ただし、Npilot2/Npilot1がBW2/BW1以下の数である送信機。
【請求項9】
請求項6に記載の送信機において、該送信機が1つ又は複数の中心トーンを使用するよう構成された送信機。
【請求項10】
帯域幅BW1内でN1点高速フーリエ変換(FFT)を使用して、少なくとも1つの単一アンテナ通信システムと通信するよう構成された複数アンテナ通信システム内でデータを受信するための方法であって、
N2/N1をBW2/BW1より大きい数とし、及びBW2が、BW1よりも大きい場合に、帯域幅BW2内でN2点FFTを使用することを備える方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−253788(P2012−253788A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−162412(P2012−162412)
【出願日】平成24年7月23日(2012.7.23)
【分割の表示】特願2007−531361(P2007−531361)の分割
【原出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【出願人】(500587067)アギア システムズ インコーポレーテッド (302)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年7月23日(2012.7.23)
【分割の表示】特願2007−531361(P2007−531361)の分割
【原出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【出願人】(500587067)アギア システムズ インコーポレーテッド (302)
【Fターム(参考)】
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