説明

指飾り

【課題】爪を含む指全域が装飾できるようにすることにより、装飾機能が高くなる指飾りを得る。
【解決手段】指(11)の爪形状に擬似形成した主体(2a)に係止孔(2b)を設けてなる付け爪(2)と、装飾が施されて指(11)の略全長に亘って螺旋状に巻付け可能な長さの飾り紐(3)と、前記指(11)の基部に着脱可能に嵌合する保持リング(4)とを設け、前記飾り紐(3)の先端部を前記付け爪(2)の係止孔(2b)に係止し、該飾り紐(3)の後端部を前記保持リング(4)に連結する。前記保持リング(4)は上下に方向性のある装飾(4c)を施すとともに、その周方向の一部を除去した円弧状とし、該保持リング(4)の開口側両端部に飾り紐(3)の後端部が選択的に連結できる連結孔(4a,4b)を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指に取り付けて該指を装飾する指飾りに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として特許文献1、特許文献2があった。即ち、指の爪に取り付けられる付け爪にチェーンを連結し、該チェーンの他端(下端)を指に嵌合されるリング(又は指輪)に連結してなるものがあった。
【0003】
しかしながら、上記チェーンは専ら付け爪の脱落を防止するためのものであって、長さが短くかつ指に沿って直線状に延長してその両端が上記付け爪とリング(又は指輪)とに連結されているものであった。このため、上記チェーンは装飾機能が乏しくなるばかりでなく、付け爪の紛失を阻止するイメージが強くなって違和感を呈するものであった。
【0004】
【特許文献1】特開平9−56449号公報
【特許文献2】実用新案登録第3100462号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、爪を含む指全域が装飾できるようにすることにより、装飾機能が高くなる新規な指飾りを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために以下の如く構成したものである。即ち、請求項1に係る発明は、指の爪形状に擬似形成した主体に係止孔を設けてなる付け爪と、装飾が施されて指の略全長に亘って螺旋状に巻付け可能な長さの飾り紐と、前記指の基部に着脱可能に嵌合する保持リングとを設け、前記飾り紐の先端部を前記付け爪の係止孔に係止し、該飾り紐の後端部を前記保持リングに連結する構成にしたものである。
請求項2に係る発明は、前記保持リングに上下に方向性のある装飾を施すとともに、該保持リングはその周方向の一部を除去した円弧状とし、該保持リングの開口側両端部に飾り紐の後端部が選択的に連結できる連結孔を設けたものである。
請求項3に係る発明は、前記飾り紐の先端部に付け爪の係止孔と係合する第1係止具を設け、該第1係止具は前記係止孔に挿通可能な線材の上部側を横向き螺旋状に湾曲させるとともに、その始端片を上向きにした上係止部と、前記線材の下部側をリング状に湾曲させた下係止部とを有してなる構成にものである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明は、付け爪を該当する指の爪に取り付けるとともに、飾り紐を前記指の略全長に亘って螺旋状に巻付け、保持リングを前記指の基部に嵌合させると、爪部が付け爪により、指の主体部が飾り紐によって装飾されることになる。これにより、該当する指の略全域が装飾され、装飾機能が高くなる。
請求項2に係る発明は、指の主体部が飾り紐及び保持リングによって装飾され、装飾機能がより高くなる。また、飾り紐の後端部が連結される保持リングの連結孔を選択することにより、保持リングの向き、従って保持リングに施した装飾の向きを常に正規な向きにして該保持リングを該当する指に嵌合させることがてきる。
請求項3に係る発明は、係止具の上部側に形成した上係止部の始端片を付け爪の係止孔に挿通すると、該始端片が上向きになるとともに、該始端片の直下に位置する湾曲部が付け爪の係止孔と係合することになる。これにより、係止具の付け爪への取り付け、取り外しが容易になるとともに、付け爪に取り付けた際には、上記係止具が付け爪から不用意に離脱しなくなる。また、飾り紐の先端部を係止具の下係止部に連結すると、該下係止部はリング状となっているので、上記飾り紐は、係止具から離脱しなくなるとともに、該下係止部を中心として無方向に揺動可能となり、飾り紐を任意の螺旋角度で指に巻き付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下本発明の実施例を図面に基いて説明する。図面において、図1は本発明による指飾りを指に取り付けた状態の斜視図、図2は本発明による指飾りの全体を示す斜視図、図3は飾り紐を付け爪に係止する係止具の他の例を示す斜視図、図4は飾り紐及び付け爪の他の例を示す斜視図である。
【0009】
図1、図2において、1は指飾りであり、付け爪2、飾り紐3、および保持リング4を連結してなる。該指飾り1は、所定の指、例えば、左手10の薬指11に取り付けられる。上記付け爪2は、プラスチック材により指の爪形状に擬似形成した主体2aに、飾り紐3が係止される小径の係止孔2bを穿孔してなる。この係止孔2bは、本例では主体2aの先端側の左角部に穿孔したが、これは先端側の右角部に穿孔してもよい。上記付け爪2は、図4に示すように、その背面に星印等の模様2cをプリントしてもよい。
【0010】
上記係止孔2bにリング状の第1係止具5を介して飾り紐3を接続する。この飾り紐3の長さは、該当する指、本例では図1に示すように、薬指11にその先端部から基部に向かって4〜5回螺旋状に巻付けできる長さとする。この飾り紐3は、ハート形リング、三角形形リング等の装飾リングを多数接続して形成するようにしてもよく、あるいは模様を附した細幅な帯体により形成するようにしてもよい。本例による飾り紐3は、繊維材を編んで細長く形成した紐主体3aに飾り用の小物3bを長手方向に所定の間隔をおいて多数取り付けてなる。なお、上記紐主体3aは、図4に示すように、多数の小径のリング片8,8,8・・・を接続したチェーン3a−1により形成してもよい。
【0011】
上記飾り紐3の後端部(下端部)に保持リング4を連結する。該保持リング4は、薬指11の基部に着脱可能に嵌合するもので、図2に示すように、周方向の約4分の1を除去した円弧状とし、該保持リング4の開口側両端部に連結孔4a,4bを形成してなり、各連結孔4a,4bのいずれか一方、本例では左部の連結孔4aに、リング状の第2係止具6を介して飾り紐3の後端部に取り付けた連結リング3cに連結する。4cは上記保持リング4の背部に固着したハート片、つまり飾り用の小物である。
【0012】
上記第1係止具5は、図3、図4に示すようにしてもよい。図3、図4において、5−1は第1係止具であり、付け爪2の係止孔2bよりも小径の線材を湾曲させて形成する。即ち、上部側を横向き螺旋状に湾曲させて上係止部5aを形成するとともに、その始端片5bを上向きにし、下部側をU字状に湾曲させるとともに、その終端片をリング状に湾曲させて下係止部5cを形成する。そして、下係止部5cを飾り紐3の先端部に取り付けた連結リング7に連結する。
【0013】
上記実施例によれば、付け爪2を該当する指(薬指)11の爪に取り付け、飾り紐3を指11主体部の略全長に亘って4〜5回螺旋状に巻付け、保持リング4を指11の基部に嵌合させると、上記爪部が付け爪2により、指11の主体部が飾り紐3及び保持リング4によって装飾されることになる。これにより、上記指11は、爪及び主体部の略全域が装飾されて装飾機能が高くなり、おしゃれを楽しむことができる。
【0014】
この場合、上記保持リング4を円弧状にしてその両端部に飾り紐3が選択的に連結できる連結孔4a,4bを形成したので、保持リング4に取り付けた装飾用の小物4cの向きを常に正規な向きにして装着し、この状態で上記飾り紐3を保持することができ、保持リング4による装飾機能が低下しなくなる。
【0015】
また、上記飾り紐3の先端部を付け爪2の係止孔2bに係合させる第1係止具5−1は、その上係止部5aの始端片5bを付け爪2の係止孔2bに挿通すると、該始端片5bが上向きになるとともに、該始端片5bの直下に位置する湾曲部が付け爪2の係止孔2bと係合することになり、上記第1係止具5−1の付け爪2への取り付け、取り外しが容易になるとともに、付け爪2に取り付けた際には、該第1係止具5−1が付け爪2から不用意に離脱しなくなる。また上記第1係止具5の下係止部5cがリング状となって飾り紐3に連結されているので、この飾り紐3は、第1係止具5から離脱しなくなるとともに、下係止部5cを中心として無方向に揺動可能となり、飾り紐3を指11主体部に螺旋巻きする際に、任意の螺旋角度で容易に巻き付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明による指飾りを指に取り付けた状態の斜視図である。
【図2】本発明による指飾りの全体を示す斜視図である。
【図3】飾り紐を付け爪に係止する係止具の他の例を示す斜視図である。
【図4】飾り紐及び付け爪の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0017】
1 指飾り
2 付け爪
2a 主体
2b 係止孔
2c 模様
3 飾り紐
3a(3a−1) 紐主体(チェーン)
3b 小物(装飾品)
3c 連結リング
4 保持リング
4a,4b 連結孔
4c 小物(装飾品)
5(5−1) 第1係止具
5a 上係止部
5b 始端片
5c 係止部
6 第2係止具
7 連結リング
8 リング片
10 左手
11 薬指(指)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指(11)の爪形状に擬似形成した主体(2a)に係止孔(2b)を設けてなる付け爪(2)と、装飾が施されて指(11)の略全長に亘って螺旋状に巻付け可能な長さの飾り紐(3)と、前記指(11)の基部に着脱可能に嵌合する保持リング(4)とを設け、前記飾り紐(3)の先端部を前記付け爪(2)の係止孔(2b)に係止し、該飾り紐(3)の後端部を前記保持リング(4)に連結したことを特徴とする指飾り。
【請求項2】
保持リング(4)は、上下に方向性のある装飾(4c)を施すとともに、その周方向の一部を除去した円弧状とし、該保持リング(4)の開口側両端部に飾り紐(3)の後端部が選択的に連結できる連結孔(4a,4b)を設けたことを特徴とする請求項1記載の指飾り。
【請求項3】
飾り紐(3)の先端部に付け爪(2)の係止孔(2b)と係合する第1係止具(5−1)を設け、該第1係止具(5−1)は前記係止孔(2b)に挿通可能な線材の上部側を横向き螺旋状に湾曲させるとともに、その始端片(5b)を上向きにした上係止部(5a)と、前記線材の下部側をリング状に湾曲させた下係止部(5c)とを有してなることを特徴とする請求項1又は2記載の指飾り。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−34481(P2006−34481A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−216817(P2004−216817)
【出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【出願人】(504285361)株式会社創文 (3)
【Fターム(参考)】