説明

接客用カウンター装置

【課題】接客頻度等に応じて、接客窓口の数を簡単に増減しうるとともに、顧客の誘導、陳列スペースの増大、外観の向上等の付加的な作用効果をも奏しうるようにした接客用カウンター装置を提供する。
【解決手段】カウンターにおける主天板3の前端部より垂下する前覆板4の上部に、前方に向かって開口する左右方向の係止溝9を設け、この係止溝9に、受付構成部材である手荷物載置台14を、左右方向の取付位置調節可能として、係止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、役所、事業所、大型店舗等における接客用カウンター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の接客用カウンター装置として、顧客の手荷物を載置する手荷物載置台を設けたり(例えば特許文献1参照)、レジ機器の背面を衝立で覆ったり(例えば特許文献2参照)、カウンターにおける顧客の入り口側の側面に、商品陳列棚を設け、この商品陳列棚を、顧客用通路内に移動して、通路を閉鎖しうるようにしたり(例えば特許文献3参照)したものがある。
【特許文献1】特開2004−321503号公報
【特許文献2】特開平9−56548号公報
【特許文献3】特開2005−4465号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1に記載されている手荷物載置台や、特許文献2に記載されている衝立は、いずれも、カウンターに固定するタイプのものであり、それらの取付位置を変更するのは、甚だ面倒である。
【0004】
また、特許文献3に記載されている商品陳列棚は、移動させることにより、顧客用通路を開閉させることができるものの、カウンターの側端に設けられているため、カウンターの長手方向のレイアウト変更には、役立たない。
【0005】
それに対して、複数の接客窓口を有する長寸のカウンターにおいては、繁忙時には、接客窓口の数を増やし、閑散時には、接客窓口の数を減らして、各窓口のスペースを広くし、ゆったりと使用し、しかもその変更を簡単に行えるようにしたいという要望がある。
この要望を満足させるためには、上述のような従来のカウンター装置では、十分に対応することができない。
【0006】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、接客頻度等に応じて、接客窓口の数を簡単に増減しうるとともに、顧客の誘導、陳列スペースの増大、外観の向上等の付加的な作用効果をも奏しうるようにした接客用カウンター装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)カウンターにおける天板の前端部より垂下する前覆板の上部に、前方に向かって開口する左右方向の係止溝を設け、この係止溝に、受付構成部材を、左右方向の取付位置調節可能として、係止する。
【0008】
(2)上記(1)項において、係止溝に、受付構成部材と、非受付構成部材とを、それぞれ左右方向の取付位置調節可能として、係止する。
【0009】
(3)上記(2)項において、非受付構成部材を、天板より上方に突出する目隠し板とする。
【0010】
(4)上記(2)または(3)項において、非受付構成部材を、商品を陳列する商品陳列棚とする。
【0011】
(5)上記(4)項において、商品陳列棚の上部に、目隠し板を着脱自在に装着しうる装着部を設ける。
【0012】
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、受付構成部材を、顧客の手荷物を載置する手荷物載置台とする。
【0013】
(7)上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、係止溝における開口の上下縁に、互いに対向する内向きの突片を設けるとともに、両突片より内側にナットを配設し、このナットに、受付構成部材または非受付構成部材より、前記両突片間を通って係止溝内に嵌合したボルトを螺合して締め付けることにより、受付構成部材または非受付構成部材を、前覆板に取り付ける。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、次のような効果を奏することができる。
請求項1記載の発明によると、受付構成部材の左右方向の取付位置を、係止溝に沿って自由に調節することができるので、例えば、繁忙時には、多数の受付構成部材を互いに近接させて配置して、接客窓口の数を増やし、閑散時には、受付構成部材の数を減らして、互いに十分に離間させて配置することができる。
すなわち、接客頻度等に応じて、受付構成部材の左右方向の取付位置を係止溝に沿って変更するという簡単な作業で、接客窓口の数を簡単に増減することができる。
【0015】
請求項2記載の発明によると、係止溝に、受付構成部材と、非受付構成部材とを、それぞれ左右方向の取付位置調節可能として、係止してあるので、受付構成部材と非受付構成部材との組み合わせにより、顧客を受付の位置に誘導することができる。
また、受付構成部材と非受付構成部材とを、交互に配置し、かつそれらの間隔を、接客頻度等に応じて、適宜変更することにより、接客窓口の数を簡単に増減することができる。
【0016】
請求項3記載の発明によると、非受付構成部材を、天板より上方に突出する目隠し板としてあるので、その部分が接客窓口でないことを顧客に明確に知らせることができるとともに、その目隠し板により、カウンターの天板上に載置した、レジスタ、コンピュータ端末機器、その他の接客用機器を、顧客から見えないようにすることができ、体裁をよくすることができる。
【0017】
請求項4記載の発明によると、非受付構成部材を、商品を陳列する商品陳列棚としてあるので、その部分が接客窓口でないことを顧客に明確に知らせることができるとともに、商品の陳列スペースを増大させることができ、しかも、その商品陳列棚の高さを、カウンターの天板面より高くすることにより、上述の目隠し板と同様に、接客用機器を、顧客から見えないようにすることができ、体裁をよくすることができる。
【0018】
請求項5記載の発明によると、商品陳列棚の上部に、目隠し板を着脱自在に装着しうる装着部を設けてあるので、目隠し板を、商品陳列棚と一体として、カウンターに取り付けることができるので、その取り付け作業が容易であるとともに、必要に応じて、目隠し板を、商品陳列棚から外して、商品陳列棚のみを使用することもでき、レイアウト変更の自由度が増す。
【0019】
請求項6記載の発明によると、受付構成部材を、顧客の手荷物を載置する手荷物載置台としてあるので、この手荷物載置台がある部分に、顧客を誘導することができるとともに、受付窓口において受付作業を行っている間に、顧客の手荷物を手荷物載置台に載置しておくことができる。
【0020】
請求項7記載の発明によると、係止溝における開口の上下縁に、互いに対向する内向きの突片を設けるとともに、両突片より内側にナットを配設し、このナットに、受付構成部材または非受付構成部材より、前記両突片間を通って係止溝内に嵌合したボルトを螺合して締め付けることにより、受付構成部材または非受付構成部材を、前覆板に取り付けてあるので、ボルトを緩めるだけで、そのボルトによって取り付けられている受付構成部材または非受付構成部材を、係止溝に沿って任意の位置まで簡単に移動させることができ、その位置で、ボルトを締め込むことにより、受付構成部材または非受付構成部材の取付位置を簡単に変更することができる。
また、ボルトをナットから完全に外すことにより、受付構成部材または非受付構成部材を、前覆板から簡単に取り外すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図7は、本発明の第1の実施形態を示す。
図1および図2に示すように、この接客用カウンター装置は、3個のカウンターブロック(1)を、左右方向に並べて連結したものよりなっている。
【0022】
各カウンターブロック(1)は、左右1対の側板(2)(図1にその1枚のみを図示)と、両側板(2)により支持された主天板(3)と、主天板(3)の前端部より垂下する前覆板(4)と、上置き天板ブロック(5)とからなっている。
【0023】
主天板(3)の前端部には、上下方向に貫通する横長の配線挿通孔(6)が設けられており、この配線挿通孔(6)には、ブラシ状の閉塞部材(7)が、主天板(3)の下面にねじ止めされた取付金具(8)(図5参照)をもって、取り付けられている。
【0024】
前覆板(4)の上端部(この例では、主天板(3)の前端部ともなっている)には、前方に向かって開口する左右方向の係止溝(9)を形成するハンギングレール(10)が、前覆板(4)の全幅に亘って設けられており、3個のカウンターブロック(1)を、左右方向に並べて連結したとき、各係止溝(9)およびハンギングレール(10)が、左右方向に一直線に連続するようになっている。
【0025】
ハンギングレール(10)は、断面形状が前方に向かって開口するコ字状をなし、その開口部の上下の縁に、互いに対向する内向きの突片(10a)(10b)が設けられている。
【0026】
上置き天板ブロック(5)は、主天板(3)より奥行きを小とし、かつ左右方向の長さを主天板(3)と同一とした上置き天板(11)と、その両側端部を支持する左右1対の側板(12)と、上置き天板(11)の前端部より垂下する前覆板(13)とを備え、上置き天板(11)が、配線挿通孔(6)を含む主天板(3)の前部を覆うようにして、側板(12)と前覆板(13)とが、主天板(3)上に、着脱可能として取り付けられている。
【0027】
左右方向に並べて連結された3個のカウンターブロック(1)の前面には、受付構成部材である2個の手荷物載置台(14)(14)と、上部に目隠し板(15)を装着した、非受付構成部材である2個の商品陳列棚(16)(16)とが、互いに適宜の間隔をもって左右方向に交互に配置されるようにして、また、係止溝(9)に沿って左右方向に取付位置調節可能として装着されている。
なお、後述するように、目隠し板(15)は、商品陳列棚(16)から独立して、単独で、非受付構成部材として、3個のカウンターブロック(1)の前面に、左右方向に取付位置調節可能として装着することもある。
【0028】
図3および図5に示すように、手荷物載置台(14)は、鋼板を折曲して形成され、垂直の基片(17)と、その下端より前方に向けてほぼ直角または若干上向傾斜するように折曲形成された受け片(18)と、その前端より連設され、後下方を向く傾斜片(19)と、この傾斜片(19)の後下端より連設され、上方を向くとともに、上端部の前向折曲片(20a)が、受け片(18)の後部下面に、溶接等をもって固着された後片(20)と、この後片(20)の下部後面に止着された、弾性体よりなる左右1対の緩衝材(21)(21)とを備えている。
【0029】
基片(17)の上部には、左右1対のボルト挿通孔(22)(22)が穿設されており、各ボルト挿通孔(22)に挿通したボルト(23)を、ハンギングレール(10)の上下の突片(10a)(10b)間を通って、係止溝(9)内に挿入し、係止溝(9)内に配設した板ナット(24)に螺合させて、締め付けることにより、手荷物載置台(14)は、左右方向の取付位置調節可能として、ハンギングレール(10)に装着されている。このとき、左右の緩衝材(21)(21)は、前覆板(4)の前面に当接し、受け片(18)上に載置された手荷物等の重力の水平分力を担う働きをする。
【0030】
両ボルト(23)(23)を少し緩めることにより、手荷物載置台(14)は、板ナット(24)とともに、係止溝(9)に沿って任意の位置まで簡単に移動させることができ、その位置で、両ボルト(23)(23)を締め込むことにより、手荷物載置台(14)の取付位置を簡単に変更することができる。
また、ボルト(23)を板ナット(24)から完全に外すことにより、手荷物載置台(14)を、前覆板(4)から簡単に取り外すことができる。
【0031】
図4、図6および図7に示すように、商品陳列棚(16)は、角管よりなる左右1対の側枠杆(25)(25)と、その上端よりやや下方の部分同士を連結するとともに、両側枠杆(25)(25)より後方に突出した後端部に、下向きのフック片(26a)が設けられた鋼板よりなる上部連結杆(26)と、両側枠杆(25)(25)の下端部同士を連結する上向きコ字状の下部連結杆(27)と、両側枠杆(25)(25)間に挟まれるようにして、上下部連結杆(26)(27)の前面に固着された背面板(28)と、背面板(28)の後方における上部連結杆(26)の上面、およびそれより上方の両側枠杆(25)(25)の対向面に、内向きコ字状の受け枠(29a)(29b)(29b)を固着することにより形成された目隠し板装着部(29)とを有するベース板(30)を備えている。
【0032】
左右の側枠杆(25)(25)の前面には、複数の係合孔(31)(図2参照)が、上下方向に並べて穿設されている。これらの係合孔(31)における左右に等高をなすものに、前方を向く左右1対のブラケット(32)(32)の後端に設けた下向きフック(32a)を係止し、かつ左右のブラケット(32)(32)上に、棚板(33)を載置することにより、ベース板(30)の前面に、複数段(この例では3段)の棚板(33)が装着されている。
【0033】
この商品陳列棚(16)は、その上部連結杆(26)のフック片(26a)を、ハンギングレール(10)の下方の突片(10b)に係止することにより、係止溝(9)に沿って左右方向に移動可能として装着され、さらに、左右の側枠杆(25)(25)の外側面に、上下幅を、ハンギングレール(10)における上下の突片(10a)(10b)間の間隔とほぼ同一とした突片(34a)を有する外れ止め金具(34)を、突片(34a)を両突片(10a)(10b)間に嵌合した状態で、固定ねじ(35)をもって固着することにより、フック片(26a)の上昇および突片(10b)からの脱落を阻止するようにしてある。
【0034】
外れ止め金具(34)は、固定ねじ(35)をもって側枠杆(25)(25)の外側面に固着された基片(34b)の後端中央部に後方を向く上記突片(34a)が連設され、かつ後端における突片(34a)より上方および下方に、内側方に向かって直角に折曲形成され、側枠杆(25)の後面に当接することにより、基片(34)を位置決めするようにした位置決め片(34c)(34c)が設けられたものよりなっている。
【0035】
ベース板(30)の上端は、フック片(26a)を、ハンギングレール(10)の下方の突片(10b)に係止したとき、上置き天板(11)の上面と等高となるようにしてある。
目隠し板装着部(29)には、目隠し板(15)の下部が、着脱自在に装着されている。この目隠し板(15)は、目隠し板装着部(29)に装着したとき、上置き天板(11)より上方に突出するようにしてある。
【0036】
この第1の実施形態においては、次のような効果を奏することができる。
(1) 受付構成部材である手荷物載置台(14)の左右方向の取付位置を、係止溝(9)に沿って自由に調節することができるので、例えば、繁忙時には、多数の手荷物載置台(14)を互いに近接させて配置して、接客窓口の数を増やし、閑散時には、手荷物載置台(14)の数を減らして、互いに十分に離間させて配置することができる。
すなわち、接客頻度等に応じて、手荷物載置台(14)の左右方向の取付位置を係止溝(9)に沿って変更するという簡単な作業で、接客窓口の数を簡単に増減することができる。
【0037】
(2) 係止溝(9)に、受付構成部材である手荷物載置台(14)と、非受付構成部材である目隠し板(15)および商品陳列棚(16)とを、それぞれ左右方向の取付位置調節可能として、係止してあるので、手荷物載置台(14)と、目隠し板(15)および商品陳列棚(16)との組み合わせにより、顧客を受付の位置に誘導することができる。
また、それらを交互に配置し、かつそれらの間隔を、接客頻度等に応じて、適宜変更することにより、接客窓口の数を簡単に増減することができる。
【0038】
(3) 非受付構成部材の一つを、天板より上方に突出する目隠し板(15)としてあるので、その部分が接客窓口でないことを顧客に明確に知らせることができるとともに、その目隠し板(15)により、カウンターの主天板(3)や上置き天板(11)上に載置した、レジスタ、コンピュータ端末機器、その他の接客用機器を、顧客から見えないようにすることができ、体裁をよくすることができる。
【0039】
(4) 非受付構成部材の一つを、商品を陳列する商品陳列棚(16)としてあるので、その部分が接客窓口でないことを顧客に明確に知らせることができるとともに、商品の陳列スペースを増大させることができる。
なお、商品陳列棚(16)の高さを、上置き天板(11)より高くすることができ、そのようにすると、上述の目隠し板(15)と同様に、接客用機器を、顧客から見えないようにすることができ、体裁をよくすることができる。
【0040】
(5) 商品陳列棚(16)の上部に、目隠し板(15)を着脱自在に装着しうる目隠し板装着部(29)を設けてあるので、目隠し板(15)を、商品陳列棚(16)と一体として、カウンターに取り付けることができるので、その取り付け作業が容易であるとともに、必要に応じて、目隠し板(15)を、商品陳列棚(16)から外して、商品陳列棚(16)のみを使用することもでき、レイアウト変更の自由度が増す。
【0041】
(6) 受付構成部材を、顧客の手荷物を載置する手荷物載置台(14)としてあるので、この手荷物載置台(14)がある部分に、顧客を誘導することができるとともに、受付窓口において受付作業を行っている間に、顧客の手荷物を手荷物載置台(14)に載置しておくことができる。
【0042】
(7) 係止溝(9)における開口の上下縁に、互いに対向する内向きの突片(10a)(10b)を設けるとともに、両突片(10a)(10b)より内側に板ナット(24)を配設し、この板ナット(24)に、受付構成部材である手荷物載置台(14)(非受付構成部材である目隠し板(15)や商品陳列棚(16)とすることもできる)より、両突片(10a)(10b)間を通って係止溝(9)内に嵌合したボルト(23)を螺合して締め付けることにより、手荷物載置台(14)を、前覆板(4)に取り付けてあるので、ボルト(23)を緩めるだけで、手荷物載置台(14)を、係止溝(9)に沿って任意の位置まで簡単に移動させることができ、その位置で、ボルト(23)を締め込むことにより、手荷物載置台(14)の取付位置を簡単に変更することができる。
また、ボルト(23)を板ナット(24)から完全に外すことにより、手荷物載置台(14)を、前覆板(4)から簡単に取り外すことができる。
【0043】
図8は、本発明の第2の実施形態を示す。
この例では、目隠し板(15)の下端部に、上向コ字状をなすサッシ(36)を嵌合し、このサッシ(36)とその間に挟まれた目隠し板(15)とを前後方向に貫通させたボルト(23)を、上記の手荷物載置台(14)の取り付けと同様に、ハンギングレール(10)の上下の突片(10a)(10b)間を通って、係止溝(9)内に挿入し、係止溝(9)内に配設した板ナット(24)に螺合させて、締め付けてある。
【0044】
このときの目隠し板(15)の上端は、上置き天板(11)の上面より上方に位置するようにしておくのがよい。
このようにすると、目隠し板(15)を、単独で、非受付構成部材として使用することができる。
【0045】
図9は、本発明の第3の実施形態を示す。
この例では、手荷物載置台(14)の左右の両側上端部を、後方に倒立U字状に折曲して、係止部(37)を形成し、この係止部(37)を、ハンギングレール(10)の下方の突片(10b)に係止させることにより、手荷物載置台(14)をより安定して、ハンギングレール(10)に取り付けることができるようにしてある。
【0046】
手荷物載置台(14)における左右の係止部(37)間において、上記と同様に、ボルト(23)と板ナット(14)とをもって、手荷物載置台(14)を、ハンギングレール(10)に締着してもよいし、ボルト(23)と板ナット(14)とを省略し、左右の係止部(37)を突片(10b)に係止させるだけとしてもよい。
【0047】
本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱することなく、幾多の変形した態様での実施が可能である。
例えば、商品陳列棚(16)を、ボルト(23)と板ナット(14)とをもって、ハンギングレール(10)に締着するようにしてもよい。
【0048】
また、図10に示すように、商品陳列棚(16)におけるベース板(30)の上下方向の長さを、その下端が接床するようなものとしたり、ベース板(30)の下端に、各カウンターブロック(1)の下端に設けるのと同様の高さ調節用のアジャスタ(図示略)を設け、このアジャスタを介して、ベース板(30)を接床させてもよい。
【0049】
さらに、手荷物載置台(14)に代えて、係止溝に左右方向の取付位置調節可能として係止した「受付」を表示する表示板その他を、受付構成部材とし、そこに顧客を誘導するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1の実施形態を斜め前方より見た分解斜視図である。
【図2】同じく、正面図である。
【図3】使用状態における図2のIII−III線縦断側面図である。
【図4】使用状態における図2のIV−IV線縦断側面図である。
【図5】図2のV−V線拡大縦断側面図である。
【図6】図2のVI−VI線拡大縦断側面図である。
【図7】商品陳列棚と目隠し板とを斜め後方より見た分解斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における、要部の拡大縦断側面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における、要部の拡大縦断側面図である。
【図10】ベース板と目隠し板との変形例をカウンターに装着した状態を、斜め前方から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
(1)カウンターブロック
(2)側板
(3)主天板
(4)前覆板
(5)上置き天板ブロック
(6)配線挿通孔
(7)閉塞部材
(8)取付金具
(9)係止溝
(10)ハンギングレール
(10a)(10b)突片
(11)上置き天板
(12)側板
(13)前覆板
(14)手荷物載置台(受付構成部材)
(15)目隠し板(非受付構成部材)
(16)商品陳列棚(非受付構成部材)
(17)基片
(18)受け片
(19)傾斜片
(20)後片
(20a)前向折曲片
(21)緩衝材
(22)ボルト挿通孔
(23)ボルト
(24)板ナット
(25)側枠杆
(26)上部連結杆
(26a)フック片
(27)下部連結杆
(28)背面板
(29)目隠し板装着部
(29a)(29b)受け枠
(30)ベース板
(31)係合孔
(32)ブラケット
(32a)フック
(33)棚板
(34)外れ止め金具
(34a)突片
(34b)基片
(34c)位置決め片
(35)固定ねじ
(36)サッシ
(37)係止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カウンターにおける天板の前端部より垂下する前覆板の上部に、前方に向かって開口する左右方向の係止溝を設け、この係止溝に、受付構成部材を、左右方向の取付位置調節可能として、係止したことを特徴とする接客用カウンター装置。
【請求項2】
係止溝に、受付構成部材と、非受付構成部材とを、それぞれ左右方向の取付位置調節可能として、係止したことを特徴とする請求項1記載の接客用カウンター装置。
【請求項3】
非受付構成部材を、天板より上方に突出する目隠し板とした請求項2記載の接客用カウンター装置。
【請求項4】
非受付構成部材を、商品を陳列する商品陳列棚とした請求項2または3記載の接客用カウンター装置。
【請求項5】
商品陳列棚の上部に、目隠し板を着脱自在に装着しうる装着部を設けた請求項4記載の接客用カウンター装置。
【請求項6】
受付構成部材を、顧客の手荷物を載置する手荷物載置台とした請求項1〜5のいずれかに記載の接客用カウンター装置。
【請求項7】
係止溝における開口の上下縁に、互いに対向する内向きの突片を設けるとともに、両突片より内側にナットを配設し、このナットに、受付構成部材または非受付構成部材より、前記両突片間を通って係止溝内に嵌合したボルトを螺合して締め付けることにより、受付構成部材または非受付構成部材を、前覆板に取り付けた請求項1〜6のいずれかに記載の接客用カウンター装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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