説明

接触角測定装置及びボイラ炉内に於ける燃焼灰の挙動予測方法

【課題】チャンバ内を加熱すると共に台座を冷却することで、ボイラの炉内に於ける燃焼灰の濡れ状態を予測可能とした接触角測定装置及びボイラ炉内に於ける燃焼灰の挙動予測方法を提供する。
【解決手段】容器4内に設けられた台座6に載置された試料7の接触角を測定する接触角測定装置1であって、前記容器内で試料を加熱する加熱手段8と、前記台座を冷却する冷却手段9と、前記容器内の温度を検出する第1の温度検出手段10と、前記台座の温度を検出する第2の温度検出手段11と、前記第1の温度検出手段及び前記第2の温度検出手段の検出結果に基づき前記加熱手段及び前記冷却手段を制御する制御手段14と、前記加熱手段により加熱された試料の状態を撮像する撮像手段12と、該撮像手段により撮像された画像を基に接触角を求める画像解析手段14とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体に対する液体の濡れ状態を測定する接触角測定装置、特に石炭の燃焼灰等の融点が高い物質の接触角を測定する接触角測定装置及びボイラ炉内に於ける燃焼灰の挙動予測方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
固体に対する液体の濡れ状態を測定する際には、接触角測定装置が用いられ、接触角測定装置は台座と、台座上に載置された試験片とを有しており、試験片上に滴下された試料を側方よりカメラにて撮像し、取得した画像を解析することで試料の接触角を測定していた。
【0003】
又、スラグ等の常温で固体である試料の接触角を測定する際には、台座を加熱することで試験片と試料とを一体に加熱し、或は気密なチャンバ内を加熱することで試験片と試料とを一体に加熱し、試料を溶融させた後に試料の接触角を測定していた。
【0004】
加熱により溶融させた後に接触角を測定するものの1つとして、石炭焚きボイラに於ける石炭の燃焼灰がある。石炭焚きボイラでは、現在使用される炭種の拡大により、質の低い劣質炭の利用が進められているが、劣質炭は灰分が多く、又アルカリ金属の含有量が多い為、燃焼灰の融点も低くなる。その為、ボイラの炉壁への燃焼灰の粒子の付着量増加に伴う伝熱の阻害や流路の閉塞等、ボイラの安定運転を妨げる現象が発生する虞れがある。
【0005】
従って、ボイラの炉壁に対する燃焼灰の灰粒子の濡れ状態を予測し、どの様な原因で灰粒子がボイラの炉壁に付着するのかを解明し、炉壁への灰粒子の付着度合を予測する方法が求められている。
【0006】
然し乍ら、従来の接触角測定装置の場合、チャンバ内で試料及び試料と接触する試験片とを一体に加熱、冷却する構造となっている為、炉内雰囲気迄加熱された灰粒子と、灰粒子が付着する炉壁の温度が炉内雰囲気よりも低いボイラの炉内環境を再現することができず、炉内に於ける灰粒子の濡れ状態を予測するのが困難であった。
【0007】
尚、抵抗加熱のヒータにより加熱可能、又はペルチェ効果を用いて冷却可能なプレートに基板を保持し、該基板の表面上に滴下した液滴に等間隔の明暗の縞パターンを投影する照明系を設け、前記基板と該基板に滴下された液滴が前記プレートにより一体に加熱又は冷却されると共に、前記照明系により得られた縞パターンから液滴の表面の3D形状を表す点群データを取得し、該点群データから液滴の接触角を求める接触角の測定装置として特許文献1に示されるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−148937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は斯かる実情に鑑み、チャンバ内を加熱すると共に台座を冷却することで、ボイラの炉内に於ける燃焼灰の濡れ状態を予測可能とした接触角測定装置及びボイラ炉内に於ける燃焼灰の挙動予測方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、容器内に設けられた台座に載置された試料の接触角を測定する接触角測定装置であって、前記容器内で試料を加熱する加熱手段と、前記台座を冷却する冷却手段と、前記容器内の温度を検出する第1の温度検出手段と、前記台座の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段及び前記第2の温度検出手段の検出結果に基づき前記加熱手段及び前記冷却手段を制御する制御手段と、前記加熱手段により加熱された試料の状態を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像を基に接触角を求める画像解析手段とを具備する接触角測定装置に係るものである。
【0011】
又本発明は、前記容器内に還元ガスを供給するガス供給手段と、前記容器内の雰囲気を排気するガス排気手段とを更に具備する接触角測定装置に係るものである。
【0012】
更に又本発明は、加熱手段により容器内の雰囲気及び台座上に載置された石炭の燃焼灰を加熱する工程と、冷却手段により前記台座を冷却する工程と、前記容器内の雰囲気及び前記台座の温度をボイラの炉内雰囲気及び炉壁と同等とすることでボイラの炉内環境を擬似的に再現する工程と、撮像手段により前記台座上で溶融した燃焼灰を撮像する工程と、画像解析手段により撮像された画像を基に燃焼灰の接触角を測定する工程とを有するボイラ炉内に於ける燃焼灰の挙動予測方法に係るものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、容器内に設けられた台座に載置された試料の接触角を測定する接触角測定装置であって、前記容器内で試料を加熱する加熱手段と、前記台座を冷却する冷却手段と、前記容器内の温度を検出する第1の温度検出手段と、前記台座の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段及び前記第2の温度検出手段の検出結果に基づき前記加熱手段及び前記冷却手段を制御する制御手段と、前記加熱手段により加熱された試料の状態を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像を基に接触角を求める画像解析手段とを具備するので、ボイラの炉内環境を擬似的に再現することができ、灰粒子の前記炉内に於ける炉壁への付着の度合を予測することで、ボイラのメンテナンス時期の設定を容易に行うことができると共に、異種石炭の混合或は運転条件の変更等により前記炉壁への灰粒子の付着量を減少させることができ、メンテナンスの周期が延長されることで保守コストの低減を図ることができる。
【0014】
又本発明によれば、加熱手段により容器内の雰囲気及び台座上に載置された石炭の燃焼灰を加熱する工程と、冷却手段により前記台座を冷却する工程と、前記容器内の雰囲気及び前記台座の温度をボイラの炉内雰囲気及び炉壁と同等とすることでボイラの炉内環境を擬似的に再現する工程と、撮像手段により前記台座上で溶融した燃焼灰を撮像する工程と、画像解析手段により撮像された画像を基に燃焼灰の接触角を測定する工程とを有するので、燃焼灰が溶融した灰粒子の前記炉内に於ける炉壁への付着の度合を予測でき、ボイラのメンテナンス時期の設定を容易に行うことができると共に、異種石炭の混合或は運転条件の変更等により前記炉壁への灰粒子の付着量を減少させることができ、メンテナンスの周期が延長されることで保守コストの低減を図ることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施例に係る接触角測定装置の概略構成図である。
【図2】該接触角測定装置による接触角の測定を説明する説明図である。
【図3】ボイラの炉内に於ける灰粒子の形態を示す説明図である。
【図4】ボイラの炉内に於ける灰粒子の接触角と炉壁への付着、反発の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施例に係る接触角測定装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0017】
先ず、図1に於いて、本発明の第1の実施例に係る接触角測定装置について説明する。
【0018】
第1の実施例に於ける接触角測定装置1は、試料保持部2と試料測定部3とで構成されている。
【0019】
前記試料保持部2は気密な容器であるチャンバ4を有し、該チャンバ4は例えば耐熱ガラス等の耐熱性材料で形成された透過窓5が設けられている。前記チャンバ4の底面上に所望の材質、例えば後述するボイラの炉壁16(図3参照)と同材質である鉄製の台座6が設けられ、該台座6上に液体或は固体の試料7が載置される。前記台座6の上方には加熱手段であるヒータ8が設けられ、該ヒータ8は抵抗加熱、或は赤外線加熱等により前記チャンバ4内の雰囲気、及び試料7を加熱する様になっている。尚、前記台座6上に載置される試料7の量が極めて少ない場合には、前記ヒータ8としてレーザ加熱を用いてもよい。又、前記台座6は、材質の異なる台座6を複数製作し、該台座6を条件に応じて自在に交換できる様になっている。
【0020】
前記台座6の内部には、冷却手段である冷却配管9が設けられている。該冷却配管9は冷却水、冷却ガス等の冷却媒体を流通させる図示しない冷却媒体供給手段に接続されており、前記冷却配管9内を冷却媒体が流通することで前記台座6が冷却される様になっている。尚、該台座6内に前記冷却配管9を設けるのではなく、前記台座6の下面にペルチェ素子を密着させ、ペルチェ素子により前記台座6を冷却する様にしてもよい。
【0021】
又、前記試料保持部2は外部より前記チャンバ4内に挿通された第1の温度検出手段である第1の熱電対10と、第2の温度検出手段である第2の熱電対11を有している。前記第1の熱電対10は先端が前記台座6と前記ヒータ8との間の空間に延出し、前記ヒータ8により加熱された前記チャンバ4内の温度を検出できる様になっている。又、前記第2の熱電対11は先端が前記台座6の端部に固定され、前記冷却配管9によって冷却された前記台座6の温度を検出できる様になっている。尚、前記温度検出手段は放射温度計であってもよく、放射温度計を用いる場合には試料7と前記台座6の温度が検出される。
【0022】
前記試料測定部3は、撮像手段であるCCDカメラ、或はCMOSセンサ等の撮像部を有するデジタルカメラ12と、表示手段であるモニタ13と、画像解析手段及び制御手段を有する制御演算装置(以下PCと称す)14とで構成されている。又、該PC14は前記デジタルカメラ12、前記モニタ13とLAN等の通信手段により接続されると共に、前記ヒータ8、冷却媒体供給手段(図示せず)、前記第1の熱電対10、前記第2の熱電対11と電気的に接続されており、前記第1の熱電対10及び前記第2の熱電対11により検出された温度を基に、前記ヒータ8及び前記冷却媒体供給手段の制御を行う様になっている。
【0023】
前記台座6上の試料7は、前記透過窓5を介して前記デジタルカメラ12によって側方より撮像され、撮像された画像は前記モニタ13に表示されると共に、前記PC14に出力され、該PC14にて撮像された画像を基に試料7の前記台座6に対する接触角が演算される様になっている。
【0024】
次に、上記した前記接触角測定装置1を用いて試料7、例えばボイラ内より採取した石炭の燃焼灰の接触角を測定する場合について説明する。
【0025】
先ず、前記台座6上に試料7を載置し、前記ヒータ8により試料7を加熱すると共に、前記冷却配管9に冷却媒体を流通させる。
【0026】
前記第1の熱電対10により検出された温度を基に、前記PC14は例えば前記チャンバ4内の雰囲気及び試料7の温度がボイラの炉内雰囲気と同等となる様、800℃〜1500℃程度迄前記ヒータ8に加熱させることで試料7が溶融し、溶融した試料7が前記台座6上に広がる。この時、前記PC14により前記冷却配管9を流れる冷却媒体の温度が、例えば最高で500℃程度となる様制御され、前記台座6の温度はボイラの炉壁16と同等となる300℃〜800℃程度となっている。
【0027】
試料7が溶融したところで、前記デジタルカメラ12により図2に示される様な、前記台座6と試料7の画像が取得され、取得された画像が前記モニタ13に表示されると共に、前記PC14に出力される。
【0028】
取得された画像が該PC14により解析されることで、試料7が前記台座6の表面と接する角度が演算され、試料7の表面よりも低温な前記台座6に対する試料7の接触角θを得ることができる。
【0029】
上記した前記接触角測定装置1で得られた結果は、例えば石炭焚きボイラの炉内に於ける石炭の燃焼灰の挙動の予測等に利用することができる。
【0030】
燃焼灰の灰粒子15がボイラの炉壁16に付着する原因の1つとして、高温となったボイラ内で灰粒子15が溶融し、溶融した灰粒子15の液滴が炉壁16に付着することが挙げられる。
【0031】
図3は溶融した灰粒子15のボイラの炉壁16への付着と反発の概念を示した図であり、灰粒子15は前記炉壁16と衝突する過程で大きく分けて5つの形態に分けることができる。
【0032】
図3中、15aは灰粒子15が前記炉壁16に衝突する前の溶融した形態を示し、15bは前記炉壁16との衝突により灰粒子15が最も広がった形態を示し、15cは前記炉壁16との衝突による反動で灰粒子15が前記炉壁16より飛上がる直前の形態を示している。又、15dは灰粒子15が前記炉壁16より飛上がった後、該炉壁16より離反せずに該炉壁16に付着して安定した形態を示し、15rは灰粒子15が前記炉壁16に反発し、該炉壁16から離反した形態を示している。
【0033】
該炉壁16から飛上がる直前の灰粒子15cの形態でのエネルギEcが、前記炉壁16から離れた状態の灰粒子15rの形態でのエネルギErよりも大きい場合には、灰粒子15が反発して前記炉壁16より離反し、EcがErよりも小さい場合には、灰粒子15が前記炉壁16より離反せず付着する。即ち、(Ec−Er)/Erが0よりも大きければ灰粒子15が前記炉壁16に反発して離反し、(Ec−Er)/Erが0以下であれば灰粒子15が前記炉壁16に付着する様になっている。
【0034】
更に、該炉壁16に対する灰粒子15の衝突角度や衝突速度、灰粒子15の粒径、灰粒子15の前記炉壁16に対する接触角等の種々の因子の内、接触角が前記炉壁16への付着及び反発により影響することが推察される。
【0035】
図4は前記炉壁16に対する接触角と(Ec−Er)/Erとの関係を示したグラフである。
【0036】
図4に示される様に、灰粒子15は、前記炉壁16に対する接触角がαの時に(Ec−Er)/Er=0となっている。従って、接触角がαよりも大きければ灰粒子15は全て反発して前記炉壁16より離反し、接触角がα以下であれば灰粒子15が前記炉壁16に付着する様になっており、更に灰粒子15の接触角がα未満で且つ小さくなる程、より前記炉壁16に付着し易くなる様になっている。
【0037】
従って、ボイラの炉内で燃焼された燃焼灰の灰粒子15の接触角を測定することで、灰粒子15が前記炉壁16に付着するかしないか、又灰粒子15が前記炉壁16にどの程度付着するかを予測することができる。
【0038】
上述の様に、第1の実施例では、前記ヒータ8によって前記チャンバ4内を高温雰囲気とすることができると共に、前記冷却配管9により溶融した試料7が載置された台座6を冷却することができる。即ち、バーナによって加熱され炉内が高温雰囲気となると共に、水冷構造により炉壁が炉内雰囲気よりも低温となるボイラの炉内環境を擬似的に再現することができる。
【0039】
従って、ボイラ内から採取された燃焼灰、或は燃焼灰の組成を分析し、組成が一致する様作製した試料7を前記接触角測定装置1に適用し、燃焼灰或は試料7の接触角を測定することで、炉内に於ける灰粒子15の前記炉壁16への付着の度合を予測することができ、ボイラのメンテナンス時期の設定を容易に行うことができる。
【0040】
又、石炭毎の灰粒子15の接触角を測定し、灰粒子15の前記炉壁16への付着度合を予測することで、種類の異なる石炭を混合させる、或はボイラの運転条件を変更する等の処理により前記炉壁16への灰粒子15の付着量を減少させることができ、メンテナンスの周期が延長されることで保守コストの低減を図ることができる。
【0041】
次に、図5に於いて、本発明の第2の実施例について説明する。尚、図5中、図1中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0042】
第2の実施例では、チャンバ4にガス供給管17とガス排気管18とがそれぞれ接続されている。前記ガス供給管17にはガス供給バルブ19が設けられると共に、図示しない還元ガス供給源に接続されている。前記ガス供給管17、前記ガス供給バルブ19、前記還元ガス供給源によりガス供給手段21が構成され、該ガス供給手段21によりCO、H2 等の還元ガスが前記チャンバ4内に供給される様になっている。
【0043】
又、前記ガス排気管18にはガス排気バルブ22が設けられると共に、真空ポンプ等の図示しない排気装置に接続されている。前記ガス排気管18、前記ガス排気バルブ22、前記排気装置によりガス排気手段23が構成され、該ガス排気手段23により前記チャンバ4内の雰囲気が排気される様になっている。第2の実施例では、前記チャンバ4、台座6、ヒータ8、冷却配管9、第1の熱電対10、第2の熱電対11、前記ガス供給手段21、前記ガス排気手段23とで試料保持部2が構成される。
【0044】
又、第2の実施例では、前記ガス供給バルブ19、前記ガス排気バルブ22、前記排気装置がPC14と電気的に接続されており、該PC14は前記ガス供給バルブ19を開、前記ガス排気バルブ22を閉として還元ガスを前記チャンバ4内に供給し、或は前記ガス供給バルブ19を閉、前記ガス排気バルブ22を開とし、前記チャンバ4内から還元ガスを排気する様制御される。
【0045】
第2の実施例では、前記チャンバ4内に還元ガスを供給し、該チャンバ4内を還元性雰囲気とすることができるので、該チャンバ4内に擬似的に再現されたボイラの炉内環境をより炉内環境へと近づけることができ、炉内に於ける灰粒子15(図3参照)の炉壁16(図3参照)への付着の度合をより高精度に予測することができる。
【符号の説明】
【0046】
1 接触角測定装置
2 試料保持部
3 試料測定部
4 チャンバ
6 台座
7 試料
8 ヒータ
9 冷却配管
10 第1の熱電対
11 第2の熱電対
12 デジタルカメラ
14 PC
21 ガス供給手段
23 ガス排気手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器内に設けられた台座に載置された試料の接触角を測定する接触角測定装置であって、前記容器内で試料を加熱する加熱手段と、前記台座を冷却する冷却手段と、前記容器内の温度を検出する第1の温度検出手段と、前記台座の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1の温度検出手段及び前記第2の温度検出手段の検出結果に基づき前記加熱手段及び前記冷却手段を制御する制御手段と、前記加熱手段により加熱された試料の状態を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像を基に接触角を求める画像解析手段とを具備することを特徴とする接触角測定装置。
【請求項2】
前記容器内に還元ガスを供給するガス供給手段と、前記容器内の雰囲気を排気するガス排気手段とを更に具備する請求項1の接触角測定装置。
【請求項3】
加熱手段により容器内の雰囲気及び台座上に載置された石炭の燃焼灰を加熱する工程と、冷却手段により前記台座を冷却する工程と、前記容器内の雰囲気及び前記台座の温度をボイラの炉内雰囲気及び炉壁と同等とすることでボイラの炉内環境を擬似的に再現する工程と、撮像手段により前記台座上で溶融した燃焼灰を撮像する工程と、画像解析手段により撮像された画像を基に燃焼灰の接触角を測定する工程とを有することを特徴とするボイラ炉内に於ける燃焼灰の挙動予測方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−29392(P2013−29392A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164915(P2011−164915)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)