換気扇用フィルターカバー
【課題】フィルターの交換作業を容易に行うことができる業務用換気扇のフィルターカバーを提供すること。
【解決手段】換気扇本体の周囲を囲むよう、換気扇本体に取り付けられる、枠状の取付金具2と、駆動モータ及びファンを前方から覆うよう、取付金具2に着脱自在に取り付けられる、ドーム状の枠金具3と、枠金具3を前方から覆うよう、枠金具3に着脱自在に取り付けられる、ドーム状のフィルター4と、前面に開口部51を有する枠状のカバー本体50からなり、カバー本体50によって前方からフィルター4の周縁部41を覆い且つ取付金具2を囲むよう、取付金具2に着脱自在に取り付けられる、外カバー5と、外カバー5の下部に取り付けられる、油受け6と、からなっていることを特徴として
【解決手段】換気扇本体の周囲を囲むよう、換気扇本体に取り付けられる、枠状の取付金具2と、駆動モータ及びファンを前方から覆うよう、取付金具2に着脱自在に取り付けられる、ドーム状の枠金具3と、枠金具3を前方から覆うよう、枠金具3に着脱自在に取り付けられる、ドーム状のフィルター4と、前面に開口部51を有する枠状のカバー本体50からなり、カバー本体50によって前方からフィルター4の周縁部41を覆い且つ取付金具2を囲むよう、取付金具2に着脱自在に取り付けられる、外カバー5と、外カバー5の下部に取り付けられる、油受け6と、からなっていることを特徴として
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファンの駆動モータが、壁面に固定された換気扇本体から前方に突出した位置に設けられている、換気扇に、該換気扇を覆って着脱自在に取り付けられる、換気扇用フィルターカバー、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ファンの駆動モータが、壁面に固定された換気扇本体から突出した位置に設けられている、換気扇は、一般には、業務用換気扇と呼ばれている。この業務用換気扇は、ファンや駆動モータを剥き出したままの状態で設けられることが多い。しかし、それでは、ファンや駆動モータに付着した油が、そのまま垂れ流されてしまう。そこで、ファン及び駆動モータへの油の付着を抑制するために、それらをフィルターで覆うことが、特許文献1、2に示すように、提案されている。
【特許文献1】特開平6−213194号公報
【特許文献2】特開平8−136024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、業務用換気扇は、油気が活発に発生する場所、例えばレストランの厨房などに、設けられるため、フィルターを取り付けている場合には、頻繁にフィルターを交換する必要がある。したがって、フィルターを備えた業務用換気扇においては、フィルターの交換作業を容易に行うことが望まれる。しかしながら、従来の業務用換気扇では、フィルターの交換作業が比較的面倒であった。
【0004】
また、フィルターを取り付けたとしても、ファン、駆動モータ、及び換気扇本体等に油が付着するのを完全に防止することは不可能である。そこで、それらに付着した油を、垂れ流すことなく回収することが望まれる。しかしながら、従来の業務用換気扇では、未だ、油の垂れ流しが発生していた。
【0005】
本発明は、フィルターの交換作業を容易に行うことができ、更には、油を垂れ流すことなく十分に回収することができる、業務用換気扇のフィルターカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、ファンの駆動モータが、壁面に固定された換気扇本体から前方に突出した位置に設けられている、換気扇に、該換気扇を覆って着脱自在に取り付けられる、換気扇用フィルターカバーであって、換気扇本体の周囲を囲むよう、換気扇本体に、又は、壁面及び換気扇本体に、着脱自在に取り付けられる、枠状の取付金具と、駆動モータ及びファンを前方から覆うよう、取付金具に着脱自在に取り付けられる、ドーム状の枠金具と、枠金具を前方から覆うよう、枠金具に着脱自在に取り付けられる、ドーム状のフィルターと、前面に開口部を有する枠状のカバー本体からなり、カバー本体によって前方からフィルターの周縁部を覆い且つ取付金具を囲むよう、取付金具に着脱自在に取り付けられる、外カバーと、外カバーの下部に着脱自在に取り付けられる、油受けと、からなっていることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、取付金具が、上枠の内面に引掛部を有し、下枠の後縁に差込部を有しており、引掛部は、換気扇本体の上部と壁面との間の隙間に挿入され、又は、壁面に固定されるようになっており、差込部は、換気扇本体の下部と壁面との間の隙間に挿入されるようになっているものである。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、差込部が、取付金具の下枠の後縁との間に、及び、取付金具に取り付けられた外カバーの下面の後縁との間に、それぞれ隙間を有した状態で、外カバーの下部に取り付けられた油受けの中まで延びるよう、設けられているものである。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、外カバーの下面が、外カバーの下部に取り付けられた油受けに連通する貫通孔を有しているものである。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、取付金具が、前方に突出しており且つ外側から加えられる力に抗する付勢力を有するバネ部材を、複数個所に有しており、枠金具が、リング枠体と、ドームを構成する湾曲枠体と、からなっており、枠金具は、リング枠体をバネ部材に外側から圧接するよう嵌めることにより、取付金具に取り付けられるようになっているものである。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、外カバーが、上面に貫通孔を有しており、取付金具が、上枠に上向きの凸部を有しており、外カバーは、上記貫通孔に上記凸部を嵌め込むことによって、取付金具に支持されるようになっているものである。
【0012】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明において、油受けが、下部の後部が欠けた縦断面形状を有しているものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、換気扇本体の周囲を囲むよう、取付金具を、換気扇本体に、又は、壁面及び換気扇本体に、取り付け、駆動モータ及びファンを前方から覆うよう、枠金具を、取付金具に取り付け、枠金具を前方から覆うよう、フィルターを、枠金具に取り付け、カバー本体によって前方からフィルターの周縁部を覆い且つ取付金具を囲むよう、外カバーを、取付金具に取り付け、油受けを、外カバーの下部に取り付けることによって、業務用換気扇に、フィルターを取り付けることができ、また、外カバーを取付金具から取り外すことによって、フィルターを枠金具から取り外すことができる。したがって、請求項1記載の発明によれば、フィルターの交換作業を容易に行うことができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、引掛部を、換気扇本体の上部と壁面との間の隙間に挿入し、又は、壁面に固定し、差込部を、換気扇本体の下部と壁面との間の隙間に挿入することによって、取付金具を換気扇本体に支持させることができ、また、その逆を行うことによって、取付金具を換気扇本体から自由にすることができる。したがって、請求項2記載の発明によれば、取付金具を換気扇に対して容易に着脱させることができる。
【0015】
請求項3記載の発明においては、駆動モータ、ファン、及び換気扇本体等に付着して差込部まで垂れて来た油が、差込部に沿って、取付金具の下枠の後縁との間の隙間、及び、外カバーの下面の後縁との間の隙間を通って、油受けの中に、垂れ落ちることとなる。したがって、請求項3記載の発明によれば、駆動モータ、ファン、及び換気扇本体等に付着した油を、外部に垂れ流すことなく、効果的に回収することができる。
【0016】
請求項4記載の発明においては、フィルター、駆動モータ、ファン、及び換気扇本体等に付着して外カバーの下面上に垂れ落ちた油が、貫通孔を通って、油受けの中に、垂れ落ちることとなる。したがって、請求項4記載の発明によれば、フィルター、駆動モータ、ファン、及び換気扇本体等に付着した油を、外部に垂れ流すことなく、効果的に回収することができる。
【0017】
しかも、フィルターに付着した油は、フィルターに沿って垂れて行き、外カバーで覆われたフィルターの周縁部に至り、外カバー内にて垂れ落ちることとなる。したがって、フィルターに付着した油が外部に垂れ落ちるのを防止できる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、リング枠体をバネ部材に外側から嵌めるだけで、枠金具を取付金具に取り付けることができ、また、バネ部材を内向きに押してリング枠体をバネ部材から外すだけで、枠金具を取付金具から取り外すことができる。したがって、請求項5記載の発明によれば、枠金具を取付金具に対して容易に着脱させることができる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、外カバーの上面の貫通孔に、取付金具の上枠の凸部を嵌め込むことによって、外カバーを取付金具に支持させることができ、また、その逆を行うことによって、外カバーを取付金具から自由にすることができる。したがって、請求項6記載の発明によれば、外カバーを取付金具に対して容易に着脱させることができる。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、油受けの下部の前部に後方から手を掛けて油受けを外カバーに取り付けたり外カバーから取り外したりすることができるので、油受けを外カバーに対して容易に着脱させることができる。
【0021】
また、例えば、換気扇がフード内の下部に位置し、フードの下縁が内側へ折り曲げられているような場合においては、その折り曲げ部を油受けの下部の欠けた後部によって回避することができる場合がある。したがって、請求項7記載の発明によれば、換気扇用フィルターカバーを取り付けることができる換気扇の存在できる場所の範囲を、拡大することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は本発明の換気扇用フィルターカバーが取り付けられる業務用換気扇の下方斜視図、図2は図1のII矢視図である。業務用換気扇9では、ファン(図示せず)の駆動モータ91が、壁面に固定された換気扇本体90からアーム92によって前方に突出した位置に、設けられている。
【0023】
図3は業務用換気扇9に取り付けられた状態の本発明の換気扇用フィルターカバーである。この換気扇用フィルターカバー1は、図4に分解して示すように、取付金具2、枠金具3、フィルター4、外カバー5、及び油受け6からなっている。図5は図3のフィルターカバー1からフィルター4を除いた状態を示す下方斜視図である。なお、図5では業務用換気扇9は省略している。図6は図5のVI矢視図である。
【0024】
取付金具2は、換気扇本体90の周囲を囲むよう、換気扇本体90に着脱自在に取り付けられる、枠状の金具である。取付金具2は、換気扇本体90の周囲を囲む、薄板からなる四角形の、枠体21と、8個の板状のバネ部材22と、2個の引掛部23と、1個の差込部24とで、構成されている。
【0025】
引掛部23は、図5のA部分の縦断面図である図7に示すように、内部材231と外部材232とからなっている。両部材231、232は、枠体21の上枠211を挟んで上枠211に固定されている。内部材231は、上枠211の内面に沿う取付片2311と、下端にて前方に延びた当接片2312とを、有している。外部材232は、上枠211の外面に沿う取付片2321と、下方に延びた差込片2322とを、有している。外部材232の取付片2321は、上向きの凸部2323を有している。
【0026】
差込部24は、図5のB部分の縦断面図である図8に示すように、枠体21の下枠212に沿って幅方向(X方向(図5))に延びた縦部材241と、縦部材241を下枠212の下面に固定する2個の取付部材242とを、有している。縦部材241は、上方に延びた後片2411と、後片2411から前方へカーブして下方に延びた前片2412と、からなっている。下枠212の後縁には、図9に示すように、幅方向に延びた切欠き2120が形成されている。縦部材241は、下枠212との間に隙間B1を保持した状態で、切欠き2120を通り抜けている。
【0027】
そして、取付金具2は、まず、図7に示すように、引掛部23の差込片2322を、換気扇本体90の上部と壁面100との間の隙間X1に、差し込むとともに、当接片2312を、換気扇本体90の上面901に、当接させ、これにより、取付金具2の上部を換気扇本体90によって支持し、その後、図8に示すように、差込部24の後片2411を、換気扇本体90の下部と壁面100との間の隙間X2に、差し込み、これにより、取付金具2の下部を換気扇本体90によって支持する。こうして、取付金具2は、換気扇本体90に取り付けられる。
【0028】
バネ部材22は、枠体21の各枠211、212、213、214に、2個ずつ均等に設けられている。バネ部材22は、枠体21から前方に突出して設けられており、外側から加えられる力に抗する付勢力を有している。
【0029】
枠金具3は、駆動モータ及びファンを前方から覆うよう、取付金具2に着脱自在に取り付けられる、ドーム状の金具である。枠金具3は、リング枠体31と、駆動モータ及びファンを前方から覆うドームを構成する4本の湾曲枠体32と、からなっている。
【0030】
そして、枠金具3は、図8に示すように、リング枠体31をバネ部材22に外側から圧接するよう嵌めることにより、取付金具2に取り付けられる。
【0031】
フィルター4は、枠金具3のドームの形と同じドームの形となるよう、例えば不織布を縫製して構成されている。
【0032】
そして、フィルター4は、前方から枠金具3を覆い、図10に示すように、周縁411を、リング枠体31に、複数個所にてクリップ42で留めることにより、枠金具3に取り付けられる。
【0033】
外カバー5は、前面に開口部51を有する四角形の枠状のカバー本体50からなっている。カバー本体50は、前方から、フィルター4の周縁部41を覆い且つ取付金具2を囲む形態を有している。
【0034】
そして、外カバー5は、カバー本体50によって前方からフィルター4の周縁部41を覆い且つ取付金具2を囲むよう、取付金具2に取り付けられる。このとき、カバー本体50の上面501に形成されている貫通孔5011(図4及び図7)には、取付金具2の上枠211の凸部2323が嵌り込む。また、カバー本体50の下面502の後縁に形成された留め片5021が、取付金具2の差込部24の縦部材241の前片2412に、孔2415(図4及び図8)によって固定される。
【0035】
外カバー5は、各側面503、504の後縁の所定の個所に、切欠き可能部52を有している。切欠き可能部52は、図11に示すように、切欠き片521を切り欠くことによって切欠き部522を形成できるようになっている。また、図4に示すように、取付金具2の枠体21の各側枠213、214にも、外カバー5を取り付けた際の切欠き可能部52に対応する個所に、切欠き部29が形成されている。換気扇9からの電気コード等は、取付金具2の切欠き部29及び外カバー5に形成された切欠き部522を通して、外カバー5の外に引き出される。
【0036】
外カバー5の下面502には、幅方向に等間隔で4個の貫通孔5022が形成されている。
【0037】
外カバー5の下面502の後縁には、幅方向に延びた切欠き部5020が形成されている。そして、縦部材241は、図8に示すように、下面502との間に隙間B2を保持した状態で、切欠き部5020を通り抜けている。
【0038】
油受け6は、図8及び図12に示すように、上に開いた容器であり、透光性を有している。また、油受け6は、下部の後部60が欠けた縦断面形状を有している。
【0039】
そして、油受け6は、図8に示すように、後縁61を、取付金具2の縦部材241の前片2412の後に位置させ、後縁61の両縁部611を、前片2412と壁面100との間に差し込み、前縁62を外カバー5のカバー本体50の下面502の前縁より前に位置させるよう、下方からカバー本体50に嵌めて取り付けられる。
【0040】
上記構成の換気扇用フィルターカバー1によれば、次のような作用効果を発揮できる。
(1)換気扇本体90の周囲を囲むよう、取付金具2を、換気扇本体90に取り付け、駆動モータ90及びファンを前方から覆うよう、枠金具3を、取付金具2に取り付け、枠金具3を前方から覆うよう、フィルター4を、枠金具3に取り付け、カバー本体50によって前方からフィルター4の周縁部41を覆い且つ取付金具2を囲むよう、外カバー5を、取付金具2に取り付け、油受け6を、外カバー5の下部に取り付けることによって、業務用換気扇9に、フィルター4を取り付けることができ、また、外カバー5を取付金具2から取り外すことによって、フィルター4を枠金具3から取り外すことができる。したがって、フィルター4の交換作業を容易に行うことができる。
【0041】
(2)引掛部23の差込片2322を、換気扇本体90の上部と壁面100との間の隙間X1に挿入し、差込部24の後片2411を、換気扇本体90の下部と壁面100との間の隙間X2に挿入することによって、取付金具2を換気扇本体90に支持させることができ、また、その逆を行うことによって、取付金具2を換気扇本体90から自由にすることができる。したがって、取付金具2を換気扇9に対して容易に着脱させることができる。
【0042】
(3)駆動モータ91、ファン、アーム92、及び換気扇本体90等に付着して差込部24の後片2411まで垂れて来た油は、後片2411及び前片2412に沿って、隙間B1及び隙間B2を通って、油受け6の中に、垂れ落ちることとなる。したがって、駆動モータ91、ファン、アーム92、及び換気扇本体90等に付着した油を、外部に垂れ流すことなく、効果的に回収することができる。
【0043】
(4)フィルター4、駆動モータ91、ファン、アーム92、及び換気扇本体90等に付着して外カバー5の下面502上に垂れ落ちた油は、貫通孔5022を通って、油受け6の中に、垂れ落ちることとなる。したがって、フィルター4、駆動モータ91、ファン、アーム92、及び換気扇本体90等に付着した油を、外部に垂れ流すことなく、効果的に回収することができる。
【0044】
しかも、フィルター4に付着した油は、フィルター4に沿って垂れて行き、外カバー5で覆われたフィルター4の周縁部41に至り、外カバー5内にて垂れ落ちることとなる。したがって、フィルター4に付着した油が外部に垂れ落ちるのを防止できる。
【0045】
(5)リング枠体31をバネ部材22に外側から嵌めるだけで、枠金具3を取付金具2に取り付けることができ、また、バネ部材22を内向きに押してリング枠体31をバネ部材22から外すだけで、枠金具3を取付金具2から取り外すことができる。したがって、枠金具3を取付金具2に対して容易に着脱させることができる。
【0046】
(6)外カバー5の上面501の貫通孔5011に、取付金具2の上枠211の凸部2323を嵌め込むことによって、外カバー5を取付金具2に支持させることができ、また、その逆を行うことによって、外カバー5を取付金具2から自由にすることができる。したがって、外カバー5を取付金具2に対して容易に着脱させることができる。
【0047】
(7)油受け6の下部の前部65(図12)に後方から手を掛けて油受け6を外カバー5に取り付けたり外カバー5から取り外したりすることができるので、油受け6を外カバー5に対して容易に着脱させることができる。
【0048】
(8)例えば、図13に示すように、換気扇9がフード99内の下部に位置し、フード99の下縁が内側へ折り曲げられているような場合においては、その折り曲げ部991を油受け6の下部の欠けた後部60によって回避することができる場合がある。したがって、換気扇用フィルターカバー1を取り付けることができる換気扇9の存在できる場所の範囲を、拡大することができる。
【0049】
なお、取付金具2の上枠211の引掛部23は、差込片2322を換気扇本体90の上部と壁面100との間に差し込むことをしないで、差込片2322の孔2324により、壁面100に直接固定してもよい。これによれば、小さな換気扇本体90に対しても取付金具2を取り付けることができる。
【0050】
また、バネ部材22、湾曲枠体32、貫通孔5011、貫通孔5022等の、数は、上記の例に限るものではない。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の換気扇用フィルターカバーは、フィルターの交換作業を容易に行うことができ、更には、油を垂れ流すことなく十分に回収することができるので、産業上の利用価値が大である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の換気扇用フィルターカバーが取り付けられる業務用換気扇の下方斜視図である。
【図2】図1のII矢視図である。
【図3】業務用換気扇に取り付けられた状態の本発明の換気扇用フィルターカバーの下方斜視図である。
【図4】図3の換気扇用フィルターカバーの分解下方斜視図である。
【図5】図3の換気扇用フィルターカバーからフィルターを除き且つ業務用換気扇を省略した状態を示す下方斜視図である。
【図6】図5のVI矢視図である。
【図7】図5のA部の縦断面拡大図である。
【図8】図5のB部の縦断面拡大図である。
【図9】取付金具の下方斜視図である。
【図10】フィルターの周縁を枠金具に取り付けた状態を示す断面部分図である。
【図11】外カバーの切欠き可能部の変化を示す側面部分図である。
【図12】油受けの上方斜視図である。
【図13】フード内の下部に設けられた換気扇に取り付けられた状態の本発明の換気扇用フィルターカバーの斜視図である。
【符号の説明】
【0053】
1 換気扇用フィルターカバー 2 取付金具 211 上枠 212 下枠 23 引掛部 2323 凸部 24 差込部 3 枠金具 31 リング枠体 32 湾曲枠体 4 フィルター 41 周縁部 5 外カバー 501 上面 5011 貫通孔 50 カバー本体 51 開口部 6 油受け 60 後部 9 換気扇 90 換気扇本体 91 駆動モータ 100 壁面 X1、X2 隙間 B1、B2 隙間
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファンの駆動モータが、壁面に固定された換気扇本体から前方に突出した位置に設けられている、換気扇に、該換気扇を覆って着脱自在に取り付けられる、換気扇用フィルターカバー、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ファンの駆動モータが、壁面に固定された換気扇本体から突出した位置に設けられている、換気扇は、一般には、業務用換気扇と呼ばれている。この業務用換気扇は、ファンや駆動モータを剥き出したままの状態で設けられることが多い。しかし、それでは、ファンや駆動モータに付着した油が、そのまま垂れ流されてしまう。そこで、ファン及び駆動モータへの油の付着を抑制するために、それらをフィルターで覆うことが、特許文献1、2に示すように、提案されている。
【特許文献1】特開平6−213194号公報
【特許文献2】特開平8−136024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、業務用換気扇は、油気が活発に発生する場所、例えばレストランの厨房などに、設けられるため、フィルターを取り付けている場合には、頻繁にフィルターを交換する必要がある。したがって、フィルターを備えた業務用換気扇においては、フィルターの交換作業を容易に行うことが望まれる。しかしながら、従来の業務用換気扇では、フィルターの交換作業が比較的面倒であった。
【0004】
また、フィルターを取り付けたとしても、ファン、駆動モータ、及び換気扇本体等に油が付着するのを完全に防止することは不可能である。そこで、それらに付着した油を、垂れ流すことなく回収することが望まれる。しかしながら、従来の業務用換気扇では、未だ、油の垂れ流しが発生していた。
【0005】
本発明は、フィルターの交換作業を容易に行うことができ、更には、油を垂れ流すことなく十分に回収することができる、業務用換気扇のフィルターカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、ファンの駆動モータが、壁面に固定された換気扇本体から前方に突出した位置に設けられている、換気扇に、該換気扇を覆って着脱自在に取り付けられる、換気扇用フィルターカバーであって、換気扇本体の周囲を囲むよう、換気扇本体に、又は、壁面及び換気扇本体に、着脱自在に取り付けられる、枠状の取付金具と、駆動モータ及びファンを前方から覆うよう、取付金具に着脱自在に取り付けられる、ドーム状の枠金具と、枠金具を前方から覆うよう、枠金具に着脱自在に取り付けられる、ドーム状のフィルターと、前面に開口部を有する枠状のカバー本体からなり、カバー本体によって前方からフィルターの周縁部を覆い且つ取付金具を囲むよう、取付金具に着脱自在に取り付けられる、外カバーと、外カバーの下部に着脱自在に取り付けられる、油受けと、からなっていることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、取付金具が、上枠の内面に引掛部を有し、下枠の後縁に差込部を有しており、引掛部は、換気扇本体の上部と壁面との間の隙間に挿入され、又は、壁面に固定されるようになっており、差込部は、換気扇本体の下部と壁面との間の隙間に挿入されるようになっているものである。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、差込部が、取付金具の下枠の後縁との間に、及び、取付金具に取り付けられた外カバーの下面の後縁との間に、それぞれ隙間を有した状態で、外カバーの下部に取り付けられた油受けの中まで延びるよう、設けられているものである。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、外カバーの下面が、外カバーの下部に取り付けられた油受けに連通する貫通孔を有しているものである。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、取付金具が、前方に突出しており且つ外側から加えられる力に抗する付勢力を有するバネ部材を、複数個所に有しており、枠金具が、リング枠体と、ドームを構成する湾曲枠体と、からなっており、枠金具は、リング枠体をバネ部材に外側から圧接するよう嵌めることにより、取付金具に取り付けられるようになっているものである。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、外カバーが、上面に貫通孔を有しており、取付金具が、上枠に上向きの凸部を有しており、外カバーは、上記貫通孔に上記凸部を嵌め込むことによって、取付金具に支持されるようになっているものである。
【0012】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明において、油受けが、下部の後部が欠けた縦断面形状を有しているものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、換気扇本体の周囲を囲むよう、取付金具を、換気扇本体に、又は、壁面及び換気扇本体に、取り付け、駆動モータ及びファンを前方から覆うよう、枠金具を、取付金具に取り付け、枠金具を前方から覆うよう、フィルターを、枠金具に取り付け、カバー本体によって前方からフィルターの周縁部を覆い且つ取付金具を囲むよう、外カバーを、取付金具に取り付け、油受けを、外カバーの下部に取り付けることによって、業務用換気扇に、フィルターを取り付けることができ、また、外カバーを取付金具から取り外すことによって、フィルターを枠金具から取り外すことができる。したがって、請求項1記載の発明によれば、フィルターの交換作業を容易に行うことができる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、引掛部を、換気扇本体の上部と壁面との間の隙間に挿入し、又は、壁面に固定し、差込部を、換気扇本体の下部と壁面との間の隙間に挿入することによって、取付金具を換気扇本体に支持させることができ、また、その逆を行うことによって、取付金具を換気扇本体から自由にすることができる。したがって、請求項2記載の発明によれば、取付金具を換気扇に対して容易に着脱させることができる。
【0015】
請求項3記載の発明においては、駆動モータ、ファン、及び換気扇本体等に付着して差込部まで垂れて来た油が、差込部に沿って、取付金具の下枠の後縁との間の隙間、及び、外カバーの下面の後縁との間の隙間を通って、油受けの中に、垂れ落ちることとなる。したがって、請求項3記載の発明によれば、駆動モータ、ファン、及び換気扇本体等に付着した油を、外部に垂れ流すことなく、効果的に回収することができる。
【0016】
請求項4記載の発明においては、フィルター、駆動モータ、ファン、及び換気扇本体等に付着して外カバーの下面上に垂れ落ちた油が、貫通孔を通って、油受けの中に、垂れ落ちることとなる。したがって、請求項4記載の発明によれば、フィルター、駆動モータ、ファン、及び換気扇本体等に付着した油を、外部に垂れ流すことなく、効果的に回収することができる。
【0017】
しかも、フィルターに付着した油は、フィルターに沿って垂れて行き、外カバーで覆われたフィルターの周縁部に至り、外カバー内にて垂れ落ちることとなる。したがって、フィルターに付着した油が外部に垂れ落ちるのを防止できる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、リング枠体をバネ部材に外側から嵌めるだけで、枠金具を取付金具に取り付けることができ、また、バネ部材を内向きに押してリング枠体をバネ部材から外すだけで、枠金具を取付金具から取り外すことができる。したがって、請求項5記載の発明によれば、枠金具を取付金具に対して容易に着脱させることができる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、外カバーの上面の貫通孔に、取付金具の上枠の凸部を嵌め込むことによって、外カバーを取付金具に支持させることができ、また、その逆を行うことによって、外カバーを取付金具から自由にすることができる。したがって、請求項6記載の発明によれば、外カバーを取付金具に対して容易に着脱させることができる。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、油受けの下部の前部に後方から手を掛けて油受けを外カバーに取り付けたり外カバーから取り外したりすることができるので、油受けを外カバーに対して容易に着脱させることができる。
【0021】
また、例えば、換気扇がフード内の下部に位置し、フードの下縁が内側へ折り曲げられているような場合においては、その折り曲げ部を油受けの下部の欠けた後部によって回避することができる場合がある。したがって、請求項7記載の発明によれば、換気扇用フィルターカバーを取り付けることができる換気扇の存在できる場所の範囲を、拡大することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は本発明の換気扇用フィルターカバーが取り付けられる業務用換気扇の下方斜視図、図2は図1のII矢視図である。業務用換気扇9では、ファン(図示せず)の駆動モータ91が、壁面に固定された換気扇本体90からアーム92によって前方に突出した位置に、設けられている。
【0023】
図3は業務用換気扇9に取り付けられた状態の本発明の換気扇用フィルターカバーである。この換気扇用フィルターカバー1は、図4に分解して示すように、取付金具2、枠金具3、フィルター4、外カバー5、及び油受け6からなっている。図5は図3のフィルターカバー1からフィルター4を除いた状態を示す下方斜視図である。なお、図5では業務用換気扇9は省略している。図6は図5のVI矢視図である。
【0024】
取付金具2は、換気扇本体90の周囲を囲むよう、換気扇本体90に着脱自在に取り付けられる、枠状の金具である。取付金具2は、換気扇本体90の周囲を囲む、薄板からなる四角形の、枠体21と、8個の板状のバネ部材22と、2個の引掛部23と、1個の差込部24とで、構成されている。
【0025】
引掛部23は、図5のA部分の縦断面図である図7に示すように、内部材231と外部材232とからなっている。両部材231、232は、枠体21の上枠211を挟んで上枠211に固定されている。内部材231は、上枠211の内面に沿う取付片2311と、下端にて前方に延びた当接片2312とを、有している。外部材232は、上枠211の外面に沿う取付片2321と、下方に延びた差込片2322とを、有している。外部材232の取付片2321は、上向きの凸部2323を有している。
【0026】
差込部24は、図5のB部分の縦断面図である図8に示すように、枠体21の下枠212に沿って幅方向(X方向(図5))に延びた縦部材241と、縦部材241を下枠212の下面に固定する2個の取付部材242とを、有している。縦部材241は、上方に延びた後片2411と、後片2411から前方へカーブして下方に延びた前片2412と、からなっている。下枠212の後縁には、図9に示すように、幅方向に延びた切欠き2120が形成されている。縦部材241は、下枠212との間に隙間B1を保持した状態で、切欠き2120を通り抜けている。
【0027】
そして、取付金具2は、まず、図7に示すように、引掛部23の差込片2322を、換気扇本体90の上部と壁面100との間の隙間X1に、差し込むとともに、当接片2312を、換気扇本体90の上面901に、当接させ、これにより、取付金具2の上部を換気扇本体90によって支持し、その後、図8に示すように、差込部24の後片2411を、換気扇本体90の下部と壁面100との間の隙間X2に、差し込み、これにより、取付金具2の下部を換気扇本体90によって支持する。こうして、取付金具2は、換気扇本体90に取り付けられる。
【0028】
バネ部材22は、枠体21の各枠211、212、213、214に、2個ずつ均等に設けられている。バネ部材22は、枠体21から前方に突出して設けられており、外側から加えられる力に抗する付勢力を有している。
【0029】
枠金具3は、駆動モータ及びファンを前方から覆うよう、取付金具2に着脱自在に取り付けられる、ドーム状の金具である。枠金具3は、リング枠体31と、駆動モータ及びファンを前方から覆うドームを構成する4本の湾曲枠体32と、からなっている。
【0030】
そして、枠金具3は、図8に示すように、リング枠体31をバネ部材22に外側から圧接するよう嵌めることにより、取付金具2に取り付けられる。
【0031】
フィルター4は、枠金具3のドームの形と同じドームの形となるよう、例えば不織布を縫製して構成されている。
【0032】
そして、フィルター4は、前方から枠金具3を覆い、図10に示すように、周縁411を、リング枠体31に、複数個所にてクリップ42で留めることにより、枠金具3に取り付けられる。
【0033】
外カバー5は、前面に開口部51を有する四角形の枠状のカバー本体50からなっている。カバー本体50は、前方から、フィルター4の周縁部41を覆い且つ取付金具2を囲む形態を有している。
【0034】
そして、外カバー5は、カバー本体50によって前方からフィルター4の周縁部41を覆い且つ取付金具2を囲むよう、取付金具2に取り付けられる。このとき、カバー本体50の上面501に形成されている貫通孔5011(図4及び図7)には、取付金具2の上枠211の凸部2323が嵌り込む。また、カバー本体50の下面502の後縁に形成された留め片5021が、取付金具2の差込部24の縦部材241の前片2412に、孔2415(図4及び図8)によって固定される。
【0035】
外カバー5は、各側面503、504の後縁の所定の個所に、切欠き可能部52を有している。切欠き可能部52は、図11に示すように、切欠き片521を切り欠くことによって切欠き部522を形成できるようになっている。また、図4に示すように、取付金具2の枠体21の各側枠213、214にも、外カバー5を取り付けた際の切欠き可能部52に対応する個所に、切欠き部29が形成されている。換気扇9からの電気コード等は、取付金具2の切欠き部29及び外カバー5に形成された切欠き部522を通して、外カバー5の外に引き出される。
【0036】
外カバー5の下面502には、幅方向に等間隔で4個の貫通孔5022が形成されている。
【0037】
外カバー5の下面502の後縁には、幅方向に延びた切欠き部5020が形成されている。そして、縦部材241は、図8に示すように、下面502との間に隙間B2を保持した状態で、切欠き部5020を通り抜けている。
【0038】
油受け6は、図8及び図12に示すように、上に開いた容器であり、透光性を有している。また、油受け6は、下部の後部60が欠けた縦断面形状を有している。
【0039】
そして、油受け6は、図8に示すように、後縁61を、取付金具2の縦部材241の前片2412の後に位置させ、後縁61の両縁部611を、前片2412と壁面100との間に差し込み、前縁62を外カバー5のカバー本体50の下面502の前縁より前に位置させるよう、下方からカバー本体50に嵌めて取り付けられる。
【0040】
上記構成の換気扇用フィルターカバー1によれば、次のような作用効果を発揮できる。
(1)換気扇本体90の周囲を囲むよう、取付金具2を、換気扇本体90に取り付け、駆動モータ90及びファンを前方から覆うよう、枠金具3を、取付金具2に取り付け、枠金具3を前方から覆うよう、フィルター4を、枠金具3に取り付け、カバー本体50によって前方からフィルター4の周縁部41を覆い且つ取付金具2を囲むよう、外カバー5を、取付金具2に取り付け、油受け6を、外カバー5の下部に取り付けることによって、業務用換気扇9に、フィルター4を取り付けることができ、また、外カバー5を取付金具2から取り外すことによって、フィルター4を枠金具3から取り外すことができる。したがって、フィルター4の交換作業を容易に行うことができる。
【0041】
(2)引掛部23の差込片2322を、換気扇本体90の上部と壁面100との間の隙間X1に挿入し、差込部24の後片2411を、換気扇本体90の下部と壁面100との間の隙間X2に挿入することによって、取付金具2を換気扇本体90に支持させることができ、また、その逆を行うことによって、取付金具2を換気扇本体90から自由にすることができる。したがって、取付金具2を換気扇9に対して容易に着脱させることができる。
【0042】
(3)駆動モータ91、ファン、アーム92、及び換気扇本体90等に付着して差込部24の後片2411まで垂れて来た油は、後片2411及び前片2412に沿って、隙間B1及び隙間B2を通って、油受け6の中に、垂れ落ちることとなる。したがって、駆動モータ91、ファン、アーム92、及び換気扇本体90等に付着した油を、外部に垂れ流すことなく、効果的に回収することができる。
【0043】
(4)フィルター4、駆動モータ91、ファン、アーム92、及び換気扇本体90等に付着して外カバー5の下面502上に垂れ落ちた油は、貫通孔5022を通って、油受け6の中に、垂れ落ちることとなる。したがって、フィルター4、駆動モータ91、ファン、アーム92、及び換気扇本体90等に付着した油を、外部に垂れ流すことなく、効果的に回収することができる。
【0044】
しかも、フィルター4に付着した油は、フィルター4に沿って垂れて行き、外カバー5で覆われたフィルター4の周縁部41に至り、外カバー5内にて垂れ落ちることとなる。したがって、フィルター4に付着した油が外部に垂れ落ちるのを防止できる。
【0045】
(5)リング枠体31をバネ部材22に外側から嵌めるだけで、枠金具3を取付金具2に取り付けることができ、また、バネ部材22を内向きに押してリング枠体31をバネ部材22から外すだけで、枠金具3を取付金具2から取り外すことができる。したがって、枠金具3を取付金具2に対して容易に着脱させることができる。
【0046】
(6)外カバー5の上面501の貫通孔5011に、取付金具2の上枠211の凸部2323を嵌め込むことによって、外カバー5を取付金具2に支持させることができ、また、その逆を行うことによって、外カバー5を取付金具2から自由にすることができる。したがって、外カバー5を取付金具2に対して容易に着脱させることができる。
【0047】
(7)油受け6の下部の前部65(図12)に後方から手を掛けて油受け6を外カバー5に取り付けたり外カバー5から取り外したりすることができるので、油受け6を外カバー5に対して容易に着脱させることができる。
【0048】
(8)例えば、図13に示すように、換気扇9がフード99内の下部に位置し、フード99の下縁が内側へ折り曲げられているような場合においては、その折り曲げ部991を油受け6の下部の欠けた後部60によって回避することができる場合がある。したがって、換気扇用フィルターカバー1を取り付けることができる換気扇9の存在できる場所の範囲を、拡大することができる。
【0049】
なお、取付金具2の上枠211の引掛部23は、差込片2322を換気扇本体90の上部と壁面100との間に差し込むことをしないで、差込片2322の孔2324により、壁面100に直接固定してもよい。これによれば、小さな換気扇本体90に対しても取付金具2を取り付けることができる。
【0050】
また、バネ部材22、湾曲枠体32、貫通孔5011、貫通孔5022等の、数は、上記の例に限るものではない。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の換気扇用フィルターカバーは、フィルターの交換作業を容易に行うことができ、更には、油を垂れ流すことなく十分に回収することができるので、産業上の利用価値が大である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の換気扇用フィルターカバーが取り付けられる業務用換気扇の下方斜視図である。
【図2】図1のII矢視図である。
【図3】業務用換気扇に取り付けられた状態の本発明の換気扇用フィルターカバーの下方斜視図である。
【図4】図3の換気扇用フィルターカバーの分解下方斜視図である。
【図5】図3の換気扇用フィルターカバーからフィルターを除き且つ業務用換気扇を省略した状態を示す下方斜視図である。
【図6】図5のVI矢視図である。
【図7】図5のA部の縦断面拡大図である。
【図8】図5のB部の縦断面拡大図である。
【図9】取付金具の下方斜視図である。
【図10】フィルターの周縁を枠金具に取り付けた状態を示す断面部分図である。
【図11】外カバーの切欠き可能部の変化を示す側面部分図である。
【図12】油受けの上方斜視図である。
【図13】フード内の下部に設けられた換気扇に取り付けられた状態の本発明の換気扇用フィルターカバーの斜視図である。
【符号の説明】
【0053】
1 換気扇用フィルターカバー 2 取付金具 211 上枠 212 下枠 23 引掛部 2323 凸部 24 差込部 3 枠金具 31 リング枠体 32 湾曲枠体 4 フィルター 41 周縁部 5 外カバー 501 上面 5011 貫通孔 50 カバー本体 51 開口部 6 油受け 60 後部 9 換気扇 90 換気扇本体 91 駆動モータ 100 壁面 X1、X2 隙間 B1、B2 隙間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファンの駆動モータが、壁面に固定された換気扇本体から前方に突出した位置に設けられている、換気扇に、該換気扇を覆って着脱自在に取り付けられる、換気扇用フィルターカバーであって、
換気扇本体の周囲を囲むよう、換気扇本体に、又は、壁面及び換気扇本体に、着脱自在に取り付けられる、枠状の取付金具と、
駆動モータ及びファンを前方から覆うよう、取付金具に着脱自在に取り付けられる、ドーム状の枠金具と、
枠金具を前方から覆うよう、枠金具に着脱自在に取り付けられる、ドーム状のフィルターと、
前面に開口部を有する枠状のカバー本体からなり、カバー本体によって前方からフィルターの周縁部を覆い且つ取付金具を囲むよう、取付金具に着脱自在に取り付けられる、外カバーと、
外カバーの下部に着脱自在に取り付けられる、油受けと、からなっていることを特徴とする換気扇用フィルターカバー。
【請求項2】
取付金具が、上枠の内面に引掛部を有し、下枠の後縁に差込部を有しており、
引掛部は、換気扇本体の上部と壁面との間の隙間に挿入され、又は、壁面に固定されるようになっており、
差込部は、換気扇本体の下部と壁面との間の隙間に挿入されるようになっている、請求項1記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項3】
差込部が、取付金具の下枠の後縁との間に、及び、取付金具に取り付けられた外カバーの下面の後縁との間に、それぞれ隙間を有した状態で、外カバーの下部に取り付けられた油受けの中まで延びるよう、設けられている、請求項2記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項4】
外カバーの下面が、外カバーの下部に取り付けられた油受けに連通する貫通孔を有している、請求項1記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項5】
取付金具が、前方に突出しており且つ外側から加えられる力に抗する付勢力を有するバネ部材を、複数個所に有しており、
枠金具が、リング枠体と、ドームを構成する湾曲枠体と、からなっており、
枠金具は、リング枠体をバネ部材に外側から圧接するよう嵌めることにより、取付金具に取り付けられるようになっている、請求項1記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項6】
外カバーが、上面に貫通孔を有しており、
取付金具が、上枠に上向きの凸部を有しており、
外カバーは、上記貫通孔に上記凸部を嵌め込むことによって、取付金具に支持されるようになっている、請求項1記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項7】
油受けが、下部の後部が欠けた縦断面形状を有している、請求項1記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項1】
ファンの駆動モータが、壁面に固定された換気扇本体から前方に突出した位置に設けられている、換気扇に、該換気扇を覆って着脱自在に取り付けられる、換気扇用フィルターカバーであって、
換気扇本体の周囲を囲むよう、換気扇本体に、又は、壁面及び換気扇本体に、着脱自在に取り付けられる、枠状の取付金具と、
駆動モータ及びファンを前方から覆うよう、取付金具に着脱自在に取り付けられる、ドーム状の枠金具と、
枠金具を前方から覆うよう、枠金具に着脱自在に取り付けられる、ドーム状のフィルターと、
前面に開口部を有する枠状のカバー本体からなり、カバー本体によって前方からフィルターの周縁部を覆い且つ取付金具を囲むよう、取付金具に着脱自在に取り付けられる、外カバーと、
外カバーの下部に着脱自在に取り付けられる、油受けと、からなっていることを特徴とする換気扇用フィルターカバー。
【請求項2】
取付金具が、上枠の内面に引掛部を有し、下枠の後縁に差込部を有しており、
引掛部は、換気扇本体の上部と壁面との間の隙間に挿入され、又は、壁面に固定されるようになっており、
差込部は、換気扇本体の下部と壁面との間の隙間に挿入されるようになっている、請求項1記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項3】
差込部が、取付金具の下枠の後縁との間に、及び、取付金具に取り付けられた外カバーの下面の後縁との間に、それぞれ隙間を有した状態で、外カバーの下部に取り付けられた油受けの中まで延びるよう、設けられている、請求項2記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項4】
外カバーの下面が、外カバーの下部に取り付けられた油受けに連通する貫通孔を有している、請求項1記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項5】
取付金具が、前方に突出しており且つ外側から加えられる力に抗する付勢力を有するバネ部材を、複数個所に有しており、
枠金具が、リング枠体と、ドームを構成する湾曲枠体と、からなっており、
枠金具は、リング枠体をバネ部材に外側から圧接するよう嵌めることにより、取付金具に取り付けられるようになっている、請求項1記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項6】
外カバーが、上面に貫通孔を有しており、
取付金具が、上枠に上向きの凸部を有しており、
外カバーは、上記貫通孔に上記凸部を嵌め込むことによって、取付金具に支持されるようになっている、請求項1記載の換気扇用フィルターカバー。
【請求項7】
油受けが、下部の後部が欠けた縦断面形状を有している、請求項1記載の換気扇用フィルターカバー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−278574(P2007−278574A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−104144(P2006−104144)
【出願日】平成18年4月5日(2006.4.5)
【出願人】(000133445)株式会社ダスキン (119)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月5日(2006.4.5)
【出願人】(000133445)株式会社ダスキン (119)
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