説明

搬送物昇降装置

【課題】複数あるいは同一種類の搬送物を短時間に搬送でき、さらに異なる複数の高さあるいは階高に搬送物を効率的に搬送できる搬送物昇降装置を提供する。
【解決手段】搬送物を昇降させる搬送物昇降装置1において、複数の基本単位搬送機11を備え、それぞれの基本単位搬送機11は上下に回転体を有し、その回転体には長尺上の走行体が懸架され、その走行体には支持体14が設けられている。複数の基本単位搬送機11は上下及び横方向に拡がる面状に配置され、走行体が高さ方向に重なっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送物を垂直方向に搬送可能とした搬送物昇降装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からコンベア装置を用いた荷物の搬送において、地上から上層階あるいは上層階から階下に垂直方向に搬送するために搬送物昇降装置が用いられている。従来の搬送物昇降装置には、垂直方向に移動可能な荷物台に滑車を介したベルトやチェーン等を繋げて、搬送物をエレベーターのように搬送する装置がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、向かい合って配置された高さ方向に延びる垂直コンベアの間に搬送物を挟み、昇降搬送する発明が開示されている。
また、特許文献2には、駆動用モータを備えた滑車にワイヤーロープを懸架して、そのワイヤーロープに繋いだ枠型のキャリッジを高さ方向上下に移動させて搬送物を搬送する発明が開示されている。
【特許文献1】特開2001−187632号公報
【特許文献2】特開2006−16203号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1,2に記載の搬送物昇降装置は、短時間に多くの搬送物を状況に応じた様々な高さに搬送することはできなかった。
【0005】
即ち、特許文献1に記載の発明は、二つのコンベアを向き合わせ、これを縦向きに配置し、コンベア同士の間で搬送物を挟んで持ち上げるものである。
特許文献1の構成によると、異形状の搬送物は一個ずつしか搬送することができない。即ち、特許文献1に記載の発明では、一個の搬送物を挟んでこれを上昇させている間に、他の搬送物をコンベア間に挿入することができず、結果的に搬送物は一個ずつしか搬送できない。
【0006】
特許文献2に開示された構成は、エレベータ状の搬送装置であり、キャリッジを昇降させて搬送物を昇降させるものである。
特許文献2に開示された構成は、一つのキャリッジで搬送物を搬送するので、結果的に搬送物は一個ずつしか搬送できない。
【0007】
つまり、特許文献1,2に記載の発明は、複数あるいは同一種類の搬送物を短時間に搬送することは困難であった。さらに、従来技術では、複数の高さに複数あるいは同一種類の搬送物を効率的に搬送することも困難であった。
【0008】
そこで本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み、複数あるいは同一種類の搬送物を短時間に搬送でき、さらに異なる複数の高さあるいは階高に搬送物を効率的に搬送できる搬送物昇降装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、搬送物を昇降させる搬送物昇降装置において、複数の基本単位搬送機を備え、各基本単位搬送機は上下に回転体を有し、当該回転体に長尺状の走行体が懸架されたものであり、前記走行体には支持体が設けられ、複数の基本単位搬送機は上下及び横方向に拡がる面状に配置され、上下方向に隣接する基本単位搬送機は走行体が高さ方向に重なることを特徴とする搬送物昇降装置である。
【0010】
本発明の搬送物昇降装置は、複数の基本単位搬送機が上下及び横方向に拡がる面状に配置されおり、それらにより搬送物を昇降させるものである。その基本単位搬送機は、上下に回転体を有し、その回転体に長尺状の走行体、例えばチェーン等が懸架されたものである。そして、走行体には支持体が設けられており、搬送物は支持体に載って搬送されるため、搬送物の大きさや形を問わずに確実に搬送できる。さらに、上下に隣接して配された走行体は高さ方向に重なっているため、搬送物を順送りに搬送できる。そのため本発明であれば、多数の搬送物を大きさや形を問わず必要な高さに短時間に搬送できるため、効率的な搬送が可能となる。
また本発明の搬送物昇降装置は、基本単位搬送機を任意の数だけ上下及び横方向に組み合わせることが可能なため、搬送物昇降装置を状況に応じた高さと幅に変えることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、複数の軸が高さ方向に並べられて配され、複数の基本単位搬送機は、上下に複数段に渡って並べられていると共に横方向にも複数列に渡って配され、各段に属する基本単位搬送機の上側の回転体と、各段に属する下側の回転体が同一の軸に挿通され、一方の段に属する回転体は前記軸と一体的に回転し、他方の段に属する回転体は前記軸に対して自由回転を許容することを特徴とする請求項1に記載の搬送物昇降装置である。
【0012】
本発明の搬送物昇降装置では、複数の軸が高さ方向に並べられて配され、複数の基本単位搬送機は、上下に複数段に渡って並べられていると共に横方向にも複数列に渡って配されている。そして本発明の搬送物昇降装置では、各段(高さ方向に同一に並べられれた基本単位搬送機のグループ)に属する基本単位搬送機の上側の回転体と、各段に属する下側の回転体が同一の軸に挿通されている。そのため各段に属する基本単位搬送機はいずれも同期的に駆動する。言い換えると、横列に並んだ基本単位搬送機はいずれも同期的に駆動する。
一方、本発明の搬送物昇降装置では、一方の段に属する回転体は軸と一体的に回転し、他方の段に属する回転体は前記軸に対して自由回転を許容する。そのため基本単位搬送機は段ごとに独立して駆動する。
即ち本発明の搬送物昇降装置では、一方の段に属する回転体(仮に回転体A)が軸と一体的に回転するから、当該軸を回転させると当該回転体の属する搬送物昇降装置が駆動する。その一方で、当該回転体の属する搬送物昇降装置に属する他方の回転体(仮に回転体B)は、自己に挿通された軸に対して回転可能であるから、軸の回転に関係なく先の回転体(回転体A)に従属して回転する。
従って基本単位搬送機の走行体は、一方の軸からのみ動力を伝達されるから、横列に並んだ基本単位搬送機の走行体は、いずれも同期的に走行し、且つ高さ方向に並んだ基本単位搬送機の走行体は、段ごとに独立して駆動する。
そのため本発明の搬送物昇降装置では、特定の段(仮にa号ゾーンの段)の基本単位搬送機で搬送物を搬送している最中に、他の段(仮にb号ゾーンの段ロ)の基本単位搬送機を独立的に駆動させることができ、複数の段に属する基本単位搬送機で休みなく搬送物を搬送することができる。これにより、上下に隣り合う基本単位搬送機の回転の方向や速度などの制御を変えることが可能である。即ち、本発明の搬送物昇降装置は、高さ方向上下あるいは上中下で異なる制御による搬送が可能である。
また本発明の搬送物昇降装置は、基本単位搬送機が上下に複数段に渡って並べられ、横方向にも複数列に渡って配されている。そのため、基本単位搬送機を横方向に列を調整することで幅のある搬送物であっても搬送可能であり、上下方向に段を調整することで必要な高さまで搬送物を搬送することが可能である。即ち、搬送物の種類などに応じて搬送物昇降装置の大きさを変えることができる。
つまり、本発明の搬送物昇降装置であれば、複数制御により、複数あるいは同一種類の搬送物を異なる複数の高さに効率的に搬送することができる。
【0013】
また請求項3に記載の発明は、複数の基本単位搬送機が上下及び横方向に拡がる面状に配置された構成が対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送物昇降装置である。
【0014】
本発明の搬送物昇降装置は、複数の基本単位搬送機が対向する位置に配置されているため、搬送物がバランス良く搬送される。
【0015】
また請求項4に記載の発明は、支持体は、搬送物に当接して搬送物を支持する載置部を有し、載置部は載置部自身の軸を中心として回転可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送物昇降装置である。
【0016】
本発明の搬送物昇降装置は、載置部が自身の軸を中心として回転可能であるため、搬送物が搬送方向に容易に送られる。つまり、搬送物は載置部が回転することで円滑に搬送物昇降装置に搬入されたり、搬出物搬送装置から搬出される。即ち、本発明の搬送物昇降装置であれば、装置に搬送物が搬出入される際に、搬送物がコンベアに引っ掛かり、搬送方向に隣り合う搬送物同士が衝突し合う問題を防止する。
【0017】
また請求項5に記載の発明は、支持体は、走行体の走行方向に対して回動方向に自由度を持つことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の搬送物昇降装置である。
【0018】
本発明の搬送物昇降装置は、支持体が走行体の走行方向に対して回動方向に自由度を持つため、支持体が搬送物を支持し得ない位置等にあるときは支持体を回動させて支持体の走行軌跡を小さくすることができる。即ち、支持体はコンパクトな軌跡を描くので、他の設備等の障害となることを阻止できる。
【0019】
また請求項6に記載の発明は、基本単位搬送機の走行体は、上下の回転体に環状に懸架されていて、回転体を挟んで表面側直線軌跡と裏面側直線軌跡を走行し、表面側直線軌跡が搬送物に対向し、支持体が表面側直線軌跡にあるとき載置部が搬送物側に突出し、裏面側直線軌跡にあるときに姿勢を変えさせるガイドが設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の搬送物昇降装置である。
【0020】
本発明の搬送物昇降装置は、ガイドに沿って支持体の載置部の姿勢を容易に変えることが可能な構成である。そのため、搬送物を搬送する表面側直線軌跡を走行する際には載置部を突出させ、安定的に搬送物を高さ方向上下に搬送することができる。また、搬送物を搬送し得ない裏面側直線軌跡では、載置部を表面側直線軌跡より突出させない姿勢にして周囲の障害とならないようにすることが可能である。つまり、載置部の走行軌跡がよりコンパクトとなり、空間の有効利用が可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の搬送物昇降装置は、搬送物を順送りに搬送できるので、複数あるいは同一種類の搬送物を短時間に搬送することができる。また本発明の搬送物昇降装置によると、異なる複数の高さあるいは階高に搬送物を効率的に搬送できる搬送物昇降装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、本発明を実施するための好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る搬送物昇降装置の斜視図である。図2は、搬送ラインにおける本発明の実施形態に係る搬送物昇降装置示す分解斜視図である。図3は、本発明の実施形態に係る搬送物昇降装置を示す概念図である。図4は、図1の基本単位搬送機を示す分解斜視図である。
【0023】
図1に示すように、搬送物昇降装置1(以下、昇降装置1とも言う)は、高さの異なる水平方向の搬送ラインを繋ぎ、搬送物を効率的に搬送するための装置である。
本実施形態の昇降装置1は、図3に示すように、垂直方向の搬送ラインを下側から順にゾーンa段,ゾーンb段及びゾーンc段の制御ゾーンに区分され、その各ゾーン段に在荷センサ(図示しない)を設けている。即ち、ゾーン段毎の制御が可能となるため、円滑に搬送物を搬送することが可能となる。
【0024】
ここで言う在荷センサ(図示しない)としては、光電センサを用いることができ、前記光電センサ側と対向する側に発光ダイオードや赤外線ダイオード等の発光素子(図示しない)を設けておく。これにより、被搬送物が搬送されてくると、発光素子からの光が遮られて光電センサがオン/オフされ、被搬送物が所定位置まで搬送されたことを検知することが可能である。
【0025】
即ち、在荷センサの出力を各制御ゾーンの被搬送物の有無を示す在荷信号として利用している。この在荷センサは、被搬送物の存在を検知するとオン(Hレベル)信号を出力し、被搬送物が存在しない場合にはオフ(Lレベル)信号を出力する。
【0026】
次に本発明の搬送物昇降装置1の構成等について説明する。
本実施形態の搬送物昇降装置1は、図1に示すように、ゾーンa〜cを含む2機の搬送機ユニット2が対向して配置されている。そして、搬送機ユニット2は、図2に示すように、ゾーン段毎に複数の基本単位搬送機11を有し、支持部材18に取付けられたものである。即ち、昇降装置1は、搬送機ユニット2同士が形成する垂直方向の搬送ラインを搬送物が昇降するものである。
【0027】
基本単位搬送機11は、図4に示すように、2枚の板状の外郭部材23m,23nと、その外郭部材23同士に挟まれるように2個の回転体13と、その2個の回転体13に環状に懸架された長尺状の走行体12と、その走行体12に固定された2個の支持体14が配置された構成を有する。
【0028】
回転体13は、図4に示すように、チェーン等に回転を伝導する歯車(スプロケット)であり、中央に厚み方向に貫通した軸孔32が設けられている。本実施形態の2個の回転体13の軸孔32は、構造が異なる。即ち、一方(上方側)の回転体13の軸孔32はキー孔37が形成された同軸回転孔51であり、他方(下方側)の回転体13の軸孔32はベアリングを取り付けた自由回転孔52である。
走行体12は、長尺状のチェーンで、2個の回転体13に環状に巻回されている。このようなチェーンは、公知のそれと同じ構成を有しており、複数の単位部材61がピン62により回転可能に固定されている。本実施形態で採用された走行体12たるチェーンには、2個の支持体14がピン62を介して固定されており、一定の間隔を空けて配置されている。
【0029】
支持体14は、搬送物が当接する載置部15と、走行体12に固定されている固定部24により構成されている。
【0030】
載置部15は、円筒状で、内部に挿通された支持体軸25を有し、その軸に対して回転可能な構成を有する。
支持体軸25は、「L」字形状で、一端部の側面はベアリングが嵌り込む凹み形状(図示せず)を有する。
【0031】
固定部24は、略箱形で、支持体軸25が装着されるベアリングを有した穴と、走行体12に固定するための2個のピン挿通孔(図示しない)が設けられている。ピン挿通孔は、走行体12の2個のピン62が挿通される。即ち、固定部24が位置する走行体12のピン62は、組み立ての際に一旦外され、固定部24を配置させてピン62を用いて走行体12に固定する。このとき、2個の単位部材61にまたがって固定されることはない。
即ち、支持体14は、支持体軸25の一端側に回転可能に載置部15が配置され、支持体軸25の他端側を固定部24のベアリングを有する穴に回動可能に固定され、固定部24のピン挿通孔34に走行体12のピン62を挿通して走行体12に固定されている。
【0032】
外郭部材23は、ステンレス等の金属板で構成され、各外郭部材23m,23nは、いずれの部位も互いに接することなく対向姿勢で配されている。各外郭部材23m,23nには、それぞれ2個ずつの軸挿通孔31が設けられ、それぞれの軸挿通孔31は互いに連通するように配置されている。軸挿通孔31は、後述する支持部材18の回転軸17が挿通されるもので、外郭部材23の略中央で、長手方向に間隔を空けて、厚み方向に貫通されている。
【0033】
また、図4に示すように、外郭部材23m,23nの内側にはそれぞれ、一方の長手方向側に狭持部材27が設けられている。そして、外郭部材23nの他方の長手方向側には、支持体14の姿勢を変えるガイド16が設けられている。
【0034】
狭持部材27は、支持体14が固定部24に対して回動することを防止するもので、平面視した形状が略「L」字形状で、樹脂等により形成されている。即ち、狭持部材27は、外郭部材23m,23nを合わせた際に、外側の間隔を狭くするものである。これにより、支持体14が固定部24に対して回動できなくなり、載置部15が走行体12に対して垂直方向に突出した状態を維持して直線状の軌跡(表面側直線軌跡)を走行する。
【0035】
ガイド16は、外郭部材23nの長手側の一辺を略直角に折り曲げて形成されており、長手方向端部近傍に1個ずつの傾斜部53を設けたものである。傾斜部53は、外郭部材23nの長手方向端部近傍(外側)から長手方向中心側(内側)に一定長さ傾斜している。即ち、ガイド16は、両端に傾斜部53を有し、その間が直線状を有するため、支持体14の載置部15は、走行体12に対して傾斜部53で角度を変えて前記直線部でその状態を維持する軌跡(裏面側直線軌跡)を走行する。
【0036】
支持部材18は、図2に示すように、2本のサイドフレーム26と4本の回転軸17で構成され、基本単位搬送機11に回転軸17を挿通してサイドフレーム26により支持するものである。
サイドフレーム26は、「C」型鋼材等で、長手方向に4個の軸取付孔36が一定間隔を空けて形成されている。軸取付孔36は、回転軸17が挿通されるものである。
【0037】
回転軸17は、直線の棒形状であり、それぞれの回転軸17には一部内径方向に切り欠いた3個ずつのキー孔(図示しない)が形成されている。キー孔は、前記した回転体13に形成されたキー孔37と同様の切欠き形状である。この回転軸17は、複数の基本単位搬送機11の軸挿通孔31及び軸孔32に挿通される。
そのため、回転軸17は、複数の基本単位搬送機11に挿通しても両端部あるいは一端部がサイドフレーム26の軸挿通孔31から突出する程度の長さを有している。
【0038】
なお本実施形態では、図2に示すように、4本の回転軸17が用いられており、最下部に配された回転軸17以外は、駆動用モータ54が接続されている。
また、回転体13の同軸回転孔51に形成されたキー孔37と、回転軸17に形成されたキー孔(図示しない)の位置を合わせて、略直方体状のキー部材(図示しない)を嵌め込むことで、回転体13と回転軸17とは相対回転を許容しない構成となる。即ち、回転体13と回転軸17は、一体となり回転し、それに伴い走行体12が回転方向に走行する。
一方、ベアリングを有する自由回転孔52を有する回転体13は、その自由回転孔52に挿通された回転軸17と相対回転を可能とする。即ち、回転軸17の回転方向、回転速度にかかわらず、回転体13は独立した回転を可能とする。
【0039】
次に本実施形態の搬送物昇降装置1の各部材間の組み合わせ構成について説明する。
なお、分かり易く説明するために、前記した回転軸17を搬送機ユニット2の上部から回転軸17p,17q,17r,17sとし、さらに、基本単位搬送機11をゾーン毎に基本単位搬送機11a,11b,11cとした。また、基本単位搬送機11a,11b,11cの軸挿通孔31と回転体13を、それぞれ上部から軸挿通孔31u,31dと回転体(駆動側回転体)13u,(従動側回転体)13dとした。
【0040】
本実施形態の昇降装置1は、図3に示すように、高さが異なる水平方向のコンベアの搬送ラインを繋ぐように、2機の搬送機ユニット2がそれぞれ有する複数の基本単位搬送機11の表面側直線軌跡側を対向させて、その間に搬送物が搬送されるように配置している。
【0041】
搬送機ユニット2は、9機の基本単位搬送機11を上下及び横方向に拡がる面状に配置したものである。
即ち搬送機ユニット2は、3段のゾーンを有し、各ゾーン段に3機の基本単位搬送機11が配置されている。そして3段のゾーンが高さ方向に積み上げられ、結果的に9機の基本単位搬送機11を上下及び横方向に拡がる面状に配置した構造となっている。
各ゾーン段に3機の基本単位搬送機11は、いずれも回転体(駆動側回転体)13uを上に配置し、(従動側回転体)13dを下に配置している。各ゾーン段は、図3の様に千鳥状に配置されており、上下に隣接する基本単位搬送機11は回転体(駆動側回転体)13uと回転体(従動側回転体)13dの高さが重なる。そして高さが重なる回転体(駆動側回転体)13uと回転体(従動側回転体)13dに対しては同一の回転軸17が挿通されている。
【0042】
より具体的には、本実施形態では、ゾーン段毎に3機ずつの基本単位搬送機11が支持部材18の回転軸17p,17q,17r,17sにより、回転軸の軸方向に支持されている。即ち、回転軸17p,17q,17r,17sは、各基本単位搬送機11の連通した孔(軸挿通孔31及び軸孔32)に挿通され、サイドフレーム26に支持されている。なお、回転軸17p,17q,17rは、一端部が駆動用モータ54に接続されている。
【0043】
具体的にゾーンaから説明すると、図3に示すように、各基本単位搬送機11aの下部に位置する軸挿通孔31dに回転軸17sが挿通され、各基本単位搬送機11aの上部に位置する軸挿通孔31uに回転軸17rが挿通されている。それぞれの基本単位搬送機11aは、軸方向に一定間隔空けて配されている。そして、ゾーンbでは、各基本単位搬送機11bがゾーンaの基本単位搬送機11aの間に挟まるように配され、軸挿通孔31dに回転軸17rが挿通されている。即ち、回転軸17rは、基本単位搬送機11aと基本単位搬送機11bが軸方向に交互に配されている。言い換えると、基本単位搬送機11bも軸方向に一定間隔(基本単位搬送機11aが有する厚み程度)空けて配されている。また、基本単位搬送機11bの軸挿通孔31uには、回転軸17qが挿通されており、回転軸17rと同様に、ゾーンb及びゾーンcの基本単位搬送機11b,11cが軸方向に交互に配されている。つまり、基本単位搬送機11cも軸方向に一定間隔(基本単位搬送機11bが有する厚み程度)空けて配されている。そして、基本単位搬送機11cの軸挿通孔31uに回転軸17pが挿通されている。
【0044】
即ち、垂直方向に隣り合う基本単位搬送機11同士は、高さ方向に重なり合う配置である。そのため、前記した基本単位搬送機11の内部に配置された走行体12は、それぞれ高さ方向上下に隣り合う走行体同士が重なり合う配置と言える。
【0045】
つまり、本実施形態であれば、垂直方向の搬送ラインに配置された複数の基本単位搬送機11を用いて、複数の制御ゾーンに区分しても、実質的に連続した搬送ラインを構築することができる。要するに、単体の基本単位搬送機11であれば、僅かな高さにしか搬送できず、複数の基本単位搬送機11を垂直に配置させても、連続した搬送ラインが構築できなければ、搬送効率の良い昇降装置1になり得ない。
【0046】
即ち、本実施形態の昇降装置1であれば、複数の基本単位搬送機11を垂直方向に配置させることで、垂直方向に連続的に搬送物を搬送することができる。そのため、垂直方向の搬送ラインで搬送物の搬送速度が低下することを防止でき、短時間に多量の搬送物を搬送することが可能となる。これにより、複数あるいは同一種類の搬送物を状況に応じた高さに搬送することが可能となり、短時間に効率的な搬送ができる。
【0047】
次に、上記構成を有する搬送物昇降装置1における支持体14の動作の様子について図面を用いて詳しく説明する。図5は、本発明の搬送物昇降装置の動作を示す説明図であり、(a)〜(c)は搬送物が搬入され搬送される状況を示している(垂直方向上向き)。図6は、本発明の搬送物昇降装置の動作を示す説明図であり、(d)〜(f)は搬送物が搬送される状況を示している(垂直方向上向き)。図7は、本発明の搬送物昇降装置の動作を示す説明図であり、(g)は搬送物が搬出される状況を示している。(垂直方向上向き)図8は、本発明の搬送物昇降装置の動作を示す説明図であり、(a)〜(f)は搬送物が搬入され搬送される状況を示している(垂直方向下向き)。図9は、本発明の搬送物昇降装置の動作を示す説明図であり、(d)〜(f)は搬送物が搬送され搬出される状況を示している(垂直方向下向き)。なお、図5〜9に示す矢印は、太線がゾーンa段における動作、中線がゾーンb段における動作、細線がゾーンc段における動作である。
【0048】
(垂直方向上向き搬送)
図5(a)に示すように、昇降装置1における起動直後の支持体14の一方の待機位置は、ゾーンa段では表面側直線軌跡の最下部に位置し、ゾーンb段では表面側直線軌跡と裏面側直線軌跡の下部側の境界に位置し、ゾーンc段ではゾーンbと同様に表面側直線軌跡と裏面側直線軌跡の下部側の境界に位置する。他方の支持体14は、環状の走行体12の中心に対して常に対向する位置に存在する。
【0049】
まず図5(a)に示すように、搬送物は、図3に示す水平搬送のコンベアにおけるゾーンXから昇降装置1のゾーンa段に搬入される。
ここで本実施形態では、支持体14は、搬送物が当接する載置部15を有し、載置部15は、円筒状で、内部に挿通された支持体軸25を有し、その軸に対して回転可能な構成を有する。
そのためゾーンXから搬送物が押し出されると、搬送物は載置部15の上に乗り、さらにゾーンXの押し出し力によって載置部15が回転し、搬送物が直線移動する。その結果、搬送物はその全体がゾーンa段側に移動する。
【0050】
そして、ゾーンa段において、支持体14に載った搬送物は、図5(b)に示すように、高さ方向上向きに搬送される。そして、所定の位置に設けられた在荷センサ(図示しない)により搬送物の位置が確認されると、ゾーンbの支持体14が待機位置から図5(c)に示すように、表面側直線軌跡に移動する。このとき、基本単位搬送機11aの支持体14と基本単位搬送機11bの支持体14は、略同速度で且つ略同時に同じ高さに到達するため、搬送物はゾーンの切り替わりにおいて、搬送速度が落ちることなく円滑に搬送される。
【0051】
そして、図6(d)に示すように、搬送物は、さらに高さ方向上方に搬送される。
一方、下段のゾーンa段では、この間に、ゾーンa段の他方の支持体14が、表面側直線軌跡における所定位置に到達し再び待機姿勢に戻る(図6(e))。このとき、ゾーンa段の一方の支持体14は、表面側直線軌跡から裏面側直線軌跡に移動するが、ガイド16により載置部15の突出姿勢を変えられる。以下、他のゾーン段においても、表面側直線軌跡から裏面側直線軌跡に移動する際には、ガイド16により載置部15の突出姿勢が変えられる。
即ち本実施形態では、各ゾーン段は、いずれも上方側の回転軸17のみによって駆動され、各ゾーン段は、独立して駆動可能である。
【0052】
より詳細に説明すると、ゾーンb段の支持体14が待機位置から図5(c)に示すように表面側直線軌跡に移動し、さらに図6(d)の様に搬送物を高さ方向上方に搬送するときは、ゾーンb段とゾーンc段の間の回転軸17qを回転させることとなる。その結果、ゾーンb段の回転体(駆動側回転体)13uが回転し、ゾーンb段に属する走行体12を走行させるが、上側のゾーンc段では、回転体(従動側回転体)13dが回転軸17qと係合しており、回転体(従動側回転体)13dは自由回転を許すのでゾーンc段に属する走行体12を走行し得ない。
下側のゾーンa段についても同様であり、ゾーンb段の走行体12が回転することによって、ゾーンb段に属する回転体(従動側回転体)13dが回転するが、ゾーンb段に属する回転体(従動側回転体)13dは自由回転を許すのでゾーンa段とゾーンb段の間の回転軸17rは回転しない。従ってゾーンa段に属する走行体12を走行し得ない。
【0053】
即ちゾーンa段とゾーンb段の間の回転軸17rは回転させても、ゾーンb段側には何らの影響も与えないから、ゾーンb段の駆動状況とは無関係に回転軸17rを回転させることができ、さらにゾーンa段に属する支持体14は既に搬送物とは離れているから、支持体14の移動を妨げるものは無い。
本実施形態では、搬送物がゾーンa段に属する支持体14から離れた段階で、回転軸17rを回転させ、支持体14を待機姿勢に戻す。
【0054】
そして図6(e)に示すように、ゾーンXから昇降装置1のゾーンa段に新たな搬送物が搬入される。
【0055】
先に搬入した搬送物の説明に戻ると、前記した様に、搬送物がさらに高さ方向上方に搬送されると(図6(e))、搬送物は、ゾーンb段に属する支持体14から離れる。
このとき、ゾーンb段においては、前記と同様に所定位置に設けられた在荷センサ(図示しない)により搬送物の位置が確認され、ゾーンc段の支持体14が待機位置から図6(e)に示すように、表面側直線軌跡に移動する。即ち、基本単位搬送機11bの支持体14と基本単位搬送機11cの支持体14は、略同時に同じ高さに到達する。
【0056】
そして、図6(f)に示すように、高さ方向上方に位置する別の水平搬送のコンベアの高さ(ゾーンYの高さ)と略同じ高さになると、図6(g)に示すように、水平搬送のコンベアのゾーンYに搬出される。このとき、ゾーンc段において、在荷センサ(図示しない)により、搬送物の位置が確認され、図2に示す押出機55によって水平方向に押し出される。そして、ゾーンb段において、他方の支持体14が所定位置に到達して、再び待機姿勢に戻る。なお、後で搬入された搬送物も先の搬送物と同一の経路を辿って上方に運ばれる。また待機位置に配置されたそれぞれの支持体14には、繰り返し別の搬送物が搬入され、高さ方向上方に搬送する。
【0057】
一方、図3に示す水平搬送のコンベアのゾーンXの所定位置に設けられた在荷センサ(図示しない)が搬送物を確認し、且つゾーンa段の支持体14が所定位置に待機していない場合は、水平搬送のコンベアのゾーンX及び他の一部のゾーンがゾーン制御により停止される。即ち、少なくともゾーンXで搬送物が確実に一時待機する。これにより、昇降装置1に搬入され得る搬送物が、ゾーンa段の所定位置に支持体14が待機していないことにより、搬送物が搬送ラインから逸脱することを防止できる。
【0058】
(垂直方向下向き搬送)
図8(a)に示すように、昇降装置1における起動直後の支持体14の一方の待機位置は、ゾーンa段,ゾーンb段,ゾーンc段共に表面側直線軌跡の最上部に位置する。他方の支持体14は、環状の走行体12の中心に対して常に対向する位置に存在する。
【0059】
まず図8(a)に示すように、搬送物は、図3に示す水平搬送のコンベアにおけるゾーンYから昇降装置1のゾーンc段に搬入される。そして、ゾーンc段における支持体14に載った搬送物は、図8(b)に示すように、高さ方向下向きに搬送される。そして、所定の位置に設けられた在荷センサ(図示しない)により搬送物の位置が確認され、且つゾーンc段の支持体14がゾーンb段の支持体14の待機位置に到達すると、ゾーンb段の支持体14が高さ方向下向きに移動する。このとき、基本単位搬送機11cの支持体14と基本単位搬送機11bの支持体14は、略同速度で且つ略同時に高さ方向下向きに移動するため、搬送物はゾーンの切り替わりにおいて、搬送速度が落ちることなく円滑に搬送される。
【0060】
そして、ゾーンb段において、所定位置に設けられた在荷センサ(図示しない)により搬送物の位置が確認され、且つゾーンb段の支持体14が、図8(c)に示すように、ゾーンa段の支持体14の待機位置に到達すると、図9(d)に示すように、ゾーンa段の支持体14が高さ方向下向きに移動し、再び搬送物を受入れ可能な状態となる。またこの間に、基本単位搬送機11c並びに基本単位搬送機11bの他方の支持体14は、所定位置に到達し、再び待機姿勢となる。なお、垂直方向上向きの時と同様に、支持体14は表面側直線軌跡から裏面側直線軌跡に移動する際には、ガイド16により突出姿勢を変えられる。
【0061】
そして、図9(e)に示すように、高さ方向下方に位置する別の水平搬送のコンベアの高さ(ゾーンXの高さ)と略同じ高さになると、図9(f)に示すように、水平搬送のコンベアのゾーンXに搬出される。このとき、ゾーンa段において、在荷センサ(図示しない)により、搬送物の位置が確認され、図2に示す押出機55によって水平方向に押し出される。そして、ゾーンa段の他方の支持体14が、所定位置に到達して、再び待機姿勢に戻る。なお、待機位置に配置されたそれぞれの支持体14には、垂直方向上向きに搬送する時と同様に、繰り返し別の搬送物が搬入され、高さ方向下方に搬送する。
【0062】
一方、図3に示す水平搬送のコンベアのゾーンYの所定位置に設けられた在荷センサ(図示しない)が搬送物を確認し、且つゾーンc段の支持体14が所定位置に待機していない場合は、水平搬送のコンベアのゾーンY及び他の一部のゾーンがゾーン制御により停止される。即ち、少なくともゾーンYで搬送物が確実に一時待機する。これにより、昇降装置1に搬入され得る搬送物が、ゾーンc段の所定位置に支持体14が待機していないことにより、搬送物が搬送ラインから逸脱することを防止できる。
【0063】
上記したように、本実施形態の搬出物昇降装置1は、複数の基本単位搬送機11を高さ方向及び横方向に配置して構成されているため、任意の高さ及び幅に容易に調節できる。また、搬送方向(垂直方向)に複数のゾーンを区分しているため、ゾーン毎の制御を行うことが可能である。即ち、高さの異なる複数の水平搬送のコンベアのゾーン制御と連動させることで、水平搬送のコンベアと昇降装置1との間で行われる搬出物の搬出入の際に、搬送物が搬送ラインから逸脱する問題を防止することができる。
【0064】
また、各走行体12は、上下に隣接する走行体12と重なる配置であるため、垂直方向に搬送される際のゾーンの境界においても搬送速度を落とすことなく、円滑に搬送物を搬送できる。即ち、本実施形態の昇降装置1であれば、多量の搬送物を短時間に効率的な搬送を行うことができる。
【0065】
従って、上記実施形態の搬送物昇降装置1は、複数の基本単位搬送機11を高さ方向に配置することで、容易に高さの調整が行える。また、高さ方向に隣り合う基本単位搬送機11の走行体12が、高さ方向に重なり合うように配置しているため、連続した搬送ラインが構築できる。そのため、高さ方向に隣り合う基本単位搬送機11の境界で、円滑な搬送をすることが可能となる。また、垂直方向の搬送ラインを複数のゾーンに区分して制御することで、ゾーンの境界における搬送速度の低下を防ぎ、効率の良い搬送を行うことができる。さらに、ゾーン制御により、搬送物が搬送ラインから逸脱したり、搬送方向に隣り合う搬送物同士が衝突し合う問題を防止することができる。
【0066】
また、上記実施形態の昇降装置1は、3つのゾーンにより構成されており、搬出入口がそれぞれ1つずつの構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、図10に示すように、3つ以上の制御ゾーンで、複数の搬出入口を示した構成であってもよい。例えば、この場合は、ゾーンXから搬送物が搬入され、ゾーンYあるいはゾーンZに搬出される制御を行ったり、ゾーンZから搬入されゾーンYあるいはゾーンXに搬出される制御を行うことができる。このように、本発明であれば、複数の搬送物を複数の異なる高さに搬送することが可能となる。
【0067】
本実施形態の搬送物昇降装置1は、横方向に3個の基本単位搬送機11が配置された構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、2個や4個以上であっても構わない。要するに、搬送物が搬送可能なように支持されればよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施形態に係る搬送物昇降装置の斜視図である。
【図2】搬送ラインにおける本発明の実施形態に係る搬送物昇降装置示す分解斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る搬送物昇降装置を示す概念図である。
【図4】図1の基本単位搬送機を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の搬送物昇降装置の動作を示す説明図であり、(a)〜(c)は搬送物が搬入され搬送される状況を示している。(垂直方向上向き)
【図6】本発明の搬送物昇降装置の動作を示す説明図であり、(d)〜(f)は搬送物が搬送される状況を示している。(垂直方向上向き)
【図7】本発明の搬送物昇降装置の動作を示す説明図であり、(g)は搬送物が搬出される状況を示している。(垂直方向上向き)
【図8】本発明の搬送物昇降装置の動作を示す説明図であり、(a)〜(c)は搬送物が搬入され搬送される状況を示している。(垂直方向下向き)
【図9】本発明の搬送物昇降装置の動作を示す説明図であり、(d)〜(f)は搬送物が搬送され搬出される状況を示している。(垂直方向下向き)
【図10】本発明の変形例に係る搬出物昇降装置を示す概念図である。
【符号の説明】
【0069】
1 搬送物昇降装置
11 基本単位搬送機
12 走行体
13 回転体
14 支持体
15 載置部
16 ガイド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送物を昇降させる搬送物昇降装置において、
複数の基本単位搬送機を備え、各基本単位搬送機は上下に回転体を有し、当該回転体に長尺状の走行体が懸架されたものであり、
前記走行体には支持体が設けられ、複数の基本単位搬送機は上下及び横方向に拡がる面状に配置され、
上下方向に隣接する基本単位搬送機は走行体が高さ方向に重なることを特徴とする搬送物昇降装置。
【請求項2】
複数の軸が高さ方向に並べられて配され、
複数の基本単位搬送機は、上下に複数段に渡って並べられていると共に横方向にも複数列に渡って配され、
各段に属する基本単位搬送機の上側の回転体と、各段に属する下側の回転体が同一の軸に挿通され、
一方の段に属する回転体は前記軸と一体的に回転し、他方の段に属する回転体は前記軸に対して自由回転を許容することを特徴とする請求項1に記載の搬送物昇降装置。
【請求項3】
複数の基本単位搬送機が上下及び横方向に拡がる面状に配置された構成が対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送物昇降装置。
【請求項4】
支持体は、搬送物に当接して搬送物を支持する載置部を有し、載置部は載置部自身の軸を中心として回転可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送物昇降装置。
【請求項5】
支持体は、走行体の走行方向に対して回動方向に自由度を持つことを特徴とする1乃至4のいずれかに記載の搬送物昇降装置。
【請求項6】
基本単位搬送機の走行体は、上下の回転体に環状に懸架されていて、回転体を挟んで表面側直線軌跡と裏面側直線軌跡を走行し、
表面側直線軌跡が搬送物に対向し、支持体が表面側直線軌跡にあるとき載置部が搬送物側に突出し、裏面側直線軌跡にあるときに姿勢を変えさせるガイドが設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の搬送物昇降装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−52850(P2010−52850A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−216897(P2008−216897)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(592026819)伊東電機株式会社 (71)