説明

搬送装置

【課題】搬送体を分岐経路に沿って搬送する際における安定した搬送を簡素な構成により実現する。
【解決手段】搬送体10が、前後2つのキャリア1,2と、キャリア1,2に連結された、被搬送物Wを支持する支持部材3とにより構成され、キャリア1,2が支持部材3に対して垂直軸V1,V2まわりに回動可能なものであり、支持部材3の前後に、左右方向外側に突出する垂直ガイドローラ4,…を取り付け、垂直ガイドローラ4,…が係合する振止めレールを本線経路に沿って設置し、前後のキャリア1,2に、キャリア1,2がキャリア方向転換装置により90度回動した際に、垂直ガイドローラ4,…を受ける受け部材5,…を設けた。搬送体10が分岐経路CB1,CB2に沿って移動している状態では、垂直ガイドローラ4,…が受け部材5,…により支持され、前後のキャリア1,2の前後左右の4箇所で荷重を受ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被搬送物を支持する非自走式の搬送体を本線経路及び分岐経路に沿って搬送する搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被搬送物を支持する非自走式の搬送体を本線経路及びこれから分岐する分岐経路に沿って搬送する搬送装置として、前記搬送体(台車、コンベア本体)が、前後2つのキャリアと、該キャリアに連結された、被搬送物を支持する支持部材(台車本体、ハンガー)とにより構成され、前記キャリアの各々が前記支持部材に対して垂直軸まわりに回動可能なものであり、前記搬送体の搬送経路が、前後方向に延びる本線経路と、該本線経路上に配設された、前記前後のキャリアの垂直軸間距離と等しい距離を隔てた回動中心を持つ前後のキャリア方向転換装置を介して本線経路から分岐する、前記本線経路に直交する水平方向に延びる前後2つの分岐経路とからなり、前記キャリアの被駆動面に摩擦ローラを圧接することにより前記搬送体を駆動する摩擦ローラ式駆動装置を備えたものがある(例えば、特許文献1及び2参照。)。
このような搬送装置によれば、本線経路及びこれから分岐する分岐経路を含む搬送経路に沿って、摩擦ローラ式駆動装置により非自走式の搬送体を駆動して搬送することができるため、本線経路及び分岐経路を問わずに搬送体を静かに走行させることができる。
【0003】
【特許文献1】特開2002−308412号公報(図1−6)
【特許文献2】特開2004−51289号公報(図1−10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、トラニオン継ぎ手に固定された正方形状上水平板と、該上水平板に対し下方に間隔をおいて相対するように連結ロッドに固定された正方形状下水平板と、前記上水平板及び下水平板の間に介在されかつ前記トラニオン継ぎ手の垂直軸部にはめられているスラストリングと、前記上水平板下面に固定された上位置決め突起と、前記下水平板上面に固定された下位置決め突起を備え、位置決め突起同士の側面を当接させることにより、キャリアを90度回動した際における回止め機構の開示がある。
また、特許文献2には、前後の吊下軸下端に右方突出状に設けられた前後の水平状ストッパアームと、これらストッパアームに側方から当接する位置決めブロックからなる、キャリアを90度回動した際における回止め機構の開示がある。
【0005】
特許文献1及び2のような前記回止め機構は、キャリアの回止めをすることはできるが、特許文献1においては位置決め突起同士の側面を当接させているのみであり、特許文献2においてはストッパアームの側面と位置決めブロックの側面とを当接させているのみであるため、2つのキャリアを90度回動させて、被搬送物を支持した搬送体を分岐経路に沿って搬送する横向き搬送の際に、平行になったキャリアが垂直軸まわりに揺動しやすく、また、前後のキャリアに連結された支持部材及び被搬送物も垂直軸まわりに揺動しやすいため、被搬送物の大きさや重量のバランス等によりガタツキや振動が生じることがある。
また、このような構成では、前記横向き搬送の際に安定した搬送を行うために、2つのキャリアのそれぞれを駆動する2列の摩擦ローラ式駆動装置を設置する必要がある。
さらに、前記回止め機構として、専用の部品を設ける必要がある等、比較的構造が複雑なものであるため、コストが増大するという問題点もある。
よって、特許文献1及び2の搬送装置の構成は、上述の特徴を有するものであるが、搬送体を分岐経路に沿って搬送する横向き搬送の際における、より簡素な構成による安定搬送の実現及びコストの低減化の観点からは改良の余地がある。
【0006】
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、搬送体を分岐経路に沿って搬送する横向き搬送の際に安定した搬送を実現することができるとともに、コストを低減することができる搬送装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る搬送装置は、前記課題解決のために、非自走式の搬送体が、前後2つのキャリアと、該キャリアに連結された、被搬送物を支持する支持部材とにより構成され、前記キャリアの各々が前記支持部材に対して垂直軸まわりに回動可能なものであり、前記搬送体の搬送経路が、前後方向に延びる本線経路と、該本線経路上に配設された、前記前後のキャリアの垂直軸間距離と等しい距離を隔てた回動中心を持つ前後のキャリア方向転換装置を介して本線経路から分岐する、前記本線経路に直交する水平方向に延びる前後2つの分岐経路とからなり、前記キャリアの被駆動面に摩擦ローラを圧接することにより前記搬送体を駆動する摩擦ローラ式駆動装置を備えた搬送装置であって、前記支持部材の前後に、左右方向外側に突出する垂直ガイドローラを取り付けるとともに、該垂直ガイドローラが係合する振止めレールを前記本線経路に沿って設置し、前記前後のキャリアに、該キャリアが前記キャリア方向転換装置により90度回動した際に、前記垂直ガイドローラを受ける受け部材を設けてなるものである。
【0008】
ここで、前記前後のキャリア方向転換装置の回動方向を逆方向とし、該キャリア方向転換装置により前記前後のキャリアが90度回動して前記受け部材が前記垂直ガイドローラを受けた際に、これ以上の前記キャリアの回動を規制するように前記垂直ガイドローラを当止する当止部材を前記キャリアに設けてなると好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る搬送装置によれば、非自走式の搬送体が、前後2つのキャリアと、該キャリアに連結された、被搬送物を支持する支持部材とにより構成され、前記キャリアの各々が前記支持部材に対して垂直軸まわりに回動可能なものであり、前記搬送体の搬送経路が、前後方向に延びる本線経路と、該本線経路上に配設された、前記前後のキャリアの垂直軸間距離と等しい距離を隔てた回動中心を持つ前後のキャリア方向転換装置を介して本線経路から分岐する、前記本線経路に直交する水平方向に延びる前後2つの分岐経路とからなり、前記キャリアの被駆動面に摩擦ローラを圧接することにより前記搬送体を駆動する摩擦ローラ式駆動装置を備えた搬送装置であって、前記支持部材の前後に、左右方向外側に突出する垂直ガイドローラを取り付けるとともに、該垂直ガイドローラが係合する振止めレールを前記本線経路に沿って設置し、前記前後のキャリアに、該キャリアが前記キャリア方向転換装置により90度回動した際に、前記垂直ガイドローラを受ける受け部材を設けてなるので、本線経路及びこれから分岐する分岐経路を含む搬送経路に沿って、摩擦ローラ式駆動装置により非自走式の搬送体を駆動して搬送することができるため、本線経路及び分岐経路を問わずに被搬送物及び搬送体を静かに走行させることができる。
【0010】
その上、搬送体が本線経路に沿って移動している状態では、支持部材前後左右の垂直ガイドローラが振止めレールに係合していることから、被搬送物を支持する支持部材の揺れが抑制されるため、被搬送物及び搬送体を本線経路に沿って安定かつ確実に搬送することができる。
その上さらに、搬送体が分岐経路に沿って移動している状態では、支持部材前後左右の垂直ガイドローラが受け部材により支持され、受け部材が設けられた前後のキャリアの前後左右の4箇所で荷重を受けることから、前後のキャリア、該キャリアに連結された支持部材及び被搬送物が垂直軸まわりに揺動しにくいため、被搬送物及び搬送体を分岐経路に沿って搬送する横向き搬送の際に安定した搬送を実現することができる。
その上、被搬送物及び搬送体を本線経路に沿って搬送する際に使用される振止め用の垂直ガイドローラを、前記横向き搬送の際の振止めにも兼用しているとともに、前後のキャリアには、それぞれ2箇所に受け部材を設けるのみであることから、構成が簡素であるため、コストを低減することができる。
【0011】
また、前記前後のキャリア方向転換装置の回動方向を逆方向とし、該キャリア方向転換装置により前記前後のキャリアが90度回動して前記受け部材が前記垂直ガイドローラを受けた際に、これ以上の前記キャリアの回動を規制するように前記垂直ガイドローラを当止する当止部材を前記キャリアに設けてなると、前記効果に加え、被搬送物及び搬送体を分岐経路に沿って搬送する横向き搬送の際に、被搬送物及び支持部材が垂直軸まわりに揺動しようとしても、前後のキャリアのどちらかの当止部材により前記揺動が規制される。
したがって、前記横向き搬送の際に、前後の平行なキャリアに対し該キャリアに連結された支持部材及び被搬送物が垂直軸まわりに揺動しない状態が保持されるため、前後のキャリアの一方のみを摩擦ローラ式駆動装置により駆動することにより、被搬送物及び搬送体を分岐経路に沿って安定かつ確実に搬送することができる。
よって、前記横向き搬送の際に搬送体を駆動する摩擦ローラ式駆動装置が片側一列のみで済むため、さらにコストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。なお、本明細書においては、本線経路CAに沿う搬送方向(図中矢印A参照。)を前とし、左右は前方に向かっていうものとし、左方から見た図を正面図とする。
【0013】
図1〜図7は、本発明の実施の形態に係る搬送装置の構成を示す概略図であり、図1は搬送体10が本線経路CAに沿って搬送されている状態を示す平面図、図2は同じく正面図、図3は同じく後方から見た図、図4は搬送体10が分岐経路CB1,CB2に沿って搬送されている状態を示す平面図、図5は同じく後方から見た図、図6は同じく正面図、図7は垂直ガイドローラ4並びに受け部材5及び当止部材6を拡大して示す斜視図であり、図7(a)は搬送体10が本線経路CAに沿って搬送されている状態を、図7(b)はキャリア21がキャリア方向転換装置により90度回動した状態を示している。
【0014】
図1〜図3に示すように、非自走式の搬送体10は、前後の第1キャリア1及び第2キャリア2と、これらのキャリア1,2に連結された、被搬送物Wを支持する支持部材である台車本体3とにより構成され、第1キャリア1及び第2キャリア2は、それぞれ台車本体3に対して垂直軸V1,V2まわりに回動することができる。
また、第1キャリア1は前後の第1トロリ11及び第2トロリ12を第1連結ロッド21により連結して構成され、第2キャリア2は前後の第3トロリ13及び第4トロリ14を第2連結ロッド22により連結して構成され、これらのトロリ11〜14には、走行車輪7,…及びサイドローラ8,…が取り付けられる。
【0015】
さらに、搬送経路Cである本線経路CAに沿う床面FLにはヨーク9,…が固定されており、ヨーク9,…の上部に取り付けられた左右一対の走行レールR1,R1上部の立起部にはトロリ11〜14のサイドローラ8,…が当接するため、トロリ11〜14の左右方向への振れ止めがされる。
さらにまた、走行レールR1,R1のコ字状開口部にトロリ11〜14の走行車輪7,…が係合するため、各トロリ11〜14は走行レールR1,R1に沿って移動可能であり、よって前後のキャリア1,2は本線経路CAに沿って移動することができる。
したがって、図3に示すように、第1キャリア1の第1連結ロッド21及び第2キャリア2の第2連結ロッド22の左右に形成された前後方向に延びる被駆動面15に、摩擦ローラ式駆動装置16の摩擦ローラ16Aを圧接することにより、搬送体10は本線経路CAに沿って搬送される。
【0016】
搬送体10の搬送経路Cは、図1に示す前後方向に延びる本線経路CAと、本線経路CA上に配設された、前後のキャリア1,2の垂直軸間距離D(図2及び図4参照。)と等しい距離を隔てた回動中心を持つ図示しない前後のキャリア方向転換装置を介して、本線経路CAから図4に示すように右方へ分岐する、すなわち本線経路CAに直交する水平方向に延びる前後2つの分岐経路CB1及びCB2とからなり、搬送体10は、本線経路CA上にあっては本線経路CAに沿う搬送方向(図1及び図2の矢印A参照。)へ搬送され、分岐経路CB1,CB2上にあっては分岐経路CB1,CB2に沿う搬送方向(図4及び図5の矢印B参照。)へ搬送される。
【0017】
なお、図4〜図6に示す分岐経路CB1及びCB2を形成する左右方向に延びる前後一対の走行レールR2,R2及びR3,R3は、本線経路CAを形成する前記走行レールR1,R2と同一形状のものであるため、第1キャリア1の第1トロリ11及び第2トロリ12は走行レールR2,R2に沿って、第2キャリア2の第3トロリ13及び第4トロリ14は走行レールR3,R3に沿って移動可能であり、よって前後のキャリア1,2は分岐経路CB1及びCB2に沿って移動することができる。
また、図6に示すように、第1キャリア1の第1連結ロッド21前後に形成された左右方向に延びる被駆動面15に、摩擦ローラ式駆動装置17の摩擦ローラ17Aを圧接することにより、搬送体10は分岐経路CB1及びCB2に沿って搬送される。
【0018】
次に、図1及び図4を参照して、搬送体10の本線経路CAから分岐経路CB1,CB2への移動について説明する。
図1に示す本線経路CAに沿って搬送されてきた搬送体10を、前記前後のキャリア方向転換装置である例えばターンテーブルの方向転換レール上に移動させ、前後のキャリア1,2の垂直軸V1,V2を前後のターンテーブルの回動中心上に位置させるように位置決めした状態とする。
この状態で前後のターンテーブルにより、前記方向転換レールを回動中心まわりに90度回動させると(回動方向は、図1に示すE1,E2参照。)、前後のキャリア1,2が台車本体3に対して垂直軸V1,V2まわりに90度回動した図4に示す状態となるため、前記方向転換レールに接続する前記走行レールR2,R2及びR3,R3に沿って、搬送体10を、分岐経路CB1,CB2に沿う搬送方向Bへ移動させることができる。
【0019】
次に、図1、図3、図4及び図7を参照して、垂直ガイドローラ4,…並びに受け部材5,…及び当止部材6,…について説明する。
図1に示すように、被搬送物Wを支持する支持部材である台車本体3の前後には、左右方向外側に突出する垂直ガイドローラ4,…が取り付けられており、これらの垂直ガイドローラ4,…は、図1及び図3に示すように本線経路CAに沿って設置された左右の振止めレールR,Rに係合する。
このように、搬送体10が本線経路CAに沿って移動している状態では、台車本体3の前後左右の垂直ガイドローラ4,…が振止めレールR,Rに係合していることから、被搬送物Wを支持する台車本体3の揺れが抑制されるため、被搬送物W及び搬送体10を本線経路CAに沿って安定かつ確実に搬送することができる。
【0020】
前述のとおり、図1の状態から前記ターンテーブル装置により前後のキャリア1,2を90度回動させた状態では(回動方向は、図1に示すE1,E2参照。)、例えば第1キャリア1の第1連結ロッド21が図7(a)の状態から図7(b)の状態まで回動して、前側左右の垂直ガイドローラ4,4の下側へ移動し、第1連結ロッド21上に設けた受け部材5,5が垂直ガイドローラ4,4を受ける。
また、同様に、第2連結ロッド22が後側左右の垂直ガイドローラ4,4の下側へ移動し、第2連結ロッド22上に設けた受け部材5,5が垂直ガイドローラ4,4を受ける。
【0021】
よって、図4及び図7(b)のように、前後のキャリア1,2が90度回動した状態では、台車本体3の前後左右の垂直ガイドローラ4,…が受け部材5,…により支持され、受け部材,…が設けられた前後のキャリア1,2の前後左右の4箇所で荷重を受けることから、前後のキャリア1,2、該キャリア1,2に連結された台車本体2及び被搬送物Wが垂直軸まわりに揺動しにくいため、被搬送物W及び搬送体10を分岐経路CB1,CB2に沿って搬送する横向き搬送の際に安定した搬送を実現することができる。
また、被搬送物W及び搬送体10を本線経路CAに沿って搬送する際に使用される振止め用の垂直ガイドローラ4,…を、前記横向き搬送の際の振止めにも兼用しているとともに、前後のキャリア1,2には、それぞれ2箇所に受け部材5,5を設けるのみであることから、構成が簡素であるため、コストを低減することができる。
【0022】
さらに、前記キャリア方向転換装置であるターンテーブルの回動方向は逆方向であり(図1に示すE1,E2参照。)、図4及び図7に示すように、前記ターンテーブルにより前後のキャリア1,2が90度回動して受け部材5,…が垂直ガイドローラ4,…を受けた際に、これ以上のキャリア1,2の回動を規制するように垂直ガイドローラ4,…を当止する当止部材6,…が受け部材5と一体に形成されている。なお、当止部材6,…は受け部材5と別体に設けてもよい。
このような当止部材6,…により、キャリア1,2の90度以上の回動が規制されるとともに、被搬送物W及び搬送体10を分岐経路CB1,CB2に沿って搬送する横向き搬送の際に、被搬送物W及び台車本体3が垂直軸まわりに揺動しようとしても、前後のキャリア1,2のどちらかの当止部材6,6が前記揺動を規制するように作用する。
【0023】
したがって、前後2つの分岐経路CB1,CB2を移動している前後の平行なキャリア1,2に対し、該キャリア1,2に連結された台車本体3及び被搬送物Wが垂直軸まわりに揺動しない状態が保持されるため、前後のキャリア1,2の一方のみを摩擦ローラ式駆動装置17,…により駆動することにより、被搬送物W及び搬送体10を分岐経路CB1,CB2に沿って安定かつ確実に搬送することができる。
よって、前記横向き搬送の際に搬送体10を駆動する摩擦ローラ式駆動装置17,…が図6に示すように片側一列のみで済むため、コストを低減することができる。
【0024】
以上の説明においては、搬送装置が被搬送物Wを支持する支持部材が台車本体3であるフロアコンベアである場合について説明したが、搬送装置は被搬送物Wを支持する支持部材がハンガーであるオーバーヘッドコンベアであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態に係る搬送装置における搬送体が本線経路に沿って搬送されている状態示す平面図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】同じく後方から見た図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る搬送装置における搬送体が分岐経路に沿って搬送されている状態を示す平面図である。
【図5】同じく後方から見た図である。
【図6】同じく正面図である。
【図7】垂直ガイドローラ並びに受け部材及び当止部材を拡大して示す斜視図であり、(a)は搬送体が本線経路に沿って搬送されている状態を、(b)はキャリア方向転換装置によりキャリアが90度回動した状態を示している。
【符号の説明】
【0026】
A 本線経路に沿う搬送方向
B 分岐経路に沿う搬送方向
C 搬送経路
CA 本線経路
CB1,CB2 分岐経路
D 垂直軸間距離
E1,E2 回動方向
FL 床面
R 振止めレール
R1,R2,R3 走行レール
V1 第1垂直軸
V2 第2垂直軸
W 被搬送物
1 第1キャリア
2 第2キャリア
3 台車本体(支持部材)
4 垂直ガイドローラ
5 受け部材
6 当止部材
7 走行車輪
8 サイドローラ
9 ヨーク
10 搬送体
11 第1トロリ
12 第2トロリ
13 第3トロリ
14 第4トロリ
15 被駆動面
16,17 摩擦ローラ式駆動装置
16A,17A 摩擦ローラ
21 第1連結ロッド
22 第2連結ロッド


【特許請求の範囲】
【請求項1】
非自走式の搬送体が、前後2つのキャリアと、該キャリアに連結された、被搬送物を支持する支持部材とにより構成され、前記キャリアの各々が前記支持部材に対して垂直軸まわりに回動可能なものであり、前記搬送体の搬送経路が、前後方向に延びる本線経路と、該本線経路上に配設された、前記前後のキャリアの垂直軸間距離と等しい距離を隔てた回動中心を持つ前後のキャリア方向転換装置を介して本線経路から分岐する、前記本線経路に直交する水平方向に延びる前後2つの分岐経路とからなり、前記キャリアの被駆動面に摩擦ローラを圧接することにより前記搬送体を駆動する摩擦ローラ式駆動装置を備えた搬送装置であって、
前記支持部材の前後に、左右方向外側に突出する垂直ガイドローラを取り付けるとともに、該垂直ガイドローラが係合する振止めレールを前記本線経路に沿って設置し、
前記前後のキャリアに、該キャリアが前記キャリア方向転換装置により90度回動した際に、前記垂直ガイドローラを受ける受け部材を設けてなることを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記前後のキャリア方向転換装置の回動方向を逆方向とし、
該キャリア方向転換装置により前記前後のキャリアが90度回動して前記受け部材が前記垂直ガイドローラを受けた際に、これ以上の前記キャリアの回動を規制するように前記垂直ガイドローラを当止する当止部材を前記キャリアに設けてなる請求項1記載の搬送装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−89913(P2010−89913A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−261938(P2008−261938)
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【出願人】(000211695)中西金属工業株式会社 (222)