説明

携帯用ゲーム機の使用補助具

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯用ゲーム機や卓上型電子計算機等(以下これらを総称して「携帯用ゲーム機」という)に取り付けて、画面を拡大したり、画面に照明を当てたりする使用補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時家庭用ゲーム機の普及とともにハンディタイプのゲーム機が出回っている。このようなゲーム機は掌サイズであるため、画面の大きさが小さく長時間の遊技では目に対する負担が大きい。またこの種のゲーム機は液晶画面であるため、暗いところでは使用することができなかった。
【0003】
従来のこの種の使用補助具として、実用新案登録公報第2525699号に開示されたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の使用補助具は、画面を拡大するためのレンズが本体から離れていて使いづらい面があるとともに、携帯用ゲーム機のもっとも重要な部分である液晶表示部を保護することができなかった。
【0005】
本考案はこのような背景に鑑みなされたものであって、より使いやすく機能的であり、ハンディ型ゲーム機の画面を更に見やすく、かつ、暗い場所でも遊技できるようにした携帯用ゲーム機の使用補助具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る携帯用ゲーム機の使用補助具は、携帯用ゲーム機に着脱自在に取り付けるためのひとつ又は複数の突起部を含む補助具本体と、前記補助具本体に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を拡大するレンズと、前記補助具本体に設けられる回動自在な回動板と、前記回動板の端部に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を照明する照明装置とを備え、
前記回動板は、少なくとも、収納された第1の状態と引き起こされた第2の状態をとることができ、前記第1の状態では、前記回動板に設けられた開口部に前記レンズが収納され、前記レンズを通して画面を見ることができ、前記第2の状態では、前記照明装置により前記携帯用ゲーム機の表示画面が照明され、
前記補助具本体の側面に切り欠き部が設けられるとともに、前記回動板の側面に切り欠き部が設けられていることを特徴とする。
第2の発明に係る携帯用ゲーム機の使用補助具は、携帯用ゲーム機に着脱自在に取り付けるためのひとつ又は複数の突起部を含む補助具本体と、前記補助具本体に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を拡大するレンズと、前記補助具本体に設けられる回動自在な回動板と、前記回動板の端部に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を照明する照明装置とを備え、
前記回動板は、少なくとも、収納された第1の状態と引き起こされた第2の状態をとることができ、前記第1の状態では、前記回動板に設けられた開口部に前記レンズが収納され、前記レンズを通して画面を見ることができ、前記第2の状態では、前記照明装置により前記携帯用ゲーム機の表示画面が照明され、
前記回動板の回転中心近傍に回転ストッパが設けられ、前記回転ストッパは、前記回転部に設けられた凸部と、これに嵌合する前記補助具本体に設けられた凹部とを含み、前記凸部及び前記凹部は略扇形状であることを特徴とする。
第3の発明は、携帯用ゲーム機に着脱自在に取り付けるためのひとつ又は複数の突起部を含む補助具本体と、前記補助具本体に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を拡大するレンズと、前記補助具本体に設けられる回動自在な回動板と、前記回動板の端部に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を照明する照明装置とを備え、
前記回動板は、少なくとも、収納された第1の状態と引き起こされた第2の状態をとることができ、前記第1の状態では、前記回動板に設けられた開口部に前記レンズが収納され、前記レンズを通して画面を見ることができ、前記第2の状態では、前記照明装置により前記携帯用ゲーム機の表示画面が照明され、
前記照明装置の近傍における前記回動板の前記補助具本体側の部分に少なくとも一つの透明部を設け、前記照明装置の照明を前記携帯用ゲーム機の表示画面に導くことを特徴とする。
【0007】
本使用補助具は、携帯用ゲーム機へワンタッチで装着することができる。前記第1の状態(閉じた状態)ではコンパクトな状態で画面を拡大して見ることができる。暗いところでは回動板(2)を引き上げ前記第2の状態(開いた状態)にして、スイッチ(S)をオンすると照明(5)が点灯し、画面が照射される。反射型液晶パネルの表示画面が鮮明になり、どこでもゲームを明るく楽しむことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態に係る携帯用ゲーム機の使用補助具について図面を参照して説明する。
【0009】
図1は、この発明の実施の形態に係る使用補助具の斜視図(開いた状態)である。図2は、この発明の実施の形態に係る使用補助具の正面図である。図3は、この発明の実施の形態に係る使用補助具の背面図である。図4は、この発明の実施の形態に係る使用補助具の右側面図である。図5は、この発明の実施の形態に係る使用補助具の斜視図(閉じた状態)である。図6は、この発明の実施の形態に係る使用補助具の平面図である。図7は、この発明の実施の形態に係る使用補助具の底面図である。図8は、この発明の実施の形態に係る使用補助具の使用状態を示す斜視図(閉じた状態)である。図9は、この発明の実施の形態に係る使用補助具の使用状態を示す斜視図(開いた状態)である。図8及び図9は、携帯用ゲーム機本体に本使用補助具が取り付けられた状態を示す。
【0010】
この使用補助具は、携帯用ゲーム機に着脱自在に取り付けるためのひとつ又は複数の突起部(1a,1b,1c)を含む補助具本体(2)と、前記補助具本体に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を拡大するレンズ(3)と、前記補助具本体に設けられ回動自在な回動板(4)と、前記回動板の端部に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面の照明をする照明装置(5)とを備えている。
【0011】
前記回動板は、少なくとも、収納された第1の状態(図5、図8)と引き起こされた第2の状態(図1、図9)の2つの状態をとることができる。前記第1の状態では、前記回動板に設けられた開口部(6)に前記レンズが収納され、前記レンズを通して画面を見ることができる。前記第2の状態では、前記照明装置(5)により前記携帯用ゲーム機の表示画面が照射される。
【0012】
図2、図3に示すように、前記照明装置用の電池(7)が前記回動板の回動中心近傍に設けられている。
【0013】
前記レンズ(3)は前記携帯用ゲーム機の表示画面上全体にわたって設けられている。このレンズの大きさは携帯用ゲーム機の液晶表示装置とほぼ同じであり、補助具本体(2)にしっかりと固定されている。補助具本体(2)は突起部(1)により携帯用ゲーム機をしっかりと保持しているので、使用中に外れたり、レンズ(3)と液晶表示装置の位置がずれることはない。このレンズ(3)の面積拡大率は約1.2倍であり、画面をワイドに拡大して迫力満点である。
【0014】
前記補助具本体(2)は透明な材質であり、外光を前記携帯用ゲーム機の表示画面に導くことができる。液晶画面を保護するポリカーボネイト製ボディである。
【0015】
前記照明装置(5)の近傍に2面の透明部(5a,5b)を設け、前記照明装置の照明を前記携帯用ゲーム機の表示画面に導いている。透明部(5a)は回動板(4)の縁にその内側に向かって(開口部6に面する側)に設けられている。透明部(5a)は回動板(4)が引き上げられたときにほぼ真下に光を導く。透明部(5b)は透明部(5a)と直交する面に設けられているが、透明部(5a)と異なり全面に設けられておらず、その一部にのみ設けられている。これは照明光を携帯用ゲーム機の画面に対して斜めに導くためであり、また、遊技者の目に直接照明光を当てないためでもある。
【0016】
前記補助具本体(2)の側面に切り欠き部(2a)が設けられるとともに、前記回動板の側面に切り欠き部(4a)が設けられている。これら切り欠きはキーを操作する指の動きを妨げないためである。
【0017】
前記補助具本体の突起部の一部(1a,1b)は、前記携帯用ゲーム機のビス孔に係合し、他の一部(1c)は前記携帯用ゲーム機の部品の隙間に係合する。突起部1a,1bはコの字型をしており、コの字の部分で携帯用ゲーム機を上下から挟み込むとともに、突起部1a,1bの端部に設けられた半球状の凸部が前記ビス孔に嵌合して、補助具本体を携帯用ゲーム機にしっかりと固定する。突起部1cの先端には直線状の凸部が設けられている。この凸部が携帯用ゲーム機のケースの隙間(ケースは複数の部品から構成されるがこれら部品の間のわずかな隙間)に嵌合して、補助具本体を携帯用ゲーム機にしっかりと固定する。
【0018】
前記回動板の回転中心近傍に回転ストッパ(8)が設けられ、前記回転ストッパは、前記回転板に設けられた凸部と、これに係合する前記補助具本体に設けられた凹部とを含み、前記凸部及び前記凹部は略扇形状である。
【0019】
本使用補助具は、携帯用ゲーム機へワンタッチで装着することができる。暗いところでは回動板(2)を引き上げスイッチ(S)をオンすると照明(5)が点灯し、画面が照射される。反射型液晶パネルの表示画面が鮮明になり、どこでもゲームを明るく楽しむことができる。また、回動板2に開口部6が設けられているので、閉じたままでもプレイ可能である。
【0020】
また、本使用補助具のデザインは、本体との一体感を出したスタイリッシュなデザインである。
【0021】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、レンズを通して画面を見ることができ、また、照明装置により携帯用ゲーム機の表示画面を照射するので、ハンディ型ゲーム機の画面を更に見やすく、かつ、暗い場所でも遊技できるようになる。
【0023】
また、前記照明装置用の電池が前記回動板の回動中心近傍に設けられているので、回動板の開閉が楽に行えるとともに、重心の位置が携帯用ゲーム機に近くかつ低くなり、使用補助具の状態が安定する。本使用補助具のなかで電池の重量がもっとも大きいので、電池の位置を本発明のようにすることが重要でありかつ効果的である。
【0024】
また、前記レンズは前記携帯用ゲーム機の表示画面上全体にわたって設けられているので、前記携帯用ゲーム機の表示画面を保護することができる。
【0025】
また、前記補助具本体は透明な材質であり、外光を前記携帯用ゲーム機の表示画面に導くので、照明を使用しないときでもゲーム画面が見やすくなる。
【0026】
また、前記照明装置の近傍に2面の透明部を設け、前記照明装置の照明を前記携帯用ゲーム機の表示画面に導くので、照明光は前記携帯用ゲーム機に斜めに照射される。このため利用者の視線に沿って光が反射されるのでゲーム画面が見やすくなる。さらに、照明光が直接利用者の目に入ることがなく、目がつかれにくい。
【0027】
また、前記補助具本体の側面に切り欠き部が設けられるとともに、前記回動板の側面に切り欠き部が設けられているので、本使用補助具が利用者のキー操作を邪魔することがない。
【0028】
また、前記補助具本体の突起部の一部は、前記携帯用ゲーム機のビス孔に係合し、他の一部は前記携帯用ゲーム機の部品の隙間に係合するので、本使用補助具は前記携帯用ゲーム機に安定して保持される。
【0029】
また、前記回動板の回転中心近傍に回転ストッパが設けられ、前記回転ストッパは、前記回転部に設けられた凸部と、これに係合する前記補助具本体に設けられた凹部とを含み、前記凸部及び前記凹部は略扇形状であるので、ストッパのがたが少なく、回動板が安定する。また、操作感の点でも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る使用補助具の斜視図(開いた状態)である。
【図2】この発明の実施の形態に係る使用補助具の正面図である。
【図3】この発明の実施の形態に係る使用補助具の背面図である。
【図4】この発明の実施の形態に係る使用補助具の右側面図である。
【図5】この発明の実施の形態に係る使用補助具の斜視図(閉じた状態)である。
【図6】この発明の実施の形態に係る使用補助具の平面図である。
【図7】この発明の実施の形態に係る使用補助具の底面図である。
【図8】この発明の実施の形態に係る使用補助具の使用状態を示す斜視図(閉じた状態)である。
【図9】この発明の実施の形態に係る使用補助具の使用状態を示す斜視図(開いた状態)である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 突起部
2 補助具本体
2a 補助具本体の側面に切り欠き部
3 レンズ
4 回動板
4a 回動板の側面に切り欠き部
5 照明装置
5a,5b 照明光透過用の透明部
6 開口部
7 電池
8 回転ストッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用ゲーム機に着脱自在に取り付けるためのひとつ又は複数の突起部を含む補助具本体と、前記補助具本体に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を拡大するレンズと、前記補助具本体に設けられる回動自在な回動板と、前記回動板の端部に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を照明する照明装置とを備え、
前記回動板は、少なくとも、収納された第1の状態と引き起こされた第2の状態をとることができ、前記第1の状態では、前記回動板に設けられた開口部に前記レンズが収納され、前記レンズを通して画面を見ることができ、前記第2の状態では、前記照明装置により前記携帯用ゲーム機の表示画面が照明され、
前記補助具本体の側面に切り欠き部が設けられるとともに、前記回動板の側面に切り欠き部が設けられていることを特徴とする携帯用ゲーム機の使用補助具。
【請求項2】
携帯用ゲーム機に着脱自在に取り付けるためのひとつ又は複数の突起部を含む補助具本体と、前記補助具本体に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を拡大するレンズと、前記補助具本体に設けられる回動自在な回動板と、前記回動板の端部に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を照明する照明装置とを備え、
前記回動板は、少なくとも、収納された第1の状態と引き起こされた第2の状態をとることができ、前記第1の状態では、前記回動板に設けられた開口部に前記レンズが収納され、前記レンズを通して画面を見ることができ、前記第2の状態では、前記照明装置により前記携帯用ゲーム機の表示画面が照明され、
前記回動板の回転中心近傍に回転ストッパが設けられ、前記回転ストッパは、前記回転部に設けられた凸部と、これに嵌合する前記補助具本体に設けられた凹部とを含み、前記凸部及び前記凹部は略扇形状であることを特徴とする携帯用ゲーム機の使用補助具。
【請求項3】
携帯用ゲーム機に着脱自在に取り付けるためのひとつ又は複数の突起部を含む補助具本体と、前記補助具本体に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を拡大するレンズと、前記補助具本体に設けられる回動自在な回動板と、前記回動板の端部に設けられて前記携帯用ゲーム機の表示画面を照明する照明装置とを備え、
前記回動板は、少なくとも、収納された第1の状態と引き起こされた第2の状態をとることができ、前記第1の状態では、前記回動板に設けられた開口部に前記レンズが収納され、前記レンズを通して画面を見ることができ、前記第2の状態では、前記照明装置により前記携帯用ゲーム機の表示画面が照明され、
前記照明装置の近傍における前記回動板の前記補助具本体側の部分に少なくとも一つの透明部を設け、前記照明装置の照明を前記携帯用ゲーム機の表示画面に導くことを特徴とすることを特徴とする携帯用ゲーム機の使用補助具。
【請求項4】
前記補助具本体の側面に切り欠き部が設けられるとともに、前記回動板の側面に切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の携帯用ゲーム機の使用補助具。
【請求項5】
前記回動板の回転中心近傍に回転ストッパが設けられ、前記回転ストッパは、前記回転部に設けられた凸部と、これに嵌合する前記補助具本体に設けられた凹部とを含み、前記凸部及び前記凹部は略扇形状であることを特徴とする請求項1または3に記載の携帯用ゲーム機の使用補助具。
【請求項6】
前記照明装置の近傍における前記回動板の前記補助具本体側の部分に少なくとも一つの透明部を設け、前記照明装置の照明を前記携帯用ゲーム機の表示画面に導くことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯用ゲーム機の使用補助具。
【請求項7】
前記照明装置用の電池が前記回動板の回動中心近傍に設けられていることを特徴とする請求項1〜6にいずれかに記載の携帯用ゲーム機の使用補助具。
【請求項8】
前記レンズは前記携帯用ゲーム機の表示画面上全体にわたって設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の携帯用ゲーム機の使用補助具。
【請求項9】
前記補助具本体は透明な材質であり、外光を前記携帯用ゲーム機の表示画面に導くことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の携帯用ゲーム機の使用補助具。
【請求項10】
前記補助具本体の突起部の一部は、前記携帯用ゲーム機のビス孔に嵌合し、他の一部は前記携帯用ゲーム機の部品の隙間に嵌合することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の携帯用ゲーム機の使用補助具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【特許番号】特許第3545719号(P3545719)
【登録日】平成16年4月16日(2004.4.16)
【発行日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−77913(P2001−77913)
【出願日】平成13年3月19日(2001.3.19)
【公開番号】特開2002−273043(P2002−273043A)
【公開日】平成14年9月24日(2002.9.24)
【審査請求日】平成13年9月7日(2001.9.7)
【出願人】(502176524)株式会社キーズファクトリー (1)
【参考文献】
【文献】特開平11−151383(JP,A)
【文献】実用新案登録第2525699(JP,Y2)
【文献】”暗いところでも大丈夫! ”ライトボーイアドバンス(仮称)”発売”,ファミ通.com,2001年 2月13日,URL,http://www.famitsu.com/game/news/2001/02/13/n02.html