説明

携帯用レジ袋収納ケース

【課題】店舗での購入時に提供されたレジ袋を次回以降の購入時にも再利用できるようにするために、レジ袋を複数枚収納して携帯できるようにした携帯用レジ袋収納ケースを提供すること。
【解決手段】本発明では、携帯用レジ袋収納ケースにおいて、シート状に展開可能に形成したケーシングの上部に取出し口を形成するとともに、ケーシングの下部に複数枚の仕切板の基端部を前後回動自在に取付け、各仕切板の先端部を挟んでレジ袋を折畳むことで複数枚のレジ袋を収納可能に構成することにした。また、前記仕切板の長さを異ならせ、前記取出し口に仕切板の先端部が階段状に重なって露出するように構成することにした。さらに、前記長さの異なる仕切板の間に長さの短い別の仕切板を形成することにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗で購入品とともに提供されるレジ袋を複数枚収納して携帯できるようにした携帯用レジ袋収納ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、店舗で商品を購入すると、購入品とともにビニール製のレジ袋が提供されている。このレジ袋は、購入品を店舗から自宅などへ持ち帰る際に使用されるものであるが、繰り返し利用することができるものであるため、家庭内で保存され、ゴミ袋などとして有効に利用されている。
【0003】
そして、従来においては、家庭内で複数枚のレジ袋を収納して保存するために、レジ袋用の収納ケースがいくつか提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平8−258878号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記従来のレジ袋用の収納ケースは、複数枚のレジ袋を家庭内で収納することを目的としており、たくさんのレジ袋を収納できるように箱型に形成されており、そのまま、外出時に携帯することができるような構造とはなっていなかった。
【0006】
特に、近年、レジ袋の大量生産、大量廃棄が社会問題となり、レジ袋の生産量、廃棄量を低減する必要性に迫られており、レジ袋を家庭内で再利用するだけでなく、店舗での購入時にもレジ袋を再利用することが望まれている。
【0007】
そこで、本発明者は、鋭意研究を重ね、店舗での購入時に提供されたレジ袋を次回以降の購入時にも再利用できるようにするために、レジ袋を複数枚収納して携帯できるようにした携帯用レジ袋収納ケースを発明するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1に係る本発明では、携帯用レジ袋収納ケースにおいて、シート状に展開可能に形成したケーシングの上部に取出し口を形成するとともに、ケーシングの下部に複数枚の仕切板の基端部を前後回動自在に取付け、各仕切板の先端部を挟んでレジ袋を折畳むことで複数枚のレジ袋を収納可能に構成することにした。
【0009】
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前記仕切板の長さを異ならせ、前記取出し口に仕切板の先端部が階段状に重なって露出するように構成することにした。
【0010】
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項2に係る本発明において、前記長さの異なる仕切板の間に長さの短い別の仕切板を形成することにした。
【発明の効果】
【0011】
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
【0012】
すなわち、本発明では、複数枚のレジ袋を収納して携帯することができるようになり、店舗での購入時に提供されたレジ袋を次回以降の購入時にも再利用することができ、レジ袋の生産量、廃棄量を低減することができる。
【0013】
特に、シート状に展開可能に形成したケーシングの上部に取出し口を形成するとともに、ケーシングの下部に複数枚の仕切板の基端部を前後回動自在に取付け、各仕切板の先端部を挟んでレジ袋を折畳むことで複数枚のレジ袋を収納可能に構成することにしているために、各仕切板を挟んで折畳まれたレジ袋を容易に取出し口から取出すことができる。
【0014】
また、仕切板の長さを異ならせ、取出し口に仕切板の先端部が階段状に重なって露出するように構成することにしているために、取出し口からレジ袋を一枚ずつ容易に取出すことができる。
【0015】
さらに、長さの異なる仕切板の間に長さの短い別の仕切板を形成することにしているために、間に形成した別の仕切板によって前後の仕切板に折畳んだレジ袋の間に隙間が形成されるので、レジ袋をより一層取出しやすくすることができ、しかも、間に形成した別の仕切板にもレジ袋を折畳んで収納することができるので、レジ袋の収納枚数を増大することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明に係る携帯用レジ袋収納ケースの具体的な構成について図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1に示すように、携帯用レジ袋収納ケース1は、縦長矩形薄板状のケーシング2の内部に縦長矩形薄板状の複数枚(ここでは、6枚)の仕切板3〜8を取付け、各仕切板3〜8にレジ袋9を折畳んだ状態で被せ、これにより、複数枚のレジ袋9を収納し携帯できるようにしている。
【0018】
ケーシング2は、図2に示すように、シート状に展開可能に形成しており、裏板10の上部に蓋板11を折曲帯12を介して折曲自在に取付けるとともに、裏板10の右側部に止板13を折曲帯14を介して折曲自在に取付け、また、裏板10の左側部に表板15を折曲帯16を介して折曲自在に取付け、さらに、表板15の左側部に中板17を折曲帯18を介して折曲自在に取付けている。
【0019】
また、ケーシング2は、表板15の上部に切欠状の取出し口19を形成するとともに、取出し口19の下方に横長のスリット状の挿入口20と縦長のスリット状の挿入口21とを形成し、一方、蓋板11の上部中央に挿入口20に係入する係入片22を形成し、止板13の右側部中央に挿入口21に係入する係入片23を形成している。
【0020】
そして、ケーシング2は、中板17を折曲帯18で右側に折り曲げて表板15の上部に中板17を重ねるとともに、これら表板15と中板17とを折曲帯16で右側に折り曲げて裏板10の上部に表板15と中板17とを重ね、止板13を折曲帯14で左側に折り曲げて表板15の上部に止板13を重ねて挿入口21に係入片23を挿入し、さらに、蓋板11を折曲帯12で下側に折り曲げて表板15の上部に蓋板11を重ねて挿入口20に係入片22を挿入することで、縦長矩形薄板形状とすることができ、上記動作と逆向きの動作を行うことで、シート状に展開することができる。
【0021】
このケーシング2には、表板15の上端部(ケーシング2の上部)に取出し口19を形成する一方、表板15の下端部(ケーシング2の下部)に6枚の仕切板3〜8の基端部を前後回動自在に取付けている。
【0022】
仕切板3〜8は、長さが異なり徐々に長くなる順に仕切板3,4,6,8を重ねるとともに、一番短い仕切板3と同じ長さの仕切板5,7を仕切板4〜8の間に挿入している。
【0023】
これにより、携帯用レジ袋収納ケース1は、ケーシング2の下部に長さが徐々に長くなる仕切板3,4,6,8の基端部を揃えて取付けて、ケーシング2の取出し口19に長さの異なる仕切板3,4,6,8が階段状に重なって露出するようにするとともに、長さが異なる仕切板4,6,8の間に一番短い別の仕切板5,7を形成するようにしている。
【0024】
携帯用レジ袋収納ケース1は、以上のように構成しており、以下に説明するようにしてレジ袋9を内部に収納するようにしている。
【0025】
まず、携帯用レジ袋収納ケース1のケーシング2と仕切板3〜8をシート状に展開して載置し(図4(a)参照。)、その後、ケーシング2の表板15の上部にレジ袋9を下端を揃えて載置するとともに、一枚の仕切板3をレジ袋9の上部に折り曲げて、表板15と仕切板3とでレジ袋9の下部中央を挟んだ状態とする(図4(b)参照。)。
【0026】
次に、レジ袋9の左右側部を仕切板3の上部に折り曲げ(図4(c)参照。)、その後、レジ袋9の上部を仕切板3の上部に折り曲げ(図4(d)参照。)、これにより、仕切板3の先端部を挟んで仕切板3にレジ袋9を折畳んだ状態となり、仕切板3にレジ袋9が被せられる。
【0027】
次に、残りの仕切板4〜8をレジ袋9の上部に折り曲げ(図4(e)参照。)、その後、中板17を折曲帯18で右側に折り曲げ(図4(f)参照。)、表板15を中板17とともに折曲帯16で右側に折り曲げる(図4(g)参照。)。
【0028】
最後に、止板13を折曲帯14で左側に折り曲げて表板15の上部に止板13を重ねて挿入口21に係入片23を挿入するとともに、蓋板11を折曲帯12で下側に折り曲げて表板15の上部に蓋板11を重ねて挿入口20に係入片22を挿入する(図4(h)参照。)。
【0029】
なお、上記説明では、仕切板3にレジ袋9を被せて収納する場合について説明したが、他の仕切板4〜8にも同様にレジ袋9を被せて収納することができる。
【0030】
これにより、上記携帯用レジ袋収納ケース1では、複数枚のレジ袋9を収納して携帯することができるようになり、店舗での購入時に提供されたレジ袋9を次回以降の購入時にも再利用することができ、レジ袋9の消費量が低減し、レジ袋9の生産量、廃棄量を低減することができる。
【0031】
また、上記携帯用レジ袋収納ケース1では、シート状に展開可能に形成したケーシング2の上部に取出し口19を形成するとともに、ケーシング2の下部に複数枚の仕切板3〜8の基端部を前後回動自在に取付け、各仕切板3〜8の先端部を挟んでレジ袋9を折畳むことで複数枚のレジ袋9を収納可能に構成しているために、各仕切板3〜8を挟んで折畳まれたレジ袋9を摘んで引っ張るだけでレジ袋9を容易に取出し口19から取出すことができる。
【0032】
また、上記携帯用レジ袋収納ケース1では、仕切板3,4,6,8の長さを異ならせ、取出し口19に仕切板3,4,6,8の先端部が階段状に重なって露出するように構成しているために、取出し口19からレジ袋9を一枚ずつ容易に取出すことができる。
【0033】
さらに、上記携帯用レジ袋収納ケース1では、長さの異なる仕切板4,6,8の間に長さの短い別の仕切板5,7を形成しているために、間に形成した別の仕切板5,7によって前後の仕切板4,6,8に折畳んだレジ袋9の間に隙間が形成されるので、レジ袋9をより一層取出しやすくすることができ、しかも、間に形成した別の仕切板5,7にもレジ袋9を折畳んで収納することができるので、レジ袋9の収納枚数を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る携帯用レジ袋収納ケースを示す斜視図。
【図2】同展開した状態の平面図。
【図3】仕切板の側面図。
【図4】携帯用レジ袋収納ケースへのレジ袋の収納方法を示す説明図。
【符号の説明】
【0035】
1 携帯用レジ袋収納ケース 2 ケーシング
3〜8 仕切板 9 レジ袋
10 裏板 11 蓋板
12 折曲帯 13 止板
14 折曲帯 15 表板
16 折曲帯 17 中板
18 折曲帯 19 取出し口
20,21 挿入口 22,23 係入片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状に展開可能に形成したケーシングの上部に取出し口を形成するとともに、ケーシングの下部に複数枚の仕切板の基端部を前後回動自在に取付け、各仕切板の先端部を挟んでレジ袋を折畳むことで複数枚のレジ袋を収納可能に構成したことを特徴とする携帯用レジ袋収納ケース。
【請求項2】
前記仕切板の長さを異ならせ、前記取出し口に仕切板の先端部が階段状に重なって露出するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の携帯用レジ袋収納ケース。
【請求項3】
前記長さの異なる仕切板の間に長さの短い別の仕切板を形成したことを特徴とする請求項2に記載の携帯用レジ袋収納ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−46180(P2009−46180A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−215436(P2007−215436)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【出願人】(507283263)
【Fターム(参考)】