携帯端末、車載端末、スタンプカード管理方法、およびスタンプカード管理プログラム
【課題】サーバ側の負荷を軽減しつつ店舗のスタンプカードをユーザに意識させることなく自動的に生成することのできる携帯端末を提供すること。
【解決手段】サーバとの通信機能を備えた携帯端末であって、前記携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けて記憶するスタンプ付与情報記憶手段と、前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定する店舗特定手段と、前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成するスタンプカード自動生成手段と、を有する。
【解決手段】サーバとの通信機能を備えた携帯端末であって、前記携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けて記憶するスタンプ付与情報記憶手段と、前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定する店舗特定手段と、前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成するスタンプカード自動生成手段と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタンプカードの発行、管理を行う携帯端末、車載端末、スタンプカード管理方法、および、スタンプカード管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗(業者)の販売促進の方法の1つとして、スタンプサービスがある。例えば、店舗は、スタンプカードやクーポンを顧客に発行し、顧客は、商品購入の際に、スタンプカードを提示してスタンプの押印を受けたり、クーポンを受け取ったりし、所定数のスタンプやクーポンを収集することで特典を得ている。クーポン、例えば、電子クーポンとは、テキストデータ又は画像データによって構成され、携帯電話等の携帯端末をはじめとする通信端末、情報端末などの画面に表示されるものをいう。上記のような電子クーポンとしては、インターネット上で配布される、商店や飲食店、オンラインショップなどの電子クーポンがあり、該電子クーポンをネットワークから直接ICカードへダウンロードする例が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、顧客が使用する携帯電話を顧客の識別に用いるとともに、顧客の累積ポイントを携帯電話あるいは管理サーバに蓄積する構成とすることで、顧客は、携帯電話を所有し
ていれば、業者毎に紙等の媒体であるカードやクーポンを所有する必要がなく、カードの紛失により累積ポイントが消滅したりすることを防ぐことができるポイント管理方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−357019号公報
【特許文献2】特開2003−168040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1では、電子クーポンをネットワークから直接ICカードへダウンロードすることでクーポンの情報を転々流通させることについて述べられているが、店舗のスタンプカードやポイントカード等をユーザに意識させることなく自動的に生成するというものではない。
【0006】
また、前記特許文献2では、携帯電話側で顧客ID及びポイント管理アプリケーションをWEBサーバより受信・起動後、POS端末との通信を確立した上で、該POS端末よりポイント情報を受信する。上記技術では、顧客数の増加等に伴い、サーバ側の負荷が増大してしまうという問題がある。また、店舗のスタンプカードやポイントカード等をユーザに意識させることなく自動的に生成するというものではない。
【0007】
本発明は、上記のような課題に対応するもので、その目的は、サーバ側の負荷を軽減しつつ店舗のスタンプカードをユーザに意識させることなく自動的に生成することのできる携帯端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、サーバとの通信機能を備えた携帯端末であって、前記携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けて記憶するスタンプ付与情報記憶手段と、前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定する店舗特定手段と、前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成するスタンプカード自動生成手段と、を有することを特徴とする携帯端末を要旨としている。
【0009】
また、請求項2に記載されるように、請求項1記載の携帯端末において、前記サーバより送信される前記携帯端末ユーザの商品購入履歴に係る情報を受信するユーザ購入履歴受信手段をさらに備え、前記スタンプ付与情報記憶手段は、スタンプ情報の更新履歴に係る履歴情報を保持し、前記スタンプカード自動生成手段は、前記購入履歴のある店舗の電子スタンプカードを生成する購入履歴店舗スタンプカード自動生成手段を有する。
【0010】
また、請求項3に記載されるように、請求項1記載の携帯端末において、前記サーバより送信される前記携帯端末の近傍に位置する店舗の情報を受信する店舗情報受信手段をさらに備え、前記店舗特定手段は、前記店舗の位置情報と、前記更新履歴がない場合に、前記店舗の情報を新たな店舗の情報として前記スタンプ付与情報記憶手段に格納する新店舗情報格納手段を備え、前記スタンプカード自動生成手段は、前記新たな店舗の情報に基づき電子スタンプカードを生成する新店舗スタンプカード自動生成手段を有する。
【0011】
また、請求項4に記載されるように、前記携帯端末は、車両に搭載された車載端末であることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載されるように、請求項4記載の車載端末において、携帯端末と接続し通信を行うための通信手段を備え、前記通信手段により、生成される電子スタンプカードを携帯端末に送信する。
【0013】
また、請求項6に記載されるように、店舗のスタンプカードを生成する方法であって、店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けてスタンプ付与情報記憶手段に記憶させるステップと、携帯端末の位置情報を取得するステップと、前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定するステップと、前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成するステップと、を含むことを特徴とするスタンプカード自動生成方法として構成することができる。
【0014】
また、請求項7に記載されるように、店舗のスタンプカードを生成させるためにコンピュータを、店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けてスタンプ付与情報記憶手段に記憶させる手段と、携帯端末の位置情報を取得する手段と、前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定する手段と、前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成する手段として機能させるためのスタンプカード自動生成プログラムとして構成することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、携帯端末ユーザが店舗に来店した際、携帯端末自身でその店舗のスタンプ付与規則に基づき所定のポイントを付与したスタンプカードを自動生成してユーザに提示するようにしたので、ユーザにスタンプカード作成のための煩わしさを意識させることなく、容易にスタンプカードを用いたショッピングが可能となる。
【0016】
また、ユーザが店舗で商品を購入したとき、商品購入に対してスタンプ付与規則に基づく所定のポイントが付与されたスタンプカードがユーザに提示される。これにより、ユーザの購買意欲が刺激され、別の商品をさらに購入する蓋然性を高めることが可能となる。
【0017】
さらに、携帯端末ユーザがある店舗近辺にいる場合に、その店舗のスタンプカードが未生成であれば、ユーザに意識させることなく自動的に生成してユーザ端末に提供する。これにより、ユーザに対しその店舗での商品購入の促進を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態にかかるスタンプ管理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる携帯端末の構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる店舗管理サーバの例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる携帯端末の基本情報の例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態にかかる携帯端末内のスタンプカードDBのデータ格納例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態にかかる店舗管理サーバ内のユーザDBのデータ格納例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態にかかる店舗管理サーバ内の店舗DBのデータ格納例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態にかかる携帯端末での処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態にかかる携帯端末に表示される画面例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態にかかる携帯端末でのスタンプカード初期付与処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態にかかる携帯端末での商品購入時ポイント付与処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態にかかる車載端末の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施形態にかかるスタンプ管理システムの構成例を示す図である。
【0020】
図1において、スタンプ管理システムは、インターネット等のネットワーク2に接続され、店舗情報やユーザの商品購入履歴等を管理する店舗管理サーバ1と、スタンプ付与後のスタンプカード表示処理、スタンプカードの自動生成処理等を行う携帯端末5を備える。
【0021】
ネットワーク2は携帯電話事業者等のネットワーク3と接続され、ネットワーク3には、ユーザUの所持する上記携帯端末5、例えば、携帯電話、パーソナルコンピュータ的に利用可能なスマートフォン、電子書籍端末、PDA等の携帯端末5との間で無線通信を行う基地局4が接続され、携帯端末5は、一般的なブラウザを備える。ブラウザは、インターネットの標準プロトコルであるHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等に従い、HTML(Hyper Text Markup Language)等の言語で記述されたページデータの要求、取得及び表示、フォームデータの送信等を行う機能を有している。また、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)7に代表される携帯端末5の位置情報を取得する機能を有する。なお、参照符号6で示すのはスタンプカード発行主の店舗である。
【0022】
図2は、本実施形態の携帯端末5の構成例を示す図であり、GPS衛星7(図1)からの信号を受信するGPS受信部51と、基地局4(図1)との間で音声および非音声のデータ送受信を行うセルラー送受信部52と、音声および非音声のデータ処理を行うデータ処理部53と、データ処理の過程で使用されるデータを保持する記憶部54と、デジタルカメラ機能を提供するカメラ部55と、現在日時情報を出力する時計部56と、取得したデータ内容および機器状態を表示する液晶パネル等よりなる表示部57と、テンキー等よりなる操作部58と、マイク、スピーカを含む通話部59と、スタンプカード生成に必要なデータを蓄積するデータベース60とを備えている。
【0023】
図3は、本実施形態の店舗管理サーバ1の構成例を示す図であり、店舗端末31から入力されるユーザの商品の購入履歴等を管理するユーザデータベース(ユーザDB)更新処理部11と、該購入履歴の送信処理を行う購入履歴送信処理部12と、ユーザの携帯端末を識別するための端末機器番号やGPSを介した携帯端末の位置情報を取得するユーザ端末機器番号/GPS情報取得部13と、ユーザの情報を取得するユーザ情報取得部14と、店舗の情報を取得する店舗情報取得部15と、ショップを識別するショップIDを登録するユーザDBショップID登録部16と、店舗データベース(店舗DB)に蓄積されている情報を送信する店舗DB情報送信部17と、ユーザ情報を蓄積するユーザDB20、店舗情報を蓄積する店舗DB21とを備えている。
【0024】
図4は、携帯端末5の記憶部54で保存される携帯端末の基本情報を示す図である。携帯端末5の基本情報として、端末機器番号(例:00012345、22233777)、端末登録情報(例:契約者氏名,住所,メールアドレス等)が保存される。
【0025】
図5は、携帯端末5のスタンプカードDB60の例を示す図であり、店舗を識別するための店舗識別子を示す「ショップID」フィールド(例:xxx-123)と、店舗の位置を示す「店舗位置情報」フィールド(例:緯度経度情報(35.658704、139.745408))と、店舗において定めるスタンプサービスのポイント還元基準を示す「スタンプ付与規則」フィールド(例:規則1(来店時にスタンプ数「1」を付与)、規則2(100円分商品購入につきスタンプ数「1」を付与)と、店舗毎に定められるスタンプカードのデザイン情報を示す「カードデザイン」フィールドと、店舗毎に定められる電子スタンプのデザイン情報を示す「スタンプデザイン」フィールドと、現在のスタンプ数を示す「スタンプ数」フィールド(例:スタンプ数「11」)と、スタンプカードの更新履歴を示す「スタンプ更新履歴」フィールド(例:2009年12月25日に初更新、スタンプ数「1」を付与、2010年1月3日にスタンプ数「10」を付与)と、を含んでいる。
【0026】
図6は、店舗管理サーバ1内のユーザDB20のデータ格納例を示す図であり、携帯端末5のユーザを識別する識別子を示す「ユーザID」フィールド(例:AAAA)と、携帯端末5の機器番号を示す「ユーザ端末機器番号」フィールド(例:00012345、22233777、この場合、ユーザは2台の携帯端末を保有)と、店舗識別子を示す「ショップID」フィールド(例:xxx−123(2009/12/25)、zzz−821(2010/1/15)、この場合、2つの店舗のショップIDがある。ユーザID「AAAA」のユーザに、店舗xxx−123のスタンプカードと、店舗zzz−821のスタンプカードを付与したこと示す)と、店舗でユーザが商品購入した購入履歴を示す「購入履歴」フィールド(例:2009/12/25,¥1000、12月25日に¥1000の商品を購入したこと示す購入履歴情報)とを含んでいる。本例の場合、ユーザID「AAAA」のユーザが2台の携帯電話を保有し、店舗xxx−123のスタンプカードと、店舗zzz−821のスタンプカードが、それぞれの携帯電話に付与される。一方の携帯電話(携帯電話A)のスタンプカードにポイントが付与されれば、他方の携帯電話(携帯電話B)にも同一のスタンプカードの内容が表示される。
【0027】
図7は、店舗管理サーバ1内の店舗DBのデータ格納例を示す図であり、店舗識別子を示す「ショップID」フィールド(例:xxx-123)と、店舗の位置を示す「店舗位置情報」フィールド(例:緯度経度情報(35.658704、139.745408))と、店舗において定めるスタンプサービスのポイント還元基準を示す「スタンプ付与規則」フィールド(例:規則1(来店時にスタンプ数「1」を付与)、規則2(100円分商品購入につきスタンプ数「1」を付与)と、店舗毎に定められるスタンプカードのデザイン情報を示す「カードデザイン」フィールドと、店舗毎に定められる電子スタンプのデザイン情報を示す「スタンプデザイン」フィールドとを含んでいる。
【0028】
図8は、本発明の実施形態にかかる携帯端末5での処理手順を示すフローチャートである。本実施形態は、携帯端末5のユーザが店舗に来店した際に携帯端末5側でポイント付与後のスタンプカードを自動的に生成して表示することを特徴とする。
【0029】
本実施形態において、GPS受信部51はGPS信号を受信することで携帯端末位置情報を取得する(ステップS11)。この携帯端末位置情報はデータ処理部53に送られる。データ処理部53は、スタンプカードDB60にアクセスして格納されているショップID毎の店舗位置情報を店舗情報として取得し(ステップS12)、GPS信号に基づく携帯端末5の位置情報と、スタンプカードDB60に格納されている店舗位置情報とを比較し、携帯端末の位置から所定の範囲内(例えば半径100m以内)に位置する店舗があるか否かを判断する(ステップS13)。ステップS13で、店舗の所定の範囲内に携帯端末が位置していると判断される場合には(ステップS13でYES)、データ処理部53は、その店舗をスタンプサービス提供主体と判断し、その店舗のスタンプカードが有効であるか否か判断する。例えば、データ処理部53はスタンプカードDB60に格納されている「スタンプ更新履歴」を参照し、スタンプカードの有効期限を判定する(ステップS14)。例えば、スタンプの更新が所定期間内になされている場合は、スタンプカードが有効であると判断する(ステップS14でYES)。
【0030】
上記のようにしてステップS14でスタンプカードが有効であると判断された場合、データ処理部53はポイント付与処理、例えば、店舗毎に予め定められるスタンプ付与規則に従いポイントを付与する処理を行う。スタンプの付与規則としては、店舗での買い物等を積極的に誘引するようなポイント付与数が与えられる。例えば、店舗来店時に、スタンプ付与数を「2」としたり、商品購入1000円につきスタンプ数「5」を付与したりすることができる。
【0031】
データ処理部53は、上記「スタンプ付与規則」をスタンプカードDBにアクセスして参照し、例えば、店舗来店の際にスタンプ「1」を付与する規則を定めている場合、スタンプ数「1」の付与情報を電子スタンプ化する(ステップS17)。そして、該電子スタンプを識別された店舗指定のスタンプカードデザインに電子押印する処理を行って、その処理結果を表示部57に出力する。表示部57では、スタンプが電子押印されたスタンプカードが表示される(ステップS18)。
【0032】
図9は、携帯端末5の表示部57に表示されるスタンプカードの例を示す図である。携帯端末5の表示部57では、例えば、同図に示すように、店舗毎のカードデザインを持ったスタンプカードが表示される。本例では、スタンプカードに2つのスタンプがすでに電子押印されており、新たにスタンプ数「1」が店舗来店時の特典として付与される場合を例示しており、合計3つの電子スタンプが押印されたスタンプカードがユーザの携帯端末5に表示される。
【0033】
以上のように、本実施形態では、携帯端末ユーザが来店実績のある店舗近辺にいる場合に、その店舗のスタンプカードが有効であれば、該店舗のスタンプ付与規則に基づきポイントが付与され、ポイント付与後のスタンプカードが生成され携帯端末5に表示される。すなわち、ユーザに意識させることなく自動的にポイント付与後のスタンプカードを提供することができる。また、本実施形態によれば、携帯端末5側でポイントの付与されたスタンプカードを自動生成するようにしたので、サーバ側の負荷が軽減され、スタンプカード提供のリアルタイム性を向上させることが可能になる。さらに、パケット通信料なしでポイントが付与できるようになり、通信コスト削減に寄与することができる。
【0034】
一方、上記処理のステップS13において、携帯端末の位置から所定の範囲内に位置する店舗がないと判断された場合(ステップS13でNO)、又は携帯端末の位置から所定の範囲内に位置する店舗がある(ステップS13でYES)もののその店舗のスタンプカードの有効期限が切れていると判断された場合(ステップS14でNO)、携帯端末5のデータ処理部53は、携帯端末5の状態に応じて、スタンプカードの初期付与処理要求又は購入ポイント付与処理要求を店舗管理サーバ1に対して行う(ステップS15)。例えば、初期付与要求信号又は購入ポイント付与要求信号を生成し、セルラー送受信部52を介して店舗管理サーバ1に送信する。店舗管理サーバ1では、受信した初期付与要求信号又は購入ポイント付与要求信号に基づいた処理がなされる。以下、店舗管理サーバ1側で行われるスタンプカードの初期付与処理、購入ポイント付与処理について順を追って説明する。
【0035】
図10は、スタンプカード初期付与処理例を示すフローチャートである。本実施形態は携帯端末5の状態として、携帯端末5ユーザが店舗の近辺に来た場合であって、その店舗のスタンプカード(未保有)を自動的に生成してユーザの携帯端末5に提供することを特徴とする。
【0036】
店舗管理サーバ1において、携帯端末5より送信されるポイントの初期付与要求信号が受信されると、ユーザ端末機器番号及びGPS情報取得部13では、携帯端末5より送信される携帯端末5の基本情報と、携帯端末5の位置情報とが取得される(ステップS21)。ユーザ情報取得部14は、ユーザデータベース(ユーザDB)20にアクセスし、ユーザ情報を取得する(ステップS22)。例えば、携帯端末基本情報とユーザDB20内に蓄積されているユーザ端末機器番号とを比較し、一致するユーザIDの情報をユーザDB20から抽出し、それをユーザ情報として取得する。店舗情報取得部15は、店舗データベース(店舗DB)21にアクセスし、店舗情報を取得する(ステップS23)。例えば、受信した携帯端末5の位置情報と店舗DB21に蓄積されている店舗位置情報とを比較し、一致あるいは所定の範囲内にある店舗を識別し、その識別された店舗のID(ショップID)と、該ショップIDに対応する「スタンプ付与規則」、「カードデザイン」、「スタンプデザイン」の情報を店舗情報として取得する。ユーザDBショップID登録部16では、上記のようにして識別されたショップIDをユーザDB20に登録する(ステップS24)。例えば、ショップIDと、そのショップIDに対応する店舗における購入履歴の情報がユーザDB20に登録される。店舗DB情報送信部17は、ステップS23において取得した店舗情報を携帯端末5に送信する(ステップS25)。
【0037】
図8に戻り、携帯端末5のセルラー送受信部52は、店舗管理サーバ1の店舗DB情報送信部17から送信される店舗情報を受信する(ステップS16)。データ処理部53は、該受信した店舗情報をスタンプカードDB60に書き込む。店舗情報をスタンプカードDB60に書き込んだ後、データ処理部53は、受信した店舗情報に基づき、スタンプカードの生成処理を行う(ステップS18)。例えば、識別した店舗のID(ショップID)に対応するスタンプカードのカードデザインの情報が抽出され、抽出された情報が表示部57に出力されてスタンプカードが携帯端末5に表示される。本態様は、ユーザがその店舗のスタンプカードを保有していない場合であって、生成されるスタンプカードに電子スタンプが押印されていない場合を例示しているが、スタンプカード初期付与時のスタンプ数を予め定めておき、そのスタンプ数をスタンプカード初期生成の際に押印して提供するような態様であってもよい。初期付与時のスタンプ数は、例えば、「スタンプ付与規則」に定めておけばよい。
【0038】
以上のように、本実施形態では、携帯端末ユーザが店舗への来店がなくスタンプカードを保有していない場合であっても、店舗の近辺に携帯電話5が存在する場合に、店舗管理サーバ1が、携帯端末5から送信される携帯端末位置情報を基にスタンプカードの生成に必要な店舗情報を携帯端末5に送信し、その店舗情報に基づいて携帯端末5が、スタンプカードを自動生成する。これにより、店舗の近くにいるユーザに意識させることなくスタンプカードの提供を実現することができる。
【0039】
また、サーバ側でスタンプカードの自動生成に必要な店舗情報を生成するようにしたので、携帯端末側の負荷が軽減される。
【0040】
次に、店舗管理サーバ1側でなされる購入ポイント付与処理について説明する。
【0041】
図11は、購入ポイント付与処理例を示すフローチャートである。本実施形態は携帯端末5ユーザの保有していたスタンプカードの有効期限切れている場合であっても、そのスタンプカードを発行した店舗での商品購入を契機に、スタンプカードを再生成してユーザに提示することを特徴とする。
【0042】
店舗管理サーバ1において、携帯端末5より送信されるポイントの購入ポイント付与要求信号が受信されると、店舗に備え付けられる店舗端末31から送信される商品購入通知があった否かが判断される(図示省略)。この判断で商品購入通知があったと判断された場合、ユーザが購入した商品の購入情報が店舗管理サーバ1から携帯端末5に送信される。この処理について詳述すると、ユーザがある店舗で商品を購入した場合、まず、その店舗端末31から商品の購入情報が店舗管理サーバ1に送信される。例えば、店舗端末31からユーザIDと商品購入情報が店舗管理サーバ1のユーザDB更新処理部11に送られる。ユーザDB更新処理部11では、上記ユーザIDに対応する商品購入情報がユーザDB20の「購入履歴」に書き込まれ、データの更新処理が行われる(ステップS31)。購入履歴送信処理部12は、上記のようにして更新した後の購入履歴データを携帯端末5に送信する(ステップS32)。
【0043】
図8に戻り、携帯端末5のセルラー送受信部52は、店舗管理サーバ1の購入履歴送信処理部12から送信される購入履歴情報を受信する(ステップS16)。データ処理部53は、該受信した購入履歴情報をスタンプカードDB60に書き込む。ここでは、スタンプカードDBに「購入履歴」の情報を示す「購入履歴」フィールドがあるものとする。購入履歴情報がスタンプカードDB60に書き込まれた後、データ処理部53は、購入履歴情報に基づき、スタンプカードの生成処理を行う(ステップS18)。例えば、データ処理部53は購入履歴のある店舗のIDを識別し、その識別した店舗のカードデザインの情報を抽出して表示部57に出力する。これにより、店舗のスタンプカードが携帯端末5に表示される。
【0044】
本態様は、例えば、以前ある店舗で商品を購入してその店舗のスタンプカードを保有していたが、スタンプカードの有効期限が切れてしまっているような場合であって、商品を購入したことがある店舗で再度商品購入がされたことを検出しそれを契機に、商品の購入履歴の情報が最新のものに更新される。そして、その更新に伴いスタンプカードの生成に必要な購入履歴情報が携帯端末5に送信されるので、ユーザに対し、スタンプカードの期限切れを意識させることなく、商品購入したその場で自動生成されたスタンプカードを提供できる。これにより、スタンプカードのサービスを途切れなく、継続して提供していくことが可能になり、またポイントの獲得漏れを防ぐことができる。結果として、ユーザに対する商品購入意欲が刺激され、販売促進をより高めることが期待できるという効果を奏する。
【0045】
また、商品購入履歴が更新された際に、スタンプ付与数を増やす等とした「スタンプ付与規則」を定めておくことで、ユーザにとって魅力の多いポイントキャンペーン等を提供することが可能となると共に、有効的な販売促進効果が得られる。
【0046】
さらに、サーバ側で、ユーザの商品購入履歴情報に基づきスタンプカードを自動生成するようにしたので、携帯端末側の負荷が軽減される。
【0047】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る携帯端末におけるスタンプカードの自動生成、表示処理の一例について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、携帯端末5が備える機能を車載端末においても備えることができる。
【0048】
図12は、本発明の実施形態にかかる車載端末70の構成例を示す図であり、上述した携帯端末5との違いは、GPS信号に基づくカーナビゲーション機能を備えるカーナビ部74、携帯端末5とP2P通信(ピアツーピア(P2P;PeertoPeer)通信を行う機能、例えば、無線LAN、Bluetooth等を備える通信部77、他の車に搭載される車載端末80と車々間通信を行う機能、例えば、無線LAN、UWD(ウルトラワイドバンド)等を備える車々間通信部76を備えている点である。本態様では、制御部75が携帯端末5のデータ処理部53に対応する処理を行う。すなわち、制御部75は、識別した店舗のID(ショップID)に対応する「スタンプ付与規則」に従ってスタンプカードにポイントを付与し、表示部78に出力する。そして、ポイント付与後のスタンプカードを、通信部77を介して携帯端末5に転送する。これにより、例えば、街中を車で移動中に店舗に近づくと、車載端末70から携帯端末5にスタンプカードが生成されたことが通知される。そのため、車で移動中であっても、ユーザは店舗のスタンプカードが生成されたことを意識することなく知ることができ、商品の購入機会を失わないで済むようになる。
【0049】
また、車載端末70において生成されたスタンプカードは、車々間通信部76の通信機能を用いて、他の車両(例:前後の車両)に搭載される車載端末80に送信を行うこともできる。例えば、店舗管理サーバ1のユーザDB20に家族割引サービスの対象グループのメンバー一覧(車載端末のID等)を格納しておき、操作部79の操作により前後の車両にスタンプカードを送信する要求があったときに、制御部75が、店舗管理サーバ1のユーザDB20にアクセスして上記前後の車載端末IDを検出した場合には、該前後の車両に対してスタンプカードを送信するための指示を車々間通信部76に送る。車々間通信部76は当該指示に基づいて、スタンプカードを生成させるための情報を前後の車両に送信する。これにより、携帯端末5のユーザが乗っている車と、該ユーザの家族(例:家族割引加入)が乗っている車間でスタンプカードを共有することができる。この場合、携帯端末5のユーザの登録があれば、該ユーザの家族が所有している携帯端末に対してもスタンプカードが自動生成されるようになり、家族単位でスタンプカードサービスを受けることができる。
【0050】
なお、上述した実施形態では、携帯端末5の位置情報は、GPS衛星7からのGPS受信により取得する例を説明したが、例えば、Wi−Fiの機能を用いることで、GPS機能を用いなくても、街中やビル内等の周囲にある無線LAN基地局等のアクセスポイントからの電測情報から、位置情報を取得することができる。この機能により、携帯端末5は、GPS機能では位置を特定しづらいビルの谷間や地下街等においても、位置情報を得ることができる。その結果、地下街等にある店舗のスタンプカードも携帯端末5で自動生成できるようになり、ユーザに対し、興味のある多くの店舗のスタンプカードを意識させることなく提供することができる。
【0051】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0052】
1 店舗特典管理サーバ
11 ユーザDB更新処理部
12 購入履歴送信処理部
13 ユーザ端末機器番号/GPS情報取得部
14 ユーザ情報取得部
15 店舗情報取得部
16 ユーザDBショップID登録部
17 店舗DB情報送信部
20 ユーザデータベース(ユーザDB)
21 店舗データベース(店舗DB)
2、3 ネットワーク
31 店舗端末
4 基地局
5 携帯端末
51、71 GPS受信部
52 セルラー送受信部
53 データ処理部
54、80 記憶部
55 カメラ部
56 時計部
57、78 表示部
58、79 操作部
59 通話部
60、73 スタンプカードデータベース(スタンプカードDB)
6 店舗
7 GPS衛星
70、80 車載端末
72 無線送受信部
74 カーナビ部
75 制御部
76 車々間通信部
77 通信部
U ユーザ
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタンプカードの発行、管理を行う携帯端末、車載端末、スタンプカード管理方法、および、スタンプカード管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗(業者)の販売促進の方法の1つとして、スタンプサービスがある。例えば、店舗は、スタンプカードやクーポンを顧客に発行し、顧客は、商品購入の際に、スタンプカードを提示してスタンプの押印を受けたり、クーポンを受け取ったりし、所定数のスタンプやクーポンを収集することで特典を得ている。クーポン、例えば、電子クーポンとは、テキストデータ又は画像データによって構成され、携帯電話等の携帯端末をはじめとする通信端末、情報端末などの画面に表示されるものをいう。上記のような電子クーポンとしては、インターネット上で配布される、商店や飲食店、オンラインショップなどの電子クーポンがあり、該電子クーポンをネットワークから直接ICカードへダウンロードする例が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、顧客が使用する携帯電話を顧客の識別に用いるとともに、顧客の累積ポイントを携帯電話あるいは管理サーバに蓄積する構成とすることで、顧客は、携帯電話を所有し
ていれば、業者毎に紙等の媒体であるカードやクーポンを所有する必要がなく、カードの紛失により累積ポイントが消滅したりすることを防ぐことができるポイント管理方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−357019号公報
【特許文献2】特開2003−168040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1では、電子クーポンをネットワークから直接ICカードへダウンロードすることでクーポンの情報を転々流通させることについて述べられているが、店舗のスタンプカードやポイントカード等をユーザに意識させることなく自動的に生成するというものではない。
【0006】
また、前記特許文献2では、携帯電話側で顧客ID及びポイント管理アプリケーションをWEBサーバより受信・起動後、POS端末との通信を確立した上で、該POS端末よりポイント情報を受信する。上記技術では、顧客数の増加等に伴い、サーバ側の負荷が増大してしまうという問題がある。また、店舗のスタンプカードやポイントカード等をユーザに意識させることなく自動的に生成するというものではない。
【0007】
本発明は、上記のような課題に対応するもので、その目的は、サーバ側の負荷を軽減しつつ店舗のスタンプカードをユーザに意識させることなく自動的に生成することのできる携帯端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、サーバとの通信機能を備えた携帯端末であって、前記携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けて記憶するスタンプ付与情報記憶手段と、前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定する店舗特定手段と、前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成するスタンプカード自動生成手段と、を有することを特徴とする携帯端末を要旨としている。
【0009】
また、請求項2に記載されるように、請求項1記載の携帯端末において、前記サーバより送信される前記携帯端末ユーザの商品購入履歴に係る情報を受信するユーザ購入履歴受信手段をさらに備え、前記スタンプ付与情報記憶手段は、スタンプ情報の更新履歴に係る履歴情報を保持し、前記スタンプカード自動生成手段は、前記購入履歴のある店舗の電子スタンプカードを生成する購入履歴店舗スタンプカード自動生成手段を有する。
【0010】
また、請求項3に記載されるように、請求項1記載の携帯端末において、前記サーバより送信される前記携帯端末の近傍に位置する店舗の情報を受信する店舗情報受信手段をさらに備え、前記店舗特定手段は、前記店舗の位置情報と、前記更新履歴がない場合に、前記店舗の情報を新たな店舗の情報として前記スタンプ付与情報記憶手段に格納する新店舗情報格納手段を備え、前記スタンプカード自動生成手段は、前記新たな店舗の情報に基づき電子スタンプカードを生成する新店舗スタンプカード自動生成手段を有する。
【0011】
また、請求項4に記載されるように、前記携帯端末は、車両に搭載された車載端末であることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載されるように、請求項4記載の車載端末において、携帯端末と接続し通信を行うための通信手段を備え、前記通信手段により、生成される電子スタンプカードを携帯端末に送信する。
【0013】
また、請求項6に記載されるように、店舗のスタンプカードを生成する方法であって、店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けてスタンプ付与情報記憶手段に記憶させるステップと、携帯端末の位置情報を取得するステップと、前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定するステップと、前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成するステップと、を含むことを特徴とするスタンプカード自動生成方法として構成することができる。
【0014】
また、請求項7に記載されるように、店舗のスタンプカードを生成させるためにコンピュータを、店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けてスタンプ付与情報記憶手段に記憶させる手段と、携帯端末の位置情報を取得する手段と、前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定する手段と、前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成する手段として機能させるためのスタンプカード自動生成プログラムとして構成することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、携帯端末ユーザが店舗に来店した際、携帯端末自身でその店舗のスタンプ付与規則に基づき所定のポイントを付与したスタンプカードを自動生成してユーザに提示するようにしたので、ユーザにスタンプカード作成のための煩わしさを意識させることなく、容易にスタンプカードを用いたショッピングが可能となる。
【0016】
また、ユーザが店舗で商品を購入したとき、商品購入に対してスタンプ付与規則に基づく所定のポイントが付与されたスタンプカードがユーザに提示される。これにより、ユーザの購買意欲が刺激され、別の商品をさらに購入する蓋然性を高めることが可能となる。
【0017】
さらに、携帯端末ユーザがある店舗近辺にいる場合に、その店舗のスタンプカードが未生成であれば、ユーザに意識させることなく自動的に生成してユーザ端末に提供する。これにより、ユーザに対しその店舗での商品購入の促進を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態にかかるスタンプ管理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる携帯端末の構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる店舗管理サーバの例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる携帯端末の基本情報の例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態にかかる携帯端末内のスタンプカードDBのデータ格納例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態にかかる店舗管理サーバ内のユーザDBのデータ格納例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態にかかる店舗管理サーバ内の店舗DBのデータ格納例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態にかかる携帯端末での処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態にかかる携帯端末に表示される画面例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態にかかる携帯端末でのスタンプカード初期付与処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態にかかる携帯端末での商品購入時ポイント付与処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態にかかる車載端末の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施形態にかかるスタンプ管理システムの構成例を示す図である。
【0020】
図1において、スタンプ管理システムは、インターネット等のネットワーク2に接続され、店舗情報やユーザの商品購入履歴等を管理する店舗管理サーバ1と、スタンプ付与後のスタンプカード表示処理、スタンプカードの自動生成処理等を行う携帯端末5を備える。
【0021】
ネットワーク2は携帯電話事業者等のネットワーク3と接続され、ネットワーク3には、ユーザUの所持する上記携帯端末5、例えば、携帯電話、パーソナルコンピュータ的に利用可能なスマートフォン、電子書籍端末、PDA等の携帯端末5との間で無線通信を行う基地局4が接続され、携帯端末5は、一般的なブラウザを備える。ブラウザは、インターネットの標準プロトコルであるHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等に従い、HTML(Hyper Text Markup Language)等の言語で記述されたページデータの要求、取得及び表示、フォームデータの送信等を行う機能を有している。また、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)7に代表される携帯端末5の位置情報を取得する機能を有する。なお、参照符号6で示すのはスタンプカード発行主の店舗である。
【0022】
図2は、本実施形態の携帯端末5の構成例を示す図であり、GPS衛星7(図1)からの信号を受信するGPS受信部51と、基地局4(図1)との間で音声および非音声のデータ送受信を行うセルラー送受信部52と、音声および非音声のデータ処理を行うデータ処理部53と、データ処理の過程で使用されるデータを保持する記憶部54と、デジタルカメラ機能を提供するカメラ部55と、現在日時情報を出力する時計部56と、取得したデータ内容および機器状態を表示する液晶パネル等よりなる表示部57と、テンキー等よりなる操作部58と、マイク、スピーカを含む通話部59と、スタンプカード生成に必要なデータを蓄積するデータベース60とを備えている。
【0023】
図3は、本実施形態の店舗管理サーバ1の構成例を示す図であり、店舗端末31から入力されるユーザの商品の購入履歴等を管理するユーザデータベース(ユーザDB)更新処理部11と、該購入履歴の送信処理を行う購入履歴送信処理部12と、ユーザの携帯端末を識別するための端末機器番号やGPSを介した携帯端末の位置情報を取得するユーザ端末機器番号/GPS情報取得部13と、ユーザの情報を取得するユーザ情報取得部14と、店舗の情報を取得する店舗情報取得部15と、ショップを識別するショップIDを登録するユーザDBショップID登録部16と、店舗データベース(店舗DB)に蓄積されている情報を送信する店舗DB情報送信部17と、ユーザ情報を蓄積するユーザDB20、店舗情報を蓄積する店舗DB21とを備えている。
【0024】
図4は、携帯端末5の記憶部54で保存される携帯端末の基本情報を示す図である。携帯端末5の基本情報として、端末機器番号(例:00012345、22233777)、端末登録情報(例:契約者氏名,住所,メールアドレス等)が保存される。
【0025】
図5は、携帯端末5のスタンプカードDB60の例を示す図であり、店舗を識別するための店舗識別子を示す「ショップID」フィールド(例:xxx-123)と、店舗の位置を示す「店舗位置情報」フィールド(例:緯度経度情報(35.658704、139.745408))と、店舗において定めるスタンプサービスのポイント還元基準を示す「スタンプ付与規則」フィールド(例:規則1(来店時にスタンプ数「1」を付与)、規則2(100円分商品購入につきスタンプ数「1」を付与)と、店舗毎に定められるスタンプカードのデザイン情報を示す「カードデザイン」フィールドと、店舗毎に定められる電子スタンプのデザイン情報を示す「スタンプデザイン」フィールドと、現在のスタンプ数を示す「スタンプ数」フィールド(例:スタンプ数「11」)と、スタンプカードの更新履歴を示す「スタンプ更新履歴」フィールド(例:2009年12月25日に初更新、スタンプ数「1」を付与、2010年1月3日にスタンプ数「10」を付与)と、を含んでいる。
【0026】
図6は、店舗管理サーバ1内のユーザDB20のデータ格納例を示す図であり、携帯端末5のユーザを識別する識別子を示す「ユーザID」フィールド(例:AAAA)と、携帯端末5の機器番号を示す「ユーザ端末機器番号」フィールド(例:00012345、22233777、この場合、ユーザは2台の携帯端末を保有)と、店舗識別子を示す「ショップID」フィールド(例:xxx−123(2009/12/25)、zzz−821(2010/1/15)、この場合、2つの店舗のショップIDがある。ユーザID「AAAA」のユーザに、店舗xxx−123のスタンプカードと、店舗zzz−821のスタンプカードを付与したこと示す)と、店舗でユーザが商品購入した購入履歴を示す「購入履歴」フィールド(例:2009/12/25,¥1000、12月25日に¥1000の商品を購入したこと示す購入履歴情報)とを含んでいる。本例の場合、ユーザID「AAAA」のユーザが2台の携帯電話を保有し、店舗xxx−123のスタンプカードと、店舗zzz−821のスタンプカードが、それぞれの携帯電話に付与される。一方の携帯電話(携帯電話A)のスタンプカードにポイントが付与されれば、他方の携帯電話(携帯電話B)にも同一のスタンプカードの内容が表示される。
【0027】
図7は、店舗管理サーバ1内の店舗DBのデータ格納例を示す図であり、店舗識別子を示す「ショップID」フィールド(例:xxx-123)と、店舗の位置を示す「店舗位置情報」フィールド(例:緯度経度情報(35.658704、139.745408))と、店舗において定めるスタンプサービスのポイント還元基準を示す「スタンプ付与規則」フィールド(例:規則1(来店時にスタンプ数「1」を付与)、規則2(100円分商品購入につきスタンプ数「1」を付与)と、店舗毎に定められるスタンプカードのデザイン情報を示す「カードデザイン」フィールドと、店舗毎に定められる電子スタンプのデザイン情報を示す「スタンプデザイン」フィールドとを含んでいる。
【0028】
図8は、本発明の実施形態にかかる携帯端末5での処理手順を示すフローチャートである。本実施形態は、携帯端末5のユーザが店舗に来店した際に携帯端末5側でポイント付与後のスタンプカードを自動的に生成して表示することを特徴とする。
【0029】
本実施形態において、GPS受信部51はGPS信号を受信することで携帯端末位置情報を取得する(ステップS11)。この携帯端末位置情報はデータ処理部53に送られる。データ処理部53は、スタンプカードDB60にアクセスして格納されているショップID毎の店舗位置情報を店舗情報として取得し(ステップS12)、GPS信号に基づく携帯端末5の位置情報と、スタンプカードDB60に格納されている店舗位置情報とを比較し、携帯端末の位置から所定の範囲内(例えば半径100m以内)に位置する店舗があるか否かを判断する(ステップS13)。ステップS13で、店舗の所定の範囲内に携帯端末が位置していると判断される場合には(ステップS13でYES)、データ処理部53は、その店舗をスタンプサービス提供主体と判断し、その店舗のスタンプカードが有効であるか否か判断する。例えば、データ処理部53はスタンプカードDB60に格納されている「スタンプ更新履歴」を参照し、スタンプカードの有効期限を判定する(ステップS14)。例えば、スタンプの更新が所定期間内になされている場合は、スタンプカードが有効であると判断する(ステップS14でYES)。
【0030】
上記のようにしてステップS14でスタンプカードが有効であると判断された場合、データ処理部53はポイント付与処理、例えば、店舗毎に予め定められるスタンプ付与規則に従いポイントを付与する処理を行う。スタンプの付与規則としては、店舗での買い物等を積極的に誘引するようなポイント付与数が与えられる。例えば、店舗来店時に、スタンプ付与数を「2」としたり、商品購入1000円につきスタンプ数「5」を付与したりすることができる。
【0031】
データ処理部53は、上記「スタンプ付与規則」をスタンプカードDBにアクセスして参照し、例えば、店舗来店の際にスタンプ「1」を付与する規則を定めている場合、スタンプ数「1」の付与情報を電子スタンプ化する(ステップS17)。そして、該電子スタンプを識別された店舗指定のスタンプカードデザインに電子押印する処理を行って、その処理結果を表示部57に出力する。表示部57では、スタンプが電子押印されたスタンプカードが表示される(ステップS18)。
【0032】
図9は、携帯端末5の表示部57に表示されるスタンプカードの例を示す図である。携帯端末5の表示部57では、例えば、同図に示すように、店舗毎のカードデザインを持ったスタンプカードが表示される。本例では、スタンプカードに2つのスタンプがすでに電子押印されており、新たにスタンプ数「1」が店舗来店時の特典として付与される場合を例示しており、合計3つの電子スタンプが押印されたスタンプカードがユーザの携帯端末5に表示される。
【0033】
以上のように、本実施形態では、携帯端末ユーザが来店実績のある店舗近辺にいる場合に、その店舗のスタンプカードが有効であれば、該店舗のスタンプ付与規則に基づきポイントが付与され、ポイント付与後のスタンプカードが生成され携帯端末5に表示される。すなわち、ユーザに意識させることなく自動的にポイント付与後のスタンプカードを提供することができる。また、本実施形態によれば、携帯端末5側でポイントの付与されたスタンプカードを自動生成するようにしたので、サーバ側の負荷が軽減され、スタンプカード提供のリアルタイム性を向上させることが可能になる。さらに、パケット通信料なしでポイントが付与できるようになり、通信コスト削減に寄与することができる。
【0034】
一方、上記処理のステップS13において、携帯端末の位置から所定の範囲内に位置する店舗がないと判断された場合(ステップS13でNO)、又は携帯端末の位置から所定の範囲内に位置する店舗がある(ステップS13でYES)もののその店舗のスタンプカードの有効期限が切れていると判断された場合(ステップS14でNO)、携帯端末5のデータ処理部53は、携帯端末5の状態に応じて、スタンプカードの初期付与処理要求又は購入ポイント付与処理要求を店舗管理サーバ1に対して行う(ステップS15)。例えば、初期付与要求信号又は購入ポイント付与要求信号を生成し、セルラー送受信部52を介して店舗管理サーバ1に送信する。店舗管理サーバ1では、受信した初期付与要求信号又は購入ポイント付与要求信号に基づいた処理がなされる。以下、店舗管理サーバ1側で行われるスタンプカードの初期付与処理、購入ポイント付与処理について順を追って説明する。
【0035】
図10は、スタンプカード初期付与処理例を示すフローチャートである。本実施形態は携帯端末5の状態として、携帯端末5ユーザが店舗の近辺に来た場合であって、その店舗のスタンプカード(未保有)を自動的に生成してユーザの携帯端末5に提供することを特徴とする。
【0036】
店舗管理サーバ1において、携帯端末5より送信されるポイントの初期付与要求信号が受信されると、ユーザ端末機器番号及びGPS情報取得部13では、携帯端末5より送信される携帯端末5の基本情報と、携帯端末5の位置情報とが取得される(ステップS21)。ユーザ情報取得部14は、ユーザデータベース(ユーザDB)20にアクセスし、ユーザ情報を取得する(ステップS22)。例えば、携帯端末基本情報とユーザDB20内に蓄積されているユーザ端末機器番号とを比較し、一致するユーザIDの情報をユーザDB20から抽出し、それをユーザ情報として取得する。店舗情報取得部15は、店舗データベース(店舗DB)21にアクセスし、店舗情報を取得する(ステップS23)。例えば、受信した携帯端末5の位置情報と店舗DB21に蓄積されている店舗位置情報とを比較し、一致あるいは所定の範囲内にある店舗を識別し、その識別された店舗のID(ショップID)と、該ショップIDに対応する「スタンプ付与規則」、「カードデザイン」、「スタンプデザイン」の情報を店舗情報として取得する。ユーザDBショップID登録部16では、上記のようにして識別されたショップIDをユーザDB20に登録する(ステップS24)。例えば、ショップIDと、そのショップIDに対応する店舗における購入履歴の情報がユーザDB20に登録される。店舗DB情報送信部17は、ステップS23において取得した店舗情報を携帯端末5に送信する(ステップS25)。
【0037】
図8に戻り、携帯端末5のセルラー送受信部52は、店舗管理サーバ1の店舗DB情報送信部17から送信される店舗情報を受信する(ステップS16)。データ処理部53は、該受信した店舗情報をスタンプカードDB60に書き込む。店舗情報をスタンプカードDB60に書き込んだ後、データ処理部53は、受信した店舗情報に基づき、スタンプカードの生成処理を行う(ステップS18)。例えば、識別した店舗のID(ショップID)に対応するスタンプカードのカードデザインの情報が抽出され、抽出された情報が表示部57に出力されてスタンプカードが携帯端末5に表示される。本態様は、ユーザがその店舗のスタンプカードを保有していない場合であって、生成されるスタンプカードに電子スタンプが押印されていない場合を例示しているが、スタンプカード初期付与時のスタンプ数を予め定めておき、そのスタンプ数をスタンプカード初期生成の際に押印して提供するような態様であってもよい。初期付与時のスタンプ数は、例えば、「スタンプ付与規則」に定めておけばよい。
【0038】
以上のように、本実施形態では、携帯端末ユーザが店舗への来店がなくスタンプカードを保有していない場合であっても、店舗の近辺に携帯電話5が存在する場合に、店舗管理サーバ1が、携帯端末5から送信される携帯端末位置情報を基にスタンプカードの生成に必要な店舗情報を携帯端末5に送信し、その店舗情報に基づいて携帯端末5が、スタンプカードを自動生成する。これにより、店舗の近くにいるユーザに意識させることなくスタンプカードの提供を実現することができる。
【0039】
また、サーバ側でスタンプカードの自動生成に必要な店舗情報を生成するようにしたので、携帯端末側の負荷が軽減される。
【0040】
次に、店舗管理サーバ1側でなされる購入ポイント付与処理について説明する。
【0041】
図11は、購入ポイント付与処理例を示すフローチャートである。本実施形態は携帯端末5ユーザの保有していたスタンプカードの有効期限切れている場合であっても、そのスタンプカードを発行した店舗での商品購入を契機に、スタンプカードを再生成してユーザに提示することを特徴とする。
【0042】
店舗管理サーバ1において、携帯端末5より送信されるポイントの購入ポイント付与要求信号が受信されると、店舗に備え付けられる店舗端末31から送信される商品購入通知があった否かが判断される(図示省略)。この判断で商品購入通知があったと判断された場合、ユーザが購入した商品の購入情報が店舗管理サーバ1から携帯端末5に送信される。この処理について詳述すると、ユーザがある店舗で商品を購入した場合、まず、その店舗端末31から商品の購入情報が店舗管理サーバ1に送信される。例えば、店舗端末31からユーザIDと商品購入情報が店舗管理サーバ1のユーザDB更新処理部11に送られる。ユーザDB更新処理部11では、上記ユーザIDに対応する商品購入情報がユーザDB20の「購入履歴」に書き込まれ、データの更新処理が行われる(ステップS31)。購入履歴送信処理部12は、上記のようにして更新した後の購入履歴データを携帯端末5に送信する(ステップS32)。
【0043】
図8に戻り、携帯端末5のセルラー送受信部52は、店舗管理サーバ1の購入履歴送信処理部12から送信される購入履歴情報を受信する(ステップS16)。データ処理部53は、該受信した購入履歴情報をスタンプカードDB60に書き込む。ここでは、スタンプカードDBに「購入履歴」の情報を示す「購入履歴」フィールドがあるものとする。購入履歴情報がスタンプカードDB60に書き込まれた後、データ処理部53は、購入履歴情報に基づき、スタンプカードの生成処理を行う(ステップS18)。例えば、データ処理部53は購入履歴のある店舗のIDを識別し、その識別した店舗のカードデザインの情報を抽出して表示部57に出力する。これにより、店舗のスタンプカードが携帯端末5に表示される。
【0044】
本態様は、例えば、以前ある店舗で商品を購入してその店舗のスタンプカードを保有していたが、スタンプカードの有効期限が切れてしまっているような場合であって、商品を購入したことがある店舗で再度商品購入がされたことを検出しそれを契機に、商品の購入履歴の情報が最新のものに更新される。そして、その更新に伴いスタンプカードの生成に必要な購入履歴情報が携帯端末5に送信されるので、ユーザに対し、スタンプカードの期限切れを意識させることなく、商品購入したその場で自動生成されたスタンプカードを提供できる。これにより、スタンプカードのサービスを途切れなく、継続して提供していくことが可能になり、またポイントの獲得漏れを防ぐことができる。結果として、ユーザに対する商品購入意欲が刺激され、販売促進をより高めることが期待できるという効果を奏する。
【0045】
また、商品購入履歴が更新された際に、スタンプ付与数を増やす等とした「スタンプ付与規則」を定めておくことで、ユーザにとって魅力の多いポイントキャンペーン等を提供することが可能となると共に、有効的な販売促進効果が得られる。
【0046】
さらに、サーバ側で、ユーザの商品購入履歴情報に基づきスタンプカードを自動生成するようにしたので、携帯端末側の負荷が軽減される。
【0047】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る携帯端末におけるスタンプカードの自動生成、表示処理の一例について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、携帯端末5が備える機能を車載端末においても備えることができる。
【0048】
図12は、本発明の実施形態にかかる車載端末70の構成例を示す図であり、上述した携帯端末5との違いは、GPS信号に基づくカーナビゲーション機能を備えるカーナビ部74、携帯端末5とP2P通信(ピアツーピア(P2P;PeertoPeer)通信を行う機能、例えば、無線LAN、Bluetooth等を備える通信部77、他の車に搭載される車載端末80と車々間通信を行う機能、例えば、無線LAN、UWD(ウルトラワイドバンド)等を備える車々間通信部76を備えている点である。本態様では、制御部75が携帯端末5のデータ処理部53に対応する処理を行う。すなわち、制御部75は、識別した店舗のID(ショップID)に対応する「スタンプ付与規則」に従ってスタンプカードにポイントを付与し、表示部78に出力する。そして、ポイント付与後のスタンプカードを、通信部77を介して携帯端末5に転送する。これにより、例えば、街中を車で移動中に店舗に近づくと、車載端末70から携帯端末5にスタンプカードが生成されたことが通知される。そのため、車で移動中であっても、ユーザは店舗のスタンプカードが生成されたことを意識することなく知ることができ、商品の購入機会を失わないで済むようになる。
【0049】
また、車載端末70において生成されたスタンプカードは、車々間通信部76の通信機能を用いて、他の車両(例:前後の車両)に搭載される車載端末80に送信を行うこともできる。例えば、店舗管理サーバ1のユーザDB20に家族割引サービスの対象グループのメンバー一覧(車載端末のID等)を格納しておき、操作部79の操作により前後の車両にスタンプカードを送信する要求があったときに、制御部75が、店舗管理サーバ1のユーザDB20にアクセスして上記前後の車載端末IDを検出した場合には、該前後の車両に対してスタンプカードを送信するための指示を車々間通信部76に送る。車々間通信部76は当該指示に基づいて、スタンプカードを生成させるための情報を前後の車両に送信する。これにより、携帯端末5のユーザが乗っている車と、該ユーザの家族(例:家族割引加入)が乗っている車間でスタンプカードを共有することができる。この場合、携帯端末5のユーザの登録があれば、該ユーザの家族が所有している携帯端末に対してもスタンプカードが自動生成されるようになり、家族単位でスタンプカードサービスを受けることができる。
【0050】
なお、上述した実施形態では、携帯端末5の位置情報は、GPS衛星7からのGPS受信により取得する例を説明したが、例えば、Wi−Fiの機能を用いることで、GPS機能を用いなくても、街中やビル内等の周囲にある無線LAN基地局等のアクセスポイントからの電測情報から、位置情報を取得することができる。この機能により、携帯端末5は、GPS機能では位置を特定しづらいビルの谷間や地下街等においても、位置情報を得ることができる。その結果、地下街等にある店舗のスタンプカードも携帯端末5で自動生成できるようになり、ユーザに対し、興味のある多くの店舗のスタンプカードを意識させることなく提供することができる。
【0051】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0052】
1 店舗特典管理サーバ
11 ユーザDB更新処理部
12 購入履歴送信処理部
13 ユーザ端末機器番号/GPS情報取得部
14 ユーザ情報取得部
15 店舗情報取得部
16 ユーザDBショップID登録部
17 店舗DB情報送信部
20 ユーザデータベース(ユーザDB)
21 店舗データベース(店舗DB)
2、3 ネットワーク
31 店舗端末
4 基地局
5 携帯端末
51、71 GPS受信部
52 セルラー送受信部
53 データ処理部
54、80 記憶部
55 カメラ部
56 時計部
57、78 表示部
58、79 操作部
59 通話部
60、73 スタンプカードデータベース(スタンプカードDB)
6 店舗
7 GPS衛星
70、80 車載端末
72 無線送受信部
74 カーナビ部
75 制御部
76 車々間通信部
77 通信部
U ユーザ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバとの通信機能を備えた携帯端末であって、
前記携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けて記憶するスタンプ付与情報記憶手段と、
前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定する店舗特定手段と、
前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成するスタンプカード自動生成手段と、
を有することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記サーバより送信される前記携帯端末ユーザの商品購入履歴に係る情報を受信するユーザ購入履歴受信手段をさらに備え、
前記スタンプ付与情報記憶手段は、スタンプ情報の更新履歴に係る履歴情報を保持し、
前記スタンプカード自動生成手段は、前記購入履歴のある店舗の電子スタンプカードを生成する購入履歴店舗スタンプカード自動生成手段を有する、請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記サーバより送信される前記携帯端末の近傍に位置する店舗の情報を受信する店舗情報受信手段をさらに備え、
前記店舗特定手段は、前記店舗の位置情報と、前記更新履歴がない場合に、前記店舗の情報を新たな店舗の情報として前記スタンプ付与情報記憶手段に格納する新店舗情報格納手段を備え、
前記スタンプカード自動生成手段は、前記新たな店舗の情報に基づき電子スタンプカードを生成する新店舗スタンプカード自動生成手段を有する、請求項1記載の携帯端末。
【請求項4】
前記携帯端末は、車両に搭載された車載端末であることを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載の車載端末。
【請求項5】
携帯端末と接続し通信を行うための通信手段を備え、
前記通信手段により、生成される電子スタンプカードを携帯端末に送信することを特徴とする請求項4記載の車載端末。
【請求項6】
店舗のスタンプカードを生成する方法であって、
店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けてスタンプ付与情報記憶手段に記憶させるステップと、
携帯端末の位置情報を取得するステップと、
前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定するステップと、
前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成するステップと、
を含むことを特徴とするスタンプカード自動生成方法。
【請求項7】
店舗のスタンプカードを生成させるためにコンピュータを、
店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けてスタンプ付与情報記憶手段に記憶させる手段と、
携帯端末の位置情報を取得する手段と、
前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定する手段と、
前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成する手段として機能させるためのスタンプカード自動生成プログラム。
【請求項1】
サーバとの通信機能を備えた携帯端末であって、
前記携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けて記憶するスタンプ付与情報記憶手段と、
前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定する店舗特定手段と、
前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成するスタンプカード自動生成手段と、
を有することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記サーバより送信される前記携帯端末ユーザの商品購入履歴に係る情報を受信するユーザ購入履歴受信手段をさらに備え、
前記スタンプ付与情報記憶手段は、スタンプ情報の更新履歴に係る履歴情報を保持し、
前記スタンプカード自動生成手段は、前記購入履歴のある店舗の電子スタンプカードを生成する購入履歴店舗スタンプカード自動生成手段を有する、請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記サーバより送信される前記携帯端末の近傍に位置する店舗の情報を受信する店舗情報受信手段をさらに備え、
前記店舗特定手段は、前記店舗の位置情報と、前記更新履歴がない場合に、前記店舗の情報を新たな店舗の情報として前記スタンプ付与情報記憶手段に格納する新店舗情報格納手段を備え、
前記スタンプカード自動生成手段は、前記新たな店舗の情報に基づき電子スタンプカードを生成する新店舗スタンプカード自動生成手段を有する、請求項1記載の携帯端末。
【請求項4】
前記携帯端末は、車両に搭載された車載端末であることを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載の車載端末。
【請求項5】
携帯端末と接続し通信を行うための通信手段を備え、
前記通信手段により、生成される電子スタンプカードを携帯端末に送信することを特徴とする請求項4記載の車載端末。
【請求項6】
店舗のスタンプカードを生成する方法であって、
店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けてスタンプ付与情報記憶手段に記憶させるステップと、
携帯端末の位置情報を取得するステップと、
前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定するステップと、
前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成するステップと、
を含むことを特徴とするスタンプカード自動生成方法。
【請求項7】
店舗のスタンプカードを生成させるためにコンピュータを、
店舗識別子と、店舗の位置情報と、スタンプの付与規則とを関連付けてスタンプ付与情報記憶手段に記憶させる手段と、
携帯端末の位置情報を取得する手段と、
前記携帯端末の位置情報を取得した際に、前記スタンプ付与情報記憶手段に記憶されている店舗の位置情報に基づいて、前記携帯端末の近傍に位置する店舗を特定する手段と、
前記特定した店舗のスタンプ付与規則に基づいてスタンプ情報を生成し、その生成したスタンプ情報を付与して電子スタンプカードを生成する手段として機能させるためのスタンプカード自動生成プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−186773(P2011−186773A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−51229(P2010−51229)
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】
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