携帯電話機、出力制御方法及びプログラム
【課題】ユーザが、着信音から、発信者からの過去の着信状況を把握可能にすると共に、特定者からの発信であることを特定しやすくした携帯電話機を提供する。
【解決手段】携帯電話機は、スピーカと、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部とを備え、着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定し、特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる。
【解決手段】携帯電話機は、スピーカと、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部とを備え、着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定し、特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機に関し、特に、電話やメールの着信時に出力する着信音を決定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機の着信音として用いられる音データを、インターネットを介してダウンロードできるようなサービスが提供されており、各携帯電話機には、複数の音データが記憶されるようになっている。
【0003】
記憶されている複数の音データを活用するための技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0004】
この特許文献1の技術は、アドレス帳において各通信相手の連絡先を分類する5つのグループそれぞれについて、過去の着信状況(着信回数や着信間隔等)についての4つの条件それぞれを満たす場合に発生させるべき着信音を示す情報を登録しておき、発信者の過去の着信状況に基づいて着信時に出力する着信音を変更するものである。
【0005】
これにより、携帯電話機に記憶されている複数の音データを用いて、着信音を出力させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−244280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、携帯電話機の着信音により、発信者からの過去の着信状況をユーザが把握できるようにしたいという要望があり、このために、上述の特許文献1の技術を適用することが考えられる。
【0008】
しかしながら、特許文献1の技術によれば、5つのグループそれぞれについて4つの条件それぞれを満たす場合に発生させるべき着信音を定義しているので、その組み合わせは20通りもあり、携帯電話機のユーザは、着信音から発信者の過去の着信状況を把握することは難しいと考えられる。
【0009】
また、特定の発信者(例えば、家族や恋人等であり、以下、「特定者」ともいう)から着信があった場合には、一般的には、なるべく早く応答したいと考えるため、この特定者からの着信であることを、着信音から知ることができるほうが望ましい。
【0010】
しかしながら、特許文献1の技術によれば、特定者からの着信時にも、過去の着信状況に応じた着信音が出力され、特定者からの着信を着信音から知ることは難しい。
【0011】
そこで、携帯電話機のユーザが、着信音から、発信者からの過去の着信状況を把握可能にすると共に、特定者からの発信であることを特定しやすくした携帯電話機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係る携帯電話機の一態様は、スピーカと、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部と、着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定し、特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる出力制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上記構成を備える本発明に係る携帯電話機によれば、着信音から、発信者からの過去の着信状況を把握可能にすると共に、特定者からの発信であることを特定しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態に係る携帯電話機100の開状態及び閉状態の外観を示す図
【図2】携帯電話機100の主要部の機能構成を示すブロック図
【図3】アドレス帳10及び頻度テーブル30のデータ構成及び内容例と、特定者情報20の内容例とを示す図
【図4】電話履歴テーブル40、メール履歴テーブル50、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70のデータ構成及び内容例を示す図
【図5】携帯電話機100の制御部150による算出処理を示すフローチャート
【図6】携帯電話機100の制御部150による設定処理を示すフローチャート
【図7】携帯電話機100の電話着信音設定画面G10及びG11と、音データ選択画面G20とを示す図
【図8】携帯電話機100の制御部150による着信時処理を示すフローチャート
【図9】変形例に係る携帯電話機200の主要部の機能構成を示すブロック図
【図10】頻度テーブル36、履歴テーブル45及び着信音テーブル66のデータ構成及び内容例を示す図
【図11】携帯電話機200の制御部220による算出処理を示すフローチャート
【図12】携帯電話機200の制御部220による設定処理を示すフローチャート
【図13】携帯電話機200の制御部220による着信時処理を示すフローチャート
【図14】更なる変形に係る着信音テーブル80及び着信音テーブル85の内容例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る携帯電話機の一実施形態について説明する。
【0016】
≪実施の形態≫
【0017】
<1.概要>
【0018】
実施の形態に係る携帯電話機は、この携帯電話機のユーザにより予め指定された特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じて決定される着信音を出力するものである。
【0019】
そのために、この携帯電話機は、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベルそれぞれに、異なる着信音を対応付けて記憶している。
【0020】
ユーザが、その着信頻度をある程度把握している者、例えば、家族や恋人等を特定者として指定した場合に、各レベルと着信音との対応を覚えておくことで、着信音から、発信者についての着信頻度を感覚的に把握することができる。例えば、ユーザが、着信音に気づき、この携帯電話機を確認したところ、ある発信者Xさんからの着信であった場合に、もしもその着信音が特定者の着信音と同じものであれば、Xさんからの着信頻度が特定者と同程度であると簡単に知ることができる。
【0021】
また、特定者自身から着信があった場合、特定者を基準とした特定者の相対着信頻度は、一定(100%)となるため、特定者からの着信頻度がどのように変化しようとも、特定者からの着信時には、固定の着信音を出力することができる。従って、この携帯電話機のユーザは、発信者が特定者である可能性のある着信を、着信音から瞬時に知ることができる。
【0022】
なお、本実施の形態では、過去の着信状況の一例として着信頻度を用いて説明する。
【0023】
<2.装置構成>
【0024】
まず、実施の形態に係る携帯電話機100の装置構成について説明する。
【0025】
図1(a)は、携帯電話機100の開状態の外観を示す斜視図であり、図1(b)は、携帯電話機100の閉状態の外観を示す斜視図である。
【0026】
図1(a)及び(b)に示すように、携帯電話機100は、第1筐体1と第2筐体2からなる、いわゆる折りたたみ式の端末である。
【0027】
第1筐体1には、レシーバ6、ディスプレイ110が備えられており、第2筐体2には、スピーカ3、マイク4及びキー群5が備えられている。
【0028】
図1(b)に示すように、ディスプレイ110が視認できない閉状態から、ユーザが、第1筐体1を開くことで、図1(a)に示すように、ディスプレイ110が視認できる開状態へと変化することになる。
【0029】
<3.機能構成>
【0030】
図2は、携帯電話機100の主要部の機能構成を示すブロック図である。
【0031】
携帯電話機100は、同図に示すように、スピーカ3、マイク4、キー群5、レシーバ6、ディスプレイ110、通信部120、音声処理部130、計時部131、記憶部140及び制御部150を備える。
【0032】
なお、携帯電話機100は、プロセッサ及びメモリを含んで構成されており、制御部150の機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。
【0033】
ここで、キー群5は、ユーザにより押下されたキーに対応する入力信号を制御部150に送出する機能を有する。
【0034】
ディスプレイ110は、LCD(Liquid Crystal Display)を含み、制御部150の指示に従い、画像を表示する機能を有する。
【0035】
通信部120は、アンテナを介して基地局との間で電波の送受信を行う回路であり、受信信号を復調し、制御部150へ伝達する機能と、制御部150から受領した送信信号を変調し送信する機能を有する。
【0036】
音声処理部130は、制御部150から受領した受話信号をD/A変換し、レシーバ6から出力し、マイク4から入力された音声信号をA/D変換し、制御部150に送出する機能の他、特に、制御部150の指示に従って、着信音をスピーカ3から出力する機能を有する。
【0037】
計時部131は、いわゆる時計であり、現在日時を計時する機能を有する。
【0038】
記憶部140は、アドレス帳10、特定者情報20、頻度テーブル30、電話履歴テーブル40、メール履歴テーブル50、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70を記憶するためのメモリ領域である。アドレス帳10〜メール着信音テーブル70の内容については、図3及び図4を用いて後に詳細に説明するため、ここでは簡単に説明する。
【0039】
アドレス帳10は、各通信相手についての氏名、電話番号、メールアドレス等を登録したものであり、特定者情報20は、ユーザに指定された特定者を示す情報である。頻度テーブル30は、各通信相手についての着信頻度及び特定者を基準とした各通信相手の相対着信頻度を、電話とメールの着信それぞれについて登録したものである。
【0040】
また、電話履歴テーブル40は、電話の着信履歴を、メール履歴テーブル50は、メールの着信履歴をそれぞれ登録したものである。
【0041】
また、電話着信音テーブル60は、特定者を基準とした電話の相対着信頻度についての各レベルと音データとを対応付けて登録したものであり、メール着信音テーブル70は、特定者を基準としたメールの相対着信頻度についての各レベルと音データとを対応付けて登録したものである。
【0042】
なお、以下では、電話履歴テーブル40とメール履歴テーブル50とをまとめて、「各履歴テーブル」ともいい、電話着信音テーブル60とメール着信音テーブル70とをまとめて「各着信音テーブル」ともいう。
【0043】
ここで、本実施の形態では、音データとは、携帯電話機100の既定のメモリ領域に格納されている着信音用のデータであり、再生されることで、大きさ、高さ(周波数)及び音色により特徴づけられる音が出力されるものをいうこととする。また、この予め定められたメモリ領域は、携帯電話機100の内部メモリ上の所定領域だけでなく、携帯電話機100に対し装脱可能なSDメモリ等のメモリカードにおける所定領域が含まれるものとする。また、各音データは、ファイル単位で区別されるものとする。
【0044】
また、制御部150は、一般的な携帯電話機が有する機能、例えば通信部120を介して、基地局から受領した信号に基づいて、電話及びメールの着信を検出する機能や、各履歴テーブルを更新する機能の他、特に、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じた着信音を、音声処理部130を介して出力する機能を有する。制御部150は、設定部151、算出部152、表示制御部153及び出力制御部154を含んで構成される。
【0045】
ここで、設定部151は、ユーザ操作に応じて、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70における各レベルと音データとを対応付けて登録する機能を有する。
【0046】
算出部152は、一定期間周期(例えば、1週間)毎に、一定期間前から現在までの各通信相手についての着信頻度及び特定者を基準とした各通信相手の相対着信頻度を、電話とメールの着信それぞれについて算出し、頻度テーブル30を更新する機能を有する。
【0047】
表示制御部153は、各種処理結果に応じた画面をディスプレイ110に表示させる機能を有する。
【0048】
出力制御部154は、着信時に、頻度テーブル30及び各着信音テーブル(60、70)に基づいて、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じた音データを特定し、特定した音データに基づく着信音を、音声処理部130を介して、スピーカ3から出力する機能を有する。
【0049】
<4.データ>
【0050】
以下では、携帯電話機100が使用するデータについて、図3及び図4を用いて説明する。
<4−1.アドレス帳10>
【0051】
図3(a)は、アドレス帳10のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0052】
同図に示すように、アドレス帳10は、No.11、氏名12、電話番号13及びメールアドレス14から構成される情報である。
【0053】
なお、以下では、対応づけて登録されているNo.と、氏名と、電話番号と、メールアドレスとからからなる1件分の情報を「レコード」ともいう。
【0054】
ここで、No.11は、発信者となる各通信相手を識別するための識別情報であり、この例では、レコードの登録順に、1から1ずつ増加させた数字を用いている。
【0055】
また、氏名12は、対応するNo.が示す通信相手の名称であり、電話番号13は、その通信相手が所有する電話機に割り振られた電話番号であり、メールアドレス14は、その通信相手が所有するメールアドレスである。
【0056】
同図は、例えば、No.が「1」である通信相手の氏名は「A山B子」であり、電話番号は「090○○○○1111」であり、メールアドレスは「a○a@bbb.com」であることを示している。
<4−2.特定者情報20>
【0057】
図3(b)は、特定者情報20の内容例を示す図である。
【0058】
特定者情報20は、ユーザにより予め選択された特定者を示す情報であり、アドレス帳10に登録されているいずれかのNo.と一致するものである。同図では、特定者情報20が示す特定者は、No.が「1」である通信相手(つまりA山B子)であることを示している。
<4−3.頻度テーブル30>
【0059】
図3(c)は、頻度テーブル30のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0060】
同図に示すように、頻度テーブル30は、No.31、電話着信頻度32、メール着信頻度33、電話着信割合34及びメール着信割合35から構成される情報である。
【0061】
ここで、No.31は、発信者となる各通信相手を識別するための識別情報であり、アドレス帳10のNo.11と一致するものである。
【0062】
電話着信頻度32は、対応するNo.が示す通信相手についての一定時間内の電話の着信回数を示す情報であり、メール着信頻度33は、その通信相手についての一定時間内のメールの着信回数を示す情報である。
【0063】
また、電話着信割合34は、対応する電話着信頻度が示す電話の着信回数の、特定者情報20が示す特定者の電話着信頻度が示す電話の着信回数に対する割合(%)を示す情報である。つまり、電話着信割合34は、特定者を基準とした各通信相手の電話の相対着信頻度を示す情報である。
【0064】
また、メール着信割合35は、対応するメール着信頻度が示すメールの着信回数の、特定者情報20が示す特定者のメール着信頻度が示すメールの着信回数に対する割合(%)を示す情報である。つまり、メール着信割合35は、特定者を基準とした各通信相手のメールの相対着信頻度を示す情報である。
【0065】
同図は、例えば、No.が「1」である通信相手(つまりA山B子)の電話着信頻度は「10」回であり、メール着信頻度は「22」回であり、電話着信割合は「100」(=10/10×100)%であり、メール着信割合は「100」(22/22×100)%である。この例で、電話着信割合及びメール着信割合が「100」%であるのは、図3(b)に示す特定者情報20の例では、No.が「1」である通信相手が特定者であるためである。
【0066】
また、図3(c)は、例えば、No.が「2」である通信相手(つまりC川D男)の電話着信頻度は「1」回であり、メール着信頻度は「5」回であり、電話着信割合は「10」(=1/10×100)%であり、メール着信割合は「23」(≒5/22×100)%である。
【0067】
なお、電話着信割合及びメール着信割合は小数点以下を繰り上げた値を用いるものとする。
<4−4.電話履歴テーブル40>
【0068】
図4(a)は、電話履歴テーブル40のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0069】
同図に示すように、電話履歴テーブル40は、着信日時41及び発信者番号42から構成される情報である。
【0070】
なお、本願では、対応づけて登録されている着信日時と発信者番号とからなる1件分の情報、つまり1レコードを「電話履歴」ともいう。
【0071】
ここで、着信日時41は、各電話着信の着信日時を示す情報であり、発信者番号42は、対応する着信日時に行われた電話着信の発信者の電話番号を示す情報である。
【0072】
同図は、例えば、着信日時が「2011/8/1 9:01」である電話着信の発信者番号は「090○○○○1111」(つまり、この電話着信の発信者はA山B子)であることを示している。
<4−5.メール履歴テーブル50>
【0073】
図4(b)は、メール履歴テーブル50のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0074】
同図に示すように、メール履歴テーブル50は、着信日時51及び発信者アドレス52から構成される情報である。
【0075】
なお、本願では、対応づけて登録されている着信日時と発信者アドレスとからなる1件分の情報、つまり1レコードを「メール履歴」ともいう。
【0076】
ここで、着信日時51は、各メール着信の着信日時を示す情報であり、発信者アドレス52は、対応する着信日時に行われたメール着信の発信者のメールアドレスを示す情報である。
【0077】
同図は、例えば、着信日時が「2011/8/1 8:50」であるメール着信の発信者アドレスは「a○a@bbb.com」(つまり、このメール着信の発信者はA山B子)であることを示している。
<4−6.電話着信音テーブル60>
【0078】
図4(c)は、電話着信音テーブル60のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0079】
同図に示すように、電話着信音テーブル60は、レベル61及び音データ62から構成される情報である。
【0080】
ここで、レベル61は、特定者を基準とした電話の相対着信頻度の範囲を表す情報であり、音データ62は、特定者を基準とした発信者の電話の相対着信頻度が、対応するレベルが表す範囲に含まれる場合に、着信音として出力する音データを示す情報である。
【0081】
同図は、例えば、レベルが「170%以上210%以下」である場合には、音データ「D」に基づく着信音を出力することを示している。
<4−7.メール着信音テーブル70>
【0082】
図4(d)は、メール着信音テーブル70のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0083】
同図に示すように、メール着信音テーブル70は、レベル71及び音データ72から構成される情報である。
【0084】
ここで、レベル71は、特定者を基準としたメールの相対着信頻度の範囲を表す情報であり、音データ72は、特定者を基準とした発信者のメールの相対着信頻度が、対応するレベルが表す範囲に含まれる場合に、着信音として出力する音データを示す情報である。
【0085】
同図は、例えば、レベルが「85%以上100%以下」である場合には、音データ「G」に基づく着信音を出力することを示している。
【0086】
<5.動作>
【0087】
上記構成を備える携帯電話機100の動作について、図5〜図8を用いて説明する。
<5−1.算出処理>
【0088】
まず、算出処理について説明する。
【0089】
図5は、携帯電話機100の制御部150による算出処理を示すフローチャートである。
【0090】
同図に示す算出処理は、携帯電話機100の運用開始から一定期間を経過する毎に実行される。
【0091】
制御部150の算出部152は、算出処理を開始すると、計時部131から現在日時を取得し、処理対象とする通信相手を示すNo.(以下、「対象No.」という)を、「1」に初期化する(ステップS1)。
【0092】
また、算出部152は、対象No.が、アドレス帳10に登録されているNo.のうちの最大のNo.以下であるかを判定する(ステップS2)。
【0093】
対象No.が最大のNo.以下である場合に(ステップS2:YES)、算出部152は、アドレス帳10から、対象No.と一致するNo.と対応付けて登録されている電話番号及びメールアドレスを取得する(ステップS3)。
【0094】
例えば、対象No.が「1」である場合には、電話番号として「090○○○○1111」と、メールアドレスとして「a○a@bbb.com」を取得する。
【0095】
続いて、算出部152は、電話履歴テーブル40を参照して、ステップS3で取得した電話番号を発信者番号に含み、かつ取得してある現在日時から一定期間前までの着信日時を含むレコード数、つまり電話履歴の数をカウントする。また、算出部152は、メール履歴テーブル50を参照して、ステップS3で取得したメールアドレスを発信者アドレスに含み、かつ取得してある現在日時から一定期間前までの着信日時を含むレコード数、つまりメール履歴の数をカウントする。
【0096】
そして、算出部152は、頻度テーブル30において、対象No.と一致するNo.と対応付けられた電話着信頻度、メール着信頻度を、カウントした電話履歴の数、メール履歴の数でそれぞれ更新する(ステップS4)、処理No.を1増加させ(ステップS5)、再びステップS2から処理を行う。
【0097】
対象No.が、最大のNo.より大きくなった場合(ステップS2:NO)、各通信相手についての電話着信頻度及びメール着信頻度の算出が完了したことになる。
【0098】
続いて、算出部152は、各通信相手についての頻度テーブル30における電話着信割合及びメール着信割合の更新を行うために、ステップS1の処理と同様に、対象No.を、「1」に初期化する(ステップS6)。また、算出部152は、ステップS2の処理と同様に、対象No.が、最大のNo.以下であるかを判定する(ステップS7)。
【0099】
対象No.が最大のNo.以下である場合に(ステップS7:YES)、算出部152は、頻度テーブル30に登録されている、特定者情報20が示す特定者の電話着信頻度pFsに対する対象No.が示す発信者の電話着信頻度pFtの割合pRt=pFt/pFs×100を算出する。また、算出部152は、同様に、頻度テーブル30に登録されている、特定者情報20が示す特定者のメール着信頻度mFsに対する対象No.が示す発信者のメール着信頻度mFtの割合mRt=mFt/mFs×100を算出する。
【0100】
図3(b)の例では、特定者情報20は「1」なので、図3(c)に示す頻度テーブル30によれば、特定者の電話着信頻度pFsは、「10」で、特定者のメール着信頻度mFsは「22」である。また、対象No.が「2」あるとした場合、図3(c)に示す頻度テーブル30によれば、電話着信頻度pFtは「1」で、メール着信頻度mFtは「5」である。従って、電話着信頻度の割合pRtは「10」(=1/10×100)と算出でき、メール着信頻度の割合mRtは「23」(≒5/22×100)と算出できる。
【0101】
そして、算出部152は、頻度テーブル30において対象No.と一致するNo.と対応付けられた電話着信割合、メール着信割合を、算出した割合pRt、mRtでそれぞれ更新し(ステップS8)、ステップS5の処理と同様に、処理No.を1増加させ(ステップS9)、再びステップS7から処理を行う。
【0102】
対象No.が最大のNo.より大きくなった場合(ステップS7:NO)、各通信相手についての電話着信割合及びメール着信割合の算出が完了したことになるので、算出部152は、算出処理を終了する。
<5−2.設定処理>
【0103】
続いて、設定処理について説明する。
【0104】
図6は、携帯電話機100の制御部150による設定処理を示すフローチャートである。
【0105】
同図に示す設定処理は、ユーザがキー群5により所定の操作を行った場合に実行される。
【0106】
まず、制御部150の設定部151は、頻度テーブル30を参照し、電話着信割合の最大値pMAX及び最小値pMINと、メール着信割合の最大値mMAX及び最小値mMINとを特定する(ステップS11)。
【0107】
次に、設定部151は、ステップS11で特定した電話着信割合の最大値pMAX及び最小値pMINに基づいて電話着信音テーブル60における各レベルを、ステップS11で特定したメール着信割合の最大値mMAX及び最小値mMINに基づいてメール着信音テーブル70における各レベルを、それぞれ決定する(ステップS12)。
【0108】
即ち、例えば、携帯電話機100の音データの数をn(例えば、「12」)とした場合において、各着信音テーブルにおいて、(n−2)/2(この例では「5」)ずつ、音データと設定するとしたとき、各着信音テーブルにおけるレベルの数も(n−2)/2となる。ここで、2個の音データを、いずれのレベルとも対応付けないのは、後述するように、アドレス帳10に登録されていない者からの電話及びメールの着信時に、着信音として用いるためである。なお、音データの数が奇数の場合は、上記式を(n−3)/2としても良い。また、上記各レベル数の算出において、nが1の場合は、レベル数は0としても良い。
【0109】
従って、設定部151は、電話着信割合の最大値pMAX及び最小値pMINがいずれかのレベルに含まれ、各レベルの幅が、(電話着信割合の最大値pMAX−電話着信割合の最小値pMIN+1)/{(n−2)/2}になるように、電話着信音テーブル60の各レベルを決定する。
【0110】
また、設定部151は、メール着信割合の最大値mMAX及び最小値mMINがいずれかのレベルに含まれ、各レベルの幅が、(メール着信割合の最大値mMAX−メール着信割合の最小値mMIN+1)/{(n−2)/2}になるようにメール着信音テーブル70の各レベルを決定する。
【0111】
例えば、電話着信割合の最大値pMAXを「210」、電話着信割合の最小値pMINを「10」とした場合、各レベルの幅が41(≒(210−10+1)/5)になるように電話着信音テーブル60の各レベルを決定する。即ち、各レベルを「170%以上210%以下」、「129%以上169%以下」、「88%以上128%以下」、「47%以上87%以下」及び「6%以上46%以下」と決定する。
【0112】
また、例えば、メール着信割合の最大値mMAXを「100」、メール着信割合の最小値mMINを「23」とした場合、各レベルの幅が16(≒(100−23+1)/5)になるようにメール着信音テーブル70の各レベルを決定する。即ち、各レベルを「85%以上100%以下」、「69%以上84%以下」、「53%以上68%以下」、「37%以上52%以下」「21%以上36%以下」と決定する。
【0113】
続いて、設定部151は、ステップS12で決定した電話着信音テーブル60の各レベルに対応づける音データをユーザに指定させるための画面(以下、「電話着信音設定画面」ともいう)をディスプレイ110に表示させるよう、表示制御部153に指示する(ステップS13)。
【0114】
図7(a)は、電話着信音設定画面の一例を示す図である。
【0115】
なお、図7(a)〜(c)では、説明の簡略化のため、携帯電話機100の画面例のみを示し、携帯電話機100の筐体などの記載は省略している。
【0116】
図7(a)に示す電話着信音設定画面G10では、カーソルK10がレベル「88〜128」に対応する音データ欄に合わせられており、この状態で、ユーザがキー群5により選択操作を行うことで、レベル「88〜128」に対応づける音データの指定を行うことができる。なお、同図に示す状態から、ユーザが、キー群5により移動操作を行うことで、カーソルK10の位置が移動し、他のレベルに対応づける音データを指定可能な状態になる。
【0117】
図7(b)は、図7(a)の状態で、ユーザがキー群5により選択操作を行うことにより表示される、ユーザに、対応づける音データを選択させるための画面(以下、「音データ選択画面」ともいう)の一例を示す図である。
【0118】
同図に示す音データ選択画面G20では、カーソルK20が音データAの位置に合わせられており、この状態で、ユーザがキー群5により選択操作を行うことで、音データAを、レベル「88〜128」に対応づける音データとして選択することができる。なお、同図に示す状態から、ユーザが、キー群5により移動操作を行うことで、カーソルK20の位置が移動し、他の音データ(音データB〜L)が選択可能な状態になる。
【0119】
図7(c)は、図7(b)の状態で、ユーザがキー群5により選択操作を行うことにより表示される電話着信音設定画面G11を示す図である。
【0120】
同図では、レベル「88〜128」に、ユーザが選択した音データAが対応づけられたことを示している。
【0121】
図7(a)〜(c)を用いて説明した1つのレベルに対応づける音データを指定する操作を、ステップS12で決定した他のレベルについても行うことで、電話着信音テーブル60における全レベルについて、音データを指定することができる。
【0122】
再び、図6を参照し、設定部151による設定処理の続きを説明する。
【0123】
ステップS13の処理により、ディスプレイ110に電話着信音設定画面が表示されるので(図7(a)参照)、設定部151は、1つのレベルに対応づける音データの指定がなされたか否かを判定する(ステップS14)。
【0124】
設定部151は、音データの指定がなされていない場合には(ステップS14:NO)、再びステップS14の処理を行い、音データの指定がなされた場合には(ステップS14:YES)、1つのレベルと指定された音データとの対応を示すように更新された電話着信音設定画面(例えば、図7(c)参照)を表示し、電話着信音テーブル60を更新する(ステップS15)。
【0125】
即ち、図7(b)、(c)に示す例のように、ユーザにより、レベル「88〜128」に対応づける音データとして、「音データA」が指定された場合、電話着信音テーブル60のレベル「88〜128」に対応づける音データを「A」に更新する。
【0126】
続いて、設定部151は、ステップS12で決定した電話着信音テーブル60の全てのレベルについての音データが指定されたか否かを判定し(ステップS16)、全てのレベルでの指定が行われていない場合には(ステップS16:NO)、ステップS14から再び処理を行う。
【0127】
また、全てのレベルでの指定が行われた場合には(ステップS16:YES)、設定部151は、ステップS13〜S16で行った電話に対する処理を、メールについても行う(ステップS17〜S20)。
【0128】
即ち、設定部151は、ステップS12で決定したメール着信音テーブル70の各レベルに対応づける音データをユーザに指定させるための画面(以下、「メール着信音設定画面」ともいう)をディスプレイ110に表示させるよう、表示制御部153に指示する(ステップS17)。このメール着信音設定画面については、特に図示して説明しないが、図7(a)に示す電話着信音設定画面G10とよく似た画面であり、レベルの値が異なるものである。即ち、この例では、「85〜100」、「69〜84」、「53〜68」、「37〜52」「21〜36」が上から順にメール着信音設定画面のレベル欄に表示される。
【0129】
設定部151は、1つのレベルに対応づける音データの指定がなされたか否かを判定し(ステップS18:NO)、音データの指定がなされていない場合には(ステップS18:NO)、再びステップS18の処理を行う。また、音データの指定がなされた場合には(ステップS18:YES)、設定部151は、1つのレベルと指定された音データとの対応を示すように更新されたメール着信音設定画面を表示し、メール着信音テーブル70を更新する(ステップS19)。
【0130】
続いて、設定部151は、ステップS12で決定したメール着信音テーブル70の全てのレベルについての音データが指定されたか否かを判定し(ステップS20)、全てのレベルでの指定が行われていない場合には(ステップS20:NO)、ステップS18から再び処理を行う。また、全てのレベルでの指定が行われた場合に(ステップS20:YES)、設定部151は、設定処理を終了する。
<5−3.着信時処理>
【0131】
続いて、着信時処理について説明する。
【0132】
図8は、携帯電話機100の制御部150による着信時処理を示すフローチャートである。
【0133】
同図に示す着信時処理は、携帯電話機100の電源がONになると開始され、特に図示していないが、電源がOFFになると終了される。
【0134】
まず、制御部150は、通信部120を介して基地局から電話の着信を示す着信信号又はメールの受信を示す受信信号を受信したか否かに基づいて、電話又はメールの着信があったか否かを判定する(ステップS21)。なお、着信信号には発信者の電話番号が、受信信号には発信者(メール送信者)のメールアドレスがそれぞれ含まれているものとする。
【0135】
制御部150は、通信部120を介して基地局から着信信号及び受信信号のいずれも受信していない場合には、着信はないと判定し(ステップS21:NO)、再びステップS21の処理を行う。
【0136】
また、通信部120を介して基地局から着信信号又は受信信号を受信した場合に、制御部150は、着信があったと判定し(ステップS21:YES)、計時部131から現在日時を取得する。
【0137】
また、制御部150の出力制御部154は、発信者を示す情報、即ち、ステップS21受信した着信信号に含まれている電話番号又は受信信号に含まれているメールアドレスがアドレス帳10に登録されているか否かを判定する(ステップS22)。
【0138】
発信者を示す情報がアドレス帳10に登録されている場合には(ステップS22:YES)、出力制御部154は、その発信者を示す情報と対応付けて登録されているNo.をアドレス帳10から取得し(ステップS23)、取得したNo.と対応付けて登録されている着信割合を頻度テーブル30から取得する(ステップS24)。なお、取得する着信割合は、ステップS21での着信が電話の着信であれば、電話着信割合であり、ステップS21での着信がメールの着信であれば、メール着信割合である。
【0139】
出力制御部154は、ステップS24で取得した着信割合が含まれるレベルに対応づけられた音データを、その着信割合が電話着信割合であれば電話着信音テーブル60から取得し、その着信割合がメール着信割合であればメール着信音テーブル70から取得する(ステップS25)。
【0140】
出力制御部154は、取得した音データに基づく着信音を、音声処理部130を介してスピーカ3から出力する(ステップS26)。
【0141】
また、制御部150は、ステップS21で取得した現在日時と、発信者を示す情報とを対応付けて、ステップS21での着信が電話の着信であれば電話履歴テーブル40に、ステップS21での着信がメールの着信であればメール履歴テーブル50に登録する(ステップS27)。
【0142】
電話履歴テーブル40又はメール履歴テーブル50への登録が完了すると、制御部150は、再びステップS21から処理を行う。
【0143】
一方、ステップS22において、発信者を示す情報がアドレス帳10に登録されていない場合には(ステップS22:NO)、出力制御部154は、予め定められた音データ、即ち、携帯電話機100が記憶している音データのうち、各着信音テーブルにおいていずれのレベルとも対応づけられていない音データを取得し(ステップS28)、ステップS26の処理に進む。
【0144】
図7(b)に示す音データA〜Lのうち、図4(c)、(d)に示す各着信音テーブルの例では、音データK、Lが、いずれのレベルとも対応づけられていないため、出力制御部154は、例えば、ステップS21での着信が電話の着信であれば音データKを、ステップS21での着信がメールの着信であれば音データLをそれぞれ取得する。
【0145】
≪変形例≫
【0146】
実施の形態では、携帯電話機100が電話の着信とメールの着信とを区別して扱う例を説明したが、以下では、区別しないようにした一変形例を、実施の形態に係る携帯電話機100との相違点を中心に説明する。
【0147】
<1.機能構成>
【0148】
図9は、変形例に係る携帯電話機200の主要部の機能構成を示すブロック図である。
【0149】
携帯電話機200は、同図に示すように、携帯電話機100の記憶部140及び制御部150に代えて記憶部210及び制御部220を備えるものである。
【0150】
ここで、記憶部210は、アドレス帳10、特定者情報20、頻度テーブル36、履歴テーブル45、着信音テーブル66を記憶するためのメモリ領域である。記憶部210は、頻度テーブル30に代えて頻度テーブル36を、電話履歴テーブル40及びメール履歴テーブル50に代えて履歴テーブル45を、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70に代えて着信音テーブル66を記憶するためのメモリ領域を含む点で、携帯電話機100の記憶部140とは異なる。
【0151】
また、制御部220は、携帯電話機100の制御部150が備える設定部151、算出部152及び出力制御部154に代えて、設定部221、算出部222及び出力制御部223を含む点で、制御部150とは異なるが、詳細は後述する(図11〜図13参照)。
【0152】
<2.データ>
【0153】
以下では、携帯電話機200が使用するデータについて、図10を用いて説明する。
<2−1.頻度テーブル36>
【0154】
図10(a)は、頻度テーブル36のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0155】
同図に示すように、頻度テーブル36は、実施の形態に係る頻度テーブル30における電話着信頻度32及びメール着信頻度33を着信頻度37に、電話着信割合34及びメール着信割合35を着信割合38にそれぞれ変えたものである。
【0156】
ここで、No.31は、実施の形態に係る頻度テーブル30のNo.31と同様のものであり、着信頻度37は、対応するNo.が示す通信相手についての一定時間内における電話及びメールの着信回数を示す情報である。
【0157】
また、着信割合38は、対応する着信頻度が示す電話及びメールの着信回数の、特定者情報20が示す特定者の着信頻度が示す電話及びメールの着信回数に対する割合(%)を示す情報であり、つまり、特定者を基準とした各通信相手の相対着信頻度を示す情報である。
【0158】
同図は、例えば、No.が「2」である通信相手(つまりC川D男)の電話及びメールの着信頻度は「6」回であり、着信割合は「19」(≒6/32×100)%である。
<2−2.履歴テーブル45>
【0159】
図10(b)は、履歴テーブル45のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0160】
同図に示すように、履歴テーブル45は、着信日時41及び発信者46から構成される情報である。
【0161】
なお、以下では、対応づけて登録されている着信日時と発信者とからなる1件分の情報、つまり1レコードを「履歴」ともいう。
【0162】
ここで、着信日時41は、実施の形態に係る電話履歴テーブル40の着信日時41と同様の、電話又はメールの各着信日時を示す情報であり、発信者46は、対応する着信日時に行われた電話又はメールの着信の発信者を示す情報であり、電話の着信では電話番号が、メールの着信ではメールアドレスが登録される。
【0163】
同図は、例えば、着信日時が「2011/8/1 8:50」である着信の発信者は「a○a@bbb.com」(つまり、この着信はメールの着信であり、発信者はA山B子)であることを示している。
【0164】
同図は、例えば、着信日時が「2011/8/1 9:01」である着信の発信者は「090○○○○1111」(つまり、この着信は電話の着信であり、発信者はA山B子)であることを示している。
<2−3.着信音テーブル66>
【0165】
図10(c)は、着信音テーブル66のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0166】
同図に示すように、着信音テーブル66は、レベル67及び音データ68から構成される情報である。
【0167】
ここで、レベル67は、特定者を基準とした相対着信頻度の範囲を表す情報であり、音データ68は、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度が、対応するレベルが表す範囲に含まれる場合に、着信音として出力する音データを示す情報である。
【0168】
同図は、例えば、レベルが「84%以上100%以下」である場合には、音データ「A」に基づく着信音を出力することを示している。
【0169】
<3.動作>
<3−1.算出処理>
【0170】
まず、算出処理について説明する。
【0171】
図11は、携帯電話機200の制御部220による算出処理を示すフローチャートである。
【0172】
同図に示す算出処理は、実施の形態1に係る制御部150のよる算出処理(図5参照)のステップS4、S8の処理内容を若干変更したものある。この処理の変更は、上述のように、携帯電話機200が、頻度テーブル30に代えて頻度テーブル36を、電話履歴テーブル40及びメール履歴テーブル50に代えて履歴テーブル45を記憶することによる。
【0173】
即ち、制御部220の算出部222は、現在日時を取得した上で、対象No.の初期化処理を行い(ステップS1)、対象No.が、アドレス帳10の最大のNo.以下であるかの判定処理を行う(ステップS2)。
【0174】
対象No.が、最大のNo.以下である場合に(ステップS2:YES)、算出部222は、対象No.と対応する電話番号及びメールアドレスの取得処理を行う(ステップS3)。
【0175】
続いて、算出部222は、履歴テーブル45を参照して、ステップS3で取得した電話番号及びメールアドレスのいずれかを発信者に含み、かつ取得してある現在日時から一定期間前までの着信日時を含むレコード数、つまり履歴の数をカウントする。そして、算出部222は、対象No.と頻度テーブル36において対応づけられた着信頻度を、カウントした履歴の数で更新する(ステップS31)。
【0176】
ステップS31の処理が完了すると、算出部222は、処理No.の更新処理を行って(ステップS5)、再びステップS2から処理を行い、対象No.が、最大のNo.より大きくなった場合に(ステップS2:NO)、対象No.の初期化処理を行う(ステップS6)。また、算出部222は、対象No.が、アドレス帳10の最大のNo.以下であるかの判定処理を行う(ステップS7)。
【0177】
対象No.が、最大のNo.以下である場合に(ステップS7:YES)、算出部222は、頻度テーブル36に登録されている、特定者情報20が示す特定者の着信頻度Fsに対する対象No.が示す発信者の着信頻度Ftの割合Rt=Ft/Fs×100を算出する。そして、算出部222は、対象No.と頻度テーブル36において対応付けられた着信割合を、算出した割合Rtで更新する(ステップS32)。
【0178】
ステップS32の処理を完了すると、算出部222は、処理No.の更新処理を行って(ステップS9)、再びステップS7から処理を行い、対象No.が最大のNo.より大きくなった場合に(ステップS7:NO)、算出処理を終了する。
<3−2.設定処理>
【0179】
続いて、設定処理について説明する。
【0180】
図12は、携帯電話機200の制御部220による設定処理を示すフローチャートである。
【0181】
同図に示す設定処理は、実施の形態1に係る制御部150による設定処理(図6参照)の処理内容を若干変更したものある。この処理の変更は、上述のように、携帯電話機200が、頻度テーブル30に代えて頻度テーブル36を、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70に代えて着信音テーブル66を記憶することによる。
【0182】
即ち、制御部220の設定部221は、頻度テーブル36を参照し、着信割合の最大値MAX及び最小値MINを特定し(ステップS41)、特定した着信割合の最大値MAX及び最小値MINに基づいて、着信音テーブル66における各レベルを決定する(ステップS42)。
【0183】
なお、この例では、携帯電話機200が記憶している12個の音データのうちの5つの音データを用いることとし、従って、着信音テーブル66におけるレベルの数が5である例を説明する。しかしながら、実施の形態で説明したのと同様に、n個の音データのうち、アドレス帳10に登録されていない者からの着信用の1つの音データを除く、n−1個の音データを用いるようにしてもよい。即ち、着信音テーブル66におけるレベルの数をn−1としてもよい。
【0184】
ステップS42の処理においては、着信割合の最大値MAX及び最小値MINがいずれかのレベルに含まれ、各レベルの幅が、(着信割合の最大値MAX−着信割合の最小値MIN+1)/5になるように、着信音テーブル66の各レベルを決定する。
【0185】
例えば、着信割合の最大値MAXを「100」、着信割合の最小値MINを「19」とした場合、各レベルの幅が17(≒(100−19+1)/5)になるように着信音テーブル66の各レベルを決定する。即ち、各レベルを「84%以上100%以下」、「67%以上83%以下」、「50%以上66%以下」、「33%以上49%以下」及び「16%以上32%以下」と決定する。
【0186】
続いて、設定部221は、ステップS42で決定した着信音テーブル66の各レベルに対応づける音データをユーザに指定させるための画面(以下、「着信音設定画面」ともいう)をディスプレイ110に表示させるよう、表示制御部153に指示する(ステップS43)。なお、着信音設定画面については、特に図示して説明しないが、図7(a)に示す電話着信音設定画面G10とよく似た画面であり、レベルの値が異なるものである。即ち、この例では、「84〜100」、「67〜83」、「50〜66」、「33〜49」及び「16〜32」が上から順に着信音設定画面のレベル欄に表示される。
【0187】
続いて、設定部221は、1つのレベルに対応づける音データの指定がなされたか否かを判定し(ステップS44)、音データの指定がなされていない場合には(ステップS44:NO)、再びステップS44の処理を行う。
【0188】
また、1つのレベルに対応づける音データの指定がなされた場合に(ステップS44:YES)、設定部221は、1つのレベルと指定された音データとの対応を示すように更新された着信音設定画面を表示し、着信音テーブル66を更新する(ステップS45)。
【0189】
即ち、例えば、ユーザにより、レベル「50〜66」に対応づける音データとして、「音データD」が指定された場合、着信音テーブル66において、レベル「50〜66」に対応づける音データを「D」に更新する。
【0190】
また、設定部221は、ステップS42で決定した着信音テーブル66の全てのレベルについての音データが指定されたか否かを判定し(ステップS46)、全てのレベルでの指定が行われていない場合には(ステップS46:NO)、ステップS44から再び処理を行う。
【0191】
また、全てのレベルでの指定が行われた場合に(ステップS46:YES)、設定部221は、設定処理を終了する。
<3−3.着信時処理>
【0192】
続いて、着信時処理について説明する。
【0193】
図13は、携帯電話機200の制御部220による着信時処理を示すフローチャートである。
【0194】
同図に示す着信時処理は、実施の形態1に係る制御部150のよる着信時処理(図8参照)のステップS24、S25及びS27の処理内容を若干変更したものある。この処理の変更は、上述のように、携帯電話機200が、頻度テーブル30に代えて頻度テーブル36を、電話履歴テーブル40及びメール履歴テーブル50に代えて履歴テーブル45を、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70に代えて着信音テーブル66を記憶することによる。
【0195】
即ち、制御部220は、電話又はメールの着信があったかの判定処理を行い(ステップS21)、着信があった場合に(ステップS21:YES)、計時部131から現在日時を取得する。
【0196】
また、制御部220の出力制御部223は、発信者を示す情報がアドレス帳10に登録されているかの判定処理を行い(ステップS22)、登録されている場合に(ステップS22:YES)、その発信者を示す情報と対応づけられているNo.の取得処理を行う(ステップS23)。
【0197】
また、出力制御部223は、取得したNo.と対応付けて登録されている着信割合を頻度テーブル36から取得し(ステップS51)、取得した着信割合が含まれるレベルに対応づけられた音データを着信音テーブル66から取得する(ステップS52)。
【0198】
出力制御部223は、取得した音データに基づく着信音の出力処理を行い(ステップS26)、制御部220は、ステップS21で取得した現在日時と、発信者を示す情報とを対応付けて、履歴テーブル45に登録し(ステップS53)、再びステップS21から処理を行う。
【0199】
一方、ステップS22において、発信者を示す情報がアドレス帳10に登録されていない場合には(ステップS22:NO)、出力制御部223は、予め定められた音データの取得処理を行い(ステップS28)、ステップS26の処理に進む。
【0200】
なお、図10(c)に示す着信音テーブル66の例では、携帯電話機200が記憶する音データA〜Lのうち、音データF〜Lが、いずれのレベルとも対応づけられていないため、出力制御部223は、例えば、音データFを取得する。
【0201】
≪補足≫
【0202】
以上、本発明に係る携帯電話機を、実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、以下のように変形することも可能であり、本発明は上述した実施の形態及び変形例で示した通りの携帯電話機に限られないことは勿論である。
【0203】
(1)変形例に係る着信音テーブル66のレベル67では、特定者を基準とした相対着信頻度の上限値(図10(c)の例では「100」)及び下限値(同図の例では「16」)が定められているものとして説明したが、上限値及び下限値の少なくとも一方を定めないようにしてもよい。即ち、例えば、図14(a)に示す着信音テーブル80のように、「121%以上」(符号81参照)というように上限値を定めず、また、「40%以下」(符号82参照)というように下限値を定めないようにしてもよい。
【0204】
また、変形例に係る着信音テーブル66では、各レベルの幅が均等であるものとして説明したが、他のレベルの範囲と重ならない限り、各レベルを任意の範囲に決定することができる。
【0205】
例えば、図14(a)に示す着信音テーブル80のように、レベルが「81〜120」(符号83参照)のものと「61〜80」(符号84参照)のものとのように、幅が異なるレベルが含まれていてもよい。
【0206】
また、例えば、図14(b)に示す着信音テーブル85のように、レベルが「100」(符号86参照)ぴったりのものが含まれていてもよい。これにより、特定者からの着信時に出力される特定の着信音が、他の発信者からの着信時に出力される可能性を低くできるので、着信音から、特定者の着信を識別できる可能性を高めることができる。
【0207】
また、変形例では、着信音テーブル66の各レベルの幅を、着信割合の最大値MAX及び最小値MINに基づいて算出することで、各レベルの範囲を決定するものとして説明したが、各レベルの範囲は固定値にしてもよい。
【0208】
特定者を基準とした相対着信頻度を表すレベルとして、「50%以下」や「200%以上」といったレベルは、一般的には、ユーザにとって感覚的に把握しやすいと考えられる。
【0209】
そこで、例えば、図14(b)に示す着信音テーブル85のように、「200%以上」、「101%以上199%以下」、「100%」、「51%以上99%以下」、「50%以下」というように各レベルを固定値にしてもよい。
【0210】
これにより、出力された着信音から、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度が「50%」以下や、「200%以上」であるか否かを簡単に把握することができる。
【0211】
ここでは、変形例に示す着信音テーブル66を更に変形する場合について説明したが、実施の形態に示す電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70に対しても、この(1)で説明した変形を適用してもよい。
【0212】
また、実施の形態では、携帯電話機100に記憶されている音データの数に応じて、各着信音テーブル(60、70)の各レベルの数(実施の形態の例では、(n−2)/2ずつ)を決定するものとして説明したが、ユーザが携帯電話機100に記憶されている音データの数の範囲内の任意の数を指定するようにしてもよい。
【0213】
(2)実施の形態及び変形例に係る設定処理は、ユーザがキー群5により所定の操作を行った場合に、その実行が開始されるものとして説明した。しかしながら、例えば、実施の形態に係る携帯電話機100及び変形例に係る携帯電話機200が、それぞれの運用開始から一定期間経過した際に自動的に設定処理を開始するようにしてもよい。また、それぞれの運用開始から一定期間経過した際に、ユーザに、音データの設定を行うか否かを選択させる画面を表示し、ユーザが設定を行うことを選択した場合に、設定処理の実行を開始するようにしてもよい。
【0214】
また、例えば、実施の形態に係る携帯電話機100が算出処理を行った場合において、電話着信割合の最大値pMAX若しくは最小値pMINが、電話着信音テーブル60のいずれのレベルにも含まれなくなったとき、又はメール着信割合の最大値mMAX若しくは最小値mMINが、メール着信音テーブル70のいずれのレベルにも含まれてなくなったときに、自動的に又はユーザが設定を行うことを選択した際に、設定処理を開始するようにしてもよい。同様に、例えば、変形例に係る携帯電話機200が算出処理を行った場合において、着信割合の最大値MAX若しくは最小値MINが、着信音テーブル66のいずれのレベルにも含まれなくなったときに、自動的に又はユーザが設定を行うことを選択した際に、設定処理を開始するようにしてもよい。
【0215】
(3)実施の形態及び変形例に係る着信時処理では、アドレス帳10に登録されていない者から着信があった場合に、既定の音データを取得し、それに基づく着信音を出力するものとして説明した(図8及び図13のステップS28、S26)。
【0216】
しかしながら、アドレス帳10に登録されていない者から着信があった場合にも、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じて音データを決定し、決定した音データに基づく着信音を出力するようにしてもよい。
【0217】
そのために、例えば、実施の形態に係る各着信音テーブル(60、70)と、変形例に係る着信音テーブル66とそれぞれにおいて、特定者の着信頻度をFとした場合に、特定者を基準とした相対着信頻度「1/F×100」を含むように、各レベルの範囲を決定するよう変形する。そして、アドレス帳10に登録されていない者から着信があった場合に、この発信者からの着信頻度が「1」であると仮定し、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度「1/F×100」を含むレベルと、この変形に係る着信音テーブルで対応付けられている音データに基づく着信音を出力する。
【0218】
また、実施の形態に及び変形例に係る着信時処理では、アドレス帳10に登録されていない者から着信があった場合に出力する着信音は、実施の形態に係る携帯電話機100、変形例に係る携帯電話機200それぞれが選択した1つの音データに基づくものとして説明した。しかしながら、ユーザが選択した音データに基づく着信音を出力するようにしても勿論よい。
【0219】
(4)変形例では、図10(a)の頻度テーブル36に示すように、各通信相手についての着信割合38を予め算出し登録しておくものとして説明したが、この着信割合38に代えて、あるいはこの着信割合38に加えて、対応する着信割合が含まれる着信音テーブル66のレベルを示す情報を登録するよう、頻度テーブル36を変形してもよい。
【0220】
この変形は、実施の形態に係る頻度テーブル30においても、同様に適用できる。即ち、頻度テーブル30の電話着信割合が含まれる電話着信音テーブル60のレベルを示す情報と、頻度テーブル30のメール着信割合が含まれるメール着信音テーブル70のレベルを示す情報とを登録するよう、頻度テーブル30を変形してもよい。
【0221】
(5)実施の形態及び変形例の設定処理では、図6のステップS16及びS20、図12のステップS46に示すように、全てのレベルについて、ユーザが音データを指定するものとして説明した。
【0222】
しかしながら、各レベルのうちの一部を自動的に決定するように、実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)を変形してもよい。例えば、特定者用の着信音、つまり、相対着信頻度「100」%を含むレベルに対応づける音データについてだけ、ユーザが指定することにしてもよい。
【0223】
(6)実施の形態では、電話着信における特定者とメール着信における特定者が同一の者である例を用いて説明したが、異なる者としてもよい。
【0224】
また、実施の形態及び変形例では、ユーザが特定者を指定するものとして説明したが、実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)が自動的に選択するようにしてもよい。例えば、実施の形態においては、電話着信頻度とメール着信頻度との合算値又は平均値が最大である者を、変形例においては、着信頻度が最大である者を、特定者として選択することとしてもよい。また、例えば、実施の形態においては、電話着信頻度とメール着信頻度とのうちの合算値又は平均値が所定値以上である者を示す情報(例えば氏名)を、変形例においては、着信頻度が所定値以上である者を示す情報(例えば氏名)を特定者の候補を示す情報として表示し、候補のうちの1人を特定者としてユーザに選択させるようにしてもよい。
【0225】
実施の形態及び変形例では、ある通信相手を特定者とする例を用いて説明したが、アドレス帳10において、各通信相手を複数のグループのうちの1つのグループに分類して登録できるようにし、複数のグループのうちの1つのグループを特定者として扱うようにしてもよい。
【0226】
その場合、例えば、各グループについて、そのグループに属する通信相手の着信頻度(実施の形態では電話着信頻度とメール着信頻度とそれぞれ)に基づいて、そのグループの着信頻度を算出するようにする。その算出例としては、合計値や平均値等が挙げられる。
【0227】
そして、特定者(1つのグループ)の着信頻度に対する発信者が属するグループの着信頻度に応じた音データに基づく着信音を出力するようにしてもよい。
【0228】
(7)実施の形態及び変形例では、着信頻度(実施の形態では電話着信頻度、メール着信頻度)は、一定期間内の着信回数であるものとして説明した。しかしながら、例えば、一定期間を構成する各日の着信回数の平均値であってもよい。
【0229】
また、実施の形態及び変形例では、着信頻度(実施の形態では電話着信頻度、メール着信頻度)を予めカウントし、頻度テーブル(30、36)に登録しておくものとして説明した。しかしながら、例えば、着信時に、その着信から一定期間前までのその発信者及び特定者の着信頻度をカウントし、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度を算出するようにしてもよい。
【0230】
これにより、着信時を基準に、直近の一定期間内における特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じた着信音を出力できるので、ユーザは、着信音から、発信者の、ごく最近の着信頻度を把握することができる。
【0231】
(8)実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)は、折りたたみ式の携帯電話機であるものとして説明したが、スライド式の携帯電話機やストレート型の携帯電話機等、他の外観を有する携帯電話機であってもよい。
【0232】
また、実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)のディスプレイ110を、いわゆるタッチパネルとしてもよい。その場合、キー群5を備えないように変形し、タッチパネルに表示されているソフトウェアキーにより、キー群5の機能を代替するようにしてもよい。
【0233】
また、実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)のディスプレイ110の形状は、略矩形状であるとして説明したが、例えば、円形状、その他多角形状であってもよく、ディスプレイ110は、LCDを含むものとして説明したが、有機EL(Electro−Luminescence)等を含むようにしてもよい。
【0234】
また、実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)では、スピーカ3は第2筐体2に配置されているとしたが、スピーカ3の位置は特に限定されるものではなく、例えば第1筐体1に配置されているとしても良い。
【0235】
(9)実施の形態及び変形例において説明した各構成要素のうち、全部又は一部を1チップ又は複数チップの集積回路で実現してもよいし、コンピュータのプログラムで実現してもよいし、その他どのような形態で実現してもよい。
【0236】
また、実施の形態及び変形例において説明した各構成要素は、各携帯電話機(100、200)が有するプロセッサと協働することにより、その機能を実現する。
【0237】
(10)実施の形態及び変形例において説明した携帯電話機(100、200)の制御部(150、220)の処理(図5、6、8、11〜13参照)をプロセッサに実行させるためのプログラムを、記録媒体に記録し又は各種通信路等を介して、流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM、フラッシュメモリ等がある。流通、頒布されたプログラムは、機器におけるプロセッサで読み取り可能なメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのプロセッサがそのプログラムを実行することにより実施の形態及び変形例で示した携帯電話機(100、200)の各機能が実現される。
【0238】
(11)実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)に、上記(1)〜(10)の一部又は全部の変形を組み合わせて適用してもよい。
【0239】
(12)以下、更に本発明の一実施形態に係る携帯電話機の構成及びその変形例と各効果について説明する。
【0240】
(a)本発明の一実施形態に係る携帯電話機は、スピーカと、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部と、着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定し、特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる出力制御部とを備える。
【0241】
この携帯電話機は、着信時に、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じた着信音を出力する。従って、着信頻度がある程度把握できている者を特定者に設定することで、ユーザは、特定者の着信頻度との比較により、着信音から、発信者の着信の相対的な頻度を感覚的に捉えることができ、つまり、発信者の着信頻度を着信音から簡単に知ることができる。
【0242】
また、特定者を基準とした特定者の相対着信頻度は一定値で変動し得ないため、発信者が特定者である場合、決まった着信音を出力することができる。従って、ユーザは、着信音から発信者が特定者である可能性が高いことを知ることができる。
【0243】
(b)また、前記携帯電話機は、更に前記複数のレベル毎に、当該レベルに対応付ける音データの指定をユーザから受け付け、指定を受け付けた音データを、当該レベルに対応づける設定部を備えることとしてもよい。
【0244】
この携帯電話機は、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベルそれぞれについて、ユーザにより指定された音データを対応付けるので、ユーザは、好みの着信音で、着信を知ることができる。
【0245】
(c)また、前記複数のレベルは、特定者を基準とした相対着信頻度の範囲を略均等に分割した各部分範囲であることとしてもよい。
【0246】
この携帯電話機は、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベルそれぞれの幅を略均等にするので、ユーザが、着信音に基づいて、発信者の着信頻度を把握しやすくすることができる。
【0247】
(d)また、前記複数のレベルは、前記特定者からの着信頻度と同頻度を表すレベルを含むこととしてもよい。
【0248】
この携帯電話機は、複数のレベルに、特定者からの着信頻度と同頻度を表すレベルを含めるため、このレベルと対応付けられた音データに基づく着信音が、特定者以外の者からの着信時に出力される可能性を低減できる。従って、ユーザが、着信音から、特定者の着信であることを識別できる可能性を高めることができる。
【0249】
(e)また、前記複数のレベルは、前記特定者からの着信頻度の1/2未満であることを表すレベルを含むこととしてもよい。
【0250】
特定者を基準とした相対着信頻度を表すレベルとして、「50%未満」というレベルは、一般的には、ユーザにとって感覚的に把握しやすいと考えられる。
【0251】
この携帯電話機は、複数のレベルに、特定者からの着信頻度の1/2未満であることを表すレベルを含めるので、特定者を基準とした相対着信頻度が1/2未満である発信者からの着信があった場合に、ユーザは、着信音から、この発信者の着信頻度を簡単に把握することができる。
【0252】
(f)また、前記携帯電話機は、更に少なくとも現在から一定期間前までの間の着信履歴を記憶する履歴記憶部と、複数の発信者それぞれについて、当該発信者の着信頻度を示す頻度情報を記憶するための頻度記憶部と、前記一定期間周期毎に、前記履歴記憶部に記憶されている各着信履歴に基づいて、現在から一定期間前までの前記複数の発信者についての着信頻度を算出し、算出した前記複数の発信者についての着信頻度を示す頻度情報を、前記頻度記憶部に格納する算出部とを備えることとしてもよい。
【0253】
この携帯電話機は、一定期間周期毎に、直近の一定期間内の着信履歴に基づいて算出した各発信者についての着信頻度を示す頻度情報を記憶するので、着信があった場合に、特定者を基準とした発信者の最近の相対着信頻度に応じた着信音を出力することができる。従って、ユーザは、着信音から、発信者の最近の着信頻度を把握することができる。
【0254】
(g)また、各頻度情報は、メールの着信頻度及び電話の着信頻度それぞれを示すものであり、前記複数のレベルは、前記特定者を基準としたメールの相対着信頻度についての2段階以上のメール用レベルと、前記特定者を基準とした電話の相対着信頻度についての2段階以上の電話用レベルとからなり、前記出力制御部は、メールの着信があった場合には、前記2段階以上のメール用レベルの中から前記1つのレベルを特定し、電話の着信があった場合には、前記2段階以上の電話用レベルの中から前記1つのレベルを特定することとしてもよい。
【0255】
この携帯電話機によれば、ある発信者からの着信の種類(電話又はメール)により異なる着信音を出力することができるので、ユーザは、電話及びメールそれぞれについての着信頻度を把握することが可能になると共に、着信音から着信の種類を特定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0256】
本発明に係る携帯電話機は、電話やメールの着信時に出力する着信音を決定する場合に利用される。
【符号の説明】
【0257】
1 第1筺体
2 第2筺体
3 スピーカ
4 マイク
5 キー群
6 レシーバ
100、200 携帯電話機
110 ディスプレイ
120 通信部
130 音声処理部
131 計時部
140、210 記憶部
150、220 制御部
151、221 設定部
152、222 算出部
153 表示制御部
154、223 出力制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機に関し、特に、電話やメールの着信時に出力する着信音を決定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機の着信音として用いられる音データを、インターネットを介してダウンロードできるようなサービスが提供されており、各携帯電話機には、複数の音データが記憶されるようになっている。
【0003】
記憶されている複数の音データを活用するための技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0004】
この特許文献1の技術は、アドレス帳において各通信相手の連絡先を分類する5つのグループそれぞれについて、過去の着信状況(着信回数や着信間隔等)についての4つの条件それぞれを満たす場合に発生させるべき着信音を示す情報を登録しておき、発信者の過去の着信状況に基づいて着信時に出力する着信音を変更するものである。
【0005】
これにより、携帯電話機に記憶されている複数の音データを用いて、着信音を出力させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−244280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、携帯電話機の着信音により、発信者からの過去の着信状況をユーザが把握できるようにしたいという要望があり、このために、上述の特許文献1の技術を適用することが考えられる。
【0008】
しかしながら、特許文献1の技術によれば、5つのグループそれぞれについて4つの条件それぞれを満たす場合に発生させるべき着信音を定義しているので、その組み合わせは20通りもあり、携帯電話機のユーザは、着信音から発信者の過去の着信状況を把握することは難しいと考えられる。
【0009】
また、特定の発信者(例えば、家族や恋人等であり、以下、「特定者」ともいう)から着信があった場合には、一般的には、なるべく早く応答したいと考えるため、この特定者からの着信であることを、着信音から知ることができるほうが望ましい。
【0010】
しかしながら、特許文献1の技術によれば、特定者からの着信時にも、過去の着信状況に応じた着信音が出力され、特定者からの着信を着信音から知ることは難しい。
【0011】
そこで、携帯電話機のユーザが、着信音から、発信者からの過去の着信状況を把握可能にすると共に、特定者からの発信であることを特定しやすくした携帯電話機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係る携帯電話機の一態様は、スピーカと、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部と、着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定し、特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる出力制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上記構成を備える本発明に係る携帯電話機によれば、着信音から、発信者からの過去の着信状況を把握可能にすると共に、特定者からの発信であることを特定しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態に係る携帯電話機100の開状態及び閉状態の外観を示す図
【図2】携帯電話機100の主要部の機能構成を示すブロック図
【図3】アドレス帳10及び頻度テーブル30のデータ構成及び内容例と、特定者情報20の内容例とを示す図
【図4】電話履歴テーブル40、メール履歴テーブル50、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70のデータ構成及び内容例を示す図
【図5】携帯電話機100の制御部150による算出処理を示すフローチャート
【図6】携帯電話機100の制御部150による設定処理を示すフローチャート
【図7】携帯電話機100の電話着信音設定画面G10及びG11と、音データ選択画面G20とを示す図
【図8】携帯電話機100の制御部150による着信時処理を示すフローチャート
【図9】変形例に係る携帯電話機200の主要部の機能構成を示すブロック図
【図10】頻度テーブル36、履歴テーブル45及び着信音テーブル66のデータ構成及び内容例を示す図
【図11】携帯電話機200の制御部220による算出処理を示すフローチャート
【図12】携帯電話機200の制御部220による設定処理を示すフローチャート
【図13】携帯電話機200の制御部220による着信時処理を示すフローチャート
【図14】更なる変形に係る着信音テーブル80及び着信音テーブル85の内容例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る携帯電話機の一実施形態について説明する。
【0016】
≪実施の形態≫
【0017】
<1.概要>
【0018】
実施の形態に係る携帯電話機は、この携帯電話機のユーザにより予め指定された特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じて決定される着信音を出力するものである。
【0019】
そのために、この携帯電話機は、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベルそれぞれに、異なる着信音を対応付けて記憶している。
【0020】
ユーザが、その着信頻度をある程度把握している者、例えば、家族や恋人等を特定者として指定した場合に、各レベルと着信音との対応を覚えておくことで、着信音から、発信者についての着信頻度を感覚的に把握することができる。例えば、ユーザが、着信音に気づき、この携帯電話機を確認したところ、ある発信者Xさんからの着信であった場合に、もしもその着信音が特定者の着信音と同じものであれば、Xさんからの着信頻度が特定者と同程度であると簡単に知ることができる。
【0021】
また、特定者自身から着信があった場合、特定者を基準とした特定者の相対着信頻度は、一定(100%)となるため、特定者からの着信頻度がどのように変化しようとも、特定者からの着信時には、固定の着信音を出力することができる。従って、この携帯電話機のユーザは、発信者が特定者である可能性のある着信を、着信音から瞬時に知ることができる。
【0022】
なお、本実施の形態では、過去の着信状況の一例として着信頻度を用いて説明する。
【0023】
<2.装置構成>
【0024】
まず、実施の形態に係る携帯電話機100の装置構成について説明する。
【0025】
図1(a)は、携帯電話機100の開状態の外観を示す斜視図であり、図1(b)は、携帯電話機100の閉状態の外観を示す斜視図である。
【0026】
図1(a)及び(b)に示すように、携帯電話機100は、第1筐体1と第2筐体2からなる、いわゆる折りたたみ式の端末である。
【0027】
第1筐体1には、レシーバ6、ディスプレイ110が備えられており、第2筐体2には、スピーカ3、マイク4及びキー群5が備えられている。
【0028】
図1(b)に示すように、ディスプレイ110が視認できない閉状態から、ユーザが、第1筐体1を開くことで、図1(a)に示すように、ディスプレイ110が視認できる開状態へと変化することになる。
【0029】
<3.機能構成>
【0030】
図2は、携帯電話機100の主要部の機能構成を示すブロック図である。
【0031】
携帯電話機100は、同図に示すように、スピーカ3、マイク4、キー群5、レシーバ6、ディスプレイ110、通信部120、音声処理部130、計時部131、記憶部140及び制御部150を備える。
【0032】
なお、携帯電話機100は、プロセッサ及びメモリを含んで構成されており、制御部150の機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。
【0033】
ここで、キー群5は、ユーザにより押下されたキーに対応する入力信号を制御部150に送出する機能を有する。
【0034】
ディスプレイ110は、LCD(Liquid Crystal Display)を含み、制御部150の指示に従い、画像を表示する機能を有する。
【0035】
通信部120は、アンテナを介して基地局との間で電波の送受信を行う回路であり、受信信号を復調し、制御部150へ伝達する機能と、制御部150から受領した送信信号を変調し送信する機能を有する。
【0036】
音声処理部130は、制御部150から受領した受話信号をD/A変換し、レシーバ6から出力し、マイク4から入力された音声信号をA/D変換し、制御部150に送出する機能の他、特に、制御部150の指示に従って、着信音をスピーカ3から出力する機能を有する。
【0037】
計時部131は、いわゆる時計であり、現在日時を計時する機能を有する。
【0038】
記憶部140は、アドレス帳10、特定者情報20、頻度テーブル30、電話履歴テーブル40、メール履歴テーブル50、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70を記憶するためのメモリ領域である。アドレス帳10〜メール着信音テーブル70の内容については、図3及び図4を用いて後に詳細に説明するため、ここでは簡単に説明する。
【0039】
アドレス帳10は、各通信相手についての氏名、電話番号、メールアドレス等を登録したものであり、特定者情報20は、ユーザに指定された特定者を示す情報である。頻度テーブル30は、各通信相手についての着信頻度及び特定者を基準とした各通信相手の相対着信頻度を、電話とメールの着信それぞれについて登録したものである。
【0040】
また、電話履歴テーブル40は、電話の着信履歴を、メール履歴テーブル50は、メールの着信履歴をそれぞれ登録したものである。
【0041】
また、電話着信音テーブル60は、特定者を基準とした電話の相対着信頻度についての各レベルと音データとを対応付けて登録したものであり、メール着信音テーブル70は、特定者を基準としたメールの相対着信頻度についての各レベルと音データとを対応付けて登録したものである。
【0042】
なお、以下では、電話履歴テーブル40とメール履歴テーブル50とをまとめて、「各履歴テーブル」ともいい、電話着信音テーブル60とメール着信音テーブル70とをまとめて「各着信音テーブル」ともいう。
【0043】
ここで、本実施の形態では、音データとは、携帯電話機100の既定のメモリ領域に格納されている着信音用のデータであり、再生されることで、大きさ、高さ(周波数)及び音色により特徴づけられる音が出力されるものをいうこととする。また、この予め定められたメモリ領域は、携帯電話機100の内部メモリ上の所定領域だけでなく、携帯電話機100に対し装脱可能なSDメモリ等のメモリカードにおける所定領域が含まれるものとする。また、各音データは、ファイル単位で区別されるものとする。
【0044】
また、制御部150は、一般的な携帯電話機が有する機能、例えば通信部120を介して、基地局から受領した信号に基づいて、電話及びメールの着信を検出する機能や、各履歴テーブルを更新する機能の他、特に、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じた着信音を、音声処理部130を介して出力する機能を有する。制御部150は、設定部151、算出部152、表示制御部153及び出力制御部154を含んで構成される。
【0045】
ここで、設定部151は、ユーザ操作に応じて、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70における各レベルと音データとを対応付けて登録する機能を有する。
【0046】
算出部152は、一定期間周期(例えば、1週間)毎に、一定期間前から現在までの各通信相手についての着信頻度及び特定者を基準とした各通信相手の相対着信頻度を、電話とメールの着信それぞれについて算出し、頻度テーブル30を更新する機能を有する。
【0047】
表示制御部153は、各種処理結果に応じた画面をディスプレイ110に表示させる機能を有する。
【0048】
出力制御部154は、着信時に、頻度テーブル30及び各着信音テーブル(60、70)に基づいて、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じた音データを特定し、特定した音データに基づく着信音を、音声処理部130を介して、スピーカ3から出力する機能を有する。
【0049】
<4.データ>
【0050】
以下では、携帯電話機100が使用するデータについて、図3及び図4を用いて説明する。
<4−1.アドレス帳10>
【0051】
図3(a)は、アドレス帳10のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0052】
同図に示すように、アドレス帳10は、No.11、氏名12、電話番号13及びメールアドレス14から構成される情報である。
【0053】
なお、以下では、対応づけて登録されているNo.と、氏名と、電話番号と、メールアドレスとからからなる1件分の情報を「レコード」ともいう。
【0054】
ここで、No.11は、発信者となる各通信相手を識別するための識別情報であり、この例では、レコードの登録順に、1から1ずつ増加させた数字を用いている。
【0055】
また、氏名12は、対応するNo.が示す通信相手の名称であり、電話番号13は、その通信相手が所有する電話機に割り振られた電話番号であり、メールアドレス14は、その通信相手が所有するメールアドレスである。
【0056】
同図は、例えば、No.が「1」である通信相手の氏名は「A山B子」であり、電話番号は「090○○○○1111」であり、メールアドレスは「a○a@bbb.com」であることを示している。
<4−2.特定者情報20>
【0057】
図3(b)は、特定者情報20の内容例を示す図である。
【0058】
特定者情報20は、ユーザにより予め選択された特定者を示す情報であり、アドレス帳10に登録されているいずれかのNo.と一致するものである。同図では、特定者情報20が示す特定者は、No.が「1」である通信相手(つまりA山B子)であることを示している。
<4−3.頻度テーブル30>
【0059】
図3(c)は、頻度テーブル30のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0060】
同図に示すように、頻度テーブル30は、No.31、電話着信頻度32、メール着信頻度33、電話着信割合34及びメール着信割合35から構成される情報である。
【0061】
ここで、No.31は、発信者となる各通信相手を識別するための識別情報であり、アドレス帳10のNo.11と一致するものである。
【0062】
電話着信頻度32は、対応するNo.が示す通信相手についての一定時間内の電話の着信回数を示す情報であり、メール着信頻度33は、その通信相手についての一定時間内のメールの着信回数を示す情報である。
【0063】
また、電話着信割合34は、対応する電話着信頻度が示す電話の着信回数の、特定者情報20が示す特定者の電話着信頻度が示す電話の着信回数に対する割合(%)を示す情報である。つまり、電話着信割合34は、特定者を基準とした各通信相手の電話の相対着信頻度を示す情報である。
【0064】
また、メール着信割合35は、対応するメール着信頻度が示すメールの着信回数の、特定者情報20が示す特定者のメール着信頻度が示すメールの着信回数に対する割合(%)を示す情報である。つまり、メール着信割合35は、特定者を基準とした各通信相手のメールの相対着信頻度を示す情報である。
【0065】
同図は、例えば、No.が「1」である通信相手(つまりA山B子)の電話着信頻度は「10」回であり、メール着信頻度は「22」回であり、電話着信割合は「100」(=10/10×100)%であり、メール着信割合は「100」(22/22×100)%である。この例で、電話着信割合及びメール着信割合が「100」%であるのは、図3(b)に示す特定者情報20の例では、No.が「1」である通信相手が特定者であるためである。
【0066】
また、図3(c)は、例えば、No.が「2」である通信相手(つまりC川D男)の電話着信頻度は「1」回であり、メール着信頻度は「5」回であり、電話着信割合は「10」(=1/10×100)%であり、メール着信割合は「23」(≒5/22×100)%である。
【0067】
なお、電話着信割合及びメール着信割合は小数点以下を繰り上げた値を用いるものとする。
<4−4.電話履歴テーブル40>
【0068】
図4(a)は、電話履歴テーブル40のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0069】
同図に示すように、電話履歴テーブル40は、着信日時41及び発信者番号42から構成される情報である。
【0070】
なお、本願では、対応づけて登録されている着信日時と発信者番号とからなる1件分の情報、つまり1レコードを「電話履歴」ともいう。
【0071】
ここで、着信日時41は、各電話着信の着信日時を示す情報であり、発信者番号42は、対応する着信日時に行われた電話着信の発信者の電話番号を示す情報である。
【0072】
同図は、例えば、着信日時が「2011/8/1 9:01」である電話着信の発信者番号は「090○○○○1111」(つまり、この電話着信の発信者はA山B子)であることを示している。
<4−5.メール履歴テーブル50>
【0073】
図4(b)は、メール履歴テーブル50のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0074】
同図に示すように、メール履歴テーブル50は、着信日時51及び発信者アドレス52から構成される情報である。
【0075】
なお、本願では、対応づけて登録されている着信日時と発信者アドレスとからなる1件分の情報、つまり1レコードを「メール履歴」ともいう。
【0076】
ここで、着信日時51は、各メール着信の着信日時を示す情報であり、発信者アドレス52は、対応する着信日時に行われたメール着信の発信者のメールアドレスを示す情報である。
【0077】
同図は、例えば、着信日時が「2011/8/1 8:50」であるメール着信の発信者アドレスは「a○a@bbb.com」(つまり、このメール着信の発信者はA山B子)であることを示している。
<4−6.電話着信音テーブル60>
【0078】
図4(c)は、電話着信音テーブル60のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0079】
同図に示すように、電話着信音テーブル60は、レベル61及び音データ62から構成される情報である。
【0080】
ここで、レベル61は、特定者を基準とした電話の相対着信頻度の範囲を表す情報であり、音データ62は、特定者を基準とした発信者の電話の相対着信頻度が、対応するレベルが表す範囲に含まれる場合に、着信音として出力する音データを示す情報である。
【0081】
同図は、例えば、レベルが「170%以上210%以下」である場合には、音データ「D」に基づく着信音を出力することを示している。
<4−7.メール着信音テーブル70>
【0082】
図4(d)は、メール着信音テーブル70のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0083】
同図に示すように、メール着信音テーブル70は、レベル71及び音データ72から構成される情報である。
【0084】
ここで、レベル71は、特定者を基準としたメールの相対着信頻度の範囲を表す情報であり、音データ72は、特定者を基準とした発信者のメールの相対着信頻度が、対応するレベルが表す範囲に含まれる場合に、着信音として出力する音データを示す情報である。
【0085】
同図は、例えば、レベルが「85%以上100%以下」である場合には、音データ「G」に基づく着信音を出力することを示している。
【0086】
<5.動作>
【0087】
上記構成を備える携帯電話機100の動作について、図5〜図8を用いて説明する。
<5−1.算出処理>
【0088】
まず、算出処理について説明する。
【0089】
図5は、携帯電話機100の制御部150による算出処理を示すフローチャートである。
【0090】
同図に示す算出処理は、携帯電話機100の運用開始から一定期間を経過する毎に実行される。
【0091】
制御部150の算出部152は、算出処理を開始すると、計時部131から現在日時を取得し、処理対象とする通信相手を示すNo.(以下、「対象No.」という)を、「1」に初期化する(ステップS1)。
【0092】
また、算出部152は、対象No.が、アドレス帳10に登録されているNo.のうちの最大のNo.以下であるかを判定する(ステップS2)。
【0093】
対象No.が最大のNo.以下である場合に(ステップS2:YES)、算出部152は、アドレス帳10から、対象No.と一致するNo.と対応付けて登録されている電話番号及びメールアドレスを取得する(ステップS3)。
【0094】
例えば、対象No.が「1」である場合には、電話番号として「090○○○○1111」と、メールアドレスとして「a○a@bbb.com」を取得する。
【0095】
続いて、算出部152は、電話履歴テーブル40を参照して、ステップS3で取得した電話番号を発信者番号に含み、かつ取得してある現在日時から一定期間前までの着信日時を含むレコード数、つまり電話履歴の数をカウントする。また、算出部152は、メール履歴テーブル50を参照して、ステップS3で取得したメールアドレスを発信者アドレスに含み、かつ取得してある現在日時から一定期間前までの着信日時を含むレコード数、つまりメール履歴の数をカウントする。
【0096】
そして、算出部152は、頻度テーブル30において、対象No.と一致するNo.と対応付けられた電話着信頻度、メール着信頻度を、カウントした電話履歴の数、メール履歴の数でそれぞれ更新する(ステップS4)、処理No.を1増加させ(ステップS5)、再びステップS2から処理を行う。
【0097】
対象No.が、最大のNo.より大きくなった場合(ステップS2:NO)、各通信相手についての電話着信頻度及びメール着信頻度の算出が完了したことになる。
【0098】
続いて、算出部152は、各通信相手についての頻度テーブル30における電話着信割合及びメール着信割合の更新を行うために、ステップS1の処理と同様に、対象No.を、「1」に初期化する(ステップS6)。また、算出部152は、ステップS2の処理と同様に、対象No.が、最大のNo.以下であるかを判定する(ステップS7)。
【0099】
対象No.が最大のNo.以下である場合に(ステップS7:YES)、算出部152は、頻度テーブル30に登録されている、特定者情報20が示す特定者の電話着信頻度pFsに対する対象No.が示す発信者の電話着信頻度pFtの割合pRt=pFt/pFs×100を算出する。また、算出部152は、同様に、頻度テーブル30に登録されている、特定者情報20が示す特定者のメール着信頻度mFsに対する対象No.が示す発信者のメール着信頻度mFtの割合mRt=mFt/mFs×100を算出する。
【0100】
図3(b)の例では、特定者情報20は「1」なので、図3(c)に示す頻度テーブル30によれば、特定者の電話着信頻度pFsは、「10」で、特定者のメール着信頻度mFsは「22」である。また、対象No.が「2」あるとした場合、図3(c)に示す頻度テーブル30によれば、電話着信頻度pFtは「1」で、メール着信頻度mFtは「5」である。従って、電話着信頻度の割合pRtは「10」(=1/10×100)と算出でき、メール着信頻度の割合mRtは「23」(≒5/22×100)と算出できる。
【0101】
そして、算出部152は、頻度テーブル30において対象No.と一致するNo.と対応付けられた電話着信割合、メール着信割合を、算出した割合pRt、mRtでそれぞれ更新し(ステップS8)、ステップS5の処理と同様に、処理No.を1増加させ(ステップS9)、再びステップS7から処理を行う。
【0102】
対象No.が最大のNo.より大きくなった場合(ステップS7:NO)、各通信相手についての電話着信割合及びメール着信割合の算出が完了したことになるので、算出部152は、算出処理を終了する。
<5−2.設定処理>
【0103】
続いて、設定処理について説明する。
【0104】
図6は、携帯電話機100の制御部150による設定処理を示すフローチャートである。
【0105】
同図に示す設定処理は、ユーザがキー群5により所定の操作を行った場合に実行される。
【0106】
まず、制御部150の設定部151は、頻度テーブル30を参照し、電話着信割合の最大値pMAX及び最小値pMINと、メール着信割合の最大値mMAX及び最小値mMINとを特定する(ステップS11)。
【0107】
次に、設定部151は、ステップS11で特定した電話着信割合の最大値pMAX及び最小値pMINに基づいて電話着信音テーブル60における各レベルを、ステップS11で特定したメール着信割合の最大値mMAX及び最小値mMINに基づいてメール着信音テーブル70における各レベルを、それぞれ決定する(ステップS12)。
【0108】
即ち、例えば、携帯電話機100の音データの数をn(例えば、「12」)とした場合において、各着信音テーブルにおいて、(n−2)/2(この例では「5」)ずつ、音データと設定するとしたとき、各着信音テーブルにおけるレベルの数も(n−2)/2となる。ここで、2個の音データを、いずれのレベルとも対応付けないのは、後述するように、アドレス帳10に登録されていない者からの電話及びメールの着信時に、着信音として用いるためである。なお、音データの数が奇数の場合は、上記式を(n−3)/2としても良い。また、上記各レベル数の算出において、nが1の場合は、レベル数は0としても良い。
【0109】
従って、設定部151は、電話着信割合の最大値pMAX及び最小値pMINがいずれかのレベルに含まれ、各レベルの幅が、(電話着信割合の最大値pMAX−電話着信割合の最小値pMIN+1)/{(n−2)/2}になるように、電話着信音テーブル60の各レベルを決定する。
【0110】
また、設定部151は、メール着信割合の最大値mMAX及び最小値mMINがいずれかのレベルに含まれ、各レベルの幅が、(メール着信割合の最大値mMAX−メール着信割合の最小値mMIN+1)/{(n−2)/2}になるようにメール着信音テーブル70の各レベルを決定する。
【0111】
例えば、電話着信割合の最大値pMAXを「210」、電話着信割合の最小値pMINを「10」とした場合、各レベルの幅が41(≒(210−10+1)/5)になるように電話着信音テーブル60の各レベルを決定する。即ち、各レベルを「170%以上210%以下」、「129%以上169%以下」、「88%以上128%以下」、「47%以上87%以下」及び「6%以上46%以下」と決定する。
【0112】
また、例えば、メール着信割合の最大値mMAXを「100」、メール着信割合の最小値mMINを「23」とした場合、各レベルの幅が16(≒(100−23+1)/5)になるようにメール着信音テーブル70の各レベルを決定する。即ち、各レベルを「85%以上100%以下」、「69%以上84%以下」、「53%以上68%以下」、「37%以上52%以下」「21%以上36%以下」と決定する。
【0113】
続いて、設定部151は、ステップS12で決定した電話着信音テーブル60の各レベルに対応づける音データをユーザに指定させるための画面(以下、「電話着信音設定画面」ともいう)をディスプレイ110に表示させるよう、表示制御部153に指示する(ステップS13)。
【0114】
図7(a)は、電話着信音設定画面の一例を示す図である。
【0115】
なお、図7(a)〜(c)では、説明の簡略化のため、携帯電話機100の画面例のみを示し、携帯電話機100の筐体などの記載は省略している。
【0116】
図7(a)に示す電話着信音設定画面G10では、カーソルK10がレベル「88〜128」に対応する音データ欄に合わせられており、この状態で、ユーザがキー群5により選択操作を行うことで、レベル「88〜128」に対応づける音データの指定を行うことができる。なお、同図に示す状態から、ユーザが、キー群5により移動操作を行うことで、カーソルK10の位置が移動し、他のレベルに対応づける音データを指定可能な状態になる。
【0117】
図7(b)は、図7(a)の状態で、ユーザがキー群5により選択操作を行うことにより表示される、ユーザに、対応づける音データを選択させるための画面(以下、「音データ選択画面」ともいう)の一例を示す図である。
【0118】
同図に示す音データ選択画面G20では、カーソルK20が音データAの位置に合わせられており、この状態で、ユーザがキー群5により選択操作を行うことで、音データAを、レベル「88〜128」に対応づける音データとして選択することができる。なお、同図に示す状態から、ユーザが、キー群5により移動操作を行うことで、カーソルK20の位置が移動し、他の音データ(音データB〜L)が選択可能な状態になる。
【0119】
図7(c)は、図7(b)の状態で、ユーザがキー群5により選択操作を行うことにより表示される電話着信音設定画面G11を示す図である。
【0120】
同図では、レベル「88〜128」に、ユーザが選択した音データAが対応づけられたことを示している。
【0121】
図7(a)〜(c)を用いて説明した1つのレベルに対応づける音データを指定する操作を、ステップS12で決定した他のレベルについても行うことで、電話着信音テーブル60における全レベルについて、音データを指定することができる。
【0122】
再び、図6を参照し、設定部151による設定処理の続きを説明する。
【0123】
ステップS13の処理により、ディスプレイ110に電話着信音設定画面が表示されるので(図7(a)参照)、設定部151は、1つのレベルに対応づける音データの指定がなされたか否かを判定する(ステップS14)。
【0124】
設定部151は、音データの指定がなされていない場合には(ステップS14:NO)、再びステップS14の処理を行い、音データの指定がなされた場合には(ステップS14:YES)、1つのレベルと指定された音データとの対応を示すように更新された電話着信音設定画面(例えば、図7(c)参照)を表示し、電話着信音テーブル60を更新する(ステップS15)。
【0125】
即ち、図7(b)、(c)に示す例のように、ユーザにより、レベル「88〜128」に対応づける音データとして、「音データA」が指定された場合、電話着信音テーブル60のレベル「88〜128」に対応づける音データを「A」に更新する。
【0126】
続いて、設定部151は、ステップS12で決定した電話着信音テーブル60の全てのレベルについての音データが指定されたか否かを判定し(ステップS16)、全てのレベルでの指定が行われていない場合には(ステップS16:NO)、ステップS14から再び処理を行う。
【0127】
また、全てのレベルでの指定が行われた場合には(ステップS16:YES)、設定部151は、ステップS13〜S16で行った電話に対する処理を、メールについても行う(ステップS17〜S20)。
【0128】
即ち、設定部151は、ステップS12で決定したメール着信音テーブル70の各レベルに対応づける音データをユーザに指定させるための画面(以下、「メール着信音設定画面」ともいう)をディスプレイ110に表示させるよう、表示制御部153に指示する(ステップS17)。このメール着信音設定画面については、特に図示して説明しないが、図7(a)に示す電話着信音設定画面G10とよく似た画面であり、レベルの値が異なるものである。即ち、この例では、「85〜100」、「69〜84」、「53〜68」、「37〜52」「21〜36」が上から順にメール着信音設定画面のレベル欄に表示される。
【0129】
設定部151は、1つのレベルに対応づける音データの指定がなされたか否かを判定し(ステップS18:NO)、音データの指定がなされていない場合には(ステップS18:NO)、再びステップS18の処理を行う。また、音データの指定がなされた場合には(ステップS18:YES)、設定部151は、1つのレベルと指定された音データとの対応を示すように更新されたメール着信音設定画面を表示し、メール着信音テーブル70を更新する(ステップS19)。
【0130】
続いて、設定部151は、ステップS12で決定したメール着信音テーブル70の全てのレベルについての音データが指定されたか否かを判定し(ステップS20)、全てのレベルでの指定が行われていない場合には(ステップS20:NO)、ステップS18から再び処理を行う。また、全てのレベルでの指定が行われた場合に(ステップS20:YES)、設定部151は、設定処理を終了する。
<5−3.着信時処理>
【0131】
続いて、着信時処理について説明する。
【0132】
図8は、携帯電話機100の制御部150による着信時処理を示すフローチャートである。
【0133】
同図に示す着信時処理は、携帯電話機100の電源がONになると開始され、特に図示していないが、電源がOFFになると終了される。
【0134】
まず、制御部150は、通信部120を介して基地局から電話の着信を示す着信信号又はメールの受信を示す受信信号を受信したか否かに基づいて、電話又はメールの着信があったか否かを判定する(ステップS21)。なお、着信信号には発信者の電話番号が、受信信号には発信者(メール送信者)のメールアドレスがそれぞれ含まれているものとする。
【0135】
制御部150は、通信部120を介して基地局から着信信号及び受信信号のいずれも受信していない場合には、着信はないと判定し(ステップS21:NO)、再びステップS21の処理を行う。
【0136】
また、通信部120を介して基地局から着信信号又は受信信号を受信した場合に、制御部150は、着信があったと判定し(ステップS21:YES)、計時部131から現在日時を取得する。
【0137】
また、制御部150の出力制御部154は、発信者を示す情報、即ち、ステップS21受信した着信信号に含まれている電話番号又は受信信号に含まれているメールアドレスがアドレス帳10に登録されているか否かを判定する(ステップS22)。
【0138】
発信者を示す情報がアドレス帳10に登録されている場合には(ステップS22:YES)、出力制御部154は、その発信者を示す情報と対応付けて登録されているNo.をアドレス帳10から取得し(ステップS23)、取得したNo.と対応付けて登録されている着信割合を頻度テーブル30から取得する(ステップS24)。なお、取得する着信割合は、ステップS21での着信が電話の着信であれば、電話着信割合であり、ステップS21での着信がメールの着信であれば、メール着信割合である。
【0139】
出力制御部154は、ステップS24で取得した着信割合が含まれるレベルに対応づけられた音データを、その着信割合が電話着信割合であれば電話着信音テーブル60から取得し、その着信割合がメール着信割合であればメール着信音テーブル70から取得する(ステップS25)。
【0140】
出力制御部154は、取得した音データに基づく着信音を、音声処理部130を介してスピーカ3から出力する(ステップS26)。
【0141】
また、制御部150は、ステップS21で取得した現在日時と、発信者を示す情報とを対応付けて、ステップS21での着信が電話の着信であれば電話履歴テーブル40に、ステップS21での着信がメールの着信であればメール履歴テーブル50に登録する(ステップS27)。
【0142】
電話履歴テーブル40又はメール履歴テーブル50への登録が完了すると、制御部150は、再びステップS21から処理を行う。
【0143】
一方、ステップS22において、発信者を示す情報がアドレス帳10に登録されていない場合には(ステップS22:NO)、出力制御部154は、予め定められた音データ、即ち、携帯電話機100が記憶している音データのうち、各着信音テーブルにおいていずれのレベルとも対応づけられていない音データを取得し(ステップS28)、ステップS26の処理に進む。
【0144】
図7(b)に示す音データA〜Lのうち、図4(c)、(d)に示す各着信音テーブルの例では、音データK、Lが、いずれのレベルとも対応づけられていないため、出力制御部154は、例えば、ステップS21での着信が電話の着信であれば音データKを、ステップS21での着信がメールの着信であれば音データLをそれぞれ取得する。
【0145】
≪変形例≫
【0146】
実施の形態では、携帯電話機100が電話の着信とメールの着信とを区別して扱う例を説明したが、以下では、区別しないようにした一変形例を、実施の形態に係る携帯電話機100との相違点を中心に説明する。
【0147】
<1.機能構成>
【0148】
図9は、変形例に係る携帯電話機200の主要部の機能構成を示すブロック図である。
【0149】
携帯電話機200は、同図に示すように、携帯電話機100の記憶部140及び制御部150に代えて記憶部210及び制御部220を備えるものである。
【0150】
ここで、記憶部210は、アドレス帳10、特定者情報20、頻度テーブル36、履歴テーブル45、着信音テーブル66を記憶するためのメモリ領域である。記憶部210は、頻度テーブル30に代えて頻度テーブル36を、電話履歴テーブル40及びメール履歴テーブル50に代えて履歴テーブル45を、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70に代えて着信音テーブル66を記憶するためのメモリ領域を含む点で、携帯電話機100の記憶部140とは異なる。
【0151】
また、制御部220は、携帯電話機100の制御部150が備える設定部151、算出部152及び出力制御部154に代えて、設定部221、算出部222及び出力制御部223を含む点で、制御部150とは異なるが、詳細は後述する(図11〜図13参照)。
【0152】
<2.データ>
【0153】
以下では、携帯電話機200が使用するデータについて、図10を用いて説明する。
<2−1.頻度テーブル36>
【0154】
図10(a)は、頻度テーブル36のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0155】
同図に示すように、頻度テーブル36は、実施の形態に係る頻度テーブル30における電話着信頻度32及びメール着信頻度33を着信頻度37に、電話着信割合34及びメール着信割合35を着信割合38にそれぞれ変えたものである。
【0156】
ここで、No.31は、実施の形態に係る頻度テーブル30のNo.31と同様のものであり、着信頻度37は、対応するNo.が示す通信相手についての一定時間内における電話及びメールの着信回数を示す情報である。
【0157】
また、着信割合38は、対応する着信頻度が示す電話及びメールの着信回数の、特定者情報20が示す特定者の着信頻度が示す電話及びメールの着信回数に対する割合(%)を示す情報であり、つまり、特定者を基準とした各通信相手の相対着信頻度を示す情報である。
【0158】
同図は、例えば、No.が「2」である通信相手(つまりC川D男)の電話及びメールの着信頻度は「6」回であり、着信割合は「19」(≒6/32×100)%である。
<2−2.履歴テーブル45>
【0159】
図10(b)は、履歴テーブル45のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0160】
同図に示すように、履歴テーブル45は、着信日時41及び発信者46から構成される情報である。
【0161】
なお、以下では、対応づけて登録されている着信日時と発信者とからなる1件分の情報、つまり1レコードを「履歴」ともいう。
【0162】
ここで、着信日時41は、実施の形態に係る電話履歴テーブル40の着信日時41と同様の、電話又はメールの各着信日時を示す情報であり、発信者46は、対応する着信日時に行われた電話又はメールの着信の発信者を示す情報であり、電話の着信では電話番号が、メールの着信ではメールアドレスが登録される。
【0163】
同図は、例えば、着信日時が「2011/8/1 8:50」である着信の発信者は「a○a@bbb.com」(つまり、この着信はメールの着信であり、発信者はA山B子)であることを示している。
【0164】
同図は、例えば、着信日時が「2011/8/1 9:01」である着信の発信者は「090○○○○1111」(つまり、この着信は電話の着信であり、発信者はA山B子)であることを示している。
<2−3.着信音テーブル66>
【0165】
図10(c)は、着信音テーブル66のデータ構成及び内容例を示す図である。
【0166】
同図に示すように、着信音テーブル66は、レベル67及び音データ68から構成される情報である。
【0167】
ここで、レベル67は、特定者を基準とした相対着信頻度の範囲を表す情報であり、音データ68は、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度が、対応するレベルが表す範囲に含まれる場合に、着信音として出力する音データを示す情報である。
【0168】
同図は、例えば、レベルが「84%以上100%以下」である場合には、音データ「A」に基づく着信音を出力することを示している。
【0169】
<3.動作>
<3−1.算出処理>
【0170】
まず、算出処理について説明する。
【0171】
図11は、携帯電話機200の制御部220による算出処理を示すフローチャートである。
【0172】
同図に示す算出処理は、実施の形態1に係る制御部150のよる算出処理(図5参照)のステップS4、S8の処理内容を若干変更したものある。この処理の変更は、上述のように、携帯電話機200が、頻度テーブル30に代えて頻度テーブル36を、電話履歴テーブル40及びメール履歴テーブル50に代えて履歴テーブル45を記憶することによる。
【0173】
即ち、制御部220の算出部222は、現在日時を取得した上で、対象No.の初期化処理を行い(ステップS1)、対象No.が、アドレス帳10の最大のNo.以下であるかの判定処理を行う(ステップS2)。
【0174】
対象No.が、最大のNo.以下である場合に(ステップS2:YES)、算出部222は、対象No.と対応する電話番号及びメールアドレスの取得処理を行う(ステップS3)。
【0175】
続いて、算出部222は、履歴テーブル45を参照して、ステップS3で取得した電話番号及びメールアドレスのいずれかを発信者に含み、かつ取得してある現在日時から一定期間前までの着信日時を含むレコード数、つまり履歴の数をカウントする。そして、算出部222は、対象No.と頻度テーブル36において対応づけられた着信頻度を、カウントした履歴の数で更新する(ステップS31)。
【0176】
ステップS31の処理が完了すると、算出部222は、処理No.の更新処理を行って(ステップS5)、再びステップS2から処理を行い、対象No.が、最大のNo.より大きくなった場合に(ステップS2:NO)、対象No.の初期化処理を行う(ステップS6)。また、算出部222は、対象No.が、アドレス帳10の最大のNo.以下であるかの判定処理を行う(ステップS7)。
【0177】
対象No.が、最大のNo.以下である場合に(ステップS7:YES)、算出部222は、頻度テーブル36に登録されている、特定者情報20が示す特定者の着信頻度Fsに対する対象No.が示す発信者の着信頻度Ftの割合Rt=Ft/Fs×100を算出する。そして、算出部222は、対象No.と頻度テーブル36において対応付けられた着信割合を、算出した割合Rtで更新する(ステップS32)。
【0178】
ステップS32の処理を完了すると、算出部222は、処理No.の更新処理を行って(ステップS9)、再びステップS7から処理を行い、対象No.が最大のNo.より大きくなった場合に(ステップS7:NO)、算出処理を終了する。
<3−2.設定処理>
【0179】
続いて、設定処理について説明する。
【0180】
図12は、携帯電話機200の制御部220による設定処理を示すフローチャートである。
【0181】
同図に示す設定処理は、実施の形態1に係る制御部150による設定処理(図6参照)の処理内容を若干変更したものある。この処理の変更は、上述のように、携帯電話機200が、頻度テーブル30に代えて頻度テーブル36を、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70に代えて着信音テーブル66を記憶することによる。
【0182】
即ち、制御部220の設定部221は、頻度テーブル36を参照し、着信割合の最大値MAX及び最小値MINを特定し(ステップS41)、特定した着信割合の最大値MAX及び最小値MINに基づいて、着信音テーブル66における各レベルを決定する(ステップS42)。
【0183】
なお、この例では、携帯電話機200が記憶している12個の音データのうちの5つの音データを用いることとし、従って、着信音テーブル66におけるレベルの数が5である例を説明する。しかしながら、実施の形態で説明したのと同様に、n個の音データのうち、アドレス帳10に登録されていない者からの着信用の1つの音データを除く、n−1個の音データを用いるようにしてもよい。即ち、着信音テーブル66におけるレベルの数をn−1としてもよい。
【0184】
ステップS42の処理においては、着信割合の最大値MAX及び最小値MINがいずれかのレベルに含まれ、各レベルの幅が、(着信割合の最大値MAX−着信割合の最小値MIN+1)/5になるように、着信音テーブル66の各レベルを決定する。
【0185】
例えば、着信割合の最大値MAXを「100」、着信割合の最小値MINを「19」とした場合、各レベルの幅が17(≒(100−19+1)/5)になるように着信音テーブル66の各レベルを決定する。即ち、各レベルを「84%以上100%以下」、「67%以上83%以下」、「50%以上66%以下」、「33%以上49%以下」及び「16%以上32%以下」と決定する。
【0186】
続いて、設定部221は、ステップS42で決定した着信音テーブル66の各レベルに対応づける音データをユーザに指定させるための画面(以下、「着信音設定画面」ともいう)をディスプレイ110に表示させるよう、表示制御部153に指示する(ステップS43)。なお、着信音設定画面については、特に図示して説明しないが、図7(a)に示す電話着信音設定画面G10とよく似た画面であり、レベルの値が異なるものである。即ち、この例では、「84〜100」、「67〜83」、「50〜66」、「33〜49」及び「16〜32」が上から順に着信音設定画面のレベル欄に表示される。
【0187】
続いて、設定部221は、1つのレベルに対応づける音データの指定がなされたか否かを判定し(ステップS44)、音データの指定がなされていない場合には(ステップS44:NO)、再びステップS44の処理を行う。
【0188】
また、1つのレベルに対応づける音データの指定がなされた場合に(ステップS44:YES)、設定部221は、1つのレベルと指定された音データとの対応を示すように更新された着信音設定画面を表示し、着信音テーブル66を更新する(ステップS45)。
【0189】
即ち、例えば、ユーザにより、レベル「50〜66」に対応づける音データとして、「音データD」が指定された場合、着信音テーブル66において、レベル「50〜66」に対応づける音データを「D」に更新する。
【0190】
また、設定部221は、ステップS42で決定した着信音テーブル66の全てのレベルについての音データが指定されたか否かを判定し(ステップS46)、全てのレベルでの指定が行われていない場合には(ステップS46:NO)、ステップS44から再び処理を行う。
【0191】
また、全てのレベルでの指定が行われた場合に(ステップS46:YES)、設定部221は、設定処理を終了する。
<3−3.着信時処理>
【0192】
続いて、着信時処理について説明する。
【0193】
図13は、携帯電話機200の制御部220による着信時処理を示すフローチャートである。
【0194】
同図に示す着信時処理は、実施の形態1に係る制御部150のよる着信時処理(図8参照)のステップS24、S25及びS27の処理内容を若干変更したものある。この処理の変更は、上述のように、携帯電話機200が、頻度テーブル30に代えて頻度テーブル36を、電話履歴テーブル40及びメール履歴テーブル50に代えて履歴テーブル45を、電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70に代えて着信音テーブル66を記憶することによる。
【0195】
即ち、制御部220は、電話又はメールの着信があったかの判定処理を行い(ステップS21)、着信があった場合に(ステップS21:YES)、計時部131から現在日時を取得する。
【0196】
また、制御部220の出力制御部223は、発信者を示す情報がアドレス帳10に登録されているかの判定処理を行い(ステップS22)、登録されている場合に(ステップS22:YES)、その発信者を示す情報と対応づけられているNo.の取得処理を行う(ステップS23)。
【0197】
また、出力制御部223は、取得したNo.と対応付けて登録されている着信割合を頻度テーブル36から取得し(ステップS51)、取得した着信割合が含まれるレベルに対応づけられた音データを着信音テーブル66から取得する(ステップS52)。
【0198】
出力制御部223は、取得した音データに基づく着信音の出力処理を行い(ステップS26)、制御部220は、ステップS21で取得した現在日時と、発信者を示す情報とを対応付けて、履歴テーブル45に登録し(ステップS53)、再びステップS21から処理を行う。
【0199】
一方、ステップS22において、発信者を示す情報がアドレス帳10に登録されていない場合には(ステップS22:NO)、出力制御部223は、予め定められた音データの取得処理を行い(ステップS28)、ステップS26の処理に進む。
【0200】
なお、図10(c)に示す着信音テーブル66の例では、携帯電話機200が記憶する音データA〜Lのうち、音データF〜Lが、いずれのレベルとも対応づけられていないため、出力制御部223は、例えば、音データFを取得する。
【0201】
≪補足≫
【0202】
以上、本発明に係る携帯電話機を、実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、以下のように変形することも可能であり、本発明は上述した実施の形態及び変形例で示した通りの携帯電話機に限られないことは勿論である。
【0203】
(1)変形例に係る着信音テーブル66のレベル67では、特定者を基準とした相対着信頻度の上限値(図10(c)の例では「100」)及び下限値(同図の例では「16」)が定められているものとして説明したが、上限値及び下限値の少なくとも一方を定めないようにしてもよい。即ち、例えば、図14(a)に示す着信音テーブル80のように、「121%以上」(符号81参照)というように上限値を定めず、また、「40%以下」(符号82参照)というように下限値を定めないようにしてもよい。
【0204】
また、変形例に係る着信音テーブル66では、各レベルの幅が均等であるものとして説明したが、他のレベルの範囲と重ならない限り、各レベルを任意の範囲に決定することができる。
【0205】
例えば、図14(a)に示す着信音テーブル80のように、レベルが「81〜120」(符号83参照)のものと「61〜80」(符号84参照)のものとのように、幅が異なるレベルが含まれていてもよい。
【0206】
また、例えば、図14(b)に示す着信音テーブル85のように、レベルが「100」(符号86参照)ぴったりのものが含まれていてもよい。これにより、特定者からの着信時に出力される特定の着信音が、他の発信者からの着信時に出力される可能性を低くできるので、着信音から、特定者の着信を識別できる可能性を高めることができる。
【0207】
また、変形例では、着信音テーブル66の各レベルの幅を、着信割合の最大値MAX及び最小値MINに基づいて算出することで、各レベルの範囲を決定するものとして説明したが、各レベルの範囲は固定値にしてもよい。
【0208】
特定者を基準とした相対着信頻度を表すレベルとして、「50%以下」や「200%以上」といったレベルは、一般的には、ユーザにとって感覚的に把握しやすいと考えられる。
【0209】
そこで、例えば、図14(b)に示す着信音テーブル85のように、「200%以上」、「101%以上199%以下」、「100%」、「51%以上99%以下」、「50%以下」というように各レベルを固定値にしてもよい。
【0210】
これにより、出力された着信音から、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度が「50%」以下や、「200%以上」であるか否かを簡単に把握することができる。
【0211】
ここでは、変形例に示す着信音テーブル66を更に変形する場合について説明したが、実施の形態に示す電話着信音テーブル60及びメール着信音テーブル70に対しても、この(1)で説明した変形を適用してもよい。
【0212】
また、実施の形態では、携帯電話機100に記憶されている音データの数に応じて、各着信音テーブル(60、70)の各レベルの数(実施の形態の例では、(n−2)/2ずつ)を決定するものとして説明したが、ユーザが携帯電話機100に記憶されている音データの数の範囲内の任意の数を指定するようにしてもよい。
【0213】
(2)実施の形態及び変形例に係る設定処理は、ユーザがキー群5により所定の操作を行った場合に、その実行が開始されるものとして説明した。しかしながら、例えば、実施の形態に係る携帯電話機100及び変形例に係る携帯電話機200が、それぞれの運用開始から一定期間経過した際に自動的に設定処理を開始するようにしてもよい。また、それぞれの運用開始から一定期間経過した際に、ユーザに、音データの設定を行うか否かを選択させる画面を表示し、ユーザが設定を行うことを選択した場合に、設定処理の実行を開始するようにしてもよい。
【0214】
また、例えば、実施の形態に係る携帯電話機100が算出処理を行った場合において、電話着信割合の最大値pMAX若しくは最小値pMINが、電話着信音テーブル60のいずれのレベルにも含まれなくなったとき、又はメール着信割合の最大値mMAX若しくは最小値mMINが、メール着信音テーブル70のいずれのレベルにも含まれてなくなったときに、自動的に又はユーザが設定を行うことを選択した際に、設定処理を開始するようにしてもよい。同様に、例えば、変形例に係る携帯電話機200が算出処理を行った場合において、着信割合の最大値MAX若しくは最小値MINが、着信音テーブル66のいずれのレベルにも含まれなくなったときに、自動的に又はユーザが設定を行うことを選択した際に、設定処理を開始するようにしてもよい。
【0215】
(3)実施の形態及び変形例に係る着信時処理では、アドレス帳10に登録されていない者から着信があった場合に、既定の音データを取得し、それに基づく着信音を出力するものとして説明した(図8及び図13のステップS28、S26)。
【0216】
しかしながら、アドレス帳10に登録されていない者から着信があった場合にも、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じて音データを決定し、決定した音データに基づく着信音を出力するようにしてもよい。
【0217】
そのために、例えば、実施の形態に係る各着信音テーブル(60、70)と、変形例に係る着信音テーブル66とそれぞれにおいて、特定者の着信頻度をFとした場合に、特定者を基準とした相対着信頻度「1/F×100」を含むように、各レベルの範囲を決定するよう変形する。そして、アドレス帳10に登録されていない者から着信があった場合に、この発信者からの着信頻度が「1」であると仮定し、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度「1/F×100」を含むレベルと、この変形に係る着信音テーブルで対応付けられている音データに基づく着信音を出力する。
【0218】
また、実施の形態に及び変形例に係る着信時処理では、アドレス帳10に登録されていない者から着信があった場合に出力する着信音は、実施の形態に係る携帯電話機100、変形例に係る携帯電話機200それぞれが選択した1つの音データに基づくものとして説明した。しかしながら、ユーザが選択した音データに基づく着信音を出力するようにしても勿論よい。
【0219】
(4)変形例では、図10(a)の頻度テーブル36に示すように、各通信相手についての着信割合38を予め算出し登録しておくものとして説明したが、この着信割合38に代えて、あるいはこの着信割合38に加えて、対応する着信割合が含まれる着信音テーブル66のレベルを示す情報を登録するよう、頻度テーブル36を変形してもよい。
【0220】
この変形は、実施の形態に係る頻度テーブル30においても、同様に適用できる。即ち、頻度テーブル30の電話着信割合が含まれる電話着信音テーブル60のレベルを示す情報と、頻度テーブル30のメール着信割合が含まれるメール着信音テーブル70のレベルを示す情報とを登録するよう、頻度テーブル30を変形してもよい。
【0221】
(5)実施の形態及び変形例の設定処理では、図6のステップS16及びS20、図12のステップS46に示すように、全てのレベルについて、ユーザが音データを指定するものとして説明した。
【0222】
しかしながら、各レベルのうちの一部を自動的に決定するように、実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)を変形してもよい。例えば、特定者用の着信音、つまり、相対着信頻度「100」%を含むレベルに対応づける音データについてだけ、ユーザが指定することにしてもよい。
【0223】
(6)実施の形態では、電話着信における特定者とメール着信における特定者が同一の者である例を用いて説明したが、異なる者としてもよい。
【0224】
また、実施の形態及び変形例では、ユーザが特定者を指定するものとして説明したが、実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)が自動的に選択するようにしてもよい。例えば、実施の形態においては、電話着信頻度とメール着信頻度との合算値又は平均値が最大である者を、変形例においては、着信頻度が最大である者を、特定者として選択することとしてもよい。また、例えば、実施の形態においては、電話着信頻度とメール着信頻度とのうちの合算値又は平均値が所定値以上である者を示す情報(例えば氏名)を、変形例においては、着信頻度が所定値以上である者を示す情報(例えば氏名)を特定者の候補を示す情報として表示し、候補のうちの1人を特定者としてユーザに選択させるようにしてもよい。
【0225】
実施の形態及び変形例では、ある通信相手を特定者とする例を用いて説明したが、アドレス帳10において、各通信相手を複数のグループのうちの1つのグループに分類して登録できるようにし、複数のグループのうちの1つのグループを特定者として扱うようにしてもよい。
【0226】
その場合、例えば、各グループについて、そのグループに属する通信相手の着信頻度(実施の形態では電話着信頻度とメール着信頻度とそれぞれ)に基づいて、そのグループの着信頻度を算出するようにする。その算出例としては、合計値や平均値等が挙げられる。
【0227】
そして、特定者(1つのグループ)の着信頻度に対する発信者が属するグループの着信頻度に応じた音データに基づく着信音を出力するようにしてもよい。
【0228】
(7)実施の形態及び変形例では、着信頻度(実施の形態では電話着信頻度、メール着信頻度)は、一定期間内の着信回数であるものとして説明した。しかしながら、例えば、一定期間を構成する各日の着信回数の平均値であってもよい。
【0229】
また、実施の形態及び変形例では、着信頻度(実施の形態では電話着信頻度、メール着信頻度)を予めカウントし、頻度テーブル(30、36)に登録しておくものとして説明した。しかしながら、例えば、着信時に、その着信から一定期間前までのその発信者及び特定者の着信頻度をカウントし、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度を算出するようにしてもよい。
【0230】
これにより、着信時を基準に、直近の一定期間内における特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じた着信音を出力できるので、ユーザは、着信音から、発信者の、ごく最近の着信頻度を把握することができる。
【0231】
(8)実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)は、折りたたみ式の携帯電話機であるものとして説明したが、スライド式の携帯電話機やストレート型の携帯電話機等、他の外観を有する携帯電話機であってもよい。
【0232】
また、実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)のディスプレイ110を、いわゆるタッチパネルとしてもよい。その場合、キー群5を備えないように変形し、タッチパネルに表示されているソフトウェアキーにより、キー群5の機能を代替するようにしてもよい。
【0233】
また、実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)のディスプレイ110の形状は、略矩形状であるとして説明したが、例えば、円形状、その他多角形状であってもよく、ディスプレイ110は、LCDを含むものとして説明したが、有機EL(Electro−Luminescence)等を含むようにしてもよい。
【0234】
また、実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)では、スピーカ3は第2筐体2に配置されているとしたが、スピーカ3の位置は特に限定されるものではなく、例えば第1筐体1に配置されているとしても良い。
【0235】
(9)実施の形態及び変形例において説明した各構成要素のうち、全部又は一部を1チップ又は複数チップの集積回路で実現してもよいし、コンピュータのプログラムで実現してもよいし、その他どのような形態で実現してもよい。
【0236】
また、実施の形態及び変形例において説明した各構成要素は、各携帯電話機(100、200)が有するプロセッサと協働することにより、その機能を実現する。
【0237】
(10)実施の形態及び変形例において説明した携帯電話機(100、200)の制御部(150、220)の処理(図5、6、8、11〜13参照)をプロセッサに実行させるためのプログラムを、記録媒体に記録し又は各種通信路等を介して、流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM、フラッシュメモリ等がある。流通、頒布されたプログラムは、機器におけるプロセッサで読み取り可能なメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのプロセッサがそのプログラムを実行することにより実施の形態及び変形例で示した携帯電話機(100、200)の各機能が実現される。
【0238】
(11)実施の形態及び変形例に係る携帯電話機(100、200)に、上記(1)〜(10)の一部又は全部の変形を組み合わせて適用してもよい。
【0239】
(12)以下、更に本発明の一実施形態に係る携帯電話機の構成及びその変形例と各効果について説明する。
【0240】
(a)本発明の一実施形態に係る携帯電話機は、スピーカと、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部と、着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定し、特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる出力制御部とを備える。
【0241】
この携帯電話機は、着信時に、特定者を基準とした発信者の相対着信頻度に応じた着信音を出力する。従って、着信頻度がある程度把握できている者を特定者に設定することで、ユーザは、特定者の着信頻度との比較により、着信音から、発信者の着信の相対的な頻度を感覚的に捉えることができ、つまり、発信者の着信頻度を着信音から簡単に知ることができる。
【0242】
また、特定者を基準とした特定者の相対着信頻度は一定値で変動し得ないため、発信者が特定者である場合、決まった着信音を出力することができる。従って、ユーザは、着信音から発信者が特定者である可能性が高いことを知ることができる。
【0243】
(b)また、前記携帯電話機は、更に前記複数のレベル毎に、当該レベルに対応付ける音データの指定をユーザから受け付け、指定を受け付けた音データを、当該レベルに対応づける設定部を備えることとしてもよい。
【0244】
この携帯電話機は、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベルそれぞれについて、ユーザにより指定された音データを対応付けるので、ユーザは、好みの着信音で、着信を知ることができる。
【0245】
(c)また、前記複数のレベルは、特定者を基準とした相対着信頻度の範囲を略均等に分割した各部分範囲であることとしてもよい。
【0246】
この携帯電話機は、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベルそれぞれの幅を略均等にするので、ユーザが、着信音に基づいて、発信者の着信頻度を把握しやすくすることができる。
【0247】
(d)また、前記複数のレベルは、前記特定者からの着信頻度と同頻度を表すレベルを含むこととしてもよい。
【0248】
この携帯電話機は、複数のレベルに、特定者からの着信頻度と同頻度を表すレベルを含めるため、このレベルと対応付けられた音データに基づく着信音が、特定者以外の者からの着信時に出力される可能性を低減できる。従って、ユーザが、着信音から、特定者の着信であることを識別できる可能性を高めることができる。
【0249】
(e)また、前記複数のレベルは、前記特定者からの着信頻度の1/2未満であることを表すレベルを含むこととしてもよい。
【0250】
特定者を基準とした相対着信頻度を表すレベルとして、「50%未満」というレベルは、一般的には、ユーザにとって感覚的に把握しやすいと考えられる。
【0251】
この携帯電話機は、複数のレベルに、特定者からの着信頻度の1/2未満であることを表すレベルを含めるので、特定者を基準とした相対着信頻度が1/2未満である発信者からの着信があった場合に、ユーザは、着信音から、この発信者の着信頻度を簡単に把握することができる。
【0252】
(f)また、前記携帯電話機は、更に少なくとも現在から一定期間前までの間の着信履歴を記憶する履歴記憶部と、複数の発信者それぞれについて、当該発信者の着信頻度を示す頻度情報を記憶するための頻度記憶部と、前記一定期間周期毎に、前記履歴記憶部に記憶されている各着信履歴に基づいて、現在から一定期間前までの前記複数の発信者についての着信頻度を算出し、算出した前記複数の発信者についての着信頻度を示す頻度情報を、前記頻度記憶部に格納する算出部とを備えることとしてもよい。
【0253】
この携帯電話機は、一定期間周期毎に、直近の一定期間内の着信履歴に基づいて算出した各発信者についての着信頻度を示す頻度情報を記憶するので、着信があった場合に、特定者を基準とした発信者の最近の相対着信頻度に応じた着信音を出力することができる。従って、ユーザは、着信音から、発信者の最近の着信頻度を把握することができる。
【0254】
(g)また、各頻度情報は、メールの着信頻度及び電話の着信頻度それぞれを示すものであり、前記複数のレベルは、前記特定者を基準としたメールの相対着信頻度についての2段階以上のメール用レベルと、前記特定者を基準とした電話の相対着信頻度についての2段階以上の電話用レベルとからなり、前記出力制御部は、メールの着信があった場合には、前記2段階以上のメール用レベルの中から前記1つのレベルを特定し、電話の着信があった場合には、前記2段階以上の電話用レベルの中から前記1つのレベルを特定することとしてもよい。
【0255】
この携帯電話機によれば、ある発信者からの着信の種類(電話又はメール)により異なる着信音を出力することができるので、ユーザは、電話及びメールそれぞれについての着信頻度を把握することが可能になると共に、着信音から着信の種類を特定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0256】
本発明に係る携帯電話機は、電話やメールの着信時に出力する着信音を決定する場合に利用される。
【符号の説明】
【0257】
1 第1筺体
2 第2筺体
3 スピーカ
4 マイク
5 キー群
6 レシーバ
100、200 携帯電話機
110 ディスプレイ
120 通信部
130 音声処理部
131 計時部
140、210 記憶部
150、220 制御部
151、221 設定部
152、222 算出部
153 表示制御部
154、223 出力制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカと、
特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部と、
着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定し、特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる出力制御部とを備える
ことを特徴とする携帯電話機。
【請求項2】
前記携帯電話機は、更に
前記複数のレベル毎に、当該レベルに対応付ける音データの指定をユーザから受け付け、指定を受け付けた音データを、当該レベルに対応づける設定部を備える
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記複数のレベルは、特定者を基準とした相対着信頻度の範囲を略均等に分割した各部分範囲である
ことを特徴とする請求項2記載の携帯電話機。
【請求項4】
前記複数のレベルは、前記特定者からの着信頻度と同頻度を表すレベルを含む
ことを特徴とする請求項2記載の携帯電話機。
【請求項5】
前記複数のレベルは、前記特定者からの着信頻度の1/2未満であることを表すレベルを含む
ことを特徴とする請求項2記載の携帯電話機。
【請求項6】
前記携帯電話機は、更に
少なくとも現在から一定期間前までの間の着信履歴を記憶する履歴記憶部と、
複数の発信者それぞれについて、当該発信者の着信頻度を示す頻度情報を記憶するための頻度記憶部と、
前記一定期間周期毎に、前記履歴記憶部に記憶されている各着信履歴に基づいて、現在から一定期間前までの前記複数の発信者についての着信頻度を算出し、算出した前記複数の発信者についての着信頻度を示す頻度情報を、前記頻度記憶部に格納する算出部とを備える
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項7】
各頻度情報は、メールの着信頻度及び電話の着信頻度それぞれを示すものであり、
前記複数のレベルは、前記特定者を基準としたメールの相対着信頻度についての2段階以上のメール用レベルと、前記特定者を基準とした電話の相対着信頻度についての2段階以上の電話用レベルとからなり、
前記出力制御部は、メールの着信があった場合には、前記2段階以上のメール用レベルの中から前記1つのレベルを特定し、電話の着信があった場合には、前記2段階以上の電話用レベルの中から前記1つのレベルを特定する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項8】
スピーカと、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部とを備える携帯電話機における着信音の出力制御方法であって、
着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定する特定ステップと、
特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる出力ステップとを含む
ことを特徴とする出力制御方法。
【請求項9】
スピーカと、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部とを備える携帯電話機におけるプロセッサに、着信音の出力制御処理を行わせるためのプログラムであって、
前記出力制御処理は、
着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定する特定ステップと、
特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる出力ステップとを含む
ことを特徴とするプログラム。
【請求項1】
スピーカと、
特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部と、
着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定し、特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる出力制御部とを備える
ことを特徴とする携帯電話機。
【請求項2】
前記携帯電話機は、更に
前記複数のレベル毎に、当該レベルに対応付ける音データの指定をユーザから受け付け、指定を受け付けた音データを、当該レベルに対応づける設定部を備える
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記複数のレベルは、特定者を基準とした相対着信頻度の範囲を略均等に分割した各部分範囲である
ことを特徴とする請求項2記載の携帯電話機。
【請求項4】
前記複数のレベルは、前記特定者からの着信頻度と同頻度を表すレベルを含む
ことを特徴とする請求項2記載の携帯電話機。
【請求項5】
前記複数のレベルは、前記特定者からの着信頻度の1/2未満であることを表すレベルを含む
ことを特徴とする請求項2記載の携帯電話機。
【請求項6】
前記携帯電話機は、更に
少なくとも現在から一定期間前までの間の着信履歴を記憶する履歴記憶部と、
複数の発信者それぞれについて、当該発信者の着信頻度を示す頻度情報を記憶するための頻度記憶部と、
前記一定期間周期毎に、前記履歴記憶部に記憶されている各着信履歴に基づいて、現在から一定期間前までの前記複数の発信者についての着信頻度を算出し、算出した前記複数の発信者についての着信頻度を示す頻度情報を、前記頻度記憶部に格納する算出部とを備える
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項7】
各頻度情報は、メールの着信頻度及び電話の着信頻度それぞれを示すものであり、
前記複数のレベルは、前記特定者を基準としたメールの相対着信頻度についての2段階以上のメール用レベルと、前記特定者を基準とした電話の相対着信頻度についての2段階以上の電話用レベルとからなり、
前記出力制御部は、メールの着信があった場合には、前記2段階以上のメール用レベルの中から前記1つのレベルを特定し、電話の着信があった場合には、前記2段階以上の電話用レベルの中から前記1つのレベルを特定する
ことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項8】
スピーカと、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部とを備える携帯電話機における着信音の出力制御方法であって、
着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定する特定ステップと、
特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる出力ステップとを含む
ことを特徴とする出力制御方法。
【請求項9】
スピーカと、特定者を基準とした相対着信頻度についての複数段階のレベル各々について、複数の音データのうちの異なる1つの音データを対応付けて記憶する音データ記憶部とを備える携帯電話機におけるプロセッサに、着信音の出力制御処理を行わせるためのプログラムであって、
前記出力制御処理は、
着信があった場合に、前記特定者の着信頻度に対する発信者の相対着信頻度を表す1つのレベルを特定する特定ステップと、
特定したレベルに対応する前記音データに基づく着信音を前記スピーカから出力させる出力ステップとを含む
ことを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−85227(P2013−85227A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−180366(P2012−180366)
【出願日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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