携帯電話機及びメール作成方法
【課題】利用者の利便性が向上する携帯電話機及びメール作成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかる携帯電話機は、アラーム日時2d、3eを記憶する記憶部1と、アラーム日時2d、3eに自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知する報知部10を有する。さらに、携帯電話機は、利用者が報知部10による報知に応じて自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成する制御部6を有する。
【解決手段】本発明にかかる携帯電話機は、アラーム日時2d、3eを記憶する記憶部1と、アラーム日時2d、3eに自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知する報知部10を有する。さらに、携帯電話機は、利用者が報知部10による報知に応じて自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成する制御部6を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯電話機及びメール作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の携帯電話機は、スケジュール、電話帳、メールといった機能を備えているものが多く、電子端末として使用されるケースが多くなっている。
【0003】
スケジュール機能においては、登録時刻にアラーム報知する機能がある。例えば、特許文献1には、予め登録されたスケジュールで特定される日時が到来した場合にアラーム鳴動させるスケジュール管理システムが開示されている。また、利用者がアラームを停止させない場合、予め登録された連絡先に、順次、該日時が到来したことを利用者に知らせる電子メールや電話を発信する。
【0004】
このように、登録時刻にアラーム報知しても、例えば、会議等の出席者への直前の出欠確認等の連絡は、利用者がメールや電話にて行わなくてはならず、その行為を忘れてしまうケースがあった。また、電話帳の登録データに誕生日や記念日の情報を登録することはできるが、利用者がメールや電話での祝電を忘れてしまうケースがあった。
【0005】
特許文献2には、予め指定日と時間、メール内容と相手先メールアドレスを設定し、設定内容に基づいて、自動的にメールを送信する携帯電話端末が開示されている。また、特許文献3に記載された移動無線装置では、予めイベントの日付およびイベントの内容を入力し、電子メールの送信を希望するイベントの場合のみ、電子メールアドレスをイベントに対応付けて入力する。そして、入力された日付にイベントの日付と内容を表示部に表示し、電子メールアドレスが入力されている場合には、イベントの内容を示す電子メールを送信する。
【0006】
特許文献4には、予定データをサーバー上で管理し、この予定データに基づいて、サーバーから端末にメールが送信される。また、予定データには、グループ名が設定されており、サーバー上に保存されたグループデータを参照して、このグループ内の全てのメンバーにメールが送信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−133485号公報
【特許文献2】特開2003−263394号公報
【特許文献3】特開2002−175250号公報
【特許文献4】特開2001−195498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2〜4の技術では、予めメールを送信するか否かを設定する必要があり、メールを送信する直前に、メールを送信するか否かを選択できなかった。また、自動でメールが送信されてしまうため、メールを送信する直前に、メール内容を修正することができなかった。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、利用者の利便性が向上する携帯電話機及びメール作成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明にかかる携帯電話機は、報知日時を記憶する記憶部と、前記報知日時に自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知する報知部と、利用者が前記報知部による報知に応じて前記自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成する制御部とを有するものである。
【0011】
他方、本発明にかかるメール作成方法は、報知日時を記憶するステップと、前記報知日時に自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知するステップと、利用者が報知に応じて前記自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成するステップとを有するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、利用者の利便性が向上する携帯電話機及びメール作成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明にかかる携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1にかかる携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1にかかる携帯電話機のメール作成方法について示すフロー図である。
【図4】実施の形態1にかかるスケジュールデータの登録内容の一例を示す図である。
【図5】実施の形態1にかかる電話帳データの登録内容の一例を示す図である。
【図6】実施の形態1にかかるアラーム報知画面の一例を示す図である。
【図7】実施の形態1にかかるアラーム報知画面の一例を示す図である。
【図8】実施の形態1にかかる自動作成されるメールの一例を示す図である。
【図9】実施の形態1にかかる自動作成されるメールの一例を示す図である。
【図10】実施の形態2にかかる携帯電話機のメール作成方法について示すフロー図である。
【図11】実施の形態2にかかる電話帳データの登録内容の一例を示す図である。
【図12】実施の形態2にかかるアラーム報知画面の一例を示す図である。
【図13】実施の形態2にかかる自動作成されるメールの一例を示す図である。
【図14】実施の形態2にかかるスケジュールデータの登録内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1を参照して、本発明にかかる携帯電話機について説明する。図1は、携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【0015】
本発明に係る携帯電話機は、記憶部1、報知部10、及び制御部6を有する。記憶部1は、報知日時としてのアラーム日時を記憶する。記憶部1は、スケジュールデータ2と電話帳データ3とを有する。スケジュールデータ2には、例えば、スケジュールごとに、アラーム日時2dと宛先の名前としての名前/グループ2cが対応付けられて記憶される。電話帳データ3には、例えば、メールアドレス3cと宛先の名前としての名前/グループ3aが対応付けられて記憶される。
【0016】
報知部10は、記憶部1に記憶されたアラーム日時2dに自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知する。例えば、報知部10は、アラーム日時2dにアラームを鳴動させる。また、報知できれば、アラームを鳴動させることに限らず、バイブレーションさせたり、ランプを点灯させてもよい。制御部6は、利用者が報知部10による報知に応じて自動作成メールの通知を要求した場合に、メールを自動作成する。具体的には、制御部6は、利用者が自動作成メールの通知を要求した場合、スケジュールデータ2に記憶された名前/グループ2cと、電話帳データ3に記憶された名前/グループ3aとを照合する。そして、一致した名前/グループ3aに対応付けられて記憶されたメールアドレス3cを電話帳データ3から取得し、メールの宛先に設定する。
【0017】
以上のように、本発明の携帯電話機は、メールを通知する前に、報知を行い、メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる。すなわち、アラーム日時を記憶させた後であって、メールを通知する前に、メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる。このため、スケジュールデータ2の登録時以降に、変更等が発生しても、柔軟に対応することができて簡便である。また、メール連絡の忘れ防止やメール作成の手間を省くことができる。このため、利用者の利便性が向上する。
【0018】
なお、上記の例では、スケジュールデータ2にアラーム日時2dを記憶させたが、電話帳データ3に報知日時としてのアラーム日時を記憶させてもよい。この場合、電話帳データ3には、アラーム日時、名前/グループ3a、及びメールアドレス3cが対応付けられて記憶される。そして、制御部6は、利用者が自動作成メールの通知を要求した場合、電話帳データ3のアラーム日時に対応付けて記憶されたメールアドレス3cをメールの宛先に設定する。このように、記憶部1に少なくともアラーム日時が記憶されていれば、どのような構成としてもよい。例えば、スケジュールデータ2及び電話帳データ3のいずれか一方のみにアラーム日時が設定されていてもよいし、両方にアラーム日時が設定されていてもよい。
【0019】
また、名前/グループ2c、3aとしては個人名に限らず、自宅等の場所名を登録することもできる。すなわち、識別できれば、どのような宛先の名前であってもよい。以降、本発明にかかる携帯電話機について、具体的な実施の形態を用いて説明する。
【0020】
実施の形態1
図2を参照して、本実施の形態にかかる携帯電話機について説明する。図2は、携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【0021】
携帯電話機は、記憶部1、制御部6、カレンダー・時計4、送受信部5、表示部9、報知部10、及びキー操作部11を有する。記憶部1は、予め利用者が入力したスケジュールデータ2および電話帳データ3を記憶する。スケジュールデータ2には、日時2a、内容2b、名前/グループ2c、及びアラーム日時2dがある。これらは、スケジュールごとに対応付けて記憶される。電話帳データ3には、名前/グループ3a、電話番号3b、メールアドレス3c、生年月日3d、及びアラーム日時3eがある。これらは、名前/グループ3aごとに対応付けて記憶される。これらのデータは、利用者がキー操作部11を操作することにより、入力されて記憶される。
【0022】
カレンダー・時計4は、現在の日時情報を制御部6に送信する。例えば、利用者のキー操作部11による操作によって、西暦、月、日、時、分のデータ設定が行われると、1分毎に更新されたデータを制御部6に送信する。送受信部5は、通信ネットワークを介して接続される端末装置に対して、無線によって電子メールや電話等の送受信を行う回路である。表示部9は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(electroluminescence)ディスプレイによって構成される。
【0023】
報知部10は、アラーム日時2dに自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知する。具体的には、報知部10は、スケジュールで特定される日時が到来したことを知らせるアラーム音を鳴動させるものである。キー操作部11は、キー入力を受け付ける入力回路であり、スケジュールデータ2および電話帳データ3の入力を行うことができる。また、利用者がキー操作部11を操作することによって、メールを通知するか否かを選択することができる。すなわち、メール作成指示を制御部6に与えることができる。また、利用者がキー操作部11を操作することによって、自動作成されたメールを修正することができる。
【0024】
制御部6は、データ解析部7及びメールデータ生成部8を有する。データ解析部7は、記憶部1内のスケジュールデータ2又は電話帳データ3のアラーム設定の日時情報とカレンダー・時計4の日時情報が一致するか否かを判断する。すなわち、アラーム日時2d又はアラーム日時3eと、カレンダー・時計4の日時情報が一致するか否かを判断する。そして、一致した場合、報知部10に報知情報、表示部9に表示情報を出力する。
【0025】
メールデータ生成部8は、利用者が報知部10による報知に応じて自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成する。メールデータ生成部8は、メール作成指示を受けて、スケジュールデータ2と電話帳データ3の登録データからメールデータを作成する。また、メールデータ生成部8は、キー操作部11からの出力により、自動作成されたメールを修正する。すなわち、利用者がキー操作部11を操作することにより、メールデータ生成部8は、自動作成されたメールを異なる内容のメールに変換する。
【0026】
次に、図3を参照して、携帯電話機のメール作成方法について説明する。図3は、携帯電話機のメール作成方法について示すフロー図である。
【0027】
図2に示されるように、処理をスタート(ステップS1)して、スケジュールデータ2を登録しているか否かを判断する(ステップS2)。そして、スケジュールデータ2を登録していない場合(ステップS2でNO)、処理を終了する(ステップS3)。また、スケジュールデータ2を登録している場合(ステップS2でYES)、スケジュールのアラーム設定をしているか否かを判断する(ステップS4)。
【0028】
図4にスケジュールデータ2の登録内容の一例を示す。ここでは、スケジュールデータ2として、会議とゴルフ大会の2つのスケジュールが登録されている場合を説明する。スケジュールデータ2としては、日時2a(図4中では「日付」、「時間」)、内容2b(図4中では「題名」、「場所」)、名前/グループ2c(図4中では「メンバー」)、及びアラーム日時2d(図4中では「アラーム」)が登録される。これらは、それぞれのスケジュールごとに登録される。「アラーム」としては、アラームのオン/オフ、及びオンにする日時(アラーム日時)が登録される。ステップS4においては、スケジュールデータ2のアラームがオンされているか否か判断する。
【0029】
図5に電話帳データ3の登録内容の一例を示す。電話帳データ3としては、名前/グループ3a(図5中では「名前」)、電話番号3b(図5中では「電話番号」)、メールアドレス3c(図5中では「メール」)、生年月日3d(図5中では「誕生日」)が登録される。これらは、それぞれの名前/グループ3aごとに登録される。なお、本実施の形態では、アラーム日時3eは登録しない。
【0030】
いずれのスケジュールにおいてもアラーム設定をしていない場合(ステップS4でNO)、処理を終了する(ステップS3)。また、アラーム設定をしている場合(ステップS4でYES)、スケジュールに登録したアラーム日時2dが経過したら(ステップS5)、報知部10によってアラーム報知が行われ、表示部9にはスケジュール情報が表示される(ステップS6)。
【0031】
具体的には、制御部6内のデータ解析部7によって、スケジュールデータ2内に設定しているアラーム日時2dとカレンダー・時計4の日時情報を監視する。そして、アラーム日時2dがカレンダー・時計4の日時情報を経過したら(又は一致したら)、制御部6は、報知部10に報知情報を出力する。報知部10は制御部6からの報知情報を受けて、アラームを鳴動させ、利用者にアラーム日時2dが経過したことを知らせる。
【0032】
また、上記のようにアラーム日時2dが経過したら(又は一致したら)、制御部6は、表示部9に表示情報を出力する。表示部9は制御部6からの表示情報を受けて、図6、7に示されるようなアラーム報知画面を表示する。表示部9には、報知部10による報知の際、アラーム日時2dに対応付けて記憶された情報が表示される。具体的には、表示部9には、スケジュールデータ2に登録されたスケジュール情報が表示される。
【0033】
図6、7は、アラーム報知画面の一例を示す図である。図6は図4の会議のスケジュールに対応し、図7は図4のゴルフ大会のスケジュールに対応する。アラーム報知画面には、図4に示されたスケジュールデータ2のうち、「日付」、「時間」、「題名」、「メンバー」、及び「アラーム」の日時が表示される。もちろん、これに限らず、他の情報を表示させてもよい。そして、アラーム報知画面上で、登録した「メンバー」にメール発信するか否かを選択する(ステップS7)。例えば、アラーム報知画面上にて、キー操作部11によってカーソルを移動させ、メール発信するか否かを選択できるようになっている。
【0034】
そして、メール発信しない場合(ステップS7でNO)、処理を終了する(ステップS3)。また、メール発信する場合(ステップS7でYES)、メールデータ生成部8によって、メールを自動作成する(ステップS8)。具体的には、ステップS7において、図6や図7に示されるアラーム報知画面上にてカーソルによって「YES」を選択する。これにより、図8や図9に示されるように、メールが自動作成される。図8、9は、自動作成されるメールの一例を示す図である。また、図6で「YES」を選択した場合、図8に示されるメールが自動作成される。そして、図7で「YES」を選択した場合、図9に示されるメールが自動作成される。
【0035】
メールデータ生成部8は、スケジュールデータ2に記憶された名前/グループ2cと、電話帳データ3に記憶された名前/グループ3aとを照合する。そして、一致した場合、一致した名前/グループ3aに対応付けられて記憶されたメールアドレス3cを電話帳データ3から取得する。そして、このメールアドレス3cをメールの宛先に設定する。具体的には、図4に示されるスケジュールデータ2の「メンバー」を、図5に示される電話帳データ3の「名前」から参照する。そして、一致した場合、一致した「名前」に対応付けて記憶された電話帳データ3の「メール」を図8、9に示されるメール画面の「宛先」に設定する。
【0036】
そして、メールデータ生成部8は、アラーム日時2dに対応付けて記憶された情報からメール通知文を自動作成する。すなわち、スケジュールデータ2からメール通知文を自動作成する。具体的には、スケジュールデータ2からメールの「題名」及び本文を作成する。例えば、定型文を予め登録しておき、所定の部分をスケジュールデータ2の情報に置き換えることによりメールを自動作成することができる。また、スケジュールデータ2の内容ごとに使用する定型文を変えてもよい。例えば、「題名」の一部に会議と入力されていれば、図8に示されるような定型文を使用する。もちろん、定型文を使用せず、スケジュールデータ2の情報のみがそのまま記載されたメール通知文を自動作成してもよい。この場合、後のステップで修正を行い、メール通知文の体裁を整えてもよい。
【0037】
そして、メール画面を確認し(ステップS9)、OKであれば、送受信部5によってメールを発信する(ステップS10)。また、ステップS9にて、NGであれば、メールを修正して(ステップS11)、メールを発信する(ステップS10)。具体的には、利用者がキー操作部11を操作することによるキー操作部11からの出力に応じて、メールデータ生成部8は、自動作成されたメールの内容を修正する。また、キー操作部11からの出力に応じて、制御部6は、送受信部5に発信指示を与える。送受信部5は、発信指示を受けて、メールを発信する。
【0038】
以上説明したように、本発明の携帯電話機は、スケジュールデータ2や電話帳データ3に登録したアラーム日時に、利用者にメール通知有無を確認するためのアラーム報知を行う。すなわち、メールを通知する直前に、利用者にメール通知有無を確認するアラーム報知を行う。そして、メールを通知する場合、スケジュールデータ2、電話帳データ3の登録データとメール機能を連動させ、メールを自動で作成することができる。すなわち、スケジュールデータ2、電話帳データ3の登録データに基づき、メールを自動作成することができる。また、アラーム報知を行うため、スケジュールデータ2の登録時以降に、変更等が発生しても、柔軟に対応することができて簡便である。そして、メール連絡の忘れ防止やメール作成の手間を省くことができる。このため、利用者の利便性が向上する。
【0039】
これに対して、上記の特許文献に記載された技術では、スケジュールデータの登録時に、メール通知の有無を設定する必要がある。従って、メールを送信する直前に、メール通知の有無を設定することができず、不必要にメールを送信したり、メールを送信し忘れたりする場合があった。また、メールを送信する直前に修正することが困難であり、誤った情報を送信する場合もあった。
【0040】
さらに、本実施の形態にかかる携帯電話機は、電話帳データ3を利用してメールの「宛先」を自動作成することができる。すなわち、スケジュールデータ2に「メンバー」を登録すれば、メールアドレスを入力しなくても、宛先が自動作成される。また、電話帳データ3は、もともと携帯電話機に登録されていることが多い。このため、上記のフローに従って動作させるために、電話帳データ3を別途作成する必要はなく簡便である。これに対して、上記の特許文献に記載された技術では、スケジュールデータ又はサーバー上に別途メールアドレスを登録する必要があり、手間がかかる。
【0041】
実施の形態2.
実施の形態1では、利用者がスケジュールデータ2にアラーム日時2dを登録した。本実施の形態では、利用者が電話帳データ3にアラーム日時3eを登録する。また、携帯電話機は実施の形態1と同様の構成のものを用いることができる。なお、実施の形態1と重複する説明は適宜簡略化又は省略する。
【0042】
ここで、図10を参照して、本実施の形態にかかる携帯電話機のメール作成方法について説明する。図10は、携帯電話機のメール作成方法について示すフロー図である。
【0043】
図10に示されるように、処理をスタート(ステップS21)して、電話帳データ3に「誕生日」を登録しているか否かを判断する(ステップS22)。「誕生日」を登録していない場合(ステップS22でNO)、処理を終了する(ステップS23)。また、「誕生日」を登録している場合(ステップS22でYES)、電話帳データ3のアラーム設定をしているか否かを判断する(ステップS24)。すなわち、アラーム日時3eが登録されているか否かを判断する。
【0044】
図11に電話帳データ3の登録内容の一例を示す。電話帳データ3としては、名前/グループ3a(図11中では「名前」)、電話番号3b(図11中では「電話番号」)、メールアドレス3c(図11中では「メール」)、生年月日3d(図11中では「誕生日」)、及びアラーム日時3e(図11中では「アラーム」)が登録される。「アラーム」としては、アラームのオン/オフ、及びオンにする日時が設定される。ここでは、オンにする場合、当日の0:00に統一している。このため、オンにする日時を自動的に設定し、利用者は、アラームのオン/オフのみを設定するようにしてもよい。また、誕生日の当日の0:00に限らず、任意の時間に設定することができる。
【0045】
いずれのデータにおいてもアラーム設定をしていない場合(ステップS24でNO)、処理を終了する(ステップS23)。また、アラーム設定をしている場合(ステップS24でYES)、電話帳データ3に登録したアラーム日時3eが経過したら(ステップS25)、報知部10によってアラーム報知が行われ、表示部9には電話帳登録情報が表示される(ステップS26)。
【0046】
表示部9には、図12に示されるようなアラーム報知画面が表示される。表示部9には、報知部10による報知の際、アラーム日時3eに対応付けて記憶された情報が表示される。具体的には、表示部9には、電話帳データ3に登録された電話帳情報が表示される。図12は、アラーム報知画面の一例を示す図である。そして、アラーム報知画面上で、登録した「メンバー」にメール発信するか否かを選択する(ステップS27)。例えば、アラーム報知画面上にて、キー操作部11によってカーソルを移動させ、メール発信するか否かを選択できるようになっている。
【0047】
そして、メール発信しない場合(ステップS27でNO)、処理を終了する(ステップS23)。また、メール発信する場合(ステップS27でYES)、メールデータ生成部8によって、メールを自動作成する(ステップS28)。具体的には、ステップS27において、図12に示されるアラーム報知画面上にてカーソルによって「YES」を選択する。これにより、図13に示されるように、メールが自動作成される。図13は、自動作成されるメールの一例を示す図である。
【0048】
制御部6は、電話帳データ3のアラーム日時3eに対応付けて記憶されたメールアドレス3cをメールの宛先に設定する。具体的には、図11に示される「アラーム」に対応付けて記憶された電話帳データ3の「メール」を図13に示されるメール画面の「宛先」に設定する。また、メールデータ生成部8は、アラーム日時3eに対応付けて記憶された情報からメール通知文を自動作成する。すなわち、電話帳データ3からメール通知文を自動作成する。具体的には、電話帳データ3からメールの「題名」及び本文を作成する。これらは、定型文を使用し、「名前」の部分のみ電話帳データ3の名前に置き換えることにより、メール通知文を自動作成してもよい。
【0049】
そして、メール画面を確認し(ステップS29)、OKであれば、送受信部5によってメールを発信する(ステップS30)。また、ステップS29にて、NGであれば、メールを修正して(ステップS31)、メールを発信する(ステップS30)。
【0050】
本実施の形態によっても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。そして、利用者の利便性を向上させることができる。
【0051】
また、本実施の形態では、電話帳データ3のみを参照して処理を行ったが、これに限らない。例えば、電話帳データ3から図14に示されるようなスケジュールデータ2を自動的に作成してもよい。図14は、スケジュールデータの登録内容の一例を示す図である。なお、スケジュールデータ2の項目は、実施の形態1と同様である。図14に示されるように、「日付」には「誕生日」、「題名」には「名前+誕生日」(例えばAAA誕生日)、「アラーム」には「アラーム」を入力する。なお、「時間」、「場所」、及び「メンバー」の情報は入力しなくてもよい。
【0052】
これにより、実施の形態1のような利用者によって登録されたスケジュールデータ2を有する場合でも、制御部6はアラーム日時2dとアラーム日時3eの両方を監視する必要がなくなり、処理を簡略化することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 記憶部、2 スケジュールデータ、2a 日時、2b 内容、
2c 名前/グループ、2d アラーム日時、3 電話帳データ、
3a 名前/グループ、3b 電話番号、3c メールアドレス、3d 生年月日、
3e アラーム日時、4 カレンダー・時計、5 送受信部、6 制御部、
7 データ解析部、8 メールデータ生成部、9 表示部、10 報知部、
11 キー操作部
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯電話機及びメール作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の携帯電話機は、スケジュール、電話帳、メールといった機能を備えているものが多く、電子端末として使用されるケースが多くなっている。
【0003】
スケジュール機能においては、登録時刻にアラーム報知する機能がある。例えば、特許文献1には、予め登録されたスケジュールで特定される日時が到来した場合にアラーム鳴動させるスケジュール管理システムが開示されている。また、利用者がアラームを停止させない場合、予め登録された連絡先に、順次、該日時が到来したことを利用者に知らせる電子メールや電話を発信する。
【0004】
このように、登録時刻にアラーム報知しても、例えば、会議等の出席者への直前の出欠確認等の連絡は、利用者がメールや電話にて行わなくてはならず、その行為を忘れてしまうケースがあった。また、電話帳の登録データに誕生日や記念日の情報を登録することはできるが、利用者がメールや電話での祝電を忘れてしまうケースがあった。
【0005】
特許文献2には、予め指定日と時間、メール内容と相手先メールアドレスを設定し、設定内容に基づいて、自動的にメールを送信する携帯電話端末が開示されている。また、特許文献3に記載された移動無線装置では、予めイベントの日付およびイベントの内容を入力し、電子メールの送信を希望するイベントの場合のみ、電子メールアドレスをイベントに対応付けて入力する。そして、入力された日付にイベントの日付と内容を表示部に表示し、電子メールアドレスが入力されている場合には、イベントの内容を示す電子メールを送信する。
【0006】
特許文献4には、予定データをサーバー上で管理し、この予定データに基づいて、サーバーから端末にメールが送信される。また、予定データには、グループ名が設定されており、サーバー上に保存されたグループデータを参照して、このグループ内の全てのメンバーにメールが送信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−133485号公報
【特許文献2】特開2003−263394号公報
【特許文献3】特開2002−175250号公報
【特許文献4】特開2001−195498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2〜4の技術では、予めメールを送信するか否かを設定する必要があり、メールを送信する直前に、メールを送信するか否かを選択できなかった。また、自動でメールが送信されてしまうため、メールを送信する直前に、メール内容を修正することができなかった。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、利用者の利便性が向上する携帯電話機及びメール作成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明にかかる携帯電話機は、報知日時を記憶する記憶部と、前記報知日時に自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知する報知部と、利用者が前記報知部による報知に応じて前記自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成する制御部とを有するものである。
【0011】
他方、本発明にかかるメール作成方法は、報知日時を記憶するステップと、前記報知日時に自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知するステップと、利用者が報知に応じて前記自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成するステップとを有するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、利用者の利便性が向上する携帯電話機及びメール作成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明にかかる携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1にかかる携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1にかかる携帯電話機のメール作成方法について示すフロー図である。
【図4】実施の形態1にかかるスケジュールデータの登録内容の一例を示す図である。
【図5】実施の形態1にかかる電話帳データの登録内容の一例を示す図である。
【図6】実施の形態1にかかるアラーム報知画面の一例を示す図である。
【図7】実施の形態1にかかるアラーム報知画面の一例を示す図である。
【図8】実施の形態1にかかる自動作成されるメールの一例を示す図である。
【図9】実施の形態1にかかる自動作成されるメールの一例を示す図である。
【図10】実施の形態2にかかる携帯電話機のメール作成方法について示すフロー図である。
【図11】実施の形態2にかかる電話帳データの登録内容の一例を示す図である。
【図12】実施の形態2にかかるアラーム報知画面の一例を示す図である。
【図13】実施の形態2にかかる自動作成されるメールの一例を示す図である。
【図14】実施の形態2にかかるスケジュールデータの登録内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1を参照して、本発明にかかる携帯電話機について説明する。図1は、携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【0015】
本発明に係る携帯電話機は、記憶部1、報知部10、及び制御部6を有する。記憶部1は、報知日時としてのアラーム日時を記憶する。記憶部1は、スケジュールデータ2と電話帳データ3とを有する。スケジュールデータ2には、例えば、スケジュールごとに、アラーム日時2dと宛先の名前としての名前/グループ2cが対応付けられて記憶される。電話帳データ3には、例えば、メールアドレス3cと宛先の名前としての名前/グループ3aが対応付けられて記憶される。
【0016】
報知部10は、記憶部1に記憶されたアラーム日時2dに自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知する。例えば、報知部10は、アラーム日時2dにアラームを鳴動させる。また、報知できれば、アラームを鳴動させることに限らず、バイブレーションさせたり、ランプを点灯させてもよい。制御部6は、利用者が報知部10による報知に応じて自動作成メールの通知を要求した場合に、メールを自動作成する。具体的には、制御部6は、利用者が自動作成メールの通知を要求した場合、スケジュールデータ2に記憶された名前/グループ2cと、電話帳データ3に記憶された名前/グループ3aとを照合する。そして、一致した名前/グループ3aに対応付けられて記憶されたメールアドレス3cを電話帳データ3から取得し、メールの宛先に設定する。
【0017】
以上のように、本発明の携帯電話機は、メールを通知する前に、報知を行い、メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる。すなわち、アラーム日時を記憶させた後であって、メールを通知する前に、メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる。このため、スケジュールデータ2の登録時以降に、変更等が発生しても、柔軟に対応することができて簡便である。また、メール連絡の忘れ防止やメール作成の手間を省くことができる。このため、利用者の利便性が向上する。
【0018】
なお、上記の例では、スケジュールデータ2にアラーム日時2dを記憶させたが、電話帳データ3に報知日時としてのアラーム日時を記憶させてもよい。この場合、電話帳データ3には、アラーム日時、名前/グループ3a、及びメールアドレス3cが対応付けられて記憶される。そして、制御部6は、利用者が自動作成メールの通知を要求した場合、電話帳データ3のアラーム日時に対応付けて記憶されたメールアドレス3cをメールの宛先に設定する。このように、記憶部1に少なくともアラーム日時が記憶されていれば、どのような構成としてもよい。例えば、スケジュールデータ2及び電話帳データ3のいずれか一方のみにアラーム日時が設定されていてもよいし、両方にアラーム日時が設定されていてもよい。
【0019】
また、名前/グループ2c、3aとしては個人名に限らず、自宅等の場所名を登録することもできる。すなわち、識別できれば、どのような宛先の名前であってもよい。以降、本発明にかかる携帯電話機について、具体的な実施の形態を用いて説明する。
【0020】
実施の形態1
図2を参照して、本実施の形態にかかる携帯電話機について説明する。図2は、携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【0021】
携帯電話機は、記憶部1、制御部6、カレンダー・時計4、送受信部5、表示部9、報知部10、及びキー操作部11を有する。記憶部1は、予め利用者が入力したスケジュールデータ2および電話帳データ3を記憶する。スケジュールデータ2には、日時2a、内容2b、名前/グループ2c、及びアラーム日時2dがある。これらは、スケジュールごとに対応付けて記憶される。電話帳データ3には、名前/グループ3a、電話番号3b、メールアドレス3c、生年月日3d、及びアラーム日時3eがある。これらは、名前/グループ3aごとに対応付けて記憶される。これらのデータは、利用者がキー操作部11を操作することにより、入力されて記憶される。
【0022】
カレンダー・時計4は、現在の日時情報を制御部6に送信する。例えば、利用者のキー操作部11による操作によって、西暦、月、日、時、分のデータ設定が行われると、1分毎に更新されたデータを制御部6に送信する。送受信部5は、通信ネットワークを介して接続される端末装置に対して、無線によって電子メールや電話等の送受信を行う回路である。表示部9は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(electroluminescence)ディスプレイによって構成される。
【0023】
報知部10は、アラーム日時2dに自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知する。具体的には、報知部10は、スケジュールで特定される日時が到来したことを知らせるアラーム音を鳴動させるものである。キー操作部11は、キー入力を受け付ける入力回路であり、スケジュールデータ2および電話帳データ3の入力を行うことができる。また、利用者がキー操作部11を操作することによって、メールを通知するか否かを選択することができる。すなわち、メール作成指示を制御部6に与えることができる。また、利用者がキー操作部11を操作することによって、自動作成されたメールを修正することができる。
【0024】
制御部6は、データ解析部7及びメールデータ生成部8を有する。データ解析部7は、記憶部1内のスケジュールデータ2又は電話帳データ3のアラーム設定の日時情報とカレンダー・時計4の日時情報が一致するか否かを判断する。すなわち、アラーム日時2d又はアラーム日時3eと、カレンダー・時計4の日時情報が一致するか否かを判断する。そして、一致した場合、報知部10に報知情報、表示部9に表示情報を出力する。
【0025】
メールデータ生成部8は、利用者が報知部10による報知に応じて自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成する。メールデータ生成部8は、メール作成指示を受けて、スケジュールデータ2と電話帳データ3の登録データからメールデータを作成する。また、メールデータ生成部8は、キー操作部11からの出力により、自動作成されたメールを修正する。すなわち、利用者がキー操作部11を操作することにより、メールデータ生成部8は、自動作成されたメールを異なる内容のメールに変換する。
【0026】
次に、図3を参照して、携帯電話機のメール作成方法について説明する。図3は、携帯電話機のメール作成方法について示すフロー図である。
【0027】
図2に示されるように、処理をスタート(ステップS1)して、スケジュールデータ2を登録しているか否かを判断する(ステップS2)。そして、スケジュールデータ2を登録していない場合(ステップS2でNO)、処理を終了する(ステップS3)。また、スケジュールデータ2を登録している場合(ステップS2でYES)、スケジュールのアラーム設定をしているか否かを判断する(ステップS4)。
【0028】
図4にスケジュールデータ2の登録内容の一例を示す。ここでは、スケジュールデータ2として、会議とゴルフ大会の2つのスケジュールが登録されている場合を説明する。スケジュールデータ2としては、日時2a(図4中では「日付」、「時間」)、内容2b(図4中では「題名」、「場所」)、名前/グループ2c(図4中では「メンバー」)、及びアラーム日時2d(図4中では「アラーム」)が登録される。これらは、それぞれのスケジュールごとに登録される。「アラーム」としては、アラームのオン/オフ、及びオンにする日時(アラーム日時)が登録される。ステップS4においては、スケジュールデータ2のアラームがオンされているか否か判断する。
【0029】
図5に電話帳データ3の登録内容の一例を示す。電話帳データ3としては、名前/グループ3a(図5中では「名前」)、電話番号3b(図5中では「電話番号」)、メールアドレス3c(図5中では「メール」)、生年月日3d(図5中では「誕生日」)が登録される。これらは、それぞれの名前/グループ3aごとに登録される。なお、本実施の形態では、アラーム日時3eは登録しない。
【0030】
いずれのスケジュールにおいてもアラーム設定をしていない場合(ステップS4でNO)、処理を終了する(ステップS3)。また、アラーム設定をしている場合(ステップS4でYES)、スケジュールに登録したアラーム日時2dが経過したら(ステップS5)、報知部10によってアラーム報知が行われ、表示部9にはスケジュール情報が表示される(ステップS6)。
【0031】
具体的には、制御部6内のデータ解析部7によって、スケジュールデータ2内に設定しているアラーム日時2dとカレンダー・時計4の日時情報を監視する。そして、アラーム日時2dがカレンダー・時計4の日時情報を経過したら(又は一致したら)、制御部6は、報知部10に報知情報を出力する。報知部10は制御部6からの報知情報を受けて、アラームを鳴動させ、利用者にアラーム日時2dが経過したことを知らせる。
【0032】
また、上記のようにアラーム日時2dが経過したら(又は一致したら)、制御部6は、表示部9に表示情報を出力する。表示部9は制御部6からの表示情報を受けて、図6、7に示されるようなアラーム報知画面を表示する。表示部9には、報知部10による報知の際、アラーム日時2dに対応付けて記憶された情報が表示される。具体的には、表示部9には、スケジュールデータ2に登録されたスケジュール情報が表示される。
【0033】
図6、7は、アラーム報知画面の一例を示す図である。図6は図4の会議のスケジュールに対応し、図7は図4のゴルフ大会のスケジュールに対応する。アラーム報知画面には、図4に示されたスケジュールデータ2のうち、「日付」、「時間」、「題名」、「メンバー」、及び「アラーム」の日時が表示される。もちろん、これに限らず、他の情報を表示させてもよい。そして、アラーム報知画面上で、登録した「メンバー」にメール発信するか否かを選択する(ステップS7)。例えば、アラーム報知画面上にて、キー操作部11によってカーソルを移動させ、メール発信するか否かを選択できるようになっている。
【0034】
そして、メール発信しない場合(ステップS7でNO)、処理を終了する(ステップS3)。また、メール発信する場合(ステップS7でYES)、メールデータ生成部8によって、メールを自動作成する(ステップS8)。具体的には、ステップS7において、図6や図7に示されるアラーム報知画面上にてカーソルによって「YES」を選択する。これにより、図8や図9に示されるように、メールが自動作成される。図8、9は、自動作成されるメールの一例を示す図である。また、図6で「YES」を選択した場合、図8に示されるメールが自動作成される。そして、図7で「YES」を選択した場合、図9に示されるメールが自動作成される。
【0035】
メールデータ生成部8は、スケジュールデータ2に記憶された名前/グループ2cと、電話帳データ3に記憶された名前/グループ3aとを照合する。そして、一致した場合、一致した名前/グループ3aに対応付けられて記憶されたメールアドレス3cを電話帳データ3から取得する。そして、このメールアドレス3cをメールの宛先に設定する。具体的には、図4に示されるスケジュールデータ2の「メンバー」を、図5に示される電話帳データ3の「名前」から参照する。そして、一致した場合、一致した「名前」に対応付けて記憶された電話帳データ3の「メール」を図8、9に示されるメール画面の「宛先」に設定する。
【0036】
そして、メールデータ生成部8は、アラーム日時2dに対応付けて記憶された情報からメール通知文を自動作成する。すなわち、スケジュールデータ2からメール通知文を自動作成する。具体的には、スケジュールデータ2からメールの「題名」及び本文を作成する。例えば、定型文を予め登録しておき、所定の部分をスケジュールデータ2の情報に置き換えることによりメールを自動作成することができる。また、スケジュールデータ2の内容ごとに使用する定型文を変えてもよい。例えば、「題名」の一部に会議と入力されていれば、図8に示されるような定型文を使用する。もちろん、定型文を使用せず、スケジュールデータ2の情報のみがそのまま記載されたメール通知文を自動作成してもよい。この場合、後のステップで修正を行い、メール通知文の体裁を整えてもよい。
【0037】
そして、メール画面を確認し(ステップS9)、OKであれば、送受信部5によってメールを発信する(ステップS10)。また、ステップS9にて、NGであれば、メールを修正して(ステップS11)、メールを発信する(ステップS10)。具体的には、利用者がキー操作部11を操作することによるキー操作部11からの出力に応じて、メールデータ生成部8は、自動作成されたメールの内容を修正する。また、キー操作部11からの出力に応じて、制御部6は、送受信部5に発信指示を与える。送受信部5は、発信指示を受けて、メールを発信する。
【0038】
以上説明したように、本発明の携帯電話機は、スケジュールデータ2や電話帳データ3に登録したアラーム日時に、利用者にメール通知有無を確認するためのアラーム報知を行う。すなわち、メールを通知する直前に、利用者にメール通知有無を確認するアラーム報知を行う。そして、メールを通知する場合、スケジュールデータ2、電話帳データ3の登録データとメール機能を連動させ、メールを自動で作成することができる。すなわち、スケジュールデータ2、電話帳データ3の登録データに基づき、メールを自動作成することができる。また、アラーム報知を行うため、スケジュールデータ2の登録時以降に、変更等が発生しても、柔軟に対応することができて簡便である。そして、メール連絡の忘れ防止やメール作成の手間を省くことができる。このため、利用者の利便性が向上する。
【0039】
これに対して、上記の特許文献に記載された技術では、スケジュールデータの登録時に、メール通知の有無を設定する必要がある。従って、メールを送信する直前に、メール通知の有無を設定することができず、不必要にメールを送信したり、メールを送信し忘れたりする場合があった。また、メールを送信する直前に修正することが困難であり、誤った情報を送信する場合もあった。
【0040】
さらに、本実施の形態にかかる携帯電話機は、電話帳データ3を利用してメールの「宛先」を自動作成することができる。すなわち、スケジュールデータ2に「メンバー」を登録すれば、メールアドレスを入力しなくても、宛先が自動作成される。また、電話帳データ3は、もともと携帯電話機に登録されていることが多い。このため、上記のフローに従って動作させるために、電話帳データ3を別途作成する必要はなく簡便である。これに対して、上記の特許文献に記載された技術では、スケジュールデータ又はサーバー上に別途メールアドレスを登録する必要があり、手間がかかる。
【0041】
実施の形態2.
実施の形態1では、利用者がスケジュールデータ2にアラーム日時2dを登録した。本実施の形態では、利用者が電話帳データ3にアラーム日時3eを登録する。また、携帯電話機は実施の形態1と同様の構成のものを用いることができる。なお、実施の形態1と重複する説明は適宜簡略化又は省略する。
【0042】
ここで、図10を参照して、本実施の形態にかかる携帯電話機のメール作成方法について説明する。図10は、携帯電話機のメール作成方法について示すフロー図である。
【0043】
図10に示されるように、処理をスタート(ステップS21)して、電話帳データ3に「誕生日」を登録しているか否かを判断する(ステップS22)。「誕生日」を登録していない場合(ステップS22でNO)、処理を終了する(ステップS23)。また、「誕生日」を登録している場合(ステップS22でYES)、電話帳データ3のアラーム設定をしているか否かを判断する(ステップS24)。すなわち、アラーム日時3eが登録されているか否かを判断する。
【0044】
図11に電話帳データ3の登録内容の一例を示す。電話帳データ3としては、名前/グループ3a(図11中では「名前」)、電話番号3b(図11中では「電話番号」)、メールアドレス3c(図11中では「メール」)、生年月日3d(図11中では「誕生日」)、及びアラーム日時3e(図11中では「アラーム」)が登録される。「アラーム」としては、アラームのオン/オフ、及びオンにする日時が設定される。ここでは、オンにする場合、当日の0:00に統一している。このため、オンにする日時を自動的に設定し、利用者は、アラームのオン/オフのみを設定するようにしてもよい。また、誕生日の当日の0:00に限らず、任意の時間に設定することができる。
【0045】
いずれのデータにおいてもアラーム設定をしていない場合(ステップS24でNO)、処理を終了する(ステップS23)。また、アラーム設定をしている場合(ステップS24でYES)、電話帳データ3に登録したアラーム日時3eが経過したら(ステップS25)、報知部10によってアラーム報知が行われ、表示部9には電話帳登録情報が表示される(ステップS26)。
【0046】
表示部9には、図12に示されるようなアラーム報知画面が表示される。表示部9には、報知部10による報知の際、アラーム日時3eに対応付けて記憶された情報が表示される。具体的には、表示部9には、電話帳データ3に登録された電話帳情報が表示される。図12は、アラーム報知画面の一例を示す図である。そして、アラーム報知画面上で、登録した「メンバー」にメール発信するか否かを選択する(ステップS27)。例えば、アラーム報知画面上にて、キー操作部11によってカーソルを移動させ、メール発信するか否かを選択できるようになっている。
【0047】
そして、メール発信しない場合(ステップS27でNO)、処理を終了する(ステップS23)。また、メール発信する場合(ステップS27でYES)、メールデータ生成部8によって、メールを自動作成する(ステップS28)。具体的には、ステップS27において、図12に示されるアラーム報知画面上にてカーソルによって「YES」を選択する。これにより、図13に示されるように、メールが自動作成される。図13は、自動作成されるメールの一例を示す図である。
【0048】
制御部6は、電話帳データ3のアラーム日時3eに対応付けて記憶されたメールアドレス3cをメールの宛先に設定する。具体的には、図11に示される「アラーム」に対応付けて記憶された電話帳データ3の「メール」を図13に示されるメール画面の「宛先」に設定する。また、メールデータ生成部8は、アラーム日時3eに対応付けて記憶された情報からメール通知文を自動作成する。すなわち、電話帳データ3からメール通知文を自動作成する。具体的には、電話帳データ3からメールの「題名」及び本文を作成する。これらは、定型文を使用し、「名前」の部分のみ電話帳データ3の名前に置き換えることにより、メール通知文を自動作成してもよい。
【0049】
そして、メール画面を確認し(ステップS29)、OKであれば、送受信部5によってメールを発信する(ステップS30)。また、ステップS29にて、NGであれば、メールを修正して(ステップS31)、メールを発信する(ステップS30)。
【0050】
本実施の形態によっても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。そして、利用者の利便性を向上させることができる。
【0051】
また、本実施の形態では、電話帳データ3のみを参照して処理を行ったが、これに限らない。例えば、電話帳データ3から図14に示されるようなスケジュールデータ2を自動的に作成してもよい。図14は、スケジュールデータの登録内容の一例を示す図である。なお、スケジュールデータ2の項目は、実施の形態1と同様である。図14に示されるように、「日付」には「誕生日」、「題名」には「名前+誕生日」(例えばAAA誕生日)、「アラーム」には「アラーム」を入力する。なお、「時間」、「場所」、及び「メンバー」の情報は入力しなくてもよい。
【0052】
これにより、実施の形態1のような利用者によって登録されたスケジュールデータ2を有する場合でも、制御部6はアラーム日時2dとアラーム日時3eの両方を監視する必要がなくなり、処理を簡略化することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 記憶部、2 スケジュールデータ、2a 日時、2b 内容、
2c 名前/グループ、2d アラーム日時、3 電話帳データ、
3a 名前/グループ、3b 電話番号、3c メールアドレス、3d 生年月日、
3e アラーム日時、4 カレンダー・時計、5 送受信部、6 制御部、
7 データ解析部、8 メールデータ生成部、9 表示部、10 報知部、
11 キー操作部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
報知日時を記憶する記憶部と、
前記報知日時に自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知する報知部と、
利用者が前記報知部による報知に応じて前記自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成する制御部とを有する携帯電話機。
【請求項2】
前記記憶部は、スケジュールごとに報知日時と宛先の名前が対応付けられて記憶されたスケジュールデータと、メールアドレスと宛先の名前が対応付けられて記憶された電話帳データとを有し、
前記制御部は、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、前記スケジュールデータに記憶された宛先の名前と、前記電話帳データに記憶された宛先の名前とを照合し、一致した宛先の名前に対応付けられて記憶されたメールアドレスを前記電話帳データから取得し、メールの宛先に設定する請求項1に記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記記憶部は、報知日時、宛先の名前、及びメールアドレスが対応付けられて記憶された電話帳データを有し、
前記制御部は、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、前記電話帳データの報知日時に対応付けられて記憶されたメールアドレスをメールの宛先に設定する請求項1に記載の携帯電話機。
【請求項4】
前記制御部は、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、報知日時に対応付けられて記憶された情報からメール通知文を自動作成する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の携帯電話機。
【請求項5】
キー入力を受け付けるキー操作部をさらに有し、
制御部は、前記キー操作部からの出力により、自動作成されたメールを修正する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の携帯電話機。
【請求項6】
前記報知部による報知の際、報知日時に対応付けられて記憶された情報を表示する表示部をさらに有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の携帯電話機。
【請求項7】
報知日時を記憶するステップと、
前記報知日時に自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知するステップと、
利用者が報知に応じて前記自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成するステップとを有するメール作成方法。
【請求項8】
前記報知日時を記憶するステップでは、スケジュールデータに、報知日時と宛先の名前をスケジュールごとに対応付けて記憶し、電話帳データに、メールアドレスと宛先の名前を対応付けて記憶し、
前記メールを自動作成するステップでは、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、前記スケジュールデータに記憶された宛先の名前と、前記電話帳データに記憶された宛先の名前とを照合し、一致した宛先の名前に対応付けられて記憶されたメールアドレスを前記電話帳データから取得し、メールの宛先に設定する請求項7に記載のメール作成方法。
【請求項9】
前記報知日時を記憶するステップでは、電話帳データに、報知日時、宛先の名前、及びメールアドレスを対応付けて記憶し、
前記メールを自動作成するステップでは、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、前記電話帳データの報知日時に対応付けられて記憶されたメールアドレスをメールの宛先に設定する請求項7に記載のメール作成方法。
【請求項10】
前記メールを自動作成するステップでは、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、報知日時に対応付けられて記憶された情報からメール通知文を自動作成する請求項7乃至9のいずれか1項に記載のメール作成方法。
【請求項11】
前記メールを自動作成するステップ後、自動作成されたメールを修正するステップをさらに有する請求項7乃至10のいずれか1項に記載のメール作成方法。
【請求項12】
報知するステップでは、報知日時に対応付けられて記憶された情報を表示部に表示する請求項7乃至11のいずれか1項に記載のメール作成方法。
【請求項1】
報知日時を記憶する記憶部と、
前記報知日時に自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知する報知部と、
利用者が前記報知部による報知に応じて前記自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成する制御部とを有する携帯電話機。
【請求項2】
前記記憶部は、スケジュールごとに報知日時と宛先の名前が対応付けられて記憶されたスケジュールデータと、メールアドレスと宛先の名前が対応付けられて記憶された電話帳データとを有し、
前記制御部は、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、前記スケジュールデータに記憶された宛先の名前と、前記電話帳データに記憶された宛先の名前とを照合し、一致した宛先の名前に対応付けられて記憶されたメールアドレスを前記電話帳データから取得し、メールの宛先に設定する請求項1に記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記記憶部は、報知日時、宛先の名前、及びメールアドレスが対応付けられて記憶された電話帳データを有し、
前記制御部は、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、前記電話帳データの報知日時に対応付けられて記憶されたメールアドレスをメールの宛先に設定する請求項1に記載の携帯電話機。
【請求項4】
前記制御部は、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、報知日時に対応付けられて記憶された情報からメール通知文を自動作成する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の携帯電話機。
【請求項5】
キー入力を受け付けるキー操作部をさらに有し、
制御部は、前記キー操作部からの出力により、自動作成されたメールを修正する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の携帯電話機。
【請求項6】
前記報知部による報知の際、報知日時に対応付けられて記憶された情報を表示する表示部をさらに有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の携帯電話機。
【請求項7】
報知日時を記憶するステップと、
前記報知日時に自動作成メールを通知するかを利用者に対して問い合わせる情報を報知するステップと、
利用者が報知に応じて前記自動作成メールの通知を要求した場合にメールを自動作成するステップとを有するメール作成方法。
【請求項8】
前記報知日時を記憶するステップでは、スケジュールデータに、報知日時と宛先の名前をスケジュールごとに対応付けて記憶し、電話帳データに、メールアドレスと宛先の名前を対応付けて記憶し、
前記メールを自動作成するステップでは、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、前記スケジュールデータに記憶された宛先の名前と、前記電話帳データに記憶された宛先の名前とを照合し、一致した宛先の名前に対応付けられて記憶されたメールアドレスを前記電話帳データから取得し、メールの宛先に設定する請求項7に記載のメール作成方法。
【請求項9】
前記報知日時を記憶するステップでは、電話帳データに、報知日時、宛先の名前、及びメールアドレスを対応付けて記憶し、
前記メールを自動作成するステップでは、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、前記電話帳データの報知日時に対応付けられて記憶されたメールアドレスをメールの宛先に設定する請求項7に記載のメール作成方法。
【請求項10】
前記メールを自動作成するステップでは、利用者が前記自動作成メールの通知を要求した場合、報知日時に対応付けられて記憶された情報からメール通知文を自動作成する請求項7乃至9のいずれか1項に記載のメール作成方法。
【請求項11】
前記メールを自動作成するステップ後、自動作成されたメールを修正するステップをさらに有する請求項7乃至10のいずれか1項に記載のメール作成方法。
【請求項12】
報知するステップでは、報知日時に対応付けられて記憶された情報を表示部に表示する請求項7乃至11のいずれか1項に記載のメール作成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−205101(P2010−205101A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−51596(P2009−51596)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
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