説明

携帯電話用充電器機能付き歩数計

【課題】非常時等の携帯電話の電池切れに対し、一時的にその電力供給源として、発電・充電機能を内蔵したコンパクトな携帯電話用充電機器を有する歩数計を提供する。
【解決手段】歩数計1の内部に、振動運動から得られた動力を電力に変換する振動発電機を内蔵し、発電した電力はバッテリーによって蓄電されその蓄電量が表示画面2に表示される機能を備え、その発電した電力は、歩数計1より出し入れできる専用コネクター4を介して携帯電話に供給を可能としたものである。また、振動発電機以外に、手動により発電する機能として回転式発電機を追加内蔵することも可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非常時等の携帯電話の電池切れに対し、一時的にその電力供給源として発電および充電機能を内蔵した携帯電話用充電器機能付き歩数計に関するものである。
【0002】
電力供給のためには、振動運動や回転運動から得られた動力を電力に変換する発電機能と、その電力を充電する蓄電機能、そして携帯電話へ接続する専用コネクター等が必要であり、これらを内蔵した歩数計に関するものである。
【背景技術】
【0003】
今や携帯電話は、連絡用の必需品として普及しているが、電池が切れるとその機能は消失してしまう。非常時等においては、唯一一回の連絡やGPS機能の復元は、その事態解消に向け、重要となってくることがある。
【0004】
一方、歩数計は健康志向の進展から適度な運動の管理グッズとしてその愛好者は多くなってきている。
【0005】
そこで、歩数計から得られる動力を電力に変換し備蓄することができれば、動力の有効活用として、エコ感覚にもつながるものであり、その充電量の表示は、動力の蓄積対価として運動の励みにもなるものと考えられる。
【0006】
これまで、振動運動より得られた動力を電力に変換し、発光機能を創出した装置が開示されている。特開2001−351416号(特許文献1)、特開2006−210192号(特許文献2)しかし、携帯電話用充電装置に関する発明の記載はみあたらない。
【0007】
振動発電については、再生可能エネルギーの開発の進展に伴い、コンパクト化を目指した種々の開発が進行している。特開2004−112976号(特許文献3)、特開2008−259264号(特許文献4)、(非特許文献1)、(非特許文献2)
【0008】
また、携帯型の充電機能を持った手動発電機については、これまでも多くの装置が開示されている。特開平10−210673号(特許文献5)、特開平11−122869号(特許文献6)、特開2001−136707号(特許文献7)、(非特許文献3)、(非特許文献4)しかし、歩数計に充電機能を内蔵した記載はみあたらない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−351416号 公報
【特許文献2】特開2006−210192号 公報
【特許文献3】特開2004−129476号 公報
【特許文献4】特開2008−259264号 公報
【特許文献5】特開平10−210673号 公報
【特許文献6】特開平11−122869号 公報
【特許文献7】特開2001−136707号 公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】株式会社ストロベリー・リナックス(登録商標)、“LTC3588 圧電素子・振動発電モジュール”、[online]、[平成23年11月3日検索]、インターネット〈URL:http://strawberry-linux.com/pub/ltc3588-1.pdf#search='LTC3588%20振動充電モジュール'〉
【非特許文献2】オムロン株式会社、“微小な振動で発電する小型の「環境振動発電デバイス」を開発”、[online]、[平成23年11月3日検索]、インターネット〈URL:http://www.omron.co.jp/press/2008/11/c1111.html〉
【非特許文献3】株式会社インターコネクト、“手動携帯電話充電器 V-POWER”、[online]、[平成23年10月16日検索]、インターネット〈URL:http://www.int-connect.com/tugpower/〉
【非特許文献4】フジックスYahoo! 店、“ダイナモ携帯電話充電器SW097”、[online]、[平成23年10月16日検索]、インターネット〈URL:http://store.shopping.yahoo.co.jp/fujix/2603433264.html〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来の歩数計は、歩数やその消費カロリーの表示を見て、運動量を管理するだけのものであった。
【0012】
本発明は、運動から得られた蓄積電力を携帯電話に供給することができ、非常時等の対策と共に運動の対価を無駄なく利用すると言う利点がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
歩数計の内部に、振動運動から得られた動力を電力に変換するための振動発電機を内蔵し、発電した電力はバッテリーによって蓄電され、その蓄電量が画面に表示される機能とした。
【0014】
振動発電機は、相対する電極基板や磁石と相対する電極基板の間に発生する電磁誘導が、振動により移動することから発電、蓄電される原理を利用したものである。
【0015】
また、同時発案で表記した図3の歩数計では、非常時等で不足した電力を、手動により発電する機能として回転式発電機を追加内蔵し、その電力を携帯電話へ供給できる機能とした。
【0016】
携帯電話への電力供給は、歩数計から出し入れ可能とした専用コネクターの接続により行うものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、災害時等により電源の供給が困難となった場合を想定し、携帯電話用の電力を発電および充電する機能を備えた歩数計である。
【0018】
また、同時発案で表記した図3の歩数計では、日頃帯同することの多い(特に中高年齢層に所有率が高い)歩数計に、手動式の発電機能を追加内蔵させたことにより、コンパクトな防災用具としての携帯電話用充電機器を発案するものである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の携帯電話用充電機能付き歩数計(以下、本歩数計と略す)の表面図である。
【図2】図1の本歩数計の裏面図である。
【図3】同時発案として、図1の本歩数計において回転式手動発電機の追加内臓を説明した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【0021】
本歩数計1は、通常の形態(表示画面2、操作ボタン3)に加え、携帯電話充電用コネクター4を備える。
【0022】
その携帯電話充電用コネクター4は、本歩数計裏面図2で示す出し入れレバー5により出し入れ操作を行うものである。なお、本コネクター4の形状は、FOMAに対応した形状を示したものである。
【0023】
同時発案で表記した図3の歩数計において、追加内蔵した回転式発電機6は、回転用ハンドル8を手動で回転することにより発電を行うものである。
【0024】
前記の手動発電機能は、非常時等で電力が不足した場合にのみ用いられるものとして、通常時は回転用ハンドル収納蓋10により格納されている。
【符号の説明】
【0025】
1 本歩数計
2 表示画面
3 操作ボタン
4 携帯電話充電用コネクター(連結器)
5 携帯電話充電用コネクター4出し入れレバー
6 回転式発電機
7 回転軸
8 回転用ハンドル
9 回転用ハンドル8のつまみ部分
10 回転用ハンドル8収納蓋


【特許請求の範囲】
【請求項1】
歩数計の内部に振動運動から得られた動力を電力に変換する振動発電機を内蔵し、発電した電力はバッテリーによって蓄電されその蓄電量が画面に表示される機能を備え、そして、その発電した電力は、歩数計より出し入れできる専用コネクターを介して携帯電話に供給を可能とした携帯電話用充電器機能付き歩数計。
【請求項2】
図3に標記した歩数計は、(請求項1)に記した携帯電話用充電器機能付き歩数計に、手動による発電機能として回転式発電機を追加内蔵したもので、同様に、発電した電力はバッテリーによって蓄電されその蓄電量が画面に表示される機能を備え、そしてその発電した電力は、歩数計より出し入れできる専用コネクターを介して携帯電話に供給を可能とした携帯電話用充電器機能付き歩数計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−114642(P2013−114642A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−263281(P2011−263281)
【出願日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【出願人】(303011459)