説明

携行用LED照明器具

【課題】携行容易であると共に、発光面を広く形成することのできる携行用LED照明器具を提供すること。
【解決手段】携行用LED照明器具1は、水平方向に沿って並んで配された複数の掛止部3が形成された基体2と、基体2の複数の掛止部3に解除自在に夫々掛止される被掛止部4が後面5に形成されていると共に前面6に複数の発光ダイオード7が配列された矩形状の複数の光源プレート8と、基体2を支持するスタンド9とを具備している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビスタジオ、写真スタジオ、舞台等や野外に携行されて用いられる携行用LED照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1においては、光源が発光ダイオード(LED(Light emitting diode)からなるLED照明器具が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−9848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、発光面が広く形成されたLED照明器具の寸法は大きくなる傾向にあるために、斯かるLED照明器具を野外等の様々な場所に移動させることは困難である。
【0005】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、携行容易であると共に、発光面を広く形成することのできる携行用LED照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の携行用LED照明器具は、一の方向に沿って並んで配された複数の掛止部が形成された基体と、この基体の複数の掛止部に解除自在に夫々掛止される被掛止部が後面に形成されていると共に前面に複数の発光ダイオードが配列された矩形状の複数の光源プレートとを具備している。
【0007】
本発明の携行用LED照明器具によれば、特に、一の方向に沿って並んで配された複数の掛止部が形成された基体と、この基体の複数の掛止部に解除自在に夫々掛止される被掛止部が後面に形成されている複数の光源プレートとを具備しているために、例えば一つのケースに収納して携行することを容易にし得ると共に、複数の光源プレートの夫々の被掛止部を基体の複数の掛止部に夫々掛止させることで、複数の光源プレートの協働により発光面を広く形成することができる。
【0008】
本発明の携行用LED照明器具では、掛止部は鉤状であり、被掛止部は掛止部が挿入される掛止用孔を具備していてもよい。このような携行用LED照明器具によれば、複数の光源プレートと基体との着脱を簡単に行い得る。
【0009】
本発明の携行用LED照明器具では、基体には、水平軸を中心として俯仰自在に且つ鉛直軸を中心として旋回自在にスタンドに装着される装着部が形成されていてもよい。このような携行用LED照明器具によれば、複数の光源プレートによる投光方向を自在に調整し得る。
【0010】
本発明の携行用LED照明器具では、複数の光源プレートの夫々の複数の発光ダイオードは、平面状の発光面を夫々有していてもよく、斯かる場合には、これら発光面の夫々は互いに面一であってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、携行容易であると共に、発光面を広く形成することのできる携行用LED照明器具を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の実施の形態の例の側面説明図である。
【図2】図2は、図1に示す例の正面説明図である。
【図3】図3は、図1に示す例の背面側の展開斜視説明図である。
【図4】図4は、図1に示す例の光源プレートの展開斜視説明図である。
【図5】図5は、図1に示す例の携行に関する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に本発明を、図に示す好ましい実施の形態の例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【実施例】
【0014】
図1から図4において、本例の携行用LED照明器具1は、水平方向に沿って並んで配された複数の掛止部3が形成された基体2と、基体2の複数の掛止部3に解除自在に夫々掛止される被掛止部4が後面5に形成されていると共に前面6に複数の発光ダイオード7が配列された矩形状の複数の光源プレート8と、基体2を支持するスタンド9とを具備している。
【0015】
光源プレート8は、上述の複数の発光ダイオード7が配列された矩形状の光源プレート本体11と、光源プレート本体11に隣接した透光性を有する蓄光シート12と、光源プレート本体11及び蓄光シート12を収容する投光口13を有したハウジング14とを具備している。
【0016】
複数の発光ダイオード7は、光源プレート本体11の前面に縦横に等間隔をもって並んで配されている。複数の発光ダイオード7は、夫々互いに電気的に接続されている。複数の発光ダイオード7は、正面(前面)において露出した平面状の発光面を夫々有しており、これら発光面の夫々は互いに面一である。複数の発光ダイオード7の発光色は、白色、赤色、緑色、青色等であってもよい。複数の発光ダイオード7の夫々は、互いに白色等の同一色を発光するようになっていても、互いに異なる色を発光するようになっていてもよい。
【0017】
蓄光シート12は、矩形状であり、複数の発光ダイオード7が配列された光源プレート本体11の前面に隣接して配される。
【0018】
ハウジング14は、前側カバー21と後側カバー22とからなり、前側カバー21は、投光口13を有している。
【0019】
前側カバー21は、矩形状であり、その周縁部23は後方に向かって突出している。後側カバー22は、矩形状であり、その周縁部24は前方に向かって突出している。前側カバー21及び後側カバー22は、周縁部23が周縁部24を覆うように重ね合わされることによって互いに組み合わされ、光源プレート本体11及び蓄光シート12を収容するようになっている。蓄光シート12は光源プレート本体11に対して投光口13側に配されており、前側カバー21及び光源プレート本体11に挟まれている。投光口13は矩形状である。
【0020】
光源プレート本体11には、直流電源又は交直変換器を介して交流電源(図示せず)と接続される丸型コネクターを一端に有したケーブル15の他端が取り付けられている。ケーブル15には防水処理が施されている。前側カバー21及び後側カバー22には、ケーブル15がゴムガイド16を介して配設されるU字形の溝17及び18が夫々形成されている。
【0021】
後側カバー22には、掛止部3が挿入される鉛直方向に伸びた平面視矩形状の掛止用孔27が形成されるように折り曲げられた折曲げ板28が取り付けられており、被掛止部4は、後側カバー22と折曲げ板28とによって形成されている。
【0022】
基体2は、水平方向に伸びた基体本体31と、水平方向に沿って並んで基体本体31の前面32に設けられた上述の複数の掛止部3と、基体本体31の後面33に水平軸を中心としてr方向に俯仰自在に且つ鉛直軸を中心としてR方向に旋回自在にスタンド9に装着される装着部34とを具備している。
【0023】
基体本体31は、水平方向に伸びた矩形板部41と、矩形板部41の上縁が後方に折り曲げられて形成された上側折曲部42と、矩形板部41の下縁が後方に折り曲げられて形成された下側折曲部43とを具備している。矩形板部41の剛性は、上側折曲部42及び下側折曲部43とが形成されていることによって高められている。
【0024】
掛止部3の夫々は、鉤状であり、その先端45は上方に向かって伸びている。複数の掛止部3は水平方向において互いに等間隔をもって矩形板部41に配されている。互いに隣り合う掛止部3の間隔幅は、当該掛止部3の夫々に光源プレート8が掛止された際に隣り合う光源プレート8が互いに当接する程度の幅である。掛止部3は、その先端45から被掛止部4の掛止用孔27に嵌入されることによって光源プレート8を掛止するようになっている。
【0025】
装着部34は、スタンド9に鉛直軸を中心としてR方向に旋回自在に連結された旋回自在部材51と、旋回自在部材51に水平方向に伸びる軸52を介してr方向に俯仰自在に連結されたL字状の俯仰自在部材53とを具備しており、俯仰自在部材53は、取付ねじ54を介して基体本体31の矩形板部41の後面33に取り付けられている。
【0026】
スタンド9は、本例では三脚台61からなる。三脚台61は、旋回自在部材51に着脱自在に取り付けられる鉛直方向に伸びた支持基軸62と、支持基軸62に開閉自在に連結された三本の脚部材63とを具備している。支持基軸62及び脚部材63は、伸縮自在となるように入れ子式に形成されていてもよい。
【0027】
斯かる携行用LED照明器具1が携行される際には、複数の光源プレート8、基体2及びスタンド9は夫々互いに分離された状態にされ、例えば図5に示す一つの携行用ケース71に収容される。このように携行用LED照明器具1は携行容易である。
【0028】
携行用LED照明器具1は、スタンド9に基体2の装着部34を装着し、基体2の複数の掛止部3に複数の光源プレート8の被掛止部4を掛止させ、ケーブル15を直流電源又は交直変換器を介して交流電源(図示せず)に接続することによって設置される。また、斯かる携行用LED照明器具1は、光源プレート8の被掛止部4の掛止部3による掛止を解除し、基体2の装着部34をスタンド9から取り外すことで、携行用ケース71に収容可能な状態となる。
【0029】
本例の携行用LED照明器具1によれば、一の方向に沿って並んで配された複数の掛止部3が形成された基体2と、基体2の複数の掛止部3に解除自在に夫々掛止される被掛止部4が後面5に形成されていると共に前面6に複数の発光ダイオード7が配列された矩形状の複数の光源プレート8とを具備しているために、例えば一つのケース71に収納して携行することを容易にし得ると共に、複数の光源プレート8の夫々の被掛止部4を基体2の複数の掛止部3に夫々掛止させることで、複数の光源プレート8の協働により発光面を広く形成することができる。
【0030】
携行用LED照明器具1によれば、掛止部3は鉤状であり、被掛止部4は掛止部3が挿入される掛止用孔27を具備しているために、複数の光源プレート8と基体2との着脱を簡単に行い得る。
【0031】
携行用LED照明器具1によれば、基体2には、水平軸を中心としてr方向に俯仰自在に且つ鉛直軸を中心としてR方向に旋回自在にスタンド9に装着される装着部34が形成されているために、複数の光源プレート8による投光方向を自在に調整し得る。
【符号の説明】
【0032】
1 携行用LED照明器具
2 基体
3 掛止部
4 被掛止部
7 発光ダイオード
8 光源プレート
9 スタンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一の方向に沿って並んで配された複数の掛止部が形成された基体と、この基体の複数の掛止部に解除自在に夫々掛止される被掛止部が後面に形成されていると共に前面に複数の発光ダイオードが配列された矩形状の複数の光源プレートとを具備している携行用LED照明器具。
【請求項2】
掛止部は鉤状であり、被掛止部は掛止部が挿入される掛止用孔を具備している請求項1に記載の携行用LED照明器具。
【請求項3】
基体には、水平軸を中心として俯仰自在に且つ鉛直軸を中心として旋回自在にスタンドに装着される装着部が形成されている請求項1又は2に記載の携行用LED照明器具。
【請求項4】
複数の発光ダイオードは、平面状の発光面を夫々有している請求項1から3のいずれか一項に記載の携行用LED照明器具。
【請求項5】
複数の発光ダイオードの発光面の夫々は互いに面一である請求項4に記載の携行用LED照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−109968(P2013−109968A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254327(P2011−254327)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【出願人】(592109466)エルイ−エル株式会社 (20)
【出願人】(504414525)詠真實業股▲分▼有限公司 (10)
【Fターム(参考)】