説明

搾乳用バケットの接続構造

【課題】パルセータ下部の空間に生乳が入り込んで残留するのを防ぐ、搾乳用バケットの接続構造を提供する。
【解決手段】生乳入口510と、搾乳用バケット内部に対して開いた下端部を有する略円筒形の生乳供給室520と、前記生乳供給室520の中心を上下に貫通するパイプ部580を含む真空導入手段とを備え、生乳入口510からの生乳を、生乳供給室520の中心軸に対し偏った方向に伸びる生乳導入路を介して生乳を導入することにより生乳供給室の内部に旋回流を生じさせ、その遠心力により生乳が搾乳用バケットBの側壁に沿って底面へと流下するようにし、加えて該生乳供給室の上部に水平壁を隔ててパルセータ接続部590を設けた搾乳用バケットBの接続構造において、前記パイプ部580の下端に延長パイプ部材を接続可能とし、かつ、直径が6mm以上10mm以下の円形の通気口を前記水平壁の内外方向の中間点またはそれよりも外側に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は真空配管式搾乳機と併用して自動搾乳を行うために搾乳用バケットの口部に設置される接続構造、特に接続ユニットの上部に搾乳用パルセータが付設される場合においてバケット内の真空をパルセータに分配するために用いられる通気口の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
搾乳用バケットは搾乳後の乳を一時貯溜しておく容器であり、搾乳ユニットと共に可搬型の簡易な搾乳機(バケットミルカー)として用いられる。搾乳用バケットは真空配管式搾乳機を使用する牛舎でも、乳房炎にかかった治療牛の生乳や子牛分娩後の牛から分泌される初乳を、出荷可能な生乳と独立して管理するために広く利用されている。
【0003】
真空配管式搾乳機では真空ポンプより真空圧を供給された真空配管を牛舎に配設し、牛床に隣接する箇所にタップを設けてある。通常の搾乳であれば、ミルククロー、ティートカップ、パルセータを含む可搬式の搾乳ユニットをタップに接続して、真空圧をミルククロー及びパルセータに供給し、絞った生乳を真空配管を介して牛舎のレシーバージャーに回収する。改良された真空配管式搾乳機では、パルセータに送られる搾乳用真空圧が送乳量により変化しないように真空圧調節手段により個別に調整される真空配管と集乳配管の二種類の配管を備えており、真空配管から搾乳用真空圧がパルセータに供給され、絞った生乳は集乳配管から供給される送乳用真空圧によりレシーバージャーに回収される。
【0004】
図1は真空配管式搾乳機と搾乳用バケットを併用するバケットミルカーの一例である。真空配管Vと集乳配管Mの二種類の配管が牛舎に配設されており、各牛床Aに隣接して真空供給と集乳の機能を有するタップTが設けられている。バケットBは口部が絞られた略円筒形のステンレス製又はプラスチック製の容器であり、上部には運搬用のハンドルHが設けられ、バケット口部には外部機器に接続するための接続構造を備えた取り外し可能な蓋が設けられている。接続構造の生乳入口は搾乳ユニットUのミルククローに接続されている。コネクタCをタップTに接続すると、集乳配管MからバケットBの内部に真空圧が供給される。また搾乳装置をコンパクトにして運搬を容易にするため、電磁パルセータPが接続構造の上部に設けられ、脈動真空圧を発生して搾乳ユニットUのティートカップに供給する。ティートカップの内部は不図示の柔軟なライナーにより乳路と周囲の空間に区分されており、周囲の空間に脈動真空圧が供給されることによりライナーが作動し、搾乳が行われる。ティートカップで搾られた生乳は真空圧によりミルククローを介してバケットBに吸引され、バケットBの内部に貯留される。
【0005】
図10(a)は従来の搾乳用バケットの口部に設置される接続構造の平面図であり、(b)はそのS1−S1における縦断面図である。従来の接続構造では生乳入口は搾乳用バケットBの蓋部に斜めに設けられたニップル状の形状を有していた。そして、ミルククローから流入した生乳はいったん搾乳用バケット内の壁面に向けて斜めに噴出され、壁面を伝って流下していき、搾乳用バケットの底部に貯えられるようになっていた。また、接続構造の上部にはパルセータに真空圧を分配するための接続部が設けられている。
【0006】
真空配管式搾乳機とバケットミルカーを併用して搾乳を行うには、牛床Aの近くにバケットBを設置し、乳牛の各乳頭にそれぞれ搾乳ユニットUのティートカップを接続する。そして集乳配管Mの所定箇所に設けられた接続口Tに、コネクタCを接続すると、バケットB内部が真空圧になり、また電磁パルセータPから搾乳ユニットUの各ティートカップに搾乳用の真空圧が供給され、搾乳が開始される。作業者はバケットBのミルク量を見ながら泌乳終了を確認し、コネクタCを接続口Tから取り外して真空を遮断し、乳頭からティートカップを取り外して搾乳作業を終了する。その後、搾乳用バケットに収容された生乳に対して、必要な後処理を行う。
【0007】
特開2009−297019号公報記載の発明は、洗浄槽から搾乳用バケットに洗浄液を吸い込む洗浄液吸い込み手段と、前記搾乳用バケットを洗浄した洗浄液を、搾乳用バケットの底部付近から前記真空配管式搾乳機の真空圧を用いて集乳配管に送る洗浄液送出手段とを備えた搾乳用バケットの洗浄装置であるが、洗浄装置の洗浄液送出手段をバケットの底部付近に開口するパイプとし、搾乳時には該パイプの下部を取り外して真空供給手段として活用することにより、搾乳用の接続構造としても使用できることが開示されている。
【特許文献1】特開2009−297019号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の搾乳用バケットの接続構造は、生乳入口から受入れた生乳をバケット内の生乳の液面に直接投下せず、壁面を伝わらせる工夫がなされていたが、受入れる生乳の流量が多い場合は、勢いが弱まらずに壁面に衝突していたため、その衝撃で生乳が泡立ち、脂肪分の分離を起こして乳質を低下させてしまう恐れがあった。逆に流量が少ない場合は、生乳の勢いが弱すぎて壁面に到達できずにバケット内に落下してしまい、その衝撃で生乳の液面が泡立ち、やはり脂肪分の分離を起して乳質を低下させてしまう恐れがあった。
【0009】
また、接続構造の上部に設けた電磁パルセータに生乳が入り込んで故障するのを防ぐため、パルセータ下部の空間と生乳供給室との間を水平壁で仕切り、その一部に通気口を設けて真空圧を分配することが行われているが、この通気口の配置によっては生乳が通気口を介してパルセータ下部の空間に入り込んで残留・堆積してしまう可能性があった。例えば図9(a)及び(b)のように旋回する生乳の流路を避けてパイプ部の外面に隣接する部分に設けたとしても、なお生乳の飛沫が入り込んで堆積し、分解洗浄が必要となる場合があった。
【0010】
そこで本発明は、生乳の泡立ちによる乳質低下を防ぐと共に、接続ユニットの上部に搾乳用パルセータを付設する場合において、バケット内の真空をパルセータに分配するために用いられる通気構造を工夫することにより、パルセータ下部の空間に生乳が残留するのを防ぐことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1記載の発明は、ミルククローに接続される生乳入口と、搾乳用バケット内部に対して開いた下端開口部を有する略円筒形の生乳供給室と、該生乳供給室の上部に設けたパルセータ接続部と、集乳配管に接続され前記生乳供給室の中心を上下に貫通するパイプ部を介してバケット内部に真空を導入する真空導入手段とを備え、生乳入口からの生乳を、生乳供給室の中心軸に対し偏った方向に伸びる生乳導入路を介して生乳を導入することにより生乳供給室の内部に旋回流を生じさせ、その遠心力により生乳が搾乳用バケットの側壁に沿って底面へと流下するように構成された搾乳用バケットの接続構造であって、洗浄時には、前記パイプ部の端部に搾乳用バケットの底面付近に開口する延長パイプを継ぎ足し、生乳入口から流入した洗浄液を集乳配管に送出できるように構成したものにおいて、前記生乳供給室とパルセータ接続部を隔てる水平壁に、中心部が前記パイプ部の外壁と生乳供給室の側壁との中間点またはそれよりも外側に位置するように真空圧分配用の通気口を設けたことを特徴とする搾乳用バケットの接続構造により、上記の課題を解決している。
【0012】
バケット内部に対して底面を開いた下端開口部を有する略円筒形の生乳供給室と、生乳供給室の中心軸に対して偏った向きで接続され、前記生乳入口から流入した生乳を該生乳供給室に導入できる生乳導入路とを備えている。生乳供給室の中心軸に対して偏った向きとは、例えば供給室側面の接線方向のように、生乳供給室の上下方向の中心軸を通らないように左又は右にずれた(オフセットした)向きをいい、生乳をこの向きで流入させることで、生乳供給室内に生乳の旋回する流れを生じさせ、生乳が生乳供給室の円筒形の側壁に沿って旋回しながら流下し、やがて生乳供給室の底部から流出する生乳が遠心力でバケットの肩部へ向かって広がることを利用して、バケットの壁面を伝って生乳が流下するようにしている。
【0013】
本発明は、真空導入手段であるパイプ部の端部に搾乳用バケットの底面付近に開口する延長パイプを継ぎ足すことにより、特開2009−297019号公報記載の洗浄液送出手段と同様のものを構成する。すなわち、真空配管式搾乳機に付設される洗浄槽と、前記洗浄槽への洗浄液供給手段と、前記洗浄槽の洗浄液を前記真空配管式搾乳機の集乳配管に循環させて洗浄する洗浄液循環手段を備えた真空配管式搾乳機の洗浄システムが設置されている場合に、該システムの洗浄槽にティートカップを浸し、真空配管式搾乳機の真空ポンプ及び送乳ポンプを駆動して、洗浄槽、ミルククロー、搾乳用バケット及び集乳配管に洗浄液を循環させることにより、集乳配管と搾乳用バケットを自動洗浄することができるようにしている。
【0014】
さらに本発明は、接続構造の上部に付設したパルセータに真空を分配するために生乳通気口の天井部に設けられる通気口を、その中心部が前記パイプ部の外壁及び生乳供給室の側壁の中間点またはそれよりも外側となるように設け、自動洗浄の際に生乳供給室内を旋回する洗浄液の一部をわざとパルセータ下部空間に導き、残留した生乳を溶解して除去させることにより堆積物が生じるのを防ぎ、パルセータを取り外さなくてもすむようにした。過量の洗浄液が通気口に入り込むのを防ぐため、通気口の縁は、前記生乳供給室の側壁に接しない位置とすることが好ましい。また生乳等の飛沫が直接パルセータに入り込むのを防ぐため、パルセータ下部空間にさらに円板状の逆流阻止板を設けてもよい。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の搾乳用バケットの接続構造において、前記通気口が直径が6mm以上10mm以下の円形又はそれと同面積の他の形状としたものである。真空圧分配の機能を果たすためには通気口の直径は6mm未満で十分であるが、通気口を直径6mm以上10mmの円形の形状とすることで、洗浄液のうちの適量のみをパルセータ下部空間に導き、円滑な自動洗浄を可能にするものである。通気口の形状は円形に限らず同じ程度の面積を有する他の形状、例えば楕円形であっても良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施形態について説明する。バケットBは、図1と同様に、口部が絞られた略円筒形のステンレス製又はプラスチック製の容器であり、その上部には運搬用のハンドルHが設けられている。
【0017】
本実施例に係る接続構造5の全体構成は、図2ないし図6に示されるように、先に本出願人が特願2009−057977として出願した搾乳用バケットの接続構造と類似のものであり、ハウジング500に蓋パッキン505が外嵌された構成を有する。ハウジング500はハウジング本体500aおよびハウジング蓋500bがパッキン9A,9Bを挟んで連結されてなり、その内部に、バケット内部に対して底面を開いた下端開口部を有する略円筒形の生乳供給室520と、生乳供給室の中心軸に対して偏った向きで接続され、前記生乳入口から流入した生乳を該生乳供給室520に導入できる生乳導入路541、542を備えている。またハウジング蓋500bの一部であって生乳供給室520を上下に貫通するパイプ部580と、該パイプ部580の上端に真空チューブで連結されたコネクタCからなる真空導入手段を備えている。
【0018】
ハウジング500は、図5に矢印で示されるように、生乳入口510から吸込んだ生乳を内部で分岐させて2本の生乳導入路541、542に導き、生乳供給室520の側面の180°離れた箇所にある開口部より生乳供給室520に噴出させる。生乳導入路541、542はいずれも生乳供給室520の中心軸に対してオフセットされた向きで接続されている。本実施例では、生乳導入路541、542は生乳供給室520の側壁に対してほぼ接線方向となるように設けられているので、生乳導入路541、542を通った生乳が生乳供給室520の側面の二箇所の開口部から接線方向に噴出しスムーズに生乳供給室520の側壁に沿って旋回するように構成されている。
【0019】
真空導入手段であるパイプ部580は生乳供給室520の中央部を上下に通っており、下端は生乳供給室520から下方に突出し、下端開口部には環状リブ580aが設けられ、先端部には図3のように搾乳時には生乳が集乳配管に入り込むのを防ぐための搾乳用アダプタ82が装着される。上端はパルセータとの取り合いのため水平方向へ延設され、不図示の真空チューブが装着される接続部となる。洗浄時には、下端の搾乳用アダプタ82は取り外され、図4のように開口位置を底部付近まで伸ばすための延長パイプ部材83が継ぎ足される。
【0020】
ハウジング500の上部を構成するハウジング蓋500bに設けられたパルセータ接続部590には、電磁パルセータPが設置されている。水平壁591で生乳供給室520と区画されたパルセータ下部空間593の内部は、自動洗浄の際に洗浄液を排出しやすいような形状となっており、洗浄液がパルセータに入り込むのを防止する逆流阻止板594が設けられている。水平壁591の内外方向の中央部でほぼパイプ部580の外壁と生乳供給室520の側壁との中間点に当たる箇所には、通気口591aが穿設されている(図7及び図8。なお、図8は図7のS7−S7を下側から見た断面図であり図5とは向きが反対になっている)。本実施例の通気口591aは円形で、直径は6mmであり、縁はパイプ部580の外壁と生乳供給室520の側壁とのいずれからも離れている。
【0021】
本実施例の接続装置を使用して搾乳を行う方法を図1の符号を用いて説明すると、まず搾乳用バケットのパイプ部580の下端に搾乳用アダプタ82を装着し、搾乳用バケットBを牛床Aの近くに設置する。次に乳牛の各乳頭に搾乳ユニットUのティートカップをそれぞれ接続する。そして集乳配管Mの所定箇所に設けられたタップTにコネクタCを接続することにより、バケットB内部に真空圧が供給され、また通気口591a、パルセータ下部空間593を介して電磁パルセータPにも真空圧が分配され、電磁パルセータPから各ティートカップに脈動真空圧が供給され搾乳が開始される。生乳入口510から生乳導入路541、542を介して生乳供給室520に接線方向に生乳が導入され、生乳供給室520内を旋回しながら自重により螺旋状に下り、生乳供給室520の下端開口部に至ると遠心力でバケットの周辺部(内側面の上部)に広がり、側面に沿って流下して搾乳用バケットBの底部に貯まる。作業者は生乳の流れ及び貯留量を見ながら泌乳終了を確認し、コネクタCをタップTから取り外して真空を遮断し、乳頭からティートカップを取り外して搾乳作業を終了する。その後、搾乳用バケットに収容された生乳に対して、必要な後処理を行う。通気口591aの位置は生乳が旋回する生乳供給室520の周壁からさほど離れておらず、面積も通常の通気口に比べて広い36mm程度を有しているから、生乳の一部は通気口591aの上部へ侵入することがあるが、パルセータ下部空間593や逆流阻止板594が設けられているので電磁パルセータPに侵入することはない。
【0022】
本実施例の接続装置を使用して洗浄を行うには、搾乳用アダプタ82を取り外して代わりに図4のように底部付近に開口する延長パイプ部材83を継ぎ足し、コネクタCを洗浄槽の上方にある集乳配管MのタップTに接続し、搾乳ユニットのティートカップを洗浄槽W内の洗浄液に浸すことにより、特開2009-057978号公報記載の発明と同様の洗浄水の循環回路を形成する。そして不図示の自動洗浄システムの制御装置により種々の洗浄液を洗浄槽に順次供給し、真空ポンプ及び弁装置を作動させることにより、搾乳機本体と共に搾乳ユニット・搾乳用バケットを自動洗浄することができる。
【0023】
生乳供給室520の内部を旋回する洗浄液の一部は通気口591aの縁を越えてパルセータ下部空間593に入り込み、特にアルカリ洗浄液の作用により残留・堆積している生乳を分解する。洗浄液はパルセータ接続部590内部の形状に従って通気口591aから流出し、自然に搾乳用バケットB内に戻る。自動洗浄の最後に水ですすぎを行うことにより、パルセータ下部空間593内に残留した洗浄液も洗い流される。従ってパルセータ接続部590を分解洗浄しなくても、搾乳の前後に自動洗浄を行うことにより、パルセータ下部空間593が清潔に保たれる。
【0024】
なお本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成、形状、素材、数量、手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更、追加、削除することができる。例えば、通気口の形状は円形以外でもよく、また通気口と生乳導入路の相対位置も図8に示されたものに限らず、請求項に記載した範囲で洗浄液の循環に適した任意の位置を定めることができる。またパルセータの駆動方式は電磁式に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明では、搾乳時に生乳が衝撃で泡立つことを防止できる改良された接続構造において、衛生上不都合な生乳の残留分を、自動洗浄により円滑に排出することができ、牛乳の品質を確保するうえで有益である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】搾乳用バケットを備えたバケットミルカーを真空配管式搾乳機に接続した状態を示す説明図である。
【図2】搾乳用バケットの接続構造の一例を示す平面図である。
【図3】図2の接続構造のS3−S3における搾乳用バケット及び接続構造に搾乳用アダプタを装着した状態を示す縦断面図である。
【図4】図3の搾乳用アダプタに代えて延長パイプ部材を装着し、自動洗浄システムに接続した状態を示す説明図である。
【図5】図2のハウジング内における生乳等の流れを示す説明図である。
【図6】図2の接続構造の分解斜視図である。
【図7】本発明の接続構造内の通気口の位置を示す平面図及び図2のS3−S3における縦断面図である。
【図8】図7のS7−S7における断面を下側から見た図である。
【図9】通気口をパイプ部材と隣接する位置に設けた比較例の、図7と同じ位置における平面図及び縦断面図である。
【図10】従来の搾乳用バケットの口部に設置される接続構造の平面図及び縦断面図である。
【符号の説明】
【0027】
B 搾乳用バケット
P 電磁パルセータ

5 接続装置

500 ハウジング
500a ハウジング本体
500b ハウジング蓋
505 蓋パッキン

510 生乳入口
511 生乳出口管
520 生乳供給室
541、542 生乳導入路
560 下面

580 パイプ部
590 パルセータ接続部
591 水平壁
591a、591a’ 通気口
593 パルセータ下部空間
594 逆流阻止板

82 搾乳用アダプタ
83 延長パイプ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミルククローに接続される生乳入口と、搾乳用バケット内部に対して開いた下端開口部を有する略円筒形の生乳供給室と、該生乳供給室の上部に設けたパルセータ接続部と、集乳配管に接続され前記生乳供給室の中心を上下に貫通するパイプ部を介してバケット内部に真空を導入する真空導入手段とを備え、生乳入口からの生乳を、生乳供給室の中心軸に対し偏った方向に伸びる生乳導入路を介して生乳を導入することにより生乳供給室の内部に旋回流を生じさせ、その遠心力により生乳が搾乳用バケットの側壁に沿って底面へと流下するように構成された搾乳用バケットの接続構造であって、洗浄時には、前記パイプ部の端部に搾乳用バケットの底面付近に開口する延長パイプを継ぎ足し、生乳入口から流入した洗浄液を集乳配管に送出できるように構成したものにおいて、前記生乳供給室とパルセータ接続部を隔てる水平壁に、中心部が前記パイプ部の外壁と生乳供給室の側壁との中間点またはそれよりも外側に位置するように真空圧分配用の通気口を設けたことを特徴とする搾乳用バケットの接続構造。
【請求項2】
前記通気口が直径が6mm以上10mm以下の円形又はそれと同面積の他の形状を有するものであることを特徴とする請求項1記載の搾乳用バケットの接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−217683(P2011−217683A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−91292(P2010−91292)
【出願日】平成22年4月12日(2010.4.12)
【出願人】(000103921)オリオン機械株式会社 (450)