説明

撮像装置および画像検証装置

【課題】撮像装置で多重露出撮影された画像の合成に対して、改ざんの有無を検証した結果が、利用者の混乱を招かないようにする多重露出撮影画像の生成構成およびその画像の検証構成を提供すること。
【解決手段】被合成画像を指定して多重露出撮影するときは、多重露出撮影画像のファイルに改ざん検知データを付けないか、あるいは付ける場合は、被合成画像と特定するための情報または被合成画像の改ざん検証結果である判定情報を画像ファイルに付ける。画像ファイルの検証では、改ざん検知データが無い場合は改ざん有無の判定をせず、またある場合は改ざん検知データに基づく判定、さらには被合成画像についての情報がある場合はその情報に基づく判定との組み合わせに基づいて画像ファイルの改ざん有無の検証をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像データの改ざんの有無を検出する技術に係る撮像装置および画像検証装置に関する。特に、多重露出撮影および画像合成機能を備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多重露出撮影機能を備えたデジタルカメラがある。多重露出撮影機能の実現方法としては、複数回の撮影で得た画像データを画像メモリ上で加算処理することによって合成画像を作成する方法が一般的である。例えば特許文献1では任意の画像に対して重ね合わせ表示を伴って多重合成を実現するデジタルカメラが開示されている。このデジタルカメラでは、撮影で得た画像データだけでなく、既に撮影した画像を画像メモリで加算することも可能である。つまり、このようなデジタルカメラを使えばより簡単に合成画像等を作成できる。
【0003】
一方、デジタルカメラで撮影した画像データはPC等で容易に加工・編集などが可能であり、撮影されたままの画像であるのか、それとも加工・編集等の画像処理が為された画像であるのかを判定することは困難となっている。これを解決するために、例えば、特許文献2では署名データ生成装置および画像検証装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−197345号公報
【特許文献2】特登録04261724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献2で開示された従来技術では、上記特許文献1のような画像の合成や多重露出による撮影画像に対してもそのまま署名データが生成されてしまう。
【0006】
そこで、本発明の目的は、撮像装置で画像の合成や多重露出撮影により生成された画像に対する改ざん有無の検証の結果が利用者の混乱を招かないよう構成された撮像装置および検証装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明によれば、被合成画像を指定して多重露出撮影するときは、多重露出撮影画像のファイルに改ざん検知データを付けないか、あるいは付ける場合は、被合成画像であると特定するための情報または被合成画像の改ざん検証結果である判定情報を画像ファイルに付ける。画像ファイルの検証では、改ざん検知データが無い場合は改ざん有無の判定をせず、またある場合は改ざん検知データに基づく判定、さらには被合成画像についての情報がある場合はその情報に基づく判定との組み合わせに基づいて画像ファイルの改ざん有無の検証をする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、多重露出撮影画像の改ざん検知判定を、利用者の混乱のないように行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本件発明に係るデジタルカメラの構成図
【図2】本件発明の第1の実施例による多重露出撮影プログラムの動作手続きの前半を説明するフローチャート
【図3】本件発明の第1の実施例による多重露出撮影プログラムの動作手続きの後半を説明するフローチャート
【図4】本件発明の第1の実施例による検証処理を説明するフローチャート
【図5】本件発明の第1の実施例による画像ファイルの構成図
【図6】本件発明の第1の実施例による改ざん検知データの生成処理および検証処理を説明するためのブロック図
【図7】本件発明の第2の実施例による多重露出撮影プログラムの動作手続きを説明するフローチャート
【図8】本件発明の第2の実施例による検証処理を説明するフローチャート
【図9】本件発明の第2の実施例による画像ファイルの構成図
【図10】本件発明の第3の実施例による多重露出撮影プログラムの動作手続きを説明するフローチャート
【図11】本件発明の第3の実施例による検証処理を説明するフローチャート
【図12】本件発明の第3の実施例による画像ファイルの構成図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
同図において100はデジタルカメラである。
【0012】
10は撮影レンズ、11は絞り機能を備えるシャッター、12は被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子、13は撮像素子12のアナログ信号出力をデジタル信号に変換するA/D変換器である。
【0013】
16は撮像素子12、 A/D変換器13にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、後述するシステム制御回路17により制御される。
14は画像処理回路であり、 A/D変換器13からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。さらに、画像処理回路14は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0014】
メモリ15は画像処理回路14で処理された画像データを一次記憶するための画像バッファとして使用する。メモリ15内には複数の画像バッファを確保することが可能で、例えば撮影した画像データを複数保持することも可能であるし、後述する画像表示部20に表示する表示データを複数保持することも可能である。さらにメモリ15は画像ファイルを保存するためのファイルヘッダやプログラムが動作するための変数を保持するなど、様々な目的に使用される。
【0015】
20はTFT LCD等から成る画像表示部であり、メモリ15に保持した画像データや表示データを表示する。画像表示部20を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダ機能が実現できる。また後述する外部記録部21に保存された画像データをメモリ15に読み出すことにより当該画像データを表示する。つまり既に撮影して外部記録部に保存した画像を再生表示することができる。また画像だけではなく文字やアイコンなどのパタンをメモリ15に表示データとして生成させておくことによって、デジタルカメラの各種状態や設定画面を表示することも可能である。
【0016】
21は、CFカードやSDカードに代表される半導体メモリ等を用いた外部記憶部である。メモリ15内のデータを外部記憶部21に保存したり、外部記憶部21に保存されているデータをメモリ15内に読み出したりすることができる。本デジタルカメラでは主に画像データを保存したり読み出したりすることに使用する。
【0017】
17はデジタルカメラ100全体を制御するシステム制御回路である。システム制御回路17は、ROM18に記録されたプログラムを実行することで、後述する各実施例の処理を実現する。
【0018】
ROM18は、後述の各実施例における各種フローチャートを実行するためのプログラム等を記憶するための不揮発性メモリである。プログラムとは一連の処理手続きを定義したものであり、例えば、撮影プログラムの場合は、撮像素子12から読み出した信号をA/D変換器13を介してデジタル信号に変換し画像処理回路14に受け渡す。次にデジタル信号を画像処理回路14で所定の画像処理を行い、メモリ15に画像データを書き込む。さらにファイルヘッダをメモリ15に生成し、ファイルヘッダと画像データを組み合わせた画像ファイルとして外部記録部21に保存するといった一連の動作が行われるように処理の手続きを定義している。
【0019】
22は各種ボタンやスイッチ、ダイヤル、タッチパネル等の操作部である。例えば、利用者が撮影を指示するためのシャッターボタンを備える。また例えば、本デジタルカメラでは通常の一枚撮影するモードと多重露出撮影を行うモードを有し、これらのモードを切替えるための操作部材としてモードスイッチを備えている。また、ダイアルを順方向に回すことによって数字を1だけ増やし、ダイヤルを逆回転することによって数字を1だけ減らすようなダイヤルを備えている。多重露出撮影する枚数を設定する際には、利用者は所望の数字になるようにダイヤルを操作することで枚数等の数値入力を可能にしている。
【0020】
19はアルカリ電池やリチウム電池、あるいはACアダプター等からなる電源部であり、デジタルカメラに電源を供給する。また電源部は電源スイッチを備え、OFF状態からON状態にスイッチを変更することによって電源を供給すると、本デジタルカメラは動作を開始する。デジタルカメラに電源が供給されると、システム制御回路17はROM18に記録された起動プログラムを実行する。起動プログラムはデジタルカメラの初期化処理等を行い、操作部からの操作指示待ち状態となる。操作指示待ち状態では、入力された操作指示に応じて、ROM18に記憶された所定のプログラムを実行する。例えば、操作指示待ち状態でシャッターボタンが操作されると、ROM18に記憶された撮影プログラムを実行する。また例えば、操作指示待ち状態で操作部のモードスイッチを多重露出撮影モード側に設定する操作指示を行うと、ROM18に記憶された多重露出プログラムを実行する。
【実施例1】
【0021】
以下、図2から図6を参照して、本発明の第1の実施例による、撮像装置および検証装置について説明する。
【0022】
図2および図3は、図1に示したデジタルカメラの多重露出撮影プログラムの一連の動作手続きを説明するフローチャートである。
【0023】
S201は枚数指定処理である。利用者は、重ね合わせたい撮影画像の枚数を操作部から指定する。指定された枚数はメモリ15内に変数として記憶しておく。
【0024】
S202は被合成画像(第1の画像データ)を使用するか否かを指定する処理である。被合成画像とは、本撮影で生成される合成画像(第2の画像データ)生成時の一連の撮影シーケンスとは別のタイミングで生成された画像のことである。例えば、予め撮影した風景画像に対して、今から人物を多重合成撮影する場合では、風景画像が被合成画像となる。なお、本実施形態における被合成画像は、必ずしも本撮影に用いられるデジタルカメラで撮影されたものでなくてもよい。例えばフレーム画像など、撮影によって得られたものでなく、CG等で作成されたような画像でもよいものとする。本ステップにて、利用者は被合成画像を使用するか否かを操作部を使ってデジタルカメラに指示する。被合成画像を使用しない場合はS103へ進み、使用する場合にはS204へ進む。なお、この指示はS201と同様に、メモリ15内に変数として記憶しておく。
【0025】
S203は画像バッファをクリアする処理である。画像バッファとはメモリ15内に確保した記憶領域であり、撮影した画像データを外部記録部に保存するまでの期間だけ一時的に保持する。本ステップでは多重露出撮影に先立って、画像バッファをクリアする。つまり真っ黒な画像データとなるような値に設定する。
【0026】
S204は画像指定処理である。利用者は、既に存在する複数の画像から所望の画像を指定する。例えば外部記憶部に存在する画像を画像表示部に一覧表示あるいは順次表示させ、所望の画像を選択させるような方法によって被合成画像を指定させる。
【0027】
S205は画像バッファにS204で指定された被合成画像を設定する処理である。多重露出撮影に先立って被合成画像を画像バッファに設定する。つまりこのステップで、画像バッファはS204で指定された被合成画像が格納された状態となる。
【0028】
S206は撮影指示の有無を判定する。撮影指示があった場合にはS207へ進み、撮影指示が中止された場合には多重露出撮影プログラムを終了し、デジタルカメラは操作指示待ち状態となる。その他の場合、つまり撮影指示や中止の指示が無い場合にはS206へ戻る。
【0029】
S207は撮影処理である。撮像素子12から信号を読出し、A/D変換器13を介してデジタル信号に変換し画像処理回路14に受け渡す。画像処理回路14では所定の画像処理を行う。なお、本発明の多重露出撮影は、現像処理前のいわゆるRAW画像で行われても、現像処理後の画像で行われてもよい。したがって、RAW画像の多重の場合には、この段階で画像処理回路14で行われている画像処理は補間処理、ガンマ処理等の現像処理前までの画像処理となる。また、現像処理後の画像の多重の場合には、現像処理までが行われた画像が画像処理回路14より出力される。
【0030】
S208は画像バッファに格納されている被合成画像に撮影画像を合成する処理である。画像処理回路14で画像処理されたデジタル画像データを、画像バッファにおいて、そこに格納されている被合成画像と合成する。
【0031】
S209はS201で指定された指定枚数に到達したか否かを判定する。判定前にS201でメモリ15に記憶した変数の値を1だけ減じて変数の値を更新する。次に更新された変数の値を評価する。0より大きい値であればS206へ進み、0以下であれば指定枚数に到達したと判定して、後述する図3に示す改ざん検知データの作成のフローチャートに進む。本実施形態では、多重撮影において今回の一連の撮影シーケンスで撮影されていない、メモリ等からの被合成画像を使用する場合、この被合成画像が改ざんされている可能性を含むため、改ざん検知データを作成しない。
【0032】
S301はファイルヘッダ生成処理である。画像ファイルには画像データのサイズ等の管理情報、撮影日時やシャッタースピード/絞り値等の露出に関する情報、いわゆるメタデータをファイルヘッダに格納することが一般的に行われている。本デジタルカメラに於いては、これらのメタデータに加えて、多重の回数、すなわちS201で指定した枚数を格納するものとする。本実施形態では、多重の回数が格納されている画像ファイルは多重露出撮影された画像であることを判断するためにも使用される。ファイルヘッダに関しては図5を用いて後に詳述する。
【0033】
S302は被合成画像を使用したか否かを判定する処理で、S202における指定結果に基づいて判定することが可能である。使用した場合はS304へ進み、使用しなかった場合にはS303へ進む。
【0034】
S303は多重画像ファイルの改ざん検知データを作成する処理である。改ざん検知データを作成する処理は後述の図6を使って説明する。
【0035】
S304は画像ファイル保存処理である。S301で生成したファイルヘッダと画像バッファに一次保存された画像データとS303で作成した改ざん検知データを結合し(画像ファイル生成)、画像ファイルとして保存する。画像ファイルの例は図5を用いて後で説明する。画像ファイル保存処理を終了すると、多重露出撮影プログラムを終了し、デジタルカメラは操作指示待ち状態となる。
【0036】
図4は、図3の多重露出撮影プログラムによる処理で保存された画像ファイルが改ざんされているか否かを検証する処理を説明するフローチャートである。
【0037】
本画像検証処理は、本デジタルカメラのようなシステム制御装置を備えた装置あるいはPC等の情報処理装置などで広く実現可能な処理である。ここでは改ざんされているか否かを検証すべき画像ファイルが、予めメモリ等に読み込まれた状態から説明する。
【0038】
S401は画像ファイルに改ざん検知データが有るか無いかを判定する処理である。改ざん検知データがある場合はS402へ進み、無い場合はS408へ進む。改ざん検知データの有無については図5で説明する。改ざん検知データが無い場合とは、改ざん検知データを作成する機能を持たないデジタルカメラで撮影した画像ファイルであったり、図3のS303が実行されなかったような画像ファイルが該当する。
【0039】
S402は検証処理である。検証処理の詳細は図6を使って説明する。検証処理の結果としては、改ざんが無い場合はOKとなり、改ざんが有った場合にはNGとなる。
【0040】
S403は検証結果を判定する処理である。S402の結果がOKの場合にはS404へ進み、NGの場合にはS405へ進む。
【0041】
S404は画像ファイルの画像が多重露出撮影されたか否かを判定する処理である。この判定はシステム制御回路17(合成判定手段)にて行われる。ファイルヘッダに多重回数が記録されている場合は多重露出撮影されたと判定し、ファイルヘッダに多重回数が記録されていない場合には多重露出撮影されていないと判定する。多重露出撮影されていない場合はS406へ進み、多重露出撮影された場合はS407へ進む。
【0042】
S405は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされている場合にその旨を表示器等に報知する。
【0043】
S406は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされておらず、かつ多重露出撮影されていない場合にその旨を表示器等に報知する。
【0044】
S407は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされておらず、かつ多重露出撮影されている場合にその旨を表示器等に報知する。
【0045】
S408は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされているか否かが不明である場合にその旨を表示器等に報知する。なお、報知処理での表示内容は図示されているものに限られず、必要に応じて適宜設定すればよい。
【0046】
図5は本デジタルカメラで多重露出撮影した際に保存される画像ファイルの一例である。
【0047】
(a)はファイルヘッダと画像データから構成され、ファイルヘッダには多重露出撮影の回数を格納している。この構成は、S302に於いて被合成画像を使用したと判定して処理を進めた結果、改ざん検知データが作成されずにS304で保存された画像の構成である。
【0048】
(b)はファイルヘッダと画像データと改ざん検知データから構成され、ファイルヘッダには多重露出撮影の回数を格納している。つまりS302に於いて被合成画像を使用しなかったと判定して処理をS303の改ざん検知データの作成処理に進めた結果、S304で保存された画像の構成である。(b)は(a)と比べて改ざん検知データが付加されている点が異なる。(a)(b)を夫々図4で説明した検証処理を施したならば、(a)(b)ともに改ざんされて無い場合には(a)はS408へ進み、(b)はS407へ進むことになる。
【0049】
図6(a)は図3のS303で実行される画像ファイルの改ざん検知データの生成処理を説明するイメージ図である。
【0050】
システム制御回路17(改ざん検知データ生成手段)は、図6(a)のようにS301で生成したファイルヘッダとS208で合成した画像データと秘密情報Sを連結し、連結したデジタルデータのハッシュ値を求めて改ざん検知データHを生成する。つまり改ざん検知データは、秘密情報Sを鍵とした、鍵付きハッシュ値である。秘密情報Sは予め暗号化等の秘匿した状態でプログラムと共にROM18に格納されているものとする。
【0051】
図6(b)は、画像ファイルの改ざん検証処理を説明するイメージ図である。上述のように、図4のS403で実行される処理である。この処理は、デジタルカメラ内で検証を行う場合には、システム制御回路17で行われる。
【0052】
先ず、メモリ等に読み込まれた画像ファイルに対して、ファイルヘッダと画像データと秘密情報Sを連結し、連結したデジタルデータのハッシュ値を求めて改ざん検知データH’を生成する。この処理は図6(a)で説明した処理と同じ処理である。次に生成した改ざん検知データH’とデジタルカメラで保存された時に画像ファイルに付加された改ざん検知データHを比較する。比較結果が一致していれば、メモリ等に読み込まれた画像ファイルが改ざんされていないことが証明でき、当該検証処理の結果はOKとする。一致しない場合は画像ファイルのファイルヘッダ、画像データ、改ざん検知データHの何れかが改ざん(変更)されたことになるため当該検証処理の結果はNGとする。なお秘密情報Sは予め暗号化等の秘匿した状態でプログラムと共にROM18に格納されているものとする。また、PC等の演算処理部で検証処理を実現する場合は秘密情報Sをセキュアなデバイスに保存しておくか、暗号化等で秘匿した状態でプログラム内の固定データ部分に格納しておくなどの対策を施しておくものとする。
【0053】
また、図6(a)図6(b)では改ざん検知データを鍵付きハッシュ関数を使った例を示したが、デジタル署名等を使っても良い。
【0054】
以上説明したように、本実施例の構成によると、撮像装置に於いては、多重露出撮影する際に被合成画像を使用しなかった場合に改ざん検知データを作成し、被合成画像を使用した場合には改ざん検知データを作成しない構成とした。これに対応して改ざん検証装置は、多重露出撮影画像であるか否かを判定すると共に、改ざん検知データの作成されていない多重露出撮影画像に対しては、改ざん無しと判定せずに判定を保留することとした。さらに、撮像装置に於いては、多重露出撮影したか否かの情報(多重回数)を画像ファイルに格納する構成とした。これらの構成により、検証装置は多重露出撮影されたか否かを判断して誤った改ざん判定を避けることができ、利用者に混乱を与えない、多重露出撮影画像であることを報知可能な撮像装置および検証装置を実現できる。
【実施例2】
【0055】
以下図2、および図6から図9を参照して本発明の第2の実施例による、撮像装置および検証装置について説明する。本実施例では、被合成画像(第1の画像データ)の特定情報を多重露出撮影画像のファイルのヘッダに格納しておくことによって、該画像ファイルの改ざん検証時に被合成画像の改ざん検証を可能としている。
なお、本実施形態においては、被合成画像に使用する画像は、その画像データに対して改ざんの有無を検証できるような画像データでなければならない。
【0056】
図2、図6は実施例1で説明した通りであり、説明を省略する。
【0057】
図7は本実施例に係るデジタルカメラの多重露出撮影プログラムの動作手続きを説明するフローチャートである。
【0058】
先ず図7(a)は、図2で説明した多重露出撮影プログラムの動作手続きに続けて、図3のフローチャートに代わって本実施例で実行される処理のフローチャートを示す。
同図において、S701は被合成画像を使用したか否かを判定する処理で、S302と同様の方法で判定できる。使用した場合はS702へ進み、使用しなかった場合にはS703へ進む。
【0059】
S702は被合成画像の特定情報を作成する特定情報作成処理である。この処理はシステム制御回路17(特定情報作成手段)で行われる。被合成画像の特定情報としては幾種類かの作成例が考えられ、ここでは2種類の例を挙げる。詳細は図7(b)、図7(c)で説明する。
【0060】
S703はファイルヘッダ生成処理である。この処理はシステム制御回路17(管理情報作成手段)で行われる。画像ファイルには画像データのサイズ等の管理情報、撮影日時やシャッタースピード/絞り値等の露出に関する情報、いわゆるメタデータをファイルヘッダに格納することが一般的に行われている。本デジタルカメラに於いては、これらのメタデータに加えて、多重の回数や被合成画像の特定情報を格納する。多重の回数はS201で指定した枚数であり、被合成画像の特定情報はS702で作成した情報である。多重の回数が格納されている画像ファイルは多重露出撮影された画像であることを判断するためにも使用される。ファイルヘッダは図9でも説明する。
【0061】
S704は多重画像ファイルの改ざん検知データを作成する処理である。改ざん検知データを作成する処理は図6で説明した通りなので、ここではその説明を省略する。ただし、本実施例では改ざん検知データの作成対象となる画像ファイルは、すべての生成された画像ファイルである。
【0062】
S705は画像ファイル保存処理である。S703で生成したファイルヘッダと画像バッファに一次保存された画像データとS704で作成した改ざん検知データを結合し、画像ファイルとして保存する。画像ファイルの例は図9を用いて説明する。画像ファイル保存処理を終了すると、多重露出撮影プログラムを終了し、デジタルカメラは操作指示待ち状態となる。
【0063】
図7(b)は被合成画像の特定情報を作成する処理の一例である。
ここでは被合成画像の特定情報を、被合成画像ファイルそのものとする。
S706は被合成画像ファイルそのものを特定情報と決定する処理である。本処理に於いて作成した特定情報は、後述の図9(b)における被合成画像である。
【0064】
図7(c)は被合成画像の特定情報を作成する処理の他の例である。
ここでは被合成画像の特定情報を、被合成画像へのリンク情報およびその識別情報とする。リンク情報とは被合成画像の存在場所を特定する情報で、例えば外部記録部に存在する画像ファイルであればそのファイルパスがその一例となるし、ネットワーク上の画像ファイルであるならば、その所在を表すURLをリンク情報としても良い。識別情報とは被合成画像のハッシュ値を一例とする。識別情報は、後の検証処理に於いて、被合成画像へのリンク情報に存在する画像ファイルが、撮影時に使用された画像と同一であるかを確認するために使用する。
【0065】
S707は被合成画像へのリンク情報として、被合成画像のファイルパスを設定する処理である。
【0066】
S708は被合成画像識別情報として、被合成画像のハッシュ値を作成する処理である。
【0067】
本処理に於いて作成した特定情報は、後述の図9(c)における被合成画像リンク情報である。
【0068】
図8は、本実施例で作成、保存された画像ファイルが改ざんされているか否かを検証する処理を説明するフローチャートである。
【0069】
本画像検証処理は、本デジタルカメラのようなシステム制御装置を備えた装置あるいはPC等の情報処理装置などで広く実現可能な処理である。ここでは改ざんされているか否かを検証すべき画像ファイルが、予めメモリ等に読み込まれた状態から説明する。
【0070】
図8(a)において、S801は画像ファイルに改ざん検知データが有るか無いかを判定する処理である。改ざん検知データがある場合はS802へ進み、無い場合はS814へ進む。改ざん検知データの有無については図9で説明する。改ざん検知データが無い場合とは、例えば改ざん検知データを作成する機能を持たないデジタルカメラで撮影した画像ファイルなどの場合がある。
【0071】
S802は検証処理である。検証処理の詳細は図6を使って説明した。検証処理の結果としては、改ざんが無い場合はOKとなり、改ざんが有った場合にはNGとなる。
【0072】
S803は検証結果を判定する処理である。S802の結果がOKの場合にはS804へ進み、NGの場合にはS511へ進む。
【0073】
S804は画像ファイルに被合成画像の特定情報が有るか無いかを判定する処理である。すなわち、検証装置の立場で見た場合、画像ファイル中の画像に対して、その画像の生成時の一連の撮影シーケンスとは別のタイミングで生成された画像(被合成画像)が、その画像の合成に用いられているか否かを判定する処理を行う。この処理はシステム制御回路17(合成判定手段)で行われる。ファイルヘッダに被合成画像の特定情報が格納されている場合はS805へ進み、格納されていない場合にはS810へ進む。
【0074】
S805は被合成画像の特定情報を読み出す処理である。本処理に於いて、被合成画像の特定情報を読み出し、戻り値を存在あるいは非存在の何れかに設定する。本処理の内容については、図8(b)、図8(c)を使って後述する。
【0075】
S806は特定情報読出し処理の戻り値を判定する処理である。被合成画像が存在するか否かの結果が該戻り値に格納されている。存在する場合はS807へ進み、存在しない場合はS814へ進む。
【0076】
S807は被合成画像に改ざん検知データが有るか無いかを判定する処理である。改ざん検知データがある場合はS808へ進み、無い場合はS814へ進む。改ざん検知データの有無については図9で説明する。
【0077】
S808は被合成画像に対する検証処理である。検証処理の詳細は図6を使って説明したので、ここではその説明を省略する。検証処理の結果は、改ざんが無い場合はOKとなり、改ざんが有った場合にはNGとなる。
【0078】
S809は検証結果を判定する処理である。S808の結果がOKの場合にはS810へ進み、NGの場合にはS811へ進む。
【0079】
S810は画像ファイルが多重露出撮影されたか否かを判定する処理である。ファイルヘッダに多重回数が記録されている場合は多重露出撮影されたと判定し、ファイルヘッダに多重回数が記録されていない場合には多重露出撮影されていないと判定する。多重露出撮影されていない場合はS812へ進み、多重露出撮影された場合はS813へ進む。
【0080】
S811は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされている場合にその旨を表示器等に報知する。
【0081】
S812は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされておらず、かつ多重露出撮影されていない場合にその旨を表示器等に報知する。
【0082】
S813は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされておらず、かつ多重露出撮影されている場合にその旨を表示器等に報知する。
【0083】
S814は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされているか否かが不明である場合にその旨を表示器等に報知する。なお、報知処理での表示内容は図示されているものに限られず、必要に応じて適宜設定すればよい。
【0084】
図8(b)は被合成画像の特定情報を読み出す処理の一例である。本処理は前述のS702に於いて、図7(b)の処理で生成された特定情報を読み出す処理である。本処理は、被合成画像の特定情報が被合成画像ファイルそのものである場合の処理である。
【0085】
S815は被合成画像読出し処理である。該被合成画像は本特定情報そのものであり、ファイルヘッダが既にメモリ上に読み出されているので新たに読み出す必要はない。
【0086】
S816は特定情報読出し処理の戻り値を存在に設定する処理である。
【0087】
図8(c)は被合成画像の特定情報を読み出す処理の他の例である。本処理は前述のS702に於いて、図7(c)の処理で生成された特定情報を読み出す処理である。ここでは被合成画像の特定情報を、被合成画像へのリンク情報と識別情報の2つの情報で構成している。
【0088】
S817は被合成画像を検索する処理である。被合成画像リンク情報の内容に記録されているファイルパスやURLに従って、被合成画像を検索する。
【0089】
S818は被合成画像が検索できたか否かを判定する処理である。上記検索の結果存在した場合はS819へ進み、存在しない場合はS822へ進む。例えば、被合成画像が多重露出撮影時に使用された以降に削除されたり移動されたりした場合には存在しない場合となる
S819は被合成画像読出し処理である。検索した該被合成画像をメモリ上に読み出す。
【0090】
S820はハッシュ値を比較する処理である。S808で作成してファイルヘッダに記録した被合成画像識別情報、つまりハッシュ値とS819で読み出した被合成画像から求めたハッシュ値を比較する。一致すればS819で読み出した被合成画像は撮影時に使用された画像と同じであると判断しS821へ進み、不一致の場合はS822へ進む。例えば、被合成画像が多重露出撮影時に使用された以降に、別のファイルに上書きされた場合や編集された場合にはハッシュ値は不一致となる。
【0091】
S821は特定情報読出し処理の戻り値を存在に設定する処理である。
【0092】
S822は特定情報読出し処理の戻り値を非存在に設定する処理である。
【0093】
図9は、本実施例に従ってデジタルカメラで多重露出撮影した際に保存される画像ファイルの一例である。
【0094】
(a)はファイルヘッダと画像データと改ざん検知データから構成され、ファイルヘッダには多重露出撮影の回数を格納している。つまりS701に於いて被合成画像を使用しなかったと判定して処理を進めた結果、S705で保存された画像の構成である。
【0095】
(b)は(a)と比べて被合成画像がファイルヘッダに格納されている点が異なる。つまりS701に於いて被合成画像を使用したと判定し、S702に於いてS706の特定情報を作成し、S705で保存された画像の構成である。
【0096】
(c)は(a)と比べて被合成画像リンク情報と被合成画像識別情報がファイルヘッダに格納されている点が異なる。つまりS701に於いて被合成画像を使用したと判定し、S702に於いてS707およびS708の特定情報を作成し、S705で保存された画像の構成である。
【0097】
(a)(b)(c)を夫々図8で説明した検証処理を施したならば、(a)(b)(c)ともに改ざんされてない場合には(a)(b)(c)ともにS813へ進むことになる。
【0098】
以上説明したように、本実施例の構成によれば、撮像装置で多重露出撮影する際に被合成画像を使用した場合には被合成画像の特定情報を多重露出撮影画像に格納しておく。そして検証装置に於いて、多重露出撮影画像を検証する際に、被合成画像の特定情報を参照して被合成画像の改ざんの有無を検証できる構成とした。これにより、被合成画像そのものに改ざんがあった場合に於いても多重露出画像としての改ざんの有無を正しく判定できる、撮像装置および検証装置を実現できる。
【実施例3】
【0099】
以下図2、図6、および図10から図12を参照して本発明の第3の実施例による、撮像装置および検証装置について説明する。本実施例では、被合成画像の改ざんの有無を判定し、その結果を多重露出ファイルのヘッダに書き込み、その後の検証処理で利用する構成とする。
図2、図6は実施例1で説明した通りでありここでの説明を省略する。
【0100】
図10は本実施例のデジタルカメラの多重露出撮影プログラムの動作手続きを説明するフローチャートである。
図10は、図2で説明した多重露出撮影プログラムの動作手続きに続けて、図3のフローチャートに代わって本実施例で実行される処理のフローチャートを示す。
【0101】
同図において、S1001は被合成画像を使用したか否かを判定する処理で、S302と同様の方法で判定可能である。使用したと判定された場合はS1002へ進み、使用しなかった場合にはS1008へ進む。
【0102】
S1002は被合成画像に改ざん検知データが有るか無いかを判定する処理である。改ざん検知データがある場合はS1003へ進み、無い場合はS1007へ進む。改ざん検知データの有無については図12で説明する。
【0103】
S1003は被合成画像の改ざん検証処理である。検証処理の詳細は図6を使って説明したので、ここではその説明を省略する。検証処理の結果としては、改ざんが無い場合はOKとなり、改ざんが有った場合にはNGとなる。
【0104】
S1004は検証結果を判定する処理である。S1003の結果がOKの場合にはS1006へ進み、NGの場合にはS1005へ進む。
【0105】
S1005は被合成画像の判定情報を設定する処理であり、NGを設定する。NGとは被合成画像が改ざんされていることを示す。該判定処理はS1008にてファイルヘッダに記録される。
【0106】
S1006は被合成画像の判定情報を設定する処理であり、OKを設定する。OKとは被合成画像が改ざんされていないことを示す。該判定処理はS1008にてファイルヘッダに記録される。
【0107】
S1007は被合成画像の判定情報を設定する処理であり、不明を設定する。不明とは被合成画像が改ざんされているか否かが分からないことを示す。該判定処理はS1008にてファイルヘッダに記録される。なお、ヘッダに記録せずに、多重撮影画像に埋め込むなどの他の記録方法によることも可能である
S1008はファイルヘッダ生成処理である。画像ファイルには画像データのサイズ等の管理情報、撮影日時やシャッタースピード/絞り値等の露出に関する情報、いわゆるメタデータをファイルヘッダに格納することが一般的に行われている。本デジタルカメラに於いては、これらのメタデータに加えて、多重の回数や被合成画像の判定情報を格納する。多重の回数はS201で指定した枚数であり、被合成画像の判定情報はS1005、S1006、S1007の何れかで作成した情報である。多重の回数が格納されている画像ファイルは多重露出撮影された画像であることを判断するためにも使用される。ファイルヘッダは図12でも説明する。
【0108】
S1009は多重画像ファイルの改ざん検知データを作成する処理である。改ざん検知データを作成する処理は図6で説明した通りであり、ここではその説明を省略する。
【0109】
S1010は画像ファイル保存処理である。S1008で生成したファイルヘッダと画像バッファに一次保存された画像データとS1009で作成した改ざん検知データを結合し、画像ファイルとして保存する。画像ファイルの例は図12を用いて説明する。画像ファイル保存処理を終了すると、多重露出撮影プログラムを終了し、デジタルカメラは操作指示待ち状態となる。
【0110】
図11は、本実施例で作成、保存された画像ファイルが改ざんされているか否かを検証する処理を説明するフローチャートである。
【0111】
本画像検証処理は、本実施例のデジタルカメラのようなシステム制御装置を備えた装置あるいはPC等の情報処理装置などで広く実現可能な処理である。ここでは改ざんされているか否かを検証すべき画像ファイルが、予めメモリ等に読み込まれた状態から説明する。
【0112】
S1101は画像ファイルに改ざん検知データが有るか無いかを判定する処理である。改ざん検知データがある場合はS1102へ進み、無い場合はS1110へ進む。改ざん検知データの有無については図12で説明する。
【0113】
S1102は検証処理である。検証処理の詳細は図6を使って説明した処理であり、ここでの説明は省略する。検証処理の結果としては、改ざんが無い場合はOKとなり、改ざんが有った場合にはNGとなる。
【0114】
S1103は検証結果を判定する処理である。S1102の結果がOKの場合にはS1104へ進み、NGの場合にはS1107へ進む。
【0115】
S1104は画像ファイルに被合成画像の判定情報が有るか無いかを判定する処理である。ファイルヘッダに被合成画像の判定情報が記録されている場合はS1105へ進む。被合成画像の判定情報が記録されていない場合にはS1106へ進む。被合成画像の判定情報が記録されていない場合とは、S1001に於いてて被合成画像を使用しなかった場合である。
【0116】
S1105は被合成画像の判定情報を判定する処理である。ファイルヘッダの被合成画像の判定情報を読み出して当該内容が、OKの場合にはS1106へ進み、NGの場合にはS1107へ進み、不明の場合にはS1110へ進む。
【0117】
S1106は画像ファイルが多重露出撮影されたか否かを判定する処理である。ファイルヘッダに多重回数が記録されている場合は多重露出撮影されたと判定し、ファイルヘッダに多重回数が記録されていない場合には多重露出撮影されていないと判定する。多重露出撮影されていない場合はS1108へ進み、多重露出撮影された場合はS1109へ進む。
【0118】
S1107は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされている場合にその旨を表示器等に報知する。
【0119】
S1108は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされておらず、かつ多重露出撮影されていない場合にその旨を表示器等に報知する。
【0120】
S1109は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされておらず、かつ多重露出撮影されている場合にその旨を表示器等に報知する。
【0121】
S1110は報知処理であり、画像ファイルが改ざんされているか否かが不明である場合にその旨を表示器等に報知する。なお、報知処理での表示内容は図示されているものに限られず、必要に応じて適宜設定すればよい。
【0122】
なお、図11の画像検証処理では,S1102の検証の前に判定情報の有無の検出およびその結果の判定を行い、判定情報が無い場合または判定情報の判定結果がOKの場合にのみ画像ファイルの検証を行っても同様の結果を得られる。すなわち、S1102とS1103を、S1105の後でS1106の前で行うようにしてもよい。
【0123】
図12は本実施例に従ってデジタルカメラで多重露出撮影した際に保存される画像ファイルの一例である。
【0124】
(a)はファイルヘッダと画像データと改ざん検知データから構成され、ファイルヘッダには多重露出撮影の回数を格納している。つまりS1001に於いて被合成画像を使用しなかったと判定されて処理を進めた結果、S1010で保存された画像の構成である。
【0125】
(b)は(a)と比べて被合成画像の判定情報がファイルヘッダに格納されている点が異なる。つまりS1001に於いて被合成画像を使用したと判定され、S1004に於いて該被合成画像が改ざんされていたと判定された場合の処理を経て作成された画像ファイルである。この画像ファイルは、S1005に於いて被合成画像の判定情報がNGに設定されてS1010で保存された画像ファイルの構成を有する。
【0126】
(c)は(b)と比べて被合成画像の判定情報の内容がOKと設定されている点が異なる。つまりS1001に於いて被合成画像を使用したと判定され、S1004に於いて該被合成画像が改ざんされていないと判定された場合の処理を経て作成された画像ファイルである。この画像ファイルは、S1006に於いて被合成画像の判定情報がOKに設定されてS1010で保存された画像ファイルの構成を有する。
【0127】
(d)は(b)と比べて被合成画像の判定情報の内容が不明と設定されている点が異なる。つまりS1001に於いて被合成画像を使用したと判定され、S1002に於いて該被合成画像に改ざん検知データがないと判定された場合の処理を経て作成された画像ファイルである。この画像ファイルは、S1007に於いて被合成画像の判定情報が不明に設定されてS1010で保存された画像ファイルの構成を有する。
【0128】
(a)(b)(c)(d)を夫々図11で説明した検証処理を施したならば、(a)(b)(c)(d)ともに改ざんされてない場合には、(a)はS1109へ進み、(b)はS1107へ進み、(c)はS1109へ進み、(d)はS1110へ進むことになる。
【0129】
以上説明したように、本実施例の構成によると、撮像装置は、多重露出撮影する際に被合成画像を使用した場合には被合成画像の改ざんの有無を検証し、該判定情報を多重露出撮影画像ファイルに格納するよう構成されている。そして検証装置は、被合成画像の判定情報を参照して、多重露出画像の改ざんの有無を検証するよう構成されている。これにより、被合成画像そのものに改ざんがあった場合に於いても多重露出画像としての改ざんの有無を正しく判定できる、撮像装置および検証装置を実現できる。
【0130】
他の実施例
本発明の目的は、次の構成によっても達成されることは言うまでもない。すなわち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって本件発明を実現する構成である。
【0131】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0132】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0133】
また、上記本件発明の他の実施例は、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより前述した実施形態の機能が実現するだけに限られない。例えば、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動している基本システム或いはオペレーティングシステムなどが実際の処理の一部又は全部を行って前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0134】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像し、画像データを生成する撮像手段と、
複数の画像データを合成する合成手段(S208)と、
前記合成手段による合成において、予めメモリに記憶されていた画像データを使用するかしないかを指示する指示手段(S202)と、
前記指示手段により予め前記メモリに記憶されていた画像データの使用が指示された場合に、前記メモリに記憶されている画像データから前記合成に用いる第1の画像データを選択する選択手段(S204)と、
前記合成手段により合成される第2の画像データの改ざん検知データを生成する改ざん検知データ生成手段(S303)と、
前記指示手段により予め前記メモリに記憶されていた画像データを使用しないと指示された場合に、前記第2の画像データの改ざんを検証するための改ざん検知データを生成し、予め前記メモリに記憶されていた画像データを使用すると指示された場合は、前記第2の画像データの改ざんを検証するための改ざん検知データを生成しないよう前記改ざん検知データ生成手段を制御する制御手段と、
前記制御手段の制御に従って生成された改ざん検知データと前記第2の画像データとを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
改ざん検知データと画像データを記憶する画像ファイルの改ざんの有無を検証する画像検証装置において、
前記改ざん検知データに基づいて、前記画像ファイルに記憶されている画像の改ざんの有無を検証する改ざん検証手段(S402)と、
前記画像が撮影時に合成されたか否かを判定する判定手段(S404)と、
前記改ざん検証手段が前記画像ファイルの改ざんは無しと検証した場合に、前記判定手段により前記画像が撮影時に合成されたか否かを判定し、当該判定の結果を報知する制御手段とを備えることを特徴とする画像検証装置。
【請求項3】
被写体を撮像し、画像データを生成する撮像手段と、
複数の画像データを合成する合成手段(S208)と、
前記合成手段による合成において、予めメモリに記憶されていた画像データを使用するかしないかを指示する指示手段(S202)と、
前記指示手段により予め前記メモリに記憶されていた画像データの使用が指示された場合に、前記メモリ内の画像データから前記合成に用いる第1の画像データを選択する選択手段(S204)と、
前記合成手段により合成される第2の画像データの改ざん検知データを生成する改ざん検知データ生成手段(S303)と、
前記第2の画像データを含む画像ファイルの管理情報を作成する管理情報作成手段(S703)と、
前記第1の画像データを特定するための特定情報を作成する特定情報作成手段(S702)と、
前記指示手段により予め前記メモリに記憶されていた画像データを使用しないと指示された場合に、前記第2の画像データの改ざんを検証するための改ざん検知データを生成し、予め前記メモリに記憶されていた画像データを使用すると指示された場合は、前記特定情報を作成して前記画像ファイルに前記画像ファイルの前記管理情報として組み込み、かつ前記改ざん検知データを生成するよう前記改ざん検知データ生成手段、前記特定情報作成手段、及び前記管理情報作成手段を制御する制御手段と、
前記制御手段の制御に従って生成された改ざん検知データと前記第2の画像データとを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
前記特定情報は、前記第1の画像データそのものである(S706)ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記特定情報は、前記第1の画像データが保存されている場所を示す情報である(S707)ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項6】
改ざん検知データと画像データを記憶する画像ファイルの改ざんの有無を検証する画像検証装置において、
前記改ざん検知データに基づいて、前記画像ファイルに記憶されている画像データの改ざんの有無を検証する改ざん検証手段(S802、S808)と、
前記画像ファイルに記憶された画像データの合成に、前記画像データの生成時の一連の撮影シーケンスとは別のタイミングで生成された第1の画像データが用いられたか否かを判定する合成判定手段(S804)と、
前記画像ファイルに含まれる管理情報に組み込まれている前記第1の画像データの特定情報を読み出す読み出し手段(S805)と、
前記検証手段の検証結果が、前記画像ファイルの改ざんが無いである場合において、前記合成判定手段が前記画像ファイルに記憶された前記画像に被合成画像が合成されていると判定したときは、前記読み出し手段により読み出された前記第1の画像データの特定情報に基づいて前記改ざん検証手段により前記第1の画像データの改ざんの有無の検証を行い、前記画像ファイルの検証と前記第1の画像データの検証の結果の組み合わせに基づいて前記画像ファイルの検証結果を作成して報知する制御手段を備えることを特徴とする画像検証装置。
【請求項7】
前記特定情報とは、前記前記第1の画像データそのものである(S815)ことを特徴とする請求項6に記載の画像検証装置。
【請求項8】
前記特定情報とは、前記第1の画像データが保存されている場所を示す情報である(S817)ことを特徴とする請求項6に記載の画像検証装置。
【請求項9】
被写体を撮像し、画像データを生成する撮像手段と、
複数の画像データを合成する合成手段(S208)と、
前記合成手段による合成において、予めメモリに記憶されていた画像データを使用するかしないかを指示する指示手段(S202)と、
前記指示手段により予め前記メモリに記憶されていた画像データの使用が指示された場合に、前記メモリ内の画像データから前記合成に用いる第1の画像データを選択する選択手段(S204)と、
前記合成手段により合成される第2の画像データの改ざん検知データを生成する改ざん検知データ生成手段(S303)と、
前記合成手段により合成された第2の画像データを含む画像ファイルの管理情報を作成する管理情報作成手段(S703)と、
画像データの改ざんの有無を検証する改ざん検証手段(S1003)と、
前記指示手段により前記予めメモリに記憶されていた画像データを合成に使用しないと指示された場合は、前記第2の画像データの改ざんを検証するための改ざん検知データを生成し、前記指示手段により前記予めメモリに記憶されていた画像データを合成に使用すると指示された場合は、前記第1の画像の改ざんの有無を検証し、その結果を判定情報として前記画像ファイルの管理情報に記憶し、かつ画像ファイルの改ざんを検証するための改ざん検知データを生成するよう前記検知データ生成手段と前記改ざん検証手段とを制御する制御手段と、
前記制御手段の制御に従って生成された改ざん検知データを前記画像ファイルに記憶する画像ファイル生成手段とを備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
改ざん検知データと画像データを記憶する画像ファイルの改ざんの有無を検証する画像検証装置において、
前記改ざん検知データに基づいて、前記画像データの改ざんの有無を検証する改ざん検証手段(S1002)と、
前記画像ファイルの管理情報に記憶されている、前記画像データの合成に前記画像データの生成時の一連の撮影シーケンスとは別のタイミングで生成された第1の画像データが用いられたか否かが判定できる判定情報を読み出す読み出し手段(S1005)と、
前記第1の画像データの改ざんの有無を、前記判定情報に基づいて判定する合成判定手段(S1004)と、
前記合成判定手段による判定の結果と前記改ざん検証手段による検証の結果とに従って、前記画像ファイルの改ざんの有無を判定して報知する制御手段を備えたことを特徴とする画像検証装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記検証手段および前記合成判定手段のいずれかが改ざん有りと判定したときに、前記画像ファイルが改ざんされていると判定することを特徴とする請求項10に記載の画像検証装置。
【請求項12】
被写体を撮像して画像データを生成する撮像手段を有する撮像装置の制御方法であり、
複数の画像データを合成する合成ステップ(S208)と、
前記合成ステップでの合成において、予めメモリに記憶されていた画像データを使用するかしないかを指示する指示ステップ(S202)と、
前記指示ステップで予め前記メモリに記憶されていた画像データの使用が指示された場合に、前記メモリに記憶されている画像データから前記合成に用いる第1の画像データを選択する選択ステップ(S204)と、
前記合成ステップで合成される第2の画像データの改ざん検知データを生成する改ざん検知データ生成ステップ(S303)と、
前記指示ステップで予め前記メモリに記憶されていた画像データを使用しないと指示された場合に、前記第2の画像データの改ざんを検証するための改ざん検知データを生成し、予め前記メモリに記憶されていた画像データを使用すると指示された場合は、前記第2の画像データの改ざんを検証するための改ざん検知データを生成しないよう前記改ざん検知データ生成ステップを制御する制御ステップと、
前記制御ステップでの制御に従って生成された改ざん検知データと前記第2の画像データとを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成ステップとを備えることを特徴とする制御方法。
【請求項13】
改ざん検知データと画像データを記憶する画像ファイルの改ざん検証方法において、
前記改ざん検知データに基づいて、前記画像ファイルに記憶されている画像の改ざんの有無を検証する改ざん検証ステップ(S402)と、
前記画像が撮影時に合成されたか否かを判定する判定ステップ(S404)と、
前記改ざん検証ステップで前記画像ファイルの改ざんは無いと検証された場合に、前記判定ステップで前記画像が撮影時に合成されたか否かを判定し、当該判定の結果を報知する制御ステップとを備えることを特徴とする改ざん検証方法。
【請求項14】
被写体を撮像して画像データを生成する撮像手段と複数の画像データを合成する合成手段(S208)とを備えた撮像装置の制御方法であり、
前記合成手段による合成において、予めメモリに記憶されていた画像データを使用するかしないかを指示する指示ステップ(S202)と、
前記指示ステップで予め前記メモリに記憶されていた画像データの使用が指示された場合に、前記メモリ内の画像データから前記合成に用いる第1の画像データを選択する選択ステップ(S204)と、
前記合成手段により合成される第2の画像データの改ざん検知データを生成する改ざん検知データ生成ステップ(S303)と、
前記第2の画像データを含む画像ファイルの管理情報を作成する管理情報作成ステップ(S703)と、
前記第1の画像データを特定するための特定情報を作成する特定情報作成ステップ(S702)と、
前記指示ステップで予め前記メモリに記憶されていた画像データを使用しないと指示された場合に、前記第2の画像データの改ざんを検証するための改ざん検知データを生成し、予め前記メモリに記憶されていた画像データを使用すると指示された場合は、前記特定情報を作成して前記画像ファイルに前記画像ファイルの前記管理情報として組み込み、かつ前記改ざん検知データを生成するよう前記改ざん検知データ生成ステップ、前記特定情報作成ステップ、及び前記管理情報作成ステップを制御する制御ステップと、
前記制御ステップの制御に従って生成された改ざん検知データと前記第2の画像データとを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成ステップとを備えることを特徴とする制御方法。
【請求項15】
改ざん検知データと画像データを記憶する画像ファイルの改ざんの有無を検証する改ざん検証方法であり、
前記改ざん検知データに基づいて、前記画像ファイルに記憶されている画像データの改ざんの有無を検証する改ざん検証ステップ(S802、S808)と、
前記画像ファイルに記憶された画像データの合成に、前記画像データの生成時の一連の撮影シーケンスとは別のタイミングで生成された第1の画像データが用いられたか否かを判定する合成判定ステップ(S804)と、
前記画像ファイルに含まれる管理情報に組み込まれている前記第1の画像データの特定情報を読み出す読み出しステップ(S805)と、
前記検証ステップでの検証結果が、前記画像ファイルの改ざんが無いである場合において、前記合成判定ステップで前記画像ファイルに記憶された前記画像に被合成画像が合成されていると判定されたときは、前記読み出しステップで読み出された前記第1の画像データの特定情報に基づいて前記改ざん検証ステップにおいて前記第1の画像データの改ざんの有無の検証を行い、前記画像ファイルの検証と前記第1の画像データの検証の結果の組み合わせに基づいて前記画像ファイルの検証結果を作成して報知する制御ステップを備えることを特徴とする改ざん検証方法。
【請求項16】
被写体を撮像し、画像データを生成する撮像手段と複数の画像データを合成する合成手段(S208)とを備えた撮像装置の制御方法であり、
前記合成手段による合成において、予めメモリに記憶されていた画像データを使用するかしないかを指示する指示ステップ(S202)と、
前記指示ステップにおいて予め前記メモリに記憶されていた画像データの使用が指示された場合に、前記メモリ内の画像データから前記合成に用いる第1の画像データを選択する選択ステップ(S204)と、
前記合成手段により合成される第2の画像データの改ざん検知データを生成する改ざん検知データ生成ステップ(S303)と、
前記合成手段により合成された第2の画像データを含む画像ファイルの管理情報を作成する管理情報作成ステップ(S703)と、
画像データの改ざんの有無を検証する改ざん検証ステップ(S1003)と、
前記指示ステップにおいて前記予めメモリに記憶されていた画像データを合成に使用しないと指示された場合は、前記第2の画像データの改ざんを検証するための改ざん検知データを生成し、前記指示ステップにおいて前記予めメモリに記憶されていた画像データを合成に使用すると指示された場合は、前記第1の画像の改ざんの有無を検証し、その結果を判定情報として前記画像ファイルの管理情報に記憶し、かつ画像ファイルの改ざんを検証するための改ざん検知データを生成するよう前記検知データ生成ステップと前記改ざん検証ステップとを制御する制御ステップと、
前記制御ステップでの制御に従って生成された改ざん検知データを前記画像ファイルに記憶する画像ファイル生成ステップを備えたことを特徴とする制御方法。
【請求項17】
改ざん検知データと画像データを記憶する画像ファイルの改ざんの有無を検証する改ざん検証方法であり、
前記改ざん検知データに基づいて、前記画像データの改ざんの有無を検証する改ざん検証ステップ(S1002)と、
前記画像ファイルの管理情報に記憶されている、前記画像データの合成に前記画像データの生成時の一連の撮影シーケンスとは別のタイミングで生成された第1の画像データが用いられたか否かが判定できる判定情報を読み出す読み出しステップ(S1005)と、
前記第1の画像データの改ざんの有無を、前記判定情報に基づいて判定する合成判定ステップ(S1004)と、
前記合成判定ステップでの判定の結果と前記改ざん検証ステップでの検証の結果とに従って、前記画像ファイルの改ざんの有無を判定して報知する制御ステップを備えたことを特徴とする改ざん検証方法。
【請求項18】
コンピュータを、請求項1乃至11のいずれか一項に記載された撮像装置の各手段として機能させるプログラム。
【請求項19】
コンピュータを、請求項1乃至11のいずれか一項に記載された撮像装置の各手段として機能させるプログラムを格納した記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−94978(P2012−94978A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238563(P2010−238563)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】