撮像装置及びその制御方法
【課題】静止画撮影中に観賞用に適した動画を自動撮影することのできる技術を提供する。
【解決手段】本発明の撮像装置は、静止画と動画を撮影可能な撮像装置であって、被写体を撮像し、画像データを出力する撮像手段と、前記撮像手段から出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する抽出手段と、撮影を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、静止画撮影時に前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出し、該差分が第1の閾値以下である場合に、前記所定のタイミングで動画撮影を開始することを特徴とする。
【解決手段】本発明の撮像装置は、静止画と動画を撮影可能な撮像装置であって、被写体を撮像し、画像データを出力する撮像手段と、前記撮像手段から出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する抽出手段と、撮影を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、静止画撮影時に前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出し、該差分が第1の閾値以下である場合に、前記所定のタイミングで動画撮影を開始することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静止画と動画を撮影可能な撮像装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイの高解像度化が進んでいる。また、撮像装置においても、一眼レフタイプのデジタルカメラによる動画撮影が一般化してきており、今後の高解像度化が想定される。
高解像度な映像では、風にそよぐ草木や、打ち寄せる波といった細かな動きによる臨場感や、木々の葉や波の精密感が感じられる。
【0003】
そのため、ディスプレイの高解像度化は美術品や景観などの鑑賞といった用途により有効であると考えられる。
具体的には、窓を模擬したアプリケーション内で、景勝地の風景動画を再生するようなケースが考えられる。ユーザは、模擬された窓を常に凝視するのではなく、ふと目をやることで広がる景色が眼に入り、リラックスできる。
以降、上記のような観賞用の動画を観賞用動画と呼ぶこととする。
【0004】
旅先などで観賞用に静止画を撮影することは一般的であるが、観賞用に動画を撮影することは静止画撮影に比して一般的ではない。
そのため、後日高解像度のディスプレイで旅先での風景の記録を鑑賞するような場合に、より臨場感や精密感の高い観賞用動画での撮影結果を希望しても、撮影結果が存在しないといった場合が多いと考えられる。
従来、上記のような状況を回避する方法として、静止画撮影を行う際に同時に動画も撮影する技術が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−78137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来の技術では、観賞用には適さない動画まで自動撮影されてしまう。
【0007】
本発明は、静止画撮影中に観賞用に適した動画を自動撮影することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、静止画と動画を撮影可能な撮像装置であって、被写体を撮像し、画像データを出力する撮像手段と、前記撮像手段から出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する抽出手段と、撮影を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、静止画撮影時に前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出し、該差分が第1の閾値以下である場合に、前記所定のタイミングで動画撮影を開始することを特徴とする撮像装置である。
【0009】
本発明の第2の態様は、静止画と動画を撮影可能な撮像装置の制御方法であって、被写
体を撮像し、画像データを出力する撮像ステップと、前記撮像ステップで出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する抽出ステップと、撮影を制御する制御ステップと、を有し、前記制御ステップでは、静止画撮影時に前記撮像ステップで出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで前記撮像ステップで出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出し、該差分が第1の閾値以下である場合に、前記所定のタイミングで動画撮影を開始することを特徴とする撮像装置の制御方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、静止画撮影中に観賞用に適した動画を自動撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施例に係る撮像装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図2】実施例1に係る観賞用動画撮影制御部の処理の一例を示すフローチャート。
【図3】実施例1に係る静止画撮影と観賞用動画撮影のタイミングの一例を示す図。
【図4】実施例1に係る静止画撮影と観賞用動画撮影のタイミングの一例を示す図。
【図5】撮影パラメータの切り替え方法の一例を示す図。
【図6】実施例2に係る観賞用動画撮影制御部の処理の一例を示すフローチャート。
【図7】実施例2に係る静止画撮影と観賞用動画撮影のタイミングの一例を示す図。
【図8】実施例3に係る観賞用動画撮影制御部の処理の一例を示すフローチャート。
【図9】実施例3に係る静止画撮影と観賞用動画撮影のタイミングの一例を示す図。
【図10】実施例4に係る静止画撮影と観賞用動画撮影のタイミングの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施例1>
本発明の実施例1に係る撮像装置及びその制御方法について説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る撮像装置の機能構成の一例を示すブロック図である。本発明は、静止画と動画を撮影可能な撮像装置であれば適用できる。本発明を適用可能な撮像装置としては、例えば、デジタルビデオ、デジタルカメラ、スマートフォン等が考えられる。
【0013】
操作部101は、ユーザ操作に応じて、撮影モード指定部105や記録制御部102に指示を行う。
記録制御部102は、操作部101からの指示に応じて、画像データの記録開始や停止などの記録に関する制御を行う。
撮像部103は、被写体を撮像し、画像データを出力する。本実施例では、撮像部103は画像データを特徴量抽出部106や記録部104へ送信する。
なお、ここで送信される画像データは静止画であるか動画であるかを問わない。具体的には撮像装置で静止画撮影が実行されている場合は静止画データが送信され、動画撮影が実行されている場合は動画のストリームデータが送信される。また、撮像部103は、撮影が行われていない場合に、ファインダー(EVF(Electric View Finder))用の画像データを出力してもよい。
【0014】
記録部104は、記録制御部102からの指示に応じて撮像部103からの画像データを記録媒体に記録する。記録媒体は、例えば、一般的にデジタルカメラやデジタルビデオで使用されるSDカードなどの不揮発性メモリやHDDなどの磁気ディスクである。但し、記録媒体はこれに限らない、DVDなどの光ディスクであってもよい。画像データを記録することができればどのような記録媒体であってもよい。
【0015】
撮影モード指定部105は、ユーザが操作部101で「観賞用動画自動撮影モード」を指定した場合に「観賞用動画自動撮影モード」状態であることを観賞用動画撮影制御部107へ知らせる。観賞用動画は、観賞用の動画であり、例えば、美術品や景観などを写した動画である。
なお、この「観賞用動画自動撮影モード」は静止画撮影中や動画撮影中のどちらでもONとする(指定する)ことが可能である。「観賞用動画自動撮影モード」がONの場合は、静止画撮影中に観賞用動画の自動撮影が実行される。「観賞用動画自動撮影モード」がOFFの場合は、観賞用動画の自動撮影は実行されない。
【0016】
特徴量抽出部106は、撮像部103から出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する。撮影範囲とは、画像データとして取得される被写体の範囲である。本実施例では撮影範囲の変化が後述する観賞用動画撮影制御部107で検出される。
本実施例では画像データから特徴量として輪郭が検出(抽出)され、その輪郭の時間的な変化から撮影範囲の変化が検出される。但し、撮影範囲の変化の検出方法は特に限定されない。また、特徴量抽出部106で抽出する特徴量も特に限定されない。具体的には、解析可能な輝度や色情報などの統計情報や、画像認識を行うことで得られる認識結果が特徴量として抽出されてもよい。そして、そのような特徴量の時間的な変化から撮影範囲の変化が検出されてもよい。
【0017】
観賞用動画撮影制御部107は、撮影を制御する。本実施例では、観賞用動画撮影制御部107は、撮影モード指定部105から「観賞用動画撮影モード」状態であることが通知されている場合に、特徴量抽出部106からの特徴量と操作部101で実施された操作内容に基づいて、観賞用動画撮影の制御を行う。
【0018】
観賞用動画撮影は自動で行われるため、撮影が実施されていることや実施された撮影の内容をユーザに明示的に示すことが必要であると考えられる。
通知部108は、観賞用動画撮影制御部107からの指示に従って、観賞用動画の自動撮影に関する情報をユーザに通知する。具体的には、自動撮影中は撮影中であることをユーザに通知し、撮影完了時には撮影時間や容量などの撮影内容をユーザに通知する。
通知方法は、ディスプレイへの表示、スピーカーからの音声出力、LEDの点滅等、どのような方法であってもよい。
ただし、スピーカーからの音声出力やLEDの点滅を通知手段として用いる場合には、撮影結果(動画)に極力影響を与えないように配慮する必要がある。
また、ディスプレイへの表示によりユーザへ通知を行う場合には、ユーザは意識的には静止画の撮影を行っている最中であるため、被写体の状況確認を阻害するような表示の仕方は望ましくない。例えば、小さなアイコンや文字の出力を短時間のみ行うような方法が望ましいが、詳細は省略する。
【0019】
図2は、上述の観賞用動画撮影制御部107で実施される制御(処理)のフローチャートである。
まず、操作部101によって観賞用動画自動撮影モードがONにされると、撮影モード指定部105からの指定に従って、観賞用動画撮影制御部107は静止画撮影の実行監視を開始する(S101)。具体的には、観賞用動画撮影制御部107は、操作部101からの撮影ボタン押下情報の有無によって静止画撮影の有無を監視する。
【0020】
静止画撮影が実行されると、観賞用動画撮影制御部107が、該静止画撮影時に特徴量抽出部106で抽出された特徴量(第1の特徴量)を記憶する(S102)。
特徴量の記憶後、観賞用動画撮影制御部107は静止画撮影の実行監視を継続する(S103)。
【0021】
静止画撮影が再度実行されたことを前述と同様に観賞用動画撮影制御部107が検知すると、観賞用動画撮影制御部107は、その時点での特徴量(第2の特徴量)を再度特徴量抽出部106から取得する。そして、観賞用動画撮影制御部107は今回取得した第2の特徴量と、前回静止画撮影を行った際に記憶した(S102で記憶した)第1の特徴量を比較し、撮影範囲の変化の有無を確認する(S104)。具体的には、第1の特徴量と第2の特徴量の差分を算出し、該差分が所定の閾値(第1の閾値)以下であるか否かを判定する。
【0022】
差分が第1の閾値以下の場合、観賞用動画撮影制御部107は、撮影範囲に変化がないと判断し、記録制御部102に対して観賞用動画撮影開始の指示を送る。それにより、観賞用動画撮影が開始される(S105)。
差分が第1の閾値より大きい場合、観賞用動画撮影制御部107は、撮影範囲に変化があったと判断し、今回撮影時の特徴量(第2の特徴量)をあらためて記憶し(S102)、静止画撮影の実行監視を行う(S103)。
このように、本実施例では、静止画撮影時に撮像部103から出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影の次に静止画撮影を行ったタイミングで撮像部103から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分が算出される。そして、該差分が第1の閾値以下である場合に、上述した2回の静止画撮影のうち、時間的に後の静止画撮影が行われたタイミングで動画撮影が開始される。
なお、撮影範囲の変化の有無の判断は、上述したように、特徴量の差分を用いて行われる。以降、撮影範囲の変化の有無の判断についてはこの方法で行われるものとする。
なお、撮影範囲の変化の判断に用いる閾値(第1の閾値)はユーザが調整可能であってもよい。
【0023】
観賞用動画撮影が開始された後は、観賞用動画撮影制御部107は継続して特徴量抽出部106から特徴量(第3の特徴量)を取得する。そして、撮影範囲の変化(第1の特徴量からの特徴量の変化)の有無を監視する(S106)。
観賞用動画撮影制御部107は、撮影範囲に変化があったことを検知すると、そのタイミングで動画撮影を終了する。
即ち、本実施例では、観賞用動画撮影制御部107は、動画(観賞用動画)撮影中に撮像部103から出力された画像データの特徴量(第3の特徴量)と第1の特徴量との差分を算出する。そして、該差分が第1の閾値より大きくなったタイミングで、動画の撮影を終了する。
【0024】
図3を用いて、静止画撮影のタイミングと観賞用動画撮影開始のタイミングの関係について説明する。なお、撮影状況としては、例えば、ユーザが三脚で撮像装置を固定して風景の静止画を撮影している状況を想定する。
撮影範囲に変化がない状態で複数回静止画撮影が行われた場合に、観賞用動画の撮影が開始される(図3の符号301で示すタイミング)。
観賞用動画の撮影開始後、撮影範囲の変化が検知された場合には、観賞用動画の撮影を終了する(図3の符号302で示すタイミング)。
【0025】
観賞用に景色などを静止画撮影する際には、同一の被写体に対して複数回の撮影を行う場合が多い。例えば、ユーザは、一度撮影した結果を確認し、希望に添わない場合や、異なる撮影結果を別途得たい場合に再度撮影を実施することが考えられる。具体的には、ユーザは、所望の撮影結果を得るために、絞り値、シャッタースピード、ISO感度などを変化させて複数回撮影することが考えられる。その結果、明るさ、ぼけ具合、ノイズ量、色味などが異なる画像が得られ、ユーザはその中から希望する撮影結果を得る。
そのため、撮影範囲の変化がない状態での複数回の静止画撮影は、被写体に対する注目度が高い撮影(観賞用に適した被写体の撮影)である可能性が高い。
本実施例では、静止画撮影時の撮影範囲と前回の静止画撮影時の撮影範囲との間に変化がない場合に動画撮影を行うことにより、観賞用に適した動画(観賞用動画)を撮影することが可能となる。
【0026】
図4を用いて観賞用動画を複数回自動撮影する場合について説明する。なお、撮影状況としては、動画の撮影が終了した後(図4の符号401で示すタイミングの後)、継続して静止画の撮影が行われている状況を想定する。
この場合も、図3の場合と同様に、撮影範囲の変化がない状態で静止画撮影が複数回行われたことが検知(再検知)されると、観賞用動画撮影が開始される(図4の符号402で示すタイミング)。また、図3の場合と同様に、撮影範囲に変化が生じたことが検知された場合に観賞用動画撮影が終了される(図4の符号403で示すタイミング)。
よって、本実施例の構成によれば観賞用動画の複数回の自動撮影も問題なく可能である。
【0027】
次に、撮影パラメータの取り扱いについて説明する。なお、撮影パラメータは、特定のパラメータに限定するものではないが、例えば、絞り値、シャッタースピード、ISO感度などである。
撮影パラメータは、動画撮影用と静止画撮影用とで異なる値となっている場合が多い。
本実施例では、静止画撮影と動画撮影は切り替えて実行され、該切り替えの際に上記撮影パラメータも切り替えられる。具体的には、図5に示すように、動画撮影中に静止画撮影が行われた場合には、静止画撮影時に撮影パラメータを動画撮影用の撮影パラメータから静止画撮影用の撮影パラメータに切り替えて静止画撮影が行われる。そして、静止画撮影後に、撮影パラメータを動画撮影用の撮影パラメータ(静止画撮影の直前に設定されていた撮影パラメータ)へ戻し、動画撮影を継続する。
よって、本実施例では、自動で観賞用動画撮影が開始された後であっても(観賞用動画撮影中であっても)、撮影パラメータの差異による不都合がない状態で、ユーザは継続して静止画撮影を行うことができる。
【0028】
以上述べたように、本実施例によれば、静止画撮影時に撮像部から出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで撮像部から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分が算出される。具体的には、第1の特徴量と、第1の特徴量を取得するための静止画撮影の次に静止画撮影が行われたタイミングで撮像部から出力された画像データの特徴量(第2の特徴量)の差分が算出される。そして、該差分が第1の閾値以下である場合に、上記所定のタイミングで動画撮影が開始される。
それにより、静止画撮影中に観賞用に適した動画の自動撮影を開始することができる。
また、本実施例によれば、動画撮影中に撮像部から出力された画像データの特徴量である第3の特徴量と上記第1の特徴量との差分が算出され、該差分が第1の閾値より大きくなったタイミングで、動画の撮影が終了される。
それにより、観賞用に適した動画を得ることが可能となる。
【0029】
<実施例2>
本発明の実施例2に係る撮像装置及びその制御方法について説明する。全体的な構成については、実施例1と同様のため説明を省略する。実施例2では、観賞用動画撮影制御部の制御内容が実施例1に対して異なる。
【0030】
図6に、観賞用動画撮影制御部で実施される制御(処理)のフローチャートを示す。なお、観賞用動画撮影開始以降の制御は実施例1と同様のため、図6には観賞用動画撮影開始までの制御を示す。
まず、操作部101によって観賞用動画自動撮影モードがONにされると、撮影モード
指定部105からの指定に従って、観賞用動画撮影制御部107は静止画撮影の実行監視を開始する(S201)。具体的には、観賞用動画撮影制御部107は、操作部101からの撮影ボタンの押下情報の有無によって静止画撮影の有無を監視する。
【0031】
静止画撮影が実行されると、観賞用動画撮影制御部107は、該撮影時に前述の特徴量抽出部106で抽出された特徴量(第1の特徴量)を記憶する(S202)。
特徴量は、実施例1で述べたとおりである。
特徴量の記憶後、観賞用動画撮影制御部107は30秒の時間(以降T2と呼称)が経過するまで待つ(S203)。
なお、ここで示した30秒という時間の長さについてはユーザが調整できるものとする。
【0032】
T2時間経過すると、観賞用動画撮影制御部107は、T2時間経過した時点での特徴量(第2の特徴量)を特徴量抽出部106から取得し、該取得した第2の特徴量と先に記録した第1の特徴量(S202で記録した第1の特徴量)とを比較する(S204)。それにより、撮影範囲の変化の有無が判断される。
比較の結果、撮影範囲に変化がなかった場合(第1の特徴量と第2の特徴量の差分が第1の閾値以下であった場合)は、観賞用動画撮影制御部107は記録制御部102に対して観賞用動画撮影開始の指示を送る。それにより、観賞用動画撮影が開始される。
【0033】
このように、本実施例では、第1の特徴量と、該静止画撮影時から所定時間(T2時間)後のタイミングで撮像部103から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分が算出される。そして、該差分が第1の閾値以下である場合に、上記所定時間後のタイミングで動画撮影が開始される。
【0034】
図7を用いて、静止画撮影のタイミングと観賞用動画撮影開始のタイミングの関係について説明する。
静止画撮影後、撮影範囲に変化が無い状態で一定時間(T2時間)経過した場合に、自動的に観賞用動画の撮影が開始される(図7の符号701で示すタイミング)。具体的には、静止画撮影時の撮影範囲と、該静止画撮影からT2時間後の撮影範囲との間に変化がないことが検知された場合に、自動的に観賞用動画の撮影が開始される。観賞用動画撮影は、例えば、実施例1と同様に、撮影範囲が変化した場合に終了される。なお、これに限らず、所定時間経過後に観賞用動画撮影が終了されてもよい。
一度静止画撮影を実施した後に、撮影範囲に変化がないことは被写体への注目が継続していると考えられる(被写体が観賞用に適している可能性が高い)。本実施例では、静止画撮影時の撮影範囲と、該静止画撮影からT2時間後の撮影範囲との間に変化がないときに動画撮影を行うことにより、観賞用に適した動画(観賞用動画)を撮影することが可能となる。
【0035】
<実施例3>
本発明の実施例3に係る撮像装置及びその制御方法について説明する。全体的な構成については、実施例1と同様のため説明を省略する。実施例3では、観賞用動画撮影制御部の制御内容が実施例1に対して異なる。
【0036】
図8に、観賞用動画撮影制御部で実施される制御(処理)のフローチャートを示す。なお、観賞用動画撮影開始までの制御は実施例1と同様のため、図8には観賞用動画撮影が開始されてから終了するまでの制御を示す。
まず、観賞用動画撮影制御部107は、観賞用動画撮影が開始されると、観賞用動画撮影開始時のフレームデータ(撮影している動画の1フレーム分の画像データ)を記憶する(S301)。
次に、観賞用動画撮影制御部107は、観賞用動画撮影が開始されてから5分の時間(以降T3と呼称)をカウントする(S302)。
なお、ここで示した5分という時間の長さについてはユーザが調整できるものとする。
そして、観賞用動画撮影制御部107が、T3時間カウント後に撮像部103から出力されたフレームデータが、S302で記憶した観賞用動画撮影開始時のフレームデータと類似しているフレームデータ(類似フレームデータ)か否かを判断する(S303)。具体的には、フレームデータ間の類似度を算出し、算出した類似度と所定の閾値(第2の閾値)とを比較する。そして、類似度が第2の閾値以上の場合に、観賞用動画撮影制御部107は、類似度の算出に用いた2つのフレームデータは互いに類似していると判断し、観賞用動画の撮影を終了する。
なお、フレーム間の類似度は、例えば、画像全体のマッチングを用いて算出される。但し、マッチング方法は特に限定されない。例えば輝度だけのマッチングにより、色情報が考慮されていない類似度を算出してもよい。但し、後述する理由から、本実施例では、色情報を考慮した類似度を算出することが好ましい。
なお、上述したように、T3の時間の長さは適宜変更可能である。そのため、上記類似度合の算出は、フレーム毎に行ってもよい。
【0037】
このように、本実施例では、動画(観賞用動画)撮影開始時に撮像部103から出力された画像データと、動画撮影中に撮像部103から出力された画像データとの類似度がマッチングにより算出される。そして、該類似度が第2の閾値以上となったタイミングで動画の撮影が終了される。
【0038】
図9を用いて、観賞用動画撮影終了のタイミングについて説明する。
観賞用動画の撮影が開始された後、一定時間(T3時間)が経過し、観賞用動画撮影開始時のフレームデータと類似したフレームデータが検知されたタイミングで観賞用動画の撮影が終了する(図9の符号901で示すタイミング)。
このようなタイミングで観賞用動画撮影を終了すると、観賞用動画の開始と終了のフレームデータが類似する。そのため、観賞用動画を繰り返し再生させて情景を楽しむような場合に、観賞用動画の開始と終了のフレームが滑らかにつながり、画像が極端に変わることなく、自然な繰り返し再生が可能となる。
また、繰り返し再生を滑らかに行うために類似したフレームを検出するため、輝度情報のみでなく色情報も含めて類似度合いを判断することが望ましい。
【0039】
<実施例4>
本発明の実施例4に係る撮像装置及びその制御方法について説明する。全体的な構成については、実施例1と同様のため説明を省略する。実施例4では、観賞用動画撮影制御部の制御内容が実施例1に対して異なる。
【0040】
風景など観賞用の被写体に対して、撮像装置をゆっくりとパンまたはチルトしながら静止画撮影を行うようなケースが想定される。撮像装置をゆっくりとパンまたはチルトしながら撮影される動画は観賞用動画として適している。本実施例では、撮像装置を一定の方向及び速度でパンまたはチルトしながら撮影を行う場合に対しても対応可能な構成について説明する。
【0041】
一定の速度でパンしながら撮影を行っている場合には、撮影範囲全体が一定方向に一定量だけずれるため、特徴量抽出部106から得られる撮影範囲も時間あたり一定方向に一定の分量だけずれることとなる。
そこで、本実施例では、観賞用動画撮影制御部107が、第1の特徴量と、該静止画撮影時から所定時間後のタイミングで撮像部103から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出する。そして、動画撮影中に所定時間毎に撮像部103から
出力された画像データの特徴量を取得し、現在取得した特徴量と1つ前に取得した特徴量との差分を算出し、該差分が第1の閾値より大きくなったタイミングで、動画の撮影を終了する。
具体的には、静止画撮影が行われてから10秒に1回撮影範囲(特徴量)を継続的に確認し、特徴量の差分が第1の閾値以下であれば撮影範囲が変化していないとみなす。なお、特徴量の差分は撮影範囲の変化量に相当する。本実施例では、撮影範囲の変化量が撮影範囲全体の大きさの1/10以下の場合に撮影範囲が変化していないとみなされるように第1の閾値が設定されている。
そのような構成にすることにより、撮像装置をゆっくりとパンまたはチルトしながらの静止画撮影をしている場合に観賞用動画を自動的に撮影することが可能となる。
なお、上記撮影範囲を確認する時間間隔である10秒や、変化しているか否かの閾値である撮影範囲全体の大きさの1/10という値については、ユーザが調整できるものとする。
【0042】
図10を用いて、観賞用動画撮影開始から終了までの流れについて説明する。
最初に静止画撮影が行われたタイミングから、一定時間(10秒)間隔で特徴量が取得され、取得するたびに1つ前に取得した特徴量との差分(撮影範囲の変化量)が確認される。
そして、図10の符号1001のタイミングで観賞用動画撮影が開始される。このとき、撮影範囲は最初の静止画撮影時の撮影範囲と同一でなくともよい。1つ前の撮影範囲の確認時からの撮影範囲の変化量が撮影範囲全体の大きさの1/10以下であれば観賞用動画の撮影が開始される。
観賞用動画の撮影開始後も、一定時間間隔で撮影範囲の変化量の確認が継続される(図10の符号1002)。そして、撮影範囲の変化量が撮影範囲全体の大きさの1/10を超えると(特徴量の差分が第1の閾値より大きくなると)観賞用動画の撮影が終了される(図10の符号1003)。
【0043】
なお、本実施例によればパンやチルトのみでなく、手ぶれにも対応が可能である(手振れする場合でも観賞用動画の撮影を行うことができる)。
【符号の説明】
【0044】
103 撮像部
106 特徴量抽出部
107 観賞用動画撮影制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、静止画と動画を撮影可能な撮像装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイの高解像度化が進んでいる。また、撮像装置においても、一眼レフタイプのデジタルカメラによる動画撮影が一般化してきており、今後の高解像度化が想定される。
高解像度な映像では、風にそよぐ草木や、打ち寄せる波といった細かな動きによる臨場感や、木々の葉や波の精密感が感じられる。
【0003】
そのため、ディスプレイの高解像度化は美術品や景観などの鑑賞といった用途により有効であると考えられる。
具体的には、窓を模擬したアプリケーション内で、景勝地の風景動画を再生するようなケースが考えられる。ユーザは、模擬された窓を常に凝視するのではなく、ふと目をやることで広がる景色が眼に入り、リラックスできる。
以降、上記のような観賞用の動画を観賞用動画と呼ぶこととする。
【0004】
旅先などで観賞用に静止画を撮影することは一般的であるが、観賞用に動画を撮影することは静止画撮影に比して一般的ではない。
そのため、後日高解像度のディスプレイで旅先での風景の記録を鑑賞するような場合に、より臨場感や精密感の高い観賞用動画での撮影結果を希望しても、撮影結果が存在しないといった場合が多いと考えられる。
従来、上記のような状況を回避する方法として、静止画撮影を行う際に同時に動画も撮影する技術が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−78137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来の技術では、観賞用には適さない動画まで自動撮影されてしまう。
【0007】
本発明は、静止画撮影中に観賞用に適した動画を自動撮影することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、静止画と動画を撮影可能な撮像装置であって、被写体を撮像し、画像データを出力する撮像手段と、前記撮像手段から出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する抽出手段と、撮影を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、静止画撮影時に前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出し、該差分が第1の閾値以下である場合に、前記所定のタイミングで動画撮影を開始することを特徴とする撮像装置である。
【0009】
本発明の第2の態様は、静止画と動画を撮影可能な撮像装置の制御方法であって、被写
体を撮像し、画像データを出力する撮像ステップと、前記撮像ステップで出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する抽出ステップと、撮影を制御する制御ステップと、を有し、前記制御ステップでは、静止画撮影時に前記撮像ステップで出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで前記撮像ステップで出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出し、該差分が第1の閾値以下である場合に、前記所定のタイミングで動画撮影を開始することを特徴とする撮像装置の制御方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、静止画撮影中に観賞用に適した動画を自動撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施例に係る撮像装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図2】実施例1に係る観賞用動画撮影制御部の処理の一例を示すフローチャート。
【図3】実施例1に係る静止画撮影と観賞用動画撮影のタイミングの一例を示す図。
【図4】実施例1に係る静止画撮影と観賞用動画撮影のタイミングの一例を示す図。
【図5】撮影パラメータの切り替え方法の一例を示す図。
【図6】実施例2に係る観賞用動画撮影制御部の処理の一例を示すフローチャート。
【図7】実施例2に係る静止画撮影と観賞用動画撮影のタイミングの一例を示す図。
【図8】実施例3に係る観賞用動画撮影制御部の処理の一例を示すフローチャート。
【図9】実施例3に係る静止画撮影と観賞用動画撮影のタイミングの一例を示す図。
【図10】実施例4に係る静止画撮影と観賞用動画撮影のタイミングの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施例1>
本発明の実施例1に係る撮像装置及びその制御方法について説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る撮像装置の機能構成の一例を示すブロック図である。本発明は、静止画と動画を撮影可能な撮像装置であれば適用できる。本発明を適用可能な撮像装置としては、例えば、デジタルビデオ、デジタルカメラ、スマートフォン等が考えられる。
【0013】
操作部101は、ユーザ操作に応じて、撮影モード指定部105や記録制御部102に指示を行う。
記録制御部102は、操作部101からの指示に応じて、画像データの記録開始や停止などの記録に関する制御を行う。
撮像部103は、被写体を撮像し、画像データを出力する。本実施例では、撮像部103は画像データを特徴量抽出部106や記録部104へ送信する。
なお、ここで送信される画像データは静止画であるか動画であるかを問わない。具体的には撮像装置で静止画撮影が実行されている場合は静止画データが送信され、動画撮影が実行されている場合は動画のストリームデータが送信される。また、撮像部103は、撮影が行われていない場合に、ファインダー(EVF(Electric View Finder))用の画像データを出力してもよい。
【0014】
記録部104は、記録制御部102からの指示に応じて撮像部103からの画像データを記録媒体に記録する。記録媒体は、例えば、一般的にデジタルカメラやデジタルビデオで使用されるSDカードなどの不揮発性メモリやHDDなどの磁気ディスクである。但し、記録媒体はこれに限らない、DVDなどの光ディスクであってもよい。画像データを記録することができればどのような記録媒体であってもよい。
【0015】
撮影モード指定部105は、ユーザが操作部101で「観賞用動画自動撮影モード」を指定した場合に「観賞用動画自動撮影モード」状態であることを観賞用動画撮影制御部107へ知らせる。観賞用動画は、観賞用の動画であり、例えば、美術品や景観などを写した動画である。
なお、この「観賞用動画自動撮影モード」は静止画撮影中や動画撮影中のどちらでもONとする(指定する)ことが可能である。「観賞用動画自動撮影モード」がONの場合は、静止画撮影中に観賞用動画の自動撮影が実行される。「観賞用動画自動撮影モード」がOFFの場合は、観賞用動画の自動撮影は実行されない。
【0016】
特徴量抽出部106は、撮像部103から出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する。撮影範囲とは、画像データとして取得される被写体の範囲である。本実施例では撮影範囲の変化が後述する観賞用動画撮影制御部107で検出される。
本実施例では画像データから特徴量として輪郭が検出(抽出)され、その輪郭の時間的な変化から撮影範囲の変化が検出される。但し、撮影範囲の変化の検出方法は特に限定されない。また、特徴量抽出部106で抽出する特徴量も特に限定されない。具体的には、解析可能な輝度や色情報などの統計情報や、画像認識を行うことで得られる認識結果が特徴量として抽出されてもよい。そして、そのような特徴量の時間的な変化から撮影範囲の変化が検出されてもよい。
【0017】
観賞用動画撮影制御部107は、撮影を制御する。本実施例では、観賞用動画撮影制御部107は、撮影モード指定部105から「観賞用動画撮影モード」状態であることが通知されている場合に、特徴量抽出部106からの特徴量と操作部101で実施された操作内容に基づいて、観賞用動画撮影の制御を行う。
【0018】
観賞用動画撮影は自動で行われるため、撮影が実施されていることや実施された撮影の内容をユーザに明示的に示すことが必要であると考えられる。
通知部108は、観賞用動画撮影制御部107からの指示に従って、観賞用動画の自動撮影に関する情報をユーザに通知する。具体的には、自動撮影中は撮影中であることをユーザに通知し、撮影完了時には撮影時間や容量などの撮影内容をユーザに通知する。
通知方法は、ディスプレイへの表示、スピーカーからの音声出力、LEDの点滅等、どのような方法であってもよい。
ただし、スピーカーからの音声出力やLEDの点滅を通知手段として用いる場合には、撮影結果(動画)に極力影響を与えないように配慮する必要がある。
また、ディスプレイへの表示によりユーザへ通知を行う場合には、ユーザは意識的には静止画の撮影を行っている最中であるため、被写体の状況確認を阻害するような表示の仕方は望ましくない。例えば、小さなアイコンや文字の出力を短時間のみ行うような方法が望ましいが、詳細は省略する。
【0019】
図2は、上述の観賞用動画撮影制御部107で実施される制御(処理)のフローチャートである。
まず、操作部101によって観賞用動画自動撮影モードがONにされると、撮影モード指定部105からの指定に従って、観賞用動画撮影制御部107は静止画撮影の実行監視を開始する(S101)。具体的には、観賞用動画撮影制御部107は、操作部101からの撮影ボタン押下情報の有無によって静止画撮影の有無を監視する。
【0020】
静止画撮影が実行されると、観賞用動画撮影制御部107が、該静止画撮影時に特徴量抽出部106で抽出された特徴量(第1の特徴量)を記憶する(S102)。
特徴量の記憶後、観賞用動画撮影制御部107は静止画撮影の実行監視を継続する(S103)。
【0021】
静止画撮影が再度実行されたことを前述と同様に観賞用動画撮影制御部107が検知すると、観賞用動画撮影制御部107は、その時点での特徴量(第2の特徴量)を再度特徴量抽出部106から取得する。そして、観賞用動画撮影制御部107は今回取得した第2の特徴量と、前回静止画撮影を行った際に記憶した(S102で記憶した)第1の特徴量を比較し、撮影範囲の変化の有無を確認する(S104)。具体的には、第1の特徴量と第2の特徴量の差分を算出し、該差分が所定の閾値(第1の閾値)以下であるか否かを判定する。
【0022】
差分が第1の閾値以下の場合、観賞用動画撮影制御部107は、撮影範囲に変化がないと判断し、記録制御部102に対して観賞用動画撮影開始の指示を送る。それにより、観賞用動画撮影が開始される(S105)。
差分が第1の閾値より大きい場合、観賞用動画撮影制御部107は、撮影範囲に変化があったと判断し、今回撮影時の特徴量(第2の特徴量)をあらためて記憶し(S102)、静止画撮影の実行監視を行う(S103)。
このように、本実施例では、静止画撮影時に撮像部103から出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影の次に静止画撮影を行ったタイミングで撮像部103から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分が算出される。そして、該差分が第1の閾値以下である場合に、上述した2回の静止画撮影のうち、時間的に後の静止画撮影が行われたタイミングで動画撮影が開始される。
なお、撮影範囲の変化の有無の判断は、上述したように、特徴量の差分を用いて行われる。以降、撮影範囲の変化の有無の判断についてはこの方法で行われるものとする。
なお、撮影範囲の変化の判断に用いる閾値(第1の閾値)はユーザが調整可能であってもよい。
【0023】
観賞用動画撮影が開始された後は、観賞用動画撮影制御部107は継続して特徴量抽出部106から特徴量(第3の特徴量)を取得する。そして、撮影範囲の変化(第1の特徴量からの特徴量の変化)の有無を監視する(S106)。
観賞用動画撮影制御部107は、撮影範囲に変化があったことを検知すると、そのタイミングで動画撮影を終了する。
即ち、本実施例では、観賞用動画撮影制御部107は、動画(観賞用動画)撮影中に撮像部103から出力された画像データの特徴量(第3の特徴量)と第1の特徴量との差分を算出する。そして、該差分が第1の閾値より大きくなったタイミングで、動画の撮影を終了する。
【0024】
図3を用いて、静止画撮影のタイミングと観賞用動画撮影開始のタイミングの関係について説明する。なお、撮影状況としては、例えば、ユーザが三脚で撮像装置を固定して風景の静止画を撮影している状況を想定する。
撮影範囲に変化がない状態で複数回静止画撮影が行われた場合に、観賞用動画の撮影が開始される(図3の符号301で示すタイミング)。
観賞用動画の撮影開始後、撮影範囲の変化が検知された場合には、観賞用動画の撮影を終了する(図3の符号302で示すタイミング)。
【0025】
観賞用に景色などを静止画撮影する際には、同一の被写体に対して複数回の撮影を行う場合が多い。例えば、ユーザは、一度撮影した結果を確認し、希望に添わない場合や、異なる撮影結果を別途得たい場合に再度撮影を実施することが考えられる。具体的には、ユーザは、所望の撮影結果を得るために、絞り値、シャッタースピード、ISO感度などを変化させて複数回撮影することが考えられる。その結果、明るさ、ぼけ具合、ノイズ量、色味などが異なる画像が得られ、ユーザはその中から希望する撮影結果を得る。
そのため、撮影範囲の変化がない状態での複数回の静止画撮影は、被写体に対する注目度が高い撮影(観賞用に適した被写体の撮影)である可能性が高い。
本実施例では、静止画撮影時の撮影範囲と前回の静止画撮影時の撮影範囲との間に変化がない場合に動画撮影を行うことにより、観賞用に適した動画(観賞用動画)を撮影することが可能となる。
【0026】
図4を用いて観賞用動画を複数回自動撮影する場合について説明する。なお、撮影状況としては、動画の撮影が終了した後(図4の符号401で示すタイミングの後)、継続して静止画の撮影が行われている状況を想定する。
この場合も、図3の場合と同様に、撮影範囲の変化がない状態で静止画撮影が複数回行われたことが検知(再検知)されると、観賞用動画撮影が開始される(図4の符号402で示すタイミング)。また、図3の場合と同様に、撮影範囲に変化が生じたことが検知された場合に観賞用動画撮影が終了される(図4の符号403で示すタイミング)。
よって、本実施例の構成によれば観賞用動画の複数回の自動撮影も問題なく可能である。
【0027】
次に、撮影パラメータの取り扱いについて説明する。なお、撮影パラメータは、特定のパラメータに限定するものではないが、例えば、絞り値、シャッタースピード、ISO感度などである。
撮影パラメータは、動画撮影用と静止画撮影用とで異なる値となっている場合が多い。
本実施例では、静止画撮影と動画撮影は切り替えて実行され、該切り替えの際に上記撮影パラメータも切り替えられる。具体的には、図5に示すように、動画撮影中に静止画撮影が行われた場合には、静止画撮影時に撮影パラメータを動画撮影用の撮影パラメータから静止画撮影用の撮影パラメータに切り替えて静止画撮影が行われる。そして、静止画撮影後に、撮影パラメータを動画撮影用の撮影パラメータ(静止画撮影の直前に設定されていた撮影パラメータ)へ戻し、動画撮影を継続する。
よって、本実施例では、自動で観賞用動画撮影が開始された後であっても(観賞用動画撮影中であっても)、撮影パラメータの差異による不都合がない状態で、ユーザは継続して静止画撮影を行うことができる。
【0028】
以上述べたように、本実施例によれば、静止画撮影時に撮像部から出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで撮像部から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分が算出される。具体的には、第1の特徴量と、第1の特徴量を取得するための静止画撮影の次に静止画撮影が行われたタイミングで撮像部から出力された画像データの特徴量(第2の特徴量)の差分が算出される。そして、該差分が第1の閾値以下である場合に、上記所定のタイミングで動画撮影が開始される。
それにより、静止画撮影中に観賞用に適した動画の自動撮影を開始することができる。
また、本実施例によれば、動画撮影中に撮像部から出力された画像データの特徴量である第3の特徴量と上記第1の特徴量との差分が算出され、該差分が第1の閾値より大きくなったタイミングで、動画の撮影が終了される。
それにより、観賞用に適した動画を得ることが可能となる。
【0029】
<実施例2>
本発明の実施例2に係る撮像装置及びその制御方法について説明する。全体的な構成については、実施例1と同様のため説明を省略する。実施例2では、観賞用動画撮影制御部の制御内容が実施例1に対して異なる。
【0030】
図6に、観賞用動画撮影制御部で実施される制御(処理)のフローチャートを示す。なお、観賞用動画撮影開始以降の制御は実施例1と同様のため、図6には観賞用動画撮影開始までの制御を示す。
まず、操作部101によって観賞用動画自動撮影モードがONにされると、撮影モード
指定部105からの指定に従って、観賞用動画撮影制御部107は静止画撮影の実行監視を開始する(S201)。具体的には、観賞用動画撮影制御部107は、操作部101からの撮影ボタンの押下情報の有無によって静止画撮影の有無を監視する。
【0031】
静止画撮影が実行されると、観賞用動画撮影制御部107は、該撮影時に前述の特徴量抽出部106で抽出された特徴量(第1の特徴量)を記憶する(S202)。
特徴量は、実施例1で述べたとおりである。
特徴量の記憶後、観賞用動画撮影制御部107は30秒の時間(以降T2と呼称)が経過するまで待つ(S203)。
なお、ここで示した30秒という時間の長さについてはユーザが調整できるものとする。
【0032】
T2時間経過すると、観賞用動画撮影制御部107は、T2時間経過した時点での特徴量(第2の特徴量)を特徴量抽出部106から取得し、該取得した第2の特徴量と先に記録した第1の特徴量(S202で記録した第1の特徴量)とを比較する(S204)。それにより、撮影範囲の変化の有無が判断される。
比較の結果、撮影範囲に変化がなかった場合(第1の特徴量と第2の特徴量の差分が第1の閾値以下であった場合)は、観賞用動画撮影制御部107は記録制御部102に対して観賞用動画撮影開始の指示を送る。それにより、観賞用動画撮影が開始される。
【0033】
このように、本実施例では、第1の特徴量と、該静止画撮影時から所定時間(T2時間)後のタイミングで撮像部103から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分が算出される。そして、該差分が第1の閾値以下である場合に、上記所定時間後のタイミングで動画撮影が開始される。
【0034】
図7を用いて、静止画撮影のタイミングと観賞用動画撮影開始のタイミングの関係について説明する。
静止画撮影後、撮影範囲に変化が無い状態で一定時間(T2時間)経過した場合に、自動的に観賞用動画の撮影が開始される(図7の符号701で示すタイミング)。具体的には、静止画撮影時の撮影範囲と、該静止画撮影からT2時間後の撮影範囲との間に変化がないことが検知された場合に、自動的に観賞用動画の撮影が開始される。観賞用動画撮影は、例えば、実施例1と同様に、撮影範囲が変化した場合に終了される。なお、これに限らず、所定時間経過後に観賞用動画撮影が終了されてもよい。
一度静止画撮影を実施した後に、撮影範囲に変化がないことは被写体への注目が継続していると考えられる(被写体が観賞用に適している可能性が高い)。本実施例では、静止画撮影時の撮影範囲と、該静止画撮影からT2時間後の撮影範囲との間に変化がないときに動画撮影を行うことにより、観賞用に適した動画(観賞用動画)を撮影することが可能となる。
【0035】
<実施例3>
本発明の実施例3に係る撮像装置及びその制御方法について説明する。全体的な構成については、実施例1と同様のため説明を省略する。実施例3では、観賞用動画撮影制御部の制御内容が実施例1に対して異なる。
【0036】
図8に、観賞用動画撮影制御部で実施される制御(処理)のフローチャートを示す。なお、観賞用動画撮影開始までの制御は実施例1と同様のため、図8には観賞用動画撮影が開始されてから終了するまでの制御を示す。
まず、観賞用動画撮影制御部107は、観賞用動画撮影が開始されると、観賞用動画撮影開始時のフレームデータ(撮影している動画の1フレーム分の画像データ)を記憶する(S301)。
次に、観賞用動画撮影制御部107は、観賞用動画撮影が開始されてから5分の時間(以降T3と呼称)をカウントする(S302)。
なお、ここで示した5分という時間の長さについてはユーザが調整できるものとする。
そして、観賞用動画撮影制御部107が、T3時間カウント後に撮像部103から出力されたフレームデータが、S302で記憶した観賞用動画撮影開始時のフレームデータと類似しているフレームデータ(類似フレームデータ)か否かを判断する(S303)。具体的には、フレームデータ間の類似度を算出し、算出した類似度と所定の閾値(第2の閾値)とを比較する。そして、類似度が第2の閾値以上の場合に、観賞用動画撮影制御部107は、類似度の算出に用いた2つのフレームデータは互いに類似していると判断し、観賞用動画の撮影を終了する。
なお、フレーム間の類似度は、例えば、画像全体のマッチングを用いて算出される。但し、マッチング方法は特に限定されない。例えば輝度だけのマッチングにより、色情報が考慮されていない類似度を算出してもよい。但し、後述する理由から、本実施例では、色情報を考慮した類似度を算出することが好ましい。
なお、上述したように、T3の時間の長さは適宜変更可能である。そのため、上記類似度合の算出は、フレーム毎に行ってもよい。
【0037】
このように、本実施例では、動画(観賞用動画)撮影開始時に撮像部103から出力された画像データと、動画撮影中に撮像部103から出力された画像データとの類似度がマッチングにより算出される。そして、該類似度が第2の閾値以上となったタイミングで動画の撮影が終了される。
【0038】
図9を用いて、観賞用動画撮影終了のタイミングについて説明する。
観賞用動画の撮影が開始された後、一定時間(T3時間)が経過し、観賞用動画撮影開始時のフレームデータと類似したフレームデータが検知されたタイミングで観賞用動画の撮影が終了する(図9の符号901で示すタイミング)。
このようなタイミングで観賞用動画撮影を終了すると、観賞用動画の開始と終了のフレームデータが類似する。そのため、観賞用動画を繰り返し再生させて情景を楽しむような場合に、観賞用動画の開始と終了のフレームが滑らかにつながり、画像が極端に変わることなく、自然な繰り返し再生が可能となる。
また、繰り返し再生を滑らかに行うために類似したフレームを検出するため、輝度情報のみでなく色情報も含めて類似度合いを判断することが望ましい。
【0039】
<実施例4>
本発明の実施例4に係る撮像装置及びその制御方法について説明する。全体的な構成については、実施例1と同様のため説明を省略する。実施例4では、観賞用動画撮影制御部の制御内容が実施例1に対して異なる。
【0040】
風景など観賞用の被写体に対して、撮像装置をゆっくりとパンまたはチルトしながら静止画撮影を行うようなケースが想定される。撮像装置をゆっくりとパンまたはチルトしながら撮影される動画は観賞用動画として適している。本実施例では、撮像装置を一定の方向及び速度でパンまたはチルトしながら撮影を行う場合に対しても対応可能な構成について説明する。
【0041】
一定の速度でパンしながら撮影を行っている場合には、撮影範囲全体が一定方向に一定量だけずれるため、特徴量抽出部106から得られる撮影範囲も時間あたり一定方向に一定の分量だけずれることとなる。
そこで、本実施例では、観賞用動画撮影制御部107が、第1の特徴量と、該静止画撮影時から所定時間後のタイミングで撮像部103から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出する。そして、動画撮影中に所定時間毎に撮像部103から
出力された画像データの特徴量を取得し、現在取得した特徴量と1つ前に取得した特徴量との差分を算出し、該差分が第1の閾値より大きくなったタイミングで、動画の撮影を終了する。
具体的には、静止画撮影が行われてから10秒に1回撮影範囲(特徴量)を継続的に確認し、特徴量の差分が第1の閾値以下であれば撮影範囲が変化していないとみなす。なお、特徴量の差分は撮影範囲の変化量に相当する。本実施例では、撮影範囲の変化量が撮影範囲全体の大きさの1/10以下の場合に撮影範囲が変化していないとみなされるように第1の閾値が設定されている。
そのような構成にすることにより、撮像装置をゆっくりとパンまたはチルトしながらの静止画撮影をしている場合に観賞用動画を自動的に撮影することが可能となる。
なお、上記撮影範囲を確認する時間間隔である10秒や、変化しているか否かの閾値である撮影範囲全体の大きさの1/10という値については、ユーザが調整できるものとする。
【0042】
図10を用いて、観賞用動画撮影開始から終了までの流れについて説明する。
最初に静止画撮影が行われたタイミングから、一定時間(10秒)間隔で特徴量が取得され、取得するたびに1つ前に取得した特徴量との差分(撮影範囲の変化量)が確認される。
そして、図10の符号1001のタイミングで観賞用動画撮影が開始される。このとき、撮影範囲は最初の静止画撮影時の撮影範囲と同一でなくともよい。1つ前の撮影範囲の確認時からの撮影範囲の変化量が撮影範囲全体の大きさの1/10以下であれば観賞用動画の撮影が開始される。
観賞用動画の撮影開始後も、一定時間間隔で撮影範囲の変化量の確認が継続される(図10の符号1002)。そして、撮影範囲の変化量が撮影範囲全体の大きさの1/10を超えると(特徴量の差分が第1の閾値より大きくなると)観賞用動画の撮影が終了される(図10の符号1003)。
【0043】
なお、本実施例によればパンやチルトのみでなく、手ぶれにも対応が可能である(手振れする場合でも観賞用動画の撮影を行うことができる)。
【符号の説明】
【0044】
103 撮像部
106 特徴量抽出部
107 観賞用動画撮影制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静止画と動画を撮影可能な撮像装置であって、
被写体を撮像し、画像データを出力する撮像手段と、
前記撮像手段から出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する抽出手段と、
撮影を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、静止画撮影時に前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出し、該差分が第1の閾値以下である場合に、前記所定のタイミングで動画撮影を開始する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記所定のタイミングは、前記静止画撮影の次に静止画撮影を行ったタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記所定のタイミングは、前記静止画撮影時から所定時間後のタイミングである
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記動画撮影中に前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第3の特徴量と前記第1の特徴量との差分を算出し、該差分が前記第1の閾値より大きくなったタイミングで、動画の撮影を終了する
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記動画撮影開始時に前記撮像手段から出力された画像データと、前記動画撮影中に前記撮像手段から出力された画像データとの類似度をマッチングにより算出し、該類似度が第2の閾値以上となったタイミングで動画の撮影を終了する
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記所定のタイミングは、前記静止画撮影時から所定時間後のタイミングであり
前記制御手段は、前記動画撮影中に前記所定時間毎に前記撮像手段から出力された画像データの特徴量を取得し、現在取得した特徴量と1つ前に取得した特徴量との差分を算出し、該差分が前記第1の閾値より大きくなったタイミングで、動画の撮影を終了する
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
静止画と動画を撮影可能な撮像装置の制御方法であって、
被写体を撮像し、画像データを出力する撮像ステップと、
前記撮像ステップで出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する抽出ステップと、
撮影を制御する制御ステップと、
を有し、
前記制御ステップでは、静止画撮影時に前記撮像ステップで出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで前記撮像ステップで出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出し、該差分が第1の閾値以下である場合に、前記所定のタイミングで動画撮影を開始する
ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項1】
静止画と動画を撮影可能な撮像装置であって、
被写体を撮像し、画像データを出力する撮像手段と、
前記撮像手段から出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する抽出手段と、
撮影を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、静止画撮影時に前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出し、該差分が第1の閾値以下である場合に、前記所定のタイミングで動画撮影を開始する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記所定のタイミングは、前記静止画撮影の次に静止画撮影を行ったタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記所定のタイミングは、前記静止画撮影時から所定時間後のタイミングである
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記動画撮影中に前記撮像手段から出力された画像データの特徴量である第3の特徴量と前記第1の特徴量との差分を算出し、該差分が前記第1の閾値より大きくなったタイミングで、動画の撮影を終了する
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記動画撮影開始時に前記撮像手段から出力された画像データと、前記動画撮影中に前記撮像手段から出力された画像データとの類似度をマッチングにより算出し、該類似度が第2の閾値以上となったタイミングで動画の撮影を終了する
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記所定のタイミングは、前記静止画撮影時から所定時間後のタイミングであり
前記制御手段は、前記動画撮影中に前記所定時間毎に前記撮像手段から出力された画像データの特徴量を取得し、現在取得した特徴量と1つ前に取得した特徴量との差分を算出し、該差分が前記第1の閾値より大きくなったタイミングで、動画の撮影を終了する
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
静止画と動画を撮影可能な撮像装置の制御方法であって、
被写体を撮像し、画像データを出力する撮像ステップと、
前記撮像ステップで出力された画像データから、撮影範囲の特徴を表す特徴量を抽出する抽出ステップと、
撮影を制御する制御ステップと、
を有し、
前記制御ステップでは、静止画撮影時に前記撮像ステップで出力された画像データの特徴量である第1の特徴量と、該静止画撮影後の所定のタイミングで前記撮像ステップで出力された画像データの特徴量である第2の特徴量の差分を算出し、該差分が第1の閾値以下である場合に、前記所定のタイミングで動画撮影を開始する
ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−142843(P2012−142843A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−567(P2011−567)
【出願日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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