説明

撮像装置

【構成】本発明の撮像装置は、切換機構1と、撮像系と、駆動系5と、絞り可変機構6と、焦点距離可変機構7と、自動焦点機構と、制御手段18と、測光部と、測距部と、レリーズスイッチと、記録系とを有している。切換機構1は、駆動系5からの動力を絞り可変機構6または焦点距離可変機構7のいずれか一方に選択的に伝達するための機構であり、動力伝達手段2と、ソレノイド40と、操作部33とを有している。操作部33を操作してソレノイド40を作動させることにより、軸(プランジャー)21が移動し、これにより絞り可変機構6または焦点距離可変機構7との連結状態が切り換わる。
【効果】絞り可変機構と、焦点距離可変機構とを駆動する駆動系が1つでよいので、撮像装置の小型化やコストの低下を図れる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】撮像装置において、絞り可変機構、焦点距離可変機構等、駆動系からの動力により従動する2つ以上の作動系がある場合、それぞれに専用の駆動系が設けられていた。
【0003】しかし、それぞれの作動系に専用の駆動系を設置する場合には、部品点数が多くなり、各駆動系の設置スペースを確保するために、撮像装置が大型化し、また、コスト高となるといった問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、1つの駆動系により、第1の作動系と、第2の作動系を駆動できる撮像装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記(1)〜(5)の本発明により達成される。
【0006】(1) 撮像系と、駆動系と、前記駆動系からの動力により従動する第1の作動系および第2の作動系と、前記駆動系からの動力を前記第1の作動系および前記第2の作動系のそれぞれに伝達し得る動力伝達手段と、ソレノイドと、前記ソレノイドを作動させる操作部とを有する撮像装置であって、前記動力伝達手段は、前記ソレノイドのプランジャーを構成する第1の軸を有し、前記操作部の操作により、前記第1の軸が、その長手方向に移動し、前記第1の作動系または前記第2の作動系のいずれか一方と連結するよう構成されていることを特徴とする撮像装置。
【0007】(2) 前記第1の作動系は絞り可変機構であり、前記第2の作動系は焦点距離可変機構である上記(1)に記載の撮像装置。
【0008】(3) 前記操作部は、前記焦点距離可変機構を起動させるスイッチと兼用である上記(2)に記載の撮像装置。
【0009】(4) 前記絞り可変機構および前記焦点距離可変機構は、それぞれ、前記第1の軸の両端に、前記第1の軸と同軸上に配置された第2の軸および第3の軸を有し、前記第2の軸および前記第3の軸の少なくとも前記第1の軸側端部は、それぞれ、磁石で構成され、前記第1の軸と前記第2の軸との磁力による結合により、前記動力伝達手段と前記絞り可変機構との連結状態を得、前記第1の軸と前記第3の軸との磁力による結合により、前記動力伝達手段と前記焦点距離可変機構との連結状態を得るよう構成されている上記(2)または(3)に記載の撮像装置。
【0010】(5) 前記第1の軸と前記第2の軸との吸着による摩擦力により、前記第1の軸から前記第2の軸へ回転力を伝達し、前記第1の軸と前記第3の軸との吸着による摩擦力により、前記第1の軸から前記第3の軸へ回転力を伝達するよう構成されている上記(4)に記載の撮像装置。
【0011】
【実施例】以下、本発明の撮像装置を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の撮像装置の切換機構の構成例を示す側面図であり、図9および図10は、それぞれ、前記切換機構の第1の軸と第3の軸とが連結した状態を示す模式図および前記切換機構の第1の軸と第2の軸とが連結した状態を示す模式図である。
【0012】本発明の撮像装置は、図1に示す切換機構1と、撮像系と、駆動系5と、絞り可変機構6と、焦点距離可変機構7と、制御手段18と、図示しない自動焦点(オートフォーカス)機構と、測光部と、測距部と、レリーズスイッチと、記録系とを有している。絞り可変機構6および焦点距離可変機構7は、それぞれ、駆動系5からの動力により従動する第1の作動系および第2の作動系である。
【0013】制御手段18は、例えばマイクロコンピュータで構成され、シーケンス制御、オートフォーカスの実行、露出演算等の撮像装置全体の制御を行う。測光部は、被写体の輝度を測定し、その情報を制御手段18へ入力する。測距部は、例えばアクティブ方式、パッシブ方式により撮像装置から被写体までの距離を測定し、その情報を制御手段18へ入力する。
【0014】レリーズスイッチは、2段スイッチとなっている。レリーズスイッチの1段目をオンさせると、前記測距部および測光部が作動し、さらに、2段目をオンさせると、撮像系が駆動して撮影が行われる。
【0015】自動焦点機構は、合焦点駆動用のモータ(図示せず)を有している。前述したように測距部から制御手段18に、撮像装置から被写体までの距離情報が入力され、制御手段18は、この距離情報に基づいて、合焦させるための指令を自動焦点機構に送る。そして、自動焦点機構では、この合焦指令により合焦点駆動用のモータを所定量駆動させて、レンズ駆動を行う。これにより、合焦状態が得られる。
【0016】切換機構1は、駆動系5からの動力を絞り可変機構6または焦点距離可変機構7のいずれか一方に選択的に伝達するための機構である。図1に示すように、切換機構1は、駆動系5からの動力を絞り可変機構6および焦点距離可変機構7のそれぞれに伝達する動力伝達手段2と、ソレノイド40と、操作部33とを有している。
【0017】切換機構1における動力伝達手段2は、長手方向に移動可能な第1の軸(以下、軸という)21と、この軸21に固定された歯車24とで構成されている。また、軸21は、撮像装置の本体内の支持部材14、15により、回転可能にかつ軸21の長手方向に移動可能に支持されている。この軸21は、後述するソレノイド40のプランジャーを構成している。また、歯車24は、駆動系5の歯車51と噛合している。
【0018】また、前記軸21の同軸上には、絞り可変機構6の永久磁石で構成された第2の軸(以下、軸という)61と、焦点距離可変機構7の永久磁石で構成された第3の軸(以下、軸という)71とが、それぞれ、撮像装置の本体内の支持部材16、17により回転可能に支持されている。
【0019】この場合、軸61は、支持部材15側に、軸21から離間して、かつ、図9に示すように、軸21側がS極、軸21と反対側がN極となるように配置されている。また、軸71は、支持部材14側に、軸21から離間して、かつ、図9に示すように、軸21側がS極、軸21と反対側がN極となるように配置されている。軸61および71には、それぞれ、歯車63および73が固定されている。
【0020】また、軸21および軸61の対向する端面には、それぞれ、互いに嵌合し得る第1の嵌合部である円錐状の凸部22および円錐状の凹部(有底孔部)62が形成されている。また、軸21および軸71の対向する端面には、それぞれ、互いに嵌合し得る第2の嵌合部である円錐状の凸部23および円錐状の凹部(有底孔部)72が形成されている。
【0021】軸21が軸61側に移動して、前記第1の嵌合部が嵌合すると、すなわち、後述するように軸21と軸61とが磁力により結合すると、動力伝達手段2と絞り可変機構6との連結状態が得られる。また、軸21が軸71側に移動して、第2の嵌合部が嵌合すると、すなわち、後述するように軸21と軸71とが磁力により結合すると、動力伝達手段2と焦点距離可変機構7との連結状態が得られる。
【0022】切換機構1におけるソレノイド40は、コア(鉄心)42と、コア42の外周に巻回されたコイル(銅線)41と、コイル41の外周を覆うカバー43とで構成されている。コア42の形状は、両端に開口を有する中空の柱状である。ソレノイド40は、ソレノイド40の中心の孔部44内に、プランジャーである前記軸21が挿入された状態で、固定的に設置されている。
【0023】本実施例では、このようにして双方向型のソレノイド(ソレノイド磁石)が構成されており、ソレノイド40のコイル41に後述する所定の極性で通電すると、図9に示すように、軸21は、軸61側がS極、軸71側がN極となるよう磁化され、軸71側に移動して、軸71と磁力によって結合する。また、ソレノイド40のコイル41に、前記と逆極性で通電すると、図10に示すように、軸21は、軸61側がN極、軸71側がS極となるよう磁化され、軸61側に移動して、軸61と磁力によって結合する。
【0024】切換機構1における操作部33は、ソレノイド40を作動させるスイッチであるとともに、焦点距離可変機構7を操作するズーミングスイッチをも兼ねている。
【0025】すなわち、操作部33は、焦点距離可変機構7を望遠側に起動させるテレ側スイッチ35と、広角側に起動させるワイド側スイッチ37とで構成されており、テレ側スイッチ35をオンさせると、モータ52が後述する所定方向に回転駆動し、軸21が回転し始めるとともに、ソレノイド40への所定の極性での通電がなされる。また、ワイド側スイッチ37をオンさせると、モータ52が前記と逆方向に回転駆動し、軸21が回転し始めるとともに、ソレノイド40への前記と同一極性での通電がなされる。
【0026】また、テレ側スイッチ35およびワイド側スイッチ37をオフさせると、それぞれ、モータ52の駆動が停止し、軸21の回転が止まる。この場合、後述する絞り可変機構6により絞り8が駆動する際には、モータ52の駆動とともに、ソレノイド40への前記と逆極性での通電がなされる。
【0027】なお、テレ側スイッチ35およびワイド側スイッチ37は、それぞれ、押圧されていないときは、スイッチがオフするように付勢されている。すなわち、撮影者がスイッチ35、37を押圧した場合のみスイッチ35、37がそれぞれオンとなるように構成されている。前記操作部33は、撮像装置の外部に設置されている。
【0028】このように、本実施例の撮像装置では、1操作で、ズーミング操作と、ソレノイド40への通電による切り換え操作とを同時に行えるので、ズーミング操作と、切り換え操作とを別々に行わなければならない撮像装置に比較して、操作が簡略化される。また、撮像装置の切換機構1の構成は簡易であり、切換機構1の部品点数は比較的少ないので、分解、組み立てや試験等が容易に行えるという利点を有する。
【0029】次に、前述した切換機構1の動作について説明する。図1に示すように、操作部33のテレ側スイッチ35およびワイド側スイッチ37がいずれもオフ状態の場合、通常は、軸21と軸61とが第1の嵌合部において連結した状態となっている。
【0030】但し、テレ側スイッチ35およびワイド側スイッチ37のうちのいずれか一方を操作した後であって、撮影を行っていない(絞り8が駆動していない)場合には、軸21と軸71とが第2の嵌合部において連結した状態となっている。
【0031】撮影者が操作部33のテレ側スイッチ35をオンさせると、モータ52が後述する所定方向に回転駆動し、軸21が回転し始める。そして、これと同時に、ソレノイド40への後述する所定の極性での通電がなされ、それに応じてソレノイド40が作動し、軸21が軸71側に移動して、軸21と軸61との連結が外れ、軸21と軸71とが連結する。すなわち、軸21の凸部23と軸71の凹部72とが嵌合し、磁力によって軸21と軸71とが互いに吸引し合うことにより、動力伝達手段2と焦点距離可変機構7との連結状態が得られる。この場合、前記磁力による吸着により、軸21の凸部23と軸71の凹部72との間に摩擦力が生じ、この摩擦力により、軸21から軸71へ回転力が伝達される。
【0032】また、撮影者が操作部33のワイド側スイッチ37をオンさせると、モータ52が前記と逆方向に回転駆動し、軸21が回転し始める。そして、前記テレ側スイッチ35をオンさせた場合と同様、ソレノイド40への前記と同一極性での通電がなされ、それに応じてソレノイド40が作動し、軸21が軸71側に移動して、軸21と軸61との連結が外れ、軸21と軸71とが連結する。すなわち、軸21の凸部23と軸71の凹部72とが嵌合し、磁力によって軸21と軸71とが互いに吸引し合うことにより、動力伝達手段2と焦点距離可変機構7との連結状態が得られる。この場合も前記と同様に、摩擦力により軸21から軸71へ回転力が伝達される。
【0033】このように、撮影者によりズーミング操作が行われた後は、軸21と軸71とが第2の嵌合部において連結した状態となっている。この状態において、後述する絞り可変機構6により絞り8が駆動する場合には、モータ52が駆動し、軸21が回転し始める。
【0034】そして、これと同時に、ソレノイド40への前記と逆極性での通電がなされ、それに応じてソレノイド40が作動し、軸21が軸61側に移動して、軸21と軸71との連結が外れ、軸21と軸61とが連結する。すなわち、軸21の凸部22と軸61の凹部62とが嵌合し、磁力によって軸21と軸61とが互いに吸引し合うことにより、動力伝達手段2と絞り可変機構6との連結状態が得られる。この場合、前記磁力による吸着により、軸21の凸部22と軸61の凹部62との間に摩擦力が生じ、この摩擦力により、軸21から軸61へ回転力が伝達される。
【0035】このように、本実施例では、ソレノイド40により軸21が移動し、動力伝達手段2と焦点距離可変機構7との連結状態および動力伝達手段2と絞り可変機構6との連結状態が得られるので、人間の力を機械的に作用させてこれらの連結状態を得る場合に比較して、連結の切り換え操作を楽に、しかも再現性良く行えるという利点を有する。
【0036】また、軸21と軸61(または軸71)との磁力による吸着により、軸21の凸部22の表面と軸61の凹部62の表面(または軸21の凸部23の表面と軸71の凹部72の表面)との間に摩擦力が生じ、この摩擦力により軸21から軸61(または軸71)へ回転力が伝達されるようになっているので、駆動側や従動側に過負荷がかかった場合には、凸部22と凹部62(または凸部23と凹部72)の接触面同士がすべり、これにより許容範囲を超える回転力は伝達されない。よって、過負荷による歯車等の破損や劣化を防止することができる。
【0037】また、軸61および軸71が磁石で構成されているので、軸61および軸71が磁石以外で構成されている装置に比べ、ソレノイド40のコイル41へ流す電流が少なくてよく、よって電力の低減を図ることができる。
【0038】次に、撮像装置の駆動系5、絞り可変機構6、焦点距離可変機構7および撮像系について説明する。図2は、本発明の撮像装置の動力伝達手段、駆動系、絞り可変機構および焦点距離可変機構の構成例を示す斜視図である。
【0039】同図に示すように、駆動系5は、モータ52と、モータ52の軸53に固定されている歯車51とを有している。歯車51は、動力伝達手段2の軸21に固定されている歯車24に噛合している。なお、歯車51の幅は、軸21の移動に伴う歯車24の移動範囲をカバーし得る程度に幅広となっている。
【0040】絞り可変機構6は、軸61、軸61に固定されている歯車63、歯車64、第2ガイドバー66および第2ガイドバー66に固定されている歯車65を有している。歯車63は、歯車64に噛合しており、歯車64は、歯車65に噛合している。
【0041】また、第2ガイドバー66は、後述するカム環77の内部に、回転可能に支持されている。このような構成により、軸21と軸61とが連結している場合には、モータ52が駆動すると、モータ52の回転方向に応じて、第2ガイドバー66が正逆いずれかの方向に回転する。
【0042】焦点距離可変機構7は、軸71、軸71に固定されている歯車73、歯車74、歯車75、歯車76およびカム環77を有している。この場合、歯車74、75および76の側面には、それぞれ、歯車74、75および76と同軸で回転し、かつこれらよりも小径の歯車741、751および761が接合されている。
【0043】カム環77の後端部外周面には、歯車761と噛合するギヤ771が形成されている。また、カム環77の外周面には、カム溝772が周方向に対して斜めに形成されている。このカム環77は、回転可能に設置されている。
【0044】歯車73は、歯車74に噛合しており、歯車741は、歯車75に噛合しており、歯車751は、歯車76に噛合しており、歯車761は、カム環77のギヤ771に噛合している。
【0045】このような構成により、軸21と軸71とが連結している場合には、モータ52が駆動すると、モータ52の回転方向に応じて、カム環77が正逆いずれかの方向に、かつ減速されて回転する。
【0046】このように、本発明の撮像装置では、切換機構1を設置することにより、1つの駆動系で、絞り可変機構6と、焦点距離可変機構7とを駆動させることができるので、絞り可変機構6および焦点距離可変機構7のそれぞれに専用の駆動系を設置した撮像装置に比較して、部品点数が減少し、撮像装置全体が小型化し、さらにコストの低下を図れるという利点を有する。
【0047】図3、図4、図5および図6は、それぞれ、カム環77の内部および近傍の構成例を示す平面図、側面図、背面図および背面図である。図5に示すように、絞り(アイリス・ストップ)8は、複数の絞り羽根81と、絞り羽根81を駆動させる絞り駆動盤82と、イニシャルスイッチ84とを有し、これらはカム環77内に設置されている。
【0048】絞り駆動盤82の外周面には、ギヤ(図示せず)が形成されており、また、絞り駆動盤82の縁部には、突起83が形成されている。この絞り駆動盤82が回転することにより、絞り羽根81が駆動して開口径が変化し、所定の絞りに設定される。
【0049】また、イニシャルスイッチ84は、押圧により接点が接触して信号を得る構成のものであり、絞り羽根81により開口が完全に閉じている状態(以下、絞りが閉状態という)のときに、絞り駆動盤82の突起83によりイニシャルスイッチ84が押圧され得る位置に設置されている。
【0050】図5に示すように、絞りが閉状態の場合に、イニシャルスイッチ84は、絞り駆動盤82の突起83に押圧されてオンする。この場合、イニシャルスイッチ84から制御手段18に、オン状態を示す信号が入力される。
【0051】また、絞り羽根81により開口が完全には閉じておらず、わずかに開いている状態から、図6に示すように、絞り羽根81により開口が完全に開いている状態のうちのいずれかの状態(絞りが開状態)のときには、イニシャルスイッチ84は、オフしている。
【0052】図3に示すように、カム環77の内部に設置されている第2ガイドバー66には、歯車67が固定されている。この歯車67は、歯車68に噛合している。歯車68の側面には、歯車68よりも小径の歯車681が同軸で接合されている。この歯車681は、絞り駆動盤82外周のギヤに噛合している。
【0053】また、図3および図5に示すように、第2ガイドバー66に固定されている歯車65は、外周面にギヤ(図示せず)を有するエンコーダ85のギヤに噛合している。そして、エンコーダ85の近傍には、エンコーダ85の回転数(回転量)を検出するフォトインタラプタ86が設置されている。エンコーダ85は、所定の角度間隔でスリットが形成された円盤で構成されている。
【0054】このような構成により、第2ガイドバー66が回転すると、これにともなって絞り駆動盤82が回転し、絞り羽根81が駆動する。この場合、エンコーダ85、フォトインタラプタ86およびイニシャルスイッチ84によって、所定の絞り値に設定される。なお、この絞り値は、制御手段18において、測光部から入力された被写体の輝度情報に基づいて所定の演算処理が行われて決定される。
【0055】図4に示すように、カム環77の内部には、第2ガイドバー66と平行に第1ガイドバー91が固定的に設置されている。また、カム環77の内部には、撮像系として、レンズ枠95に設置されたレンズ群92と、レンズ枠97に設置されたレンズ群93とが、レンズ群92が撮像装置のボディー側(図4中右側)になるよう配置されている。
【0056】この場合、レンズ枠95は、第2ガイドバー66が回転し得るように、第2ガイドバー66および第1ガイドバー91に移動可能に取り付けられている。また、レンズ枠97は、第2ガイドバー66が回転し得るように、第2ガイドバー66および第1ガイドバー91に移動可能に取り付けられている。
【0057】前記レンズ枠95の上端部には、突起951が形成されており、この突起951は、カム環77の内部からカム溝772に挿入されている。また、前記レンズ枠97の上端部には、突起971が形成されており、この突起971は、カム環77の内部からカム溝772に挿入されている。
【0058】図示するように、前述した絞り羽根81、絞り駆動盤82およびイニシャルスイッチ84を有する絞り8は、第1ガイドバー91および第2ガイドバー66に、移動可能に取り付けられているとともに、レンズ枠97に接続されている。
【0059】このような構成により、カム環77が回転すると、レンズ群92および93が、それぞれ第1ガイドバー91および第2ガイドバー66に沿って移動し、レンズ群92および93等を含む撮像光学系の焦点距離が所定値に設定される。そして、レンズ群93の移動とともに、絞り8および歯車68が一体的に移動する。
【0060】なお、前記のとおり、移動しない歯車67に噛合している歯車68は、レンズ群93とともに移動するので、歯車68の幅は、レンズ群93の移動に伴う歯車68の移動範囲をカバーし得る程度に幅広となっている。
【0061】ここで、テレ側スイッチ35がオンした場合には、レンズ群92および93は、それぞれ、レンズ群92とレンズ群93とが接近するよう移動する。また、ワイド側スイッチ37がオンした場合には、レンズ群92および93は、それぞれ、レンズ群92とレンズ群93とが離れるよう移動する。また、テレ側スイッチ35およびワイド側スイッチ37がいずれもオフしている場合には、レンズ群92および93は移動せず、所定の焦点距離が維持される。
【0062】撮像系は、図4に示すレンズ群92、レンズ群93、絞り8、固体撮像素子(CCD)98およびCCD98を駆動する図示しない駆動回路等で構成されている。
【0063】このような撮像系では、被写体の画像がレンズ群93、絞り8の開口部、レンズ群92等を経てCCD98上に結像する。この場合、レリーズスイッチが押されてCCD98への電荷の蓄積が完了すると、この後、図示しない記録系により、CCD98からの画像信号がメモリーや磁気ディスク(磁気記録媒体)等に記録される。
【0064】次に、撮像装置の駆動系5のモータ52を駆動させる駆動回路および切換装置1のソレノイド40を作動させる駆動回路について説明する。図7は、モータ52およびソレノイド40の駆動回路の構成例を示す回路図である。同図に示すように、モータ52の駆動回路は、PNP型のトランジスタ101および102と、NPN型のトランジスタ103および104とを有している。
【0065】各トランジスタ101〜104は、それぞれ、エミッタ接地で接続されており、さらに、トランジスタ101のコレクタと、トランジスタ103のコレクタとが接続され、トランジスタ102のコレクタと、トランジスタ104のコレクタとが接続されている。この場合、モータ52の両端子は、それぞれ、節点111および112に接続されている。
【0066】また、トランジスタ101および102のエミッタには、それぞれ、電源電圧VCCが印加されている。また、トランジスタ103および104のエミッタは、それぞれ、撮像装置の本体に接地されている。
【0067】また、各トランジスタ101〜104のべースは、それぞれ、ラインA、B、CおよびDによって、制御回路18に接続されている。一方、ソレノイド40の駆動回路は、PNP型のトランジスタ105および106と、NPN型のトランジスタ107および108とを有している。
【0068】各トランジスタ105〜108は、それぞれ、エミッタ接地で接続されており、さらに、トランジスタ105のコレクタと、トランジスタ107のコレクタとが接続され、トランジスタ106のコレクタと、トランジスタ108のコレクタとが接続されている。この場合、ソレノイド40のコイル41の両端子は、それぞれ、節点113および114に接続されている。
【0069】また、トランジスタ105および106のエミッタには、それぞれ、電源電圧VCCが印加されている。また、トランジスタ107および108のエミッタは、それぞれ、撮像装置の本体に接地されている。また、各トランジスタ105〜108のべースは、それぞれ、ラインE、F、GおよびHによって、制御回路18に接続されている。
【0070】次に、この駆動回路の動作について説明する。下記表1は、絞り可変機構6および焦点距離可変機構7をそれぞれ駆動する際、制御手段18から、駆動回路の各ラインA〜Hを介して各トランジスタ101〜108のベース−エミッタ間に入力される信号を示したものである。
【0071】
【表1】


【0072】前記表1に示すように、操作部33のテレ側スイッチ35がオンしている場合には、制御手段18から、各ラインA〜Hに、それぞれ、ハイレベルの信号(以下、H信号という)、ローレベルの信号(以下、L信号という)、H信号、L信号、H信号、L信号、H信号およびL信号が入力される。
【0073】これらの各信号により、トランジスタ101はオフ、102はオン、103はオン、104はオフ、105はオフ、106はオン、107はオン、108はオフする。これにより、モータ52へは、節点112から111方向へ通電され、モータ52は、前述した所定方向に回転する。
【0074】また、ソレノイド40へは、節点114から113方向へ通電され、図9に示すように、軸21は、軸61側がS極、軸71側がN極となるよう磁化され、軸71側に移動して、軸71と磁力により結合する。
【0075】操作部33のワイド側スイッチ37がオンしている場合には、制御手段18から、各ラインA〜Hに、それぞれ、L信号、H信号、L信号、H信号、H信号、L信号、H信号およびL信号が入力される。
【0076】これらの各信号により、トランジスタ101はオン、102はオフ、103はオフ、104はオン、105はオフ、106はオン、107はオン、108はオフする。これにより、モータ52へは、節点111から112方向へ通電され、モータ52は、前記とは逆方向に回転する。
【0077】また、ソレノイド40へは、節点114から113方向へ通電され、図9に示すように、軸21は、軸61側がS極、軸71側がN極となるよう磁化され、軸71側に移動して、軸71と磁力により結合する。
【0078】絞り8の絞り羽根81を閉方向に駆動する場合には、制御手段18から、各ラインA〜Hに、それぞれ、H信号、L信号、H信号、L信号、L信号、H信号、L信号およびH信号が入力される。これらの各信号により、トランジスタ101はオフ、102はオン、103はオン、104はオフ、105はオン、106はオフ、107はオフ、108はオンする。これにより、モータ52へは、節点112から111方向へ通電され、モータ52は、前記テレ側スイッチ35がオンしている場合と同一方向に回転する。
【0079】また、ソレノイド40へは、節点113から114方向へ通電され、図10に示すように、軸21は、軸61側がN極、軸71側がS極となるよう磁化され、軸61側に移動して、軸61と磁力により結合する。
【0080】絞り8の絞り羽根81を開方向に駆動する場合には、制御手段18から、各ラインA〜Hに、それぞれ、L信号、H信号、L信号、H信号、L信号、H信号、L信号およびH信号が入力される。
【0081】これらの各信号により、トランジスタ101はオン、102はオフ、103はオフ、104はオン、105はオン、106はオフ、107はオフ、108はオンする。これにより、モータ52へは、節点111から112方向へ通電され、モータ52は、前記とは逆方向に回転する。
【0082】また、ソレノイド40へは、節点113から114方向へ通電され、図10に示すように、軸21は、軸61側がN極、軸71側がS極となるよう磁化され、軸61側に移動して、軸61と磁力により結合する。
【0083】次に、前述した撮像装置について、撮影の際の動作について説明する。焦点距離可変機構7を望遠側に駆動する場合には、撮影者は、操作部33のテレ側スイッチ35をオンさせる。これにより、軸21と軸71とが連結し、駆動系5のモータ52が駆動してモータ52の軸53が所定方向に回転し、レンズ群92および93は、それぞれ望遠側に移動する。
【0084】また、焦点距離可変機構7を広角側に駆動する場合には、撮影者は、操作部33のワイド側スイッチ37をオンさせる。これにより、軸21と軸71とが連結し、駆動系5のモータ52が駆動してモータ52の軸53が、テレ側スイッチ35がオンしている場合とは反対方向に回転し、レンズ群92および93は、それぞれ広角側に移動する。
【0085】また、操作部33の両スイッチ35および37から手を離すと、両スイッチ35および37は、それぞれ、オフする。これにより、駆動系5のモータ52の駆動が停止して、レンズ群92および93の移動がそれぞれ停止する。
【0086】このようにして焦点距離が定まった後、撮影者がレリーズスイッチの1段目をオンすると、測距部および測光部が駆動する。そして、演算により絞り値が決定される。
【0087】次いで、レリーズスイッチの2段目をオンすると、駆動系5のモータ52が駆動するとともに軸21と軸61とが連結し、これにより絞り可変機構6が駆動して、絞り8は所定の絞りに設定される。
【0088】絞りの設定が完了した後、撮像系のCCD98が駆動して、撮影が行われる。この撮影の際には、CCD98の駆動回路により、CCD98へは所定時間のみ電荷が蓄積される。すなわち、いわゆる電子シャッターが作動する。
【0089】CCD98への電荷の蓄積(露光)が完了した後、CCD98からの画像信号が記録系により記録される。そして、再び、駆動系5のモータ52が駆動し、これにより絞り可変機構6が駆動して、絞り8は閉状態となる。
【0090】次に、前述した撮影の際における撮像装置の動作のうち、絞り8の動作について詳細に説明する。図8は、撮影の際における絞りの動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて説明する。撮影の際、レリーズスイッチの2段目がオンすると(ステップ201)、絞り8のイニシャルスイッチ84がオンしているか否かを判断する(ステップ202)。
【0091】ステップ202において、イニシャルスイッチ84がオンしていると判断した場合には、絞り8の開方向へ、駆動系5のモータ52を駆動する。この場合、イニシャルスイッチ84がオフした時点から、フォトイタラプタ86から入力されるパルス数をカウントし、Nパルスカウントしたところで、モータ52の駆動を停止する(ステップ204)。なお、前記Nは、適正な絞り値に対応する値であって、任意の自然数である。
【0092】また、ステップ202において、イニシャルスイッチ84がオフしていると判断した場合には、イニシャルスイッチ84がオンするまで、駆動系5のモータ52を、絞り8の閉方向へ駆動する(ステップ203)。
【0093】そして、イニシャルスイッチ84がオンした後、絞り8の開方向へ、モータ52を駆動する。この場合、前記と同様に、イニシャルスイッチ84がオフした時点から、フォトイタラプタ86から入力されるパルス数をカウントし、Nパルスカウントしたところで、モータ52の駆動を停止する(ステップ204)。
【0094】ステップ204の後、すなわち絞りの設定が終了したら(ステップ205)、撮像系のCCD98への電荷の蓄積を開始する。CCD98への電荷の蓄積が完了した後(ステップ206)、絞り8の閉方向へ、駆動系5のモータ52を駆動する。この場合、イニシャルスイッチ84がオンしたところで、モータ52の駆動を停止する(ステップ207)。以上で、絞り8に関するプログラムは終了する。
【0095】なお、本実施例では、第1の作動系を絞り可変機構6、第2の作動系を焦点距離可変機構7としているが、本発明はこれに限定されず、この他、例えば、第1の作動系を自動焦点機構、第2の作動系を焦点距離可変機構として構成してもよい。
【0096】また、本実施例では、切換機構1は、図1に示す動力伝達手段2、ソレノイド40および操作部33により構成されているが、本発明の撮像装置の切換機構は、これに限定されない。
【0097】例えば、本実施例では、操作部33が押圧操作するボタン式のスイッチ35および37で構成されているが、本発明では、スライド操作する操作レバーまたは回動操作する操作レバーを設置し、このレバーを介してテレ側スイッチおよびワイド側スイッチのオン/オフがそれぞれ切り換えられるように操作部を構成してもよい。
【0098】また、本実施例では、動力伝達手段2の軸21が、絞り可変機構6の軸61または焦点距離可変機構7の軸71のいずれか一方と選択的に連結するよう構成されているが、本発明では、軸21が軸61に連結している状態と、軸21が軸71に連結している状態に加えて、軸21が軸61および軸71のいずれにも連結していない状態(ニュートラル状態)をとり得るよう構成してもよい。
【0099】この場合には、例えば、撮影者が、テレ側スイッチ35およびワイド側スイッチ37のいずれか一方をオンさせた場合には、軸21が軸71と連結し、両スイッチ35および37をオフさせた場合には、それぞれ、軸21が軸61および軸71のいずれにも連結していない位置(ニュートラルの位置)に位置するよう構成する。また、絞り8の駆動を行う場合も同様に、絞り8を駆動する際には、軸21が軸61と連結し、絞り8の駆動が終了したら、この後、軸21がニュートラルの位置に位置するよう構成する。
【0100】また、本実施例では、双方向型のソレノイドを用いて切換機構1を構成しているが、本発明では、双方向型のソレノイドの他、例えば、一方向型のソレノイド、ロータリーソレノイド等の各種のソレノイドを用いて切換機構を構成してもよい。
【0101】本発明の撮像装置は、例えば、コンパクトカメラ、1眼レフカメラ、ビデオカメラ、スチルビデオカメラ等、絞り可変機構および焦点距離可変機構などの第1の作動系および第2の作動系を有するものであれば、いかなる撮像装置に適用してもよい。以上、本発明の撮像装置を、図示の構成例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の撮像装置によれば、1つの駆動系により、前記駆動系からの動力により従動する第1の作動系と、第2の作動系とを駆動させるので、それぞれの作動系に専用の駆動系が設置されている場合に比較して、モータ等の部品点数が減少し、撮像装置が小型化し、コストダウンを図ることができる。
【0103】しかも、撮像装置の切換機構が、第1の軸(プランジャー)と、第1の軸に固定された歯車と、第1の軸の回りに設置されているソレノイドと、操作部とで構成されているので、切換機構の構成が簡易であり、かつ切換機構自体がコンパクトである。これにより、本発明では、切換機構を設置するためのスペースが少なくてすみ、撮像装置全体の小型化に非常に有利である。
【0104】加えて、切換機構の構成は簡易であり、切換機構の部品点数は比較的少ないので、組み立てや試験等を容易に行うことができる。さらには、本発明では撮影者が操作部を操作してソレノイドを作動させるだけで、動力伝達手段の第1の軸が第1の作動系または第2の作動系のいずれか一方と連結するので、人間の力を機械的に作用させてこれらの連結状態を得る場合に比較して、連結の切り換え操作を楽に、しかも再現性良く行うことができる。
【0105】また、第1の作動系が絞り可変機構であり、第2の作動系が焦点距離可変機構である場合であって、切換機構の操作部が焦点距離可変機構を起動させるスイッチと兼用である場合には、1操作で、ズーミング操作と、切り換え操作とを行えるので、ズーミング操作と、切り換え操作とを別々に行わなければならない撮像装置に比較して、操作が簡略化される。
【0106】また、動力伝達手段の第1の軸と第2の軸との磁力による結合により、動力伝達手段と第1の作動系との連結状態を得、第1の軸と第3の軸との磁力による結合により、動力伝達手段と第2の作動系との連結状態を得、摩擦力によって回転力を伝達する構成では、駆動側や従動側に過負荷がかかっても、結合部においてすべりが生じるだけですみ、これにより歯車等の破損や劣化を防止することができる。
【0107】また、この場合、第2の軸および第3の軸が磁石以外で構成されている装置に比べ、ソレノイドのコイルへ流す電流が少なくてよく、よって電力の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撮像装置の切換機構の構成例を示す側面図である。
【図2】本発明の撮像装置の動力伝達手段、駆動系、絞り可変機構および焦点距離可変機構の構成例を示す斜視図である。
【図3】本発明におけるカム環の内部およびカム環の近傍の構成例を示す平面図である。
【図4】本発明におけるカム環の内部および近傍の構成例を示す側面図である。
【図5】本発明におけるカム環の内部および近傍の構成例を示す背面図である。
【図6】本発明におけるカム環の内部および近傍の構成例を示す背面図である。
【図7】本発明における駆動系のモータおよびソレノイドの駆動回路の構成例を示す回路図である。
【図8】本発明における撮影時の絞りの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明における切換機構の第1の軸と第3の軸とが連結した状態を示す模式図である。
【図10】本発明における切換機構の第1の軸と第2の軸とが連結した状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 切換機構
2 動力伝達手段
21 第1の軸
22、23 凸部
24 歯車
33 操作部
35 テレ側スイッチ
37 ワイド側スイッチ
40 ソレノイド
41 コイル
42 コア
43 カバー
44 孔部
5 駆動系
51 歯車
52 モータ
53 軸
6 絞り可変機構
61 第2の軸
62 凹部
63〜65 歯車
66 第2ガイドバー
7 焦点距離可変機構
71 第3の軸
72 凹部
73、74、741 歯車
75、751、76、761 歯車
77 カム環
771 ギヤ
772 カム溝
8 絞り
81 絞り羽根
82 絞り駆動盤
83 突起
84 イニシャルスイッチ
85 エンコーダ
86 フォトインタラプタ
91 第1ガイドバー
92、93 レンズ群
95、97 レンズ枠
951、971 突起
98 固体撮像素子(CCD)
14〜17 支持部材
18 制御手段
101〜108 トランジスタ
111〜114 節点
201〜207 ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮像系と、駆動系と、前記駆動系からの動力により従動する第1の作動系および第2の作動系と、前記駆動系からの動力を前記第1の作動系および前記第2の作動系のそれぞれに伝達し得る動力伝達手段と、ソレノイドと、前記ソレノイドを作動させる操作部とを有する撮像装置であって、前記動力伝達手段は、前記ソレノイドのプランジャーを構成する第1の軸を有し、前記操作部の操作により、前記第1の軸が、その長手方向に移動し、前記第1の作動系または前記第2の作動系のいずれか一方と連結するよう構成されていることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】 前記第1の作動系は絞り可変機構であり、前記第2の作動系は焦点距離可変機構である請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】 前記操作部は、前記焦点距離可変機構を起動させるスイッチと兼用である請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】 前記絞り可変機構および前記焦点距離可変機構は、それぞれ、前記第1の軸の両端に、前記第1の軸と同軸上に配置された第2の軸および第3の軸を有し、前記第2の軸および前記第3の軸の少なくとも前記第1の軸側端部は、それぞれ、磁石で構成され、前記第1の軸と前記第2の軸との磁力による結合により、前記動力伝達手段と前記絞り可変機構との連結状態を得、前記第1の軸と前記第3の軸との磁力による結合により、前記動力伝達手段と前記焦点距離可変機構との連結状態を得るよう構成されている請求項2または3に記載の撮像装置。
【請求項5】 前記第1の軸と前記第2の軸との吸着による摩擦力により、前記第1の軸から前記第2の軸へ回転力を伝達し、前記第1の軸と前記第3の軸との吸着による摩擦力により、前記第1の軸から前記第3の軸へ回転力を伝達するよう構成されている請求項4に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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