説明

支持モジュール及びそれを応用した電子デバイス

【課題】構造が簡単で、操作も便利であり、製作コストも低く、利用分野が広く、使用時に振動が生じるという問題もない支持モジュール等を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の支持モジュール13は、レール130、スライドパーツ132、弾性パーツ134、及び支持ユニット136を備え、開閉可能に連結された第1本体11と第2本体12の間に設置される。レール130は第1本体に固定され、対向する第1側壁1301と第2側壁1302とを有し、両側壁はそれぞれ対向する第1凹凸部1307と第2凹凸部1308を有する。スライドパーツ132はレール130に沿った第一方向D1にスライド移動するようにレールに設置される。弾性パーツ134はスライドパーツ132に設置され、レールの第1側壁と第2側壁の間に嵌め入れられる。支持ユニット136の両端はそれぞれスライドパーツ132と第2本体12に対して前記第一方向D1と直交する第二方向D2を軸として回動可能なよう連結される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに開閉可能に連結された第1本体と第2本体との間の支持構造に関し、とくに、支持モジュール及びそれを応用した電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、トーションヒンジ構造は、物体間の開閉手段としてよく使用される。しかしながら、一般のトーションヒンジ構造は、主に干渉の組合せまたは弾性片の摩擦力を利用することによってトルクを発生させる。このため、トーションヒンジ構造の構成部品は多くなる。また、トルク値を正確にコントロールするためには、サイズ上も高い精密度が要求され、それに伴って、トーションヒンジ構造の部品コストも増加する。
【0003】
また、トーションヒンジ構造は安定性が低い。特に、回転点の距離が軸心から比較的遠い位置にあると、回転アームが長すぎるため、アームの強度が落ちて、トーションヒンジ構造において重要な捻り力の伝達が悪くなり、物体を開く際に一定の角度まで達すると振動が生じるという問題が発生し易く、電子デバイスが互いに開閉可能に連結した第1本体と第2本体からなる壁掛け式のスピーカーのような場合には、音が割れてしまうといった問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、従来の技術が有する上記問題点を改善し得る支持モジュール及びそれを応用した電子デバイスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するために、本発明の支持モジュールは、互いにヒンジ手段を介して開閉可能に連結された第1本体と第2本体との間に設置される支持モジュールであって、所定間隔を空けて設けたところの互いの対向面側にそれぞれ第1凹凸部と第2凹凸部を設けた第1側壁と第2側壁とを有し前記第1本体の側に設置されたレールと、前記レールにスライド可能に取り付けられたスライドパーツと、前記スライドパーツに設置されて前記レールの前記第1凹凸部と前記第2凹凸部の間に弾設された弾性パーツと、その両端を前記スライドパーツと前記第2本体に共に回動可能に連結させた支持ユニットとを備えて成り、
前記第1本体と前記第2本体との開閉時において、前記支持ユニットは前記第1本体と前記第2本体に対して回動し、前記スライドパーツは前記レール内においてスライド移動し、さらに、前記弾性パーツは前記第1凹凸部の凹部と前記第2凹凸部の凹部に嵌まり込み、もって前記第1本体と前記第2本体を任意の開閉角度で安定停止させるように成したことを特徴とする。
【0006】
本発明の支持モジュールの好適な実施形態において、前記弾性パーツは弾性片である。
【0007】
本発明の支持モジュールの好適な実施形態において、前記支持ユニットは支持ステム、第1回転軸及び第2回転軸を備える。前記第1回転軸は前記支持ステムの一端に設置されて、前記スライドパーツに前記第二方向を軸として回転可能なように設置される。前記第2回転軸は前記支持ステムの他端に設置されて、前記第2本体に前記第二方向を軸として回転可能なように設置される。
【0008】
本発明の支持モジュールの好適な実施形態において、前記支持ステムの両端は、それぞれ雄ネジ部を有する。
【0009】
本発明の支持モジュールの好適な実施形態において、支持モジュールは、さらにベースを備える。ベースは、前記第2本体に固定され、前記支持ユニットは、前記ベースに前記第二方向を軸として回動可能なように設置される。
【0010】
本発明の支持モジュールの好適な実施形態において、前記第1凹凸部の凹部と第2凹凸部の凹部は、それぞれC型を呈する。
【0011】
本発明はさらに、電子デバイスも開示する。本発明の電子デバイスは、第1本体、第2本体及び支持モジュールを備える。支持モジュールは、前記第1本体と第2本体の間に設置される。さらに、前記支持モジュールは、レール、スライドパーツ、弾性パーツ及び支持ユニットを備える。前記レールは、前記第1本体に固定されて、対向する第1側壁と第2側壁とを有する。前記第1側壁は複数の第1凹凸部を有し、前記第2側壁は複数の第2凹凸部を有する。前記第1凹凸部と前記第2凹凸部は一つずつ対応して対向するよう配置される。前記第1凹凸部とそれに対応する前記第2凹凸部は、いずれも凹凸部分の方向が逆であることにより、前記第1側壁と前記第2側壁との間の幅は、それら第1側壁及び第2側壁の軸方向である第一方向に沿って変化するように構成される。前記スライドパーツは、前記第一方向に沿ってスライド移動するように前記レールに設置される。前記弾性パーツは、前記スライドパーツに設置されて、前記レールの前記第1側壁と前記第2側壁の間に弾設される。前記支持ユニットの両端は、それぞれ前記スライドパーツと前記第2本体に対して第二方向を軸として回動可能なよう連結される。前記第二方向は前記第一方向に対して垂直である。前記第1本体と前記第2本体が互いに接近または離れる時、前記支持ユニットは、前記第1本体と前記第2本体に対して前記第二方向を軸として回動する。前記スライドパーツは、前記レール内において前記第一方向に沿ってスライド移動し、且つ、前記弾性パーツは前記第1凹凸部の凹部とそれに対応する前記第2凹凸部の凹部と間に弾設されることで、前記第1本体と前記第2本体を安定停止させる。
【0012】
本発明の電子デバイスの好適な実施形態において、前記弾性パーツは弾性片である。
【0013】
本発明の電子デバイスの好適な実施形態において、前記支持ユニットは支持ステム、第1回転軸及び第2回転軸を備える。前記第1回転軸は前記支持ステムの一端に設置されて、前記スライドパーツに前記第二方向を軸として回転可能なように設置される。前記第2回転軸は前記支持ステムの他端に設置されて、前記第2本体に前記第二方向を軸として回転可能なように設置される。
【0014】
本発明の電子デバイスの好適な実施形態において、前記支持ステムの両端は、それぞれ雄ネジ部を有する。
【0015】
本発明の電子デバイスの好適な実施形態において、前記支持モジュールは、さらにベースを備える。前記ベースは、前記第2本体に固定され、前記支持ユニットは、前記ベースに前記第二方向を軸として回動可能なように設置される。
【0016】
本発明の電子デバイスの好適な実施形態において、前記第1凹凸部と第2凹凸部は、それぞれC型を呈する。
【0017】
本発明の電子デバイスの好適な実施形態において、電子デバイスは壁掛け式のスピーカーである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の支持モジュール及びそれを応用した電子デバイスによると、スライドパーツがレール内をスライドすること、及び、支持ユニットが第1本体と第2本体に対応して回動することにより、第1本体と第2本体が互いに接近または離れることを可能とし、両者の開閉を可能とする。また、スライドパーツ及びレールの第1凹凸部と第2凹凸部の組合せによって、スライドパーツがレール内の様々に異なった位置に安定停止されることで、第1本体と第2本体が様々に異なった夾角(角度位置)において安定停止される。したがって、本発明の支持モジュールは、構造が簡単であるだけでなく、操作も便利で、さらに、製作コストも低く、広い利用分野に適用できる。さらにまた、支持ユニットが開閉される第1本体と第2本体の開放側を支持できるので、本発明の支持モジュールは、物体間の夾角が一定角度まで達すると、回転点の距離が軸心からやや遠い位置において振動が生じるという従来の技術における問題点をも解決している。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の好適な実施形態における電子デバイスを示した図である。
【図2】本発明の好適な実施形態における支持モジュールの弾性パーツ、スライドパーツ及び支持ユニットの分解図である。
【図3】本発明の好適な実施形態における支持モジュールのスライドパーツとレールを組み合わせた図である。
【図4A】本発明の好適な実施形態における電子デバイスの第1本体と第2本体を閉じた状態を示した図である。
【図4B】本発明の好適な実施形態における電子デバイスの第1本体と第2本体を開いた状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態における電子デバイスを示した図である。図1に示したように、本実施形態における電子デバイス1は、第1本体11、第2本体12及び支持モジュール13を備える。ここで、電子デバイス1は、壁掛け式のスピーカーである。例を挙げて言えば、第2本体12が壁に固定され、第1本体11が、第2本体12に対向した状態で接近したり、離れたりする。第1本体11と第2本体12が接近または離れる時、同時に電子デバイス1の音量をコントロールする。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。実際の応用の際には、電子デバイス1としては、その他の形式の電子デバイス(例えば、ノート型パソコン)も可能である。
【0021】
本実施形態において、図1に示したように、支持モジュール13は、ヒンジ手段10を介して相対的に開閉可能に連結してなる第1本体11と第2本体12との間に設置される。支持モジュール13は、レール130、スライドパーツ132、弾性パーツ134(図2参照)、支持ユニット136及びベース138を備える。このうち、レール130は、第1本体11に設けられる。スライドパーツ132は、図示する如く、第1本体11と第2本体12との開閉方向である第一方向D1に沿ってスライドする形式でレール130に設置される。弾性パーツ134は、スライドパーツ132に設置される。ベース138は、第2本体12に固定される。支持ユニット136の両端は、それぞれスライドパーツ132とベース138に、第1本体11と第2本体12との開閉方向に対して直交する方向である第二方向D2を軸として回動するように設置される。第二方向D2は前記第一方向D1に垂直である。
【0022】
図2は、本発明の好適な実施形態における前記支持モジュール13のスライドパーツ132、弾性パーツ134及び支持ユニット136の分解図である。図3は、本発明の好適な実施形態における前記支持モジュール13のスライドパーツ132とレール130が組み合わされた図である。以下、支持モジュール13の具体的な構造について、図1から図3を同時に参照しながら説明する。
【0023】
本実施形態において、図3に示したように、レール130は互いに対向する第1側壁1301と第2側壁1302を有する。第1側壁1301は、複数の凹部1303と凸部1305から成る第1凹凸部1307を有し、第2側壁1302も複数の凹部1304と凸部1306から成る第2凹凸部1308を有する。第1凹凸部1307と第1凹凸部1308は1つずつ対応し、さらに、第1凹凸部1307とそれに対応する第1凹凸部1308の凹凸部分の方向がいずれも逆であることにより、第1側壁1301と第2側壁1302の間の幅は、前記第一方向D1(レール130の軸方向)に沿って変化するようになっている。本実施形態において、第1凹凸部1307と第1凹凸部1308が、それぞれ対向して配置され、且つ、全ての第1凹凸部1307の凹凸部分の方向が同一で、全ての第2凹凸部1308の凹凸部分の方向も同一であることにより、第1側壁1301と第2側壁1302の辺縁部はウェーブ状(波形)を呈する。しかしながら、本発明はこれに限定されず、その他の実施形態において、第1凹凸部1307の凹凸部分の方向が、それぞれ異なることも可能で、第1凹凸部1308の凹凸部分の方向もそれぞれ異なることが可能である。
【0024】
本実施形態において、第1凹凸部1307と第1凹凸部1308の形状及び大きさはいずれも同一である。ここで、第1凹凸部1307の凹部1303と第1凹凸部1308の凹部1304は、それぞれC型を呈する。しかしながら、本発明はこれに限定されず、実際の応用の際には、必要に応じてその他の形状(例えば、V型またはU型)及び大きさを有する第1凹凸部1307と第1凹凸部1308を設けることも可能である。
【0025】
本実施形態において、レール130の第1側壁1301の辺縁部と第2側壁1302の辺縁部の間の幅は、第一方向D1(レール130の軸方向)に沿って変化する。具体的に言えば、図3に示したように、第1凹凸部1307の凹部1303とそれに対応する第2凹凸部1308の凹部1304の間の距離はW1で、第1凹凸部1307の凸部1305と第2凹凸部1308の凸部1306の間の距離はW2である。このため、レール130の第一方向D1に沿った幅の範囲は、W1〜W2の間である。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。
【0026】
本実施形態において、図2に示したように、弾性パーツ134はスライドパーツ132に設置される。ここで、弾性パーツ134は弾性片であり、さらに、それは基部1340と、対向する1対の弾性部1342とを有する。このうち、弾性パーツ134の基部1340は、U型を呈して、スライドパーツ132の内部に嵌め込まれる。1対の弾性部1342は、それぞれU型を呈しており、それらはスライドパーツ132の側壁から突出して、それぞれレール130の第1側壁1301と第2側壁1302に当接する。しかしながら、本発明の弾性パーツ134のタイプ及び形状はこれに限定されず、その他の実施形態において、弾性パーツ134をスプリングとすることも可能である。
【0027】
本実施形態において、スライドパーツ132のレール130内における安定停止は、弾性パーツ134及びレール130の第1凹凸部1307と第1凹凸部1308の間の組合せによってこれを実現する。具体的に言えば、弾性パーツ134の1対の弾性部1342が、それぞれ1個の第1凹凸部1307の凹部1303とそれに対応する第2凹凸部1308の凹部1304に嵌まり込んでいる時、弾性パーツ134はリリースされた状態になる。この時、弾性パーツ134の弾力作用によって、弾性パーツ134は上述の第1凹凸部1307の凹部1303と上述の第2凹凸部1308の凹部1304の間に嵌まり込んで、スライドパーツ132がレール130に安定停止される。
【0028】
本実施形態において、弾性パーツ134の弾力作用が弾性パーツ134をレール130に安定停止させるため、第1本体11と第2本体12が互いに接近または離れる時には、弾性パーツ134の弾力作用を克服する必要がある。具体的には、外力が第1本体11(または第2本体12)に加わって、それを対応する第2本体12(または第1本体11)に接近または離れさせようとする時、支持ユニット136には外力に対する反作用力が生じて、スライドパーツ132と弾性パーツ134を共にスライドさせる。加わった外力が解除されると、弾性パーツ134は最終的に1個の第1凹凸部1307の凹部1303とそれに対応する第2凹凸部1308の凹部1304内に停止して、リリースされた状態になることにより、スライドパーツ132をレール130に安定停止させる。
【0029】
本実施形態において、図1に示したように、支持ユニット136は、支持ステム1360、第1回転軸1361及び第2回転軸1362を備える。第1回転軸1361は、支持ステム1360の一端部に設置され、スライドパーツ132に対して、前記第二方向D2を軸として回動する形式で設置される。第2回転軸1362は、支持ステム1360の他端に設置され、ベース138に対して前記第二方向D2を軸として回動する形式で設置される。
【0030】
具体的には、本実施形態において、支持ステム1360の両端は、それぞれ雄ネジ部1363を有し、第1回転軸1361と第2回転軸1362は、それぞれ雌ネジ部1364を有する。支持ステム1360の両端は雄ネジ部1363を介して、それぞれ第1回転軸1361と第2回転軸1362の雌ネジ部1364に固定される。すなわち、支持ステム1360の両端は、それぞれ第1回転軸1361と第2回転軸1362にねじ式で固定される。しかしながら、本発明は、支持ステム1360及び第1回転軸1361と第2回転軸1362の間の固定方式を限定しない。その他の実施形態において、支持ステム1360は、その他の方式(例えば、はめ込み固定式または粘着固定式)を介して、第1回転軸1361と第2回転軸1362に固定されるか、または、支持ステム1360、第1回転軸1361及び第2回転軸1362が1体成型されることも可能である。
【0031】
本実施形態において、図2に示したように、スライドパーツ132は、2個の貫通孔1321を有する。第1回転軸1361は、貫通孔1321を貫通して、スライドパーツ132に対して前記第二方向D2を軸として回転する。これによって、支持ユニット136は、第二方向D2を軸として、第1本体11に対して回動する。また、本実施形態において、第2回転軸1362とベース138の間の設置方式は、第1回転軸1361とスライドパーツ132の間の設置方式と同一である。故に、ここでは再述しない。これにより、支持ユニット136は、第二方向D2を軸として、第2本体12に対して回動する。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。その他の実施形態において、ベース138を設置しないことも可能であり、第2回転軸1362は、直接第二方向D2を軸として回転するように第2本体12に設置されることも可能である。
【0032】
図4A及び図4Bは、本発明の好適な実施形態における電子デバイス1の第1本体11と第2本体12が、異なる夾角を有する状態を示した図である。図1、図3、図4A及び図4Bを同時に参照しながら説明する。
【0033】
本実施形態において、電子デバイス1の第1本体11と第2本体12は、互いに接近または離れる時、支持ユニット136は、第1本体11と第2本体12に対して、第二方向D2を軸として回動する。スライドパーツ132は、第一方向D1に沿ってレール130内をスライド移動して、弾性パーツ134は第1凹凸部1307の凹部1303とそれに対応する第2凹凸部1308の凹部1304間に嵌まり込むことで、第1本体11と第2本体12を安定停止させる。
【0034】
本実施形態において、電子デバイス1の第1本体11と第2本体12の間の夾角の範囲は、0から45度である。図4Aに示した状態では、第1本体11と第2本体12の間の角度は0度であり、第1本体11が第2本体12上に重ね合わせられる。この時、スライドパーツ132は、レール130の一端部部にスライド移動される。図4Bに示した状態では、第1本体11と第2本体12の間の角度は45度である。この時、スライドパーツ132は、レール130の他端部にスライド移動される。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。実際の応用の際には、必要に応じてレール130の長さ及び支持ステム1360の長さを適宜変更することにより、第1本体11と第2本体12の間における異なる夾角の範囲を実現し得る。
【0035】
このように、本発明の好適な実施形態における支持モジュール及びそれを応用した電子デバイスは、スライドパーツがレール内をスライドすること、及び、支持ユニットが第1本体と第2本体に対して回動することにより、第1本体と第2本体が互いに接近または離れることを実現する。また、弾性パーツ及びレールの第1凹凸部と第2凹凸部の組合せにより、スライドパーツがレール内の異なる位置に安定停止されることにより、第1本体と第2本体を異なる角度に安定停止させる。このように、本発明の好適な実施形態における支持モジュールは、構造が簡単なだけでなく、操作が便利で、製作コストも低いため、多くの利用分野に適用できる。また、支持ユニットが第1本体と第2本体の開放側を支持するので、本発明の好適な実施形態における支持モジュールは、物体間の開度が1定角度まで達すると、回転点の距離が軸心からやや遠い位置において振動するという従来の技術における問題を解決できている。
【0036】
以上、本発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等は、本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は以上のように構成したので、構造簡単で安価に製造でき、かつ操作も容易であることから、開閉可能に連結されて所定の開成状態で安定保持される必要のある第1本体と第2本体から成る電子デバイス、とくにこのような構成を有する壁掛け式のスピーカーやノート型パソコンなどにおいて好適に用いられるものである。
【符号の説明】
【0038】
1 電子デバイス
10 ヒンジ手段
11 第1本体
12 第2本体
13 支持モジュール
130 レール
1301 第1側壁
1302 第2側壁
1303 第1凹凸部
1304 第2凹凸部
132 スライドパーツ
1321 貫通孔
134 弾性パーツ
1340 基部
1342 弾性部
136 支持ユニット
1360 支持ステム
1361 第1回転軸
1362 第2回転軸
1363 雄ネジ部
1364 雌ネジ部
138 ベース
D1 第一方向
D2 第二方向
W1、W2 距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いにヒンジ手段を介して開閉可能に連結された第1本体と第2本体との間に設置される支持モジュールであって、
所定間隔を空けて設けたところの互いの対向面側にそれぞれ第1凹凸部と第2凹凸部を設けた第1側壁と第2側壁とを有し前記第1本体の側に設置されたレールと、
前記レールにスライド可能に取り付けられたスライドパーツと、
前記スライドパーツに設置されて前記レールの前記第1凹凸部と前記第2凹凸部の間に弾設された弾性パーツと、
その両端を前記スライドパーツと前記第2本体に共に回動可能に連結させた支持ユニットとを備えて成り、
前記第1本体と前記第2本体との開閉時において、前記支持ユニットは前記第1本体と前記第2本体に対して回動し、前記スライドパーツは前記レール内においてスライド移動し、さらに、前記弾性パーツは前記第1凹凸部のいずれかの凹部と前記第2凹凸部のいずれかの凹部に嵌まり込み、もって前記第1本体と前記第2本体を任意の開閉角度で安定停止させるように成したことを特徴とする、支持モジュール。
【請求項2】
前記弾性パーツは弾性片であることを特徴とする、請求項1に記載の支持モジュール。
【請求項3】
前記支持ユニットは、支持ステム、第1回転軸、及び第2回転軸を備えて、前記第1回転軸は前記支持ステムの一端部に設置されて、前記スライドパーツに前記第二方向を軸として回転可能なように設置され、前記第2回転軸は前記支持ステムの他端に設置されて、前記第2本体に前記第二方向を軸として回転可能なように設置されることを特徴とする、請求項1に記載の支持モジュール。
【請求項4】
前記支持ステムの両端は、それぞれ雄ネジ部を有することを特徴とする、請求項3に記載の支持モジュール。
【請求項5】
前記支持モジュールは、さらにベースを備えて、前記ベースは、前記第2本体に固定され、前記支持ユニットは、前記ベースに前記第二方向を軸として回動可能なように設置されることを特徴とする、請求項1に記載の支持モジュール。
【請求項6】
前記第1凹凸部の凹部と前記第2凹凸部の凹部は、それぞれC型を呈することを特徴とする、請求項1に記載の支持モジュール。
【請求項7】
第1本体と、
第2本体と、
前記第1本体と前記第2本体の間に設置される支持モジュールとを備える電子デバイスであって、
前記支持モジュールは、
前記第1本体に固定されて、対向する第1側壁と第2側壁とを有し、前記第1側壁は複数の第1凹凸部を有し、前記第2側壁は複数の第2凹凸部を有して、前記第1凹凸部と前記第2凹凸部は互いに対向し、前記第1凹凸部とそれに対応する前記第2凹凸部は、いずれも凹凸部分の方向が逆であることにより、前記第1側壁と前記第2側壁との間の幅は、それら第1側壁及び第2側壁の軸方向である第一方向に沿って変化するように構成されたレールと、
前記第一方向に沿ってスライド移動するように前記レールに設置されるスライドパーツと、
前記スライドパーツに設置されて、前記レールの前記第1側壁と前記第2側壁の間に弾設された弾性パーツと、
その両端は、それぞれ前記スライドパーツと前記第2本体に対して第二方向を軸として回動可能なよう連結され、前記第二方向は前記第一方向に対して垂直である、支持ユニットとを備えて、
前記第1本体と前記第2本体が互いに接近または離れる時、前記支持ユニットは前記第1本体と前記第2本体に対して前記第二方向を軸として回動し、前記スライドパーツは前記レール内において前記第一方向に沿ってスライド移動し、且つ、前記弾性パーツは前記第1凹凸部のうちの凹部とそれに対応する前記第2凹凸部の凹部の間に嵌まり込むことで、前記第1本体と前記第2本体を安定停止させることを特徴とする、電子デバイス。
【請求項8】
前記弾性パーツは弾性片であることを特徴とする、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記支持ユニットは、支持ステム、第1回転軸及び第2回転軸を備えて、前記第1回転軸は前記支持ステムの一端部に設置されて、前記スライドパーツに前記第二方向を軸として回転可能なように設置され、前記第2回転軸は前記支持ステムの他端に設置されて、前記第2本体に前記第二方向を軸として回転可能なように設置されることを特徴とする、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記支持ステムの両端は、それぞれ雄ネジ部を有することを特徴とする、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記支持モジュールは、さらにベースを備えて、前記ベースは、前記第2本体に固定され、前記支持ユニットは、前記ベースに前記第二方向を軸として回動可能なように設置されることを特徴とする、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記第1凹凸部の凹部と前記第2凹凸部の凹部は、それぞれC型を呈することを特徴とする、請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記電子デバイスは、壁掛け式のスピーカーであることを特徴とする、請求項7に記載の電子デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2012−70375(P2012−70375A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201037(P2011−201037)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(510242473)昌碩科技(上海)有限公司 (6)
【出願人】(508226687)和碩聯合科技股▲ふん▼有限公司 (29)
【Fターム(参考)】