説明

改善されたグラット、及びグラットを製造する方法及び装置

発明は、概して、改善されたグラットに関し、ブロックを形成するために、整列させたシート材料を折り畳み、又は切断、積層し、さらに、強度を大幅に低下させることなくグラットの総重量を削減するために内部に開口(21)を有するグラット(11)の製造、特に、プラスタボードを折り畳み、又は切断した、改善されたプラスタグラット又はその他の品を製造する方法に関する。
【図面】 図2

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、改善されたグラット、及び、ブロックを形成するために、整列させたシート材料を折り曲げた、又は切断し積層した製品を製造する方法に関し、特に、改善されたプラスタグラット、又は、折り曲げた、あるいは切断したプラスタボードの他の製品を製造する方法に関する。
【0002】
「グラット」(glut)の同義語として、スペーサ、ビレット(billet)、荷敷(dunnage)、ライザ、スリュータ(sleuter)がある。本願明細書では、プラスタボードは、乾式壁シート、シートロック、石膏シート、石膏化粧ボード、石膏パネル、その他のパネルシート材をさらに含む。
【背景技術】
【0003】
プラスタボードのシート、及び、これ以外のほぼ全てのシートパネルを積層して、必要な空間を提供する載荷スペーサ又はプラスタグラットを使用することが知られている。載荷スペーサ又はプラスタグラットは、新しいプラスタボード又はプラスタボードの端切れから形成され、これらは標準長さに切断され、折り曲げ線に沿って折り目を付けられ、折り曲げ装置内へ送られるが、上記の折り曲げ装置では、同時にプラスタボード部材を折り曲げて、ひだを有する2つの別個の部材に破砕する。次に、折り曲げられた部材が圧縮され、ホチキス留めされて完全なプラスタグラットを形成する。このようなプラスタグラットは、出荷(運搬)目的、あるいは収納の目的で、積層した石膏ボードのようなシート材料の下に配置するためのスペーサ又はライザーとして使用される。プラスタグラットによって、積層したシート材料を移動するために、この積層したシート材料の下にフォーク又はフォークリフト車両又は装置を挿入することが可能になり、又、大きさの異なる積層状態で収納されるスタック同士の間に配置するスペーサとして使用することもできる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プラスタを折り曲げたプラスタグラットは、上に積層したシートプラスタボード又は他のシート材料の表面が変色したり、物理的に跡が付くことがないという利点を有するため、これに関しては従来の木製スペーサにかけて有利である。さらに、強度が十分な木材は一般に非常に重い。強力で軽量の木は概して成長が遅く、特に高価である。そのため、容易に使用でき、軽量であるが圧縮可能な強力な材料として使用でき、市販されており、プラスタボードに影響しない材料を探すことは困難である。
【0005】
さらに、本発明の方法によれば、現代における総労働力の職務上の健康及び安全措置に関するより厳格な要求を考慮して、プラスタボードの端切れを使用問題を解決する製品にすることが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、「プラスタグラット」、又は他の折り曲げたプラスタボード製品、新規のプラスタグラット又は積層した薄板製品を製造する方法が提供される。
【0007】
本発明によれば、プラスタボード又は他のシート材料のスタック同士の間にスペーサ又はライザーとして採用され、又、従来の木製スペーサで時に見られたプラスタボードへの物理的な跡や変色がないという利点を有する、プラスタグラットが提供される。このグラットは、重量を削減するために1つ以上の切り抜き部を有するパネル部材の積層スタック、又は蛇腹状に折り曲げた(concertina folded)同パネル部材から形成される。
【0008】
さらに本発明は、端切れであってもよいプラスタボードシートから形成されるプラスタグラットを製造する方法を提供し、この方法では、上記シートを所定の基準長さに切断し、折り線を提供するために、シートの対向する側部上の平行線に従って折り目をつけるか部分的に断裁し、重量を削減するために平行折り線内に切り抜き部を作成し、さらに、フォークリフトによって使用できるようプラスタボードのシートを十分に離間させられる使用可能なグラットを形成するために、パネル部材を蛇腹状に折り曲げることから構成される。
【0009】
前記プラスタグラットが内部空洞を含むが非中空ブロックであるという外観を有するように、外部パネルには切り抜きが施されないことが好ましい。
【0010】
しかし、プラスタグラットが内部空洞を設けた「スイスチーズ」型ブロックの外観を有するように、外部パネルに穴が貫通していてもよい。
【0011】
支持構造としての強度を提供するために、パネルスタック内の各パネル、又は蛇腹状に折り曲げたパネルの各々は、頂部パネルから底部パネルへ直線的に延びた連続的な支柱構造を形成するための、隣接し、少なくとも部分的に整列した支持部を有するプラスタグラットを形成する。
【0012】
グラットの十分な強度を維持するために空洞が配置されている。隣接したパネルの切り抜き部は、強度を維持するために、交差部材の連続した支持支柱と、外部又は外周部材とを設ける連続した空洞を形成するべくパネルを折り曲げた際に整列することができる。
【0013】
支持支柱は、外周支持支柱を形成するために各パネルの外周構造を残して中心切り抜きすることで形成できるが、これは提案されるグラットのうちの最軽量のものである。支持構造は交差部材を含むことができ、この交差部材は、頂部パネルから底部パネルにまで連続した交差部材支持支柱を形成するために、各パネルの1つの外周側部から別の側部へと延びると共に、隣接して積層された、又は蛇腹形状をした2枚のパネルにかけて少なくとも部分的に重なる。
【0014】
支持支柱は、強力な支持構造を形成するために、頂部パネルから底部パネルまでの最短経路にわたって直線的に延びていることが好ましい。しかし、支持支柱は、頂部パネルから底部パネルにまで直線的に、しかしある角度で延びることができる。
【0015】
さらに、使用時に、連続した直線支持支柱が必要な支持方向と一致する場合、前記支持支柱は、頂部パネルから底部パネルではなく、前記スタックの側部から対向する側部にまで延びることができる。
【0016】
蛇腹状に折り曲げたプラスタボードグラット、又は積層された個別のパネルのを整列させ、全体を層収縮包装して、完成品のプラスタグラットを形成することができる。
【0017】
プラスタボードシート端切れを、標準の幅と長さの個別のパネルに切断でき、又、パネル境界内に、外周縁から離間した切り抜き部を作成して重量を削減することができ、又、個別のパネルをガイドを介して送り、これらの層を収縮包装すると同時に整列させて、プラスタボードのシートを十分離間させることが可能な完成品のプラスタグラットを形成することができる。
【0018】
グラットの収縮包装は好ましいが、しかし、これ以外の適切な手段、例えば多層ストラッピングで代用することもできる。しかし、グラットの収縮包装はいくつかの有用な目的を果たす。この収縮包装は、(多層ストラッピングと同様)グラットの層同士を固定し、(欠け、衝突、その他を減少させ、発生し得る任意の欠けた又は衝突した石膏を封入することにより)グラットの完全性を維持し、さらに、プラスタボードの運搬時に、グラットの表面に提供されるグラットの機能を補助する摩擦量を増加させるという実質的な利点を有する。
【0019】
プラスタグラットが内部空洞を含むが非中空ブロックであるという外観を有するように、外部パネルを切り抜かないことが好ましい。隣接したパネル同士の切り抜き部が積層時に整列することで、各々が強度を維持するための支持支柱を形成する、連続した交差部材と外部部材を設けた連続的な空洞が形成される。
【0020】
空洞は、各パネルに設けた、1つ以上の寸法付けされた切り抜き部によって形成することができる。切り抜き部は、パネルを積層する、又は蛇腹状に折り曲げる際に、1つの動作によって整列され及び取り扱うことができる。しかし、各パネルは、積層又は蛇腹状に折り曲げる以前に個別に切り抜いておくことができる。
【0021】
別の態様では、空洞を、積層したパネル又は蛇腹状に折り曲げたプラスタボードの端部又は側部から切り抜くことによって形成できる。
【0022】
切り抜き部は、円形の切り抜き部を掘削するか、様々な形状の切り抜き部を型押して形成できる。
【0023】
しかし、別の形態では、切り抜き部を、丸のこ等で直線的に切断することで作成できる。
【0024】
切り抜き部によって、少なくとも頂部パネルと底部パネルの間のパネルの容量を50%以上削減することができる。しかし、頂部パネルと底部パネルも切り抜き部を含むことができる。重量を全体で50%以上削減することが可能である。例えば、これまで従来技術によって作成されるプラスタグラットは約7.5キログラムであった。改善されたプラスタグラットは、実質的に初期製品の強度を維持しながら、約3.5キログラムから4.2キログラムにすることができる。
【0025】
本発明は、単純で問題が発生しない方法で動作する、折り曲げたシート材料から成る改善されたグラットを提供することが分かる。
【0026】
本発明のさらなる態様は、上述した折り曲げ装置と型押し工程を採用したプラスタグラット製造機械を提供することである。
【0027】
本発明のさらに別の態様は、シート材料を標準長さの部材に自動的に切断する機械を提供することである。その後、このような部材を折り曲げ装置へ送る前に、これらの上方面と下方面の折り線に沿って、折り目付け、部分的な切断又は断裁が施される。
【0028】
ある形態では、蛇腹状に折り曲げたプラスタグラットを、型押し工程において作成することができ、この型押し工程では、1枚のプラスタボードの下に配置された一連の平行断裁ブレードと、同1枚のプラスタボードの上に配置された一連の平行断裁ブレードとを、均等な間隔で離間させると共にずらして整列させることによって、切断機構において両平行断裁ブレードが互いに接近し、その結果折り線が形成される。好ましくは、これらの切断ラインはプラスタボードの幅全体にわたって延びているが、しかし高さには一部分にしかわたっていないため、外面は接続した状態が保たれ、パネルを蛇腹状に折り曲げてプラスタグラットを形成することが可能になる。
【0029】
型押し工程は、さらに、断裁切断線同士の間において各パネルに切り抜き部を作成するために、切り抜きブレードを含むことができる。
【0030】
ある形態では、切り抜きブレードは相互合致係合でき、切り抜き部の切り口がきれいになるように各々形成された一連の雄刃と雌刃である。
【0031】
あるいは、プラスタボードを貫通する断裁を実行することで、積層して1つのプラスタグラットと成る一連の各々のパネルを形成してもよい。
【0032】
本発明のまたさらなる態様は、折り曲げたプラスタボード部材同士を収縮包装によって自動的に固定し、プラスタグラットの完成品を形成する機械を提供することである。
【0033】
本発明の別の態様は、プラスタグラットの完成品を列状に積層する機械を提供することである。
【0034】
本発明をより容易に理解できるように、本発明の様々な実施形態を、図面を参照した例証のみの方法で説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図面、特に図1、図2を参照すると、プラスタグラット11は、標準長さに切断した端切れであってよいプラスタボードシートで形成されており、シート両側の平行線15にかけて部分的に断裁するか、又は折り目を付けることで折り線を設ける。折り目を付けるか、又は部分的に断裁したシートを、蛇腹状に折り曲げた矩形パネル13、14、19に折り曲げることで、複数枚のプラスタボード又は他のシートを、フォークリフトで使用できるように十分に間隔を持って配置することができる、使用可能なブロック型グラット11を形成する。
【0036】
重量を50%以上削減するために、平行折り曲げ線内に切り抜き部21が作られている。図1、図2、図3、図5、図11では、様々なサイズの円形切り抜き部を上から掘削又は型押しすることによって空洞が形成されている。図1の場合、切り抜き部は、頂部パネル12、底部パネル19を含んでいない。図11では、空洞は、円形切り抜き部掘削又は型押し機構の一部分のみによって形成されている。
【0037】
図9では、空洞は、星型の切り抜き手段を型押しすることで形成されている。必要とされるあらゆる形状が切り抜きが可能であることは明白である。掘削によって円形切り抜き部を、型押しによって様々な形状の切り抜き部を形成することができる。図9では、星型を使用してこれを示しているが、任意の形状、さらには企業ロゴさえも採用できる。
【0038】
切断工程は、シートを折り曲げる以前に実施してもよい。別の形態では、パネル12から19を蛇腹状に折り曲げた後に切り抜き工程を実施している。
【0039】
図1、図2に示すように、外部パネル12、19は切り抜きされず、内部空洞21を含んだ非中空ブロックという外観をプラスタグラット11に持たせている。
【0040】
プラスタグラットは型押し工程によって作成されるが、この工程では、1枚のプラスタボードの下に位置する一連の平行断裁ブレードと、同じプラスタボードの上に位置する一連の平行断裁ブレードを均等な間隔で離間させ、しかしずらして整列させることによって、切断機構において両平行断裁ブレードが互いに接近し、折り線を形成する。これらの切断ラインはプラスタボードの幅全体にわたって延びているが、しかし高さには一部分にしかわたっていないため、外面は接続した状態が保たれ、パネルを蛇腹状に折り曲げてプラスタグラットを形成することが可能になる。型押し工程は、断裁された切断ライン同士の間に各パネルの切り抜き部を作成する切り抜きブレードを含んでいる。切り抜きブレードは、相互合致係合でき、切り抜き部の切り口がきれいになるように各々形成された一連の雄刃と雌刃である。蛇腹状に折り曲げたプラスタボードグラットを整列、層収縮包装することで、完全なプラスタグラットが形成される。
【0041】
支持構造としての強度を提供するために、プラスタグラットを形成しているスタックパネル又は蛇腹状に折り曲げたパネルの各々は、頂部パネル12から底部パネル13へと直線的に延びる連続的支柱構造を形成するための、少なくとも部分的に整列して隣接した支持部分を有する。空洞21は、グラットの十分な強度を維持するように配置されている。隣接したパネル13、14の切り抜き部21は、強度を保持するために、連続した交差部材32と外周支持部材31を設けた連続した空洞を形成するべく折り曲げられる際に整列する。
【0042】
特に図4に示すように、支持支柱は、一つの態様では、外周支持支柱を形成する各パネルの外周構造31のみを残して、中心切り抜き部22によって形成されている。これが、提案されたグラットのうちで最も軽量のものである。
【0043】
さらに、支持構造は主として交差部材32を含んでおり、この交差部材32は、各パネルのある外周側から別の外周側へ延びており、隣接し、又は蛇腹状に積層した場合に2枚のパネルにかけて少なくとも部分的に重なることで、頂部パネル12から底部パネル19にまで連続した交差部材支持支柱を形成する。頂部パネル12と底部パネル19が切り抜きされない形状では、頂部パネルと底部パネルの任意部分が、切り抜き部を有する中間パネル13、14…の支持部材21又は22と隣接することが明白である。
【0044】
特に図1に示すように、強力な支持構造を形成するために、支持支柱31、32が、頂部パネル12から底部パネル19までの最短経路にわたって直線的に延びている。しかし、図8に示すように、支持支柱32は、頂部パネル12から底部パネル19まで直線的ではあるが、ある角度で延びることができる。
【0045】
図6、図7に示すように、別の実施形態では、スタックパネル又は蛇腹状に折り曲げたプラスタボードの縦端部あるいは側部からの切り抜きによって、空洞が形成されている。
【0046】
さらなる形態では、切り抜き部は、丸のこ等を使用した直線切り抜き部によって作成される。図10は、これを、グラット端部からの直線切断を有するものとして示している。
【0047】
切り抜きによって、少なくとも頂部パネルと底部パネルの間のパネルの容量の50%以上を除去することができる。しかし、頂部パネルと底部パネルが切り抜き部を含むことも可能である。総体的に重量を50%以上削減できる。例えば、事前に作成したプラスタグラットは約7.5キログラムであった。改善されたプラスタグラットは、約3.5キログラムから4.2キログラムであってよく、実質的に初期の強度を維持する。
【0048】
図12に、本発明のグラットを製造するための、一般的な機械サブアセンブリのプロセスラインのレイアウトを示す。一般的な機械サブアセンブリは以下を含む。
【0049】
・1.0 シートインフィードシステム
・2.0 断裁切断
・3.0 スライス及び穿孔システム
・4.0 プレスインフィード及び穴切断
・5.0 蛇腹状の折り曲げ
・6.0 収縮包装
・7.0 パレット化
1.0 シートインフィードシステム
このシート供給システムは、フォークリフトトラックがスチール製プラットホーム上に積層プラスタボードを位置決めし、プラスタボードを基準支柱に整える範囲から成り、これにより積層スタックがインフィードラインと平行であることが確認できる。このシステムには、機械製品サイズの変更に対応するために、スタック長さを自動的に検出するセンサが取り付けられている。
【0050】
次に、スチール製プラットホームがプラスタボードのスタックを、6個から8個の吸引カップが取り付けられた空圧動作式装置によって取り上げられるように、所与の高さにまで上昇させる。その後、この装置がカップに真空を付加して頂部ボードを保持しながら、プラットホームを所与の高さにまで低下させる。
【0051】
次に、1組のピンチローラ内にシートの端部を供給するために、吸引カップフレームが横方向に向き、その後これが、断裁工程に向かうシートの他の部分にも引き継がれる。次に、吸引カップフレームがホームポジションへと戻り、次のプラスタボードシートが先述のプラットホームを介して取り上げ位置に到着するまで待つ。
【0052】
2.0 断裁切断
断裁部は頂部と底部(歯付きブレード)を有し、プラスタボードは先述のピンチローラ を介して切断するためにこれらの間に供給され、これらのブレードが共に垂直方向に移動してプラスタボードを決まった長さに剪断する。断裁部のアウトフィード側上には、プラスタボードを決まった長さに切断するべく精密に位置決めするための空圧式停止装置が設けられており、この長さは、制御パネルを介してプラスタボードの厚さを選択する操作者によって決定される。プラスタボードシートをパックスペーサとするための切断に加えて、シートの裁ちくずを、配送梱包材にするため、又は単にリサイクル目的で粉砕機にかけるために、約100mm幅の細片に切断する自動プログラム設定が設けられている。
【0053】
3.0 スライス及び穿孔システム
ボードは、決まった長さに切断された後、1組のピンチローラへ送られ、これらのローラがボードを掴持して、8枚で1組の回転切断及び穿孔ディスクに通す。これらのディスクは、プラスタボードを被覆している紙を貫通する切断縁を有し、この切断縁がボードの側部をスライスし、ボードの別の側部を穿孔することで、ボードの全長にわたって蝶番止めされた、蛇腹状化工程に用いる準備ができた9個の区間が形成される。
【0054】
4.0 プレスインフィード及び穴切断
スライス及び穿孔工程の後、ボードは機械停止部へ送られ、機械停止部がボードをプレスの中心線上に位置決めし、空圧式押圧装置は、ボードを待ちステーションへと押圧した後にホームポジションへ戻り、次のボードがスライス及び穿孔システムを通過し、機械停止部に到着すると、押圧装置がこの新規に到着したボードを待ちステーションのボード上へ押圧し、待ち状態のボードがプレス内へ強制移動され、待ちステーションへ行き着く。こうしてプレス内に押圧されたボードは、プレスプラテンの頂部と底部に設けた1組のブレードによって穴開けされ、ブレードによって切断されたプラスタボードのディスクがホッパ内に落ちて収集され、リサイクルのために裁断機へ送られる。穴あけされたボードは、別のボードがスライス及び穿孔システムを通り、待ちステーションへと押圧されるまでプレス内で待ち、これにより、この穴開けされたボードがプレスから出て、待ちステーションのボードがプレス内に位置決めされ、この工程が繰り返される。
【0055】
5.0 蛇腹状化
穴開けされたボードはプレスを出ると、今度は、ボードを蛇腹状化機械内に供給するための待ちコンベヤ上に押圧される。この機械は、スライス/穿孔、及び穴開けされた平坦ボードを、部分的に折り曲げられたプラスタボードスラットのブロックに形成するべく取り上げるために、蛇腹状ブレードと空圧式装置から成っている。次に、部分的に折り曲げたスラットがコンベヤに沿って空圧駆動式ロールオーバ装置へと運ばれ、この空圧駆動式ロールオーバ装置はスラットを取り上げ、これを90°以上回転させることで白木片に似せるが、これを「パックスペーサ」と呼ぶ。パックスペーサは、次にインフィード側の収縮包装機械へと送られる。
【0056】
6.0 収縮包装
蛇腹状化及びロールオーバ工程の後に、パックスペーサは収縮包装機械内に供給される。この機械は、パックスペーサをプラスチックフィルムで完全に包装できるようにするための空圧式及び電気式装置から成る。こうして包装されたパックスペーサは、次に加熱トンネルへ送られ、ここでは、完全性を補助し、要素から保護し、さらに壁の小片がパックスペーサから落下することを防止するために、プラスチックフィルムをパックスペーサの外側に密着して収縮させる。
【0057】
7.0 パレット化
収縮包装工程に続いて、パックスペーサは、収縮トンネルから、操作者制御パネルを介して自動的にサイズ変更することができる端部停止位置へ送られ、その後パックスペーサが、停止バーに取り付けられたスイッチをオンにして押圧器シリンダを始動させると、このシリンダがパックスペーサを積み上げテーブルへ向ける。この工程は、所望数のパックスペーサが積み上げられて全層の形成が終了するまで繰り返される。この時点で、機械プログラムがパレタイザに、待ち状態にある完全層を取り上げ、垂直及び平行移動するグリッパヘッドを介して、床、又は2つの載荷セルのうちの1つにおけるコンベヤが取り付けられたパレットへと搬送するように指示するが、この工程は、完全層が先行の層へ90°回転された後に1つ前の完全層の頂部上へと低下される部分を除いて繰り返される。このパレット化工程は、所望数の層に到達するまで(方位を交互に違えながら)繰り返される。パレットが一杯になると、機械保護部が、作業員を機械部品から保護する目的で、一杯になった特定の載荷セルを閉鎖及び隔離し、このパレットはセルから出されて倉庫内に向けられ、一杯になったパレットが、載荷の準備が整った空のパレットと交換される。一杯になったパレットと空のパレットの移し替えが完了するまで、パレタイザは、パックスペーサの製造に合った速度で別のセルへ載荷を交換する。
【0058】
本発明は、単純でトラブルが起きない方法で動作する、折り曲げ、又は積層されたシート材料から成る、改善された軽量グラットを提供することがわかる。
【0059】
本発明の精神から逸脱しない限り、本発明の好ましい実施形態の詳細に多くの変更を加えられることが当業者には明白だろう。したがって、本発明の範囲はこのような変形を含むものとして理解されるべきである。
【0060】
本願明細書では、「含む」「含んでいる」等、及び「備える」、「備えている」等といった言葉は同義語として考慮されるべきであり、又、非限定的な意味を与えられるものであるとし、さらに、これらは他の追加物、構成要素、整数、又はステップを除外することを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1実施形態によるプラスタグラットの斜視図である。
【図2】図1のプラスタグラットの斜視図であり、頂部パネルを開放した状態にある。
【図3】本発明の第2実施形態によるプラスタグラットの斜視図であり、折り曲げた後に、頂部パネルと底部パネルを貫通してグラット全体に穿孔を施している。
【図4】本発明の第3実施形態による、外周支持型のプラスタグラットの斜視図である。
【図5】本発明の第4実施形態によるプラスタグラットの斜視図であり、異なるサイズ及び形状の採用が可能であることのみを示す目的から、サイズの異なる穴を表示している。
【図6】本発明の第5実施形態によるプラスタグラットの斜視図であり、グラットの側部に穴を穿孔できることを示している。
【図7】本発明の第6実施形態によるプラスタグラットの斜視図であり、グラットの端部に穿孔した穴を示している。
【図8】本発明の第7実施形態によるプラスタグラットの斜視図であり、対角的な穴は支持力はほぼ同じであるが、より大きな重量削減が得られる。
【図9】本発明の第8実施形態によるプラスタグラットの斜視図であり、使用できる異なる形状又はロゴを表すための型押し切り抜き部を示す。
【図10】本発明の第9実施形態によるプラスタグラットの斜視図であり、丸のこ又は断裁によって提供できる、グラットの縁からの直線的な切断を示す。
【図11】本発明の第10実施形態によるプラスタグラットの斜視図であり、切断は中心決めされていなくてもよいことを示す。
【図12】本発明のグラットを製造するための、一般的な機械サブアセンブリのプロセスラインレイアウトである。
【図13】図12のプレスアセンブリの斜視図である。
【図14】図13のプレスでの使用に適したダイの平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記シートを所定の基準長さに切断することと、折り線を提供するために、シートの対向する側部上の平行線に従って折り目をつけるか部分的に断裁することと、重量を削減するために、平行折り線内に切り抜き部を作成することと、フォークリフトによって使用できるようプラスタボードのシートを十分に離間させられることができる使用可能なグラットを形成するために、蛇腹状に折り曲げたパネル部材へと折り曲げることによって、プラスタボードシートから成るプラスタグラットを製造する方法。
【請求項2】
前記プラスタグラットが内部空洞を含むが非中空ブロックであるという外観を有するように、前記外部パネルには切り抜きが施されない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
プラスタグラットを形成している蛇腹状に折り曲げたパネルの各パネルが、頂部パネルから底部パネルへと直線的に延びた連続的な支柱構造を形成するために、隣接し、少なくとも部分的に整列した支持部を有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記蛇腹状に折り曲げたプラスタボードグラットは整列され、層収縮包装されて完全なプラスタグラットを形成する、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
プラスタボード又は他のシート材料のスタックの間のスペーサ又はライザーとして採用できるプラスタグラットであり、前記グラットは、積層したパネル部材、又は蛇腹状のパネル部材から形成され、前記パネルは、重量を削減するために、1つ以上の切り抜き部を有する、プラスタグラット。
【請求項6】
前記プラスタグラットが内部空洞を含むが非中空ブロックであるという外観を有するように、前記外部パネルは切り抜きが施されない、請求項5に記載のグラット。
【請求項7】
頂部パネルから底部パネルへと直線的に延びている連続した支柱構造を形成するために、プラスタグラットを形成している前記積層したパネル、又は蛇腹状のパネルの各々は、隣接し、少なくとも部分的に整列した支持部を有する、請求項5又は6に記載のグラット。
【請求項8】
前記空洞は、十分なグラット強度を維持するために配置されており、又、隣接したパネルの前記切断部が、強度を保持するために、交差部材と外部又は外周部材とで構成された連続的な支持支柱を備える連続した空洞を形成するべく整列する、請求項7に記載のグラット。
【請求項9】
前記支持支柱は、前記頂部パネルから底部パネルまでの最短経路にわたって直線的に延びている、請求項8に記載のグラット。
【請求項10】
前記支持支柱は、前記頂部パネルから底部パネルにまで、ある角度において直線的に延びている、請求項8に記載のグラット。
【請求項11】
使用時に、連続した直線支持支柱が必要な支持方向と一致する場合には、前記支持支柱は、前記スタックの側部から、対向する側部にまで延びている、請求項8に記載のグラット。
【請求項12】
前記支持支柱は、外周支持支柱を形成するために、各パネルの外周構造を残した中心切り抜きによって形成されている、請求項8に記載のグラット。
【請求項13】
前記支持構造は交差部材を含み、前記交差部材は、頂部パネルから底部パネルにまで連続した交差部材支持支柱を形成するために、各パネルの1つの外周側部から別の側部へと延びると共に、隣接して積層された、又は蛇腹形状をした2枚のパネルにかけて少なくとも部分的に重なる、請求項8に記載のグラット。
【請求項14】
前記蛇腹状に折り曲げたプラスタボードグラット又は積層された個別パネルは整列され、これらの層は収縮包装されて完全なプラスタグラットを形成している、請求項5から13のいずれか1項に記載のグラット。
【請求項15】
プラスタボード又は他のシート材料のスタックの間にスペーサ又はライザーとして採用できるプラスタグラットを製造する装置であって、前記グラットは、蛇腹状のパネル部材から形成され、前記パネルは、重量を削減するために1つ以上の切り抜き部を有し、前記装置は、
プラスタシートインフィード手段と、
直線切断手段と、
折り目付け又はスライス手段と、
前記プラスタシートに穴開けするように適合されたプレスと、
蛇腹状化手段と、
を備える、装置。
【請求項16】
収縮包装手段を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
パレット化手段を含む、請求項15又は16に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2007−527822(P2007−527822A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501063(P2007−501063)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【国際出願番号】PCT/AU2005/000303
【国際公開番号】WO2005/085558
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(507189105)グリーン・ドッグ・パック・スペイサーズ・ピーティーワイ・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】Green Dog Pack Spacers Pty Ltd
【住所又は居所原語表記】6 Donald Street,Guildford,NSW 2161 Australia
【Fターム(参考)】