説明

改良されたエアウェイ装置

遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備するヒトまたは動物使用のためのエアウェイ装置であって、その遠位端は喉頭カフによって囲繞され、カフは非膨張可能であり、カフの面領域が患者の喉頭口上に滑り嵌めするように適合されるような形状に予め形成され、チューブの外側プロファイルは、カフに合致し始めるチューブの遠位端とチューブの近位端との間で実質的に均一であり、カフの面領域は、ショア硬度Aスケールの0から30の材料から形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療装置に関し、特に、喉頭エアウェイ装置およびその製造方法に適用可能であるが、それらに限定されることはない。
【背景技術】
【0002】
自発的に呼吸する麻酔をかけられた患者に、麻酔からの回復中に、集中治療における一定群の患者を離脱する際に、または、蘇生中に、透明でハンドフリーのエアウェイを提供するために、広く様々な装置が公知であり、現在使用されている。多数のこれらの装置が、出願人の同時係属の先の出願、英国特許第GB2,393,399A号(ナジール(Nasir))に挙げられており、そのテキストがここに参照して取り込まれ、これは、本開示の一体部分を形成すると意図される。英国特許第GB2,393,399A号には、患者の喉頭構造物に解剖学的に嵌りそれとの封止を形成するように適合された柔軟な喉頭カフを有する新しい種類のエアウェイ装置が記載されている。この装置の一定の実施の形態の重要な特徴は、エアウェイチューブのまわりに位置するいわゆる口腔スタビライザであり、患者の舌の前部側面に入れ子状になるように設計される。
【0003】
これらの装置の喉頭カフは一般に非膨張可能(non-inflatable)であるが、満足のいく封止を形成するために患者の喉頭口の個別詳細に適合することができる柔軟な変形可能な材料から形成される。何らかの形態のスタビライザを組み込み、挿入中にカフを突きとめ、使用中にずっと喉頭口に良好な気密接触を維持することが必要であるとみなされたのは、これらのカフの非常に柔軟で変形可能な性質のためである。「使用」は、麻酔下で手術台上に何時間もいる患者に関与することができ、そのような治療に理想的ではない敵対状態に関与する事故および緊急状態における使用にも関与することができることに留意すべきである。
【0004】
思いがけなく、スタビライザは、依然として望ましいものではあるが、カフと患者の喉頭口との間に良好な気密封止を達成するために必須ではないことがわかった。口腔スタビライザは重量とコストとの両方を加えるため、この特徴を設計から排除する際に明確な利点がある。重量およびコストは両方とも、特に、品目が単回使用または使い捨て品目として意図されている場合に、重要である。
【0005】
予め形成された/予め充填された解剖学的カフとして製造することによって且つ胃チャネル(gastric channel)を潜在的に除去することによって、喉頭カフの材料を減少することが可能であるともみなされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、使用するのが簡単且つ効果的であり、製造するのにコスト効果的であるエアウェイ装置を提供することである。
【0007】
単回使用品目が関係する場合には、製造のコスト、および、このコストを最小限にすることが、重要である。本発明のさらなる目的は、品目ごとの単位コストを最小限にすることができるエアウェイ装置を製造するためのコスト効果的な方法を提供することである。
【0008】
口腔スタビライザが操作を高めないが邪魔もしない臨床状況の必要性を満たすことも本発明の目的である。たとえば、多くの眼科(opthamalogical)および顎顔面または歯科の手術において、補強チューブの使用が好適であるが、チューブは一方の端へ可撓的に動き、患者に気道を提供し続けながら、操作に干渉しないからである。要約すると、用途によって口腔スタビライザを備えたエアウェイ装置を有することが有利であることもあるが、これが不利であるいくつかの用途があることがわかった。事実、口腔スタビライザを有することが実際的ではない用途がいくつかある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様は、添付の特許請求の範囲に記載されているようなエアウェイ装置を提供する。
【0010】
したがって、第1の実施の形態にしたがって、遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備するヒトまたは動物使用のためのエアウェイ装置が提供され、その遠位端は喉頭カフによって囲繞され、カフは非膨張可能であり、カフの面領域が患者の喉頭口上に滑り嵌めするように適合されるような形状に予め形成され、チューブの外側プロファイルは、カフに合致し始めるチューブの遠位端とチューブの近位端との間で実質的に均一であり、カフの面領域は、ショア硬度Aスケールの0から30の材料から形成される。
【0011】
そのようなエアウェイ装置は、操作が効率的であり、且つ、製造するのにコスト効果的である。
【0012】
好ましくは、カフの面領域は、ショア硬度Aスケールの0から20の材料から形成され、より好ましくは0から5である。
【0013】
好ましくは、エアウェイチューブのプロファイルは、実質的に円形である。
【0014】
代替の実施の形態において、エアウェイチューブのプロファイルは、実質的に楕円形である。
【0015】
好ましくは、装置は、エアウェイチューブの遠位端からカフの近位端へ延在する胃チューブ通路をさらに具備する。
【0016】
好ましくは、胃チューブ通路は、実質的に装置の本体内に収容される。
【0017】
好ましくは、胃チューブ通路の遠位端出口は、中心でカフを出て、すなわち、装置の中心長手方向軸の線に沿って出る。
【0018】
あるいは、胃チューブ通路の遠位端出口は、装置の中心長手方向軸の一方の側へ変位されてもよい。
【0019】
胃チューブ通路の端出口が変位される場合には、装置の遠位端出口は、カフの開口面から見て、カフの中心長手方向軸の右側へ変位されることが好適であり、言い換えると、装置が使用されるときには患者の右手側である。これは、製造の容易さのためである。
【0020】
特に好適な実施の形態において、装置は、カフの面領域の開口のまわりに延在する1つまたはそれ以上の可撓性のあるフランジをさらに具備する。
【0021】
好ましくは、可撓性のあるフランジは、実質的にカフの開口の円周全体のまわりに延在する。
【0022】
好ましくは、複数のフランジが設けられ、上記フランジは、フランジが実質的に同心であるように、開口のまわりに互いから半径方向に間隔をおいて離れている。
【0023】
有利なことに、上記装置は、エアウェイチューブの近位端を気体供給へ接続するように適合されたコネクタをさらに具備する。
【0024】
好ましくは、上記コネクタは、上記エアウェイチューブ内に且つ上記エアウェイチューブの長さ方向に沿って少なくとも一部に延在し、バイトプロテクタとして作用し、患者がそれを噛むことによってエアウェイチューブを締め付けることを防止する。
【0025】
好ましくは、上記コネクタは、チューブが内側で円形ではない場合にエアウェイチューブの直径または内側断面が、コネクタが適所にあるときに、チューブの長さ方向に沿って実質的に一定のままであるように、エアウェイチューブの近位端で内側環状窪み内に嵌る。
【0026】
好ましくは、コネクタの遠位端は、使用の際に、エアウェイチューブのショルダに当接し、コネクタが一定の点を越えてエアウェイチューブ内に進むのを防止する。これは、チューブ内のショルダまたは窪みに座すコネクタ用の確実な嵌めを提供し、結果として、装置を通る気流に対してより低い抵抗になる。
【0027】
好ましくは、喉頭カフの面は、患者の喉頭口上に解剖学的的嵌合を形成するように適合され、患者の喉頭口の梨状陥凹(pyriform fossae)および披裂喉頭蓋(aryepiglottic folds)と良好な封止を形成するように設計された隆起を組み込む。
【0028】
好ましくは、患者の喉頭口上に解剖学的的嵌合を形成するように適合された喉頭カフの面は、窩、喉頭蓋、披裂喉頭蓋、梨状陥凹と、且つ、甲状軟骨および輪状軟骨の前方側面のまわりに、良好な封止を形成するように設計された隆起を組み込む。装置の遠位先端は、それ自体を、食道の開口上で、後方軟骨より下の下部喉頭の後方側面によって作られた窪み内に位置決めし、気道封止を形成するのを助けるだけではなく、逆流の可能性を防止する物理的楔としても作用する。
【0029】
好ましくは、患者の喉頭骨格上に解剖学的に嵌るように適合された喉頭カフの面は、喉頭骨格に供給する大動脈、静脈および神経の通過を可能にするように設計された溝を組み込む。
【0030】
好ましくは、喉頭カップの遠位先端は、使用の際に上部食道括約筋上にとどまるようにサイズづけられ形状づけられる。
【0031】
好ましくは、喉頭カップの遠位先端は、形状が実質的に凹状である。
【0032】
好ましくは、喉頭カフの面およびエアウェイチューブは、ショア硬度が異なる材料から形成される。
【0033】
代替の実施の形態において、喉頭カフの面およびエアウェイチューブは、ショア硬度が実質的に同一の材料から形成される。
【0034】
好ましくは、エアウェイチューブは、カフの裏または背部とともに、1つのショア硬度の材料から作られ、カフの面は異なるショア硬度の材料から作られ、カフの面がエアウェイチューブおよびカフの裏または背部よりも柔軟な材料から作られるようにする。
【0035】
本発明のさらなる態様によると、ヒトまたは動物使用に適切なエアウェイ装置を製造する方法が提供され、上記エアウェイ装置は遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備し、その遠位端は非膨張可能な喉頭カフによって囲繞され、上記方法は、
(i)モールドを提供するステップであって、モールドは、エアウェイ装置の形状を画定する内部容量を画定する内壁を含むステップと、
(ii)モールドの中空内部容量内に液体プラスチック材料を導入するステップと、
(iii)エアウェイ装置が異なるショア硬度の材料から作られることが必要である場合に、任意に、上記モールド内に第2の液体プラスチック材料を導入するステップと、
(iv)プラスチック材料を凝固させるステップと、
(v)エアウェイ装置をモールドから取り外すステップと、
を含む。
【0036】
好ましくは、上記方法は、成形過程が完了した後にコネクタがエアウェイ装置に接着されるように麻酔ガス供給に接続するのに適したコネクタを上記モールド内に挿入するステップも含んでもよい。
【0037】
本発明のさらなる態様にしたがって、ヒトまたは動物使用に適切なエアウェイ装置を製造する方法が提供され、上記エアウェイ装置は遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備し、その遠位端は非膨張可能な喉頭カフによって囲繞され、上記方法は、
(i)エアウェイチューブを提供するステップと、
(ii)モールドを提供するステップであって、上記モールドは、喉頭カフの形状を画定する内部容量を画定する内壁を含むステップと、
(iii)上記モールド内に上記エアウェイチューブを挿入するステップと、
(iv)モールドの中空内部容量内に液体プラスチック材料を導入するステップと、
(v)エアウェイ装置のカフが異なるショア硬度の材料から作られることが必要である場合に、任意に、上記モールド内に第2の液体プラスチック材料を導入するステップと、
(vi)プラスチック材料を凝固させるステップと、
(vii)エアウェイ装置をモールドから取り外すステップと、
を含む。
好ましくは、上記エアウェイチューブは、押出過程から形成される。
【0038】
本発明のさらなる態様にしたがって、ヒトまたは動物使用に適切なエアウェイ装置を製造する方法が提供され、上記エアウェイ装置は遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備し、その遠位端は非膨張可能な喉頭カフによって囲繞され、上記方法は、
(i)モールドを提供するステップであって、モールドは、喉頭カフの形状を画定する内部容量を画定する内壁を含むステップと、
(ii)モールドの中空内部容量内に液体プラスチック材料を導入するステップと、
(iii)エアウェイ装置が異なるショア硬度の材料から作られることが必要である場合に、任意に、第2の液体プラスチック材料を導入するステップと、
(iv)プラスチック材料を凝固させるステップと、
(v)エアウェイ装置をモールドから取り外すステップと、
(vi)エアウェイチューブを提供するステップと、
(vii)上記エアウェイチューブを上記喉頭カフに結合するステップと、
を含む。
【0039】
本発明のさらなる態様において、ヒトまたは動物使用に適切なエアウェイ装置を製造する方法が提供され、上記エアウェイ装置は遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備し、その遠位端は非膨張可能な喉頭カフによって囲繞され、上記方法は、
(i)エアウェイチューブを提供するステップと、
(ii)モールドを提供するステップであって、上記モールドは、喉頭カフの形状を画定する内部容量を画定する内壁を含み、エアウェイチューブを実質的に封入するステップと、
(iii)上記モールド内に上記エアウェイチューブを挿入するステップと、
(iv)モールドの中空内部容量内に液体プラスチック材料を導入し、カフの裏部を形成し剛性エアウェイチューブを実質的に覆うステップと、
(v)エアウェイ装置のカフが異なるショア硬度の材料から作られることが必要である場合に、任意に、上記モールド内に第2の液体プラスチック材料を導入するステップと、
(vi)プラスチック材料を凝固させるステップと、
(vii)エアウェイ装置をモールドから取り外すステップと、
を含む。
【0040】
好ましくは、上記エアウェイチューブは、押出過程から形成される。
【0041】
次に、本発明は、添付の図面を参照して、例としてのみ説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
本発明の実施の形態は、下記に例としてのみ説明される。これらの例は、現在出願人に知られている本発明を実現する最良のやり方であるが、これを達成することができる唯一のやり方ではない。
【0043】
本願で使用されるように、人体に対する解剖学上の用語「前面の」および「後面の」は、それぞれ、他の場所に対して、身体の正面および背面にもっとも近い場所を意味する。本説明の文脈において、「近位の」は、麻酔呼吸システムに接続するのにもっとも近い装置またはその部分の端を意味する。「遠位の」は、麻酔呼吸システムからもっとも遠い装置またはその部分の端、あるいは、装置のカフ端を意味する。「側方の」という用語は、他の場所に対して、身体の右側または左側への場所を意味する。「両側の」という用語は、他の場所に対して、身体の右側および左側の両方の場所を意味する。「中央の」または「中央に」という解剖学的構造上の用語は、身体の右側および左側の両方の場所に対して、身体の中心または中線へ向かう場所を意味する。
【0044】
図1を参照すると、これは、全体として10で示される、本発明の第1の実施の形態にしたがったエアウェイ装置の正面、背面および側面の立面図を例示する。これは、エアウェイチューブ11を具備し、これは、その近位端12で、従来の種類の麻酔呼吸システムに接続するのに適切な15mmのまたは他のコネクタ18に終端する。エアウェイチューブの遠位端13のまわりに、患者の喉頭口領域に対応するように、形状および輪郭が適合された喉頭カフまたはカップ14が形成される。この文脈において、カフおよびカップという用語は、等価の意味を有する。それらは、使用中に患者の喉頭口を覆いそれと封止を形成するように適合されるエアウェイチューブの遠位端にある装置の要素を意味する。ヒトの喉頭口領域の生体構造は、専門家にはよく知られている。これは、それに対する鍵とともに、英国特許第GB2,393,399号の図1に幾分詳細に例示されており、その両方は、参照してここに取り込まれる。
【0045】
カフ14は、カフの面または正面領域に開口17を有し、カフの裏または背部部分は閉鎖される。カフの面の開口17はエアウェイチューブ11に直接接続し、気体がコネクタ18からエアウェイチューブを通って且つカフの開口面から、自由に流れるようにする。
【0046】
図1に示される特定のカフは、梨状陥凹および披裂喉頭蓋と良好な封止を形成するように設計された顕著で識別可能な突出部または隆起15、16をカフ面に組み込む。15、16におけるカフの突出部は、喉頭骨格へ前外側に位置決めされ、梨状陥凹および披裂喉頭蓋に嵌ることによって解剖学的封止を与え、甲状腺および輪状軟骨へ、および後部軟骨(小角軟骨および楔状軟骨)へ、後下側に空間をあけることが認識される。したがって、側立面図において、カフの面は平らで平坦な表面ではなく、カフ面の一般平面上に突出する領域を含む。さらに、任意に、カフ面の一般平面より下にある領域があってもよい。これらの形状づけ、および、開口17のまわりのカフ面の表面の一般的なサイズ、形状および構成は、本発明の重要な特徴である。
【0047】
薄い可撓性のあるフェザー状のフランジ20および21は、実質的にカフの面領域における開口17の円周のまわりに延在する。これらのフランジは、カフのモールディングの一体部分として形成されることが好ましく、カフを形成するのに使用される材料が非常に柔軟な性質であるため、これらのフランジは特に柔軟であり成形しやすい。その目的は、喉頭口形状におけるいずれの個別の患者の変化に対処し、且つ、カフと喉頭構造物との間に効率的で効果的な封止を形成するのに貢献することである。この設計によって且つカフを解剖学的にぴったりあうように設計することによって、実験から手に入る封止圧力は、12〜40cmH2Oの範囲内であり、これは、換気に十分である。
【0048】
これらのフランジは、図1に示されるように、開口17を完全に取り巻く必要はないが、開口円周を完全に囲繞することが好ましく、そうしながら、カフの正面の全体的輪郭に従う。フランジ20および21は、各フランジが一体的な品目またはユニットであるように、わずかに離れて間隔をおかれる。フランジは、一方のフランジが他方を囲繞するように、開口のまわりに互いに半径方向に間隔をおかれる。この文脈において、「半径方向に」という用語は、広い意味を持ち、カフ面の一般平面に実質的に垂直な平面にある開口から延在する虚軸から各フランジの間隔あけを意味する。
【0049】
この実施の形態において、2つのフェザーフランジが示される。しかし、フランジがなくてもよく、1つのフランジまたは2つのフランジまたは3つ以上のフランジがあってもよい。言い換えると、フランジがまったくなくてもよく、または、複数のフランジがあってもよく、「複数の」は、本開示の文脈では、1つまたはそれ以上を意味する。
【0050】
カフのさらなる特徴は、カフ領域の近位端に位置する喉頭蓋レスト30である。この喉頭蓋レストは、喉頭蓋に対して解剖学的に位置決めされるようなサイズおよび形状であり、適切な封止を確実にし、喉頭蓋を喉頭口に向かう下向褶曲から戻って保持し気流に対する障害を回避する。この喉頭蓋レストは、喉頭カフから延在するリーフ状構造物の形態を取り、エアウェイチューブの近位端へ向けて戻って方向づけられる。この相対的なサイズおよび形状は、図9の30Aから見ることができる。この喉頭蓋レストの最適なサイズおよび形状は、実験によって決定される。
【0051】
次にエアウェイチューブに移ると、これは、図1に全体として11で示される。このチューブは、各端で実質的に均一な断面開口の中空シリンダの形態であり、コネクタ端12からカフ14の本体内に延在し、カフ開口17に接続する。エアウェイチューブの内径は、装置のサイズに依存し、一般に、小児サイズに対して成人サイズではより大きく、一般に、必要に応じて、内視鏡ガイド挿管用に適切にサイズづけられた気管内チューブを収容するように設計される。チューブの内径は、長さ方向に沿って実質的に均一であってもよいが、内径は変動してもよい。
【0052】
挿管に関しては、エアウェイはまた、逆行性挿管処置中に膨張可能な喉頭カフに対して有意な利益も有する。これは、膨張可能なカフが潜在的に穴を開けられ空気を抜かれることが可能であるためであり、これは結果として封止の欠如になり、換気の問題になる。
【0053】
チューブは、下記により詳細に説明される、曲げることができるプラスチック材料から形成される。カフに結合し始めるチューブの遠位端の領域を除いて、チューブの外側プロファイルは、カフに合致し始めるチューブ遠位端とチューブの近位端との間で実質的に均一である。「実質的に均一」という用語は、口腔スタビライザとして作用することができるチューブの領域はなく、すなわち、エアウェイチューブのいずれの側に延在する膨張領域がないことを意味する。言い換えれば、チューブのいずれの側に延在し且つ一般にプロファイルがエアウェイチューブ自体よりも広いチューブのセクションはない。エアウェイチューブの内径は、チューブが円形のまたは長円形の外側プロファイルを有しても有さなくても、実質的に均一で円形であることが好ましく、カフ内のエアウェイチューブの遠位開口は、単一の開口であり、装置を通る流れに対する抵抗を減じるのを助ける。
【0054】
エアウェイチューブは、様々なプロファイルで形成されることができる。図1および2に例示された実施の形態において、エアウェイチューブの一般的な外側プロファイルは、実質的に円形である。これは、図2(D)にもっとも明らかに見ることができる。対照的に、図3および4に例示された実施の形態において、エアウェイチューブは、略楕円形の外側プロファイルを有するが、エアウェイチューブを通って進む内腔は、断面が実質的に円形である。これらは、設計者が選択してもよい多くのプロファイルの2つにすぎない。
【0055】
エアウェイチューブの端に嵌るコネクタ118は、図10により詳細に示される。この実施の形態から、注意すべき2つの重要な特徴がある。第1に、コネクタの長さは、従来のコネクタよりも有意に長く、使用において、患者の口内に入りその歯を越えて延在するようにする。そのようにして、バイトプロテクタとして作用し、患者が、エアウェイチューブの比較的柔らかい材料を通して誤って噛むのを防止する。エアウェイ装置を噛み且つ特にまたは完全に気流を塞ぐ患者は、一定の処置では且つ一定の患者で問題である。第2に、コネクタは、成形過程によってエアウェイチューブ内に形成された窪み内に嵌る。このようにして、エアウェイチューブ109の内側表面は、実質的に滑らかで均一である。チューブの内径は、コネクタの近位開口からカフ内に開口する遠位端へ、実質的に均一である。したがって、コネクタの内側端で内径の有意なステップ変化はなく、これは、改良された気流へ導き流れに対する抵抗が低くなる。この配列は、線E−Eに沿った断面である図10(C)に特に示される。
【0056】
エアウェイチューブに加えて、図1〜4に示される実施の形態は、装置の遠位端にある開口42から装置の近位端にある開口41へ延在する第2の通路40を含む。この第2の胃チューブ通路は、EMS中にまたは入院前気道管理中に、麻酔を妨害せずに、手術者が胃チューブを下へ患者の胃内に進めるのを可能にする。この第2の胃チューブ通路はまた、使用中に受動性逆流の場合に、いずれの胃の吸引を検出するのも可能にする。この第2の胃チューブ通路は、小内腔胃チューブが装置を通って容易に進むのを可能にするように、十分大きくなければならない。典型的に、胃チューブ通路は、6〜14の間のフレンチゲージ直径である。
【0057】
図1および3に示される胃チューブ通路40および140は、実質的にエアウェイ装置の本体内に収容されて示される。しかし、この通路は、新しい主要本体の外側に、たとえば、側方向にまたは装置本体の背部面に沿って、走ることができることもまた可能である。
【0058】
これらの実施の形態における通路の別の特徴は、それが、装置の中心長手方向軸の一方の側部に変位されることであり、この場合は、カフの開口面から見て、中心長手方向軸の右手側である。しかし、通路は、これは任意であるが、図11の242によって例示されるように、中線に沿って、または、装置の中心長手方向軸上で、出ることができる。
【0059】
さらなる実施の形態は、図7に例示される。この実施例において、喉頭カフは、エアウェイチューブの予め形成されたかまたは予め切断された片のまわりに形成される。これは、エアウェイチューブが、一方の端にコネクタを且つ他方の端上に成形されたカフを備えて比較的安価なPVCチューブ等から形成されてもよいため、コスト的に有利である。再度、エアウェイチューブは、プロファイルが円形であっても楕円形であってもよく、または、設計者によって選択された他のいずれのプロファイルであってもよい。
【0060】
図1(B)および3(B)および6(B)は、中でも、長手方向軸に沿った装置の略曲線形状を示す。この形状は、麻酔をかけられる患者の口/喉開口に対応して設計される。装置は可撓性がある一方、弾性的に変形可能であり、応力がかけられない状態ではこの凹面/凸面の形状に戻る傾向がある。
【0061】
チューブまたは他の品目を胃チューブ通路を通って進めるのに加えて、ガイドワイヤ等の品目を、エアウェイチューブを通って気管内に直接進めることが可能である。これを容易にするために、開口内のカフの内部表面150は、プローブを気管内に方向づけるように傾斜をつけられる(図8(C)を参照)。
【0062】
装置は、材料の専門家によって選択されるように、いずれの適切なプラスチック材料から構造されてもよい。ラテックスのない医療グレードシリコーンゴムが、1つの好適な材料である。囲繞する組織を過度に損傷するのを避けるために、カフは生地が柔軟でなければならない。この種類の装置を構造するための他の適切な材料として、ポリ塩化ビニル(PVC)、熱可塑性エラストマーたとえばスチレンブロックコポリマー(たとえば、スチレンブタジエンスチレン(SBS)、スチレンエチレンブチレンスチレン(SEBS))、および、熱可塑性オレフィン混合物(TPO)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性バルカニセート(TPV)、コポリエステル(COPE)、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX)、溶融処理可能ゴム、可撓性のあるコポリマーたとえばEVA、および、適切な場合にはその発泡バージョンが挙げられるが、それらに限定されない。
【0063】
適切な材料の選択に関与するさらに重要な要因は、透明性である。理想的には、構造物の単数または複数の材料は、実質的に澄んでいるかまたは透明でなければならない。これによって、麻酔医または手術者は、エアウェイの内腔を見ることができ、閉塞または他の問題をチェックすることができる。そのような透明な材料は、材料の専門家には公知である。
【0064】
硬度のショアAスケール上の好適な柔軟度(硬度)範囲によって、喉頭口に接触するカフの面用には30未満の硬度が最適である。好適な範囲によって、同一スケール上で0から20の間の値が好適であり、特に、0から5の範囲が好適である。カフの明らかな柔軟度は、カフ自体の本体内にキャビティまたはチャネルを形成することによってさらに適応されることができる。
【0065】
さらなる実施の形態において、カフは、流体たとえば空気または他の非毒性気体または非毒性液体が、予め充填されてもよい。この文脈において、流体という用語は、広い意味を有し、いずれの適切な気体、液体、蒸気またはその混合物またはその組み合わせを含み、材料の専門家とともに解剖/麻酔の分野の専門家によって決定され、設計される。カフは、特別な内腔圧力が一定に保たれるように、亜酸化窒素(麻酔ガス)が材料を通っていずれの有意な量まで拡散させないような材料から構造される。したがって、カフは、充填される流体および麻酔ガスに対して実質的に不透過でなければならないということである。
【0066】
あるいは、カフは、柔軟な発泡材料から形成されることができ、または、発泡充填されることができる。いずれの場合にも、これは、カフの面のまわりに柔軟で変形可能であるが形状づけられた表面を提供し、喉頭口領域の生体構造上に係合する。そのような発泡充填装置は、その領域における構造物に対するいずれの可能な損傷を最小限にし、依然として実質的に完全な封止を提供する。
【0067】
実質的に円形のエアウェイチューブと装置の長さ方向に沿って内側に走る胃チューブ通路とを備えた実施の形態の場合には(たとえば、図1および2に示されるように)、エアウェイチューブの内腔の中心は、エアウェイチューブ自体の中心または中線の軸の一方の側に変位することができる。この変位は、エアウェイチューブの内腔に並んで走るための、胃チューブ通路用の空間を提供する。この配列は、図2(D)にもっとも明らかに示される。胃チューブ通路は、事実、エアウェイチューブの外側本体内に収容される。この配列は、胃チューブ通路が装置の外側にあるかまたは装置の背部に装着される配列に比較して、整然とした流線型の概観を作る。
【0068】
本発明によるエアウェイ装置の製造および構造の材料に関して、カフの正面または開口面を、装置の残りのものよりも柔軟な材料から形成することが有利である。図1(B)は、カフの面上のより柔軟なプラスチック材料とカフ19の背部または裏部分上のわずかにより硬い材料との間のいわゆる「割れ目」32を示す。この割れ目の正確な位置は、設計者によって決定されるように変動してもよい。この線は、図9ではわずかに異なった位置に示され、特徴部132として示されている。
【0069】
この割れ目をカフの背面へ向けて動かすことによって、これは、カフ33、34の側部もまたより柔軟な材料から作られることを確実にする。したがって、側部は、より容易に変形され、これは、使用中にカフの挿入および除去の容易さに有意に貢献する。カフは、喉頭口上の空間を圧搾しその中に封止し、喉頭口をカップ状にし、換気用の良好な封止を形成する。カフが幅が減少し適所に圧搾するにつれて、エアウェイ開口は深さが増加する。深さのこの増加は、先行技術の装置の問題である、喉頭蓋が換気中にエアウェイを塞ぐ可能性を減少する。
【0070】
次に、主にエアウェイ装置、特に本発明によるエアウェイ装置および英国特許第GB2,393,399A号に記載のエアウェイ装置を製造する方法に移ると、数種類の新規でコスト効果的な方法が考案されている。これらは、ワンショットまたはツーショットプロセスを使用して単一ユニットとして装置を射出成形することを含む。そのような方法はまた、エアウェイチューブを押し出し、ワンショットまたはツーショットプロセスでチューブのまわりにカフを射出成形することも含む。
【0071】
したがって、エアウェイチューブは、押出または射出成形によって製造されてもよく、カフ部分は、ワンショットまたはツーショットの射出成形によって形成されてもよいということになる。
【0072】
したがって、本発明によるエアウェイ装置を作る1つの方法は、モールドを提供することであり、モールドは、エアウェイ装置の形状を画定する内壁を有し、上記モールド内に溶融された熱可塑性化合物を射出する。ひとたび冷却されると、品目はモールドから取り出される。さらなる実施の形態において、ツーショットプロセスが使用され、第1の硬度の溶融熱可塑性化合物が最初にモールド内に射出され、これは、モールドの所定の部分のみがポリマー材料で満たされるように、所定の位置に保持される。次いで、第2の溶融熱可塑性化合物が、モールドの残っている空間内に射出され、射出成形過程を完了する。このようにして、相対的により硬いエアウェイチューブおよびカフの背部部分を最初に形成することができ、カフの相対的により柔軟な面は、操作の第2の部分で形成することができる。あるいは、カフの面を最初に形成することができ、装置の残りが操作の第2の部分で形成される。
【0073】
代替の方法において、エアウェイチューブは、チュービングのより長い長さから所定の長さを押し出すかまたは切断することのいずれかによって、第1のステップで形成される。次いで、最終製品ではカフ領域になる中空空間を画定するモールドが、エアウェイチューブのまわりに置かれ、熱硬化性プラスチックが、ワンステップまたはツーステッププロセスでモールド内に射出される。
【0074】
第3の製造の実施の形態において、カフ領域を画定するモールドを使用して、ワンステップかまたはツーステップの射出成形過程のいずれかによって、カフを作る。このモールドから作られたカフは、エアウェイチューブを受け入れるように適合された窪みを含む。別個の単数または複数の操作において、エアウェイチューブは、押出によってまたは他の何らかのやり方で形成される。次いで、エアウェイチューブは、その目的のためにカフに設けられた窪み内に挿入され結合される。
【0075】
製造のさらなる方法にしたがって、成形過程を使用して、予め形成されたエアウェイチューブの端に喉頭カフを成形するだけではなく、エアウェイチューブ自体上に柔軟なコーティングも成形してもよい。これはより大きなモールドおよびより多くのプラスチック材料を必要とするが、これは、最終製品が、実質的に外側表面全体にわたって均一な仕上げを有するという利点を有する。これは、患者にはより柔軟であり、手術者には審美的(aesthetically)によりアピールする。装置の長さ方向の大半を走る予め形成されたエアウェイチューブを有することは、一定程度の弾性および剛性を与え、これは、非常に柔軟なプラスチック材料を使用するときには、特に有用である。
【0076】
これらの製造方法に使用されるプラスチック材料に関しては、これらは、材料の専門家によって決定され、一般に、選択された材料を一緒に結合する能力によってのみ限定される。ほんの一例として、典型的にPVCを使用して、エアウェイチューブ、カフ領域の全体、カフ領域の背部部分、または、これらの構成要素の間のいずれの封止を成形することができる。ポリオレフィンたとえばポリエチレンおよびポリプロピレンまたはポリウレタンを使用して、エアウェイチューブおよび/またはカフ領域の背部部分を形成することができる。熱可塑性エラストマーまたはシリコーンゴムを使用して、エアウェイチューブ、カフの面、カフの背部部分、カフ全体、および、その間のいずれの二次封止を成形することができる。
【0077】
この文脈において、「結合」という用語は、特に広い意味を有する。これは、2つまたはそれ以上の部分を永久的に一緒に結び付けるいずれの方法または過程を包含する。これは、分子結合、化学接着剤を使用するグルー接着、超音波溶接を含む溶接を含むが、それらに限定されることはない。結合の好適な単数または複数の方法は、この分野の材料の専門家によって選択される。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】実質的に円形のプロファイルのエアウェイチューブを有する本発明の第1の実施の形態にしたがったエアウェイ装置の正面、側面および背面の立面図である。
【図2】図1に示された実施の形態の様々な斜視図である。
【図3】実質的に楕円形のプロファイルのエアウェイチューブを有する本発明の第2の実施の形態にしたがったエアウェイ装置の正面、側面および背面の立面図である。
【図4】図3に示された実施の形態の様々な斜視図である。
【図5】胃チューブ通路のない実施の形態の様々な斜視図である。
【図6】本発明のさらなる実施の形態にしたがったエアウェイ装置の正面、側面および背面の立面図である。
【図7】図6に示された実施の形態の様々な斜視図である。
【図8】喉頭カフの背面、側面および正面の拡大立面図である。
【図9】カフの拡大図であり、カフが2つの異なるショア硬度の材料によって形成されるべき場合に存在するであろう異なるプラスチックの間の割れ目を詳述する。
【図10】バイトプロテクタとしても作用することができるコネクタを例示する図である。
【図11】胃チューブ通路がカフの先端から中線でまたは中心で出る喉頭カフの正立面図である。
【符号の説明】
【0079】
11 エアウェイチューブ
14 喉頭カフ又はカップ
15,16 隆起
17 開口
18 コネクタ
20,21 フランジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備するヒトまたは動物使用のためのエアウェイ装置であって、前記遠位端は喉頭カフによって囲繞され、前記カフは非膨張可能であり、前記カフの面領域が患者の喉頭口上に滑り嵌めするように適合されるような形状に予め形成され、前記チューブの外側プロファイルは、前記カフに合致し始める前記チューブの前記遠位端と前記チューブの前記近位端との間で実質的に均一であり、前記カフの前記面領域は、ショア硬度Aスケールの0から30の材料から形成されるエアウェイ装置。
【請求項2】
前記カフの前記面領域は、ショア硬度Aスケールの0から20の材料から形成される請求項1記載のエアウェイ装置。
【請求項3】
前記カフは、ショア硬度Aスケールの0から5の材料から形成される請求項1または2に記載のエアウェイ装置。
【請求項4】
前記エアウェイチューブのプロファイルは、実質的に円形である先行請求項のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項5】
前記エアウェイチューブのプロファイルは、実質的に楕円形である請求項1から3のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項6】
前記装置は、前記エアウェイチューブの前記遠位端から前記カフの近位端へ延在する胃チューブ通路をさらに具備する先行請求項のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項7】
前記胃チューブ通路は、実質的に前記装置の本体内に収容される請求項6記載のエアウェイ装置。
【請求項8】
前記胃チューブ通路の遠位端出口は、中心で前記カフを出て、すなわち、前記装置の中心長手方向軸の線に沿って出る請求項6または7に記載のエアウェイ装置。
【請求項9】
前記胃チューブ通路の前記遠位端出口は、前記装置の前記中心長手方向軸の一方の側へ変位される請求項6または7に記載のエアウェイ装置。
【請求項10】
前記装置は、前記カフの前記面領域の開口のまわりに延在する1つまたはそれ以上の可撓性のあるフランジをさらに具備する先行請求項のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項11】
前記可撓性のあるフランジは、実質的に前記カフの前記開口の円周全体のまわりに延在する請求項10記載のエアウェイ装置。
【請求項12】
複数のフランジが設けられ、前記フランジは、前記フランジが実質的に同心であるように、前記開口のまわりに互いから半径方向に間隔をおいて離れている請求項10または11記載のエアウェイ装置。
【請求項13】
前記装置は、前記エアウェイチューブの前記近位端を気体供給へ接続するように適合されたコネクタをさらに具備する先行請求項のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項14】
前記コネクタは、前記エアウェイチューブ内に且つ前記エアウェイチューブの長さ方向に沿って少なくとも一部に延在し、バイトプロテクタとして作用し、患者がそれを噛むことによって前記エアウェイチューブを締め付けることを防止する請求項13記載のエアウェイ装置。
【請求項15】
前記コネクタは、前記チューブが内側で円形ではない場合に前記エアウェイチューブの直径または内側断面が、前記コネクタが適所にあるときに、前記チューブの長さ方向に沿って実質的に一定のままであるように、前記エアウェイチューブの前記近位端で内側環状窪み内に嵌る請求項13または14記載のエアウェイ装置。
【請求項16】
前記コネクタの遠位端は、使用の際に、前記エアウェイチューブのショルダに当接し、前記コネクタが一定の点を越えて前記エアウェイチューブ内に進むのを防止する請求項15記載のエアウェイ装置。
【請求項17】
前記喉頭カフの前記面は、患者の喉頭口上に解剖学的嵌合を形成するように適合され、患者の喉頭口の梨状陥凹および披裂喉頭蓋と良好な封止を形成するように設計された隆起を組み込む先行請求項のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項18】
患者の喉頭口上に解剖学的嵌合を形成するように適合された前記喉頭カフの前記面は、窩、喉頭蓋、披裂喉頭蓋、梨状陥凹と、且つ、甲状軟骨および輪状軟骨のまわりに、良好な封止を形成するように設計された隆起を組み込む請求項17記載のエアウェイ装置。
【請求項19】
患者の喉頭骨格上に解剖学的に嵌るように適合された前記喉頭カフの前記面は、前記喉頭骨格に供給する大動脈、静脈および神経の通過を可能にするように設計された溝を組み込む先行請求項のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項20】
喉頭カップの遠位先端は、使用の際に上部食道括約筋上にとどまるようにサイズづけられ形状づけられる先行請求項のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項21】
前記喉頭カップの前記遠位先端は、形状が実質的に凹状である請求項20記載のエアウェイ装置。
【請求項22】
前記喉頭カフの前記面および前記エアウェイチューブは、ショア硬度が実質的に同一の材料から形成される先行請求項のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項23】
前記喉頭カフの前記面および前記エアウェイチューブは、ショア硬度が異なる材料から形成される請求項1から21のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項24】
前記エアウェイチューブは、前記カフの裏または背部とともに、1つのショア硬度の材料から作られ、前記カフの前記面は異なるショア硬度の材料から作られ、前記カフの前記面が前記エアウェイチューブおよび前記カフの前記裏または背部よりも柔軟な材料から作られるようにする請求項1から18のいずれか1項に記載のエアウェイ装置。
【請求項25】
実質的に、添付の図面を参照して本願に説明され且つそのいずれの組み合わせに例示されたようなエアウェイ装置。
【請求項26】
ヒトまたは動物使用に適切なエアウェイ装置を製造する方法であって、前記エアウェイ装置は遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備し、前記遠位端は非膨張可能な喉頭カフによって囲繞される方法において、
(i)モールドを提供するステップであって、前記モールドは、前記エアウェイ装置の形状を画定する内部容量を画定する内壁を含むステップと、
(ii)前記モールドの中空内部容量内に液体プラスチック材料を導入するステップと、
(iii)前記エアウェイ装置が異なるショア硬度の材料から作られることが必要である場合に、任意に、前記モールド内に第2の液体プラスチック材料を導入するステップと、
(iv)前記プラスチック材料を凝固させるステップと、
(v)前記エアウェイ装置を前記モールドから取り外すステップと、
を含む方法。
【請求項27】
成形過程が完了した後にコネクタが前記エアウェイ装置に接着されるように麻酔ガス供給に接続するのに適したコネクタを前記モールド内に挿入するステップも含む請求項26記載の方法。
【請求項28】
ヒトまたは動物使用に適切なエアウェイ装置を製造する方法であって、前記エアウェイ装置は遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備し、前記遠位端は非膨張可能な喉頭カフによって囲繞される方法において、
(i)エアウェイチューブを提供するステップと、
(ii)モールドを提供するステップであって、前記モールドは、喉頭カフの形状を画定する内部容量を画定する内壁を含むステップと、
(iii)前記モールド内に前記エアウェイチューブを挿入するステップと、
(iv)前記モールドの中空内部容量内に液体プラスチック材料を導入するステップと、
(v)前記エアウェイ装置の前記カフが異なるショア硬度の材料から作られることが必要である場合に、任意に、前記モールド内に第2の液体プラスチック材料を導入するステップと、
(vi)前記プラスチック材料を凝固させるステップと、
(vii)前記エアウェイ装置を前記モールドから取り外すステップと、
を含む方法。
【請求項29】
前記エアウェイチューブは、押出過程から形成される請求項28記載の方法。
【請求項30】
ヒトまたは動物使用に適切なエアウェイ装置を製造する方法であって、前記エアウェイ装置は遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備し、前記遠位端は非膨張可能な喉頭カフによって囲繞される方法において、
(i)モールドを提供するステップであって、前記モールドは、喉頭カフの形状を画定する内部容量を画定する内壁を含むステップと、
(ii)前記モールドの中空内部容量内に液体プラスチック材料を導入するステップと、
(iii)前記エアウェイ装置が異なるショア硬度の材料から作られることが必要である場合に、任意に、第2の液体プラスチック材料を導入するステップと、
(iv)前記プラスチック材料を凝固させるステップと、
(v)前記エアウェイ装置を前記モールドから取り外すステップと、
(vi)エアウェイチューブを提供するステップと、
(vii)前記エアウェイチューブを前記喉頭カフに接着するステップと、
を含む方法。
【請求項31】
ヒトまたは動物使用に適切なエアウェイ装置を製造する方法であって、前記エアウェイ装置は遠位端および近位端を有するエアウェイチューブを具備し、前記遠位端は非膨張可能な喉頭カフによって囲繞される方法において、
(i)エアウェイチューブを提供するステップと、
(ii)モールドを提供するステップであって、前記モールドは、喉頭カフの形状を画定する内部容量を画定する内壁を含み、前記エアウェイチューブを実質的に封入するステップと、
(iii)前記モールド内に前記エアウェイチューブを挿入するステップと、
(iv)前記モールドの中空内部容量内に液体プラスチック材料を導入し、前記カフの裏部を形成し剛性エアウェイチューブを実質的に覆うステップと、
(v)前記エアウェイ装置の前記カフが異なるショア硬度の材料から作られることが必要である場合に、任意に、前記モールド内に第2の液体プラスチック材料を導入するステップと、
(vi)前記プラスチック材料を凝固させるステップと、
(vii)前記エアウェイ装置を前記モールドから取り外すステップと、
を含む方法。
【請求項32】
前記エアウェイチューブは、押出過程から形成される請求項31記載の方法。
【請求項33】
実質的に本願に記載されたようなエアウェイ装置を製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2007−502137(P2007−502137A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523053(P2006−523053)
【出願日】平成16年8月13日(2004.8.13)
【国際出願番号】PCT/GB2004/003481
【国際公開番号】WO2005/016427
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(505052456)