改良型コンテナクレーン
本発明は、トロリが進むトロリレールを有するフレームを備えるコンテナクレーンを提供する。前記トロリは1つまたは複数のコンテナを係合するためのツインスプレッダー組立体を支持し、かつドッキングステーションは前記フレームに取り付けられ、前記トロリは前記ツインスプレッダー組立体をドッキングステーションへ移動し、かつドッキングステーションに設置するように配置される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送用コンテナの積み下ろしのための港湾クレーンなどのコンテナクレーンに関連する。特に本発明は、コンテナクレーンでのツインスプレッダー(twin spreaders)の使用に関連する。
【背景技術】
【0002】
積み下ろしのための輸送用コンテナの移動速度を増加させるために、ツインスプレッダーの使用がより普及してきている。またツインスプレッダーは能力を最大化するために有用であるが、全ての事例に適用することができないため、必要に応じてシングルとツインスプレッダーとの間で切り替えられることが重要であることが実証されている。このような切り替えは、その内容が本明細書に組み込まれている特許文献1に開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際出願第PCT/SG2006/000015号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この文献において、ツインスプレッダーを使用することができ、かつシングルスプレッダーの使用を可能にするために分離させることができる柔軟な配置が詳細に示されている。これらのスプレッダーを分離させる最も効率的な方法、および使用していない場合に前記スプレッダーを格納する方法は、開示されていない。
【0005】
40フィートコンテナのためのスプレッダー、および20フィートコンテナおよび40フィートコンテナの使用のために拡張可能なものは、容易に格納できないきわめて大きい設備部品である。格納スペースを有するコンテナヤードにおいて、スプレッダーのような設備の大きい部品を格納する潜在的な収益の機会は、トラックによる過剰分を港湾クレーンに提供することができるという物流問題は言うまでもなく潜在的な所得の損失を表す。設備のための格納スペースがコンテナヤードの非生産的なエリアであることが多い場合、ツインスプレッダーを形成するために再接続することによるスプレッダーの利用可用性を非効率にし、ツインスプレッダーが提供することができる利益に対する著しい損益となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様において、本発明は、それに沿ってトロリが進むトロリレールを有するフレームを備えるコンテナクレーンを提供し、前記トロリは、1つまたは複数のコンテナを係合するためのツインスプレッダー組立体を支持し、かつドッキングステーションは前記フレームに取り付けられ、前記ツインスプレッダー組立体をドッキングステーションへ移動し、そこに設置するように前記トロリは配置されている。
【0007】
第2の態様において、本発明はコンテナクレーンの運転方法を提供し、該方法は、それに沿ってトロリが進むレールを有するフレームを提供するステップであって、前記トロリは1つまたは複数のコンテナを係合するツインスプレッダー組立体を支持する、ステップと、前記フレームに取り付けられたドッキングステーションを提供するステップと、ドッキングステーションに近づくようにレールに沿ってトロリを移動させるステップと、ツインスプレッダー組立体をドッキングステーション内に設置するステップと、を備える。
【0008】
したがって、コンテナクレーンおよび直接取り付けられたドッキングステーションの組み合わせによって提供された完全な解決策により、ツインスプレッダーがドッキングステーションに接近することができる。さらに、ツインスプレッダーをシングルスプレッダーとして使用するために1つのスプレッダーを分離することができる。そして分離されたスプレッダーは、再び必要になるまでドッキングステーションに保管されることができる。
【0009】
コンテナクレーン、および特にその上をトロリが移動するレールは、その中でコンテナに係合するようにトロリが動作する運転ゾーンと、トロリおよびツインスプレッダー組立体を整備するための整備ゾーンとを有することができる。
【0010】
この実施形態において、ドッキングステーションは、前記レールの整備ゾーンに近接するフレームに取り付けられている。このように、スプレッダー組立体は、トロリが受ける整備と同じような整備および他の作業を受けることができる。
【0011】
これを踏まえると、前記クレーンの整備プラットフォーム近くに取り付けられたドッキングステーションを有することが好都合であり得る。
【0012】
さらなる実施形態において、運転ゾーンに移動するドッキングステーションを有することが有益である。この目的を達成するために、ドッキングステーションが整備ゾーンに近接する位置から運転ゾーンに近接する位置へ選択的に移動できるように、ドッキングステーションはフレームに移動可能に取り付けられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】本発明の一実施形態によるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図1B】本発明の一実施形態によるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図2A】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図2B】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図3A】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図3B】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図4A】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図4B】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図5A】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図5B】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図6A】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図6B】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図7A】本発明のさらなる実施形態によるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図7B】本発明のさらなる実施形態によるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図8A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図8B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図9A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図9B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図10A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図10B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図11A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図11B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図12A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図12B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図13A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図13B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図14A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図14B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1Aおよび図1Bは、トロリ20の上に支持されるツインスプレッダー装置15を有するフレーム10備えるコンテナクレーン、この場合は港湾クレーン5を示す。クレーン操作員は、トロリ20に連結され、1つのユニットとしてレール21に沿って進む(矢印26)キャビン25内に位置する。レールは、コンテナの移動中にトロリが通常動作する運転ゾーン16、および整備を受けるためにトロリが移動される整備ゾーン17の2つのゾーンを有する。港湾クレーンのレール21の整備ゾーン17に近接して取り付けられているのは、ドッキング構造30を使用してフレーム10に取り付けられたドッキングステーション35である。
【0015】
図2Aおよび図2Bは、ツインスプレッダー装置15の連結の第1ステップを示し、ツインスプレッダー15がドッキング構造30に近接するようにトロリ20はレール21の整備ゾーン17に移動される。
【0016】
ツインスプレッダー組立体15は、この場合主スプレッダー40Aおよび副スプレッダー40Bを含む、個別のスプレッダー40A、40Bを含む。2つのスプレッダーがこのように称されるのは、連結および操作の制御システムが、主スプレッダーへの制御に従う副スプレッダー40Bを有する主スプレッダー40Aに通常配置されているためである。
【0017】
図2Aおよび図2Bに示すように、各スプレッダー40A、40Bは、ドッキングステーション35上に位置し、かつ特にスプレッダーはドッキングステーション35内のそれぞれの溝45A、45Bの上に配置される。
【0018】
図3Aおよび図3Bは、それぞれの溝45Aおよび45Bにあるスプレッダー40A、40Bの配置を示す。この位置において、分離手順を開始することができる。図4Aおよび図4Bは、副スプレッダー40Bから主スプレッダー40Aのヘッドブロックの上へ滑車およびケーブル42Bが滑る接続アーム41の格納を示す。これによりシングルスプレッダー装置を形成する主スプレッダーに連結されていない副スプレッダー40Bが残る。
【0019】
図5A、図5B、図6Aおよび図6Bは、シングルスプレッダー40Aのドッキングステーションからの切り離し、および整備ゾーン17から運転ゾーン16への移動を示す。分離された副スプレッダー40Bは、ドッキングステーション内に格納されることができ、主スプレッダーは移動され、港湾クレーンがシングルスプレッダーモードにて運転するような動作に至る。
【0020】
図7Aおよび図7Bは、構造50がレールシステム55上に配置されているドッキング構造50の代替装置を示し、ドッキングステーション51は、フレーム10に移動可能に取り付けられている。システム効率をさらに上げるために、ドッキング構造50、つまりドッキングステーション51は、専用のレール55上を移動することができ、岸壁クレーンレール21の通常運転範囲内にドッキングステーションを移動させる。
【0021】
一実施形態において1つのスプレッダーのみが必要な場合、操作員がレール21の運転ゾーン16外にトロリ20を移動させるのではなく、ドッキング構造50が近くに移動され、操作員が通常運転範囲内にいる場合でも利用可能となる。
【0022】
しかしこの実施形態において、スプレッダー装置は、運転ゾーン16から整備ゾーン17へ動かされる(矢印19)。ドッキング構造50は、レールの遠端部の休止ゾーン18に位置する。
【0023】
図8Aおよび図8Bに示すように、ドッキング構造は休止ゾーン18から整備ゾーン17へ移動させられることができる。個々のスプレッダー40A、40Bがそれぞれの溝60A、60Bの上に配置されるように、ドッキング構造50は、図9Aおよび図9Bに示すドッキング構造50の最終位置へ移動する(矢印56)。
【0024】
図10Aおよび図10Bは、図3Aおよび図3Bに示したものと類似のツインスプレッダーの最終位置を示し、これにより分離手順を開始することができる。図11〜図14は、分離の完了、および主スプレッダーがシングルスプレッダーとしての使用準備が整って運転ゾーン16に戻る移動を示す。
【0025】
ツインスプレッダー装置が必要とされるまで、または主スプレッダーが格納される、または整備を受ける必要があるまで、ドッキング構造50は、副スプレッダー40Bを伴ってトロリの通常運転範囲の外の休止ゾーン18の初期位置に戻る(矢印70)。これらの各状況下において、ドッキング構造は、適切な処置のために整備ゾーン17へ戻ることができる。
【符号の説明】
【0026】
5 港湾クレーン
10 フレーム
15 ツインスプレッダー装置
16 運転ゾーン
17 整備ゾーン
18 休止ゾーン
20 トロリ
21 レール
25 キャビン
30 ドッキング構造
35 ドッキングステーション
40A 主スプレッダー
40B 副スプレッダー
41 接続アーム
45A 溝
45B 溝
50 ドッキング構造
51 ドッキングステーション
55 レールシステム
60A 溝
60B 溝
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送用コンテナの積み下ろしのための港湾クレーンなどのコンテナクレーンに関連する。特に本発明は、コンテナクレーンでのツインスプレッダー(twin spreaders)の使用に関連する。
【背景技術】
【0002】
積み下ろしのための輸送用コンテナの移動速度を増加させるために、ツインスプレッダーの使用がより普及してきている。またツインスプレッダーは能力を最大化するために有用であるが、全ての事例に適用することができないため、必要に応じてシングルとツインスプレッダーとの間で切り替えられることが重要であることが実証されている。このような切り替えは、その内容が本明細書に組み込まれている特許文献1に開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際出願第PCT/SG2006/000015号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この文献において、ツインスプレッダーを使用することができ、かつシングルスプレッダーの使用を可能にするために分離させることができる柔軟な配置が詳細に示されている。これらのスプレッダーを分離させる最も効率的な方法、および使用していない場合に前記スプレッダーを格納する方法は、開示されていない。
【0005】
40フィートコンテナのためのスプレッダー、および20フィートコンテナおよび40フィートコンテナの使用のために拡張可能なものは、容易に格納できないきわめて大きい設備部品である。格納スペースを有するコンテナヤードにおいて、スプレッダーのような設備の大きい部品を格納する潜在的な収益の機会は、トラックによる過剰分を港湾クレーンに提供することができるという物流問題は言うまでもなく潜在的な所得の損失を表す。設備のための格納スペースがコンテナヤードの非生産的なエリアであることが多い場合、ツインスプレッダーを形成するために再接続することによるスプレッダーの利用可用性を非効率にし、ツインスプレッダーが提供することができる利益に対する著しい損益となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様において、本発明は、それに沿ってトロリが進むトロリレールを有するフレームを備えるコンテナクレーンを提供し、前記トロリは、1つまたは複数のコンテナを係合するためのツインスプレッダー組立体を支持し、かつドッキングステーションは前記フレームに取り付けられ、前記ツインスプレッダー組立体をドッキングステーションへ移動し、そこに設置するように前記トロリは配置されている。
【0007】
第2の態様において、本発明はコンテナクレーンの運転方法を提供し、該方法は、それに沿ってトロリが進むレールを有するフレームを提供するステップであって、前記トロリは1つまたは複数のコンテナを係合するツインスプレッダー組立体を支持する、ステップと、前記フレームに取り付けられたドッキングステーションを提供するステップと、ドッキングステーションに近づくようにレールに沿ってトロリを移動させるステップと、ツインスプレッダー組立体をドッキングステーション内に設置するステップと、を備える。
【0008】
したがって、コンテナクレーンおよび直接取り付けられたドッキングステーションの組み合わせによって提供された完全な解決策により、ツインスプレッダーがドッキングステーションに接近することができる。さらに、ツインスプレッダーをシングルスプレッダーとして使用するために1つのスプレッダーを分離することができる。そして分離されたスプレッダーは、再び必要になるまでドッキングステーションに保管されることができる。
【0009】
コンテナクレーン、および特にその上をトロリが移動するレールは、その中でコンテナに係合するようにトロリが動作する運転ゾーンと、トロリおよびツインスプレッダー組立体を整備するための整備ゾーンとを有することができる。
【0010】
この実施形態において、ドッキングステーションは、前記レールの整備ゾーンに近接するフレームに取り付けられている。このように、スプレッダー組立体は、トロリが受ける整備と同じような整備および他の作業を受けることができる。
【0011】
これを踏まえると、前記クレーンの整備プラットフォーム近くに取り付けられたドッキングステーションを有することが好都合であり得る。
【0012】
さらなる実施形態において、運転ゾーンに移動するドッキングステーションを有することが有益である。この目的を達成するために、ドッキングステーションが整備ゾーンに近接する位置から運転ゾーンに近接する位置へ選択的に移動できるように、ドッキングステーションはフレームに移動可能に取り付けられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】本発明の一実施形態によるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図1B】本発明の一実施形態によるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図2A】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図2B】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図3A】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図3B】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図4A】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図4B】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図5A】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図5B】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図6A】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図6B】図1Aおよび図1Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図7A】本発明のさらなる実施形態によるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図7B】本発明のさらなる実施形態によるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図8A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図8B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図9A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図9B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図10A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図10B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図11A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図11B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図12A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図12B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図13A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図13B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図14A】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【図14B】図7Aおよび図7Bによるコンテナクレーンシステムの立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1Aおよび図1Bは、トロリ20の上に支持されるツインスプレッダー装置15を有するフレーム10備えるコンテナクレーン、この場合は港湾クレーン5を示す。クレーン操作員は、トロリ20に連結され、1つのユニットとしてレール21に沿って進む(矢印26)キャビン25内に位置する。レールは、コンテナの移動中にトロリが通常動作する運転ゾーン16、および整備を受けるためにトロリが移動される整備ゾーン17の2つのゾーンを有する。港湾クレーンのレール21の整備ゾーン17に近接して取り付けられているのは、ドッキング構造30を使用してフレーム10に取り付けられたドッキングステーション35である。
【0015】
図2Aおよび図2Bは、ツインスプレッダー装置15の連結の第1ステップを示し、ツインスプレッダー15がドッキング構造30に近接するようにトロリ20はレール21の整備ゾーン17に移動される。
【0016】
ツインスプレッダー組立体15は、この場合主スプレッダー40Aおよび副スプレッダー40Bを含む、個別のスプレッダー40A、40Bを含む。2つのスプレッダーがこのように称されるのは、連結および操作の制御システムが、主スプレッダーへの制御に従う副スプレッダー40Bを有する主スプレッダー40Aに通常配置されているためである。
【0017】
図2Aおよび図2Bに示すように、各スプレッダー40A、40Bは、ドッキングステーション35上に位置し、かつ特にスプレッダーはドッキングステーション35内のそれぞれの溝45A、45Bの上に配置される。
【0018】
図3Aおよび図3Bは、それぞれの溝45Aおよび45Bにあるスプレッダー40A、40Bの配置を示す。この位置において、分離手順を開始することができる。図4Aおよび図4Bは、副スプレッダー40Bから主スプレッダー40Aのヘッドブロックの上へ滑車およびケーブル42Bが滑る接続アーム41の格納を示す。これによりシングルスプレッダー装置を形成する主スプレッダーに連結されていない副スプレッダー40Bが残る。
【0019】
図5A、図5B、図6Aおよび図6Bは、シングルスプレッダー40Aのドッキングステーションからの切り離し、および整備ゾーン17から運転ゾーン16への移動を示す。分離された副スプレッダー40Bは、ドッキングステーション内に格納されることができ、主スプレッダーは移動され、港湾クレーンがシングルスプレッダーモードにて運転するような動作に至る。
【0020】
図7Aおよび図7Bは、構造50がレールシステム55上に配置されているドッキング構造50の代替装置を示し、ドッキングステーション51は、フレーム10に移動可能に取り付けられている。システム効率をさらに上げるために、ドッキング構造50、つまりドッキングステーション51は、専用のレール55上を移動することができ、岸壁クレーンレール21の通常運転範囲内にドッキングステーションを移動させる。
【0021】
一実施形態において1つのスプレッダーのみが必要な場合、操作員がレール21の運転ゾーン16外にトロリ20を移動させるのではなく、ドッキング構造50が近くに移動され、操作員が通常運転範囲内にいる場合でも利用可能となる。
【0022】
しかしこの実施形態において、スプレッダー装置は、運転ゾーン16から整備ゾーン17へ動かされる(矢印19)。ドッキング構造50は、レールの遠端部の休止ゾーン18に位置する。
【0023】
図8Aおよび図8Bに示すように、ドッキング構造は休止ゾーン18から整備ゾーン17へ移動させられることができる。個々のスプレッダー40A、40Bがそれぞれの溝60A、60Bの上に配置されるように、ドッキング構造50は、図9Aおよび図9Bに示すドッキング構造50の最終位置へ移動する(矢印56)。
【0024】
図10Aおよび図10Bは、図3Aおよび図3Bに示したものと類似のツインスプレッダーの最終位置を示し、これにより分離手順を開始することができる。図11〜図14は、分離の完了、および主スプレッダーがシングルスプレッダーとしての使用準備が整って運転ゾーン16に戻る移動を示す。
【0025】
ツインスプレッダー装置が必要とされるまで、または主スプレッダーが格納される、または整備を受ける必要があるまで、ドッキング構造50は、副スプレッダー40Bを伴ってトロリの通常運転範囲の外の休止ゾーン18の初期位置に戻る(矢印70)。これらの各状況下において、ドッキング構造は、適切な処置のために整備ゾーン17へ戻ることができる。
【符号の説明】
【0026】
5 港湾クレーン
10 フレーム
15 ツインスプレッダー装置
16 運転ゾーン
17 整備ゾーン
18 休止ゾーン
20 トロリ
21 レール
25 キャビン
30 ドッキング構造
35 ドッキングステーション
40A 主スプレッダー
40B 副スプレッダー
41 接続アーム
45A 溝
45B 溝
50 ドッキング構造
51 ドッキングステーション
55 レールシステム
60A 溝
60B 溝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トロリが進むトロリレールを有するフレームを備えるコンテナクレーンであって、
前記トロリは、1つまたは複数のコンテナを係合するためのツインスプレッダー組立体を支持し、かつ
ドッキングステーションは前記フレームに取り付けられ、
前記トロリは、前記ツインスプレッダー組立体をドッキングステーションへ移動し、そこに設置するように配置されている、コンテナクレーン。
【請求項2】
前記ツインスプレッダー組立体は、前記ドッキングステーション内にある間に一方のスプレッダーを分離可能である請求項1に記載のコンテナクレーン。
【請求項3】
前記ドッキングステーションは、分離されたスプレッダーを格納するように配置されている請求項1または2に記載のコンテナクレーン。
【請求項4】
前記クレーンが港湾クレーンである請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンテナクレーン。
【請求項5】
前記レールは、コンテナを係合するようにトロリが稼働する運転ゾーンと、トロリおよび/またはツインスプレッダー組立体を整備するための整備ゾーンと、を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンテナクレーン。
【請求項6】
前記ドッキングステーションが前記レールの整備ゾーンに近接する前記フレームに取り付けられている請求項5に記載のコンテナクレーン。
【請求項7】
前記ドッキングステーションが前記クレーンの整備プラットフォームに近接して取り付けられている請求項6に記載のコンテナクレーン。
【請求項8】
前記ドッキングステーションが前記整備ゾーンに近接する位置から運転ゾーンに近接する位置へ選択的に移動可能であるように、前記ドッキングステーションが前記フレームに移動可能に取り付けられている請求項5に記載のコンテナクレーン。
【請求項9】
コンテナクレーンの運転方法であって、
トロリが進むレールを有するフレームを提供するステップであって、前記トロリは1つまたは複数のコンテナを係合するためのツインスプレッダー組立体を支持する、ステップと、
前記フレームに取り付けられたドッキングステーションを提供するステップと、
前記ドッキングステーションに近づくように前記トロリを前記レールに沿って移動するステップと、
前記ツインスプレッダー組立体を前記ドッキングステーションに設置するステップと、
を備えるコンテナクレーンの運転方法。
【請求項10】
一つのスプレッダーが前記トロリによって支持されるようにスプレッダーを前記ツインスプレッダー組立体から分離するステップと、
前記分離されたスプレッダーが前記ドッキングステーションにあるように前記1つのスプレッダーを前記ドッキングステーションから切り離すステップと、
をさらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項1】
トロリが進むトロリレールを有するフレームを備えるコンテナクレーンであって、
前記トロリは、1つまたは複数のコンテナを係合するためのツインスプレッダー組立体を支持し、かつ
ドッキングステーションは前記フレームに取り付けられ、
前記トロリは、前記ツインスプレッダー組立体をドッキングステーションへ移動し、そこに設置するように配置されている、コンテナクレーン。
【請求項2】
前記ツインスプレッダー組立体は、前記ドッキングステーション内にある間に一方のスプレッダーを分離可能である請求項1に記載のコンテナクレーン。
【請求項3】
前記ドッキングステーションは、分離されたスプレッダーを格納するように配置されている請求項1または2に記載のコンテナクレーン。
【請求項4】
前記クレーンが港湾クレーンである請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンテナクレーン。
【請求項5】
前記レールは、コンテナを係合するようにトロリが稼働する運転ゾーンと、トロリおよび/またはツインスプレッダー組立体を整備するための整備ゾーンと、を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンテナクレーン。
【請求項6】
前記ドッキングステーションが前記レールの整備ゾーンに近接する前記フレームに取り付けられている請求項5に記載のコンテナクレーン。
【請求項7】
前記ドッキングステーションが前記クレーンの整備プラットフォームに近接して取り付けられている請求項6に記載のコンテナクレーン。
【請求項8】
前記ドッキングステーションが前記整備ゾーンに近接する位置から運転ゾーンに近接する位置へ選択的に移動可能であるように、前記ドッキングステーションが前記フレームに移動可能に取り付けられている請求項5に記載のコンテナクレーン。
【請求項9】
コンテナクレーンの運転方法であって、
トロリが進むレールを有するフレームを提供するステップであって、前記トロリは1つまたは複数のコンテナを係合するためのツインスプレッダー組立体を支持する、ステップと、
前記フレームに取り付けられたドッキングステーションを提供するステップと、
前記ドッキングステーションに近づくように前記トロリを前記レールに沿って移動するステップと、
前記ツインスプレッダー組立体を前記ドッキングステーションに設置するステップと、
を備えるコンテナクレーンの運転方法。
【請求項10】
一つのスプレッダーが前記トロリによって支持されるようにスプレッダーを前記ツインスプレッダー組立体から分離するステップと、
前記分離されたスプレッダーが前記ドッキングステーションにあるように前記1つのスプレッダーを前記ドッキングステーションから切り離すステップと、
をさらに含む請求項9に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【公表番号】特表2012−521337(P2012−521337A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501966(P2012−501966)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【国際出願番号】PCT/SG2010/000105
【国際公開番号】WO2010/110745
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(509303327)エヌエスエル・エンジニアリング・ピーティーイー・リミテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【国際出願番号】PCT/SG2010/000105
【国際公開番号】WO2010/110745
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(509303327)エヌエスエル・エンジニアリング・ピーティーイー・リミテッド (2)
【Fターム(参考)】
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