説明

放射線撮影システム及びその制御方法、並びに、プログラム

【課題】放射線撮影システムで扱われる患者の個人情報を保護する仕組みを提供する。
【解決手段】患者の個人情報を含む検査情報に係る映像を表示するための複数の撮影装置表示部2(2a,2b)と、前記映像として表示する検査情報の中から患者の個人情報を抽出する抽出部53と、抽出部53で抽出した患者の個人情報の中に検査を行う患者以外の個人情報が含まれているか否かを判定する判定部57と、判定部57による判定結果に基づいて、複数の撮影装置表示部2(2a,2b)に対する前記映像の映像出力方式を制御する表示制御部54を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査の内容に従って、患者に対して放射線を用いた撮影を行う放射線撮影システム及びその制御方法、並びに、当該制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、対象物の被写体に放射線(例えば、X線)を照射し、当該被写体を透過した放射線の強度分布を検出して被写体の放射線画像を撮影する放射線撮影装置が知られている。このような装置は、医療分野・産業分野等で主に利用されている。近年では、被写体を透過した放射線を電気信号に変換し、放射線画像をデジタルデータとして取得する技術も広く採用されている。
【0003】
例えば、医療分野においては、放射線を用いた検査が日常的に行われている。放射線を用いた検査(放射線検査)に際しては、一般に、各診療科の医師によって撮影部位や撮影方法が記載された検査依頼書が作成される。そして、撮影技師は、当該検査依頼書に従って放射線検査を実施する。また、各種の医療装置が接続された院内ネットワークが構築されている病院もある。このようなネットワーク環境が構築されている場合、放射線撮影システムは、病院情報システム(HIS)、放射線情報システム(RIS)、画像サーバ(PACS)等と連携して撮影を行う。
【0004】
院内ネットワークが構築された病院においては、検査依頼書を発行する代わりに、HISから検査依頼を発行する。この場合、放射線科では、RISにおいて、HISからの検査依頼を受け取り、放射線撮影システムにおいて、当該検査依頼に応じた放射線検査を実施する。
【0005】
そして、放射線検査が終了すると、放射線撮影システムは、HISやRISに対して検査が終了した旨を通知するとともに、撮影画像及び検査情報をPACSやプリンタ等に出力する。また、撮影画像及び検査情報を表示装置に表示する場合もある。
【0006】
これに関連して、下記の特許文献1では、個人情報の漏えいを防止するために、被写体である被験者の撮影室への入退室を認識して撮影画像及び検査情報を表示装置であるディスプレイから消去する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−117632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
RISやHISから発行された検査情報の一覧や、終了した検査の一覧など、放射線撮影システムには多くの患者の個人情報が表示される。
【0009】
透視撮影システムを用いた運用では、撮影室にディスプレイを設置し、透視画像を撮影室内で確認しながら患者の手術を行う場合もある。そのため、撮影室のディスプレイに表示された多くの患者の個人情報が、撮影室に入室した患者の目に入る可能性がある。
【0010】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、放射線撮影システムで扱われる患者の個人情報を保護する仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の放射線撮影システムは、検査の内容に従って、患者に対して放射線を用いた撮影を行う放射線撮影システムであって、患者の個人情報を含む検査情報に係る映像を表示するための複数の表示手段と、前記映像として表示する検査情報の中から患者の個人情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出した患者の個人情報の中に前記検査を行う患者以外の個人情報が含まれているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて、前記複数の表示手段に対する前記映像の映像出力方式を制御する出力制御手段とを有する。
また、本発明は、上述した放射線撮影システムの制御方法、及び、当該制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、放射線撮影システムで扱われる患者の個人情報を保護する仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る放射線撮影システム(X線撮影システム)の概略構成の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示し、検査入力画面の一例を示す模式図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示し、撮影画面の一例を示す模式図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示し、実施済検査画面の一例を示す模式図である。
【図5】本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す撮影装置制御部における機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態を示し、図5に示す抽出部において患者の個人情報を抽出する場合に使用する要素情報テーブル構成の一例を示す模式図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る放射線撮影システム(X線撮影システム)における制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る放射線撮影システム(X線撮影システム)における制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。なお、以下に示す実施形態においては、放射線としてX線を適用した場合を例に挙げて説明するが、放射線は、X線に限られず、例えば、電磁波やα線、β線、γ線などであってもよい。
【0015】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る放射線撮影システム(以下、「X線撮影システム」と称する)の概略構成の一例を示す模式図である。
【0016】
図1に示すX線撮影システムは、検査の内容に従って、患者(被写体)に対してX線(放射線)を用いた撮影を行う。このX線撮影システムでは、X線撮影制御装置1と、HIS(院内情報システム)11と、RIS(放射線部門内情報システム)12と、PACS(画像サーバ)13と、プリンタ14とが接続されている。そして、これらの各装置間は、例えば、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等で構成される通信手段15を介して接続されている。
【0017】
なお、これらの各装置には、1又は複数のコンピュータが含まれる。コンピュータには、例えば、CPU等の主制御手段、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の記憶手段が具備される。また、コンピュータには、ネットワークカード等の通信手段、キーボード、ディスプレイ又はタッチパネル等の入出力手段等が具備されていてもよい。これら各構成手段は、バス等により接続され、主制御手段が記憶手段に記憶されたプログラムを実行することで制御される。
【0018】
ここで、X線撮影制御装置(放射線撮影制御装置)1は、撮影装置表示部2a及び2bと、撮影装置操作部3a及び3bと、X線発生装置制御部(放射線発生装置制御部)4と、撮影装置制御部5とを具備して構成されている。
【0019】
X線発生装置制御部4は、ケーブル9を介してX線発生装置(放射線発生装置)8に接続されており、当該X線発生装置8からのX線(放射線)の照射を制御する。ここで、X線発生装置8は、放射線発生手段として機能する。X線発生装置8は、例えば、X線管球により実現され、撮影台6に載置された被写体H(例えば、患者の特定部位)に向けてX線を照射する。
【0020】
撮影装置制御部5は、X線撮影制御装置1における処理を統括的に制御する。
【0021】
撮影装置表示部2a及び2bは、例えば、液晶ディスプレイ等で実現され、各種情報をオペレータ(撮影技師、医師)に向けて表示する。
【0022】
撮影装置操作部3a及び3bは、例えば、マウスや操作ボタン等で実現され、オペレータからの各種指示をX線撮影制御装置1内に入力する。なお、撮影装置表示部2a及び2b、並びに、撮影装置操作部3a及び3bは、それらが一体となったタッチパネルで実現されてもよい。
【0023】
なお、図1に示す構成では、撮影装置表示部2a及び2bは、それぞれ、操作室及び撮影室に設置され、X線撮影制御装置1は、撮影装置表示部2a及び2bへ同一映像を出力する。同様に、撮影装置操作部3a及び3bも、それぞれ、操作室及び撮影室に設置され、各種指示を撮影装置制御部5へ入力する。ここで、操作室は患者が入室しない部屋であり、撮影室は様々な患者が入室する部屋である。
【0024】
また、X線撮影制御装置1(具体的には撮影装置制御部5)は、ケーブル10を介してX線検出装置(放射線検出装置)7に接続されており、当該ケーブル10により両者の間では、電源、画像信号や制御信号等が授受される。X線検出装置7は、被写体Hを透過したX線を検出し、当該被写体Hに基づくX線画像(放射線画像)を取得する検出手段として機能する。即ち、X線発生装置8及びX線検出装置7が連携して動作することにより、X線撮影手段が実現される。
【0025】
以上が本実施形態に係るX線撮影システムの概略構成の一例についての説明である。なお、図1に示す構成は、あくまで一例であり、適宜変更可能である。例えば、図1では、X線撮影制御装置1に対して通信手段15を介して各種の装置が接続されているが、必ずしもX線撮影制御装置1は、このような装置と接続されている必要はない。
【0026】
ここで、図1に示すX線撮影システムにおいて、検査の流れに沿ってX線画像を撮影する際の処理の流れについて説明する。
【0027】
まず、検査依頼書又はRIS12からの検査依頼により、X線撮影制御装置1(具体的には撮影装置操作部3a又は3b)に対して、検査情報を入力する。ここで、検査情報には、患者情報と撮影情報が含まれ、患者情報としては、患者名、患者IDなどを含み、撮影情報としては、患者に対して実施する撮影の内容を規定した情報を含む。
【0028】
図2は、本発明の第1の実施形態を示し、検査入力画面の一例を示す模式図である。ここで、図2は、新規検査ボタン114が選択されている状態での検査入力画面の一例を示す模式図である。
【0029】
X線撮影制御装置1は、撮影装置表示部2a及び2bにおいて、図2(a)〜図2(c)に示す検査入力画面を必要に応じて表示する。検査入力画面は、図2(a)のように、患者情報入力領域101と、患者情報確定ボタン102と、依頼検査リスト103と、患者情報表示領域104と、撮影情報表示領域105と、撮影情報入力ボタン106と、検査開始ボタン107とを含んで構成されている。さらに、検査入力画面は、新規検査ボタン114と、実施済検査ボタン115とを含んで構成されている。患者情報入力領域101は、検査の対象となる患者の患者情報の入力を行う患者情報入力手段を構成する。
【0030】
検査依頼書による検査を実施する場合、オペレータ(撮影技師等)は、患者情報入力領域101に検査依頼書に記載の患者情報を入力して患者情報確定ボタン102を押下し、患者情報を入力する。すると、患者情報表示領域104には、当該入力された患者に対応する患者情報(患者名、患者ID、生年月日、年齢、性別)が表示される。
【0031】
また、図2(b)に示すように、撮影情報入力領域108が表示され、撮影情報表示領域105には、検査IDが表示される。オペレータは、検査依頼書に記載の撮影方法を撮影情報入力領域108に表示された撮影方法一覧より探し、撮影方法登録ボタン108aを押下することで当該患者の撮影方法を撮影情報表示領域105に登録する。
【0032】
RIS12からの検査依頼による検査を実施する場合、依頼検査リスト103の中からいずれかの検査を選択する。すると、図2(c)に示すように、患者情報表示領域104には、当該選択された患者に対応する患者情報(患者名、患者ID、生年月日、年齢、性別)が表示される。また、撮影情報表示領域105には、検査IDが表示され、その直ぐ下の領域には、当該検査IDに対応する撮影情報が表示される。撮影情報は、上述した通り、RIS12から受信する。図2(b)及び図2(c)の場合、撮影情報に対応した撮影方法ボタン(胸部正面ボタン(センサA)109a、胸部側面ボタン(センサA)109b)が配置されている。ここで、センサAとは、X線検出装置7の種類のことである。また、撮影情報入力ボタン106の押下に伴って、図2(b)に示すように、撮影情報入力領域108を表示し、さらに撮影方法を追加することもできる。オペレータは、患者情報及び撮影情報を確認した後、検査開始ボタン107を押下する。これにより、実施する検査の検査情報が確定する。
【0033】
図3は、本発明の第1の実施形態を示し、撮影画面の一例を示す模式図である。ここで、図3は、新規検査ボタン114が選択されている状態での撮影画面の一例を示す模式図である。
【0034】
検査開始ボタン107の押下に伴って、X線撮影制御装置1は、撮影装置表示部2a及び2bにおいて、図3に示す撮影画面を必要に応じて表示する。図3に示す撮影画面は、撮影時に用いられる画面である。
【0035】
図3に示す撮影画面は、基本的には、図2で説明した検査入力画面と同様の表示領域を有して構成される。新たに追加される表示領域としては、図3に示すように、画像表示領域110と、メッセージ領域111と、画像処理設定領域112と、検査終了ボタン113とが挙げられる。画像表示領域110は、撮影により得られたX線画像(放射線画像)を表示する画像表示手段を構成する。
【0036】
図3に示す撮影画面が表示されると、撮影情報表示領域105内で最も上部に配置された撮影方法ボタン109aがデフォルトで選択状態になっている。これに伴って、X線撮影制御装置1は、撮影装置制御部5において、当該撮影方法ボタン(撮影方法)に対応して設定された撮影条件(管電圧、管電流、照射時間等)をX線発生装置制御部4に向けて送信する。すると、撮影装置制御部5は、当該撮影条件に従ってX線検出装置7を制御して撮影の準備を整える。撮影の準備が整うと、X線撮影制御装置1は、撮影可能状態へ遷移する。このとき、メッセージ領域111には、撮影可能状態であることを示す「Ready」メッセージが表示される。
【0037】
続いて、オペレータは、撮影方法を確認し、撮影のセッティング及び患者のポジショニングを行う。一連の撮影準備が完了すると、オペレータは、メッセージ領域111を参照して撮影可能状態であることを確認した後、X線照射スイッチ(不図示)を押下する。すると、X線撮影制御装置1は、X線発生装置8において、被写体H(患者の特定部位)に向けてX線を照射させ、X線検出装置7において、当該被写体Hを透過したX線を検出させる。これにより、X線画像の撮影が行われる。
【0038】
X線画像の撮影が済むと、X線撮影制御装置1は、撮影装置制御部5において、X線検出装置7から撮影画像を取得するとともに、当該取得した撮影画像に対して所定の画像処理条件に基づいて画像処理を実施する。所定の画像処理条件は、撮影方法に対応して予め規定されている。
【0039】
画像処理が終了すると、X線撮影制御装置1は、当該画像処理された撮影画像を画像表示領域110に表示する。オペレータは、例えば、当該撮影画像のコントラスト等を変更したい場合、画像処理設定領域112に設けられたコントラストや輝度等のボタンを操作する。これにより、オペレータは、当該画像表示領域110に表示された撮影画像に対して追加の画像処理を実施できる。なお、オペレータが、未撮影の撮影方法ボタン109を押下した場合には、当該画像の撮影条件、画像処理条件を保存し、次の撮影が始まる。
【0040】
オペレータは、上述した手順を繰り返して撮影情報表示領域105内の全撮影方法の撮影を実施する。全ての撮影が終了すると、オペレータは、検査終了ボタン113を押下する。これにより、一連の検査が終了し、X線撮影制御装置1は、再度、図2に示す検査入力画面を表示する。このとき、X線撮影制御装置1は、撮影装置制御部5において、撮影画像や検査情報等を、例えば、PACS13、プリンタ14、RIS12、自装置におけるROM(不図示)等に出力する。なお、RIS12やROM等においては、当該撮影画像と患者情報とを関連付けて格納する。
【0041】
新規検査ボタン114と実施済検査ボタン115とは、図2及び図3に示す新規検査画面群と、図4に示す実施済検査画面群とを切り替えるボタンである。
【0042】
図4は、本発明の第1の実施形態を示し、実施済検査画面の一例を示す模式図である。
【0043】
実施済検査ボタン115の押下に伴って、X線撮影制御装置1は、撮影装置表示部2a及び2bにおいて、図4(a)に示す実施済検査選択画面を必要に応じて表示する。実施済検査選択画面は、図4(a)のように、実施済検査リスト123と、患者情報表示領域124と、撮影情報表示領域125と、検査再生ボタン126とを含んで構成されている。さらに、実施済検査選択画面は、新規検査ボタン114と、実施済検査ボタン115とを含んで構成されている。
【0044】
実施した検査を再生する場合、実施済検査リスト123の中からいずれかの検査(患者)を選択する。すると、図4(a)に示すように、患者情報表示領域124には、当該選択された患者に対応する患者情報(患者名、患者ID、生年月日、年齢、性別)が表示される。また、撮影情報表示領域125には、検査IDが表示され、その直ぐ下の領域には、当該検査IDに対応する撮影情報が表示される。図4(a)の場合、実施した撮影方法ボタン(胸部正面ボタン(センサA)129a、胸部側面ボタン(センサA)129b)が配置されている。
【0045】
オペレータは、患者情報及び撮影情報を確認した後、検査再生ボタン126を押下する。これにより、再生する検査の検査情報が確定する。
【0046】
図4(b)は、本発明の第1の実施形態を示し、再生画面の一例を示す模式図である。
検査再生ボタン126の押下に伴って、X線撮影制御装置1は、撮影装置表示部2a及び2bにおいて、図4(b)に示す再生画面を表示する。図4(b)に示す再生画面は、基本的には、図3で説明した撮影画面と同様の表示領域を有して構成される。具体的に、図4(b)に示す再生画面には、図3に示す撮影画面と同様の新規検査ボタン114及び実施済検査ボタン115と、図3に示す画像表示領域110に相当する画像表示領域120と、図3に示す患者情報表示領域104に相当する患者情報表示領域124と、図3に示す撮影情報表示領域105に相当する撮影情報表示領域125と、図3に示す撮影方法ボタン109a及び109bに相当する撮影方法ボタン129a及び129bと、図3に示す画像処理設定領域112に相当する画像処理設定領域122が構成されている。図4(b)に示す再生画面において、図3に示す撮影画面と異なる構成は、図3に示すメッセージ領域111及び撮影情報入力ボタン106が無いことと、図3に示す検査終了ボタン113に換えて再生終了ボタン127が設けられている点である。
【0047】
図4(b)に示す再生画面が表示されると、撮影情報表示領域125内で最も上部に配置された撮影方法ボタン129aがデフォルトで選択状態になっている。これに伴って、X線撮影制御装置1は、撮影方法ボタン129aに基づく撮影画像を画像表示領域120に表示して再生する。画像表示領域120に表示された撮影画像の確認が終了すると、オペレータは、再生終了ボタン127を押下する。これにより、X線撮影制御装置1は、再度、図4(a)に示す実施済検査選択画面を表示する。
【0048】
次に、図1に示す撮影装置制御部5の機能的な構成の一例について説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す撮影装置制御部5における機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0049】
撮影装置制御部5は、画面表示を制御する構成として、取得部51と、指示検出部52と、抽出部53と、表示制御部54と、格納部55と、撮影制御部56と、判定部57とを具備して構成される。また、例えば、撮影装置制御部5は、患者情報と撮影情報により検査を生成する検査生成手段を構成する。具体的に、例えば、撮影装置制御部5は、患者情報と当該患者情報に係る患者に対して実施する撮影の内容を定めた撮影情報とを含む検査情報を取得し、当該取得した検査情報によって検査を生成する。
【0050】
取得部51は、検査情報や画面表示に必要となる情報を取得する。例えば、自装置におけるROMや、PACS13或いは格納部55(撮影画像格納部551)等から撮影画像や当該撮影画像に関連付けられた患者情報を取得する。なお、撮影画像は、当該撮影画像の患者情報と関連付けてROMやPACS13或いは格納部55(撮影画像格納部551)等に格納されている。また、取得部51は、RIS12からの検査依頼に基づく検査情報を、例えば、ROM等から取得する。
【0051】
指示検出部52は、オペレータによる入力操作に基づいて、表示中の画面に対する表示の切り替えの指示を検出する。具体的には、図2に示す検査入力画面が表示されている時に、オペレータが、マウス等を用いて患者情報確定ボタン102を操作した場合、指示検出部52は、当該操作を検出し、患者情報が確定指示された旨を表示制御部54及び判定部57に通知する。
【0052】
撮影制御部56は、例えば、指示された撮影方法に係る放射線検出装置を用いて患者の放射線画像の撮影の制御を行う。また、撮影制御部56は、例えば、指示された撮影方法に係る撮影条件を用いて患者の放射線画像の撮影の制御を行う。また、図3の画像表示領域110には、例えば、指示された撮影方法に係る画像処理条件を用いて画像処理を施した放射線画像が表示される。
【0053】
抽出部53は、表示制御部54より出力される映像内に含まれている患者の個人情報を抽出する。なお、本実施形態においては、例えば、患者の個人情報とは、患者ID、患者名、生年月日などの患者を特定する情報である。
【0054】
図6は、本発明の第1の実施形態を示し、図5に示す抽出部53において患者の個人情報を抽出する場合に使用する要素情報テーブル構成の一例を示す模式図である。具体的に、図6に示す要素情報テーブルには、画面ID、画面名称、要素ID、要素名称の各項目が定められている。
【0055】
抽出部53は、画面遷移等で表示更新する場合に、表示制御部54より更新後の画面IDの通知を受ける。そして、抽出部53は、通知された画面IDに含まれる要素により表示される患者の個人情報を抽出し、判定部57に抽出結果を通知する。
【0056】
判定部57は、抽出部53で抽出された患者の個人情報の中に、当該患者以外の個人情報(即ち検査を行う患者以外の個人情報)が含まれているか否かを判定する。具体的に、判定部57は、指示検出部52により通知された患者情報と抽出部53より通知された患者の個人情報との比較を行い、患者情報と異なる患者の個人情報が抽出されている場合には、当該患者以外の個人情報が表示される旨を表示制御部54へ通知する。
【0057】
表示制御部54は、取得部51により取得された検査情報や撮影画像等に基づいて表示画面(表示画像)を生成する。また、表示制御部54には、判定部57による判定結果に基づいて、複数の撮影装置表示部2a及び2bへの映像の映像出力方式を制御する出力制御部(不図示)が具備されている。複数の撮影装置表示部2a及び2bのうちのいずれかが予め主の表示部として設定されており、出力制御部は、判定部57より当該患者以外の個人情報の表示通知を受けた場合、主と設定された表示部以外の撮影装置表示部2への映像出力を停止する。ここで、本実施形態においては、複数の撮影装置表示部2a及び2bのうち、患者が入室しない操作室に配置されている撮影装置表示部2aが、予め主の表示部として設定されているものとする。一方、出力制御部は、判定部57より当該患者情報以外の個人情報の非表示通知を受けた場合、全ての撮影装置表示部2a及び2bへの映像出力を開始する。
【0058】
ここで、図7を用いて、図1に示すX線撮影システムにおいて、検査を実施する際の映像出力制御処理の流れについて説明する。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る放射線撮影システム(X線撮影システム)における制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。実施対象(検査対象)の患者情報に応じた表示更新処理について説明する。
【0059】
まず、ステップS201において、撮影装置制御部5は、検査を実施する患者情報が確定しているか否かを判断する。この判断の結果、患者情報が確定している場合には(S201/YES)、ステップS202へ進む。
【0060】
ステップS202に進むと、撮影装置制御部5は、表示する画面の個人情報表示要素から、表示する個人情報を抽出する。例えば、抽出部53は、表示更新の際に表示制御部54より通知された画面IDを用いて、図6に示す要素情報テーブルより個人情報表示要素を特定し、これらの要素に示されている個人情報を抽出し、判定部57へと通知する。
【0061】
続いて、ステップS203において、判定部57は、抽出部53から通知された個人情報の中に、当該患者以外の個人情報(即ち検査を行う患者以外の個人情報)が含まれるか否かを判定(判断)する。この判定(判断)の結果、通知された個人情報の中に当該患者以外の個人情報が含まれている場合には(S203/YES)、ステップS204へ進む。
【0062】
例えば、図3に示す撮影画面において実施済検査ボタン115が押され、図4(a)に示す実施済検査選択画面を表示する表示更新を処理する場合、判定部57は、実施済検査リスト123に当該患者以外の個人情報が含まれていると判定する。
【0063】
ステップS204に進むと、表示制御部54(出力制御部)は、判定部57から当該患者以外の個人情報表示通知を受け、主の表示部以外の撮影装置表示部2への映像出力を停止する。ここで、本実施形態では、主の表示部として操作室に配置されている撮影装置表示部2aが設定されているため、ステップS204では、撮影室に配置されている撮影装置表示部2bへの映像出力が停止されることになる。即ち、このステップS204における映像出力方式は、主の表示部として操作室に配置されている撮影装置表示部2aのみに映像を出力するモード(シングルモード)である。また、本実施形態においては、例えば、撮影室に設置された撮影装置表示部2bへの映像出力を停止する前に、オペレータに映像出力を停止する旨を通知し、さらに、オペレータに映像出力を停止するか否かを選択させるようにしてもよい。
【0064】
一方、ステップS203の判定(判断)の結果、通知された個人情報の中に当該患者以外の個人情報が含まれていない場合には(S203/NO)、ステップS205へ進む。
【0065】
例えば、図4(a)に示す実施済検査選択画面において新規検査ボタン114が押され、図3に示す撮影画面を再度表示する表示更新を処理する場合、判定部57は、当該患者以外の個人情報が含まれていないと判定する。
【0066】
ステップS205に進むと、表示制御部54(出力制御部)は、判定部57から当該患者以外の個人情報非表示通知を受け、全ての撮影装置表示部2a及び2bへの映像出力を開始する。このステップS205における映像出力方式は、全ての撮影装置表示部2a及び2bに同一の映像を出力するモード(ミラーモード)である。
【0067】
また、ステップS201の判断の結果、患者情報が確定していない場合には(S201/NO)、ステップS204へ進み、主の表示部以外の撮影装置表示部2(2b)への映像出力を停止する。
【0068】
そして、ステップS204又はステップS205の出力制御処理が終了すると、図7のフローチャートの処理は終了する。
【0069】
なお、本実施形態では、例えば、映像出力方式が、当初ミラーモードであった場合であって、その後、シングルモードに切り替わる場合には、その旨をオペレータに通知し、さらに、オペレータにシングルモードに切り替えるか否かを選択させるようにしてもよい。
【0070】
以上、説明した第1の実施形態によれば、操作室の撮影装置表示部2aを主の表示部として予め設定しておくことで、検査を行う患者以外の個人情報を含む映像が、患者の入室する撮影室の撮影装置表示部2bに出力されなくなる。また、当該患者の撮影を実施する画面を、当該患者以外の個人情報を含まない画面構成とすることで、撮影に関する情報を撮影室の撮影装置表示部2bにも出力することができる。
【0071】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態においては、個人情報表示判定結果に基づいて、主の表示部以外の撮影装置表示部2(2b)への映像出力を停止する場合について説明した。第2の実施形態においては、検査を行う患者以外の個人情報の表示色と背景色を同輝度(同明度)の配色とする場合について説明する。
【0072】
第2の実施形態に係る放射線撮影システム(X線撮影システム)の概略構成は、図1に示す第1の実施形態に係る放射線撮影システム(X線撮影システム)の概略構成と同様である。また、第2の実施形態に係る撮影装置制御部5における機能的な構成は、図5に示す第2の実施形態に係る撮影装置制御部5における機能的な構成と同様である。
【0073】
第2の実施形態においては、図1に示す操作室の撮影装置表示部2aをカラー映像を出力するディスプレイとし、図1に示す撮影室の撮影装置表示部2bをモノクロ映像を出力するディスプレイとする。
【0074】
判定部57より当該患者以外の個人情報表示通知を受けると、表示制御部54は、要素情報テーブルに含まれる個人情報表示要素における個人情報表示色と当該個人情報表示要素の背景色とを同輝度(同明度)の配色とし、全ての撮影装置表示部2a及び2bへ映像出力する。
【0075】
モノクロ映像を出力する撮影室内の撮影装置表示部2bでは、色相、彩度の違いの影響がなく、個人情報表示要素における個人情報表示色と当該個人情報表示要素の背景色とが同一色として出力されるため、個人情報を読み取ることができない映像が出力される。一方、カラー映像を出力する操作室内の撮影装置表示部2aでは、色相、彩度の違いによって、個人情報を読み取ることができる映像が出力される。
【0076】
ここで、撮影室に設置された撮影装置表示部2bの映像が個人情報を読み取れない映像となる前に、オペレータに配色が変わる旨を通知し、さらに、オペレータに配色を変えるか否かを選択させるようにしてもよい。
【0077】
一方、判定部57より当該患者以外の個人情報非表示通知を受けると、表示制御部54は、要素情報テーブルに含まれる個人情報表示要素における個人情報表示色と当該個人情報表示要素の背景色とを異輝度(異明度)の配色とし、全ての撮影装置表示部2a及び2bへ映像出力する。この場合は、カラー出力映像、モノクロ出力映像に関わらず、個人情報を読み取ることができる映像が出力される。
【0078】
ここで、図8を用いて、図1に示すX線撮影システムにおいて、検査を実施する際の映像出力制御処理の流れについて説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る放射線撮影システム(X線撮影システム)における制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。図8において、図7に示す処理ステップと同様の処理ステップについては、同じステップ番号を付しており、その詳細な処理の説明は省略する。
【0079】
まず、第2の実施形態における処理では、図7に示すステップS201〜ステップS203の処理を経る。
【0080】
ステップS201において患者情報が確定していないと判断された場合(S201/NO)、或いは、ステップS203において通知された個人情報の中に当該患者以外の個人情報が含まれている場合には(S203/YES)、ステップS211へ進む。
【0081】
ステップS211に進むと、表示制御部54(出力制御部)は、判定部57から当該患者以外の個人情報表示通知を受け、当該患者以外の個人情報表示要素の表示色と当該個人情報表示要素の背景色とを同輝度(同明度)の配色として、全ての撮影装置表示部2a及び2bへ映像を出力する。このステップS211における映像出力方式は、患者の個人情報の表示色と当該個人情報の背景色とを同じ輝度の配色とした映像を出力するモード(同輝度配色モード)である。
【0082】
一方、ステップS203において通知された個人情報の中に当該患者以外の個人情報が含まれていない場合には(S203/NO)、ステップS212へ進む。
【0083】
ステップS212に進むと、表示制御部54(出力制御部)は、判定部57から当該患者以外の個人情報非表示通知を受け、当該患者の個人情報表示要素の表示色と当該個人情報表示要素の背景色とを異輝度(異明度)の配色として、全ての撮影装置表示部2a及び2bへ映像を出力する。このステップS212における映像出力方式は、患者の個人情報の表示色と当該個人情報の背景色とを異なる輝度の配色とした映像を出力するモード(異輝度配色モード)である。
【0084】
そして、ステップS211又はステップS212の出力制御処理が終了すると、図8のフローチャートの処理は終了する。
【0085】
なお、本実施形態では、例えば、映像出力方式が、当初異輝度配色モードであった場合であって、その後、同輝度配色モードに切り替わる場合には、その旨をオペレータに通知し、さらに、オペレータに同輝度配色モードに切り替えるか否かを選択させるようにしてもよい。
【0086】
以上、説明した第2の実施形態によれば、検査を行う患者以外の個人情報の表示色と背景色とを同輝度(同明度)の配色とすることで、モノクロ映像を出力する撮影室の撮影装置表示部2bでは、当該患者以外の個人情報を読み取ることができない映像が出力される。一方、カラー映像を出力する操作室の撮影装置表示部2aでは、全ての個人情報を読み取ることができる映像が出力される。
【0087】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。
即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明に含まれる。
【0088】
なお、上述した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0089】
2(2a,2b) 撮影装置表示部、3(3a,3b) 撮影装置操作部、5 撮影装置制御部、51 取得部、52 指示検出部、53 抽出部、54 表示制御部、55 格納部、56 撮影制御部、57 判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査の内容に従って、患者に対して放射線を用いた撮影を行う放射線撮影システムであって、
患者の個人情報を含む検査情報に係る映像を表示するための複数の表示手段と、
前記映像として表示する検査情報の中から患者の個人情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出した患者の個人情報の中に前記検査を行う患者以外の個人情報が含まれているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記複数の表示手段に対する前記映像の映像出力方式を制御する出力制御手段と
を有することを特徴とする放射線撮影システム。
【請求項2】
前記映像出力方式は、前記複数の表示手段のうち、全ての表示手段に同一の映像を出力するミラーモードと、いずれかの表示手段のみに映像を出力するシングルモードとを少なくとも備え、
前記出力制御手段は、
前記判定手段において前記抽出手段で抽出した患者の個人情報の中に前記検査を行う患者以外の個人情報が含まれていると判定された場合には、前記映像出力方式を前記シングルモードとし、
前記判定手段において前記抽出手段で抽出した患者の個人情報の中に前記検査を行う患者以外の個人情報が含まれていないと判定された場合には、前記映像出力方式を前記ミラーモードとすることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影システム。
【請求項3】
前記検査を行う患者の個人情報を入力する患者情報入力手段を更に有し、
前記判定手段は、前記患者情報入力手段から入力された患者の個人情報に基づいて、前記抽出手段で抽出した患者の個人情報の中に前記検査を行う患者以外の個人情報が含まれているか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影システム。
【請求項4】
前記出力制御手段は、更に、前記検査を行う患者の個人情報が確定していない場合には、前記映像出力方式を前記シングルモードとすることを特徴とする請求項2に記載の放射線撮影システム。
【請求項5】
前記映像出力方式が前記ミラーモードから前記シングルモードに切り替わる際に、その旨をオペレータに通知する通知手段を更に有することを特徴とする請求項2に記載の放射線撮影システム。
【請求項6】
前記通知手段により通知されたオペレータに、前記シングルモードに切り替えるか否かを選択させるための選択手段を更に有することを特徴とする請求項5に記載の放射線撮影システム。
【請求項7】
前記映像出力方式は、患者の個人情報の表示色と当該個人情報の背景色とを同じ輝度の配色とした映像を出力する同輝度配色モードと、患者の個人情報の表示色と当該個人情報の背景色とを異なる輝度の配色とした映像を出力する異輝度配色モードとを少なくとも備え、
前記出力制御手段は、
前記判定手段において前記抽出手段で抽出した患者の個人情報の中に前記検査を行う患者以外の個人情報が含まれていると判定された場合には、前記映像出力方式を前記同輝度配色モードとし、
前記判定手段において前記抽出手段で抽出した患者の個人情報の中に前記検査を行う患者以外の個人情報が含まれていないと判定された場合には、前記映像出力方式を前記異輝度配色モードとすることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影システム。
【請求項8】
前記出力制御手段は、更に、前記検査を行う患者の個人情報が確定していない場合には、前記映像出力方式を前記同輝度配色モードとすることを特徴とする請求項7に記載の放射線撮影システム。
【請求項9】
前記検査を行う患者の個人情報を入力する患者情報入力手段を更に有し、
前記同輝度配色モードは、前記患者情報入力手段から入力された患者の個人情報の表示色と当該個人情報の背景色とを同じ輝度の配色とした映像を出力することを特徴とする請求項7に記載の放射線撮影システム。
【請求項10】
前記映像出力方式が前記異輝度配色モードから前記同輝度配色モードに切り替わる際に、その旨をオペレータに通知する通知手段を更に有することを特徴とする請求項7に記載の放射線撮影システム。
【請求項11】
前記通知手段により通知されたオペレータに、前記同輝度配色モードに切り替えるか否かを選択させるための選択手段を更に有することを特徴とする請求項10に記載の放射線撮影システム。
【請求項12】
検査の内容に従って、患者に対して放射線を用いた撮影を行い、患者の個人情報を含む検査情報に係る映像を表示するための複数の表示手段を備えた放射線撮影システムの制御方法であって、
前記映像として表示する検査情報の中から患者の個人情報を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出した患者の個人情報の中に前記検査を行う患者以外の個人情報が含まれているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果に基づいて、前記複数の表示手段に対する前記映像の映像出力方式を制御する出力制御ステップと
を有することを特徴とする放射線撮影システムの制御方法。
【請求項13】
検査の内容に従って、患者に対して放射線を用いた撮影を行い、患者の個人情報を含む検査情報に係る映像を表示するための複数の表示手段を備えた放射線撮影システムの制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記映像として表示する検査情報の中から患者の個人情報を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップで抽出した患者の個人情報の中に前記検査を行う患者以外の個人情報が含まれているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果に基づいて、前記複数の表示手段に対する前記映像の映像出力方式を制御する出力制御ステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−48695(P2013−48695A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187849(P2011−187849)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】