説明

放射線治療装置

【課題】 多分割絞り装置のリーフの位置を精度よく設定できるようにする。
【解決手段】 リーフ141に噛み合わせた駆動歯車53に、着磁したマグネット90を
貼付するとともに、駆動歯車の近傍に磁気センサ70を設け、この磁気センサによる磁性
パターンの検出情報に基づき、制御装置30で駆動モータ60を制御することにより、リ
ーフを所望の位置へ移動させるようにした。
これにより、リーフに噛み合わされている駆動歯車の回転を直接検知してリーフの位置
を制御するので、駆動モータから種々の歯車を介してリーフへ駆動力を伝える場合の歯車
のバックラッシュの影響を排除することができる。そのためリーフの位置を精度よく検出
して設定できるようになり、高精度の放射線治療を可能とする放射線治療装置が提供され
る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば悪性腫瘍などの疾患の治療に供される放射線治療装置に係り、被検体
に対する放射線の照射範囲(以下、放射線照射野という。)を精度よく設定するようにし
た多分割絞り装置を備えた放射線治療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線治療装置では、放射線防護の見地から、被検体の治療部位に限定的に放射線を照
射するように、タングステンなどの放射線を透過させない材料から成る絞り装置が備えら
れている。この絞り装置は、治療部位の形状に近似させた放射線照射野を、半影を生ずる
ことなくより木目細かく形成することが求められることから、放射線の照射方向に沿って
重なるように配置される第1の絞り体と第2の絞り体とから構成される。
【0003】
そして、放射線源に近い側に設けられる第1の絞り体は、放射線の照射軸を間にして対
峙するように配置される一対の単体として形成されており、放射線源を中心に含む同心円
上を円弧状の軌道面に沿って互いに接近、離反するように駆動される。一方、放射線源よ
り遠い側に設けられる第2の絞り体は、第1の絞り体の移動方向に対して直交する方向に
放射線の照射軸を間にして対峙するように配置される一対のブロックとして形成され、こ
の第2の絞り体の各ブロックは、放射線源を中心に含む同心円上を円弧状の軌道面に沿っ
て互いに接近、離反するように移動する複数枚のリーフを密接して配列したものとなって
いる。
【0004】
この第2の絞り体は多分割絞り装置と称され、例えば数十枚のリーフを密に隣接させて
集合体とした一対のブロックから構成されており、各リーフは円弧状の軌道面を有し、リ
ーフ毎に設けられた駆動装置によって、各別に円弧状の軌道面に沿って移動可能に駆動さ
れるようになっている。従って、対峙する単体から成る第1の絞り体を、X方向に互いに
接近、離反するように移動させるとともに、対峙するリーフの集合体から成る第2の絞り
体の各リーフを、それぞれ個別にY方向に互いに接近、離反するように移動させることを
組合せることによって、治療部位の形状に近似させた不規則形状の放射線照射野を形成す
る。なお、第1の絞り体と第2の絞り体を含めて多分割絞り装置と称する場合もある。
【0005】
なお、不規則形状の照射野を、より治療部位の形状に近似させて形成するためには、第
2の絞り体の各リーフの厚みを薄く形成して、その枚数を増加させることが必要になる。
しかし、リーフの枚数を増加させると、これらを駆動する各駆動装置の数も増加させなけ
ればならず、絞り装置が大型化してしまうという問題が生ずる。そこで、第2の絞り体の
各リーフを駆動する駆動装置の回転軸を、同軸的に二重または三重の多軸構造に形成して
、駆動力伝達系の一部が共通化されるようにすることにより、駆動装置が大型化すること
を避けながらリーフ枚数の増加を図るようにした多分割絞り装置が提案されている(例え
ば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−117464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に開示された多分割絞り装置は、駆動モータから駆動歯車、伝達
歯車、中間歯車など種々の歯車を介してリーフへ駆動力を伝えて、リーフを所望の位置へ
移動制御するものであり、リーフの位置をエンコーダやポテンショメータによって検出す
るようにしている。しかしながら、歯車には必ずバックラッシュを生じさらに磨耗なども
生じるため、リーフの位置の検出精度を向上させるには限界があった。さらに、リーフの
位置を検出するエンコーダやポテンショメータが複数の歯車で構成されていると、駆動歯
車のバックラッシュ分が検出できないため、このことも検出精度向上の障害となっていた

【0008】
本発明は、歯車のバックラッシュの影響を排除して、リーフの位置を精度よく検出して
設定できるようにすることにより、高精度の放射線治療を可能とする放射線治療装置を提
供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するため、本発明は、放射線源からの放射線を遮蔽するための複数の
リーフを密接して配置し、このリーフを移動することにより、前記放射線源から放射され
る放射線の照射範囲を制限するようにした放射線治療装置において、前記リーフに噛み合
わせた駆動歯車と、この駆動歯車を駆動して前記リーフを移動させる駆動手段と、前記駆
動歯車の側面に沿って設けた多極磁性パターンと、前記駆動歯車の近傍に設けた磁気セン
サと、この磁気センサによる前記多極磁性パターンの検出情報に基づき前記リーフを所望
の位置へ移動させるように前記駆動手段を制御する制御手段と、を具備することを特徴と
する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リーフに噛み合わされている駆動歯車の回転を直接検知してリーフの
位置を制御するようにしたので、駆動モータから種々の歯車を介してリーフへ駆動力を伝
える場合の歯車のバックラッシュの影響を排除することができる。そのためリーフの位置
を精度よく検出して放射線照射野を設定できるようになり、高精度の放射線治療を可能と
する放射線治療装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る放射線治療装置の使用状態を示した外観図である。
【図2】放射線治療装置に備えられている絞り装置の説明図である。
【図3】図2に直交する方向から見た絞り装置の説明図である。
【図4】絞り装置によって形成される放射線照射野の説明図である。
【図5】駆動力伝達系の一部を共通化した絞り装置の配置構成を示した説明図である。
【図6】図5における第1の駆動機構の詳細を説明するために示した説明図である。
【図7】図6におけるリーフに対する駆動歯車および中間歯車の配置関係を説明するために示した説明図である。
【図8】図5における第2の駆動機構の詳細を説明するために示した説明図である。
【図9】駆動歯車に貼付される多極着磁したマグネットと磁気センサの関係を説明するために示した説明図である。
【図10】駆動歯車に貼付される多極着磁したマグネットの他の実施態様を示した説明図である。
【図11】本発明が適用される絞り装置の他の実施態様を示した説明図である。
【図12】本発明に係る放射線治療装置における駆動機構の他の実施態様を示した説明図である。
【図13】本発明に係る放射線治療装置の他の実施態様を示した説明図である。
【図14】形状の異なるリーフを有する多分割絞り装置を備える放射線治療装置に本発明を適用した場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る放射線治療装置の実施例について、図1ないし図14を参照して詳
細に説明する。なおこれらの図において、同一部分には同一符号を付して示してある。
【0013】
先ず、放射線治療装置の概略的な構成について、その使用状態を示した図1を参照して
説明する。
【0014】
図1に示すように放射線治療装置は、大別すると、放射線源からの放射線を被検体Pへ
照射する放射線照射装置10と、被検体Pを載置して放射線の照射部位の位置決めをする
治療台20と、放射線照射装置10および治療台20を始め、放射線治療装置を構成する
各機器を有機的に制御する制御装置30とから構成されている。
【0015】
放射線照射装置10は、床に据付られる固定架台11と、固定架台11に回転可能に支
持された回転架台12と、回転架台12の一端から横方向へ延びた先端部に設けられた照
射ヘッド13と、照射ヘッド13に組み込まれた絞り装置14とを有している。そして、
回転架台12は固定架台11の水平な回転中心軸Hの周りに、略360度にわたって回転
可能であり、絞り装置14も、照射ヘッド13から照射される放射線の照射軸Iの周りに
回転可能となっている。なお、回転架台12の回転中心軸Hと放射線の照射軸Iとの交点
をアイソセンタ(isocenter)ICと称している。また、回転架台12は、放射線の固定
照射はもとより、それ以外の各種の照射態様例えば、回転照射、振子照射、間欠照射など
に対応した回転が可能なように構成されている。
【0016】
一方、治療台20は、アイソセンタICを中心とする円弧に沿って、矢印G方向に所定
角度範囲にわたって回転可能に床に設置されている。そして、治療台20の上部には、上
部機構21に支持された被検体Pを載置するための天板22が設けられている。この上部
機構21は、天板22を矢印eで示す前後方向と、矢印fで示す左右方向に移動させる機
構を備えている。
【0017】
また、上部機構21は、昇降機構23に支持されている。この昇降機構23は、例えば
リンク機構で構成されるもので、矢印dで示す上下方向にそれ自体が昇降することによっ
て、上部機構21および天板22を所定範囲だけ昇降させるものである。さらに、昇降機
構23は、下部機構24に支持されている。この下部機構24は、アイソセンタICから
距離L離れた位置を中心として、矢印Fで示す方向に昇降機構23を回転させる機構を備
えている。よって、昇降機構23とともに、上部機構21および天板22が矢印F方向に
所定角度回転可能である。
【0018】
なお、治療に際して被検体Pの位置決めや絞り装置14による放射線照射野の設定など
は、医師などの医療スタッフDにより制御装置30に備えられている操作部(図示せず。
)を操作することによって行われる。
【0019】
ところで、放射線治療を実施する際には、悪性腫瘍などの治療部位にのみ放射線を集中
的に照射して、正常組織にダメージを与えないようにすることが重要である。この正常組
織に極力放射線を照射しないように、放射線照射位置を規制するのが絞り装置14であり
、絞り装置14は放射線の照射軸Iの周りに回転可能に、照射ヘッド13に組み込まれて
いる。
【0020】
次に、絞り装置14の概略構成について説明する。
【0021】
図2および図3は、絞り装置14の側面図であり、これらは、絞り装置14を互いに直
交する方向から見た図となっていて、絞り装置14の容器は図示されていない。また、図
4は絞り装置14によって形成される放射線照射野の説明図である。
【0022】
絞り装置14は、タングステンなどの重金属から成る通常2種類の絞り体140、14
1によって構成され、これらは放射線源Sからの放射線の照射方向に重なるように設けら
れる。そして、各絞り体140、141は、図2および図3にそれぞれ符号140A、1
40B、141A、141Bを付して示してあるように、対をなすように分割されて対向
配置されている。ここで符号A、Bは、各絞り体140、141が対であることを分かり
易くするために便宜上付したものである。
【0023】
さて、放射線源Sに近い側に設けられる第1の絞り体140A、140Bは、図2に示
されているように、単体として構成されているとともに、各絞り体140A、140Bの
端面を放射線の照射軸Iを間にして対峙させるように対向配置され、放射線源Sを中心に
含む同心円上を円弧状の軌道面に沿って矢印Xの方向へ移動して、互いに接近、離反する
ように、駆動装置142A、142Bによって駆動されるようになっている。
【0024】
一方、放射線源Sから遠い側に設けられる第2の絞り体141A、141Bも、図3に
示されているように円弧状の軌道面を有し、各絞り体141A、141Bの端面を放射線
の照射軸Iを間にして対峙させるように対向配置され、放射線源Sを中心に含む同心円上
を円弧状の軌道面に沿って、第1の絞り体140A、140Bに対して直交する方向、す
なわち、矢印Yの方向に移動して、互いに接近、離反するように、駆動装置143A、1
43Bによって駆動されるようになっている。
【0025】
ただし、第2の絞り体141A、141Bは、図2に示されているように複数のリーフ
141A1〜141An、141B1〜141Bnを密に隣接させた集合体として構成し
た多分割絞り装置であり、各リーフ141A1〜141An、141B1〜141Bnに
、それぞれ駆動装置143A1〜143An、143B1〜143Bnが設けられている
。すなわち、第2の絞り体141A、141Bの各リーフ141A1〜141An、14
1B1〜141Bnの軌道面には歯が形成されており、この歯に駆動歯車が噛み合わされ
、駆動歯車の軸を駆動装置143A1〜143An、143B1〜143Bnで個別に駆
動することにより、リーフ141A1〜141An、141B1〜141Bnが所望の位
置へ移動させられる。
【0026】
このように、第1の絞り体140A、140Bを、X方向に互いに接近、離反するよう
に移動させるとともに、第2の絞り体141A、141Bの各リーフ141A1〜141
An、141B1〜141Bnを、それぞれ個別にY方向に互いに接近、離反するように
移動させることを組合せることによって、図4に示すような、治療部位の形状Tに近似さ
せた不規則形状の照射野Uを形成する。
【0027】
ところで、第2の絞り体141A、141Bの各リーフ141A1〜141An、14
1B1〜141Bnを駆動する場合、駆動装置143A1〜143An、143B1〜1
43Bnの駆動力を駆動歯車に伝えるための回転軸を、同軸的に二重または三重にする多
軸構造に形成して、駆動力伝達系の一部を共通化することができる。このような駆動力伝
達系を有する絞り装置14の配置構成を図5に示してある。
【0028】
図5に示すように、第2の絞り体141A、141Bの各リーフ141A1〜141A
n、141B1〜141Bnの外周側に形成されている歯には、詳細は後で図6ないし図
8を参照して説明するが、駆動歯車を含む駆動機構150、180が結合される。ここで
駆動機構150(以下、第1の駆動機構という。)は、駆動シャフトを同軸的に二重にし
たものを2段組み合わせたものであり、駆動機構180(以下、第2の駆動機構という。
)は、駆動シャフトを同軸的に二重にしたものと同軸的に三重にしたものとを2段組み合
わせたものである。
【0029】
従って、第1の駆動機構150では4枚のリーフを各別に駆動できるとともに、第2の
駆動機構180では5枚のリーフを各別に駆動できる。そして、例えば、第2の絞り体1
41A、141Bがそれぞれ27枚のリーフで構成されているものとすれば、各絞り体1
41A、141Bに第1の駆動機構150と第2の駆動機構180を3組ずつ組み合わせ
て使用することによって、第1の駆動機構150は4枚×3組で12枚、第2の駆動機構
180は5枚×3組で15枚、合計27枚のリーフを駆動できることになる。
【0030】
次に、第1の駆動機構150について図6を参照して詳細に説明する。図6は、1例と
して2組の第1の駆動機構150によって、8枚のリーフ141を駆動する様子を示した
ものであり、図が複雑になるのを避けるために、便宜上一部のリーフ141a〜141n
に符号を付して示している。ここで、2組の第1の駆動機構150を駆動機構150Aと
駆動機構150Bに分け、両者は同様の構成なので、一方の駆動機構150Aについての
み説明するものとする。なお、駆動機構150Aでは4枚のリーフ141a、141b、
141cおよび141dを駆動する。
【0031】
駆動機構150Aは、上下2段に並行に配置された同軸的に回転可能な2本の二重軸5
0a、50bを有しており、上段の二重軸50aは筒状軸51a内を中心軸52aが通り
、下段の二重軸50bは筒状軸51b内を中心軸52bが通っている。そして、筒状軸5
1aの先端に駆動歯車53aが嵌着されており、この駆動歯車53aはリーフ141aの
歯に噛み合わされている。筒状軸51aの基端には中間歯車54aが嵌着されており、こ
の中間歯車54aは駆動モータ60aの駆動軸に嵌着された出力歯車55aに噛み合わさ
れている。
【0032】
一方、下段の二重軸50bの筒状軸51bの両端にそれぞれ中間歯車54b、54cが
嵌着されており、先端側の中間歯車54bはリーフ141bの歯に噛み合わされる駆動歯
車53bに噛み合わされている。また、筒状軸51bの基端側の中間歯車54cは、駆動
モータ60dの駆動軸に嵌着された出力歯車55bに噛み合わされている。なお、筒状軸
51bの両端に嵌着されている中間歯車54b、54cの中心部には軸受56が形成され
ており、この軸受56に支持されて中心軸52bが回転可能になっている。さらに、中心
軸52bの先端には中間歯車54dが嵌着されており、この中間歯車54dはリーフ14
1cの歯に噛み合わされる駆動歯車53cに噛み合わされているとともに、その基端は駆
動モータ60cの駆動軸に結合されている。
【0033】
さらにまた、上段の二重軸50aの筒状軸51aの先端に嵌着された駆動歯車53aお
よび基端に嵌着された中間歯車54aの中心部には軸受56が形成されており、駆動歯車
53bおよび駆動歯車53cの中心部にも軸受56が形成されていて、これらは直線状に
配置されている。そして、これらの軸受56に中心軸52aが支持されて回転可能になっ
ており、中心軸52aの先端にはリーフ141dの歯に噛み合わされる駆動歯車53dが
嵌着されているとともに、その基端は駆動モータ60dの駆動軸に結合されている。
【0034】
このように、リーフ141の歯に近い方、すなわち上段の二重軸50aの中心軸52a
には、所定の間隔をおいて2つの駆動歯車53b、53cが軸受56を介して係合され、
2つの駆動歯車53b、53cに下段の二重軸50bの筒状軸51bの先端側の中間歯車
54bと、中心軸52bの先端の中間歯車54dとが噛み合わされた構成となっている。
【0035】
このようなリーフ141に噛み合わされる駆動歯車53a、53b、53c、53dと、
駆動歯車53b、53cに噛み合わされる中間歯車54b、54dとの関係は、図6にお
けるリーフ141の側面方向から見た図に相当する図7に示されている。ただし、本来同
軸上にある駆動歯車53a、53b、53c、53dであるが、これらはそれぞれ異なるリ
ーフ141の外周側の歯に噛み合わされるので、図7では、軸をずらせて示してあり、中
間歯車54b、54dも同様である。
【0036】
よって、駆動モータ60a〜60dを駆動することにより、その回転が一方の二重軸5
0aの筒状軸51aおよび中心軸52aについては、それぞれ駆動歯車53a、53dに
直接伝達されてリーフ141a、141dを移動させ、他方の二重軸50bの筒状軸51
bおよび中心軸52bについては、中間歯車54b、54dを介して、それぞれ駆動歯車
53b、53cに伝達されてリーフ141b、141cを移動させる。なお駆動モータ6
0a〜60dは、減速機やブレーキなどを一体的に組み合わせたものでよい。
【0037】
ところで、本発明では、各リーフ141の歯に噛み合わされる駆動歯車53a〜53d
の一方の面(歯のない側面)に、後述するが多極着磁したマグネットがリング状に貼付さ
れていて、さらに駆動歯車53a〜53dの近傍に磁気を検出する磁気センサ70a〜7
0dが、リーフ141の開閉移動を制御するための制御系の検出部としてそれぞれ設けら
れている。
【0038】
この磁気センサ70a〜70dの検出情報は、放射線治療装置の制御装置30(図1参
照)へ送られ、被検体の治療部位の形状Tに適した放射線照射野Uに合わせるように各リ
ーフ141を駆動する。すなわち、磁気センサ70a〜70dで駆動歯車53a〜53d
の回転状況を直接検出することにより、リーフ141の移動量を検出する。例えば、磁気
センサ70aは駆動歯車53aの回転量すなわちリーフ141aの移動位置を検出し、同
様に磁気センサ70bは駆動歯車53bの回転量すなわちリーフ141bの移動位置を検
出し、磁気センサ70cは駆動歯車53cの回転量すなわちリーフ141cの移動位置を
検出し、磁気センサ70dは駆動歯車53dの回転量すなわちリーフ141dの移動位置
を検出する。
【0039】
なお、駆動モータ60a〜60dに従来と同様にエンコーダやポテンショメータを組み
合わせておけば、磁気センサ70のバックアップとしてより信頼性の向上に寄与すること
ができる。
【0040】
上記のような駆動機構150Aの構成および機能は、駆動機構150Bについても同様
である。
【0041】
次に、第2の駆動機構180について図8を参照して説明する。図8は、1例として2
組の第2の駆動機構180によって、10枚のリーフ141を駆動する様子を示したもの
であり、ここでも図が複雑になるのを避けるために、便宜上一部のリーフ141e〜14
1nに符号を付して示している。ここで、2組の第2の駆動機構180を駆動機構180
Aと駆動機構180Bに分け、両者は同様の構成なので、一方の駆動機構180Aについ
てのみ説明するものとする。なお、駆動機構180Aでは5枚のリーフ141e、141
f、141g、141hおよび141iを駆動する。
【0042】
駆動機構180Aは、上下2段に並行に配置された同軸的に回転可能な三重軸80aと
二重軸80bを有し、これらは駆動力伝達系の一部が共通化されるように組み合わされて
いる。上段に位置する三重軸80aは、第1の筒状軸81aと第2の筒状軸82aが同軸
的に配置され、さらに第2の筒状軸82a内を中心軸83aが通って、互いに干渉するこ
となく回転可能に構成されている。一方、下段に位置する二重軸80bは、筒状軸81b
内を中心軸82bが通っており、両者は互いに干渉することなく回転可能に構成されてお
り、この二重軸80bの構成は図6で説明した二重軸50bと同様である。
【0043】
そして、三重軸80aの第1の筒状軸81aの先端には駆動歯車53eが嵌着されてお
り、この駆動歯車53eはリーフ141eの歯に噛み合わされている。また、第1の筒状
軸81aの基端には中間歯車84aが嵌着されており、この中間歯車84aは駆動モータ
60eの駆動軸に嵌着された出力歯車85eに噛み合わされている。さらに、第1の筒状
軸81aの両端に嵌着されている駆動歯車53eおよび中間歯車84aは、それぞれ中心
部に軸受56を有しており、この軸受56に支持された第2の筒状軸82aが第1の筒状
軸81a内を通っている。そして、第2の筒状軸82aの先端には駆動歯車53gが嵌着
されており、この駆動歯車53gはリーフ141gの歯に噛み合わされている。さらに、
第2の筒状軸82aの基端には中間歯車84bが嵌着されており、この中間歯車84bは
駆動モータ60gの駆動軸に嵌着された出力歯車85gに噛み合わされている。
【0044】
一方、二重軸80bの筒状軸81bの両端にそれぞれ中間歯車84c、84dが嵌着さ
れており、先端側の中間歯車84cはリーフ141fの歯に噛み合わされている駆動歯車
53fに噛み合わされている。また、筒状軸81bの基端側の中間歯車84dは、駆動モ
ータ60fの駆動軸に嵌着された出力歯車85fに噛み合わされている。なお、筒状軸8
1bの両端に嵌着されている中間歯車84c、84dの中心部には軸受56が形成されて
おり、この軸受56に支持されて中心軸82bが筒状軸81b内に回転可能に挿通されて
いる。さらに、中心軸82bの先端には中間歯車84eが嵌着されており、この中間歯車
84eはリーフ141hの歯に噛み合わされている駆動歯車53hに噛み合わされている
とともに、その基端は駆動モータ60hの駆動軸に結合されている。
【0045】
なお、リーフ141fの歯に噛み合わされている駆動歯車53fの中心部にも軸受56
が形成されており、三重軸80aの第2の筒状軸82aはこの軸受56に支持されて駆動
歯車53fを貫通し、先端に駆動歯車53gを嵌着している。さらに、第2の筒状軸82
aの先端に嵌着された駆動歯車53gと基端に嵌着された中間歯車84b、およびリーフ
141hの歯に噛み合わされている駆動歯車53hにも軸受56が形成されていて、これ
らは直線状に配置されており、この軸受56に支持されて三重軸80aの中心軸83aが
挿通されている。そして、中心軸83aの先端に駆動歯車53iが嵌着され、この駆動歯
車53iはリーフ141iの歯に噛み合わされている。
【0046】
このように、リーフ141の歯に近い方、すなわち上段に位置する三重軸80aの中心
軸83aには、駆動歯車53g、53hが軸受56を介して係合され、第2の筒状軸82
aには、駆動歯車53e、53fが軸受56を介して係合されて、2つの駆動歯車53f
、53hに下段の二重軸80bの筒状軸81bの先端側の中間歯車84cと中心軸82b
の先端の中間歯車84eが噛み合わされた構成となっている。
【0047】
よって、駆動モータ60e〜60iを駆動することにより、その回転が上段の三重軸8
0aの第1の筒状軸81a、第2の筒状軸82aおよび中心軸83aを介して、それぞれ
駆動歯車53e、53g、53iに伝達されてリーフ141e、141g、141iを移
動させ、下段の二重軸80bの筒状軸81bおよび中心軸82bについては、中間歯車8
4c、84eを介してそれぞれ駆動歯車53f、53hに伝達されてリーフ141f、1
41hを移動させる。なお駆動モータ60e〜60iは、減速機やブレーキなどを一体的
に組み合わせたものでよい。
【0048】
ところで、リーフ141の歯に噛み合わされる駆動歯車53e〜53iの一方の面には
、第1の駆動機構150と同様に多極着磁したマグネットがリング状に貼付されている。
そして、駆動歯車53e〜53iの近傍に磁気を検出するセンサ70e〜70iが、リー
フ141の開閉移動を制御するための制御系の検出部として設けている。
【0049】
この磁気センサ70e〜70iの検出情報は、放射線治療装置の制御装置30(図1参
照)へ送られ、被検体の治療部位の形状Tに適した放射線照射野Uに合わせるように各リ
ーフ141を駆動する。すなわち、磁気センサ70e〜70iで駆動歯車53e〜53i
の回転状況を直接検出することにより、リーフ141の移動量を検出する。例えば、磁気
センサ70eは駆動歯車53eの回転量すなわちリーフ141eの移動位置を検出し、磁
気センサ70fは駆動歯車53fの回転量すなわちリーフ141fの移動位置を検出し、
以下同様に、磁気センサ70iは駆動歯車53iの回転量すなわちリーフ141iの移動
位置を検出する。
【0050】
なお、駆動モータ60e〜60iにエンコーダやポテンショメータを組み合わせて、磁
気センサ70のバックアップとしてもよいことは第1の駆動機構150と同様であり、上
記のような駆動機構180Aの構成および機能は、駆動機構180Bについても同様であ
る。
【0051】
さて、第1の駆動機構150および第2の駆動機構180において、リーフ141にそ
れぞれ噛み合わされている全ての駆動歯車53には、それぞれ多極着磁したマグネットが
リング状に貼付されていると説明した。このことについて、駆動歯車53aを例として図
9を参照して説明する。なお、図9(a)は、図6に示されている駆動歯車53aを、中
心軸52aに沿って右方向から見た平面図であり、図9(b)は正面図である。また、駆
動歯車53aの外周に形成されているリーフ141aに噛み合わされる歯は図示を省略し
ている。
【0052】
すなわち、駆動歯車53aの表面に多極着磁したマグネット90が、中心軸52aを中
心にして同心円を描くようにリング状に貼付されている。なお、図9(a)中黒く塗りつ
ぶした部分が、マグネット90の着磁されている部分である。そして、駆動歯車53aの
表面に貼付されているマグネット90の部分に対向する位置に、駆動歯車53aの表面か
ら微小間隙を置いて磁気センサ70aを設置している。従って、駆動歯車53aの回転に
伴い多極着磁したマグネット90によるオン/オフ信号が磁気センサ70aによって検知
され、その検知信号が放射線治療装置の制御装置30へ送られる。
【0053】
制御装置30では、磁気センサ70aの検知信号を駆動歯車53aの回転量すなわちリ
ーフ141aの移動量として把握される。よって、リーフ141aを所望の位置へ移動さ
せるに当たって制御装置30は、駆動歯車53aの回転量を演算し、その演算結果に基づ
き駆動モータ60aの回転数や回転方向を制御することになる。
【0054】
なお、図9に示した多極着磁したマグネット90のパターンは単なる一例であり、種々
のパターンが適宜使用可能である。また、1本のリングに限ることなく、図10に示すよ
うに、例えば多極着磁したマグネット90を互いにパターンの違うものとして同軸的に2
本(90a、90b)設けるようにしても良い。この場合、磁気センサ70aも2個(7
0a1、70a2)配置することが必要であるが、2個の磁気センサ70a1、70a2
からの検知信号により、制御装置30はより精度を高めてリーフ141aの位置を制御す
ることができる。
【0055】
また、多極着磁したマグネット90は、例えばテープ状のものを駆動歯車53aに貼付
したり、磁性塗料を吹き付けて形成したりしたものでもよい。さらに、マグネット90に
代えて円筒状のスケールを駆動歯車53aに貼付するとともに、磁気センサ70aに代え
て静電エンコーダを用いてもよい。静電エンコーダを用いる場合は、駆動歯車53aにス
ケールとして、静電エンコーダ用の電極パターンを貼り付け、駆動歯車53aの近辺に配
置した静電エンコーダの検出ヘッドによって駆動歯車53aの回転を検出するようにすれ
ばよい。
【0056】
以上詳述したように本発明では、リーフ141に噛み合わされている駆動歯車53の回
転を直接検知するようにしたので、駆動モータから出力歯車、中間歯車、駆動歯車など種
々の歯車を介してリーフへ駆動力を伝える場合の歯車のバックラッシュの影響を排除する
ことができる。そのためリーフの位置を精度よく検出して放射線照射野を設定できるよう
になり、高精度の放射線治療を可能とする放射線治療装置が提供される。
【0057】
なお本発明は、上述の一実施例に限定されることなく要旨を逸脱しない範囲で種々の態
様での実施が可能である。例えば、第2の絞り体140のリーフ141の厚みは、通常全
て同じものが使用されているが、例えば図11に示すように、中央部分(放射線源Sから
の放射線の照射軸Iに近い側)のリーフの厚みを薄く形成し、その外側のリーフの厚みを
厚く形成した第2の絞り体140を有する絞り装置にも適用することができる。
【0058】
すなわち、図11には一例として、中央部分は第1の厚さ3mmのリーフ1411を3
0枚、その外側には第2の厚さ10mmのリーフ1412を10枚ずつ20枚、さらに最
も外側には第3の厚さ50mmのリーフ1413を1枚ずつ2枚で構成した1対の第2の
絞り体1410A、1410Bを、放射線源Sからの放射線の照射軸を間にして対峙する
ように配置した様子を示したものである。ここで中央部分のリーフ1411a、1411
bの多くが矢印Y1、Y2方向に開いて矩形状の照射野を形成し、外側のリーフ1412
a、1412bおよび1413a、1413bは互いに対向面が接して閉じた状態になっ
ているが、たまたまこのように表示しただけであって、特に意味はない。なお、符号14
00A、1400Bで示したものは、第2の絞り体1410A、1410Bに直交するよ
うに設置され、矢印X1、X2方向に移動する第1の絞り体である。
【0059】
また図12に示すように、図6に示した駆動機構150の構成を一部変更した態様にす
ることも可能である。以下、駆動機構150の構成を一部変更した実施態様について、図
12と図6とを対比しながら説明する。なお、図12において図6と同一部分には同一符
号を付してある。
【0060】
すなわち、上下2段に並行に配置されて同軸的に回転可能な2本の二重軸50a、50
bを有する駆動機構150Aにおいて、各駆動モータ60a〜60dの回転軸に夫々ウォ
ーム歯車61a〜61dを結合し、ウォーム歯車61aを筒状軸51aの基端の中間歯車
54aをウォームホイル62aに変更してこれに噛み合わせ、ウォーム歯車61bを中心
軸52aの基端に新たに嵌着したウォームホイル62bに噛み合わせ、ウォーム歯車61
cを中心軸52bの基端に新たに嵌着したウォームホイル62cに噛み合わせ、ウォーム
歯車61dを筒状軸51bの基端の中間歯車54cをウォームホイル62dに変更してこ
れに噛み合わせるようにする。なお、駆動機構150Bについても同様である。
【0061】
このような実施態様においても、駆動歯車53a〜53dの一方の面に、多極着磁した
マグネット70a〜70dをリング状に貼付するとともに、駆動歯車53a〜53dの表
面から微小間隙を置いて磁気を検出する磁気センサ70a〜70dを設け、リーフ141
の開閉移動を制御するための制御系の検出部としていることは言うまでもない。
【0062】
なお、駆動機構150Bについても同様なのでその説明は省略する。また、図8に示し
た三重軸80aと二重軸80bを有する2組の第2の駆動機構180によって、10枚の
リーフ141を駆動するように構成した場合にも、図12で説明した考え方を適用できる
ことは言うまでもない。
【0063】
ところで、リーフ141の開閉移動を制御するための制御系の検出部としてこれまでは
、リーフ141の歯に噛み合わされる駆動歯車53の一方の面に、多極着磁したマグネッ
ト90をリング状に貼付するとともに、駆動歯車53の表面から微小間隙を置いて磁気を
検出する磁気センサ70を設けるものとして説明してきた。しかし、駆動歯車53以外の
駆動機構150の歯車に多極着磁したマグネット90を貼付し、その近傍に磁気センサ7
0を設けるようにすることも可能である。
【0064】
図13は、このような場合の実施態様を示したものである。すなわち、図13は磁気セ
ンサ70の設置位置を、図12に示したウォームホイル62の近傍に変更したものである
。そのため、多極着磁したマグネット90をウォームホイル62の面にリング状に貼付す
ることは言うまでもない。その他の構成は図12と同様なので、図13には図12と同一
部分に同一符号を付してその部分の説明は省略する。従って、各ウォームホイル62の回
転を磁気センサ70からの検知信号により検知して、制御装置30はリーフ141の位置
を制御することになる。
【0065】
なお、図13に示した実施態様においても、マグネット90に代えて円筒状のスケール
をウォームホイル62に貼付するとともに、磁気センサ70に代えて静電エンコーダをウ
ォームホイル62の近辺に配置して、静電エンコーダの検出ヘッドによってウォームホイ
ル62の回転を検出するようにしても良い。
【0066】
ここまでは、リーフ141が円弧状の軌道面を有するものとして説明したが、本発明は
、例えば図14に示すように、直方体の一端が半円状に形成された水平に移動するリーフ
を駆動する場合にも適用できる。すなわち、リーフの一面に形成した歯に駆動歯車を噛み
合わせてこのリーフを移動させる場合、図5ないし図13で説明したように、駆動機構と
して、上下2段に並行に配置された同軸的に回転可能な2本の二重軸50a、50bを有
する駆動機構150や、上下2段に並行に配置された同軸的に回転可能な三重軸80aと
二重軸80bを有する駆動機構180を用い、リーフの開閉移動を制御するための制御系
の検出部としては、リーフに多極着磁したマグネットを直線状に貼付しておき、リーフの
近傍に磁気を検出するセンサ70を置くものや、リーフにスケールを貼付しておき、静電
エンコーダをリーフの近辺に配置するものとすれば良い。
【符号の説明】
【0067】
50a、50b 二重軸
51a、51b 筒状軸
52a、52b 中心軸
53a、53b 駆動歯車
54a、54b 中間歯車
55a、55b 出力歯車
56 軸受
60a〜60d 駆動モータ
70a〜70d 磁気センサ
141、141a〜141d、141n リーフ
150A、150B 駆動機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線源からの放射線を遮蔽するための複数のリーフを密接して配置し、このリーフを移
動することにより、前記放射線源から放射される放射線の照射範囲を制限するようにした
放射線治療装置において、
前記リーフに噛み合わせた駆動歯車と、
この駆動歯車を駆動して前記リーフを移動させる駆動手段と、
前記駆動歯車の側面に沿って設けた多極磁性パターンと、
前記駆動歯車の近傍に設けた磁気センサと、
この磁気センサによる前記多極磁性パターンの検出情報に基づき前記リーフを所望の位置
へ移動させるように前記駆動手段を制御する制御手段と
を具備することを特徴とする放射線治療装置。
【請求項2】
前記多極磁性パターンは、径の異なるものを同心状に複数設けるとともに、各多極磁性パ
ターンに対応するように磁気センサを設けたことを特徴とする請求項1に記載の放射線治
療装置。
【請求項3】
前記駆動手段はモータ、減速機、エンコーダを備え、前記制御手段は、このエンコーダの
検出情報を前記磁気センサによる検出情報のバックアップとして使用して前記駆動手段を
制御することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の放射線治療装
置。
【請求項4】
放射線源からの放射線を遮蔽するための複数のリーフを密接して配置し、このリーフを移
動することにより、前記放射線源から放射される放射線の照射範囲を制限するようにした
放射線治療装置において、
前記リーフに噛み合わせた駆動歯車と、
この駆動歯車を駆動して前記リーフを移動させる駆動手段と、
この駆動手段の近傍に配置した静電エンコーダと、
この静電エンコーダの検出ヘッドによる前記駆動手段の回転検出情報に基づき前記リーフ
を所望の位置へ移動させるように前記駆動手段を制御する制御手段と
を具備することを特徴とする放射線治療装置。
【請求項5】
前記駆動手段は、前記リーフの移動方向に対して直交する方向に配置されることを特徴と
する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の放射線治療装置。
【請求項6】
前記絞り体群は、中心側に位置する一部のリーフの厚みが側面側に位置するリーフよりも
薄く形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の放
射線治療装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−240157(P2010−240157A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92290(P2009−92290)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】