説明

放射線湯治装置

【課題】 本発明は、天然ラジウム鉱石の放射線を入浴者に立体的に与えようとするもので、詳しくは、入浴者が湯に沈む面に放射線を与え、湯から出ている面に放射線によるラドンガスやマイナスイオンを与えるとともに、湯水の対流を利用して装置内を通過させ殺菌しようとするものである。
【解決手段】 通水孔を設けた底盤と天盤間に、周枠のみから成る中間盤を複数枚、内部に充填される天然ラジウム鉱石の破砕鉱石の流出を防ぐ間隔をとって積層し、全体を緊結して立体的積層体とし、内部に天然ラジウム鉱石破砕鉱石を充填したものを浴槽内に沈め或いはサウナぶろ内に置くものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として業務用の浴場の浴槽内やサウナぶろ内に設置して放射線のホルミシス効果を入浴者に与える放射線による装置にかかわる。
【背景技術】
【0002】
従来から放射線を入浴中に与えて健康増進或いは治療効果を得ようと試みられている。その先行技術例をあげると、登録実用新案第3104050号(特許文献1)は岩盤浴装置であるが、使用者は箱内に閉じ込められるため閉塞感を受けて解放感すなわち温泉気分を得られない。登録実用新案第3102006号(特許文献2)は浴槽に加設するもので浴槽と一体とするための後付け工事が必要である。特開2004−113707(特許文献3)は磁石を埋設したマットにかかわるが、マットは平面的な形状であるから、磁力線を使用者に立体的に与えることができない。
【特許文献1】実用新案第3104050号
【特許文献2】実用新案第3102006号
【特許文献3】特開2004−113707
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記を鑑みて、入浴者に放射線を立体的に与え、すなわち入浴者が湯に浸る面に放射線を与えるとともに、浸らない面には放射線によるラドンガスやマイナスイオンを与え、さらには本発明装置から360°にわたり放射線を放射させることにより同時入浴中の多数者に同時に放射線によるホルミシス効果を受けられるようにし、さらにまた、装置内に湯水を通過させることにより湯水の殺菌効果をあげようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記課題を解決するため、通水孔を設けた底盤と天盤間に、周枠のみから成る中間盤を複数枚上下間隔をとって積層状に接続して成る装置本体内に、天然ラジウム鉱石の破砕鉱石を充填にて成る装置を、湯水をはった浴槽に沈設或いはサウナぶろ内に設置することによりその目的を達成する。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、放射線を装置の縦長軸に対し交叉して360°の方向に、すなわち、湯の全層に放射すること、天然ラジウム鉱石の破砕鉱石は表面積が大になっておりこれに対流する湯水が通過するので湯水の殺菌効果があること、湯気によってラドンガス及びマイナスイオンが発生することによりホルミシス効果を開放的な温泉気分のもとで与えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
装置本体の形状は円筒体状以外に角筒体や多角筒体があるが放射線放射を360°にするための効率は円筒体が良く、また入浴者が接しても傷つけることがない。周枠から成る中間盤の上下間隔は内部に充填される天然ラジウム鉱石の破砕された鉱石の流出を防止する。装置本体の材質は放射線を阻止する物質鉛を含有するもの例えば鉛入りガラスは使用しない。
【実施例】
【0007】
本発明の装置本体aは、天盤1と複数枚の輪状の中間盤2と底盤3とを円筒体状に組合わせる接続具とから成っている。その各部分を説明すると、天盤1は直径50cmの笠状の円盤で多数の通孔4を穿設し周縁に図2に示す連結軸5の挿通孔6を穿設して成っている。中間盤2は天盤1と同一外径の輪状盤で周縁に連結軸5の挿通孔6を穿設して成っている。底盤3は天盤1と同一外径で天盤1の通孔4と仝様の通孔(図示せず。)を穿設し周縁に連結軸5の挿通孔6を挿通して成っている。
【0008】
天盤1と中間盤2と底盤3とを組合わせる接続具は、組立て円筒状体の高さが90cmとすると、それと同長程度の長さで一端に挿通孔6より大なる天部をもち、他端部にネジを刻設した連結軸5と、同軸5のネジにネジ合うナット7と、上下の中間盤2間の間隔を保持するために連結軸5に外嵌するカラー8とから成っている。
【0009】
上記組合わせの一例を説明すると、底盤3の挿通孔6に連結軸5を挿入し、底盤3の底面に連結軸5の一端の前記天部を定着させてから底盤3を平面に置き連結軸5を建てた状態とする。
次に、各連結軸5にカラー8を外嵌し中間盤2をその挿通孔6を連結軸5に挿通してのせる。これを繰り返すことにより図1に示すようにカラー8による9層の組立てができる。
【0010】
カラー8の高さは、内部に投入される天然ラジウム鉱原石の破砕鉱石9の大きさにより選択され同鉱石9の流失を防ぐ高さが選択される。図1の9層とした場合には装置本体aの高さは天盤1を含めて90cmである。
【0011】
最上層の中間盤2の積載後、内部に破砕鉱石10を充填し、天盤1を、挿通孔6に挿通した連結軸5の上端にネジ合わせたナット7を締めることにより定着させるとともに装置本体aを緊締する。
このようにした装置本体aを浴槽内或いはサウナぶろ内に置き使用させる。
【0012】
上記実施例の連結軸5とカラー8とによる組立て緊締手段は、これに限定するものでなく一般的手段が採用される。
【産業上の利用可能性】
【0013】
ラジウム及びラドン湯治具として特に業務用に好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明湯治装置の斜視図。
【図2】本発明湯治装置の組立て方法の説明図。
【符号の説明】
【0015】
a:装置本体
1:天盤
2:中間盤
3:底盤
4:通孔
5:連結軸
6:挿通孔
7:ナット
8:カラー
9:破砕鉱石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通孔を設けた底盤と天盤間に、周枠から成る中間盤を複数枚、内部に充填した天然ラジウム鉱石の破砕鉱石を流出させない上下間隔をとって積層状に接続緊締して成り、天然ラジウム鉱石を充填して浴槽に沈設し或いはサウナぶろ内に置き使用することを特徴とする放射線湯治装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−175020(P2006−175020A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−371297(P2004−371297)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(504470853)三和実業 有限会社 (3)
【Fターム(参考)】