説明

放射線源の3次元分布画像処理方法及びそれを用いたシステム

【課題】計測効率と画像解像度を向上させた放射線源の3次元分布画像処理システム及びその処理方法を提供する。
【解決手段】放射線源の3次元分布画像処理システム100は、放射線源を測定するための多数の位置敏感型検出器を備え、信号増幅処理部120から放射線源エネルギーの大きさを示す信号及び放射線源発生位置を示す信号を出力し、モード選択部125にて放射線源エネルギーの大きさ及び放射線源発生位置に応じて検出モードを選択し、同時計数方式、二重ガンマ線単一追跡方式、同時計数方式/ガンマ線追跡方式、及び二重ガンマ線同時追跡方式で運営して効率を最大にする多様なモードを同時に行うことで計測効率を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線画像装置に関し、より詳細には、放射線源の3次元分布画像を得るために向上させた計測効率と画像解像度を有する放射線源の3次元分布画像処理方法及びそれを用いたシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は、生物内に存在する放射線源の3次元分布画像を得るための位置敏感型検出器に基づく画像装置に関するものである。既存の放射線画像装置の代表として、SPECTとPETがある。SPECTは、鉛やタングステン等の材質で製作された機械的集束器を用いて放射線源の画像を得る。
【0003】
この場合、ガンマ線検出効率と画像解像度は、集束器の孔の大きさに対して反比例する依存性を有する。
すなわち、検出効率を高めると画像解像度は悪くなり、画像解像度を良くすると計測効率が落ちる。そして、機械的集束器を用いる場合には、物理的に大きいという短所と、SPECT画像装置を回転させることによってはじめて3次元画像を得ることができるという短所がある。
【0004】
そして、PETは、放射線源から発生する511KeVのガンマ線を同時計数して物体内部に分布する放射線源の画像を獲得する。PETは、検出器を円形に配置するためにSPECTのように回転させなくても良い。しかしながら、PETによって用いられるガンマ線のエネルギーが大きいため、光電効果によって検出器にガンマ線の全体エネルギーが吸収されるよりもガンマ線がコンプトン散乱する可能性が高い。
【0005】
それで、各検出器内部においてガンマ線が多重散乱形状を有するため、多くのチャンネルによってガンマ線が同時測定される。そして、放射線源が常に画像装置中心に存在しないため、ガンマ線が検出器の入射面のみならず側面にも入射し得る。
【0006】
このような現象は、測定位置の不確定性を誘発させ、PETなどの画像装置で画像を不明確にさせる背景要因として作用する。なお、既存のPETなどの画像装置では最大で得ることができる画像解像度が数mm程度である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許出願公開第10−0948461号明細書
【特許文献2】加国特許出願公開第2230470号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、既存の放射線画像装置が有する構造的問題に起因して生じる計測効率の制限と画像解像度の制限を、ガンマ線と計測器が相互作用するすべての方式を用いて解決することができる放射線源の3次元分布画像処理方法及びそれを用いたシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための本発明の実施例による放射線源の3次元分布画像処理システムは、放射線源を測定するための多数の位置敏感型検出器を備え、位置敏感型検出器の各々に固有チャンネルを設定した後、前記放射線源を中心に前記多数の位置敏感型検出器を円形に配置した画像測定部と、前記画像測定部から放射線源エネルギーの大きさを示す信号及び放射線源発生位置を示す信号をそれぞれ受信し、これら信号を電気信号に変換して増幅させる信号増幅処理部と、前記生成された前記電気信号を前記信号増幅処理部から受信し、前記放射線源エネルギーの大きさ及び放射線源発生位置に応じて検出モードを選択し、選択した検出モードを示すモード信号を出力するモード選択部と、前記信号増幅処理部から前記放射線源エネルギーの大きさを示す信号、発生時間を示す信号及び前記放射線源発生位置を示す信号、前記モード選択部から送信されたモード信号を一連の項目に応じて保存するデータ保存部と、前記データ保存部に保存されたデータを相互作用方式データに変換するデータ変換部と、前記変換されたデータを3次元分布画像に再構成する画像再構成部と、前記再構成部からの前記3次元分布画像をディスプレイするディスプレイ部とを備える。
【0010】
前記画像測定部は、N×Mの大きさ(N、Mは自然数)を有する複数の前記位置敏感型検出器で構成され、前記複数の位置敏感型検出器の各々は、互いに異なるチャンネルを用いて前記放射線源位置、到達時間及び前記放射線源エネルギーの大きさを検出することを特徴とする。
【0011】
前記複数個の位置敏感型検出器の各々は任意の形状に形成され、且つ横の長さ及び縦の長さの大きさがKである複数の信号電極で構成されることを特徴とする。
前記モード選択部は、各チャンネルによって送信された前記電気信号を同時計数方式で分類することを特徴とする。
【0012】
前記モード選択部は、各チャンネルによって送信された前記電気信号を二重ガンマ線単一追跡方式で分類することを特徴とする。
前記モード選択部は、各チャンネルによって送信された前記電気信号を同時計数方式/ガンマ線追跡方式で分類することを特徴とする。
【0013】
前記モード選択部は、各チャンネルによって送信された前記電気信号を二重ガンマ線同時追跡方式で分類することを特徴とする。
前記モード選択部は、各チャンネルによって送信された前記電気信号に同時計数方式、二重ガンマ線単一追跡方式、同時計数方式/ガンマ線追跡方式及び二重ガンマ線同時追跡方式を同時に適用することを特徴とする。
【0014】
前記課題を解決するための本発明の実施例による放射線源の3次元分布画像処理システムは、放射線源を測定するための多数の位置敏感型検出器を備え、位置敏感型検出器の各々に固有チャンネルを設定した後、前記放射線源を中心に前記多数の位置敏感型検出器を円形に配置した画像測定部と、前記画像測定部から放射線源エネルギーの大きさを示す信号及び放射線源発生位置を示す信号をそれぞれ受信し、これら信号を電気信号に変換して増幅する信号増幅処理部と、前記信号増幅処理部からの生成された前記電気信号を受信し、前記放射線源エネルギーの大きさ及び前記放射線源発生位置に応じて同時計数方式、二重ガンマ線単一追跡方式、同時計数方式/ガンマ線追跡方式及び二重ガンマ線同時追跡方式で分類し、分類した方式を示すモード信号を出力するモード選択部と、前記信号増幅処理部からの前記放射線源エネルギーの大きさを示す及び前記放射線源発生位置を示す信号、前記モード選択部からの前記モード信号を一連の項目に応じて保存するデータ保存部と、前記データ保存部に保存されたデータを相互作用方式データに変換するデータ変換部と、前記変換されたデータを3次元分布画像に再構成する画像再構成部と、前記再構成部からの前記3次元分布画像をディスプレイするディスプレイ部とを備える。
【0015】
前記課題を解決するための本発明の実施例による放射線源の3次元分布画像処理方法は、放射線源を測定するための多数の位置敏感型検出器の各々に固有チャンネルを設定した後、前記放射線源を中心に前記多数の位置敏感型検出器を円形に配置した画像測定部によってガンマ線を測定する第1工程と、信号増幅処理部によって、前記画像測定部から放射線源エネルギーの大きさを示す信号、到達時間を示す信号及び放射線源発生位置を示す信号をそれぞれ受信し、これら信号を増幅する第2工程と、前記信号増幅処理部によって増幅された画像データを一連の項目に応じてデータ保存部に保存する第3工程と、データ変換部によって、前記信号増幅処理部から受信した前記信号を用いて前記画像データを相互作用方式データに変換する第4工程と、画像再構成部によって、前記変換されたデータを3次元分布画像に再構成する第5工程と、前記画像再構成部から受信した前記3次元分布画像をディスプレイ部でディスプレイする第6工程とを備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、検出効率と画像解像度を阻害する背景要因を効果的に減らし、向上した画像解像度を有する放射線源の3次元分布画像を得ることができ、同時に検出効率が増加するので、患者や生物が検査を受ける測定時間中に受けるストレスを減らす効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例による放射線源の3次元分布画像処理システムを示したブロック図である。
【図2】図1に示された画像測定部を詳細に示した例示図である。
【図3】図1に示された画像測定部で測定される方式((a)同時計数方式、(b)二重ガンマ線単一追跡方式、(c)同時計数方式/ガンマ線追跡方式、(d)二重ガンマ線同時追跡方式)を示した例示図である。
【図4】本発明の実施例による放射線源の3次元分布画像処理方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
下記では添付した図面を参照して、本発明の実施例を本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は、いろいろと相異した形態で具体化することができ、ここで説明する実施例に限定されない。そして、本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分は、図面から省略し、明細書全体を通じて類似の部分に対しては類似の図面符号を付けた。
【0019】
明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特別に反対する記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。また、明細書に記載した「〜部」、「〜器」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、このことはハードウェアやソフトウェアまたはハードウェア及びソフトウェアの結合により具体化することができる。
【0020】
本発明と本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を充分に理解するためには、本発明の好ましい実施例を例示する添付図及び図に記載した内容を参照しなければならない。
【0021】
図1は、本発明の実施例による放射線源の3次元分布画像処理システムを示したブロック図である。
図1に示されたように、前記放射線源の3次元分布画像処理システム100は、画像測定部110、信号増幅処理部120、データ保存部130、モード選択部125、データ変換部140、画像再構成部150及びディスプレイ部160を含む。
【0022】
前記画像測定部110は、放射線源を測定する多数の位置敏感型検出器を備え、位置敏感型検出器の各々に固有チャンネルを設定した後、前記放射線源を中心に前記多数の位置敏感型検出器を円形に配置するように構成され得る。
【0023】
前記信号増幅処理部120は、前記画像測定部110から前記放射線源エネルギーの大きさを示す信号、到達時間を示す信号、及び前記放射線源発生位置を示す信号をそれぞれ受信し、これら信号を電気信号に変換して増幅する役割を遂行する。
【0024】
前記モード選択部125は、前記信号増幅処理部120から生成された電気信号を受信し、前記電気信号の大きさ及び位置によって検出モード(例えば、同時計数モード、二重ガンマ線単一追跡モード、同時計数方式/ガンマ線追跡モード、二重ガンマ線同時追跡モード)のうちのいずれか一つを選択し、選択した検出モードを示すモード信号を出力することができる。なお、前記モード選択部125は、二つ以上の検出モードを一緒に適用したモード信号を出力することもできる。
【0025】
前記同時計数モードでは、図3の(a)を参照すると、陽電子放出核種の陽電子が物質内に吸収されることにより二つの511keV放射線対(Pair)が生成され、生成された放射線は、運動量を保存するために互いに異なる反対方向に同時に放出される。ここで、N×Mの任意の測定部は、放出された放射線が自身に到達する場合、到着信号を生成する。到着信号を知らせる測定部は、放射線源に対して反対方向の2ヶ所であり、2ヶ所を結ぶ直線上に放射線源が位置する。このような放射線対は、多数が発生するので同時に測定された測定部を直線で連結して発生箇所を特定することができる。
【0026】
二重ガンマ線単一追跡モードでは、図3の(b)を参照すると、放射線対の生成で発生した放射線が高いエネルギーを有するため、測定部の材質とコンプトン散乱、光電効果を通じて二次的に反応して電子と散乱した放射線が発生する。同時に発生した放射線のうちの一つを測定する確率が高く、二つの放射線のうちの一つによる2次的な電子の位置を追跡することにより、放射線の位置が分かる。
【0027】
同時計数方式/ガンマ線追跡モードでは、図3の(c)を参照すると、放射線対の生成を発生させる放射線源の一部は、放射線対の生成と関係なく別途の放射線を発生させる。ここで、別途の放射線は、測定部で物質とコンプトン散乱、光電効果を通じて二次的に反応して電子と散乱した放射線を発生させる。放射線による2次的な電子の位置を追跡することにより、放射線源の位置が分かる。
【0028】
二重ガンマ線同時追跡モードでは、図3の(d)を参照すると、同時に放射線対の生成で発生した放射線による2次的な位置を同時追跡することにより、放射線源の位置が分かる。
【0029】
データ保存部130は、前記信号増幅処理部120から前記放射線源エネルギーの大きさを示す信号及び前記放射線源発生位置を示す信号をそれぞれ受信し、前記モード選択部125からモード信号を受信し、これらの信号をデータベース化して一連の項目に応じて保存する役割を遂行する。
【0030】
前記データ変換部140は、前記データ保存部130に保存されたデータを相互作用方式データに変換する役割を遂行する。
前記画像再構成部150は、前記相互作用方式データを3次元分布画像に再構成する役割を遂行する。
【0031】
前記ディスプレイ部160は、前記画像再構成部150から前記3次元分布画像を受信してディスプレイする役割を遂行する。
図2は、図1に示された画像測定部を詳細に示した例示図である。
【0032】
より具体的に、図2を参照すると、前記画像測定部110は、N×Mの大きさ(N、Mは自然数)を有する複数の前記位置敏感型検出器10で構成され、前記複数の位置敏感型検出器10の各々は、互いに異なるチャンネルを有し、前記放射線源(例えば、ガンマ線、ベータ線)の位置及びエネルギーの大きさを検出する。
【0033】
前記複数の位置敏感型検出器10の各々は、四角形状(例えば、横、縦の長さがr0)に形成され、横の長さ及び縦の長さがKである複数の信号電極で構成することができる。
図3は、図1に示された画像測定部で測定される方式((a)同時計数方式、(b)二重ガンマ線単一追跡方式、(c)同時計数方式/ガンマ線追跡方式、(d)二重ガンマ線同時追跡方式)を示した例示図である。
【0034】
図3の(a)は、同時計数方式を示した例示図であり、前記同時計数方式(a)では、陽電子放出核種の陽電子が物質内に吸収されることにより二つの511keV放射線対(Pair)が生成され、生成された放射線が、運動量を保存するために互いに異なる反対方向に同時に放出される。
【0035】
ここで、N×Mの任意の測定部(例えば、位置敏感型検出器)は、放出された放射線が自身に到達する場合に信号を生成する。ここで、到着信号を知らせる測定部(例えば、位置敏感型検出器)は、放射線源に対して反対方向の2ヶ所であり、2ヶ所を結んだ直線上に放射線源が位置する。
【0036】
このような放射線対は、多数発生するので同時に測定された測定部(例えば、位置敏感型検出器)を直線で結ぶことにより前記放射線対が発生した地点を測定する方式を示す。
図3の(b)は、二重ガンマ線単一追跡方式を示した例示図であり、前記二重ガンマ線単一追跡方式(b)では、放射線対の生成で発生した放射線は高いエネルギーを有するため、測定部の物質とコンプトン散乱、光電効果を通じて二次的に反応して電子と散乱した放射線を発生させる。
【0037】
二重ガンマ線単一追跡方式(b)は、同時に発生した放射線のうちの一つを測定する確率が高く、二つの放射線のうちの一つによる2次的な電子の位置を追跡して放射線の位置を測定する方式である。
【0038】
図3の(c)は、同時計数方式/ガンマ線追跡方式を示した例示図であり、前記同時計数方式/ガンマ線追跡方式(c)では、放射線対の生成を発生させる放射線源の一部が放射線対の生成と関係なく別途の放射線を発生させる。
【0039】
ここで、別途の放射線は、測定部で物質とコンプトン散乱、光電効果を通じて二次的に反応して電子と散乱した放射線を発生させる。同時計数方式/ガンマ線追跡方式(c)は、放射線による2次的な電子の位置を追跡して放射線源の位置を測定する方式である。
【0040】
図3の(d)は、二重ガンマ線同時追跡方式を示した例示図であり、前記二重ガンマ線同時追跡方式(d)は、同時に放射線対の生成で発生した放射線による2次的な電子の位置を同時追跡して放射線源の位置を測定する方式である。
【0041】
図4は、本発明の実施例による放射線源の3次元分布画像処理方法を示したフローチャートである。
図4に示されたように、前記放射線源の3次元分布画像処理方法は、第1工程(S10)〜第6工程(S60)を含む。
【0042】
前記第1工程(S10)において、放射線源を測定するための多数の位置敏感型検出器の各々に固有チャンネルを設定した後、前記放射線源を中心に前記多数の位置敏感型検出器を円形に配置した画像測定部によって放射線源を測定する。
【0043】
前記第2工程(S20)において、信号増幅処理部によって前記画像測定部からの前記放射線源エネルギーの大きさを示す信号及び前記放射線源発生位置を示す信号をそれぞれ受信し、これら信号を増幅する。
【0044】
前記第3工程(S30)において、前記信号増幅処理部からの増幅された画像データを一連の項目に応じてデータ保存部に保存する。
前記第4工程(S40)において、データ変換部によって前記信号増幅処理部からの前記信号を用いて前記画像データを相互作用方式データに変換する。
【0045】
前記第5工程(S50)において、画像再構成部によって前記変換されたデータを3次元分布画像に再構成する。
前記第6工程(S60)において、前記画像再構成部からの前記3次元分布画像をディスプレイ部でディスプレイする。
【0046】
したがって、本発明は、検出効率と画像解像度を阻害する背景要因を効果的に減らすことにより向上した画像解像度を有する放射線源の3次元分布画像を得ることができ、同時に検出効率が増加するので、測定時間の短縮によって患者や生物が検査中に受けるストレスを減らす効果を得ることができる。
【0047】
本発明は、上述した特定の好ましい実施例に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなしに、当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者なら誰でも多様な変形実施が可能であることはもちろん、そのような変更は、請求範囲の記載範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
100:放射線源の3次元分布画像処理システム
110:画像測定部
120:信号増幅処理部
125:モード選択部
130:データ保存部
140:データ変換部
150:画像再構成部
160:ディスプレイ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線源の3次元分布画像処理システムであって、
放射線源を測定するための多数の位置敏感型検出器を備え、位置敏感型検出器の各々に固有チャンネルを設定した後、前記放射線源を中心に前記多数の位置敏感型検出器を円形に配置した画像測定部と、
前記画像測定部から放射線源エネルギーの大きさを示す信号及び放射線源発生位置を示す信号をそれぞれ受信し、これら信号を電気信号に変換して増幅させる信号増幅処理部と、
前記生成された前記電気信号を前記信号増幅処理部から受信し、前記放射線源エネルギーの大きさ及び放射線源発生位置に応じて検出モードを選択し、選択した検出モードを示すモード信号を出力するモード選択部と、
前記信号増幅処理部から前記放射線源エネルギーの大きさを示す信号、発生時間を示す信号及び前記放射線源発生位置を示す信号、前記モード選択部から送信されたモード信号を一連の項目に応じて保存するデータ保存部と、
前記データ保存部に保存されたデータを相互作用方式データに変換するデータ変換部と、
前記変換されたデータを3次元分布画像に再構成する画像再構成部と、
前記再構成部からの前記3次元分布画像をディスプレイするディスプレイ部と
を備える放射線源の3次元分布画像処理システム。
【請求項2】
前記画像測定部が、N×Mの大きさ(N、Mは自然数)を有する複数の前記位置敏感型検出器で構成され、前記複数の位置敏感型検出器の各々は、互いに異なるチャンネルを用いて前記放射線源位置、到達時間及び前記放射線源エネルギーの大きさを検出することを特徴とする、請求項1に記載の放射線源の3次元分布画像処理システム。
【請求項3】
前記複数の位置敏感型検出器の各々が、任意の形状に形成され、且つ横の長さ及び縦の長さの大きさがKである複数の信号電極で構成されることを特徴とする、請求項2に記載の放射線源の3次元分布画像処理システム。
【請求項4】
前記モード選択部が、各チャンネルによって送信された前記電気信号を同時計数方式で分類することを特徴とする、請求項1に記載の放射線源の3次元分布画像処理システム。
【請求項5】
前記モード選択部が、各チャンネルによって送信された前記電気信号を二重ガンマ線単一追跡方式で分類することを特徴とする、請求項1に記載の放射線源の3次元分布画像処理システム。
【請求項6】
前記モード選択部が、各チャンネルによって送信された前記電気信号を同時計数方式/ガンマ線追跡方式で分類することを特徴とする、請求項1に記載の放射線源の3次元分布画像処理システム。
【請求項7】
前記モード選択部が、各チャンネルによって送信された前記電気信号を二重ガンマ線同時追跡方式で分類することを特徴とする、請求項1に記載の放射線源の3次元分布画像処理システム。
【請求項8】
前記モード選択部が、各チャンネルによって送信された前記電気信号に同時計数方式、二重ガンマ線単一追跡方式、同時計数方式/ガンマ線追跡方式及び二重ガンマ線同時追跡方式を同時に適用することを特徴とする、請求項1に記載の放射線源の3次元分布画像処理システム。
【請求項9】
放射線源の3次元分布画像処理システムであって、
放射線源を測定するための多数の位置敏感型検出器を備え、位置敏感型検出器の各々に固有チャンネルを設定した後、前記放射線源を中心に前記多数の位置敏感型検出器を円形に配置した画像測定部と、
前記画像測定部から放射線源エネルギーの大きさを示す信号及び放射線源発生位置を示す信号をそれぞれ受信し、これら信号を電気信号に変換して増幅する信号増幅処理部と、
前記信号増幅処理部からの生成された前記電気信号を受信し、前記放射線源エネルギーの大きさ及び前記放射線源発生位置に応じて同時計数方式、二重ガンマ線単一追跡方式、同時計数方式/ガンマ線追跡方式及び二重ガンマ線同時追跡方式で分類し、分類した方式を示すモード信号を出力するモード選択部と、
前記信号増幅処理部からの前記放射線源エネルギーの大きさを示す及び前記放射線源発生位置を示す信号、前記モード選択部からの前記モード信号を一連の項目に応じて保存するデータ保存部と、
前記データ保存部に保存されたデータを相互作用方式データに変換するデータ変換部と、
前記変換されたデータを3次元分布画像に再構成する画像再構成部と、
前記再構成部からの前記3次元分布画像をディスプレイするディスプレイ部と
を備える放射線源の3次元分布画像処理システム。
【請求項10】
放射線源の3次元分布画像処理方法であって、
放射線源を測定するための多数の位置敏感型検出器の各々に固有チャンネルを設定した後、前記放射線源を中心に前記多数の位置敏感型検出器を円形に配置した画像測定部によってガンマ線を測定する第1工程と、
信号増幅処理部によって、前記画像測定部から放射線源エネルギーの大きさを示す信号、到達時間を示す信号及び放射線源発生位置を示す信号をそれぞれ受信し、これら信号を増幅する第2工程と、
前記増幅された画像データを一連の項目に応じてデータ保存部に保存する第3工程と、
データ変換部によって、前記信号増幅処理部から受信した前記信号を用いて前記画像データを相互作用方式データに変換する第4工程と、
画像再構成部によって、前記変換されたデータを3次元分布画像に再構成する第5工程と、
前記画像再構成部から受信した前記3次元分布画像をディスプレイ部でディスプレイする第6工程と
を備える放射線源の3次元分布画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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