説明

放射線被曝防護システム

【課題】放射線が放出されている状況下においても速やかに放射線を遮蔽し、安全な領域を確保し、救助活動を迅速に行うことができる放射線被曝防護システムを提供する。
【解決手段】放射線遮蔽用衝立1の側端部が重なり位置となるように配置することにより放射線の発生部Gからの放射線に対向し面方向に伸延可能でかつ部分的に変位可能な第1放射線遮蔽部Aを構築し、処理者Mに固定手段23により装着した頭部保護プレート22及び放射線遮蔽盾20により位置変位可能な第2放射線遮蔽部Bを形成し、両放射線遮蔽部A,Bにより放射線を遮蔽し救助活動を行うことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線を遮蔽する放射線被曝防護システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から放射線発生施設においては、事故を未然に防ぐために、放射線遮蔽壁や、その構築方法について種々提案されている。例えば、下記特許文献1には、原子炉圧力容器近傍での作業時の仮設遮蔽装置が開示されており、下記特許文献2には、放射線発生装置の周囲に放射線遮蔽壁を施工する方法が開示されている。
【特許文献1】特開平11−64582号公報
【特許文献2】特開平6−94863号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように従来から放射線発生事故に対する事前対策に関しては、種々提案されているが、万が一の事故が発生した場合については、有効な事後対策は提案されておらず、いかなる方法によって事故現場に近づき救助活動を行うかが重要な問題となっている。例えば、救助活動の際には、放射線が放出されている状況下において遮蔽壁を構築することが望ましく、高線量当量率のもとでは、着衣型の放射線防護服のみを着用して救助活動を行うことは困難であるため、遮蔽壁によって線量当量が軽減された作業可能領域を確保する必要がある。作業可能領域が確保されれば、各種の作業用車両や救急車両を放射線発生源の近くまで持ち込むことも可能となる。
【0004】
しかしながら、上記公報記載の技術では、遮蔽壁を設置する際に遮蔽体架台や枠を構築する必要があるため、放射線が放出されている状況下において遮蔽壁を構築することは難しく、実際に事故が発生した場合には有効ではない。
【0005】
また、早急な救助作業が求められている状況下においては、短時間で遮蔽壁を構築する必要があり、救助者を収容するために遮蔽壁を部分的に撤去する必要もあるが、このような場合に、重機器を用いず人力のみによって遮蔽壁を迅速に構築あるいは処理ことも難しい。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、放射線が放出されている状況下においても速やかに放射線を遮蔽し、安全な領域を確保し、救助活動を迅速に行うことができる放射線被曝防護システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の放射線被曝防護システムは、移動可能で複数の平板状の放射線遮蔽用衝立と、放射性発生物質を処理する処理者の少なくとも足元から肩部までの長さを有する移動可能な放射線遮蔽盾と、前記処理者の少なくとも頭部を覆い、放射線を遮蔽しかつ透明な材料から構成された頭部保護プレートと、当該頭部保護プレートを前記処理者に固定する固定手段と、を有し、前記各放射線遮蔽用衝立の側端部が重なり位置となるように配置することにより放射線の発生部からの放射線に対向し面方向に伸延可能でかつ部分的に変位可能な第1放射線遮蔽部を構築し、前記処理者に前記固定手段により装着した前記頭部保護プレート及び前記放射線遮蔽盾により位置変位可能な第2放射線遮蔽部を形成し、前記両放射線遮蔽部により放射線を遮蔽し救助活動を行うようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、放射線遮蔽用衝立の側端部相互を重なり位置に配置すると、放射線の発生部からの放射線に対向する面方向に伸延可能でかつ部分的に変位可能な第1放射線遮蔽部を構築でき、これにより放射線が放出されている状況下においても速やかに放射線を遮蔽した安全で広い範囲の自由活動領域を確保できる。特に、部分的に変位可能な第1放射線遮蔽部を構築できれば、これを前後に移動して俊敏に救助活動を行うことができ、しかも、その後直ちに再構築することもできるので、救助活動時の汎用性および利便性が大幅に向上する。
【0009】
また、広い範囲の自由活動領域を確保できれば、車両などを用いての救助活動も可能となり、避難あるいは救助を極めて迅速に行うことができる。
【0010】
さらに、各処理者は、放射線遮蔽盾と頭部保護プレートなどにより個々的に放射線の被害から保護されつつ個人的に自由に所望の場所に移動し各種救助活動を行うことができる。したがって、構築された第1放射線遮蔽部と、移動可能な第2放射線遮蔽部との両者が相俟って現場の状況に応じた適切な救助活動などを安全に行うことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、放射線遮蔽用衝立の側端部に連結手段を設けると、放射線が放出されている状況下においても、遮蔽板を簡単に連結し迅速に広い放射線遮蔽領域を速やかに構築できる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、放射線遮蔽用衝立個々に、移動用車輪を設けると、放射線が放出されている状況下においても、遮蔽板を簡単に移動し迅速に放射線遮蔽領域を構築できるのみでなく、部分的に変位可能し、その後直ちに再構築でき、救助活動時の汎用性および利便性が大幅に向上する。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、頭部保護プレートを処理者の頭部との間に空間部を有し、頭部全体を取り囲むように設けると、処理者の頭部の保護が確実になるのみでなく、処理者が自由に周囲を見渡すことができ、救助活動時の利便性が向上する。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、頭部保護プレートの固定手段を処理者が両腕を挿通し背負う背負子手段と、これから延設された支持ブラケットとから構成すれば、処理者の両手は自由になり、救助活動時の利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1は本発明に係る一実施形態を模式的に示す平面的概略図、図2は第1の放射線遮蔽部の形成状態を示す概略斜視図、図3は(A)(B)は同放射線遮蔽用衝立の背面図と側面図、図4は放射線遮蔽用衝立の組成を示す図、図5は放射線遮蔽用衝立の連結状態を示す概略斜視図である。
【0017】
本発明に係る放射線被曝防護システムは、図1に示すように、放射線発生事故現場Gに対向し面方向に伸延された広範囲で比較的固定的な第1放射線遮蔽部Aと、放射線発生事故現場Gにおいて救助者Kの救助活動を行うと共に放射性発生物質を処理する者(以下、単に処理者M)が容易に活動できるようにする可動的な第2放射線遮蔽部Bとを有し、両放射線遮蔽部A,Bにより放射線が放出されている状況下においても速やかに放射線を遮蔽した安全な救助活動を行うようにしたものである。
【0018】
例えば、第1放射線遮蔽部Aがなく放射線防護服を着用して行う救助活動の場合には、放射線発生事故現場Gより50m以内であれば、救助作業は3分以内(被曝は1mSv/h程度)、150m以内であれば、救助作業は1時間以内(被曝は0.1mSv/h程度)、150m以上であれば、救助作業は2〜3時間(準安全地帯)であるが、第1放射線遮蔽部Aを設置すれば、事故現場Gとの距離を大幅に短縮して長時間救助活動を行うことができることになる。
【0019】
個々の放射線遮蔽部について説明する。第1放射線遮蔽部Aは、図2に示すように、移動可能でかつ相互に連結可能な複数の平板状の放射線遮蔽用衝立1を用いて形成する。各衝立1は、例えば、放射線発生事故現場Gに対し側端部が重なり位置となるように千鳥状に配置され、概ね面方向に直線状に整列して配置されている。なお、放射線遮蔽用衝立1は、必ずしも直線的に配置する必要はなく、放射線発生事故現場Gを取り囲むように円弧状に配置してもよい。このようにすれば、放射線の遮蔽が効率的となり、より広範囲の安全領域を形成することができる。
【0020】
各衝立1は、放射線発生事故現場Gの近傍に搬入され、その後、所定の位置から順次延長して形成する。問題となる放射線は、地面に対し平行であり、その特性は、一旦衝立1に当たると遮蔽され、その後方は比較的安全領域となることから、各衝立1の端部が相互に重なるように配置することが好ましい。しかし、隣接する衝立1の側端部を相互に後に詳述する連結手段2により連結すると、形成された遮蔽壁は、安定的に立設した状態となり、作業の安全性からより好ましい。
【0021】
次に、各衝立1について説明する。各衝立1は、図3に示すように、板状の本体5と、本体5に設けられた脚部6に軸受7を介して設けられた車輪8とを有している。本体5は、放射線遮蔽材料から構成されており、γ線、X線、および中性子線を遮蔽する。γ線の遮蔽に有効な材料として鉛、鉄、およびコンクリートなどが知られており、中性子線の遮蔽に有効な材料としてポリエチレン、ホウ素混入エポキシ樹脂、および水(水の場合には容器に入れる)などが知られている。したがって、これらの遮蔽材料を採用してもよく、これらの材料のうちから選択される2種以上の遮蔽材料を積層してなる積層材料を採用してもよい。また、本体5は、一体的に成形されていてもよく、複数の成形品を組み合わせて構成されていてもよい。
【0022】
より具体的に述べれば、本体5は、例えば、市販のクラフトン(登録商標)などを用いて構成することが好ましい。クラフトン(登録商標)は、γ線およびX線と中性子線とを同時に遮蔽でき、耐熱性、疎水性、耐薬品性の点で優れ、その組成比は、図4に示す通りである。遮蔽性能は、60Co:γ線1/10価層が13.8cmであり、252Cf:中性子1/10価層が18.0cmである。
【0023】
本体5の外形は、200cm×100cm、厚さは、10cm〜18cm、重量は、50kg程度であるが、放射線遮蔽材料あるいは形状などは、これらに限定されるものではない。
【0024】
車輪8は、軸受7を介して設けられているので、車軸が自由に回転しつつ衝立1を所望の方向に移動させることができ、各衝立1による第1放射線遮蔽部Aの形成が容易となる。
【0025】
また、衝立1は、図5に示すように、ハンドル部9、連結手段2、ストッパ13などが設けられている。ハンドル部9は、処理者Mが衝立1の移動を容易にし、迅速な放射線遮蔽領域Aの形成を容易とする。連結手段2は、背面に設けられたピン10aと、側面に設けられたピン10bを有し、これらピン10a,10bにL字状連結プレート11の溝12を嵌合し、隣接の衝立1と連結する。連結手段2としては、衝立1を連結できるものであればどのようなものであってもよいが、本実施形態のように、ピン10a,10bと連結プレート11という簡単な手段で構成すれば、緊急時の作業が確実にかつ迅速に行うことができる。
【0026】
また、ストッパ13は、衝立1相互の重なりを一定にすることができ、面方向でのズレや無駄な重なりを防止できる。
【0027】
図6は第2放射線遮蔽部を示す概略側面図である。第2放射線遮蔽部Bは、移動可能な放射線遮蔽盾20と、処理者Mが装着する頭部保護プレート22と、頭部保護プレート22を固定的に保持する固定手段23とを用いて形成している。
【0028】
放射線遮蔽盾20は、処理者Mが持って容易に移動できるように軽量なもので、放射性発生物質を処理する処理者Mの少なくとも足元から肩部程度の長さを有する板状をしたもので構成され、前述したクラフトン(登録商標)などにより形成され、背面側に処理者Mがもつ把手21が設けられている。
【0029】
頭部保護プレート22は、処理者Mの頭部から首部までを覆い、放射線を遮蔽する材料、例えば、クラフトン(登録商標)などにより構成されている。頭部保護プレート22は、処理者Mの頭部を全周にわたって覆う透明なものであることが好ましく、内部で処理者Mが頭部を移動できる程度の隙間を有していることが好ましい。
【0030】
固定手段23は、頭部保護プレート22が傾斜したり変位しないように保持するものであればどのようなものであってもよいが、本実施形態では、処理者Mが両腕を挿通し背負う背負子24と、背負子手段24より延設された支持ブラケット25とから構成され、処理者Mが背負子24に腕を挿通することにより簡単に装着できるようにしている。なお、背負子24としては、処理者Mにぴったりと装着できるように締付けベルトなどを使用することが好ましい。
【0031】
次に作用を説明する。
【0032】
放射線発生施設において事故が発生し、放射線が外部に漏洩していると、まず、放射線の影響を受けない位置で、処理者Mは放射線防護服F(図6参照)を装着し、固定手段23の背負子24に腕を通し頭部保護プレート22も装着する。そして、1枚の衝立1を放射線発生事故現場Gに対向する位置に設置する。これにより第1放射線遮蔽部Aの基点ができる。
【0033】
この1枚の衝立1を基点にして、次々と他の衝立1を連結するかあるいは端部が重なるように配置し、放射線発生事故現場Gに対向する壁を構築することにより第1放射線遮蔽部Aを次第に伸ばす。各衝立1の連結は、ピン10aや10bと他の遮蔽板1のピン10aや10bに連結プレート11の溝12を嵌合することにより行う。
【0034】
このようにして第1放射線遮蔽部Aが構築されると、事故現場Gにいる救助者Kを救助するが、放射線防護服を装着した処理者Mは、放射線遮蔽盾20を持ち、これにより放射線を遮蔽しつつ事故現場Gに向い、救助者Kを救助する。この場合、事故現場Gと第1放射線遮蔽部Aの側端まで距離があれば、最短距離で第1放射線遮蔽部Aに到達できるように、第1放射線遮蔽部Aの一部の衝立1を除去するかあるいは1つの衝立1を前方へ押し出し、第1放射線遮蔽部Aの一部に通路を形成する。この通路は、連結手段23の連結を簡単に解除できるので、容易に形成でき、この通路を通って速やかに救助者Kを安全領域に収容でき、また、処理者Mは、ここを通って事故現場Gに向うこともできる。
【0035】
なお、連結が解除された衝立1は、通路の遮蔽壁として利用できるので、処理者Mなどが通路を通る場合に放射線が第1放射線遮蔽部Aに漏れることはない。
【0036】
また、処理者M自体は、放射線防護服を装着し、頭部に関しても、頭部保護プレート22により保護され、放射線遮蔽盾20も有しているので、安全に救助活動を行うことができる。
【0037】
このように放射線遮蔽壁10が構築されると、線量率は大幅に軽減し、放射線が遮蔽された、比較的広い安全領域が確保されるので、ここにおいて行う所定の処置や作業の時間を比較的長く確保できる。また、作業可能領域も順次に広がると、救護車や消防車などの作業車両も使用することが可能となり、救助者Kを迅速に搬出したり、水などを壁越しに放水することもできる。
【0038】
なお、多数の衝立1を搬入する手段としては、作業の迅速性の見地からは放射線防護車両を用いることが望ましいが、他のコンベア、レール、自動搬送車を用いてもよい。この場合、運転者や作業員は、たとえば1/2価層以上の遮蔽効果を実現できる放射線防護服および種々の防毒マスクを着用することが望ましい。
【0039】
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。例えば、前記実施形態では、衝立1を千鳥状に配置しているが、端部を重合しつつ順次しても良く、種々の配置構成とすることができる。また、衝立1は、単に矩形状である必要はなく側部を非直線面としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、放射線を出す物質を扱う施設で事故が発生したときに事故の発生現場に近づき事後処理を行うための救助活動に活用される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る一実施形態を模式的に示す平面的概略図である。
【図2】第1の放射線遮蔽部の形成状態を示す概略斜視図である。
【図3】(A)(B)は同放射線遮蔽用衝立の背面図と側面図である。
【図4】放射線遮蔽用衝立の組成を示す図である。
【図5】放射線遮蔽用衝立の連結状態を示す概略斜視図である。
【図6】第2放射線遮蔽部の形成状態を示す概略側面図である。
【符号の説明】
【0042】
1…放射線遮蔽用衝立、
2…連結手段、
8…車輪、
20…放射線遮蔽盾、
22…頭部保護プレート、
23…固定手段、
24…背負子手段、
25…支持ブラケット、
A…第1放射線遮蔽部、
B…第2放射線遮蔽部、
M…処理者。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動可能で複数の平板状の放射線遮蔽用衝立と、放射性発生物質を処理する処理者の少なくとも足元から肩部までの長さを有する移動可能な放射線遮蔽盾と、前記処理者の少なくとも頭部を覆い、放射線を遮蔽しかつ透明な材料から構成された頭部保護プレートと、当該頭部保護プレートを前記処理者に固定する固定手段と、を有し、
前記各放射線遮蔽用衝立の側端部が重なり位置となるように配置することにより放射線の発生部からの放射線に対向し面方向に伸延可能でかつ部分的に変位可能な第1放射線遮蔽部を構築し、前記処理者に前記固定手段により装着した前記頭部保護プレート及び前記放射線遮蔽盾により位置変位可能な第2放射線遮蔽部を形成し、前記両放射線遮蔽部により放射線を遮蔽し救助活動を行うようにしたことを特徴とする放射線被曝防護システム。
【請求項2】
前記放射線遮蔽用衝立は、側端部に連結手段が設けられ、相互に連結可能としたことを特徴とする請求項1に記載の放射線被曝防護システム。
【請求項3】
前記放射線遮蔽用衝立は、個々に移動用の車輪を有する請求項1又は2に記載の放射線被曝防護システム。
【請求項4】
前記頭部保護プレートは、前記頭部との間に空間部を有し、頭部全体を取り囲むように設けたことを特徴とする請求項1に記載の放射線被曝防護システム。
【請求項5】
前記固定手段は、前記処理者が両腕を挿通し背負う背負子手段と、当該背負子手段より延設された支持ブラケットとから構成したことを特徴とする請求項1に記載の放射線被曝防護システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2007−232538(P2007−232538A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−53904(P2006−53904)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(599077409)日本特装株式会社 (7)