説明

放送受信装置及び方法

【課題】性能が一様でない外付けのデジタル記録機器に融通性をもって記録することができる技術を提供する。
【解決手段】複数チャンネル数の同時録画を設定する設定手段と、所望のインターフェースを介して接続された複数の記録媒体の最大録画チャンネル数を測定する測定手段と、前記同時録画を行うチャンネル数を確保する前記記録媒体の組み合わせを決定し、この決定した組み合わせの記録媒体に前記同時録画を実行する同時録画手段とを備えた放送受信装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、受信した放送コンテンツ等を例えば家庭内ネットワークやUSBを介してデジタル記録再生機器に記録や再生をする放送受信装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、近年では、テレビジョン放送のデジタル化が推進されている。例えば、日本国内においては、BS(Broadcasting Satellite)デジタル放送及び110度CS(Communication Satellite)デジタル放送等の衛星デジタル放送だけでなく、地上デジタル放送も敷衍されている。
【0003】
そして、このようなデジタルテレビジョン放送を受信するデジタル放送受信装置にあっては、例えばHDD(Hard Disk Drive)のような大容量のデジタル記録機器を接続することにより、受信した番組をデジタル記録したり、記録した番組を再生したりすることが可能となっている。
【0004】
このようなデジタル放送受信装置においては、USBインターフェースを介してHDDを接続し、あたかもハードディスクレコーダ内蔵のDTVであるかのようにふるまうための各種の処理を記述した機能拡張プログラムを記憶する。これにより、AVHDDよりも値段の安い、USBケーブルを用いて接続されるタイプのHDDを、IEEE1394ネットワーク上のディスクサブユニットとして機能させる技術が開示されている。
【0005】
このような放送受信装置に関しては、内蔵のHDDを用いた例えばタイムシフト機能が実用化されている。また、通常は内蔵された記憶装置に記録を行なうが、同時記録可能な能力以上の映像記録要求が発生した場合には、ネットワーク上で連携する他の映像記録装置の非稼働資源を活用し、映像記録を行なうという工夫がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
しかしながら、性能が一様でない外付けHDDなどのデジタル記録再生機器に融通性をもって記録や再生をすることへの要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−252402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施の形態は、性能が一様でない外付けのデジタル記録機器に融通性をもって記録することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、実施形態によれば放送受信装置は、複数チャンネル数の同時録画を設定する設定手段と、所望のインターフェースを介して接続された複数の記録媒体の最大録画チャンネル数を測定する測定手段と、前記同時録画を行うチャンネル数を確保する前記記録媒体の組み合わせを決定し、この決定した組み合わせの記録媒体に前記同時録画を実行する同時録画手段とを備えた。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態を適用したデジタルテレビジョン放送受信装置111の外観と、このデジタルテレビジョン放送受信装置111を中心として構成されるネットワークシステムを説明するための図。
【図2】デジタルテレビジョン放送受信装置111の主要な信号処理系を示す図。
【図3】同実施形態のデバイス情報リストを説明するために示す図。
【図4】実施形態の動作を説明するためのフローチャート。
【図5】GUI画面の一例である機器登録画面を示す図。
【図6】同実施形態のタイムスケジュールの例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図6を参照して説明する。
図1は、本発明に係る通信装置であるネットワーク機能を備えたデジタルテレビジョン放送受信装置111の外観と、このデジタルテレビジョン放送受信装置111を中心として構成されるネットワークシステムの一例を概略的に示している。
【0012】
すなわち、デジタルテレビジョン放送受信装置111は、主として、薄型のキャビネット112と、このキャビネット112を起立させて支持する支持台113とから構成されている。そして、キャビネット112には、例えばSED(Surface-conduction Electron-emitter Display)表示パネル,液晶表示パネル等でなる平面パネル型の映像表示器114、スピーカ115、操作部116、リモートコントローラ117から送信される操作情報を受ける受光部118等が設置されている。
【0013】
また、このデジタルテレビジョン放送受信装置111には、例えばSD(Secure Digital)メモリカード、MMC(Multimedia Card)及びメモリスティック等の第1のメモリカード119が着脱可能となっており、この第1のメモリカード119に対して番組や写真等の情報の記録再生が行なわれるようになっている。
【0014】
さらに、このデジタルテレビジョン放送受信装置111には、例えば契約情報等の記録された第2のメモリカード(ICカード)120が着脱可能となっており、この第2のメモリカード120に対して情報の記録再生が行なわれるようになっている。
【0015】
また、このデジタルテレビジョン放送受信装置111は、第1のLAN(Local Area Network)端子121、第2のLAN端子122、USB(Universal Serial Bus)端子123及びi.LINK端子124を備えている。
【0016】
このうち、第1のLAN端子121は、LAN対応HDD専用ポートとして使用されるもので、接続されたNAS(Network Attached Storage)であるLAN対応のHDD125に対して、イーサネット(登録商標)により情報の記録再生を行なうために使用される。
【0017】
このように、LAN対応HDD専用ポートとしての第1のLAN端子121を設けることにより、他のネットワーク環境やネットワーク使用状況等に影響されることなく、LAN対応のHDD125に対してハイビジョン画質による番組の情報記録を安定して行なうことができる。
【0018】
また、第2のLAN端子122は、イーサネット(登録商標)を用いた一般的なLAN対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ126を介して、LAN対応のHDD127、コンテンツサーバー128、HDD内蔵のDVD(Digital Versatile Disk)レコーダ129等の機器を接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0019】
なお、コンテンツサーバー128については、家庭内ネットワークにおいてコンテンツのサーバー機器として動作するための機能を持ち、さらにコンテンツのアクセスに必要なURI(Uniform Resource Identifier)情報を提供するサービスを備えたUPnP(ユニバーサルプラグアンドプレイ)対応機器として構成される。
【0020】
なお、DVDレコーダ129については、第2のLAN端子122を介して通信されるデジタル情報が制御系のみの情報であるため、デジタルテレビジョン放送受信装置111との間でアナログの映像及び音声情報を伝送するために、専用のアナログ伝送路130を設ける必要がある。
【0021】
さらに、この第2のLAN端子122は、ハブ126に接続されたブロードバンドルータ131を介して、例えばインターネット等のネットワーク132に接続し、このネットワーク132を介してコンテンツサーバー133や携帯電話134等と情報伝送を行なうために使用される。
【0022】
なお、コンテンツサーバー133についてはコンテンツのサーバー機器として動作するための機能を持ち、さらにコンテンツのアクセスに必要なURI情報を提供するサービスを備えたUPnP対応機器として構成される。
【0023】
また、上記USB端子123は、一般的なUSB対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ135を介して、HDD136、HDD137、HDD138、HDD139、キーボード140等のUSB機器を接続し、これらのUSB機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0024】
さらに、上記i.LINK端子124は、例えばAV−HDD141、D(Digital)
−VHS(Video Home System)142等をシリアル接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
図2は、上記したデジタルテレビジョン放送受信装置111の主要な信号処理系を示している。
すなわち、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ243で受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子244を介して衛星デジタル放送用のチューナ245aに供給される。
【0025】
チューナ245aは、制御部261からの制御信号により所望のチャンネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号をPSK(Phase Shift Keying)復調器245bに出力する。
【0026】
PSK復調器245bは、制御部261からの制御信号により、チューナ245aで選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、TS復号器245cに出力する。
【0027】
TS復号器245cは、制御部261からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部247内のSTDバッファ247fへ出力する。
【0028】
また、TS復号器245cは、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部247内のセクション処理部247hへ出力する。
また、地上波放送受信用のアンテナ248で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子249を介して地上デジタル放送用のチューナ250aに供給される。
【0029】
チューナ250aは、制御部261からの制御信号により所望のチャンネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器250bに出力する。
【0030】
OFDM復調器250bは、制御部261からの制御信号により、チューナ250aで選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、TS復号器250cに出力する。
【0031】
TS復号器250cは、制御部261からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部247内のSTDバッファ247fへ出力する。
【0032】
また、TS復号器250cは、デジタル放送により送られているセクション情報をセクション処理部247hへ出力する。
ここで、上記信号処理部247は、テレビ視聴時には、TS復号器245cおよびTS復号器250cからそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部254及び音声処理部255に出力している。また、信号処理部247は、コンテンツ再生時には、制御部261から入力されたコンテンツの再生信号を選択し、所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部254及び音声処理部255に出力している。
【0033】
制御部261には、信号処理部247から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。
【0034】
制御部261は、これら入力された情報からEPG,字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報をグラフィック処理部254へ出力する。
セクション処理部247hは、TS復号器245c(250c)から入力されたセクション情報の中から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)を制御部261へ出力する。
【0035】
グラフィック処理部254は、(1)信号処理部247内のAVデコーダ247gから供給されるデジタルの映像信号と、(2)OSD(On Screen Display)信号生成部257で生成されるOSD信号と、(3)データ放送による画像データと、(4)制御部261により生成されたEPG,字幕信号,GUI画面とを合成して映像処理部258へ出力する機能を有する。
【0036】
また、字幕放送による字幕を表示するとき、グラフィック処理部254は、制御部261からの制御による字幕情報に基づき、映像信号上に字幕情報を重畳する処理を行う。
【0037】
グラフィック処理部254から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部258に供給される。この映像処理部258は、入力されたデジタルの映像信号を、前記映像表示器114で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、映像表示器114に出力して映像表示させるとともに、出力端子259を介して外部に導出させる。
【0038】
また、上記音声処理部255は、入力されたデジタルの音声信号を、前記スピーカ115で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、スピーカ115に出力して音声再生させるとともに、出力端子260を介して外部に導出させる。
【0039】
ここで、このデジタルテレビジョン放送受信装置111は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部261によって統括的に制御されている。この制御部261は、CPU(Central Processing Unit)等を内蔵しており、前記操作部116からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ117から送出された操作情報を、前記受光部118を介して受信し、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0040】
この場合、制御部261は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)261aと、該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)261bと、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ261cとを利用している。
【0041】
また、この制御部261は、カードI/F(Interface)265を介して、前記第1のメモリカード119が装着可能なカードホルダ266に接続されている。これによって、制御部261は、カードホルダ266に装着された第1のメモリカード119と、カードI/F265を介して情報伝送することができる。
【0042】
さらに、上記制御部261は、カードI/F267を介して、前記第2のメモリカード120が装着可能なカードホルダ268に接続されている。これにより、制御部261は、カードホルダ268に装着された第2のメモリカード120と、カードI/F267を介して情報伝送することができる。
【0043】
また、上記制御部261は、通信I/F269を介して第1のLAN端子121に接続されている。これにより、制御部261は、第1のLAN端子121に接続されたLAN対応のHDD125と、通信I/F269を介して情報伝送することができる。この場合、制御部261は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ機能を有し、第1のLAN端子121に接続されたLAN対応のHDD125にIP(Internet Protocol)アドレスを割り当てて制御している。
【0044】
さらに、上記制御部261は、通信I/F270を介して第2のLAN端子122に接続されている。これにより、制御部261は、第2のLAN端子122に接続された各機器(図1参照)と、通信I/F270を介して情報伝送することができる。
【0045】
また、上記制御部261は、USB I/F271を介して前記USB端子123に接続されている。これにより、制御部261は、USB端子123に接続された各機器(図1参照)と、USB I/F271を介して情報伝送することができる。
【0046】
さらに、上記制御部261は、i.LINK I/F272を介してi.LINK端子124に接続されている。これにより、制御部261は、i.LINK端子124に接続された各機器(図1参照)と、i.LINK I/F272を介して情報伝送することができる。
【0047】
ところで、この実施形態では、LAN対応のHDD125に初期登録時のHDD125、HDD127、コンテンツサーバー128、DVDレコーダ129それぞれに割り当てられたストレージID(IPアドレス、機器名を含む)を記述した登録ファイルを記憶保持している。
【0048】
また、不揮発性メモリ261cに、LAN対応のHDD125、HDD127、コンテンツサーバー128、DVDレコーダ129それぞれのストレージIDを記憶している。
【0049】
また、制御部261は、この実施形態に係わる機能として、UPnPを利用した(1)サーバー機器発見機能261dと、(2)UPnPを利用したコンテンツ情報取得機能261eと、(3)コンテンツアクセス制御機能261fとを備えている。
【0050】
(1)制御部261は、サーバー機器発見機能261dにより、UPnPのディスカバリ機能を用いてネットワーク上のUPnP対応機器を発見する。例えばサーバー機器発見機能261dは、UPnPのディスカバリ機能を用いてコンテンツサーバー128を発見する。
【0051】
(2)制御部261は、コンテンツ情報取得機能261eにより、UPnPのコントロール機能を用いてUPnP対応機器をコントロールし、UPnP対応機器内のコンテンツをアクセスするために必要なURI情報を取得する。例えばコンテンツ情報取得機能261eは、コンテンツサーバー128をコントロールし、コンテンツサーバー128内のHDD等に蓄積されているコンテンツをアクセスするために必要なURI情報をコンテンツサーバー128から取得する。
【0052】
(3)制御部261は、コンテンツアクセス制御機能261fにより、サーバー機器発見機能261dにより取得したサーバー機器のIPアドレス情報と、コンテンツ情報取得機能261eにより取得したURI情報から得たIPアドレス情報と、デジタルテレビジョン放送受信装置111のLAN端子122に割り当てられたIPアドレスとネットマスクに基づいてコンテンツへのアクセス可否判定を行う。そして制御部261は、アクセス可と判断した場合にはコンテンツアクセスを許可するが、否と判断した場合には許可できない旨を映像表示器114にOSDにより表示させる。
【0053】
さらに、上記制御部261は、ネットワーク上の記録再生処理を行う記録再生機器を登録する登録部261gと、任意の記録再生位置にファイルを記録させる記録速度を測定する測定制御部261hとを有しており、後に詳細に説明する測定処理を行うものである。
【0054】
以下、一般的なUSB対応ポートであるUSB端子123を用いてUSB機器であるHDD139を接続し、HDD139(以下、USB HDD139と記す)へ記録/再生を行う場合について説明する。
【0055】
しかし、本実施形態はUSBに限定されるものではなく、IEEE1394やLAN−HDD等、他のインターフェースに適用しても良い。
なお、図1ではUSB HDD139は、ハブ135を介して複数のUSB機器で使用されているが、好ましくは専用ポートとすることで、他機器の影響を受けることを防ぐことができる。
ところで現在、内蔵HDDを対象としたタイムシフト録画が可能なTVが商品化されており、今後外付けUSB HDDに対してタイムシフト録画が実行可能な製品の需要が高まる事が推測できる。
【0056】
どのUSB HDDでも6チャンネル(6チャンネルに限った事ではなく、そのシステムが可能なタイムシフト録画の最大チャンネル数)のタイムシフト録画を実現できる訳ではなく、例えばポータブルHDDや古いUSB HDDなどは後述する性能値が未達になってしまうものもある。
【0057】
このようなUSB HDDに対しても、以下のステップによりタイムシフト録画が実行できるようにする。
(1)TVにUSB HDDを接続時に性能測定を実施することにより、録画可能チャンネル数を算出する。
(2)録画可能チャンネル数、最大録画可能時間を元に最大チャンネル録画可能で、且つ最も長時間録画が可能な組み合わせを算出して、タイムスケジュールを作成する。
【0058】
(3)USB HDDへアクセスできない場合でも、自動的にリスケジュールを実施する。
(実施例の概要)
本実施例は、図1のように外付けUSB HDDに対してタイムシフト録画を実行することができる装置をハードウェア構成として、想定している。
この装置に外付けUSB HDDを接続すると、後述する図5のような機器登録を促すポップアップ画面が映像表示器114に表示される。ユーザーは「はい」を選択し機器登録すると、TVの内部処理で性能測定が実行される。
【0059】
この性能測定は、指定のUSB HDDが最大録画チャンネル数のタイムシフト録画を実現できるかどうかを確認するために実行する。この性能測定の内容・手段としては、書き込み、読み込み、追いかけ再生の各速度などがある。
【0060】
測定した結果は図3のようにデバイス情報(リスト)、最大録画チャンネル数の測定リストとして、記録される。即ち各デバイスに対してこの情報は、最大録画チャンネル数だけでなく、総容量に相当する時間をこのチャンネル数で割って求められる1チャンネルあたりの最大録画可能時間も同時に記録する。デバイスIDとしては、例えば以下に述べるシリアルナンバー、ベンダー名のデータを内容とする。
【0061】
(最大録画チャンネル数の測定情報をデジタルテレビジョン放送受信装置111に記憶させた場合の動作説明)
次に、この実施形態の動作について図4を用いて詳細に説明する。
図4は、第1の実施形態の動作を説明するためのフローチャートであり、特段説明がない限り、下記動作は制御部261の制御に基づき処理が行われる。
デジタルテレビジョン放送受信装置111は、最大録画チャンネル数の測定リストを不揮発性メモリ261cの所定の領域に記憶している。この最大録画チャンネル数の測定リストのデータは、例えば少なくともシリアルナンバー、ベンダー名、測定結果が組として構成されている。
【0062】
録画再生機能を持ったデジタルテレビジョン放送受信装置111に接続したことの無いUSB HDD139(あるいはUSB HDD136〜138でも以下同様)を初めて接続したときに、デジタルテレビジョン放送受信装置111側ではhotplugやポーリングなどの方法で機器検知を行う(ステップS1)。
【0063】
デジタルテレビジョン放送受信装置111は、ステップS1で機器検知されたUSB HDD139の検出されたUSB HDDのシリアルナンバー、ベンダー名と、不揮発性メモリ261cに記憶されている最大録画チャンネル数の測定リストに記述されているシリアルナンバー、ベンダー名とを照らし合わせる(ステップS2)。
【0064】
もし、最大録画チャンネル数の測定リスト中に、機器検知されたUSB HDD139の検出されたUSB HDDのシリアルナンバー、ベンダー名が存在していた場合(ステップS2のYes)は、この接続されたUSB HDD139は、既に最大録画チャンネル数を測定済みのUSB HDD139であると判断して処理を終了する。このときUSB HDDが、測定テストに合格していれば既に最大録画チャンネル数を測定テストに合格していることを示すようなメッセージ画面を場合により表示してもよい。
【0065】
逆に、もし最大録画チャンネル数の測定リスト中に、機器検知されたUSB HDD139の検出されたUSB HDDのシリアルナンバー、ベンダー名が存在していなかった場合(ステップS2のNo)は、この接続されたUSB HDD139は、登録済みでない(新規に接続されたUSB HDD)と判断し、新しく登録するかをユーザーへ確認するための図5に示すようなGUIを映像表示器114へ表示する(ステップS3)。このGUI画面は、制御部261とグラフィック処理部154とで生成して画面に多重するようにすれば良い。
【0066】
この図5に示すGUI画面に対して、ユーザーが『はい』を選択して例えばリモートコントローラ117の決定ボタンを押下する(ステップS4のYes)と、検出されたUSB HDD139に対して最大録画チャンネル数の測定(詳しくは性能測定により、このチャンネル数を算出)が行われ(ステップS5)、反対にユーザーが『いいえ』を選択して例えばリモートコントローラ117の決定ボタンを押下する(ステップS4のNo)と処理を終了する。このとき新しく接続されたUSB HDD139の登録がキャンセルされたことを示すようなメッセージ画面を場合により表示してもよい。
【0067】
ステップS5の最大録画チャンネル数の測定が成功した場合には、最大録画チャンネル数の測定リストに検出したUSB HDDのシリアルナンバー、ベンダー名を追加して、不揮発性メモリ261cに記憶されている最大録画チャンネル数の測定リストを更新する。しかしながら、もし、失敗したときにはユーザーに、このUSB HDDが録画再生に使用できないことを、メッセージ画面により通知する等のエラー処理を行っても良い。
【0068】
以上説明した通り、この実施形態によれば、仮に一度最大録画チャンネル数の測定を行ったUSB HDDについては、取り外された後に再度接続されても最大録画チャンネル数の測定を行わないことで測定時間を短縮した放送受信装置及び方法を提供することができる。
【0069】
TVでは、タイムシフト機能が無効から有効になった時に、図6のように使用するUSB HDDのタイムスケジュールを作成する。図6の縦軸は時間帯であり、横軸は放送局である。A〜Dは、夫々デバイスA〜Dが録画を担うことを示している。
【0070】
このタイムスケジュールでは、放送局数に対応する最大チャンネル数録画可能なUSB HDDだけでなく、この最大チャンネル数の録画が不可能な機器も、複数台同時使用することにより(CとD)、タイムシフトを実現可能にさせる。
【0071】
例えばDと最大チャンネル数が同じEとCはチャンネルあたりの容量が異なるので、EとCの組み合わせに代えてCとDを優先して組み合わせるとCとDの録画時間(開始時刻から終了時刻)が同じになる。なお容量は測定によらずUSB HDDから値を読み取ることが一般にできる。
【0072】
つまり、この例のようにして同時録画を行うチャンネル数を確保する。
また、「USB HDDが抜けてしまった」、「ハードディスクアクセスに失敗した」など、何らかの理由で録画予定のUSB HDDにアクセス出来なかったときは、自動的にタイムスケジュールを組みなおすことも出来る。
【0073】
例えば、図6のようなタイムスケジュールでAM7:00にAのUSB HDDへのアクセスが失敗してしまったときは、タイムスケジュールを組み直し、C、DのUSB HDDにタイムシフトを実行するなどのフェイルセーフ機能を付加することができる。
【0074】
このようにすることにより、以下の3点のポイントがある。
(1)TVにUSB HDDを接続時に性能測定を実施することにより、録画可能チャンネル数を算出する。
(2)録画可能チャンネル数、最大録画可能時間を元に最大チャンネル録画可能で、且つ最も長時間録画が可能な組み合わせを算出して、この算出された組み合わせの録画のタイムスケジュールを作成する。
【0075】
(3)USB HDDへアクセスできない場合でも、自動的にリスケジュールを実施する。
以上の実施形態の他の効果として、外部のサーバー等にアクセスせずにテレビのローカルなネットワーク内で閉じている系であるため、面倒な設定や、別機器の購入する必要もない。コストも手間もかからない有効性がある。
【0076】
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係わる構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【符号の説明】
【0077】
111…デジタルテレビジョン放送受信装置、112…キャビネット、113…支持台、114…映像表示器、115…スピーカ、116…操作部、117…リモートコントローラ、118…受光部、119…第1のメモリカード、120…第2のメモリカード、121…第1のLAN端子、122…第2のLAN端子、123…USB端子、124…i.LINK端子、125,127,136,137,138,139…HDD、126,135…ハブ、128,133…コンテンツサーバー、129…DVDレコーダ、130…アナログ伝送路、131…ブロードバンドルータ、132…ネットワーク、134…携帯電話、140…キーボード、141…AV−HDD、142…D−VHS。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数チャンネル数の同時録画を設定する設定手段と、
所望のインターフェースを介して接続された複数の記録媒体の最大録画チャンネル数を測定する測定手段と、
前記同時録画を行うチャンネル数を確保する前記記録媒体の組み合わせを決定し、この決定した組み合わせの記録媒体に前記同時録画を実行する同時録画手段とを
備えた放送受信装置。
【請求項2】
前記同時録画手段は、更に前記記録媒体の容量に基づいて前記組み合わせを決定する請求項1記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記同時録画手段は、前記容量に由来する前記記録媒体の各最大録画チャンネル数以内のあるチャンネル数における最大記録可能時間に基づいて前記同時録画を実行する請求項2記載の放送受信装置。
【請求項4】
前記インターフェースは、USBインターフェースである請求項1記載の放送受信装置。
【請求項5】
複数チャンネル数の同時録画を設定し、
所望のインターフェースを介して接続された複数の記録媒体の最大録画チャンネル数を測定し、
前記同時録画を行うチャンネル数を確保する前記記録媒体の組み合わせを決定し、この決定した組み合わせの記録媒体に前記同時録画を実行する放送受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−253466(P2012−253466A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122959(P2011−122959)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】