説明

教育スケジュール管理システムおよび教育スケジュール管理方法

【課題】社員が実際の業務に必要となる教育コースを適切に受講することを可能にする教育スケジュール管理システムおよび教育スケジュール管理方法を提供する。
【解決手段】取得部58c2は、受注した装置を特定する装置情報にて特定される装置に対応するスキル情報をスキル情報DB53から取得し、特定部58c3は、その取得されたスキル情報が示すスキルを有する社員の数を保守員DB54を参照して特定し、算出部58c4は、その装置情報と受注規模を表す規模情報に基づいて、必要な作業員数を算出し、送信制御部58c5は、特定部58c3にて特定された社員の数が算出部58c4にて算出された作業員数より少なく、かつ、その取得されたスキル情報が表すスキルを得るための教育コースの開催予定が教育コースDB55に格納されていない場合に、その教育コースの設定を促す旨の電子メールを教育部門端末30に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、教育スケジュール管理システムおよび教育スケジュール管理方法に関し、例えば、社員研修等の教育コースのスケジュールを管理する教育スケジュール管理システムおよび教育スケジュール管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、社員研修または教育提供サービス等の教育コースのスケジュールを管理する教育スケジュール管理システムが知られている。
【0003】
特許文献1(特開2004−37562号公報)には、社員が自己の目標にあった教育コースを受けることを支援する育成・人材ナビゲーションシステムが記載されている。
【0004】
このシステムは、社員に適した教育コースの候補を、社員のスキルレベルと、社員の目標とするスキルレベルと、に基づいて選定し、その選定された候補を社員に提供する。社員は、その候補の中から希望の教育コースを選択し、その教育コースへの参加を上司に承認してもらい、その後、その教育コースを受講する。
【0005】
一方、各部門の責任者が、今後もしくは即座に自部門で必要になると思われるスキルを得るための教育コースに部下を参加させることも考えられる。この場合、教育コースへの参加人数などは、責任者が自らの経験に基づいて判断する。
【0006】
また、特許文献2(特開2003−196466号公報)には、電子機器を有する顧客の予定に基づいて、その電子機器の保守サービスおよび教育サービスを提供する教育担当者のスケジュール(教育コースのスケジュール)を設定する管理システムが記載されている。
【0007】
このシステムは、教育担当者のスケジュールを自動的に設定するため、例えば、教育担当者のスケジュール調整を調整するという煩わしい作業を、教育担当部門の責任者が行わずに済むようになる。
【0008】
なお、この管理システムは、教育担当者のスケジュールが詰まっているために、その教育担当者を顧客の予定に合わせて派遣できない場合、顧客に対して、顧客の予定を変更する旨の電子メールを送信する。
【特許文献1】特開2004−37562号公報
【特許文献2】特開2003−196466号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載のシステムは、以下の問題を有する。
【0010】
教育コースの選択は、社員個人の判断に任されているため、業務上本当に必要な教育コースを選択することが困難である。例えば、社員は、そのシステムから多くの候補を提供されると、どの候補を選択すべきか迷ってしまう。社員は、今後の業務を考慮して、優先して受講すべき教育コースを慎重に選ぼうとすると、各教育コースの内容を紹介する内容紹介文を読むなどして、各教育コースの内容を吟味するという煩わしい作業を行う必要がある。
【0011】
また、各部門責任者が、部下を教育コースへ割り当てる場合、以下の問題がある。
【0012】
部門責任者は、教育コースへの参加人数を、自らの経験に基づいて判断する。このため、責任者が、この判断を誤った場合、部下は、せっかく教育コースを受講して新たなスキルを身につけても、そのスキルを実際の業務に即座に反映できない、または、教育コースの受講者が業務遂行上必要な人数に満たなかった、逆に、必要人数よりも多くの部下に受講させてしまい、実業務に携わらなかった社員はスキルの維持が難しい、等の問題が発生する。
【0013】
また、特許文献2に記載のシステムでは、教育担当者のスケジュールが詰まっている場合、顧客に、顧客の予定を変更する旨の電子メールが送信される。このため、例えば、顧客先で必要となるスキル(実際の業務で必要となるスキル)を得るための教育を他の担当者が受ければ顧客の要望に応えられる場合でも、そのような社員への教育は考慮されずに顧客の予定が変更される。
【0014】
このように、従来、社員が実際の業務に必要となる教育コースを適切に受講することは困難であった。
【0015】
本発明の目的は、社員が実際の業務に必要となる教育コースを適切に受講することを可能にする教育スケジュール管理システムおよび教育スケジュール管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明の教育スケジュール管理システムは、教育管理部門にて使用される教育部門端末と、装置の受注に関する情報を送信する営業部門端末と、に接続され、受注した装置に応じた教育コースの設定を促す旨の電子メールを該教育部門端末に送信する教育スケジュール管理システムであって、社員ごとに、社員が有するスキルを表すスキル情報を格納している社員情報格納部と、装置ごとに、装置を扱う際に必要なスキルを表すスキル情報を格納しているスキル情報格納部と、前記スキルを得るための教育コースの開催予定を格納している教育コース格納部と、前記営業部門端末から、前記受注した装置を特定する装置情報、および、受注規模を表す規模情報を受け付ける受付部と、前記装置情報にて特定される装置に対応するスキル情報を、前記スキル情報格納部から取得する取得部と、前記取得部にて取得されたスキル情報が示すスキルを有する社員の数を、前記社員情報格納部を参照して特定する特定部と、前記装置情報および前記規模情報に基づいて、必要な作業員数を算出する算出部と、前記特定部にて特定された社員の数が前記算出部にて算出された作業員数より少なく、かつ、前記取得部にて取得されたスキル情報が表すスキルを得るための教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されていない場合に、該教育コースの設定を促す旨の電子メールを前記教育部門端末に送信する送信制御部と、を含む。
【0017】
また、本発明の教育スケジュール管理方法は、教育管理部門にて使用される教育部門端末と、装置の受注に関する情報を送信する営業部門端末と、に接続され、また、社員ごとに、社員が有するスキルを表すスキル情報を格納している社員情報格納部と、装置ごとに、装置を扱う際に必要なスキルを表すスキル情報を格納しているスキル情報格納部と、前記スキルを得るための教育コースの開催予定を格納している教育コース格納部と、受注した装置に応じた教育コースの設定を促す旨の電子メールを該教育部門端末に送信する制御部と、を含む教育スケジュール管理システムが行う教育スケジュール管理方法であって、前記制御部が、前記営業部門端末から、前記受注した装置を特定する装置情報、および、受注規模を表す規模情報を受け付ける受付ステップと、前記制御部が、前記装置情報にて特定される装置に対応するスキル情報を、前記スキル情報格納部から取得する取得ステップと、前記制御部が、前記取得されたスキル情報が示すスキルを有する社員の数を、前記社員情報格納部を参照して特定する特定ステップと、前記制御部が、前記装置情報および前記規模情報に基づいて、必要な作業員数を算出する算出ステップと、前記制御部が、前記特定された社員の数が前記算出された作業員数より少なく、かつ、前記取得されたスキル情報が表すスキルを得るための教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されていない場合に、該教育コースの設定を促す旨の電子メールを前記教育部門端末に送信する送信制御ステップと、を含む。
【0018】
上記発明によれば、受注によって必要となったスキルを得るための教育コースの設定を促す旨の電子メールが、教育部門端末に送信される。このため、教育部門は、実際の業務に必要となる教育コースを正確に設定することが可能となり、社員は、実際の業務に必要となる教育コースを適切に受講することが可能になる。
【0019】
なお、教育スケジュール管理システムは、前記社員にて使用される社員端末とさらに接続され、前記社員情報格納部は、社員ごとに、社員のスケジュールをさらに格納し、前記送信制御部は、前記特定された社員の数が前記作業員数より少なく、かつ、前記教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されており、かつ、前記取得部にて取得されたスキル情報が表すスキルを有さない社員のスケジュールが該教育コースの開催予定時に空いていない場合に、該スキルを有さない社員のスケジュールを調整する旨の電子メールを該社員にて使用される社員端末に送信することが望ましい。
【0020】
上記発明によれば、社員は、実際の業務に必要となる教育コースを高い確率で受講することが可能になる。
【0021】
また、前記教育スケジュール管理システムは、インストラクタごとに、インストラクタが実施できる教育コースを表す教育コース情報と、該インストラクタのスケジュールとを、格納するインストラクタ情報格納部を、さらに含み、前記送信制御部は、前記特定された社員の数が前記作業員数より少なく、かつ、前記教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されておらず、かつ、該教育コースを表す教育コース情報が前記インストラクタ情報格納部に格納されていない場合または該教育コース情報が前記インストラクタ情報格納部に格納されているが該教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いていない場合に、前記教育コースを実施できるインストラクタを育成する旨の電子メールを前記教育部門端末に送信することが望ましい。
【0022】
上記発明によれば、インストラクタの不足によって、実際の業務に必要となる教育コースが開催できなくなる確率を低くすることが可能となる。
【0023】
前記送信制御部は、前記特定された社員の数が前記作業員数より少なく、かつ、前記教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されておらず、かつ、該教育コースを表す教育コース情報が前記インストラクタ情報格納部に格納されている場合、前記インストラクタのスケジュールに基づいて該教育コースの開催日程を決定し、該決定された教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールを、該社員にて使用される社員端末および前記教育部門端末に送信することが望ましい。
【0024】
上記発明によれば、実際の業務に必要となる教育コースの開催予定を自動的に設定でき、その開催予定を自動的に通知することが可能となる。
【0025】
前記教育スケジュール管理システムは、顧客が希望する教育コースを表す希望教育コース情報を受け付け送信する顧客端末とさらに接続され、前記送信制御部は、前記インストラクタ情報格納部に、前記希望教育コース情報が前記教育コース情報として格納され、かつ、該教育コース情報が表す教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いていない場合に、該インストラクタのスケジュールを調整する旨の電子メールを前記教育部門端末に送信することが望ましい。
【0026】
上記発明によれば、顧客の希望に沿う形で、顧客の希望する教育コースを設定することが可能となる。
【0027】
前記送信制御部は、前記インストラクタ情報格納部に、前記希望教育コース情報が前記教育コース情報として格納され、かつ、該教育コース情報が表す教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いている場合には、該スケジュールに基づいて前記教育コースの開催日程を決定し、該決定された教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールを、前記顧客端末および前記教育部門端末に送信することが望ましい。
【0028】
上記発明によれば、顧客の希望に沿う形で、顧客の希望する教育コースの開催予定を自動的に設定でき、その開催予定を自動的に通知することが可能となる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、社員が実際の業務に必要となる教育コースを適切に受講することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0031】
図1は、本発明の一実施例の教育スケジュール管理システム50を含む管理システムを示したブロック図である。
【0032】
図1において、管理システムは、営業部門端末10と、保守拠点端末20と、教育部門端末30と、顧客端末40と、教育スケジュール管理システム50と、を含み、各々が通信回線の一例であるインターネット60を介して相互に接続されている。
【0033】
教育スケジュール管理システム50は、スケジュール管理プログラム格納部51と、受注案件DB52と、スキル情報DB53と、保守員DB54と、教育コースDB55と、インストラクタDB56と、顧客DB57と、制御部58と、を含む。制御部58は、WEBサーバ58aと、メールサーバ58bと、処理部58cと、を含む。処理部58cは、受付部58c1と、取得部58c2と、特定部58c3と、算出部58c4と、送信制御部58c5と、を含む。
【0034】
営業部門端末10は営業部門にて使用され、保守拠点端末20は保守拠点で使用され、教育部門端末30は教育部門にて使用され、顧客端末40は顧客にて使用される。
【0035】
図1では、営業部門端末10、保守拠点端末20、教育部門端末30および顧客端末40のそれぞれは、1台ずつ示されているが、実際には全国に複数の拠点が存在し、各々の拠点に複数の端末が設置されているものとする。
【0036】
例えば、教育部門(教育部門端末30)および営業部門(営業部門端末10)を含む本社が東京にあり、全国の主要都市に保守拠点(保守拠点端末20)が存在し、全国に存在する顧客(顧客端末40)に対応するような形態とする。
【0037】
また、本実施例においては、各DB(受注案件DB52、スキル情報DB53、保守員DB54、教育コースDB55、インストラクタDB56および顧客DB57)への情報入力は、実際にはWEBサイト(ホームページ)上で実行されるため、WEBサーバ58aは、必須である。
【0038】
よって、教育スケジュール管理システム50の物理的な構成(ハードウェア構成)は、最低限、サーバ装置が1台あればよいが、実際の運用にあたっては、スケジュール管理プログラムと各DBおよび各サーバ機能を分散させるために、複数の装置を用いて、それらを連携させることも可能である。
【0039】
例えば、教育スケジュール管理システム50が、スケジュール管理プログラム格納部51および処理部58cを格納するサーバ機器と、受注案件DB52とスキル情報DB53と保守員DB54と教育コースDB55とインストラクタDB56と顧客DB57を格納するサーバ機器と、WEBサーバ58aとメールサーバ58bを格納するサーバ機器に分散されるという具合である。
【0040】
本実施例では、教育スケジュール管理システム50は、スケジュール管理プログラム格納部51に格納されているスケジュール管理プログラムを中心としたサーバ等の情報処理装置とする。
【0041】
スケジュール管理プログラム格納部51は、コンピュータにて読取可能な記録媒体であって、教育スケジュール管理システム50の動作を規定するスケジュール管理プログラムを格納する。このスケジュール管理プログラムは、コンピュータである処理部58cにて読み取られて実行される。
【0042】
受注案件DB52には、顧客名、顧客連絡先、受注装置、受注規模および納入予定日などが格納される。
【0043】
図2は、受注案件DB52に格納されたデータの一例を示した説明図である。図2において、受注案件DB52には、お客様名52aと、顧客連絡先である電話番号52bおよびメールアドレス52cと、受注装置名52dと、受注規模52eと、納入予定52fとを含むレコードが、受注案件ごとに格納される。なお、これらのレコードは、営業部門端末10から入力される。
【0044】
スキル情報DB(スキル情報格納部)53には、装置を扱うために必要なスキルを表したスキル情報(以下「装置スキル」と称する。)が、装置ごとに格納されている。
【0045】
図3は、スキル情報DB53に格納されているデータの一例を示した説明図である。図3において、スキル情報DB53には、装置名53aと、装置スキル53bとを含むレコードが、装置ごとに格納されている。
【0046】
保守員DB(社員情報格納部)54には、保守員の個人情報(例えば、所属、氏名、社員番号、電話番号および電子メールアドレス)、保守員が保有している装置スキル、保守員の業務スケジュールなどが格納されている。
【0047】
図4は、保守員DB54に格納されたデータの一例を示した説明図である。図4において、保守員DB54には、氏名54aと、社員番号54bと、保有スキル(保有装置スキル)54cと、業務スケジュール54dとを含むレコードが、保守員(社員)ごとに格納されている。これらのレコードは、保守拠点端末20から入力される。
【0048】
教育コースDB(教育コース格納部)55には、教育コース名、教育コースを受講することで与えられるスキル(装置スキル)、教育コースの実施日程(開催予定)などが格納されている。
【0049】
図5は、教育コースDB55に格納されたデータの一例を示した説明図である。図5において、教育コースDB55には、教育コース名55aと、装置スキル55bと、教育コースの実施日程55cとを含むレコードが、教育コースごとに格納されている。
【0050】
インストラクタDB(インストラクタ情報格納部)56には、インストラクタの個人情報(例えば、所属、氏名、社員番号、電話番号および電子メールアドレス)、インストラクタの保有スキル(保有装置スキル)、インストラクタの業務スケジュールなどが格納されている。
【0051】
図6は、インストラクタDB56に格納されたデータの一例を示した説明図である。図6において、インストラクタDB56には、氏名56aと、社員番号56bと、保有スキル(保有装置スキル)56cと、業務スケジュール56dとを含むレコードが、インストラクタ(社員)ごとに格納されている。これらのレコードは、教育部門端末30から入力される。
【0052】
顧客DB57には、顧客の個人情報(例えば、住所、氏名、電話番号および電子メールアドレス)、顧客が受講を希望している教育コース名、顧客が受講を希望しているスケジュールの候補などが格納されている。
【0053】
図7は、顧客DB57に格納されたデータの一例を示した説明図である。図7において、顧客DB57には、お客様名57aと、電話番号57bと、電子メールアドレス57cと、受講希望コース名57dと、受講希望日程57eとを含むレコードが、受講希望ごとに格納されている。なお、これらのレコードは、顧客端末40から入力される。
【0054】
WEBサーバ58aには、教育部門のWEBページなどが格納されている。
【0055】
メールサーバ58cには、教育スケジュール管理プログラムを実行することによって処理部58cが各端末(営業部門端末10、保守拠点端末20、教育部門端末30、顧客端末40)への連絡用として作成し送信した電子メールと、各端末から受信したメールなどが格納されている。
【0056】
処理部58cは、コンピュータであり、スケジュール管理プログラム格納部51に格納されているスケジュール管理プログラムを読み取って実行することによって、受付部58c1と、取得部58c2と、特定部58c3と、算出部58c4と、送信制御部58c5とを実現し、以下の機能を有する。なお、WEBサーバ58aが受付部58c1として動作してもよい。
【0057】
受付部58c1が、インターネット60を介して、営業部門端末10、保守拠点端末20、教育部門端末30および顧客端末40のそれぞれから入力された情報を受け付けると、処理部58cは、それらの情報を、各DBに保存する。
【0058】
営業部門端末10から、受注案件DB52に対して、コンピュータ製品名(受注装置)、受注規模および受注見込み日(納入予定日)などの案件情報の登録または更新が行われると、取得部58c2は、受注製品の設置作業および保守作業を行うにあたって保守員が保有している必要がある装置スキルを、受注案件DB52およびスキル情報DB53を参照しながらスキル情報DB53から自動的に取得し、また、算出部58c4は、受注装置および受注規模に基づいて、実際の作業に必要な人数(作業員数)を算出する。
【0059】
特定部58c3は、保守員DB54を参照して、保守員の保有する装置スキルを確認し、作業に必要な装置スキル、すなわち、取得部58c2が取得した装置スキルを有する保守員(以下、有スキル保守員)の人数を算出する。
【0060】
特定部58c3は、保守員DB54を参照して、有スキル保守員の業務スケジュールを確認し、納入予定日にアサイン(割り当て)可能な人数を算出する。
【0061】
有スキル保守員が作業に必要な人数だけ存在しない場合、送信制御部58c5は、作業に必要な装置スキルに基づいて教育コースDB55を参照して、現在その装置スキルを有していない保守員が、作業を実施するにあたって、その装置スキルを身につけるために受講すべき教育コース(以下、必須教育コース)を判定する。
【0062】
必須教育コースが設定されていない場合には、送信制御部58c5は、必須教育コースの設定を促すための電子メールを自動的に作成し、その電子メールをメールサーバ58bから教育部門端末30に配信する。
【0063】
なお、コースが設定されていないということは開催されていないという意味ではなく、それ以前にそもそも教育コースとして準備されていないということある。
【0064】
必須教育コースが設定されている場合には、送信制御部58c5は、保守員DB54を参照し、作業に必要な装置スキルを有さない保守員(以下、未スキル保守員)の業務スケジュールを確認して、その未スキル保守員が必須教育コースを受講可能かどうか判定する。
【0065】
作業に必要な人数の未スキル保守員が必須教育コース受講するためのスケジュールを確保できないことが判明した場合、送信制御部58c5は、未スキル保守員のスケジュールを調整する必要性を知らせるための電子メールを自動的に作成し、その電子メールをメールサーバ58bから保守拠点端末20に配信する。
【0066】
未スキル保守員が必須教育コースを受講するためのスケジュールを確保できる場合、送信制御部58c5は、インストラクタDB56を参照し、必須教育コースを実施可能な装置スキルを持つインストラクタ(以下、有スキルインストラクタ)が存在するか否かを判断する。
【0067】
有スキルインストラクタが存在しない場合、送信制御部58c5は、有スキルインストラクタを養成することを指示するための電子メールを自動的に作成し、その電子メールをメールサーバ58bから教育部門端末30に配信する。
【0068】
有スキルインストラクタが存在する場合、送信制御部58c5は、インストラクタDB56を参照し、インストラクタの業務スケジュールから必須教育コースを実施できる日程を算出し、教育コースの実施が可能なスケジュールを連絡するための電子メールを自動的に作成し、その電子メールをメールサーバ58bから保守拠点端末20および教育部門端末30に配信する。
【0069】
有スキルインストラクタが必須教育コースを実施できる日程を確保できない場合、送信制御部58c5は、有スキルインストラクタを養成することを指示するための電子メールを自動的に作成し、その電子メールをメールサーバ58bから教育部門端末30に配信する。
【0070】
顧客端末40から、顧客DB57に対して、受講を希望する教育コースと日程の登録または更新が行われると、送信制御部58c5は、インストラクタDB56を参照し、インストラクタの業務スケジュールから顧客が希望する教育コースを実施できる日程を算出し、教育コースの実施が可能なスケジュールを連絡するための電子メールを自動的に作成し、その電子メールをメールサーバ58から教育部門端末30および顧客端末40に配信する。
【0071】
有スキルインストラクタが教育コースを実施できる日程を確保できない場合、送信制御部58c5は、インストラクタのスケジュールを調整する必要性を知らせるための電子メールを自動的に作成し、その電子メールをメールサーバ58から教育部門端末30に配信する。
【0072】
営業部門端末10は、パソコンまたは携帯電話等の情報処理端末であり、以下の機能を有する。
【0073】
営業部門端末10は、営業部門の担当者から受け付けた、顧客名、顧客連絡先、受注装置、受注規模および納入予定日などを、受注案件DB52に、登録・変更・追加・削除する。
【0074】
営業部門端末10は、教育スケジュール管理システム50が発行する電子メールを受信し、その内容を表示する。
【0075】
保守拠点端末20は、パソコンまたは携帯電話等の情報処理端末であり、以下の機能を有する。
【0076】
保守拠点端末20は、保守拠点の担当者から受け付けた、保守員の個人情報(所属、氏名、社員番号、電話番号、電子メールアドレス)、保守員の保有スキル、保守員の業務スケジュールなどを、保守員DB53に、登録・変更・追加・削除する。
【0077】
保守拠点端末20は、教育スケジュール管理システム50が発行する電子メールを受信し、その内容を表示する。
【0078】
保守拠点端末20は、教育スケジュール管理システム50に接続して、教育コースへの参加申し込みおよびその変更・追加・削除を行う。
【0079】
教育部門端末30は、パソコンまたは携帯電話等の情報処理端末であり、以下の機能を有する。
【0080】
教育部門端末30は、教育部門の担当者から受け付けた、インストラクタの個人情報(所属、氏名、社員番号、電話番号、電子メールアドレス)、インストラクタの保有スキル、インストラクタの業務スケジュールなどを、インストラクタDB55に、登録・変更・追加・削除する。
【0081】
教育部門端末30は、教育部門の担当者から受け付けた、教育コース名、教育コースを受講することで与えられる装置スキル、教育コースの実施日数などを、教育コースDB54に、登録・変更・追加・削除する。
【0082】
教育部門端末30は、教育スケジュール管理システム50が発行する電子メールを受信し、その内容を表示する。
【0083】
顧客端末40は、パソコンまたは携帯電話等の情報処理端末であり、以下の機能を有する。
【0084】
顧客端末40は、顧客から受け付けた、顧客の個人情報(例えば、住所、氏名、電話番号、電子メールアドレス)、顧客が受講を希望している教育コース名、顧客が受講を希望しているスケジュールの候補などを、顧客DB56に、登録・変更・追加・削除する。
【0085】
顧客端末40は、教育スケジュール管理システム50が発行する電子メールを受信し、その内容を表示する。
【0086】
顧客端末40は、教育スケジュール管理システム50に接続して、教育コースへの参加申し込みおよびその変更・追加・削除を行う。
【0087】
次に、動作を説明する。
【0088】
以下では、便宜上、社内教育コースのスケジュールを決定するためのプロセスと、社外教育コースのスケジュールを決定するためのプロセスとを、わけて説明する。ただし、両プロセスは独立して動作させてもよいし、両プロセスを自由に組み合わせてもよい。
【0089】
図8および図9は、社内教育コースのスケジュールを決定するためのプロセスを説明するためのフローチャートであり、図10は、社外教育コースのスケジュールを決定するためのプロセスを説明するためのフローチャートである。
【0090】
なお、以下では、社内教育コースと社外教育コースを同程度の優先度と見なし、実際には、図8および図9と、図10のプロセスを同時に処理している。
【0091】
まず、図8および図9を用いて、社内教育コースのスケジュール決定プロセスを説明する。
【0092】
営業部門担当者が、営業部門端末10を用いて、教育スケジュール管理システム50に、営業活動から得られた情報として、顧客名、顧客連絡先、受注装置、受注規模および納入予定日などを入力する(ステップA1)。
【0093】
入力された情報は、受付部58c1にて受け付けられ、その後、処理部58cによって受注案件DB52に登録される(図2参照)。
【0094】
受注案件DB52にデータが登録されると、取得部58c2は、そのデータ内の受注装置に該当する装置スキルを、スキル情報DB53から検索して取得し、同時に、算出部58c4は、そのデータ内の受注規模および受注装置に基づいて、作業に必要な人数を算出する(ステップA2)。
【0095】
図11は、処理部58cが、受注装置に基づいて装置スキル(必要スキル)を検索し、受注規模に基づいて作業に必要な人数を算出した際に出力するデータの一例を示した説明図である。
【0096】
なお、この際、装置スキルは、1つの装置に必ずしも一つである必要はなく、スキル情報DB53において、ある装置に対して複数の装置スキルを関連づけることや、逆に、ある装置スキルが複数の装置に設定されてもよい。
【0097】
また、例えば、スケジュール管理プログラムの中に、装置名と受注規模とに基づいて、作業に必要な人数を算出する算出プログラムが含まれ、処理部58c(具体的には、算出部58c4)が、その算出プログラムを実行することによって、受注規模に対して必要な保守員の人数を算出してもよい。
【0098】
保守員が作業を行うために必要な装置スキルと、作業に必要な人数とが、判明すると、送信制御部58c5は、保守員DB54を参照する(ステップA3)。
【0099】
送信制御部58c5は、保守員DB54を参照し、作業に必要な装置スキルを有する保守員(以下、有スキル保守員)が何人存在するかを確認する(ステップA4)。
【0100】
図12は、送信制御部58c5が有スキル保守員を検索した際の検索結果データの一例を示した説明図である。
【0101】
有スキル保守員が、必要人数だけ存在する場合、送信制御部58c5は、作業予定日に、有スキル保守員をアサインできるか否かを判断する(ステップA5)。
【0102】
図13は、送信制御部58c5が作業予定日にアサインできる有スキル保守員を検索した際の検索結果データの一例を示した説明図である。
【0103】
有スキル保守員を作業予定日に必要な人数だけアサインできることが確認できた場合、送信制御部58c5は、受注案件DB52に、準備完了のフラグを立てて処理を終了する(ステップA6)。
【0104】
有スキル保守員が必要人数存在しない場合、および、有スキル保守員の人数は足りているが作業予定日にアサインできる人数が足りない場合は、送信制御部58c5は、教育コースDB55を参照する(ステップA7)。
【0105】
送信制御部58c5は、教育コースDB55を参照し、作業に必要なスキルを取得するためのコースが設定されているか否かを検索する(ステップA8)。
【0106】
図14は、送信制御部58c5が作業に必要なスキルを取得するためのコースが設定されているか否かを検索した際の検索結果データの一例を示した説明図である。
【0107】
作業に必要なスキルを取得するためのコース(以下、必須教育コース)が設定されていない場合、送信制御部58c5は、必須教育コースの設定を促すための電子メールを自動的に作成し、その電子メールを教育部門端末30に配信する(ステップA9)。
【0108】
図15は、必須教育コースの設定を促す旨の電子メールの一例を示した説明図である。
【0109】
必須教育コースが設定されている場合、送信制御部58c5は、保守員DB54を参照する(ステップA10)。
【0110】
送信制御部58c5は、保守員DB54を参照し、作業に必要な装置スキルを有さない保守員(以下、未スキル保守員)が必須教育コースを受講するためのスケジュールが空いているか否かを確認する(ステップA11)。
【0111】
図16は、未スキル保守員が必須教育コースを受講するためのスケジュールを送信制御部58c5が確認した際の確認結果の一例を示した説明図である。
【0112】
未スキル保守員が必須教育コースを受講するためのスケジュールが空いていない場合、送信制御部58c5は、未スキル保守員のスケジュールを調整する必要性を知らせるための電子メールを自動的に作成し、その電子メールを保守拠点端末20に配信する(ステップA12)。
【0113】
図17は、未スキル保守員のスケジュールを調整する必要性を知らせる旨の電子メールの一例を示した説明図である。
【0114】
未スキル保守員が必須教育コースを受講するためのスケジュールが空いている場合、送信制御部58c5は、インストラクタDB56を参照する(ステップA13)。
【0115】
送信制御部58c5は、インストラクタDB56を参照し、必須教育コースを実施可能なスキルを持つインストラクタ(以下、有スキルインストラクタ)が在籍するか否かを検索する(ステップA14)。
【0116】
図18は、送信制御部58c5が有スキルインストラクタの確認を行った際の確認結果の一例を示した説明図である。
【0117】
有スキルインストラクタが在籍する場合、送信制御部58c5は、有スキルインストラクタが必須教育コースを実施するためのスケジュールが空いているか否かを判断する(ステップ15)。
【0118】
図19は、送信制御部58c5が有スキルインストラクタのスケジュール確認を行った際の確認結果の一例を示した説明図である。
【0119】
有スキルインストラクタが在籍しない場合、および、有スキルインストラクタは在籍しているが必須教育コースを実施するためのスケジュールが空いていない場合は、送信制御部58c5は、有スキルインストラクタを大至急養成するように指示するための電子メールを自動的に作成し、その電子メールを教育部門端末30に配信する(ステップA16)。
【0120】
図20は、有スキルインストラクタを大至急養成することに指示する旨の電子メールの一例である。
【0121】
有スキルインストラクタが必須教育コースを実施するためのスケジュールが空いている場合、送信制御部58c5は、教育コースの開催日程を決定し、教育コースの開催日程を通知するための電子メールを自動的に作成し、その電子メールを保守拠点端末20および教育部門端末30に配信する(ステップA17)。
【0122】
図21は、教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールの一例を示した説明図である。
【0123】
また、この時点で、コースを実施する予定のインストラクタのスケジュールはひとまず確定され、送信制御部58c5は、インストラクタDB56に対して、業務スケジュールの更新を行う。
【0124】
ステップA17で配信された電子メールを読んだ保守員が、申し込み処理を完了すると、保守員のスケジュールは、ひとまず確定され、送信制御部58c5は、保守員DB54に対して、業務スケジュールの更新を行う。
【0125】
更に、送信制御部58c5は、受注案件DB52に、準備完了のフラグを立てて処理を終了する(ステップA18)。
【0126】
次に、図10を用いて社外教育コースのスケジュール決定プロセスを説明する。
【0127】
顧客が、顧客端末40を用いて、教育スケジュール管理システム50に、情報として、顧客の個人情報(住所、氏名、電話番号、電子メールアドレス)、顧客が受講を希望している教育コース名称、顧客が受講を希望しているスケジュールの候補などを、入力する(ステップB1)。
【0128】
入力された情報は、受付部58c1にて受け付けられ、その後、送信制御部58c5によって顧客DB57に登録される(図7参照)。
【0129】
顧客が受講を希望している教育コース(以下、顧客希望教育コース)が顧客DB57に登録されると、送信制御部58c5は、インストラクタDB56を参照する(ステップB2)。
【0130】
送信制御部58c5は、インストラクタDB56を参照し、顧客希望教育コースを実施可能なスキルを持つインストラクタ(以下、有スキルインストラクタ)が在籍するか否かを検索する(ステップB3)。
【0131】
図22は、送信制御部58c5が有スキルインストラクタの確認を行った際の確認結果の一例を示した説明図である。
【0132】
なお、実際には、顧客に対して、教育部門として実施可能な教育コースのみが提示されていることを前提とし、有スキルインストラクタが全く在籍しない状況にはなり得ないと仮定しているが、社内教育コースのスケジュールを決定するプロセスと同一のシステムを用いており、このステップは、有スキルインストラクタを検索するという目的を持つために、割愛することはできない。
【0133】
有スキルインストラクタを確認できたら、送信制御部58c5は、有スキルインストラクタが顧客希望教育コースを実施するためのスケジュールが空いているか否かを判断する(ステップB4)。
【0134】
図23は、送信制御部58c5がコースを実施できるインストラクタのスケジュール確認を行った際の確認結果の一例を示した説明図である。
【0135】
有スキルインストラクタは在籍しているが、顧客希望教育コースを実施できるスケジュールが空いていない場合は、送信制御部58c5は、業務スケジュールを調整することを指示するための電子メールを自動的に作成し、その電子メールを教育部門端末30に配信する(ステップB5)。
【0136】
図24は、業務スケジュールを調整することを指示する旨の電子メールの一例を示した説明図である。
【0137】
有スキルインストラクタが顧客希望教育コースを実施するためのスケジュールが空いている場合、送信制御部58c5は、教育コースの開催日程を決定し、教育コースの開催日程を通知するための電子メールを自動的に作成し、その電子メールを教育部門端末30および顧客端末40に配信する(ステップB6)。
【0138】
図25は、教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールの一例を示した説明図である。なお、図25の例では、宛先が顧客のみとなっているが、送信制御部58c5は、電子メールのBCC機能を用いて、実際には教育部門端末30に対しても、顧客に送信したものと同じ内容の電子メールを送信する。
【0139】
また、この時点で、コースを実施する予定のインストラクタのスケジュールは、ひとまず確定され、送信制御部58c5は、インストラクタDB56に対して、業務スケジュールの更新を行う。
【0140】
ステップB6で配信された電子メールを読んだ顧客が、申し込み処理を完了すると、送信制御部58c5は、顧客DB57に、準備完了のフラグを立てて、処理を終了する(ステップB7)。
【0141】
最後に、上記処理の再確認を行う。
【0142】
本実施例では、社内教育コースと社外教育コースを同程度の優先度と見なし、先着順で両者の処理を同時に行っている。
【0143】
つまり、前記のステップA1〜A12とステップB1は、同時に処理されており、これは要約すると、教育コース受講者側のスケジュールを決定するプロセスである。
【0144】
また、ステップA13〜A17とステップB2〜B6は同時に処理されており、これは要約すると、教育コースを担当できるスキルを持ったインストラクタを選別し、更に実際に教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールを決定するまでのプロセスである。
【0145】
なお、保守員の業務スケジュールや顧客の希望日程など、各DBに対して何らかの更新が行われた場合には、処理部58cは、直ちにステップA1からの作業を再開する。その結果として、コース開催日程などの重要な事項に変更が発生した際は、処理部58cは、参加者(保守拠点端末20または顧客端末40)と教育部門端末30に対して、電子メールによる通知を行う。
【0146】
本実施例によれば、以下の効果を奏する。
【0147】
社員は、必要な技術に関する教育コースを正確に受講することができる。
【0148】
教育受講者および教育提供者は、ともに、スケジューリングに頭を悩ませることがない。
【0149】
処理部58cは、装置スキルを含む個人情報のDBと、教育コースを受講することで得られるスキルを示すDBとに基づいてスケジュールを管理するため、例えば、リフレッシュ教育および差分教育を逃さずに社員に受講させることが可能になる。
【0150】
社外向け教育も効率よく実施する事ができるため、顧客のニーズを逃さない。
【0151】
なお、上記実施例では、社内教育コースと社外教育コースを同程度の優先度と見なし、先着順で両者の処理を同時に行っている例を説明した。しかしながら、上記実施例は、以下のように変更されてもよい。
【0152】
社員の技術力が会社運営の基盤となるような企業では、社内教育コースの実施を社外教育コースの実施に対して優先させる。つまり、処理部58cは、前記のステップA1〜ステップA17を、ステップB1〜ステップB6に先立って実行する。
【0153】
一方、顧客に対しての教育ビジネスを主な業務とする企業では、社外教育コースの実施を社内教育の実施に対して優先させる。つまり、処理部58cは、前記のステップB1〜ステップB6を、ステップA1〜ステップA17に先立って実行する。
【0154】
本実施例によれば、送信制御部58c5は、特定部58c3にて特定された社員の数が算出部58c4にて算出された作業員数より少なく、かつ、取得部58c2にて取得されたスキル情報が表すスキルを得るための教育コースの開催予定が教育コースDB55に格納されていない場合に、その教育コースの設定を促す旨の電子メールを教育部門端末30に送信する。
【0155】
この場合、教育部門は、実際の業務に必要となる教育コースを正確に設定することが可能となり、社員は、実際の業務に必要となる教育コースを適切に受講することが可能になる。
【0156】
また、送信制御部58c5は、その特定された社員の数がその作業員数より少なく、かつ、その教育コースの開催予定が教育コースDB55に格納されており、かつ、取得部58c2にて取得されたスキル情報が表すスキルを有さない社員のスケジュールがその教育コースの開催予定時に空いていない場合に、そのスキルを有さない社員のスケジュールを調整する旨の電子メールを、その社員にて使用される保守拠点端末20に送信する。
【0157】
この場合、社員は、実際の業務に必要となる教育コースを高い確率で受講することが可能になる。
【0158】
また、送信制御部58c5は、その特定された社員の数がその作業員数より少なく、かつ、その教育コースの開催予定が教育コースDB55に格納されておらず、かつ、その教育コースを表す教育コース情報がインストラクタDB56に格納されていない場合またはその教育コース情報がインストラクタDB56に格納されているがその教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いていない場合に、その教育コースを実施できるインストラクタを育成する旨の電子メールを教育部門端末30に送信する。
【0159】
この場合、インストラクタの不足によって、実際の業務に必要となる教育コースが開催できなくなる確率を低くすることが可能となる。
【0160】
また、送信制御部58c5は、その特定された社員の数がその作業員数より少なく、かつ、その教育コースの開催予定が教育コースDB55に格納されておらず、かつ、その教育コースを表す教育コース情報がインストラクタDB56に格納されている場合、そのインストラクタのスケジュールに基づいて、その教育コースの開催日程を決定し、その決定された教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールを、保守拠点端末20および教育部門端末30に送信する。
【0161】
この場合、実際の業務に必要となる教育コースの開催予定を自動的に設定でき、その開催予定を自動的に通知することが可能となる。
【0162】
また、送信制御部58c5は、インストラクタDB56に、顧客が希望する教育コース情報が格納され、かつ、その教育コース情報が表す教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いていない場合に、そのインストラクタのスケジュールを調整する旨の電子メールを教育部門端末30に送信する。
【0163】
この場合、顧客の希望に沿う形で、顧客の希望する教育コースを設定することが可能となる。
【0164】
また、送信制御部58c5は、インストラクタDB56に、顧客が希望する雇用区コース情報が格納され、かつ、その教育コース情報が表す教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いている場合には、そのスケジュールに基づいて、その教育コースの開催日程を決定し、その教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールを、保守拠点端末20および教育部門端末30に送信する。
【0165】
この場合、顧客の希望に沿う形で、顧客の希望する教育コースの開催予定を自動的に設定でき、その開催予定を自動的に通知することが可能となる。
【0166】
以上説明した実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0167】
【図1】本発明の一実施例の教育スケジュール管理システム50を示したブロック図である。
【図2】受注案件DB52に格納されたデータの一例を示した説明図である。
【図3】スキル情報DB53に格納されているデータの一例を示した説明図である。
【図4】保守員DB54に格納されたデータの一例を示した説明図である。
【図5】教育コースDB55に格納されたデータの一例を示した説明図である。
【図6】インストラクタDB56に格納されたデータの一例を示した説明図である。
【図7】顧客DB57に格納されたデータの一例を示した説明図である。
【図8】社内教育コースのスケジュールを決定するためのプロセスを説明するためのフローチャートである。
【図9】社内教育コースのスケジュールを決定するためのプロセスを説明するためのフローチャートである。
【図10】社外教育コースのスケジュールを決定するためのプロセスを説明するためのフローチャートである。
【図11】処理部58cが受注装置に基づいて装置スキルを検索し、受注規模に基づいて作業に必要な人数を算出した際に出力するデータの一例を示した説明図である。
【図12】処理部58cが有スキル保守員を検索した際の検索結果データの一例を示した説明図である。
【図13】送信制御部58c5が作業予定日にアサインできる有スキル保守員を検索した際の検索結果データの一例を示した説明図である。
【図14】送信制御部58c5が作業に必要なスキルを取得するためのコースが設定されているか否かを検索した際の検索結果データの一例を示した説明図である。
【図15】必須教育コースの設定を促す旨の電子メールの一例を示した説明図である。
【図16】未スキル保守員が必須教育コースを受講するためのスケジュールを送信制御部58c5が確認した際の確認結果の一例を示した説明図である。
【図17】未スキル保守員のスケジュールを調整する必要性を知らせる旨の電子メールの一例を示した説明図である。
【図18】送信制御部58c5が有スキルインストラクタの確認を行った際の確認結果の一例を示した説明図である。
【図19】送信制御部58c5が有スキルインストラクタのスケジュール確認を行った際の確認結果の一例を示した説明図である。
【図20】有スキルインストラクタを大至急養成することに指示する旨の電子メールの一例である。
【図21】教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールの一例を示した説明図である。
【図22】送信制御部58c5が有スキルインストラクタの確認を行った際の確認結果の一例を示した説明図である。
【図23】送信制御部58c5がコースを実施できるインストラクタのスケジュール確認を行った際の確認結果の一例を示した説明図である。
【図24】業務スケジュールを調整することを指示する旨の電子メールの一例を示した説明図である。
【図25】教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールの一例を示した説明図である。
【符号の説明】
【0168】
10 営業部門端末
20 保守拠点端末
30 教育部門端末
40 顧客端末
50 教育スケジュール管理システム
51 スケジュール管理プログラム格納部
52 受注案件DB
53 スキル情報DB
54 保守員DB
55 教育コースDB
56 インストラクタDB
57 顧客DB
58 制御部
58a WEBサーバ
58b メールサーバ
58c 処理部
58c1 受付部
58c2 取得部
58c3 特定部
58c4 算出部
58c5 送信制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
教育管理部門にて使用される教育部門端末と、装置の受注に関する情報を送信する営業部門端末と、に接続され、受注した装置に応じた教育コースの設定を促す旨の電子メールを該教育部門端末に送信する教育スケジュール管理システムであって、
社員ごとに、社員が有するスキルを表すスキル情報を格納している社員情報格納部と、
装置ごとに、装置を扱う際に必要なスキルを表すスキル情報を格納しているスキル情報格納部と、
前記スキルを得るための教育コースの開催予定を格納している教育コース格納部と、
前記営業部門端末から、前記受注した装置を特定する装置情報、および、受注規模を表す規模情報を受け付ける受付部と、
前記装置情報にて特定される装置に対応するスキル情報を、前記スキル情報格納部から取得する取得部と、
前記取得部にて取得されたスキル情報が示すスキルを有する社員の数を、前記社員情報格納部を参照して特定する特定部と、
前記装置情報および前記規模情報に基づいて、必要な作業員数を算出する算出部と、
前記特定部にて特定された社員の数が前記算出部にて算出された作業員数より少なく、かつ、前記取得部にて取得されたスキル情報が表すスキルを得るための教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されていない場合に、該教育コースの設定を促す旨の電子メールを前記教育部門端末に送信する送信制御部と、を含む教育スケジュール管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の教育スケジュール管理システムにおいて、
前記社員にて使用される社員端末とさらに接続され、
前記社員情報格納部は、社員ごとに、社員のスケジュールをさらに格納し、
前記送信制御部は、前記特定された社員の数が前記作業員数より少なく、かつ、前記教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されており、かつ、前記取得部にて取得されたスキル情報が表すスキルを有さない社員のスケジュールが該教育コースの開催予定時に空いていない場合に、該スキルを有さない社員のスケジュールを調整する旨の電子メールを該社員にて使用される社員端末に送信する、教育スケジュール管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の教育スケジュール管理システムにおいて、
インストラクタごとに、インストラクタが実施できる教育コースを表す教育コース情報と、該インストラクタのスケジュールとを、格納するインストラクタ情報格納部を、さらに含み、
前記送信制御部は、前記特定された社員の数が前記作業員数より少なく、かつ、前記教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されておらず、かつ、該教育コースを表す教育コース情報が前記インストラクタ情報格納部に格納されていない場合または該教育コース情報が前記インストラクタ情報格納部に格納されているが該教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いていない場合に、前記教育コースを実施できるインストラクタを育成する旨の電子メールを前記教育部門端末に送信する、教育スケジュール管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の教育スケジュール管理システムにおいて、
前記送信制御部は、前記特定された社員の数が前記作業員数より少なく、かつ、前記教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されておらず、かつ、該教育コースを表す教育コース情報が前記インストラクタ情報格納部に格納されている場合、前記インストラクタのスケジュールに基づいて該教育コースの開催日程を決定し、該決定された教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールを、該社員にて使用される社員端末および前記教育部門端末に送信する、教育スケジュール管理システム。
【請求項5】
請求項3に記載の教育スケジュール管理システムにおいて、
顧客が希望する教育コースを表す希望教育コース情報を受け付け送信する顧客端末とさらに接続され、
前記送信制御部は、前記インストラクタ情報格納部に、前記希望教育コース情報が前記教育コース情報として格納され、かつ、該教育コース情報が表す教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いていない場合に、該インストラクタのスケジュールを調整する旨の電子メールを前記教育部門端末に送信する、教育スケジュール管理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の教育スケジュール管理システムにおいて、
前記送信制御部は、前記インストラクタ情報格納部に、前記希望教育コース情報が前記教育コース情報として格納され、かつ、該教育コース情報が表す教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いている場合には、該スケジュールに基づいて前記教育コースの開催日程を決定し、該決定された教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールを、前記顧客端末および前記教育部門端末に送信する、教育スケジュール管理システム。
【請求項7】
教育管理部門にて使用される教育部門端末と、装置の受注に関する情報を送信する営業部門端末と、に接続され、また、社員ごとに、社員が有するスキルを表すスキル情報を格納している社員情報格納部と、装置ごとに、装置を扱う際に必要なスキルを表すスキル情報を格納しているスキル情報格納部と、前記スキルを得るための教育コースの開催予定を格納している教育コース格納部と、受注した装置に応じた教育コースの設定を促す旨の電子メールを該教育部門端末に送信する制御部と、を含む教育スケジュール管理システムが行う教育スケジュール管理方法であって、
前記制御部が、前記営業部門端末から、前記受注した装置を特定する装置情報、および、受注規模を表す規模情報を受け付ける受付ステップと、
前記制御部が、前記装置情報にて特定される装置に対応するスキル情報を、前記スキル情報格納部から取得する取得ステップと、
前記制御部が、前記取得されたスキル情報が示すスキルを有する社員の数を、前記社員情報格納部を参照して特定する特定ステップと、
前記制御部が、前記装置情報および前記規模情報に基づいて、必要な作業員数を算出する算出ステップと、
前記制御部が、前記特定された社員の数が前記算出された作業員数より少なく、かつ、前記取得されたスキル情報が表すスキルを得るための教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されていない場合に、該教育コースの設定を促す旨の電子メールを前記教育部門端末に送信する送信制御ステップと、を含む教育スケジュール管理方法。
【請求項8】
請求項7に記載の教育スケジュール管理方法において、
前記教育スケジュール管理システムは、前記社員にて使用される社員端末とさらに接続され、
前記社員情報格納部は、社員ごとに、社員のスケジュールをさらに格納し、
前記制御部が、前記特定された社員の数が前記作業員数より少なく、かつ、前記教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されており、かつ、前記取得されたスキル情報が表すスキルを有さない社員のスケジュールが該教育コースの開催予定時に空いていない場合に、該スキルを有さない社員のスケジュールを調整する旨の電子メールを該社員にて使用される社員端末に送信する第1送信ステップをさらに含む、教育スケジュール管理方法。
【請求項9】
請求項7に記載の教育スケジュール管理方法において、
前記教育スケジュール管理システムは、インストラクタごとに、インストラクタが実施できる教育コースを表す教育コース情報と、該インストラクタのスケジュールとを、格納するインストラクタ情報格納部を、さらに含み、
前記制御部が、前記特定された社員の数が前記作業員数より少なく、かつ、前記教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されておらず、かつ、該教育コースを表す教育コース情報が前記インストラクタ情報格納部に格納されていない場合または該教育コース情報が前記インストラクタ情報格納部に格納されているが該教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いていない場合に、前記教育コースを実施できるインストラクタを育成する旨の電子メールを前記教育部門端末に送信する第2送信ステップをさらに含む、教育スケジュール管理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の教育スケジュール管理方法において、
前記制御部が、前記特定された社員の数が前記作業員数より少なく、かつ、前記教育コースの開催予定が前記教育コース格納部に格納されておらず、かつ、該教育コースを表す教育コース情報が前記インストラクタ情報格納部に格納されている場合、前記インストラクタのスケジュールに基づいて該教育コースの開催日程を決定し、該決定された教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールを、該社員にて使用される社員端末および前記教育部門端末に送信する第3送信ステップをさらに含む、教育スケジュール管理方法。
【請求項11】
請求項9に記載の教育スケジュール管理方法において、
前記教育スケジュール管理システムが、顧客が希望する教育コースを表す希望教育コース情報を受け付け送信する顧客端末とさらに接続され、
前記制御部が、前記インストラクタ情報格納部に、前記希望教育コース情報が前記教育コース情報として格納され、かつ、該教育コース情報が表す教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いていない場合に、該インストラクタのスケジュールを調整する旨の電子メールを前記教育部門端末に送信する第4送信ステップをさらに含む、教育スケジュール管理方法。
【請求項12】
請求項11に記載の教育スケジュール管理方法において、
前記制御部が、前記インストラクタ情報格納部に、前記希望教育コース情報が前記教育コース情報として格納され、かつ、該教育コース情報が表す教育コースを実施できるインストラクタのスケジュールが空いている場合には、該スケジュールに基づいて前記教育コースの開催日程を決定し、該決定された教育コースの開催日程を通知する旨の電子メールを、前記顧客端末および前記教育部門端末に送信する第5送信ステップをさらに含む、教育スケジュール管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2007−316990(P2007−316990A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−146703(P2006−146703)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)