説明

文書データ管理装置、文書データ継承方法およびプログラム

【課題】既存の仮想コミュニティのスレッドを継承して生成された新たな仮想コミュニティのメンバに、継承されたスレッドのうち優先的に扱うべきスレッドを認識させることができる文書データ管理装置、文書データ継承方法およびプログラムを提供することである。
【解決手段】実施形態の文書データ管理装置は、情報取得部、メンバ差異検出部、優先度決定部、タスク画面表示制御部を備える。情報取得部は、継承先タスクを生成するための設定情報を取得する。メンバ差異検出部は、取得した設定情報に基づいて、継承元タスクと継承先タスクとの間のメンバ差異を検出する。優先度決定部は、メンバ差異に基づいて、継承される各スレッドの優先度を決定する。タスク画面表示制御部は、各スレッドのタイトルを優先度順に並べたスレッド一覧を含むタスク画面をユーザ端末に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、文書データ管理装置、文書データ継承方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば電子掲示板などの仮想コミュニティを通じて複数のユーザ間で情報を共有できるようにするシステムが知られている。このシステムは、例えば、通信ネットワーク上のサーバとして実現される文書データ管理装置が、仮想コミュニティのメンバとして登録されたユーザのユーザ端末(クライアント)に対して仮想コミュニティに対する文書データの投稿および投稿された文書データの閲覧を行うコミュニティ画面を提供する、サーバ−クライアントシステムとして実現される。文書データ管理装置は、ユーザ端末のコミュニティ画面から仮想コミュニティに対して投稿された文書データを、共通の話題に関する文書データの集合であるスレッドごとに管理し、仮想コミュニティのメンバがスレッド単位で文書データを閲覧できるようにする。
【0003】
仮想コミュニティは、例えば企業活動の中で活用される仮想コミュニティを例に挙げると、ある商品開発のプロジェクトに携わる開発メンバ同士の議論の場を提供するなど、所定の目的に応じて生成されるのが一般的である。したがって、新たな商品開発のプロジェクトが立ち上がった場合など、新たな目的が発生すると、その新たな目的に合わせて新たな仮想コミュニティが生成される。このとき、新たに開発する商品が他の商品に関連する場合などにおいては、他の商品の開発にあたって生成された既存の仮想コミュニティで交わされた議論が、新たな商品開発において有用な情報となる場合が多い。このような観点から、新たな仮想コミュニティを生成する際に、既存の仮想コミュニティのスレッドを継承して、新たな仮想コミュニティを生成する試みもなされている。
【0004】
既存の仮想コミュニティのスレッドを継承して新たな仮想コミュニティを生成する場合、既存の仮想コミュニティと新たに生成する仮想コミュニティとでは、メンバに差異が生じることも多い。その場合、既存の仮想コミュニティのスレッドを新たな仮想コミュニティに単純に継承するだけでは、継承したスレッドのうち、どのスレッドの話題を優先的に扱うべきか、新たな仮想コミュニティのメンバに伝わらない。例えば、継承したスレッドに含まれる文書データを投稿したユーザが、新たな仮想コミュニティのメンバから外れている場合は、そのスレッドの話題に対して早期に結論を出す必要が生じることもあるが、新たな仮想コミュニティのメンバは、このような優先的に扱うべきスレッドを認識できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4040849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、既存の仮想コミュニティのスレッドを継承して生成された新たな仮想コミュニティのメンバに、継承されたスレッドのうち優先的に扱うべきスレッドを認識させることができる文書データ管理装置、文書データ継承方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の文書データ管理装置は、仮想コミュニティのメンバであるユーザのユーザ端末に、仮想コミュニティに対する文書データの投稿および前記文書データの閲覧を行うためのコミュニティ画面を提供し、前記文書データを、前記文書データの集合であるスレッドごとに管理する文書データ管理装置である。この文書データ管理装置は、取得手段と、検出手段と、決定手段と、第1表示制御手段と、を備える。取得手段は、既存の第1仮想コミュニティに属するスレッドを継承した第2仮想コミュニティを生成するための設定情報を取得する。検出手段は、前記設定情報に基づいて、前記第1仮想コミュニティのメンバと前記第2仮想コミュニティのメンバとの間の差異を検出する。決定手段は、前記差異に基づいて、前記第1仮想コミュニティから前記第2仮想コミュニティに継承されるスレッドの優先度を決定する。第1表示制御手段は、前記第1仮想コミュニティから継承されたスレッドを前記優先度が高い順に並べたスレッド一覧を含む、前記第2仮想コミュニティのコミュニティ画面を、前記ユーザ端末に表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】情報共有システムの概要を示すシステム構成図。
【図2】文書データ管理装置の内部構成を示す機能ブロック図。
【図3】タスク継承部の詳細を示す機能ブロック図。
【図4】継承元タスクのタスク画面の一例を示す図。
【図5】設定画面の一例を示す図。
【図6】メンバ設定画面の一例を示す図。
【図7】継承先タスクのタスク画面の一例を示す図。
【図8】タスク詳細画面の一例を示す図。
【図9】継承先タスクを生成する際に文書データ管理装置が実行する一連の処理の流れを示すフローチャート。
【図10】文書データ管理装置のハードウェア構成の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態の文書データ管理装置、文書データ継承方法およびプログラムを、図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る文書データ管理装置を含む情報共有システムの概要を示すシステム構成図である。情報共有システムは、図1に示すように、サーバとして機能する文書データ管理装置1と、文書データ管理装置1に対してクライアントとなる複数のユーザ端末2−1,2−2,・・・,2−n(以下、総称して「ユーザ端末2」という。)とが、通信ネットワーク3を介して接続された構成である。
【0011】
文書データ管理装置1は、複数ユーザ間で情報交換の場となる仮想コミュニティ(本実施形態においては、このような仮想コミュニティを「タスク」と呼ぶ。)によるサービスを提供するサービス事業者が用いる装置である。一方、ユーザ端末2は、サービス事業者によるサービスを受けるユーザ、つまりサービス事業者が提供する複数のタスクの少なくともいずれかのメンバとして登録されたユーザが使用する端末である。なお、通信ネットワーク3の形態は任意であり、例えばインターネット、LAN(ローカルエリアネットワーク)などを適用できる。
【0012】
文書データ管理装置1は、ユーザ端末2にタスク画面(図4参照)を提供し、このタスク画面からタスクに投稿された文書データ(以下、単に「文書」という。)を、共通の話題に関する文書の集合であるスレッドごとに管理する。タスクのメンバとして登録されたユーザは、ユーザ端末に表示されるタスク画面を通じて、投稿された文書をスレッド単位で閲覧することができる。また、文書データ管理装置1は、既存のタスクのスレッドを継承して新たなタスクを生成する要求があった場合、設定情報を入力するための設定画面(図5参照)をユーザ端末2に表示させる。そして、文書データ管理装置1は、この設定画面から入力された設定情報を取得し、取得した設定情報に基づいて、既存のタスク(以下、「継承元タスク」という。)のスレッドを継承した新たなタスク(以下、「継承先タスク」という。)を生成し、継承先タスクのタスク画面をユーザ端末2に表示させる。このとき、文書データ管理装置1は、継承元タスクから継承先タスクへと継承するスレッドの優先度を決定する。そして、文書データ管理装置1は、優先度が高い順にスレッドを並べたスレッド一覧を含むタスク画面(図7参照)をユーザ端末2に表示させる。これにより、継承先タスクのメンバに、継承元タスクから継承されたスレッドのうち、どのスレッドを優先的に扱うべきかを認識させることができる。
【0013】
図2は、本実施形態に係る文書データ管理装置の内部構成を示す機能ブロック図である。文書データ管理装置1は、図2に示すように、Webサーバ10、情報取得部20、タスク継承部30、タスク生成部40、ユーザデータベース(以下、データベースはDBと略称する。)51、タスクDB52、文書DB53、および、重要語DB54を備える。なお、ユーザ端末2は、少なくともWebブラウザ60を備えている。
【0014】
Webサーバ10は、各種の表示画面の生成に必要な画面情報を蓄積し、ユーザ端末2のWebブラウザ60からの要求に応じた画面情報をユーザ端末2に送信して、ユーザ端末2に画面情報に対応する画面を表示させる。本実施形態では、Webサーバ10は、設定画面表示制御部11と、タスク画面表示制御部12とを備える。設定画面表示制御部11は、上述した設定画面をユーザ端末2に表示させる。タスク画面表示制御部12は、上述したタスク画面をユーザ端末2に表示させる。
【0015】
情報取得部20は、設定画面から入力された設定情報を取得する。この設定情報には、例えば、継承先タスクのタスク名、アカウント、タスクについての説明、および、登録するメンバのユーザ名などが含まれる。また、情報取得部20は、継承元タスクのタスクIDに基づいて、タスクDB52、ユーザDB51および文書DB53を検索することで、継承元タスクに属するメンバのユーザ名と、継承元タスクに属するスレッドに関する各種情報(スレッドに含まれる文書の本文、文書の付加情報、スレッドID、スレッドの過去の継承回数など)を取得する。継承元タスクのタスクIDは、例えば、設定画面が継承元タスクのタスク画面から画面遷移する構成であれば、そのタスク画面から特定できる。また、継承元タスクを特定するための設定情報を設定画面から入力できるようにし、この設定情報から継承元タスクのタスクIDを特定するようにしてもよい。情報取得部20は、取得したこれらの情報をタスク継承部30に渡す。
【0016】
タスク継承部30は、情報取得部20から受け取った情報をもとに、継承先タスクを生成するために必要な情報を生成し、タスク生成部40に渡す。継承先タスクを生成するために必要な情報には、設定情報として入力された、継承先タスクのタスク名、アカウント、タスクについての説明、登録するメンバのユーザ名などの他、継承元タスクから継承先タスクに継承されるスレッド、および、スレッドを優先度に応じて並べたスレッド一覧を生成するための情報(スレッドの並び順)が含まれる。なお、タスク継承部30の詳細については後述する。
【0017】
タスク生成部40は、タスク継承部30から受け取った情報をもとに、継承元タスクからスレッドを継承した継承先タスクを生成する。タスク生成部40が生成した継承先タスクは、タスクDB52に登録される。また、継承先タスクのメンバはユーザDB51に登録され、継承されたスレッドの文書は文書DB53に登録される。また、タスク生成部40は、継承先タスクのタスク画面の生成に必要な画面情報を、タスク画面表示制御部12に渡す。タスク画面は、上述したスレッド一覧を含んでいる(図4、図7参照)。タスク生成部40は、継承元タスクから継承先タスクへと継承されたスレッドの優先度に従ってこれらスレッドを並べたスレッド一覧を含む画面情報を、タスク画面表示制御部12に渡す。
【0018】
ユーザDB51は、ユーザ情報を格納する。ユーザ情報は、文書データ管理装置1によるサービスを受けるユーザとして登録されたユーザに関する情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザID、ユーザ名、アカウント、パスワード、表示名、および、プロフィールなどを含む。また、ユーザ情報は、ユーザがメンバとして所属するタスクのタスクIDを含む。あるユーザがあるタスクのメンバとなった場合、そのユーザのユーザ情報に、メンバとなったタスクのタスクIDが追加される。つまり、ユーザ情報にタスクIDが含まれていれば、そのユーザはタスクIDで識別されるタスクのメンバとして登録されていることを意味する。
【0019】
タスクDB52は、タスク情報を格納する。タスク情報は、文書データ管理装置1が提供するタスクに関する情報である。タスク情報は、タスクID、タスク名、アカウント、および、タスクについての説明などを含む。また、タスク情報は、他のタスクのスレッドを継承して生成された継承先タスクの場合は継承元タスクのタスクIDを含む。
【0020】
文書DB53は、タスクに投稿された文書の本文および付加情報を格納する。付加情報は、文書ID、文書のタイトル、文書の作成者、文書の投稿日時、文書の属しているタスクのタスクID、および、文書と関連付けられているファイルなどを含む。また、付加情報は、文書の属しているスレッドのスレッドIDを含む。したがって、スレッドIDを指定することにより、このスレッドIDで識別されるスレッドに含まれる文書の本文および付加情報を文書DB53から抽出できる。つまり、文書DB53は、投稿された文書をスレッドごとに管理できるように、文書の本文および付加情報を格納している。また、スレッドIDには、このスレッドIDで識別されるスレッドが過去に継承された回数(タスク間で引き継がれた回数)を表す情報が関連付けられている。したがって、このスレッドIDを指定することにより、このスレッドIDで識別されるスレッドが過去に継承された回数を取得できる。
【0021】
重要語DB54は、予め重要語として指定された単語を格納する。重要語DB54に格納される重要語は、文書データ管理装置1が提供するタスクで交わされる議論において特にメンバが重要な単語として注目することが想定される単語である。このような重要語は、情報共有システムが適用される環境によって様々であるため、情報共有システムが適用される環境に合わせて適切な単語を選定し、重要語DB54に格納すればよい。
【0022】
図3は、タスク継承部30の詳細を示す機能ブロック図である。タスク継承部30は、図3に示すように、メンバ差異検出部31、優先度決定部32、および、スレッド並び順設定部33を備える。
【0023】
メンバ差異検出部31は、情報取得部20から受け取った設定情報に含まれる継承先タスクのメンバのユーザ名と、情報取得部20から受け取った継承元タスクのメンバのユーザ名とを比較し、継承元タスクのメンバと継承先タスクのメンバとの間の差異(メンバ差異)を検出する。そして、メンバ差異検出部31は、検出したメンバ差異を優先度決定部32に渡す。
【0024】
優先度決定部32は、例えば、メンバ差異検出部31から受け取ったメンバ差異、情報取得部20から受け取った継承元タスクから継承先タスクに継承するスレッドに含まれる文書の投稿日時、継承元タスクから継承先タスクに継承するスレッドの過去の継承回数、および、重要語DB54に登録された重要語などの情報を用い、継承元タスクから継承先タスクに継承する各スレッドの優先度を決定する。以下に、スレッドの優先度についての考察、およびそれに基づいた優先度決定部32による優先度決定の具体的手法の一例を示す。なお、以下の例では、優先度を決定するためのいくつかの指標ごとに各スレッドのスコアを求め、これらスコアの合計値を優先度として扱うようにしているが、この例はあくまで一例であり、スレッドの優先度を決定する方法はこの例に限定されるものではない。
【0025】
継承元タスクから継承するスレッドに含まれる文書を投稿したユーザが、継承先タスクのメンバに含まれていない場合、そのスレッドで扱われている話題は、早期に結論を出す必要性が高いと推察される。したがって、優先度決定部32は、メンバ差異検出部31から受け取ったメンバ差異を用い、継承するスレッドが継承先タスクのメンバに含まれないユーザが投稿した文書を含むか否か、また、そのような文書を含む場合にはその割合を、スレッドの優先度を決定するための1つの指標とする。
【0026】
すなわち、優先度決定部32は、継承先タスクのメンバに含まれないユーザが投稿した文書を含むスレッドの優先度を、継承先タスクのメンバに含まれないユーザが投稿した文書を含まないスレッドの優先度よりも高くする。また、優先度決定部32は、継承先タスクのメンバに含まれないユーザが投稿した文書を含むスレッドについては、継承先タスクのメンバに含まれないユーザが投稿した文書の割合が大きいスレッドほど、優先度を高くする。例えば、優先度決定部32は、継承先タスクのメンバに含まれないユーザが投稿した文書を含まないスレッドに対してはスコア「0」、継承先タスクのメンバに含まれないユーザが投稿した文書の割合が5割未満のスレッドに対してはスコア「1」、継承先タスクのメンバに含まれないユーザが投稿した文書の割合が5割以上8割未満のスレッドに対してはスコア「2」、継承先タスクのメンバに含まれないユーザが投稿した文書の割合が8割以上のスレッドに対してはスコア「3」を与える。
【0027】
また、長期間に亘って文書の投稿があるスレッド、つまり、最近まで文書が投稿されていて最初の文書の投稿日時が古いスレッドは、長期間に亘って議論が交わされている話題を扱ったスレッドであり、スレッドとしての重要性が高いことが推察される。したがって、優先度決定部32は、情報取得部20から受け取った文書の投稿日時の情報を用い、文書が投稿されている期間の長さを、スレッドの優先度を決定するための1つの指標とする。例えば、優先度決定部32は、最初の文書が投稿された日時と最後の文書が投稿された日時との差(以下、「投稿継続期間」という。)が半年以上のスレッドに対してはスコア「3」、投稿継続期間が半年未満1ヶ月以上のスレッドに対してはスコア「2」、投稿継続期間が1ヶ月未満のスレッドに対してはスコア「1」を与える。
【0028】
また、定期的にフォローの文書が投稿されているようなスレッドは、継続的な話題を扱ったスレッドであり、スレッドとしての重要性が高いことが推察される。したがって、優先度決定部32は、情報取得部20から受け取った文書の投稿日時の情報を用い、所定期間ごとの文書の投稿回数を、スレッドの優先度を決定するための1つの指標とする。例えば、優先度決定部32は、文書が投稿されていない月があるスレッドに対してはスコア「0」、毎月1回は文書が投稿されているスレッドに対してはスコア「1」、毎月2回は文書が投稿されているスレッドに対してはスコア「2」、毎月3回以上文書が投稿されているスレッドに対してはスコア「3」を与える。
【0029】
また、継承するスレッドが、2世代/3世代と複数のタスク間で継承された後、さらに継承先タスクに継承される場合は、そのスレッドの話題が解決への難易度が高いものと推察される。したがって、優先度決定部32は、情報取得部20から受け取ったスレッドの過去の継承回数の情報を用い、過去の継承回数を、スレッドの優先度を決定するための1つの指標とする。例えば、優先度決定部32は、過去に継承されていないスレッドに対してはスコア「0」、過去の継承回数が1回のスレッドに対してはスコア「1」、過去の継承回数が2回のスレッドに対してはスコア「2」、過去の継承回数が3回以上のスレッドに対してはスコア「3」を与える。
【0030】
また、重要語DB54に登録された重要語を含む文書を多く含むスレッドは、重要な話題を扱ったスレッドであると推察される。したがって、優先度決定部32は、重要語DB54に登録された重要語を含む文書の割合を、スレッドの優先度を決定するための1つの指標とする。例えば、優先度決定部32は、重要語DB54に登録された重要語を含む文書を全く含まないスレッドに対してはスコア「0」、5割未満の文書が重要語DB54に登録された重要語を含むスレッドに対してはスコア「1」、5割以上8割未満の文書が重要語DB54に登録された重要語を含むスレッドに対してはスコア「2」、8割以上の文書が重要語DB54に登録された重要語を含むスレッドに対してはスコア「3」を与える。
【0031】
優先度決定部32は、継承元タスクから継承先タスクに継承する各スレッドのそれぞれについて、以上の各指標によるスコアを求め、求めたスコアを加算してその合計値をスレッドの優先度として決定する。そして、優先度決定部32は、決定した各スレッドの優先度をスレッド並び順設定部33に渡す。
【0032】
スレッド並び順設定部33は、優先度決定部32により決定された優先度に従い、継承元タスクから継承先タスクに継承する各スレッドのそれぞれについて、上述したスレッド一覧を生成する際のスレッドの並び順を設定する。具体的には、スレッド並び順設定部33は、優先度の高いスレッドほど、スレッド一覧の中で上位に配置されるように、スレッドの並び順を設定する。スレッド並び順設定部33が設定したスレッドの並び順は、上述したように、継承先タスクを生成するための情報の1つとして、タスク生成部40に渡される。
【0033】
次に、ユーザ端末2に表示される表示画面の具体例を示した図4〜図8を参照しながら、本実施形態に係る文書データ管理装置1の動作について具体的に説明する。
【0034】
図4は、ユーザ端末2に表示される継承元タスクのタスク画面の一例を示す図である。継承元タスクのメンバとして登録されているユーザの操作に従ってユーザ端末2から継承元タスクのタスク画面の表示が要求されると、ユーザ認証などの所定の手続が行われた後、文書データ管理装置1が備えるWebサーバ10のタスク画面表示制御部12が、ユーザ端末2に対して、継承元タスクのタスク画面の生成に必要な画面情報を送信する。Webサーバ10からの画面情報がユーザ端末2により受信されると、ユーザ端末2のWebブラウザ60は、受信した画面情報に基づいて表示画面の描画を行う。これにより、図4に示すような継承元タスクのタスク画面400がユーザ端末2に表示される。
【0035】
継承元タスクのタスク画面400は、継承元タスクに属するスレッド(本実施形態ではスレッドのタイトル)を並べたスレッド一覧401を含んでいる。また、継承元タスクのタスク画面400は、「投稿」ボタン402、「タスク継承」ボタン403、および、「タスク詳細」ボタン404を含む。「投稿」ボタン402は、継承元タスクに文書を投稿する際に操作されるボタンである。「タスク継承」ボタン403は、継承元タスクのスレッドを継承した継承先タスクの生成を要求する際に操作されるボタンである。「タスク詳細」ボタン404は、継承元タスクの詳細情報を要求する際に操作されるボタンである。
【0036】
図5は、ユーザ端末2に表示される設定画面の一例を示す図である。図4に示した継承元タスクのタスク画面400上で「タスク継承」ボタン403が押下されると、文書データ管理装置1が備えるWebサーバ10の設定画面表示制御部11が、ユーザ端末2に対して、設定画面の生成に必要な画面情報を送信する。Webサーバ10からの画面情報がユーザ端末2により受信されると、ユーザ端末2のWebブラウザ60は、この画面情報に基づいて表示画面の描画を行う。これにより、図5に示すような設定画面500がユーザ端末2に表示される。
【0037】
設定画面500は、継承先タスクの生成に必要な設定情報を入力するための画面である。この設定画面500は、継承先タスクのタスク名を入力するためのテキストボックス501、アカウントを入力するためのテキストボックス502、および、継承先タスクについての説明を入力するためのテキストボックス503などを含む。また、設定画面500は、メンバのユーザ名が表示される表示エリア504を含む。この表示エリア504には、初期状態では、継承元タスクのメンバのユーザ名が表示される。
【0038】
また、設定画面500は、「メンバ変更」ボタン505、「継承」ボタン506、および、「キャンセル」ボタン507などを含む。「メンバ変更」ボタン505、継承先タスクのメンバを継承元タスクのメンバから変更する場合に操作されるボタンである。「継承」ボタン506は、入力した設定情報を確定する際に操作されるボタンである。「キャンセル」ボタン507は、継承先タスクの生成を取り消す際に操作されるボタンである。この「キャンセル」ボタン507が押下されると、ユーザ端末2に表示される表示画面が、図5の設定画面500から図4に示した継承元タスクのタスク画面400に戻る。
【0039】
図6は、メンバ設定画面の一例を示す図である。図5に示した設定画面500上で「メンバ変更」ボタン505が押下されると、文書データ管理装置1が備えるWebサーバ10の設定画面表示制御部11が、ユーザ端末2に対して、メンバ変更画面の生成に必要な画面情報を送信する。Webサーバ10からの画面情報がユーザ端末2により受信されると、ユーザ端末2のWebブラウザ60は、この画面情報に基づいて表示画面の描画を行う。これにより、図6に示すようなメンバ変更画面600がユーザ端末2に表示される。
【0040】
メンバ変更画面600は、表示エリア601、「削除」ボタン602、テキストボックス603、「検索」ボタン604、表示エリア605、および、「追加」ボタン606などを含む。表示エリア601は、メンバのユーザ名がチェックボックスとともに表示されるエリアである。「削除」ボタン602は、チェックボックスにチェックを入れたユーザをメンバから削除する際に操作されるボタンである。テキストボックス603は、ユーザ検索のキーワードを入力するためのテキストボックスである。「検索」ボタン604は、ユーザ検索を実行する際に操作されるボタンである。表示エリア605は、ユーザ検索の結果が表示されるエリアである。「追加」ボタン606は、表示エリア605に表示されたユーザ名のうち指定されたユーザをメンバとして追加する場合に操作されるボタンである。表示エリア601に表示されているいずれかのユーザ名のチェックボックスにチェックが入れられた状態で「削除」ボタン602が押下されると、そのユーザ名が表示エリア601から削除される。また、表示エリア605に表示されたいずれかのユーザ名が指定された状態で「追加」ボタン606が押下されると、そのユーザ名が表示エリア601に追加される。
【0041】
また、メンバ変更画面600は、「確定」ボタン607を含む。「確定」ボタン607は、表示エリア601に表示されたユーザを、継承先タスクのメンバとして確定する際に操作されるボタンである。この「確定」ボタン607が押下されると、ユーザ端末2に表示される表示画面が、図6のメンバ変更画面600から図5に示した設定画面500に戻る。そして、設定画面500の表示エリア504には、メンバ変更画面600の表示エリア601に表示されていたユーザ名が、継承先タスクのメンバのユーザ名として表示される。
【0042】
その後、図5に示した設定画面500上で「継承」ボタン506が押下されると、設定画面500から入力された継承先タスクのタスク名、アカウント名、タスクについての説明、継承先タスクのメンバのユーザ名などの設定情報が確定する。そして、この確定した設定情報が、文書データ管理装置1の情報取得部20によって取得される。このとき、情報取得部20は、継承元タスクのIDも取得し、継承元タスクのタスクIDに基づいて、タスクDB52、ユーザDB51および文書DB53を検索することで、継承元タスクに属するメンバや継承元タスクに属するスレッドに関する各種情報を取得する。
【0043】
そして、上述したように、これら情報取得部20によって取得された情報に基づいて、タスク継承部30により継承先タスクを生成するための情報が生成され、タスク生成部40により継承先タスクが生成される。そして、継承先タスクのタスク画面の生成に必要な画面情報が、タスク画面表示制御部12からユーザ端末2に送信され、ユーザ端末2のWebブラウザ60がこの画面情報に基づいて表示画面の描画を行うことで、継承先タスクのタスク画面がユーザ端末2に表示される。
【0044】
図7は、継承先タスクのタスク画面の一例を示す図である。この図7に示す継承先タスクのタスク画面700は、継承元タスクから継承したスレッド(本実施形態ではスレッドのタイトル)を、優先度の高いスレッドから順に並べたスレッド一覧701を含んでいる。図4に示した継承元タスクのタスク画面400に含まれるスレッド一覧401と比較すると、継承元タスクでは上から3番目であったスレッドが、優先度が高いスレッドであるために、継承先タスクのスレッド一覧701では上から1番目(図中一点鎖線で示す位置)となっていることが分かる。また、継承元タスクでは上から5番目であったスレッドが、優先度の高いスレッドであるために、継承先タスクのスレッド一覧701では上から2番目(図中二点鎖線で示す位置)となっていることが分かる。
【0045】
また、図7に示す継承先タスクのタスク画面700は、図4に示した継承元タスクのタスク画面400と同様に、「投稿」ボタン702、「タスク継承」ボタン703、および、「タスク詳細」ボタン704などを含む。「投稿」ボタン702は、継承先タスクに文書を投稿する際に操作されるボタンである。「タスク継承」ボタン703は、継承先タスクのスレッドをさらに継承した新たなタスクの生成を要求する際に操作されるボタンである。「タスク詳細」ボタン704は、継承先タスクの詳細情報を要求する際に操作されるボタンである。
【0046】
図8は、タスク詳細画面の一例を示す図である。図7に示した継承先タスクのタスク画面700上で「タスク詳細」ボタン704が押下されると、文書データ管理装置1が備えるWebサーバ10のタスク画面表示制御部12が、ユーザ端末2に対して、タスク詳細画面の生成に必要な画面情報を送信する。Webサーバ10からの画面情報がユーザ端末2により受信されると、ユーザ端末2のWebブラウザ60は、この画面情報に基づいて表示画面の描画を行う。これにより、図8に示すようなタスク詳細画面800がユーザ端末2に表示される。
【0047】
タスク詳細画面800は、継承先タスクの詳細情報として、継承先タスクのタスク名、アカウント名、タスクについての説明、メンバの数、登録記事数、継承元タスクのタスク名、タスク作成者のユーザ名、および、タスク作成日時などの情報を含んでいる。ユーザは、このタスク詳細画面800の継承元タスクのタスク名(図中一点鎖線)を参照することで、継承元タスクを確認することができる。また、タスク詳細画面800は、「メンバ詳細」ボタン801を含む。「メンバ詳細」ボタン801は、継承先タスクのメンバの詳細を知りたいときに操作されるボタンである。この「メンバ詳細」ボタン801が押下されると、継承先タスクのメンバのユーザ名が一覧表示される。
【0048】
次に、図9を参照しながら、継承先タスクを生成する際の一連の動作について説明する。図9は、継承先タスクを生成する際に文書データ管理装置1が実行する一連の処理の流れを示すフローチャートである。
【0049】
まず、ユーザ端末2に設定画面が表示され、この設定画面から継承先タスクを生成するための設定情報が入力されると、情報取得部20が、設定画面から入力された設定情報を取得するとともに、継承元タスクのタスクIDを取得する(ステップS101)。
【0050】
次に、情報取得部20が、継承元タスクのタスクIDをもとに文書DB53を検索し、文書DB53から、継承元タスクに属するスレッドに関する各種情報を取得する(ステップS102)。
【0051】
また、情報取得部20は、継承元タスクのタスクIDをもとにユーザDB51を検索し、ユーザDB51から、継承元タスクのメンバとなっているユーザ名を取得する(ステップS103)。
【0052】
次に、タスク継承部30のメンバ差異検出部31が、情報取得部20により取得された継承元タスクのメンバとなっているユーザ名と、継承先タスクのメンバとなるユーザ名とを比較して、継承元タスクと継承先タスクとの間でのメンバ差異を検出する(ステップS104)。
【0053】
次に、タスク継承部30の優先度決定部32が、メンバ差異検出部31により検出されたメンバ差異、継承するスレッドに含まれる文書の投稿日時、過去のスレッドの継承回数、重要語を含む文書の割合などに基づいて、継承する各スレッドのそれぞれについて優先度を決定する(ステップS105)。
【0054】
次に、タスク継承部30のスレッド並び順設定部33が、優先度決定部32により決定された優先度に応じて各スレッドを並べたスレッド一覧を生成する際のスレッドの並び順を設定する(ステップS106)。
【0055】
次に、タスク生成部40が、タスク継承部30により生成された各種情報に基づいて、継承元タスクのスレッドを継承した継承先タスクを生成し、継承先タスクのタスク画面の生成に必要な画面情報を、Webサーバ10のタスク画面表示制御部12に渡す(ステップS107)。
【0056】
次に、Webサーバ10のタスク画面表示制御部12が、継承先タスクのタスク画面の生成に必要な画面情報をユーザ端末2に送信し、タスク継承部30のスレッド並び順設定部33により設定された並び順でスレッドを並べたスレッド一覧を含む継承先タスクのタスク画面を、ユーザ端末2に表示させる(ステップS108)。
【0057】
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態に係る文書データ管理装置1は、継承先タスクを生成するための設定情報を入力する設定画面をユーザ端末2に表示させ、設定画面から入力された設定情報に基づいて、継承元タスクと継承先タスクとの間のメンバ差異を検出し、検出したメンバ差異に基づいて継承元タスクから継承先タスクに継承される各スレッドの優先度を決定し、決定した優先度が高い順にスレッドを並べたスレッド一覧を含む、継承先タスクのタスク画面をユーザ端末2に表示させる。したがって、継承先タスクのメンバとなったユーザは、ユーザ端末2に表示される継承先タスクのタスク画面に含まれるスレッド一覧を参照し、このスレッド一覧におけるスレッドの並び順から、継承されたスレッドのうち、どのスレッドを優先的に扱うべきかを認識することができる。
【0058】
また、本実施形態に係る文書データ管理装置1は、継承元タスクと継承先タスクとの間のメンバ差異に加えて、さらに、スレッドに含まれる文書の投稿日時に基づいて、継承元タスクから継承先タスクに継承される各スレッドの優先度を決定するようにしているので、スレッドの優先度を精度よく決定することができる。
【0059】
また、本実施形態に係る文書データ管理装置1は、継承元タスクと継承先タスクとの間のメンバ差異、スレッドに含まれる文書の投稿日時に加えて、さらに、スレッドの過去の継承回数に基づいて、継承元タスクから継承先タスクに継承される各スレッドの優先度を決定するようにしているので、スレッドの優先度をさらに精度よく決定することができる。
【0060】
また、本実施形態に係る文書データ管理装置1は、継承元タスクと継承先タスクとの間のメンバ差異、スレッドに含まれる文書の投稿日時、スレッドの過去の継承回数に加えて、さらに、予め登録された重要語を含む文書の割合に基づいて、継承元タスクから継承先タスクに継承される各スレッドの優先度を決定するようにしているので、スレッドの優先度をさらに精度よく決定することができる。
【0061】
以上説明したとおり、本実施形態によれば、継承元タスクのスレッドを継承して生成された継承先タスクのメンバに、継承されたスレッドのうち優先的に扱うべきスレッドを認識させることができる。
【0062】
本実施形態に係る文書データ管理装置1における上述した各機能は、例えば、文書データ管理装置1において所定のプログラムを実行することにより実現できる。このときの文書データ管理装置1のハードウェア構成について、図10を用いて説明する。図10は、本実施形態に係る文書データ管理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0063】
本実施形態に係る文書データ管理装置1は、CPU(Central Processing Unit)101などの制御装置と、ROM(Read Only Memory)102やRAM(Random Access Memory)103などの記憶装置と、ネットワークに接続して通信を行う通信I/F104と、HDD(Hard Disk Drive)、CD(Compact Disc)ドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置と、各部を接続するバス110を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0064】
本実施形態に係る文書データ管理装置1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD−R(Compact Disk Recordable)、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてコンピュータプログラムプロダクトとして提供される。
【0065】
また、本実施形態に係る文書データ管理装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態に係る文書データ管理装置1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0066】
また、本実施形態に係る文書データ管理装置1で実行されるプログラムを、文書データ管理装置1のROM102等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0067】
本実施形態に係る文書データ管理装置1で実行されるプログラムは、文書データ管理装置1の各処理部(設定画面表示制御部11、タスク画面表示制御部12、情報取得部20、メンバ差異検出部31、優先度決定部32、スレッド並び順設定部33、タスク生成部40など)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしては、例えば、CPU101(プロセッサ)が上記記録媒体からプログラムを読み出して実行することにより、上述した各処理部が主記憶装置上にロードされ、上述した各処理部が主記憶装置上に生成されるようになっている。なお、本実施形態に係る文書データ管理装置1は、上述した各処理部の一部または全部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの専用のハードウェアを用いて実現することも可能である。
【0068】
以上、本発明の実施形態を説明したが、ここで説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。ここで説明した新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。ここで説明した実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
1 文書データ管理装置
2 ユーザ端末
11 設定画面表示制御部
12 タスク画面表示制御部
20 情報取得部
30 タスク継承部
31 メンバ差異検出部
32 優先度決定部
33 スレッド並び順設定部
40 タスク生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想コミュニティのメンバであるユーザのユーザ端末に、仮想コミュニティに対する文書データの投稿および前記文書データの閲覧を行うためのコミュニティ画面を提供し、前記文書データを、前記文書データの集合であるスレッドごとに管理する文書データ管理装置であって、
既存の第1仮想コミュニティに属するスレッドを継承する第2仮想コミュニティを生成するための設定情報を取得する取得手段と、
前記設定情報に基づいて、前記第1仮想コミュニティのメンバと前記第2仮想コミュニティのメンバとの間の差異を検出する検出手段と、
前記差異に基づいて、前記第1仮想コミュニティから前記第2仮想コミュニティに継承されるスレッドの優先度を決定する決定手段と、
前記第1仮想コミュニティから継承されたスレッドを前記優先度が高い順に並べたスレッド一覧を含む、前記第2仮想コミュニティのコミュニティ画面を、前記ユーザ端末に表示させる第1表示制御手段と、を備える文書データ管理装置。
【請求項2】
前記設定情報を入力するための設定画面を、前記ユーザ端末に表示させる第2表示制御手段をさらに備え、
前記取得手段は、前記設定画面から入力された前記設定情報を取得する、請求項1に記載の文書データ管理装置。
【請求項3】
前記決定手段は、前記第1仮想コミュニティから前記第2仮想コミュニティに継承されるスレッドのうち、前記第2仮想コミュニティのメンバに含まれていないユーザが投稿した前記文書データを含むスレッドの優先度を、前記第2仮想コミュニティのメンバに含まれていないユーザが投稿した前記文書データを含まないスレッドよりも高くする、請求項1に記載の文書データ管理装置。
【請求項4】
前記決定手段は、前記第2仮想コミュニティのメンバに含まれていないユーザが投稿した前記文書データを含むスレッドの優先度を、前記第2仮想コミュニティのメンバに含まれていないユーザが投稿した前記文書データの割合が大きいスレッドほど高くする、請求項3に記載の文書データ管理装置。
【請求項5】
前記決定手段は、さらに、スレッドに含まれる前記文書データの投稿日時に基づいて、前記第1仮想コミュニティから前記第2仮想コミュニティに継承されるスレッドの優先度を決定する、請求項1に記載の文書データ管理装置。
【請求項6】
前記決定手段は、さらに、前記第1仮想コミュニティから前記第2仮想コミュニティに継承されるスレッドの優先度を、過去に継承された回数が多いスレッドほど高くする、請求項1に記載の文書データ管理装置。
【請求項7】
前記決定手段は、さらに、前記第1仮想コミュニティから前記第2仮想コミュニティに継承されるスレッドの優先度を、予め登録された重要語を含む文書データの割合が大きいスレッドほど高くする、請求項1に記載の文書データ管理装置。
【請求項8】
仮想コミュニティのメンバであるユーザのユーザ端末に、仮想コミュニティに対する文書データの投稿および前記文書データの閲覧を行うためのコミュニティ画面を提供し、前記文書データを、前記文書データの集合であるスレッドごとに管理するシステムにおいて実行される文書データ継承方法であって、
既存の第1仮想コミュニティに属するスレッドを継承した第2仮想コミュニティを生成するための設定情報を取得するステップと、
前記設定情報に基づいて、前記第1仮想コミュニティのメンバと前記第2仮想コミュニティのメンバとの間の差異を検出するステップと、
前記差異に基づいて、前記第1仮想コミュニティから前記第2仮想コミュニティに継承されるスレッドの優先度を決定するステップと、
前記第1仮想コミュニティから継承されたスレッドを前記優先度が高い順に並べたスレッド一覧を含む、前記第2仮想コミュニティのコミュニティ画面を、前記ユーザ端末に表示させるステップと、を含む文書データ継承方法。
【請求項9】
仮想コミュニティのメンバであるユーザのユーザ端末に、仮想コミュニティに対する文書データの投稿および前記文書データの閲覧を行うためのコミュニティ画面を提供し、前記文書データを、前記文書データの集合であるスレッドごとに管理するコンピュータに、
既存の第1仮想コミュニティに属するスレッドを継承した第2仮想コミュニティを生成するための設定情報を取得する機能と、
前記設定情報に基づいて、前記第1仮想コミュニティのメンバと前記第2仮想コミュニティのメンバとの間の差異を検出する機能と、
前記差異に基づいて、前記第1仮想コミュニティから前記第2仮想コミュニティに継承されるスレッドの優先度を決定する機能と、
前記第1仮想コミュニティから継承されたスレッドを前記優先度が高い順に並べたスレッド一覧を含む、前記第2仮想コミュニティのコミュニティ画面を、前記ユーザ端末に表示させる機能と、を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−252586(P2012−252586A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125503(P2011−125503)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】