説明

料金精算機、および料金精算システム

【課題】想定以上の金額が無料で配布された金券で支払われるのを防止可能な料金精算機を提供すること。
【解決手段】本発明の料金精算機は、金券挿入部に投入された金券の投入枚数と、あらかじめ設定された上限枚数が一致すると判定した場合には(S260で「YES」)、金券挿入部の作動を停止させる(S263)。このような処理を実行することで、料金精算機は、上限枚数分の金券を挿入された後、上限枚数以上の枚数の金券を受け付けなくなる。そのため、利用客は上限枚数より多い枚数の金券を投入できなくなるので、事業者側であらかじめ設定した上限枚数より多い枚数の金券で、駐車料金を支払うことができなくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機、およびその料金精算機を備える料金精算システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、料金精算機を利用して現金での精算や金券での精算などが行われている。
【0003】
また、この種の金券としては、利用客があらかじめ現金と引き替えに購入するものの他、無料で配られているもの(いわゆる無料券やクーポン券など;以下、「無料券」と称する。)もある。このような無料券は、例えば、集客のために事業者が利用客に対して配るものであり、この場合、対価の一部が無料券で支払われたとしても、残りが現金で支払われれば、事業者としては施設の利用料の売上増を期待することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のような無料券を利用客が複数枚貯めて、想定以上に多数の無料券を料金精算機に投入するようなことがあると、事業者にとっては、現金での収入が想定以上に少なくなってしまう、という問題があった。
【0005】
また、従来の料金精算機は、精算時に利用された無料券や現金を単に回収するだけであった。そのため、現金での売上が増えた場合に、その原因が、大多数の無料券が現金と併用されたことにあるのか、あるいは、大多数の無料券が単独で使われているにもかかわらず、それとは別に現金での支払いが増えたことが原因なのかを、回収した無料券や現金を見ても判断できない、という問題があった。したがって、例えば、事業者が、大多数の無料券が現金と併用されるなら無料券の配布を継続したい、大多数の無料券が単独で使われるだけなら無料券の配布を見合わせたい、と考えても、そのような判断をすることは困難であった。
【0006】
さらに、上記のような無料券を複数の配布者が配布していたとしても、従来の料金精算機では、回収した無料券が誰によって配布されたものなのかを、事業者が知ることはできなかった。あるいは、配布者に限らず、複数の異なる配布場所で無料券を配布している場合や、複数の異なる配布日時に無料券を配布している場合であっても、従来の料金精算機では、回収した無料券がどこで配布されたものなのか、いつ頃配布されたものなのか、といった事項を、事業者が知ることはできなかった。そのため、無料券の回収率が悪い配布者、配布場所、配布日時があっても、それらの見直しや対処を行うことは容易なことではなかった。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その第1の目的は、想定以上の金額が無料券で支払われるのを防止可能な料金精算機を提供することである。また、第2の目的は、無料券が併用された際の現金収入がどの程度あるのかを事業者が容易に把握可能となる料金精算機および料金精算システムを提供することである。また、第3の目的は、回収した無料券を誰が配ったのか、どこで配ったのか、いつ配ったのか、といった事項を、事業者が容易に把握可能となる料金精算機および料金精算システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明において、上記目的を達成するために採用した構成について説明する。
【0009】
本発明における第1の発明は、事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機であって、前記金券が前記料金精算機に投入されたことを検出する金券投入検出手段と、前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、前記金券で支払われた合計額または当該合計額に換算可能な値を、金券投入額相当値として算出する金券投入額相当値算出手段と、前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値があらかじめ設定された値に達した場合に、前記料金精算機の状態を、前記金券を投入可能な第1の状態から、前記金券を投入不能な第2の状態に切り替える制御を実行する制御手段とを備える。
【0010】
また、第2の発明は、第1の発明の料金精算機であって、前記貨幣が前記料金精算機に投入されたことを検出する貨幣投入検出手段と、前記貨幣投入検出手段で前記貨幣が投入されたことを検出する毎に、投入された前記貨幣の合計額を、貨幣投入額として算出する貨幣投入額算出手段と、前記金券投入検出手段によって前記金券が前記料金精算機に投入されたことが検出され、且つ、前記貨幣投入検出手段によって前記貨幣が投入されたことが検出された場合に、前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値、および前記貨幣投入額算出手段によって算出された前記貨幣投入額を記憶する投入額記憶手段とを備える。
【0011】
また、第3の発明は、第2の発明の料金精算機であって、前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、投入された前記金券から、当該金券の配布者、配布場所、および配布日時のうち、少なくとも一つを識別可能な識別情報を読み取る識別情報読取手段と、前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値を、前記識別情報読取手段で読み取った前記識別情報に対応付けて記憶する情報記憶手段とを備える。
【0012】
また、本発明における第4の発明は、事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機であって、前記金券が前記料金精算機に投入されたことを検出する金券投入検出手段と、前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、前記金券で支払われた合計額または当該合計額に換算可能な値を、金券投入額相当値として算出する金券投入額相当値算出手段と、前記貨幣が前記料金精算機に投入されたことを検出する貨幣投入検出手段と、前記貨幣投入検出手段で前記貨幣が投入されたことを検出する毎に、投入された前記貨幣の合計額を、貨幣投入額として算出する貨幣投入額算出手段と、前記金券投入検出手段によって前記金券が前記料金精算機に投入されたことが検出され、且つ、前記貨幣投入検出手段によって前記貨幣が投入されたことが検出された場合に、前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値、および前記貨幣投入額算出手段によって算出された前記貨幣投入額を記憶する投入額記憶手段とを備える。
【0013】
また、本発明における第5の発明は、事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機であって、前記金券が前記料金精算機に投入されたことを検出する金券投入検出手段と、前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、前記金券で支払われた合計額または当該合計額に換算可能な値を、金券投入額相当値として算出する金券投入額相当値算出手段と、前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、投入された前記金券から、当該金券の配布者、配布場所、および配布日時のうち、少なくとも一つを識別可能な識別情報を読み取る識別情報読取手段と、前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値を、前記識別情報読取手段で読み取った前記識別情報に対応付けて記憶する情報記憶手段とを備える。
【0014】
また、本発明における第6の発明は、事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機と、前記料金精算機において精算が行われる毎に、前記料金精算機によって更新または蓄積される精算情報に基づいて、当該精算情報に関するデータ処理を実行する情報処理装置とを備えてなる料金精算システムであって、前記料金精算機は、前記金券が前記料金精算機に投入されたことを検出する金券投入検出手段と、前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、前記金券で支払われた合計額または当該合計額に換算可能な値を、金券投入額相当値として算出する金券投入額相当値算出手段と、前記貨幣が前記料金精算機に投入されたことを検出する貨幣投入検出手段と、前記貨幣投入検出手段で前記貨幣が投入されたことを検出する毎に、投入された前記貨幣の合計額を、貨幣投入額として算出する貨幣投入額算出手段と、前記金券投入検出手段によって前記金券が前記料金精算機に投入されたことが検出され、且つ、前記貨幣投入検出手段によって前記貨幣が投入されたことが検出された場合に、前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値、および前記貨幣投入額算出手段によって算出された前記貨幣投入額を記憶する投入額記憶手段と、前記投入額記憶手段に記憶されている前記金券投入額相当値および前記貨幣投入額を含む情報である前記精算情報を前記情報処理装置に対して送信する情報送信手段とを備える。
【0015】
また、本発明における第7の発明は、事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機と、前記料金精算機において精算が行われる毎に、前記料金精算機によって更新または蓄積される精算情報に基づいて、当該精算情報に関するデータ処理を実行する情報処理装置とを備えてなる料金精算システムであって、前記料金精算機は、前記金券が前記料金精算機に投入されたことを検出する金券投入検出手段と、前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、前記金券で支払われた合計額または当該合計額に換算可能な値を、金券投入額相当値として算出する金券投入額相当値算出手段と、前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、投入された前記金券から、当該金券の配布者、配布場所、および配布日時のうち、少なくとも一つを識別可能な識別情報を読み取る識別情報読取手段と、前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値を、前記識別情報読取手段で読み取った前記識別情報に対応付けて記憶する情報記憶手段と、前記情報記憶手段に記憶されている前記金券投入額相当値と前記識別情報を含む情報である前記精算情報を前記情報処理装置に対して送信する情報送信手段とを備える。
【0016】
以上のように構成される第1〜第7の発明のうち、第1の発明の料金精算機によれば、制御手段は、金券投入額相当値算出手段によって算出された金券投入額相当値(金券投入額そのもの、または、金券投入額に換算可能な値、例えば金券の枚数)が、あらかじめ設定された値に達した場合に、料金精算機の状態を、金券を投入可能な第1の状態から、金券を投入不能な第2の状態に切り替える制御を実行する。
【0017】
このような料金精算機であれば、利用客は、対価を支払う際に、金券投入額相当値があらかじめ設定された値に達すると、さらなる金券を投入することができなくなるので、残りの対価を貨幣で支払わなければならなくなる。したがって、このような料金精算機を利用すれば、無料の金券を配布した場合であっても、想定以上の金額が無料の金券で支払われるのを防止することができ、事業者側では適正な対価を得ることができる。
【0018】
また、第2,第4の発明の料金精算機、および第6の発明の料金精算システムによれば、投入額記憶手段は、金券投入検出手段によって金券が料金精算機に投入されたことが検出され、且つ、前記貨幣投入検出手段によって前記貨幣が投入されたことが検出された場合に、金券投入額相当値算出手段によって算出された金券投入額相当値、および貨幣投入額算出手段によって算出された貨幣投入額を記憶する。
【0019】
このような料金精算機および料金精算システムであれば、事業者は、金券と現金を併用して利用料が支払われた際に、金券投入額相当値(金券で支払われた合計額または回収した金券の枚数)、および貨幣投入額を得ることができる。したがって、このように得られた情報を利用すれば、事業者は、無料の金券を配布した場合であっても、無料の金券が併用された際の現金収入がどの程度あるのかを、従来に比べ容易に把握することができる。
【0020】
また、第3,第5の発明の料金精算機、および第7の発明の料金精算システムによれば、金券の配布者、配布場所、および配布日時のうち、少なくとも一つを識別可能な情報を識別情報として、情報記憶手段は、金券投入額相当値算出手段によって算出された金券投入額相当値を、識別情報読取手段で金券から読み取った識別情報に対応付けて記憶する。
【0021】
このような料金精算機および料金精算システムであれば、事業者は、金券の配布者、配布場所、および配布日時のうち、少なくとも一つの情報毎の金券投入額相当値の情報を得ることができる。したがって、このように得られた情報を利用すれば、事業者は、無料の金券を配布した場合に、料金精算機において回収した無料の金券を誰が配ったのか、どこで配ったのか、いつ配ったのか、といった事項を、従来に比べ容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態の料金精算システムの運用方法を説明するための説明図である。
【図2】実施形態の料金精算機の内部構成を示すブロック図である。
【図3】駐車料金の精算時に実行する精算処理のフローチャートである。
【図4】料金精算機に投入された金券が上限枚数に達したか否かを判定する上限枚数判定処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、本発明の実施形態について、一例を挙げて説明する。以下の実施形態においては、事業者が提供する施設として駐車場を例示し、その駐車場を利用客が利用する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機について説明する。
【0024】
図1は、本実施形態の料金精算システム1の運用方法を説明するための説明図である。図2は、料金精算システム1の料金精算機18の内部構成を示すブロック図である。
【0025】
本実施形態の料金精算システム1は、駐車場3の駐車料金を精算するために導入されるシステムで、本実施形態においては、駐車場3に設置された料金精算機18と、駐車場管理会社に設置されたパソコン14とからなる。また、パソコン14および料金精算機18は、図示しない通信装置を備えており、互いにデータ通信可能に構成されている。
【0026】
駐車場3を管理する駐車場管理会社には、金券発券機11、パソコン14などが設置されている。
【0027】
金券発券機11は、金券5を発券する機器である。また、この金券発券機11から発券される金券には磁気ストライプが設けられていて、金券発券機11は、本体に内蔵された磁気ストライプライターを利用して、磁気的な記録方式で磁気ストライプにデジタルデータを記録できるようになっている。より具体的には、金券発券機11は、金券5の発券時に、金券5が使用可能な駐車場3を示す内容のデジタルデータ(以下、このデジタルデータを「使用可能駐車場データ」と称する。)を磁気ストライプ25に記録する。
【0028】
また、金券発券機11は、本体に内蔵されたプリンタを利用して、金券5の表側面に印刷を施すことができるように構成されている。より具体的には、金券発券機11は、金券5の表側面に、後述する配布者番号を印刷する。
【0029】
このように金券発券機11で発券された金券5は、複数の配布者(図1では2人の配布者のみ図示しているが、これに限定されず、何人であってもよい。)から利用客に無料配布されるものである。
【0030】
パソコン14は、ハードディスク装置29を内蔵している。なお、このパソコン14は、CPU、ROM、RAM等のハードウェアと、それらのハードウェアを制御するOSやアプリケーションなどのソフトウェアとを備えた周知の装置である。
【0031】
ハードディスク装置29内には、各配布者の氏名等と配布者番号データとを関係付けたデータベース(以下、このデータベースを「配布者データベース」と称する。)が構成されている。本実施形態では、複数の配布者それぞれに配布者番号を割り当てておき、それぞれ配布者の氏名と配布者番号が関係付けられた配布者データベースがハードディスク装置29内に構成されている。
【0032】
次に、駐車場3には、駐車ロック装置16、および料金精算機18などが設置されている。また、駐車場3には、車両1台分の駐車スペースが複数あり、駐車スペースそれぞれには駐車番号が対応付けられている。
【0033】
駐車ロック装置16は、駐車場3にある複数の駐車スペースそれぞれに設置されるフラップ、車両センサなどからなるものであり、料金精算機18とデータおよび信号の送受信可能に構成されている。
【0034】
また、駐車ロック装置16は、フラップが駆動されることで、車両が駐車スペースに入場したり駐車スペースから退場したりするのを妨げないアンロック状態、または車両が駐車スペースから退場するのを妨げるロック状態に切り替わるように構成されている。
【0035】
このように構成された駐車ロック装置16は、車両センサにより駐車スペースに車両が駐車されたことを検知した場合には、アンロック状態からロック状態に切り替わるとともに、アンロック状態からロック状態に切り替わった時間のデータ(以下、このデータを「駐車開始時間データ」と称する。)を料金精算機18に送信する。
【0036】
また、駐車ロック装置16は、後述するように料金精算機18で精算処理が終了した場合に、料金精算機18から送信された信号に基づき、ロック状態からアンロック状態に切り替わる。
【0037】
料金精算機18は、駐車場3の出口に設置されており、金券5、および現金にて駐車料金の精算を行う機器である。また、料金精算機18では、1回の精算で使用可能な金券5の枚数(以下、この枚数を「上限枚数」と称する。)が決められている。
【0038】
また、料金精算機18は、表示用ディスプレイ41、操作用パネル43、金券挿入部52、金券読取装置53、金券保管庫54、貨幣計算装置56、記憶装置59、および制御装置60などを備えている。なお、これら以外にも、料金精算機18には各種装置が設けられているが、図2には、本実施形態において動作する料金精算機18の主要な構成のみを示してある。
【0039】
表示用ディスプレイ41は、液晶ディスプレイであり、駐車料金の精算時に、精算方法および駐車料金の金額を表示する。操作用パネル43は、操作用ボタンなどを備えたものであり、駐車料金の精算時に利用客により所定の駐車番号が入力操作されるものである。
【0040】
金券挿入部52は、金券5を料金精算機18内部に取り込む装置で、金券5が挿入口に挿入されると、作動して金券5を精算機18内部に取り込み、その取り込みを完了すると作動を停止するように構成されている。
【0041】
金券読取装置53は、磁気読取部61と光学読取部62を備える装置である。磁気読取部61は、磁気的な記録方式で記録されたデータを読み取り可能な磁気ストライプリーダーによって構成され、金券挿入部52より挿入された金券5の磁気ストライプから使用可能駐車場データを読み取る。光学読取部62は、媒体に記載されている文字等を光学的な方式で読み取り、デジタルデータに変換するイメージスキャナーにより構成されており、金券挿入部52より挿入された金券5の表側面から配布者番号を読み取り、その配布者番号のデジタルデータ(以下、このデジタルデータを「配布者番号データ」と称する。)に変換する。
【0042】
金券保管庫54は、金券5の保管用の保管庫であり、金券読取装置53により使用可能駐車場データと配布者番号が読み取られた後の金券5を保管する。
【0043】
貨幣計算装置56は、貨幣が投入口に投入されると、貨幣の種類を判別して、投入された貨幣の合計金額を計算する装置であり、この種の精算機において一般的に採用されている周知のものと差異がないものなので、詳細な説明は省略する。
【0044】
記憶装置59は、HDD等により構成された装置である。この記憶装置59内には、後述するような投入額データベース、および配布者別投入枚数データベース等が構成されている。また、記憶装置59は、駐車開始時間データ、駐車場照合用データ、および単位時間(本実施形態の場合は30分)当たりの駐車料金を示す情報等、料金精算機18を運用する上で必要となる各種情報も記憶している。
【0045】
制御装置60は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROMおよびRAMに記憶されたプログラムに基づいて後述する各種処理を実行する。
【0046】
次に、以上のような料金精算機18において駐車料金の精算が行われた時に、制御装置60が実行する処理について、図3および図4を用いて説明する。図3は、駐車料金の精算時に実行する精算処理のフローチャートであり、図4は、金券挿入部52から挿入された金券5の投入枚数が上限枚数に達したか否かを判定する上限枚数判定処理のフローチャートである。
【0047】
まず、制御装置60は、操作用パネル43で所定の駐車番号が入力されたか否かを判定し(S110)、駐車番号が入力されるまで待機する(S110で「NO」)。所定の駐車番号が入力されたと判断した場合には(S110で「YES」)、所定の駐車番号に対応する駐車開始時間データと現在時刻に基づいて駐車時間を計算し、その駐車時間と単位時間当たりの駐車料金とに基づいて駐車料金を計算する(S130)。
【0048】
そして、ステップS130で駐車料金の計算の終了後、制御装置60は、料金精算機18に対して操作があったか否かを判断する(S140)。このS140において検出対象となる操作は、金券挿入部52への金券5の挿入、または貨幣計算装置56への貨幣の投入であり、これらどちらかの操作があったと判断されるまで、待機する(S140で「NO」)。
【0049】
そして、ステップS140で操作があったと判断された場合には(S140で「YES」)、制御装置60は、金券挿入部52に金券5が挿入されたか否かを判断する(S150)。金券5が挿入されたと判断した場合には(S150で「YES」)、金券挿入部を作動させ、金券5を料金精算機18内に取り込み、金券5に対して図4に示す上限枚数判定処理を実行する(S160)。
【0050】
なお、図4に示す上限枚数判定処理についての説明は、後述するが、この上限枚数判定処理を実行した結果、挿入された金券5の合計枚数が、精算時に使用可能な上限枚数に達したか否かが判定されることになる。この上限枚数判定処理で、上限枚数以下の枚数の金券5が挿入されたと判定された場合、判定対象となった金券5は、駐車場3に所定の駐車料金(本実施形態の場合は100円)に相当する金額の金券として使用可能なものと扱われることになる。
【0051】
一方、ステップS150で金券5が挿入されていないと判断した場合には(S150で「NO」)、貨幣計算処理を実行する(S155)。
【0052】
なお、貨幣計算処理とは、貨幣計算装置56に貨幣が投入された場合に、投入された貨幣の合計金額(貨幣投入額)を計算し、その貨幣投入額を一時的に記憶装置59に記憶させる処理である。ただし、貨幣の合計金額を計算する処理は、この種の精算機において一般的に採用されている周知の処理と差異がない部分なので、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0053】
そして、ステップS160の上限枚数判定処理、またはステップS155の貨幣計算処理が終了すると、制御装置60は、駐車料金の精算が完了したか否かを判断する(S170)。
【0054】
ここで、制御装置60が駐車料金の精算が完了したと判断する場合とは、具体的には、金券5による支払額が駐車料金以上となった場合、金券5による支払額と貨幣計算処理による支払額の合計額が駐車料金となった場合、貨幣計算処理による支払額が駐車料金となった場合である。一方、制御装置60が駐車料金の精算が完了していないと判断する場合とは、具体的には、金券5による支払額が駐車料金未満である場合、金券5による支払額と貨幣計算処理による支払額の合計額が駐車料金未満である場合、貨幣計算処理による支払額が駐車料金未満である場合である。
【0055】
そして、ステップS170で駐車料金の精算が完了したと判断した場合には(S170で「YES」)、後述する金券5の投入枚数と、S155で一時的に記憶された貨幣投入額を関係付けて、記憶装置59の投入額データベースに追加記憶させ(S180)、この精算処理を終了する。一方、ステップS170で駐車料金の精算が完了していないと判断した場合には(S170で「NO」)、ステップS140に戻る。
【0056】
また、精算完了して精算処理が終了すると(S170で「YES」)、制御装置60は、S110で入力された駐車番号に対応する駐車スペースの駐車ロック装置16に、ロック状態からアンロック状態に切り替える旨の信号を送信する。この信号を受信した駐車ロック装置16は、ロック状態からアンロック状態に切り替わり、利用客は、駐車場3から車両を出庫することができる。
【0057】
次に、図3におけるステップS160の上限枚数判定処理について、図4を用いて説明する。
【0058】
まず、制御装置60は、金券5が金券挿入部52より挿入された場合に、金券読取装置53の磁気読取部61により使用可能駐車場データを読み取り(S210)、使用可能駐車場データの内容が駐車場3を示しているか否かを判断する(S220)。
【0059】
一方、制御装置60は、S220で使用可能駐車場データの内容が駐車場3を示していると判断した場合(S220で「YES」)、この金券5を使用可能であると判定し、金券5の投入枚数を「1」増やす(S250)。そして、金券5の投入枚数とあらかじめ決められていた上限枚数が一致するか否かを判定し(S260)、一致していないと判定した場合は(S260で「NO」)、金券読取装置53の光学読取部62により配布者番号を読み取り、読み取った配布者番号を配布者番号データに変換する(S265)。
【0060】
なお、上限枚数のデータとしては、事業者によりあらかじめ任意に設定された値が記憶装置59に記憶されており、S260では記憶装置59から上限枚数のデータが読み出されている。
【0061】
そして、前述したS180で投入額データベースに追加記憶させるために金券5の投入枚数を記憶装置59に一時的に記憶するとともに、配布者番号データと投入枚数とを関係付けて、記憶装置59の配布者別投入枚数データベースに追加記憶させる(S268)。そして、金券5の金額分を減算して駐車料金を再計算して(S270)、挿入された金券5を金券保管庫54に保管して(S290)、この上限枚数判定処理を終了する。
【0062】
一方、S260で金券5の投入枚数と上限枚数が一致すると判定した場合には(S260で「YES」)、駐車料金の精算が完了するまで金券挿入部52の作動を停止させ(S263)、上述したS265〜S290の処理を実行して、この上限枚数判定処理を終了する。
【0063】
また、S220で使用可能駐車場データの内容が駐車場3を示していないと判断した場合には(S220で「YES」)、挿入された金券5を排出して(S225)、この上限枚数判定処理を終了する。
【0064】
なお、料金精算機18とパソコン14のデータ通信により、パソコン14は、料金精算機18から投入額データベースおよび配布者別投入枚数データベースを受信し、ハードディスク装置29に最新の各種データベースを記憶する。
【0065】
以上のような本実施形態の料金精算機18であれば、図4に示した上限枚数判定処理が実行されることにより、金券5の投入枚数があらかじめ設定された上限枚数に達した場合には、制御装置60は、金券挿入部52の作動を停止させる(S260で「YES」→S268)。
【0066】
このように、S263の処理を実行してから駐車料金の精算が完了するまで、金券挿入部52は作動を停止するため、料金精算機18は、上限枚数分の金券5が挿入された後、上限枚数以上の枚数の金券を受け付けないこととなる。そのため、利用客は上限枚数より多い枚数の金券5を投入できなくなり、駐車場管理会社側であらかじめ設定した上限枚数より多い枚数の金券5で、駐車料金が支払うことができなくなる。したがって、駐車場管理会社にとって、現金での収入が想定以上に少なくなってしまう、ということが抑止されることとなる。
【0067】
また、本実施形態の料金精算機18であれば、制御装置60は、貨幣との併用で駐車料金が支払われた際の金券5の投入枚数と、金券5との併用で駐車料金が支払われた際の貨幣投入額を関係付けて、記憶装置59の投入額データベースに追加記憶させている(S180)。そして、投入額データベースは、料金精算機18からパソコン14に送信され、ハードディスク装置29に記憶される。
【0068】
そして、例えば、駐車場管理会社は、ハードディスク装置29の投入額データベースに基づき、投入枚数のデータと貨幣投入額のデータを一ヶ月単位で比較することで、月を経る毎に投入枚数は増加しているにもかかわらず、貨幣投入額は減少している、といったことを把握することができる。
【0069】
したがって、このような投入額データベースを利用すれば、駐車場管理会社は、投入枚数のデータと貨幣投入額のデータから、金券5と現金が併用されて駐車料金が支払われた際の現金収入がどの程度あるかを、従来に比べ容易に把握することができる。
【0070】
また、投入枚数は増加しているものの貨幣投入額が減少しているような場合には、駐車場管理会社は、回収した大多数の金券が単独で使われたものと考え、金券の無料配布を一時期中止するとの判断をすることができる。
【0071】
また、本実施形態の料金精算機18であれば、制御装置60は、配布者番号データと投入枚数とを関係付けて、記憶装置59の配布者別投入枚数データベースに追加記憶させている(S268)。そして、配布者別投入枚数データベースは、料金精算機18からパソコン14に送信され、ハードディスク装置29に記憶される。
【0072】
そして、駐車場管理会社は、ハードディスク装置29にある配布者別投入枚数データベースと配布者データベースを照合することで、配布者毎に金券5の回収した枚数の情報を得ることができる。したがって、このように得られた配布者別投入枚数データベースを利用すれば、駐車場管理会社は、回収した金券を誰が配ったのか、といった事項を、従来に比べ容易に把握することができる。
【0073】
また、このような配布者別投入枚数データベースを利用すれば、駐車場管理会社は、金券5の回収率について、複数の配布者のうち最も回収率が良い者、といったことを把握できる。そして、例えば、駐車場管理会社は、複数の配布者のうち最も回収率が良い配布者に対し、より多くの金券を配布させるようにするため、最も回収率の悪い者に比べ最も回収率の良い者に多くの金券5を分配したりすることができる。
【0074】
また、このような料金精算機18を備えるシステムを利用すれば、配布者に供与する賃金が、配布者毎の金券の回収率および現金収入に応じて増減するような仕組みにすることもできる。このような仕組みにすれば、配布者が、得られる賃金を上げるために、金券5の回収率および回収された金券5による現金収入を上げようと様々な工夫をして、駐車料金の現金収入が増加する場合があり、この場合は、駐車場管理会社にとって、経営上で好ましい効果が発生したこととなる。
【0075】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
【0076】
上述の実施形態では、駐車場は、フラップ式の駐車ロック装置を備えていたが、駐車場の形態はこれに限定されるものではない。駐車場の形態は、駐車料金の精算が完了したか否かに応じて車両の入出庫を制限できれば、どのような形態であってもよい。
【0077】
例えば、駐車場は、出口に遮断竿が設置されており、遮断竿の開閉を料金精算機で制御することにより駐車車両の出庫および車両の入庫を可能にするような形態のものであってもよい。このような形態の駐車場で、本発明の料金精算機および料金精算システムを利用しても、上述の実施形態と同様の効果を奏する。
【0078】
また、上述の実施形態では、駐車場は、駐車ロック装置がアンロック状態からロック状態に切り替わった時間に基づき、駐車時間を計算していたが、駐車場における駐車時間および駐車料金の計算に関する形態はこれに限定されるものではなく、駐車時間および駐車料金を正確に計算することができれば、どのような形態であってもよい。
【0079】
例えば、駐車整理券のようなものを、駐車場の入庫時に利用客に対し発行し、料金の精算時にその駐車整理券に記録された駐車開始時間に基づき、駐車時間を計算するようなものであってもよい。このような形態の駐車場で本発明の料金精算機および料金精算システムを利用しても、上述の実施形態と同様の効果を奏する。
【0080】
また、上述の実施形態では、金券に配布者番号を印字していたが、配布者番号または配布者を識別する情報の記録方式は、これに限定されるものではない。例えば、バーコード、QRコード、配布者番号を暗号化して磁気ストライプに記録する方式等を利用してもよい。このような方式で配布者番号等の情報を金券に記憶すれば、上述の実施形態のような印字方式に比べ、金券の発券後に、駐車場管理者以外の者による当該情報の改ざんを防止することができる。
【0081】
例えば、上述のように配布者毎の賃金が配布者毎の金券の回収率に基づくものである場合には、複数の配布者のうちの1人が、自分の配布者番号が記録された金券の回収率を不正に増やそうとして、料金精算機で回収された金券について、配布者番号が読み取られる前に、その金券の配布者番号の印字を自己の配布者番号に改ざんする、といったことが起こる可能性がある。
【0082】
この点、バーコード等の方式で配布者番号の情報を金券に記録しておけば、配布者番号が印字されている場合に比べ、所定の配布者により上述のような配布者番号の改ざんがされ難く、改ざん行為自体の抑止効果がある。したがって、配布者番号が印字された金券から読み取られた情報に比べ、改ざんのおそれの少ない情報に基づき、配布者毎の金券の回収率が計算されることとなるため、管理者側は、適正な回収率等の情報を得ることができる。
【0083】
また、上述の実施形態では、金券に印字することで配布者番号を付していたが、金券に付される情報はこれに限定されるものではない。
【0084】
例えば、金券に記録される情報は、金券の配布場所の情報であってもよい。こうすれば、料金精算機が回収した金券から配布場所の情報を読み取って、その配布場所の情報と回収した金券の枚数とをデータベース化することで、管理者は、配布場所と金券枚数が対応付けられた情報を得ることができる。このように得られた情報に基づき、管理者は、配布場所毎の金券の回収率等を算出することができる。さらに、このように算出した結果は、管理者にとって、金券の配布場所を回収率の多い場所へ変更することを検討する際に利用する情報となる。
【0085】
また、例えば、金券に記録される情報は、金券の配布日時の情報であってもよい。こうすれば、料金精算機が回収した金券から配布日時の情報を読み取って、その配布日時の情報と金券を回収した日時の情報とをデータベース化することで、管理者は、配布日時と回収日時が対応付けられた情報を得ることができる。このように得られた情報に基づき、管理者は、金券を配布してから回収するまでの期間の平均値等を算出することができる。さらに、このように算出した金券の配布から回収までの期間の平均値等の結果を利用すると、管理者は、一ヶ月毎にこの結果を参照して、その期間が長くなっている場合には、未使用の金券が市場に多く出回っているものと把握でき、これから配布しようとする金券の枚数を今までより少なくする、といった判断をすることができる。
【0086】
また、例えば、金券に記録される情報は、金券の利用可能期限の情報であってもよい。こうすれば、料金精算機は、投入された金券の利用可能期限を読み取って、利用可能期限を過ぎていないか否かを判定するような処理を実行し、利用可能期限を過ぎていると判断された金券を金券挿入部から排出するような構成にすることができる。
【0087】
なお、実施形態では、駐車場の例について示したが、本発明は、駐車場の利用だけではなく、娯楽施設の利用料金や入場料金、娯楽装置の利用料金、有料施設の利用料金、有料サービスの料金、有料物品の代金等、様々な利用料金や代金の支払いを精算する用途に利用可能である。
【符号の説明】
【0088】
1・・・料金精算システム、3・・・駐車場、5・・・金券、11・・・金券発券機、14・・・パソコン、16・・・駐車ロック装置、18・・・料金精算機、41・・・表示用ディスプレイ、43・・・操作用パネル、52・・・金券挿入部、53・・・金券読取装置、54・・・金券保管庫、56・・・貨幣計算装置、59・・・記憶装置、60・・・制御装置、61・・・磁気読取部、62・・・光学読取部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機であって、
前記金券が前記料金精算機に投入されたことを検出する金券投入検出手段と、
前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、前記金券で支払われた合計額または当該合計額に換算可能な値を、金券投入額相当値として算出する金券投入額相当値算出手段と、
前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値があらかじめ設定された値に達した場合に、前記料金精算機の状態を、前記金券を投入可能な第1の状態から、前記金券を投入不能な第2の状態に切り替える制御を実行する制御手段と
を備えることを特徴とする料金精算機。
【請求項2】
前記貨幣が前記料金精算機に投入されたことを検出する貨幣投入検出手段と、
前記貨幣投入検出手段で前記貨幣が投入されたことを検出する毎に、投入された前記貨幣の合計額を、貨幣投入額として算出する貨幣投入額算出手段と、
前記金券投入検出手段によって前記金券が前記料金精算機に投入されたことが検出され、且つ、前記貨幣投入検出手段によって前記貨幣が投入されたことが検出された場合に、前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値、および前記貨幣投入額算出手段によって算出された前記貨幣投入額を記憶する投入額記憶手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の料金精算機。
【請求項3】
前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、投入された前記金券から、当該金券の配布者、配布場所、および配布日時のうち、少なくとも一つを識別可能な識別情報を読み取る識別情報読取手段と、
前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値を、前記識別情報読取手段で読み取った前記識別情報に対応付けて記憶する情報記憶手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の料金精算機。
【請求項4】
事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機であって、
前記金券が前記料金精算機に投入されたことを検出する金券投入検出手段と、
前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、前記金券で支払われた合計額または当該合計額に換算可能な値を、金券投入額相当値として算出する金券投入額相当値算出手段と、
前記貨幣が前記料金精算機に投入されたことを検出する貨幣投入検出手段と、
前記貨幣投入検出手段で前記貨幣が投入されたことを検出する毎に、投入された前記貨幣の合計額を、貨幣投入額として算出する貨幣投入額算出手段と、
前記金券投入検出手段によって前記金券が前記料金精算機に投入されたことが検出された場合、且つ、前記貨幣投入検出手段によって前記貨幣が投入されたことが検出された場合に、前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値、および前記貨幣投入額算出手段によって算出された前記貨幣投入額を記憶する投入額記憶手段と
を備えることを特徴とする料金精算機。
【請求項5】
事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機であって、
前記金券が前記料金精算機に投入されたことを検出する金券投入検出手段と、
前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、前記金券で支払われた合計額または当該合計額に換算可能な値を、金券投入額相当値として算出する金券投入額相当値算出手段と、
前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、投入された前記金券から、当該金券の配布者、配布場所、および配布日時のうち、少なくとも一つを識別可能な識別情報を読み取る識別情報読取手段と、
前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値を、前記識別情報読取手段で読み取った前記識別情報に対応付けて記憶する情報記憶手段と
を備えることを特徴とする料金精算機。
【請求項6】
事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機と、前記料金精算機において精算が行われる毎に、前記料金精算機によって更新または蓄積される精算情報に基づいて、当該精算情報に関するデータ処理を実行する情報処理装置とを備えてなる料金精算システムであって、
前記料金精算機は、
前記金券が前記料金精算機に投入されたことを検出する金券投入検出手段と、
前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、前記金券で支払われた合計額または当該合計額に換算可能な値を、金券投入額相当値として算出する金券投入額相当値算出手段と、
前記貨幣が前記料金精算機に投入されたことを検出する貨幣投入検出手段と、
前記貨幣投入検出手段で前記貨幣が投入されたことを検出する毎に、投入された前記貨幣の合計額を、貨幣投入額として算出する貨幣投入額算出手段と、
前記金券投入検出手段によって前記金券が前記料金精算機に投入されたことが検出された場合、且つ、前記貨幣投入検出手段によって前記貨幣が投入されたことが検出された場合に、前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値、および前記貨幣投入額算出手段によって算出された前記貨幣投入額を記憶する投入額記憶手段と、
前記投入額記憶手段に記憶されている前記金券投入額相当値および前記貨幣投入額を含む情報である前記精算情報を前記情報処理装置に対して送信する情報送信手段と
を備えることを特徴とする料金精算システム。
【請求項7】
事業者が提供する各種施設、各種装置、サービス、または物品を、利用客が利用または購入する場合に、その対価として支払われる貨幣および金券を回収する料金精算機と、前記料金精算機において精算が行われる毎に、前記料金精算機によって更新または蓄積される精算情報に基づいて、当該精算情報に関するデータ処理を実行する情報処理装置とを備えてなる料金精算システムであって、
前記料金精算機は、
前記金券が前記料金精算機に投入されたことを検出する金券投入検出手段と、
前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、前記金券で支払われた合計額または当該合計額に換算可能な値を、金券投入額相当値として算出する金券投入額相当値算出手段と、
前記金券投入検出手段で前記金券が投入されたことを検出する毎に、投入された前記金券から、当該金券の配布者、配布場所、および配布日時のうち、少なくとも一つを識別可能な識別情報を読み取る識別情報読取手段と、
前記金券投入額相当値算出手段によって算出された前記金券投入額相当値を、前記識別情報読取手段で読み取った前記識別情報に対応付けて記憶する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段に記憶されている前記金券投入額相当値と前記識別情報を含む情報である前記精算情報を前記情報処理装置に対して送信する情報送信手段と
を備えることを特徴とする料金精算システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−186321(P2010−186321A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−29958(P2009−29958)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(399031827)エイディシーテクノロジー株式会社 (163)
【Fターム(参考)】