新しい計装システム及び方法
分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置(600)は、装置との通信を容易にする通信機構(605)と、分析プロセス及び/又は装置のデータを処理するデータハンドラ(610)とを含む。一実施形態では、装置(600)は、消耗装置及び/又はマイクロ流体装置である。装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行する方法は、(a)装置にサンプルを導入する段階と、(b)装置のデータハンドラを使用して検査と関連したデータを処理する段階と、(c)装置の通信機構を使用して検査に関する通信を容易にする段階とを含む。別の実施形態では、方法は、消耗装置及び/又はマイクロ流体装置を使用して実行される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、分析プロセスの少なくとも一部分を実行するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の考察では、特定の構造及び/又は方法について述べる。しかしながら、以下の参照は、そのような構造及び/又は方法が先行技術を構成することを認めるものであると解釈されるべきではない。出願人は、そのような構造及び/又方法が先行技術に入らないことを実証する権利を明示的に留保する。
【0003】
多くの様々な構成の計測器が公知である。例えば、特定のタイプの計測器は、実験を制御するか、又は検査している環境、ユニット又は材料から情報を収集する。そのような計測器には、単なる例ではあるが、デジタルマルチメータ、オシロスコープ、DNAシーケンサ、圧力センサ、温度センサ、pHセンサ等がある。
【0004】
これまで、計装は、遠心分離機や分光光度計等の単一機能に特化され手動操作される個別の計測器の使用から、複数プロセスを統合する計測システムまで開発されてきた。そのような複数プロセスの計測器は、一般に、個々の計測器を操作するためにユーザが複雑な複数ステップの手順を手動で実行することを必要とする。一部の例では、コストを削減し且つ生産性を高めるために、個別の計測システムが組み合わせられ自動化されてきた。そのような組み合わされた計測器の例には、大きな液体取り扱いロボットワークステーションの統合がある。図1は、全ての動作部品(例えば、ユーザインタフェース、CPU/制御システム、検出器システム、プロセスコントローラ、流体取り扱い、データ記憶装置、及び電源モジュール)を含む完全に再使用可能な計測器110を有する例示的なシステム100のブロック図を示す。
【0005】
サンプルの相互汚染を減らすために、幾つかの計測器の決められたサンプル取り扱い部品、例えば配管系や流体容器等は、多くの応用例では、プラスチック管、ウェルプレート、遠心分離管等の等の使い捨て部品と置き換えられてきた。
【0006】
小型化の多数の利点によって、計測部品を統合するための微小規模システムの開発に対する関心が高まった。特に、自動化、再現性、速度、コスト及びサイズの点で従来の実験装置よりも優れた性能改善を達成することができる。
【0007】
高分子ベースのマイクロ流体部品は、計測システム内の単純な使い捨て部品用のシリコンに対するコスト効果の高い代替品として開発された。しかしながら、そのようなシステムは、外部から駆動される流体取り扱い部品、センサ及びアクチュエータを含むため、複雑さと集積度に制限があった。特許文献1、2、3、及び特許文献4及び5は、そのようなシステムの実施態様を示す。図2は、流体取り扱い部品を除く全ての動作部品(例えば、ユーザインタフェース、CPU/制御システム、検出器システム、プロセスコントローラ、データ記憶装置及び電源モジュール)を含む再使用可能な計測器210を含み、流体取り扱い部品が取り外し可能な消耗装置205上に配置された例示的なシステム200のブロック図を示す。
【0008】
特許文献6、7、及び8に記載されているような、外部計装と接続するオンボードセンサとアクチュエータを内蔵する高分子ベースのマイクロ流体装置も開発された。そのような装置の制限には、信頼性、コネクタに対するインタフェースに関連する問題、及び長い相互接続と関連した問題(例えば、電磁干渉と感受性、回線インピーダンス、実装、及びデバイスサイズ)がある。
【0009】
メモリモジュールと、場合によっては個人識別、セキュリティ及び支払いのアプリケーションに使用するための中央処理装置(CPU)とを含むスマートカード高分子装置が既知である。そのようなスマートカードの例は、国際標準化機構からのISO7816及びISO7501規格(識別カード用)、ISO14443、ISO10536及びISO15693規格(RFIDカード用)、並びにモバイル通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Telecommunications)規格からのGSM11.11で規定されている。スマートカードは、内蔵するチップのタイプと、外部計測器との通信に使用するインタフェースのタイプにより分類することができる。一般に、メモリ専用スマートカード、ワイヤードロジックスマートカード及びマイクロコントローラベースのスマートカードを含む、提供する機能によって分けられたスマートカードと関連付けられた3つのタイプのチップがある。
【0010】
メモリ専用スマートカードは、シリアルの保護されたメモリカードを含む。そのようなカードは、磁気ストライプカードと似た方法でデータ記憶機能を提供するが、磁気カードより大きいデータ記憶容量を有し低コストの読み取り装置に使用することができる。しかしながら、メモリ専用スマートカードは、ロジックを含まず計算を実行せず、単純にデータを記憶し、幾つかのカードにはデータ保護機能もある。
【0011】
ワイヤードロジックスマートカードは、カードメモリとその内容に対しての認証アクセス及び暗号化を提供するロジックベースの状態機械を含む。ワイヤードロジックスマートカードは、複数アプリケーションをサポートする静的ファイルシステムを有し、これはメモリ内容に対するオプションの暗号化アクセスを備えるが、このようなカードと関連するコマンドセットとファイル構造は、カードの集積回路(IC)を設計変更しないと変更することができない。図3は、ロジック及びデータ記憶装置を含むチップカード305と接続する計測器310を含む例示的なシステム300のブロック図を示す。
【0012】
一般に「スマートカード」と呼ばれるマイクロコントローラスマートカードは、オペレーティングシステムと共にマイクロコントローラを含む。マイクロコントローラは、ロジックを実行し、計算を行い、そのオペレーティングシステムに従ってデータを記憶し、オンボードメモリは何度も更新することができる。図4は、CPU及びデータ記憶機構を含むスマートカード405と接続する計測器410を含む例示的なシステム400のブロック図を示す。
【0013】
これらの全てのタイプのスマートカードは、電気接続がどのように実現されるかによって接触又は無接触インタフェースとして分類することができる外部計装インタフェースを動作させる必要がある。スマートカードは、2つの別々のチップ(「複合カード」と呼ばれることがある)又はデュアルインタフェースチップを使用することによって両方のタイプのインタフェースを提供することができる。
【0014】
内部電源を備えたスマートカードは公知であり、そのようなカード用の薄膜バッテリは現在開発中である。内部電源を備えたスマートカードは、バックアップ用等の記憶装置について言及されてきた。例えば、特許文献9は、揮発性メモリの使用を可能にするフィールドプログラマブルスマートカード用のツインバッテリ構成について言及している。
【0015】
また、自律動作用のスマートカード装置も既知である。例えば、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)と対話要素を内蔵する「スーパースマートカード」が、既に示されており、一般に、マイクロプロセッサ、メモリ、バッテリ、液晶ディスプレイ(LCD)、及びメンブレンキーパッド部品を内蔵する。これらの装置は、標準的なチップ及びスマートカードよりも優れた機能を持つが、どれも、センサ若しくはアクチュエータ制御又は流体部品の統合について示したものではない。
【0016】
幾つかのセキュリティアプリケーションに使用されるオンボード生体指紋センサインタフェースを備えたスマートカードが公知である。例えば、特許文献10は、スマートカードに挿入される指紋センサモジュールについて述べており、特許文献11は、メモリ、マイクロプロセッサ、入出力(I/O)及び指紋生体センサ部品を有するスマートカードについて述べている。特許文献12は、データを測定するための内部センサ又は外部センサに接続された生体検出用のより一般的なスマートカードについて述べているが、この装置は、アクチュエータ動作、センサ制御又はフィードバックに対応できないので、装置の機能は、基本的なセンサデータ収集に限定される。
【0017】
特許文献13は、センサシステムの一部として働くスマートカードの別の例を述べている。スマートカードは患者の心電図(ECG)装置に接続され、その結果、ECGデータは収集されてカードに記憶され、その後、カードが監視・処理用の外部機器に送られる。この構成は、ECGデータの測定にしか適用できないという点で限定され、インタフェース電子回路の一部がカードに搭載されているが、カードは取得したECGデータを記憶するだけである。
【0018】
更に、特許文献14は、内部流体チャネルと直接接触する半透膜を有する電極を備えたブランクのスマートカードチップキャリモジュールの使用について言及している。しかしながら、この装置は、センサ又はアクチュエータ部品に接続されたオンチップ電子回路も集積回路も提供せず、極めて限られた自動化と外部計測器との統合しか可能にしない。特許文献15は、スマートカード電極モジュール上のセンサチップについて言及しており、シリコンセンサチップは、マルチプレクサと増幅器を備えたそれ自体の一体型電極アレイを含み、またセンサチップは、流体にさられた感知領域と、スマートカード電極モジュールと関連付けられた電気接続とを有するように封止されている。しかしながら、特許文献15に記載されたシステムはやはり、特許文献16と同じように、スマートカードインタフェースにセンサチップが直接接続されたこの単一のアーキテクチャに限定される。
【0019】
「スマートラベル」と呼ばれる低コストの使い捨て無線識別(RFID)ラベルが監視用のセンサ回路と組み合せられた。例えば、特許文献17は、読み取り装置を介して無線でセンサデータを取得し、そのデータを処理する別の計測器と通信するRFIDベースのセンサネットワークについて言及している。また、特許文献18は、製品のライフサイクル中の動作履歴を識別し、追跡し、取得するトランシーバ、センサシステム及びインタフェースを有するRFIDシステムについて言及している。これらの装置構成は両方とも、RFIDセンサシステムに問い合わせを行うと共に電力を提供する外部読み取り装置に応答し、また外部システムによって処理するためにセンサ及びRFIDデータだけを提供するように動作が限定される。更に、特許文献19は、腐敗し易い物品の新鮮さ(即ち、保存寿命)を決定するための時間と温度を監視することに限定されるRFIDセンサシステムについて言及している。この装置は、監視機能を実行するために省電力状態から定期的に復活することができるが、問い合わせに応じて外部装置への通信をやはり必要とする。
【0020】
メモリ部品が、計装システム用の高分子ベースのマイクロ流体部品に組み込まれ、制御と監視は全て外部計測器によって提供される。図5は、データ記憶機能を有する取り外し可能な消耗装置505上に配置された流体取り扱い部品を除く、全ての動作部品(例えば、ユーザインタフェース、CPU/制御システム、検出器システム、プロセスコントローラ、及び電源モジュール)を含む例示的な計測システム500のブロック図を示す。
【0021】
例えば、特許文献20は、読み書き可能なメモリを備えたチップカード上の取り外し可能なバイオチップについて記述しているが、流体又はオンチップセンサ又はアクチュエータ間の直接インタフェースを提供しない。従って、この構成は、メモリ動作だけを実行し、外部計測器で処理するために流体部品を取り外されなければならない。同様に、特許文献21、22及び23、並びに特許文献24及び25は、メモリ部品を含むマイクロ流体システムについて記述しているが、これらの装置は、メモリベースの回路部品だけを内蔵し、装置上に自己動作機能や電子センサ又は流体システムインタフェースを含んでいないという点で制限される。従って、そのような装置は、外部計測器と接続されて動作しなければならず、従って関連した相互接続問題により制限される。更に、そのような装置は、自律動作或いは半自律動作を行うことができず、センサ及び/又はアクチュエータの監視、制御、フィードバック又は信号増強を提供することができない。
【特許文献1】米国特許第6,900,889号明細書
【特許文献2】米国特許第6,810,713号明細書
【特許文献3】米国特許第6,408,878号明細書
【特許文献4】米国特許出願公報2004/209354A号明細書
【特許文献5】米国特許出願公報2002/0148992A1号明細書
【特許文献6】米国特許第6,073,482号明細書
【特許文献7】米国特許第6,896,778号明細書
【特許文献8】米国特許第6,103,033号明細書
【特許文献9】米国特許第6,854,657号明細書
【特許文献10】米国特許第6,848,617号明細書
【特許文献11】米国特許第6,325,285号明細書
【特許文献12】国際公開第00161638A1号パンフレット
【特許文献13】米国特許第6,454,708号明細書
【特許文献14】米国特許第6,896,778号明細書
【特許文献15】米国特許出願第2005/0031490号明細書
【特許文献16】米国特許第6,896,778号明細書
【特許文献17】米国特許出願公報2005/0088299明細書
【特許文献18】米国特許出願公報2005/174236明細書
【特許文献19】米国特許出願公報2005/0248455明細書
【特許文献20】米国特許出願公報2004/0248318明細書
【特許文献21】米国特許第6,153,085号明細書
【特許文献22】米国特許出願公報2002/155033A1号明細書
【特許文献23】米国特許出願公報2005/0019213号明細書
【特許文献24】国際公開第2003/082730A号パンフレット
【特許文献25】国際公開第2004/112946号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0022】
一実施形態では、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、装置との通信を容易にする通信機構と、分析プロセス及び/又は装置のデータを処理するデータハンドラとを含む。別の実施形態では、装置は、消耗装置及び/又はマイクロ流体装置である。
【0023】
別の実施形態では、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、装置との通信を容易にするように構成された通信機構と、分析プロセス及び/又は装置に関する少なくとも1個のセンサ又はアクチュエータと、取得したデータを処理するように構成されたデータハンドラと含む消耗装置を含む。
【0024】
別の実施形態では、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、装置との通信を容易にするように構成された通信機構と、少なくとも1個のサンプル保存又は取り扱い要素と、取得したデータを処理するように構成されたデータハンドラとを含む消耗装置を含む。
【0025】
別の代替の実施形態では、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、装置との通信を容易にするように構成された通信機構と、分析プロセスのデータを処理するように構成されたデータハンドラとを有するマイクロ流体装置を含む。
【0026】
一実施形態では、装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行する方法が、(a)装置にサンプルを導入する段階と、(b)装置のデータハンドラを使用して検査と関連したデータを処理する段階と、(c)装置の通信機構を使用して検査に関する通信を容易にする段階とを含む。別の実施形態では、該方法は、消耗装置及び/又はマイクロ流体装置を使用して実行される。
【0027】
本開示の他の目的と利点は、類似の要素を指すために類似の参照数字が使用された添付図面と共に、好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
概要
図6Aは、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する例示的な装置600を示す。本明細書で使用されるとき、語句「分析プロセスの一部分」は、データ記憶機能、サンプル保存機能、並びに物理的、化学的及び/又は生化学的な処理、監視及び/又は分析等の検査機能を含むがこれらに限定されない、装置600によって実行することができる任意の適切な機能を指す。
【0029】
一実施形態では、装置600は、消耗装置(consumable device)を含むことができる。本明細書で使用されるとき、用語「消耗(consumable)」は、1回の使用又は定義可能な一連の使用(例えば、連続的な血糖測定等)の後で消耗するか又は使い切られる装置を指す。一般に、消耗装置は、そのような使用が完了した後で破棄されるか、後で参照するために保管される(例えば、法科学の分野で)。別の実施形態では、装置600は、マイクロ流体装置を含むことができる。本明細書で使用されるとき、用語「マイクロ流体」は、少なくとも一つの寸法が約1ミリメートルより小さい構造物内で行われる流体取り扱い、操作又は処理を指す。更に他の実施形態では、マイクロ流体装置は、非スマートカード形式の電極を有し、また一個以上のセンサを有することもできる。
【0030】
更に他の実施形態では、装置は、スマートカード電極と類似の形式の電極を有することができる。電極は、任意の適切なタイプのものでよく、例えば、電極は、ISO7816−2仕様の電極チップキャリアモジュールの寸法に適合していてもよい。図6Cは、例示的な6電極接触612のスマートカードモジュール614の平面図を示し、図6Dは、図6Cに示したモジュール614の断面図を示す。一般に、電極612は、高分子キャリア層625の両側に金を被覆した導電層615及び620を有することができ、図6Dに示したようにビア630によって接続されてもよい。モジュール614の一方の面は、封止されたシリコン集積回路635を含むことができ、モジュール614全体は、接着剤640によってプラスチックハウジング645に接合することができる。他の実施形態では、装置は、スマートカード電極形式以外の形式で電極を内蔵することができる。
【0031】
装置600は、分析プロセスのデータを処理するように構成されたデータハンドラ610を含んでもよい。データハンドラは、任意の適切な形態をとることができる。一実施形態では、データハンドラは、アナログコンディショニング回路、デジタル回路、メモリ及びCPUを含むがこれらに限定されない電子回路及び/又は集積回路を含む。更に、データハンドラは、データの監視、制御、収集、記憶、操作又は伝送を含むがこれらに限定されない任意の必要なデータ取り扱い機能を実行することができる。本明細書で使用されるとき、用語「データ」は、任意の形態の任意の有用な情報を指す。例えば、データは、電磁気、視覚、アナログ、デジタル、音声等である。
【0032】
必要に応じて、図6Bに示したように、装置600は、イネーブラ611を含んでもよい。イネーブラ611は、データハンドラ610に結合されていてもいなくてもよい。イネーブラ611は、分析プロセスの一部分と見なすことができる。例えば、イネーブラ611は、他の要素間で、サンプル相互作用要素、サンプル保存媒体(例えば、吸収媒体、ブリスターパック、ウェル等)、又はマイクロ流体要素を含んでいてもよい。
【0033】
装置600は、また、装置600との間の通信を可能にするように構成された通信機構605を含んでもよい。装置600は、ユーザ/人、計測器、別の装置、及びネットワークを含むがこれらに限定されない任意の適切なものと通信することができる。一実施形態では、通信機構605は、入力(例えば、押しボタン、音声/音認識、振動認識、リードスイッチ、キャパシタンス等)と、出力(例えば、OLED、LCD、変色、他の視覚的表示機構等)を備えることができるユーザインタフェースを有する。一実施形態では、通信機構605は、例えば、電極又はスマートカード電極モジュール等を含むことができる計測器インタフェースを有する。通信機構605は、電磁波(物理接続を介するかどうかに関係なく)、音声、光、接触(例えば、ユーザがボタンを押すことによって)、及び圧力を含むがこれらに限定されない任意の適切な手段を介して通信することができる。
【0034】
装置600は、更に、例えば、サンプルを保管し及び/又は処理する部品、パラメータを測定するセンサ(例えば、生体センサ)、アクチュエータ(例えば、分析プロセスの少なくとも一部分を制御する)、コントローラ、フィードバック経路、信号コンディショニング要素、及びRFID部品等の任意の他の適切な部品を含むことができる。
【0035】
装置600は、高分子、金属、紙、ガラス、又は複合材料を含むがこれらに限定されない任意の適切な材料から作成することができる。複合材料には、例えば、高分子、金属、セラミック、紙又はシリコン材料を含む。一実施形態では、装置600は、実質的に非シリコン材料からなる。別の実施形態では、装置600は、高分子又は複合材料を含む。
【0036】
装置600は、約100mmx150mmx20mmより小さい寸法を有することができる。別の実施形態では、装置600は、約70mmx120mmx10mmより小さい寸法を有することができる。更に実施形態では、装置600は、約60mmx90mmx5mmの寸法を有することができる。更に別の実施形態では、装置600は、ほぼクレジットカードサイズの寸法を有することができる。
【0037】
装置600は、外部から電力供給してもよく任意の適切な手段を使用して内部で電源供給してもよい。装置に内部で電力供給するために、例えば、バッテリ、内部ガルバーニ電池、バイオメトリック、容量性、誘導性、動力学、圧電、及び太陽エネルギー取入れ/貯蔵手段を使用することができる。
【0038】
分析プロセスの一部分を実行する装置及びそのような装置を使用する方法の詳細を以下に説明する。説明は、例示的な実施形態によるものであり、本発明はこの実施形態に必ずしも限定されない。
【0039】
データハンドラ部品
図6Aに示したように、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置600は、分析プロセスのデータを処理するためのデータハンドラ610を含んでもよい。一実施形態では、データハンドラ610は、個別部品及び/又は集積回路部品を使って実現された一個以上のアナログ、デジタル、電力、無線周波数(RF)及び/又はマイクロ波回路を含むがこれらに限定されない電子及び/又は集積回路素子を含む。例えば、単純なデータハンドラ610は、計測器に接続されたセンサを測定し制御することができるアナログ回路を含む。この場合、データハンドラ610は、計測器に接続するための装置600上のコネクタで終端する信号コンディショニングを提供する演算増幅器集積回路に対するフォトトランジスタインタフェースを含んでもよい。
【0040】
別の実施形態では、データハンドラ610は、マイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを内蔵する集積回路を含むがこれに限定されない様々な計算要素を含むことができる。この場合、集積回路は、例えばLinux、Microsoft Windows(登録商標)、PC/SC、OCF及びJava(登録商標)の各種バージョン及び派生物のオペレーティングシステムを含むことができる。
【0041】
別の代替の実施形態では、データハンドラ610は、計測器と別の装置を含むがこれらに限定されない外部装置に対して独立に動作し及び/又は接続することができる電子回路及び/又は集積回路を含む。この実施形態では、データハンドラ610は、装置600の使用前、使用中又は使用後にユーザ又は計測器の対話を可能にする。例えば、データハンドラ610は、装置履歴、使用、有効期限、製造、プログラムセキュリティ、動作セキュリティ、ユーザプロフィール、較正、結果、ユーザ指示、計測器指示又はパラメータ、装置使用及び/又は有効期限の監視、試薬又は部品の機能、ユーザ対話、装置動作パラメータ、環境条件、位置情報、及び装置動作進行の内の1つ以上に関するデータを含むがこれらに限定されない有用なデータを提供することができる。
【0042】
別の具体的な実施形態では、データハンドラ610の電子回路及び/又は集積回路は、「スレーブ」構成で動作してもよく、この場合、装置600は、装置600を制御する外部計測器又は別の装置とは接続される。例えば、図3と図4はそれぞれ、計測器310及び410からの外部コマンドに応じてスレーブ構成で動作することができる例示的なチップカード305とスマートカード装置405を示す。
【0043】
別の実施形態では、データハンドラ610の電子回路及び/又は集積回路は、「マスタ」構成で動作することができ、この場合、装置600は、独立動作及び/又は意志決定が可能であり及び/又は他の装置との通信を制御することができる。例えば、図11は、独立動作することができる自律型装置である例示的な装置1100を示す。図8から図10は、外部計測器810、910及び1010に接続されマスタ構成で動作することもできる例示的な装置805,905及び1005を示す。
【0044】
装置へのデータ取り扱い部品の統合は、局所化されたデータの制御、監視、処理及び/又は記憶を可能にして、使用を単純化し、計装のサイズを縮小し、コストを削減し、再現性、信頼性、性能、安全性、セキュリティ及び品質管理を改善する。更に、現行の検査手順のコスト、サイズ及び複雑さがかなり大きくなる可能性のあるポイントオブテストアプリケーション(point-of-test application)を含む多くのアプリケーションで検査コストを削減することができる。
【0045】
オンボードデータ取り扱い部品は、例えば、化学的比色反応の代わりにLEDや出力を提供する等、改善された信号応答を提供することによって、ユーザ操作を単純化することができる。また、操作を部分的又は完全に自動化するか又はデータを計測器に装置機能の指示の形で提供することによって、ユーザ操作を単純化することができる。また、データの記憶を可能にすることによってユーザ操作を単純化することができ、これにより、ユーザプロファイリング、自動化の改善、操作の単純化が可能になる。
【0046】
オンボードデータ取り扱い部品は、計装のサイズとコストを小さくすることができる。例えば、装置上の回路を使用することにより、装置への機能の統合が可能になり、それにより計装要件が減少し、その結果、計装のサイズが小さくり、場合によっては計測器が全く不要になる。更に、計装設計を単純化し動作を自動化する機能を備えたデータ取り扱い部品を使用することによって、計測器の費用及び計測器の操作と関連したコストを削減することができる。
【0047】
オンボードデータ取り扱い部品は、例えば、装置品質管理(QC)を改善し、センサ及びアクチュエータ性能を高め、実験条件とユーザ対話を監視することによって、再現性を改善することができる。
【0048】
オンボードデータ取り扱い部品は、性能を改善することもできる。例えば、局所化されたフィードバック、制御及び信号コンディショニングを使用することにより、センサ及び/又はアクチュエータの性能を改善することができ、且つ信号応答を高め部品の電磁干渉と感受性を小さくすることによって相互接続問題を克服するのに役立つ。また、オンボード較正及び検証手順を実施して、センサ性能を特徴づけし及び/又はセンサ結果を調整することにより、システム応答を改善することができる。更に、オンボードデータ取り扱い部品は、計測器及び/又は他の装置間のデータ転送のために装置間の通信を可能にすることができる。装置間で通信プロトコルを使用することにより、適正な信号伝送が改善され、単一接続を介して複数値の伝送が可能になる。そのような通信プロトコルによって、複数のパラメータ用に複数のラインを必要とすると共に電磁干渉に弱い、個々の接続を介して生のセンサ信号を伝送する従来の伝送に依存しなくてもよくなる。通信プロトコルの例には、RS232、I2C、SPI、USB、ISO14443、イーサネット(登録商標)、TCP/IP、GSM、GPRS及びニアフィールド通信を含むがこれらに限定されない。
【0049】
オンボードデータ取り扱い部品は、例えば、特定の条件下で警告を出すか装置の動作パラメータを変更することによって、ユーザの安全性を改善することができる。そのような機能はQC監視を可能にする。そのような監視は、(例えば、製造パラメータの)QC追跡、部品状態、環境条件、オペレータの使用、及び保存寿命を含むがこれらに限定されない装置の履歴状態又は現在状態に関することができる。例えば、QC監視を使用して、装置が汚染して動作許容範囲から外れた場合、又は実験中に動作条件を超えた場合(例えば、検査プロトコルが守られない場合)に、検査を不能にすることができる。更に、製造データ、実験条件、結果、及び/又は装置に関する他の関連データ等のパラメータを記憶することにより、装置に記録を維持することによって多くのアプリケーションのための追跡とトレーサビリティーを単純化することができる。データハンドラは、装置及び/又は外部計測器上でQC機能を実行して、外部検査の必要を減らし且つ装置の信頼性とその実験動作を改善することができる。
【0050】
オンボードデータ取り扱い部品は、例えば、データへのアクセスを制限し、装置又は外部計測器の許可された操作を保証し、また装置製造業者に製品セキュリティを提供することによって、ユーザセキュリティを改善することができる。例えば、装置又は計測器へのアクセス又は使用は、特定の条件下(例えば、データが正確に入力されていない場合)又は特定の動作期間(例えば、検査手順におけるクリティカルポイント前の又はそのクリティカルポイント中)では制限されてもよい。警報システム、データ検証、暗号化、ドングル保護等の他のセキュリティ機能が実施されてもよい。国際特許出願PCT/IB2006/003311は、実施することができる例示的な製品セキュリティ機能について言及している。
【0051】
オンボードデータ取り扱い部品は、ファームウェア/ソフトウェア及びハードウェアアップグレードを装置から自動的にインストールすることを可能にし、その結果、装置は、外部計測器のためのアップグレードのソースの役割をする。そのようなアップグレードは、一般に、ディスク媒体上の新しいソフトウェアバージョン又はサービスパックとして提供されるが、アップグレード媒体の頻繁な配布と関連するコスト及びユーザインストールと関連する問題のために、あまり頻繁には提供されない(即ち、主要な修正/アップグレードのみ)。更に、ワールドワイドウェブを介して遠隔で実行できるインストレーションアップグレードもあるが、これは、計測器が適切なネットワークに接続されている場合だけである。
【0052】
従って、装置にアップグレード情報の一部又は全てを提供することによってアップグレードプロセスを自動化することができ、他の媒体からアップグレードソフトウェアをインストールする必要がなくなる。その結果、ユーザ操作が簡略化され、アップグレード媒体の生産及び配布と関連したオーバーヘッドコストが削減される。例えば、従来の計測器固有のハードウェア及びソフトウェアの特定の部分を装置に直接組み込んでもよい。このようにして、計測器のダウンタイム、輸送の困難性、及び計測器ハードウェア又はソフトウェアの手動アップグレード又は置き換えと関連したコストなしに、アップグレードされた機能を使用可能にする新しい装置を簡単に提供することができる。
【0053】
汎用計測器の手法
本明細書で述べる装置に通信機構とデータハンドラを組み込むことにより、装置と計測器間の高度な交流を可能にすることができる。一実施形態では、計測器は、通信している装置から指示を受け取り処理する指示モジュールを含むことができる。この構成により、装置は、(例えば米国特許第6,495,104号と国際特許出願PCT/IB2006/003311による情報を含む)その機能に関する情報を計測器に提供することができる。装置機能に関する情報を提供することによって、「汎用」又は「万能」計測器の利用が可能になり、1つの計測器を種々様々なアプリケーションに使用することができ、装置は、計測器にアプリケーション固有のデータを提供したり、計測器上のどのデータを使用すべきかを示したりすることができる。
【0054】
一実施形態では、計測器は、その内部動作(データの取得、センサとアクチュエータの制御、収集チャネルの選択、ポンピング、弁の切り換え、温度の設定)を実行するプログラムコード並びにプログラムフロー及びGUIテンプレートを含むことができる。装置は、特定のアプリケーションのためにプログラムフローとGUIテンプレートを構成することによって機器動作を可能にするデータを提供することができる。この手法により、単一の計測器が様々なアプリケーションのための分析を行なうことができる。この手法が、慎重なシステム統合と組み合わされたとき(即ち、計測器と装置との間に分割されるシステム部品の慎重な選択によって)、殆どの汎用計測器を実施することができる。例えば、装置上にセンサ、アクチュエータ、検出及び/又は制御システムの幾つか又は全てを配置し、計測器上に共通の電気/光学/物理インタフェースを設けることができる。
【0055】
一実施形態では、装置は、センサだけでなく、フィードバック、制御、信号処理及び/又は較正情報を提供する対応するインタフェース電子回路も含む。装置に信号処理能力を組み込むことにより、自律及び/又は半自律動作が可能になる。そのような能力は、従来の機器のコスト及び/又はサイズがその使用を制限する多くの分野と低コストのアプリケーションにとって重要となる。本明細書に記載した低コストの小型計装システムは、ユーザ又は別の計測器に接続されているが、自律的に動作する独立した計測器として使用されてもよい。また、これらのシステムは、他の計測器と通信することによって半自律的に動作してもよい。単なる例ではあるが、半自律装置は、データを処理し、装置に接続されたセンサ及び/又はアクチュエータを動作させるが、コマンドを受け入れ、結果を接続された計測器に渡してもよい。
【0056】
通信機構部品
分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置600は、好ましくは、図6Aに示したように、装置600との通信を容易にする通信機構605を含むことが好ましい。通信機構605は、ユーザインタフェース又は計測器インタフェースの少なくともいずれかを備えてもよい。通信機構605は、(a)装置設定又は動作情報、(b)アプリケーション情報、(c)分析プロセスの一部分に関する情報、又は(d)ユーザに対する指示の内の1つ以上を送るように適応されてもよい。
【0057】
一実施形態では、通信機構605は、ユーザインタフェースを有し、(a)データハンドラ610、(b)計測器、(c)センサ、又は(d)アクチュエータの内の1個以上と通信することができる。装置600の通信機構605は、操作を支援する表示要素を含んでもよい。この場合、任意の適切な表示要素を使用することができる。例えば、LCD、有機発光ダイオード(OLED)、LED、並びにエレクトロルミネセント、蛍光及び白熱表示装置を使用できる。更に、表示要素は、例えば、熱の永続的又は非永続的変化や、電磁気、静電気、色、反射率、液体容積の変化等の観察可能なイベントを含むことができる。
【0058】
別の実施形態では、通信機構605は、装置600と計測器の間の任意の適切なインタフェースを有する計測器インタフェースを有する。適切なインタフェース機構の例には、電気接点、音響及び超音波震動、機械的、磁気的、無線、マイクロ波及び光エネルギーがある。装置と計測器又は別の装置との間の通信は、接触又は無接触インタフェース機構を必要とする。
【0059】
別の実施形態では、装置は、例えば、接触又は無接触インタフェースを介して通信するスマートカード電極モジュールを含む。例えば、図12A、図12E、図13A、及び図13Eは、チップカード電極モジュール1240及び1350をそれぞれ含む例示的な装置1200及び1300を示す。
【0060】
例示的な実施態様の詳細な説明
本発明の任意的様相によれば、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、一個以上のセンサ又はアクチュエータ部品に任意的に接続された少なくとも1個の集積回路部品を含むオンボードデータ取り扱い部品を含む。センサ又はアクチュエータ部品は、任意的に、(a)測定を行い、(b)分析プロセスの少なくとも一部分を制御し、(c)データ取り扱い部品を介した計測器へのフィードバックを可能にし、又は(d)信号コンディショニング要素を含むことができる。
【0061】
本発明の別の任意の様相によれば、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、スレーブ又はマスタ構成で動作することができる電子回路及び/又は集積回路を含むオンボードデータ取り扱い部品と、少なくとも1つの寸法が一般に約10ミリメートルより小さい(約1ミリメートルより小さくてもよい)流体取り扱い構造とを有する。単なる例ではあるが、そのような流体取り扱い構造は、側方流ストリップ(lateral flow strip)、チャネル、マイクロチャンネル、配管、ウェル、リザーバ、及び吸収材料を含む。
【0062】
1つの例示的な実施態様では、本開示による装置は、センサ及び/又はアクチュエータを一台以上の外部装置に接続するための電子回路及び/又は集積回路を含むオンボードデータ取り扱い部品を含む。例えば、図7は、計測器710に対してスレーブ構成で動作する消耗装置705動作を含むシステム700のブロック図を示す。消耗装置705は、メモリ706、ロジック及びデジタル及び/又はアナログ回路707及び708、並びにシステム708及び707のそれぞれ一部であるセンサ及びアクチュエータ部品も含むオンボードデータ処理回路を含む。消耗装置705の通信機構(図示せず)は、計測器710とのインタフェースを提供し、計測器710は、コンピューティング機能、ユーザインタフェース機能、並びに制御及び監視機能を実行する。
【0063】
図12A〜図12Eは、多層部品によって製造され、図7に示した消耗装置705と類似の構成を有する消耗装置1200の合成画像を示す。図12Aは、最も上のグラフィック及びインタフェース層1205を示し、図12Bは電気層1210を示し、図12Cは流体層1215を示し、図12Dは最下層1220を示し、図12Eは、組み立てられ状態での全ての層1225の平面図を示す。この例では、アナログ信号及び制御ライン1230は、装置上のセンサ及びアクチュエータ1235に直接接続されている。センサ及びアクチュエータ1235は、チップカード電極1240に接続され、このチップカード電極1240は、スマートカード電極モジュールと通信するときに計測器に接続される。スマートカード電極モジュール上には集積回路がある場合もない場合もある。
【0064】
別の例示的な実施態様では、本発明による装置は、センサ及び/又はアクチュエータを一台以上の外部装置に接続された信号処理及び制御要素に接続する電子回路及び/又は集積回路含むオンボードデータ取り扱い部品を含む。例えば、図8から図10は、制御システム及び/又はマイクロプロセッサ808,908及び1008の他に、検出部品806,906及び1006と、プロセスコントローラ807,907及び1007とを含むオンボードデータ取り扱い部品を含む消耗装置805,905及び1005を含むシステム800,900及び1000のブロック図を示す。消耗装置805,905及び1005の通信機構(図示せず)は、それぞれ計測器810,910及び1010とのインタフェースを提供する。
【0065】
図13A〜図13Eは、多層部品によって製造され図8に示した消耗装置805と類似の構成を有する消耗装置1300の合成画像を示す。図13Aは、最も上のグラフィック及びインタフェース層1305を示し、図13Bは電気層1310を示し、図13Cは流体層1315を示し、図13Dは最下層1320を示し、また図13Eは、組み立てられ状態での全ての層1325の平面図を示す。この例では、装置1300は、外部装置に対してスレーブ構成で動作し、この外部装置は、装置1300上に設けることができる他の電子部品(例えば、ロジック、プロセッサ、コントローラ、及びセンサ又はアクチュエータシステム)を制御するための外部コマンドを提供する。図13Aに示したように、装置1300は、4個の押しボタン1330を含むユーザインタフェースを有することができる。図13Bに示したように、装置1300は、また、データ取り扱い部品1345だけでなく流体ポート1340のまわりにセンサ1335を備えてもよく、データ取り扱い部品1345は、計測器及びチップカード電極モジュール1350にセンサフィードバックを提供する。
【0066】
更に別の例示的な実施態様では、本発明による装置は、自律動作のための電子回路及び/又は集積回路を含むオンボードデータ取り扱い部品を含む(即ち、本装置は、他の計測器及び/又は装置から独立に動作する)。例えば、図11に示した消耗装置1100は、ユーザインタフェース1130だけでなく、自律動作のために必要な検出システム1105、プロセスコントローラ1110、データ記憶機構1115、電源1120、及び制御システム1125を全て含むオンボードデータ処理回路を有する。
【0067】
図14A〜図14Eは、多層部品によって製造され且つ図11に示した消耗装置1100と類似の構成を有する消耗装置1400の合成画像を示す。図14Aは装置1400の最も上のグラフィック及びインタフェース層1405を示し、図14Bは電気層1410を示し、図14Cは流体層1415を示し、図14Dは最下層1420を示し、図14Eは、組み立てられ状態での全ての層1425の平面図を示す。この例では、装置1400は、オンボードマイクロプロセッサ1430、メモリ1435、ロジック1440、ユーザインタフェース1445、並びにセンサ及びアクチュエータ1455に接続されたアナログ信号コンディショニング1450を含む。
【0068】
図15A〜図15Eは、装置1400のものと類似の構成を有する装置1500の回路図を示す。当業者は、特定の部品並びに特定の部品値は、実例のためにのみ示されたものであり、装置1500が、他の部品及び/又は他の部品値を使用して実施できることを理解するであろう。装置1500は、図15Bに示したように、独立動作し且つ通信インタフェース1510を介して他の装置と通信することができる。装置1500は、図15Aに示したようなマイクロプロセッサ1530、メモリ1535及びロジック1536と、図15Eに示したようなセンサとアクチュエータに接続された(1550)アナログ信号コンディショニング1538並びにOLEDマトリクス1540を含む表示装置を含む、自律動作に必要なオンボードデータ処理回路を全て含む。装置1500は、図15Cに示したように電池駆動されるが、装置1500には、動作のための電力を供給するか又はマイクロプロセッサ1530をリセットしメモリ1535に直接アクセスする外部計測器が接続されてもよい。図16は、装置1600のユーザインタフェースが、OLEDマトリクス1540の代わりにLED表示1605を含むことを除き、装置1500のものと類似の構成を有する消耗装置1600の合成画像を示す。
【0069】
図17は、図11に示した消耗装置1100と類似の構成を有する例示的な装置1700を示す。装置1700は、側方流部品1705や、機能を提供するオンボードセンサ1715及び/又は回路1720を有するハウジング1710等の流体取り扱い部品を含んでもよい。単なる例ではあるが、サンプル入口1725に導電性センサを使用して、装置1700内へのサンプルの導入を検出し実験タイマーを始動させ、且つ検出ポイント又は検出ポイントを過ぎた箇所にある検査ストリップ1705の長さと幅に沿ってサンプルが適切に移動したことを保証することができる。装置1700は、更に、ユーザに実験の有効性に関する情報を提供する表示灯1730(又は、表示装置)と、他の装置及び/又は計測器と通信する通信機構とを含んでもよい。オンボードデータ取り扱い部品は、検査結果、日時、識別、製造、患者情報等の他の情報を記憶することもでき、アクセスを制限するか使用を防ぐために装置を使用不能にすることができる。また、そのような装置の感度と信頼性を高めるためにオンボード検出システムの一部として光学センサや他の電気センサを使用してもよい。
【0070】
本発明の別の様相によれば、識別以外の目的を含む様々な目的のために、RFIDシステムを装置部品と任意の適切な方法で一体化してもよい。単なる例ではあるが、本明細書に示した目的のために外部計測器との間でデータを通信するために、電気化学センサをRFトランスポンダに直接又はマイクロプロセッサ等のコントローラを介して間接的に接続してもよい。例示的な一実施態様では、RFID部品は、内部センサシステムと通信して装置又は検査の特性を監視することができる。例えば、図18は、センサ及び/又はアクチュエータ部品1810に接続されたプロセッサ及び制御モジュール1805を含むオンボードデータ処理回路を含む消耗装置1800のブロック図を示す。装置1800は、通信及び/又は電力供給1820のために使用されることがあるRFIDアンテナ1815を有する。
【0071】
本発明の別の様相によれば、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、プロトコル自動化、制御及び監視;アクセス及びセキュリティ制御;動作情報の取扱いデータ、結果、較正情報、製造データ、工場設定、アプリケーション情報、装置使用、ユーザ設定、サンプルデータ、日時情報、ロケーション情報、環境監視、他の品質管理及び品質保証情報のデータ処理等、様々な他の機能を実行する電子回路及び/又は集積回路を含むオンボードデータ取り扱い部品を含む。例えば、国際特許出願PCT/IB2006/003311は、計測器についてのアップグレード情報、動作データ、ソフトウェアアーキテクチャの内の全て又は一部を装置内に収容することができる機能を実行する例示的な電子回路及び/又は集積回路を示す。
【0072】
本発明の別の任意の様相によれば、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、ユーザインタフェース又は計測器インタフェースの少なくとも一方を有する通信機構を含む。
【0073】
幾つかの実施形態では、少なくとも分析プロセスの一部を実行する装置は、赤外線や音声(例えば、音声認識による命令)等のより複雑な対話の他に、ボタンの押動及び/又は試薬添加等の、任意の適切なユーザ対話を可能にするユーザインタフェースを有する通信機構を含む。例示的な実施態様では、装置は、ボタンを適正な操作順序で押す指示等、ユーザに動作情報を表示することができる要素を有するユーザインタフェースを有する。また、そのような装置は、実験の進行を内部的に監視して有効性を保証することができる。例えば、装置は、ボタンの押動を監視して、ボタンが正しい順序で押されたこと又は実験パラメータが指定範囲内にあることを保証することができる。
【0074】
図13A、図14A及び図16に示した消耗装置1300、1400及び1600は、例示的なユーザインタフェースを有する。本明細書に記載されているように、図13Aの装置1300は、4個の押しボタン1330を有するインタフェースを有し、ボタンの押動を登録し、データをユーザ表示のために別の装置に送り、一方、図14Aの装置1400は、押しボタンとOLEDグラフィカル表示を含むユーザインタフェース1445を有し、図16の装置1600は、ユーザに指示し及び/又はボタン押しを登録するために3個の三色LED表示素子を含むユーザインタフェース1605を有する。図19Aから図19Dは、図14Aから図14Eに示した装置1400のアプリケーションレベルでの例示的なプログラムフロー1900を示す。図20は、ユーザ入力を検出するためにキーパッドをスキャンするサブルーチン2000の例示的なプログラムフローを示す。
【0075】
幾つかの実施形態では、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、計測器と接続し、幾つかのケースでは計測器に指示を提供することができる計測器インタフェースを有する通信機構を有する。例示的な実施態様では、装置は、計測器が装置動作の進行を監視することができる。そのような特徴は、例えば、自動化されたシステム動作を支援するのに役立ち、例えば、ユーザのために現在のプロトコルを自動化し及び/又はユーザに対する指示を提供する際に有用なことがある。
【0076】
本明細書で述べるように、本発明による装置は、物理的、化学的、生化学的な処理、監視、分析等の検査機能とデータ記憶機能を含むがこれらに限定されない分析プロセスの少なくとも一部分を実行することができる。本発明による装置及びシステムにおけるデータの監視、制御、収集、記憶、操作及び/又は伝送は、実験中及び/又は他の時に行われてもよい。
【0077】
一実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、実験動作中と実験動作外の両方でその環境及び/又は内部機能を監視し及び/又は制御することができる。図21は、その環境条件を監視する装置の例示的なプログラムフロー2100を示す。この例では、環境条件が動作パラメータを超える場合は、警報を出し及び/又は装置を動作不能にすることができる。
【0078】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、内部品質管理監視を実行して外部検査の必要性を少なくすることができる。例えば、個別の装置を内部的に監視して、その結果を装置に記憶し及び/又はデータベースに送ることができる。そのような監視は、例えば、製造パラメータ、環境条件、及びオペレータ使用及び時間等の品質管理追跡に関する任意の適切なタイプのものでよい。図22は、実験が装置によって以前に行われていた場合又は試薬若しくはセンサが指定された許容範囲内でなくなった場合に、起動時に装置が実験を行わないようにするための装置の例示的なプログラムフロー2200を示す。
【0079】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、セキュリティアプリケーションを実行してもよい。例えば、特定の条件下で装置又は関連計測器に対するアクセス又は使用を制限する電子回路及び/又は集積回路が実装される。この事例では、データが間違って入力された場合、正しいアクセスコード若しくはユーザIDが提供されない場合、又は特定の動作期間(例えば、検査手順のクリティカルポイント前又はクリティカルポイント中)、アクセスが制限されるであろう。装置は、他との間に、例えば警告、データ検証、データ暗号化、ドングル保護機能等の他のセキュリティ機能を実行するように構成されてもよい。
【0080】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、特定の条件下でデータ、結果、ユーザインタフェース、又は装置の動作を変更する。例えば、特定の時間枠内で結果が使用されないか、読み出されないか、対話されない場合にその結果を読出し不能にする電子回路及び/又は集積回路が実装されてもよい。図23は、装置の製造後時間(age)を監視し、製造後時間が指定された保存寿命を超えたときに装置を使用不能する装置の例示的なプログラムフロー2300を示す。
【0081】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、遠隔監視及び/又は制御を実行することができる。例えば、装置は、長期間遠隔位置で環境監視に使用される。この事例では、乾式試薬バッテリを備えた装置を構成することができる。このバッテリは、バッテリのガルバーニ電池を濡らす水性サンプルの導入によって活性化し、それにより電気の導通と装置の活性化を可能にする。
【0082】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、単一又は複数のサンプリング周期にわたってデータを記憶してもよい。そのようなデータは、検査結果データ、製造データ、実験データ、ユーザデータ及び/又は他のデータを含むことができる。例えば、そのようなデータ記憶機能は、特に、外部計測器へのデータ転送なしに長期間にわたる装置とその履歴の追跡及び監視を可能にする。
【0083】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、検証又は較正手順の一部を実行してもよい。装置は、較正情報を提供し及び/又は例えばその内部電子回路、センサ及び/又はアクチュエータシステムに対して内部較正を行うことができる。また、装置は、例えば、較正情報を提供し及び/又は例えば計測器、電子回路、センサ及び/又はアクチュエータシステムの較正を外部から行ってもよい。一実施態様では、接続された計測器は、較正手順の一部として、抵抗負荷、電圧、及び/又は電流発生器等、装置の一定の既知の値を測定してもよい。別の実施態様では、装置は、接続された計測器によって使用するための、オンボードセンサの較正に関するデータをメモリに記憶してもよい。必要に応じて、接続された計測器は、較正情報を記憶し及び/又は装置の較正を実行してもよい。
【0084】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの一部分を実行する装置は、分散型ネットワーク(例えば、有線及び無線LAN、WAN、専用ネットワーク、イントラネット、インターネット等)の一部を構成し、例えば医療、工業及び民生診断、監視及び/又は制御アプリケーションを実行することがある。例えば、図24は、装置がLAN/WANを介して通信する分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置の例示的なネットワーク2400を示す。図25は、装置がインターネットで通信する分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置の例示的なネットワーク2500を示す。装置は、任意の適切な方法でネットワークと接続することができる。例えば、ネットワーク、即ちネットワークアクセスポイントに計測器を介するか又は直接的に接続することができる。一実施態様では、装置は、独立に動作し、互いに通信するか又はネットワーク上の別のポイントと通信してもよい。別の実施態様では、装置は、制御及び/又はデータ処理の一部又は全てが装置から遠隔的に実行される分散型計測器の一部として動作することができる。この構成の利点は、分散された低コストの高性能センサ素子が、一つ以上のネットワーク接続された計測器によって提供されるハイエンドなデータ処理及びGUIを与えることができることである。一実施形態では、装置はオンボードセンサを含む。
【0085】
例示的な実施形態では、本発明による装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行することができる。例えば、図26は、本発明による装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行する例示的な方法2600のプロセスフローを示す。段階2605で、サンプルが装置に導入される。例えば、サンプルは、DNA等の身体から取り出された生物質を備えた物質を含むことができ、又はサンプルは、環境、工業、農業、園芸、食品安全性、法医学、獣医学、医学、バイオセキュリティ、医薬、研究、識別、又は他の試料分析アプリケーションのための化学的又は生体サンプルを含むことができる。段階2610で、装置は、サンプルの検査を実行するように動作される。例えば、装置は、サンプルの様相を測定するセンサを含む。段階2615で、装置のデータハンドラは、検査と関連したデータを処理する。例えば、データハンドラは、検査と関連したデータを記憶又は処理する。段階2620で、装置の通信機構は、検査に関する通信を容易にする。例えば、通信機構は、検査が適切に行なわれたかどうか示す表示灯等の表示素子を有するユーザインタフェースを有する。通信機構は、検査の実行前、実行中又は実行後の任意の時間に検査に関する通信を容易にすることができる。
【0086】
この明細書(添付の特許請求の範囲を含む)全体を通して、特に文脈で必要とされない限り、語句「comprise」及び「comprises」や「comprising」等の変形は、記述した完全体(integer)若しくはステップ又は完全体若しくはステップのグループを含むが、他の完全体若しくはステップ又は完全体又はステップのグループを除外しないことを理解されよう。
【0087】
本明細書で使用される成分量、構成要素、反応条件等を表わす数は、全ての場合において用語「about」によって修正されるように理解されるべきである。
【0088】
述べた数値範囲とパラメータ、本明細書に提示した主題の幅広い範囲は近似値であるが、述べた数値はできる限り正確に示されている。しかしながら、どの数値も、本質的に、それぞれの測定方法で明らかになった標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を含む。
【0089】
本明細書内の先行技術の参照は、先行技術が共通の一般知識の一部を構成するという自認でもなくまた如何なる形の示唆でもなく、またそのように解釈されるべきでない。
【0090】
本発明をその好ましい実施形態に関して説明したが、当業者は、具体的に述べられていない追加、削除、変更、及び代替を、添付の特許請求の範囲に定義されている本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行うことができることを理解するであろう。そのような全ての変形と代替は、請求された本発明の範囲又はその均等の範囲内にある限り本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】全ての動作部品を含む再使用可能な計測器を含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図2】消耗装置上に配置された殆どの流体取り扱い部品を含む再使用可能な計測器を含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図3】例示的なチップカード計測システムを表わすブロック図である。
【図4】例示的なスマートカード計装システムを表わすブロック図である。
【図5】計測器と、データ記憶機能を有する取り外し可能な消耗装置とを含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図6A】本発明の一実施形態による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する例示的な装置を表わすハイレベルブロック図である。
【図6B】オプションのイネーブラ部品を含む例示的な装置のハイレベルブロック図である。
【図6C】例示的な電極接触スマートカードモジュールの平面図である。
【図6D】図6Cの例示的な電極接触スマートカードモジュールの断面図である。
【図7】一体化されたセンサ及び/又はアクチュエータとオプションのデータ記憶装置及び電源モジュールとを含む消耗装置と、それらの動作のための処理及び制御システムを提供する計測器とを含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図8】一体化されたセンサ及び/又はアクチュエータと処理及び/又は制御システム機能とを有する消耗装置と、システム動作とユーザインタフェースのための電力と通信を提供する計測器とを含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図9】一体化されたセンサ及び/又はアクチュエータと、処理及び/又は制御システム機能と、電源とを有する消耗装置を含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図10】一体化されたセンサ及び/又はアクチュエータと、処理及び/又は制御システム機能と、消耗装置との直接相互作用を可能にするユーザインタフェースとを有する消耗装置を含む例示的なシステムを表すブロック図である。
【図11】消耗装置に装置動作に必要な全ての部品が一体化された例示的な自律型消耗装置計装システムを表わすブロック図である。
【図12A】図7に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図12B】図7に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図12C】図7に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図12D】図7に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図12E】図7に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図13A】図8に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図13B】図8に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図13C】図8に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図13D】図8に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図13E】図8に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図14A】図11に示したシステムと類似の自律型計装システムである多層装置の合成画像を示す図である。
【図14B】図11に示したシステムと類似の自律型計装システムである多層装置の合成画像を示す図である。
【図14C】図11に示したシステムと類似の自律型計装システムである多層装置の合成画像を示す図である。
【図14D】図11に示したシステムと類似の自律型計装システムである多層装置の合成画像を示す図である。
【図14E】図11に示したシステムと類似の自律型計装システムである多層装置の合成画像を示す図である。
【図15A】図14A〜図14Eに示した装置と類似の自律装置を表す回路図である。
【図15B】図14A〜図14Eに示した装置と類似の自律装置を表す回路図である。
【図15C】図14A〜図14Eに示した装置と類似の自律装置を表す回路図である。
【図15D】図14A〜図14Eに示した装置と類似の自律装置を表す回路図である。
【図15E】図14A〜図14Eに示した装置と類似の自律装置を表す回路図である。
【図16】図14A〜図14Eに示した多層装置と類似しているが、ユーザに視覚的フィードバックを提供する3つの発光ダイオード(LED)を有する例示的な装置の合成画像である。
【図17】電子回路、センサ及び側方流部品を含む例示的な装置を表わす図である。
【図18】RFID、電子回路及びセンサ部品を含む例示的な装置を表わす図である。
【図19A】図14A〜図14Eに示した装置の例示的なアプリケーションプログラムフローを示す図である。
【図19B】図14A〜図14Eに示した装置の例示的なアプリケーションプログラムフローを示す図である。
【図19C】図14A〜図14Eに示した装置の例示的なアプリケーションプログラムフローを示す図である。
【図19D】図14A〜図14Eに示した装置の例示的なアプリケーションプログラムフローを示す図である。
【図20】キーパッドを監視して実験の有効性を保証する例示的なサブルーチンのプログラムフローを示す図である。
【図21】装置が特定条件下で使用されないことを保証するために保管と輸送中に装置を監視する例示的なサブルーチンのプログラムフローを示す図である。
【図22】装置部品の内部品質を監視し、特定条件下で装置を使用不能にする例示的なサブルーチンのプログラムフローを示す図である。
【図23】装置の製造後時間を監視し、特定の条件下で装置を使用不能にする例示的なサブルーチンのプログラムフローを示す図である。
【図24】装置の例示的な分散型ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を示す図である。
【図25】インターネットに接続された装置の例示的な分散型ネットワークを示す図である。
【図26】本発明による装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行する例示的な方法のプロセスフローを示す図である。
【符号の説明】
【0092】
600 装置
605 通信機構
610 データハンドラ
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、分析プロセスの少なくとも一部分を実行するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の考察では、特定の構造及び/又は方法について述べる。しかしながら、以下の参照は、そのような構造及び/又は方法が先行技術を構成することを認めるものであると解釈されるべきではない。出願人は、そのような構造及び/又方法が先行技術に入らないことを実証する権利を明示的に留保する。
【0003】
多くの様々な構成の計測器が公知である。例えば、特定のタイプの計測器は、実験を制御するか、又は検査している環境、ユニット又は材料から情報を収集する。そのような計測器には、単なる例ではあるが、デジタルマルチメータ、オシロスコープ、DNAシーケンサ、圧力センサ、温度センサ、pHセンサ等がある。
【0004】
これまで、計装は、遠心分離機や分光光度計等の単一機能に特化され手動操作される個別の計測器の使用から、複数プロセスを統合する計測システムまで開発されてきた。そのような複数プロセスの計測器は、一般に、個々の計測器を操作するためにユーザが複雑な複数ステップの手順を手動で実行することを必要とする。一部の例では、コストを削減し且つ生産性を高めるために、個別の計測システムが組み合わせられ自動化されてきた。そのような組み合わされた計測器の例には、大きな液体取り扱いロボットワークステーションの統合がある。図1は、全ての動作部品(例えば、ユーザインタフェース、CPU/制御システム、検出器システム、プロセスコントローラ、流体取り扱い、データ記憶装置、及び電源モジュール)を含む完全に再使用可能な計測器110を有する例示的なシステム100のブロック図を示す。
【0005】
サンプルの相互汚染を減らすために、幾つかの計測器の決められたサンプル取り扱い部品、例えば配管系や流体容器等は、多くの応用例では、プラスチック管、ウェルプレート、遠心分離管等の等の使い捨て部品と置き換えられてきた。
【0006】
小型化の多数の利点によって、計測部品を統合するための微小規模システムの開発に対する関心が高まった。特に、自動化、再現性、速度、コスト及びサイズの点で従来の実験装置よりも優れた性能改善を達成することができる。
【0007】
高分子ベースのマイクロ流体部品は、計測システム内の単純な使い捨て部品用のシリコンに対するコスト効果の高い代替品として開発された。しかしながら、そのようなシステムは、外部から駆動される流体取り扱い部品、センサ及びアクチュエータを含むため、複雑さと集積度に制限があった。特許文献1、2、3、及び特許文献4及び5は、そのようなシステムの実施態様を示す。図2は、流体取り扱い部品を除く全ての動作部品(例えば、ユーザインタフェース、CPU/制御システム、検出器システム、プロセスコントローラ、データ記憶装置及び電源モジュール)を含む再使用可能な計測器210を含み、流体取り扱い部品が取り外し可能な消耗装置205上に配置された例示的なシステム200のブロック図を示す。
【0008】
特許文献6、7、及び8に記載されているような、外部計装と接続するオンボードセンサとアクチュエータを内蔵する高分子ベースのマイクロ流体装置も開発された。そのような装置の制限には、信頼性、コネクタに対するインタフェースに関連する問題、及び長い相互接続と関連した問題(例えば、電磁干渉と感受性、回線インピーダンス、実装、及びデバイスサイズ)がある。
【0009】
メモリモジュールと、場合によっては個人識別、セキュリティ及び支払いのアプリケーションに使用するための中央処理装置(CPU)とを含むスマートカード高分子装置が既知である。そのようなスマートカードの例は、国際標準化機構からのISO7816及びISO7501規格(識別カード用)、ISO14443、ISO10536及びISO15693規格(RFIDカード用)、並びにモバイル通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Telecommunications)規格からのGSM11.11で規定されている。スマートカードは、内蔵するチップのタイプと、外部計測器との通信に使用するインタフェースのタイプにより分類することができる。一般に、メモリ専用スマートカード、ワイヤードロジックスマートカード及びマイクロコントローラベースのスマートカードを含む、提供する機能によって分けられたスマートカードと関連付けられた3つのタイプのチップがある。
【0010】
メモリ専用スマートカードは、シリアルの保護されたメモリカードを含む。そのようなカードは、磁気ストライプカードと似た方法でデータ記憶機能を提供するが、磁気カードより大きいデータ記憶容量を有し低コストの読み取り装置に使用することができる。しかしながら、メモリ専用スマートカードは、ロジックを含まず計算を実行せず、単純にデータを記憶し、幾つかのカードにはデータ保護機能もある。
【0011】
ワイヤードロジックスマートカードは、カードメモリとその内容に対しての認証アクセス及び暗号化を提供するロジックベースの状態機械を含む。ワイヤードロジックスマートカードは、複数アプリケーションをサポートする静的ファイルシステムを有し、これはメモリ内容に対するオプションの暗号化アクセスを備えるが、このようなカードと関連するコマンドセットとファイル構造は、カードの集積回路(IC)を設計変更しないと変更することができない。図3は、ロジック及びデータ記憶装置を含むチップカード305と接続する計測器310を含む例示的なシステム300のブロック図を示す。
【0012】
一般に「スマートカード」と呼ばれるマイクロコントローラスマートカードは、オペレーティングシステムと共にマイクロコントローラを含む。マイクロコントローラは、ロジックを実行し、計算を行い、そのオペレーティングシステムに従ってデータを記憶し、オンボードメモリは何度も更新することができる。図4は、CPU及びデータ記憶機構を含むスマートカード405と接続する計測器410を含む例示的なシステム400のブロック図を示す。
【0013】
これらの全てのタイプのスマートカードは、電気接続がどのように実現されるかによって接触又は無接触インタフェースとして分類することができる外部計装インタフェースを動作させる必要がある。スマートカードは、2つの別々のチップ(「複合カード」と呼ばれることがある)又はデュアルインタフェースチップを使用することによって両方のタイプのインタフェースを提供することができる。
【0014】
内部電源を備えたスマートカードは公知であり、そのようなカード用の薄膜バッテリは現在開発中である。内部電源を備えたスマートカードは、バックアップ用等の記憶装置について言及されてきた。例えば、特許文献9は、揮発性メモリの使用を可能にするフィールドプログラマブルスマートカード用のツインバッテリ構成について言及している。
【0015】
また、自律動作用のスマートカード装置も既知である。例えば、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)と対話要素を内蔵する「スーパースマートカード」が、既に示されており、一般に、マイクロプロセッサ、メモリ、バッテリ、液晶ディスプレイ(LCD)、及びメンブレンキーパッド部品を内蔵する。これらの装置は、標準的なチップ及びスマートカードよりも優れた機能を持つが、どれも、センサ若しくはアクチュエータ制御又は流体部品の統合について示したものではない。
【0016】
幾つかのセキュリティアプリケーションに使用されるオンボード生体指紋センサインタフェースを備えたスマートカードが公知である。例えば、特許文献10は、スマートカードに挿入される指紋センサモジュールについて述べており、特許文献11は、メモリ、マイクロプロセッサ、入出力(I/O)及び指紋生体センサ部品を有するスマートカードについて述べている。特許文献12は、データを測定するための内部センサ又は外部センサに接続された生体検出用のより一般的なスマートカードについて述べているが、この装置は、アクチュエータ動作、センサ制御又はフィードバックに対応できないので、装置の機能は、基本的なセンサデータ収集に限定される。
【0017】
特許文献13は、センサシステムの一部として働くスマートカードの別の例を述べている。スマートカードは患者の心電図(ECG)装置に接続され、その結果、ECGデータは収集されてカードに記憶され、その後、カードが監視・処理用の外部機器に送られる。この構成は、ECGデータの測定にしか適用できないという点で限定され、インタフェース電子回路の一部がカードに搭載されているが、カードは取得したECGデータを記憶するだけである。
【0018】
更に、特許文献14は、内部流体チャネルと直接接触する半透膜を有する電極を備えたブランクのスマートカードチップキャリモジュールの使用について言及している。しかしながら、この装置は、センサ又はアクチュエータ部品に接続されたオンチップ電子回路も集積回路も提供せず、極めて限られた自動化と外部計測器との統合しか可能にしない。特許文献15は、スマートカード電極モジュール上のセンサチップについて言及しており、シリコンセンサチップは、マルチプレクサと増幅器を備えたそれ自体の一体型電極アレイを含み、またセンサチップは、流体にさられた感知領域と、スマートカード電極モジュールと関連付けられた電気接続とを有するように封止されている。しかしながら、特許文献15に記載されたシステムはやはり、特許文献16と同じように、スマートカードインタフェースにセンサチップが直接接続されたこの単一のアーキテクチャに限定される。
【0019】
「スマートラベル」と呼ばれる低コストの使い捨て無線識別(RFID)ラベルが監視用のセンサ回路と組み合せられた。例えば、特許文献17は、読み取り装置を介して無線でセンサデータを取得し、そのデータを処理する別の計測器と通信するRFIDベースのセンサネットワークについて言及している。また、特許文献18は、製品のライフサイクル中の動作履歴を識別し、追跡し、取得するトランシーバ、センサシステム及びインタフェースを有するRFIDシステムについて言及している。これらの装置構成は両方とも、RFIDセンサシステムに問い合わせを行うと共に電力を提供する外部読み取り装置に応答し、また外部システムによって処理するためにセンサ及びRFIDデータだけを提供するように動作が限定される。更に、特許文献19は、腐敗し易い物品の新鮮さ(即ち、保存寿命)を決定するための時間と温度を監視することに限定されるRFIDセンサシステムについて言及している。この装置は、監視機能を実行するために省電力状態から定期的に復活することができるが、問い合わせに応じて外部装置への通信をやはり必要とする。
【0020】
メモリ部品が、計装システム用の高分子ベースのマイクロ流体部品に組み込まれ、制御と監視は全て外部計測器によって提供される。図5は、データ記憶機能を有する取り外し可能な消耗装置505上に配置された流体取り扱い部品を除く、全ての動作部品(例えば、ユーザインタフェース、CPU/制御システム、検出器システム、プロセスコントローラ、及び電源モジュール)を含む例示的な計測システム500のブロック図を示す。
【0021】
例えば、特許文献20は、読み書き可能なメモリを備えたチップカード上の取り外し可能なバイオチップについて記述しているが、流体又はオンチップセンサ又はアクチュエータ間の直接インタフェースを提供しない。従って、この構成は、メモリ動作だけを実行し、外部計測器で処理するために流体部品を取り外されなければならない。同様に、特許文献21、22及び23、並びに特許文献24及び25は、メモリ部品を含むマイクロ流体システムについて記述しているが、これらの装置は、メモリベースの回路部品だけを内蔵し、装置上に自己動作機能や電子センサ又は流体システムインタフェースを含んでいないという点で制限される。従って、そのような装置は、外部計測器と接続されて動作しなければならず、従って関連した相互接続問題により制限される。更に、そのような装置は、自律動作或いは半自律動作を行うことができず、センサ及び/又はアクチュエータの監視、制御、フィードバック又は信号増強を提供することができない。
【特許文献1】米国特許第6,900,889号明細書
【特許文献2】米国特許第6,810,713号明細書
【特許文献3】米国特許第6,408,878号明細書
【特許文献4】米国特許出願公報2004/209354A号明細書
【特許文献5】米国特許出願公報2002/0148992A1号明細書
【特許文献6】米国特許第6,073,482号明細書
【特許文献7】米国特許第6,896,778号明細書
【特許文献8】米国特許第6,103,033号明細書
【特許文献9】米国特許第6,854,657号明細書
【特許文献10】米国特許第6,848,617号明細書
【特許文献11】米国特許第6,325,285号明細書
【特許文献12】国際公開第00161638A1号パンフレット
【特許文献13】米国特許第6,454,708号明細書
【特許文献14】米国特許第6,896,778号明細書
【特許文献15】米国特許出願第2005/0031490号明細書
【特許文献16】米国特許第6,896,778号明細書
【特許文献17】米国特許出願公報2005/0088299明細書
【特許文献18】米国特許出願公報2005/174236明細書
【特許文献19】米国特許出願公報2005/0248455明細書
【特許文献20】米国特許出願公報2004/0248318明細書
【特許文献21】米国特許第6,153,085号明細書
【特許文献22】米国特許出願公報2002/155033A1号明細書
【特許文献23】米国特許出願公報2005/0019213号明細書
【特許文献24】国際公開第2003/082730A号パンフレット
【特許文献25】国際公開第2004/112946号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0022】
一実施形態では、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、装置との通信を容易にする通信機構と、分析プロセス及び/又は装置のデータを処理するデータハンドラとを含む。別の実施形態では、装置は、消耗装置及び/又はマイクロ流体装置である。
【0023】
別の実施形態では、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、装置との通信を容易にするように構成された通信機構と、分析プロセス及び/又は装置に関する少なくとも1個のセンサ又はアクチュエータと、取得したデータを処理するように構成されたデータハンドラと含む消耗装置を含む。
【0024】
別の実施形態では、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、装置との通信を容易にするように構成された通信機構と、少なくとも1個のサンプル保存又は取り扱い要素と、取得したデータを処理するように構成されたデータハンドラとを含む消耗装置を含む。
【0025】
別の代替の実施形態では、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、装置との通信を容易にするように構成された通信機構と、分析プロセスのデータを処理するように構成されたデータハンドラとを有するマイクロ流体装置を含む。
【0026】
一実施形態では、装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行する方法が、(a)装置にサンプルを導入する段階と、(b)装置のデータハンドラを使用して検査と関連したデータを処理する段階と、(c)装置の通信機構を使用して検査に関する通信を容易にする段階とを含む。別の実施形態では、該方法は、消耗装置及び/又はマイクロ流体装置を使用して実行される。
【0027】
本開示の他の目的と利点は、類似の要素を指すために類似の参照数字が使用された添付図面と共に、好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
概要
図6Aは、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する例示的な装置600を示す。本明細書で使用されるとき、語句「分析プロセスの一部分」は、データ記憶機能、サンプル保存機能、並びに物理的、化学的及び/又は生化学的な処理、監視及び/又は分析等の検査機能を含むがこれらに限定されない、装置600によって実行することができる任意の適切な機能を指す。
【0029】
一実施形態では、装置600は、消耗装置(consumable device)を含むことができる。本明細書で使用されるとき、用語「消耗(consumable)」は、1回の使用又は定義可能な一連の使用(例えば、連続的な血糖測定等)の後で消耗するか又は使い切られる装置を指す。一般に、消耗装置は、そのような使用が完了した後で破棄されるか、後で参照するために保管される(例えば、法科学の分野で)。別の実施形態では、装置600は、マイクロ流体装置を含むことができる。本明細書で使用されるとき、用語「マイクロ流体」は、少なくとも一つの寸法が約1ミリメートルより小さい構造物内で行われる流体取り扱い、操作又は処理を指す。更に他の実施形態では、マイクロ流体装置は、非スマートカード形式の電極を有し、また一個以上のセンサを有することもできる。
【0030】
更に他の実施形態では、装置は、スマートカード電極と類似の形式の電極を有することができる。電極は、任意の適切なタイプのものでよく、例えば、電極は、ISO7816−2仕様の電極チップキャリアモジュールの寸法に適合していてもよい。図6Cは、例示的な6電極接触612のスマートカードモジュール614の平面図を示し、図6Dは、図6Cに示したモジュール614の断面図を示す。一般に、電極612は、高分子キャリア層625の両側に金を被覆した導電層615及び620を有することができ、図6Dに示したようにビア630によって接続されてもよい。モジュール614の一方の面は、封止されたシリコン集積回路635を含むことができ、モジュール614全体は、接着剤640によってプラスチックハウジング645に接合することができる。他の実施形態では、装置は、スマートカード電極形式以外の形式で電極を内蔵することができる。
【0031】
装置600は、分析プロセスのデータを処理するように構成されたデータハンドラ610を含んでもよい。データハンドラは、任意の適切な形態をとることができる。一実施形態では、データハンドラは、アナログコンディショニング回路、デジタル回路、メモリ及びCPUを含むがこれらに限定されない電子回路及び/又は集積回路を含む。更に、データハンドラは、データの監視、制御、収集、記憶、操作又は伝送を含むがこれらに限定されない任意の必要なデータ取り扱い機能を実行することができる。本明細書で使用されるとき、用語「データ」は、任意の形態の任意の有用な情報を指す。例えば、データは、電磁気、視覚、アナログ、デジタル、音声等である。
【0032】
必要に応じて、図6Bに示したように、装置600は、イネーブラ611を含んでもよい。イネーブラ611は、データハンドラ610に結合されていてもいなくてもよい。イネーブラ611は、分析プロセスの一部分と見なすことができる。例えば、イネーブラ611は、他の要素間で、サンプル相互作用要素、サンプル保存媒体(例えば、吸収媒体、ブリスターパック、ウェル等)、又はマイクロ流体要素を含んでいてもよい。
【0033】
装置600は、また、装置600との間の通信を可能にするように構成された通信機構605を含んでもよい。装置600は、ユーザ/人、計測器、別の装置、及びネットワークを含むがこれらに限定されない任意の適切なものと通信することができる。一実施形態では、通信機構605は、入力(例えば、押しボタン、音声/音認識、振動認識、リードスイッチ、キャパシタンス等)と、出力(例えば、OLED、LCD、変色、他の視覚的表示機構等)を備えることができるユーザインタフェースを有する。一実施形態では、通信機構605は、例えば、電極又はスマートカード電極モジュール等を含むことができる計測器インタフェースを有する。通信機構605は、電磁波(物理接続を介するかどうかに関係なく)、音声、光、接触(例えば、ユーザがボタンを押すことによって)、及び圧力を含むがこれらに限定されない任意の適切な手段を介して通信することができる。
【0034】
装置600は、更に、例えば、サンプルを保管し及び/又は処理する部品、パラメータを測定するセンサ(例えば、生体センサ)、アクチュエータ(例えば、分析プロセスの少なくとも一部分を制御する)、コントローラ、フィードバック経路、信号コンディショニング要素、及びRFID部品等の任意の他の適切な部品を含むことができる。
【0035】
装置600は、高分子、金属、紙、ガラス、又は複合材料を含むがこれらに限定されない任意の適切な材料から作成することができる。複合材料には、例えば、高分子、金属、セラミック、紙又はシリコン材料を含む。一実施形態では、装置600は、実質的に非シリコン材料からなる。別の実施形態では、装置600は、高分子又は複合材料を含む。
【0036】
装置600は、約100mmx150mmx20mmより小さい寸法を有することができる。別の実施形態では、装置600は、約70mmx120mmx10mmより小さい寸法を有することができる。更に実施形態では、装置600は、約60mmx90mmx5mmの寸法を有することができる。更に別の実施形態では、装置600は、ほぼクレジットカードサイズの寸法を有することができる。
【0037】
装置600は、外部から電力供給してもよく任意の適切な手段を使用して内部で電源供給してもよい。装置に内部で電力供給するために、例えば、バッテリ、内部ガルバーニ電池、バイオメトリック、容量性、誘導性、動力学、圧電、及び太陽エネルギー取入れ/貯蔵手段を使用することができる。
【0038】
分析プロセスの一部分を実行する装置及びそのような装置を使用する方法の詳細を以下に説明する。説明は、例示的な実施形態によるものであり、本発明はこの実施形態に必ずしも限定されない。
【0039】
データハンドラ部品
図6Aに示したように、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置600は、分析プロセスのデータを処理するためのデータハンドラ610を含んでもよい。一実施形態では、データハンドラ610は、個別部品及び/又は集積回路部品を使って実現された一個以上のアナログ、デジタル、電力、無線周波数(RF)及び/又はマイクロ波回路を含むがこれらに限定されない電子及び/又は集積回路素子を含む。例えば、単純なデータハンドラ610は、計測器に接続されたセンサを測定し制御することができるアナログ回路を含む。この場合、データハンドラ610は、計測器に接続するための装置600上のコネクタで終端する信号コンディショニングを提供する演算増幅器集積回路に対するフォトトランジスタインタフェースを含んでもよい。
【0040】
別の実施形態では、データハンドラ610は、マイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを内蔵する集積回路を含むがこれに限定されない様々な計算要素を含むことができる。この場合、集積回路は、例えばLinux、Microsoft Windows(登録商標)、PC/SC、OCF及びJava(登録商標)の各種バージョン及び派生物のオペレーティングシステムを含むことができる。
【0041】
別の代替の実施形態では、データハンドラ610は、計測器と別の装置を含むがこれらに限定されない外部装置に対して独立に動作し及び/又は接続することができる電子回路及び/又は集積回路を含む。この実施形態では、データハンドラ610は、装置600の使用前、使用中又は使用後にユーザ又は計測器の対話を可能にする。例えば、データハンドラ610は、装置履歴、使用、有効期限、製造、プログラムセキュリティ、動作セキュリティ、ユーザプロフィール、較正、結果、ユーザ指示、計測器指示又はパラメータ、装置使用及び/又は有効期限の監視、試薬又は部品の機能、ユーザ対話、装置動作パラメータ、環境条件、位置情報、及び装置動作進行の内の1つ以上に関するデータを含むがこれらに限定されない有用なデータを提供することができる。
【0042】
別の具体的な実施形態では、データハンドラ610の電子回路及び/又は集積回路は、「スレーブ」構成で動作してもよく、この場合、装置600は、装置600を制御する外部計測器又は別の装置とは接続される。例えば、図3と図4はそれぞれ、計測器310及び410からの外部コマンドに応じてスレーブ構成で動作することができる例示的なチップカード305とスマートカード装置405を示す。
【0043】
別の実施形態では、データハンドラ610の電子回路及び/又は集積回路は、「マスタ」構成で動作することができ、この場合、装置600は、独立動作及び/又は意志決定が可能であり及び/又は他の装置との通信を制御することができる。例えば、図11は、独立動作することができる自律型装置である例示的な装置1100を示す。図8から図10は、外部計測器810、910及び1010に接続されマスタ構成で動作することもできる例示的な装置805,905及び1005を示す。
【0044】
装置へのデータ取り扱い部品の統合は、局所化されたデータの制御、監視、処理及び/又は記憶を可能にして、使用を単純化し、計装のサイズを縮小し、コストを削減し、再現性、信頼性、性能、安全性、セキュリティ及び品質管理を改善する。更に、現行の検査手順のコスト、サイズ及び複雑さがかなり大きくなる可能性のあるポイントオブテストアプリケーション(point-of-test application)を含む多くのアプリケーションで検査コストを削減することができる。
【0045】
オンボードデータ取り扱い部品は、例えば、化学的比色反応の代わりにLEDや出力を提供する等、改善された信号応答を提供することによって、ユーザ操作を単純化することができる。また、操作を部分的又は完全に自動化するか又はデータを計測器に装置機能の指示の形で提供することによって、ユーザ操作を単純化することができる。また、データの記憶を可能にすることによってユーザ操作を単純化することができ、これにより、ユーザプロファイリング、自動化の改善、操作の単純化が可能になる。
【0046】
オンボードデータ取り扱い部品は、計装のサイズとコストを小さくすることができる。例えば、装置上の回路を使用することにより、装置への機能の統合が可能になり、それにより計装要件が減少し、その結果、計装のサイズが小さくり、場合によっては計測器が全く不要になる。更に、計装設計を単純化し動作を自動化する機能を備えたデータ取り扱い部品を使用することによって、計測器の費用及び計測器の操作と関連したコストを削減することができる。
【0047】
オンボードデータ取り扱い部品は、例えば、装置品質管理(QC)を改善し、センサ及びアクチュエータ性能を高め、実験条件とユーザ対話を監視することによって、再現性を改善することができる。
【0048】
オンボードデータ取り扱い部品は、性能を改善することもできる。例えば、局所化されたフィードバック、制御及び信号コンディショニングを使用することにより、センサ及び/又はアクチュエータの性能を改善することができ、且つ信号応答を高め部品の電磁干渉と感受性を小さくすることによって相互接続問題を克服するのに役立つ。また、オンボード較正及び検証手順を実施して、センサ性能を特徴づけし及び/又はセンサ結果を調整することにより、システム応答を改善することができる。更に、オンボードデータ取り扱い部品は、計測器及び/又は他の装置間のデータ転送のために装置間の通信を可能にすることができる。装置間で通信プロトコルを使用することにより、適正な信号伝送が改善され、単一接続を介して複数値の伝送が可能になる。そのような通信プロトコルによって、複数のパラメータ用に複数のラインを必要とすると共に電磁干渉に弱い、個々の接続を介して生のセンサ信号を伝送する従来の伝送に依存しなくてもよくなる。通信プロトコルの例には、RS232、I2C、SPI、USB、ISO14443、イーサネット(登録商標)、TCP/IP、GSM、GPRS及びニアフィールド通信を含むがこれらに限定されない。
【0049】
オンボードデータ取り扱い部品は、例えば、特定の条件下で警告を出すか装置の動作パラメータを変更することによって、ユーザの安全性を改善することができる。そのような機能はQC監視を可能にする。そのような監視は、(例えば、製造パラメータの)QC追跡、部品状態、環境条件、オペレータの使用、及び保存寿命を含むがこれらに限定されない装置の履歴状態又は現在状態に関することができる。例えば、QC監視を使用して、装置が汚染して動作許容範囲から外れた場合、又は実験中に動作条件を超えた場合(例えば、検査プロトコルが守られない場合)に、検査を不能にすることができる。更に、製造データ、実験条件、結果、及び/又は装置に関する他の関連データ等のパラメータを記憶することにより、装置に記録を維持することによって多くのアプリケーションのための追跡とトレーサビリティーを単純化することができる。データハンドラは、装置及び/又は外部計測器上でQC機能を実行して、外部検査の必要を減らし且つ装置の信頼性とその実験動作を改善することができる。
【0050】
オンボードデータ取り扱い部品は、例えば、データへのアクセスを制限し、装置又は外部計測器の許可された操作を保証し、また装置製造業者に製品セキュリティを提供することによって、ユーザセキュリティを改善することができる。例えば、装置又は計測器へのアクセス又は使用は、特定の条件下(例えば、データが正確に入力されていない場合)又は特定の動作期間(例えば、検査手順におけるクリティカルポイント前の又はそのクリティカルポイント中)では制限されてもよい。警報システム、データ検証、暗号化、ドングル保護等の他のセキュリティ機能が実施されてもよい。国際特許出願PCT/IB2006/003311は、実施することができる例示的な製品セキュリティ機能について言及している。
【0051】
オンボードデータ取り扱い部品は、ファームウェア/ソフトウェア及びハードウェアアップグレードを装置から自動的にインストールすることを可能にし、その結果、装置は、外部計測器のためのアップグレードのソースの役割をする。そのようなアップグレードは、一般に、ディスク媒体上の新しいソフトウェアバージョン又はサービスパックとして提供されるが、アップグレード媒体の頻繁な配布と関連するコスト及びユーザインストールと関連する問題のために、あまり頻繁には提供されない(即ち、主要な修正/アップグレードのみ)。更に、ワールドワイドウェブを介して遠隔で実行できるインストレーションアップグレードもあるが、これは、計測器が適切なネットワークに接続されている場合だけである。
【0052】
従って、装置にアップグレード情報の一部又は全てを提供することによってアップグレードプロセスを自動化することができ、他の媒体からアップグレードソフトウェアをインストールする必要がなくなる。その結果、ユーザ操作が簡略化され、アップグレード媒体の生産及び配布と関連したオーバーヘッドコストが削減される。例えば、従来の計測器固有のハードウェア及びソフトウェアの特定の部分を装置に直接組み込んでもよい。このようにして、計測器のダウンタイム、輸送の困難性、及び計測器ハードウェア又はソフトウェアの手動アップグレード又は置き換えと関連したコストなしに、アップグレードされた機能を使用可能にする新しい装置を簡単に提供することができる。
【0053】
汎用計測器の手法
本明細書で述べる装置に通信機構とデータハンドラを組み込むことにより、装置と計測器間の高度な交流を可能にすることができる。一実施形態では、計測器は、通信している装置から指示を受け取り処理する指示モジュールを含むことができる。この構成により、装置は、(例えば米国特許第6,495,104号と国際特許出願PCT/IB2006/003311による情報を含む)その機能に関する情報を計測器に提供することができる。装置機能に関する情報を提供することによって、「汎用」又は「万能」計測器の利用が可能になり、1つの計測器を種々様々なアプリケーションに使用することができ、装置は、計測器にアプリケーション固有のデータを提供したり、計測器上のどのデータを使用すべきかを示したりすることができる。
【0054】
一実施形態では、計測器は、その内部動作(データの取得、センサとアクチュエータの制御、収集チャネルの選択、ポンピング、弁の切り換え、温度の設定)を実行するプログラムコード並びにプログラムフロー及びGUIテンプレートを含むことができる。装置は、特定のアプリケーションのためにプログラムフローとGUIテンプレートを構成することによって機器動作を可能にするデータを提供することができる。この手法により、単一の計測器が様々なアプリケーションのための分析を行なうことができる。この手法が、慎重なシステム統合と組み合わされたとき(即ち、計測器と装置との間に分割されるシステム部品の慎重な選択によって)、殆どの汎用計測器を実施することができる。例えば、装置上にセンサ、アクチュエータ、検出及び/又は制御システムの幾つか又は全てを配置し、計測器上に共通の電気/光学/物理インタフェースを設けることができる。
【0055】
一実施形態では、装置は、センサだけでなく、フィードバック、制御、信号処理及び/又は較正情報を提供する対応するインタフェース電子回路も含む。装置に信号処理能力を組み込むことにより、自律及び/又は半自律動作が可能になる。そのような能力は、従来の機器のコスト及び/又はサイズがその使用を制限する多くの分野と低コストのアプリケーションにとって重要となる。本明細書に記載した低コストの小型計装システムは、ユーザ又は別の計測器に接続されているが、自律的に動作する独立した計測器として使用されてもよい。また、これらのシステムは、他の計測器と通信することによって半自律的に動作してもよい。単なる例ではあるが、半自律装置は、データを処理し、装置に接続されたセンサ及び/又はアクチュエータを動作させるが、コマンドを受け入れ、結果を接続された計測器に渡してもよい。
【0056】
通信機構部品
分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置600は、好ましくは、図6Aに示したように、装置600との通信を容易にする通信機構605を含むことが好ましい。通信機構605は、ユーザインタフェース又は計測器インタフェースの少なくともいずれかを備えてもよい。通信機構605は、(a)装置設定又は動作情報、(b)アプリケーション情報、(c)分析プロセスの一部分に関する情報、又は(d)ユーザに対する指示の内の1つ以上を送るように適応されてもよい。
【0057】
一実施形態では、通信機構605は、ユーザインタフェースを有し、(a)データハンドラ610、(b)計測器、(c)センサ、又は(d)アクチュエータの内の1個以上と通信することができる。装置600の通信機構605は、操作を支援する表示要素を含んでもよい。この場合、任意の適切な表示要素を使用することができる。例えば、LCD、有機発光ダイオード(OLED)、LED、並びにエレクトロルミネセント、蛍光及び白熱表示装置を使用できる。更に、表示要素は、例えば、熱の永続的又は非永続的変化や、電磁気、静電気、色、反射率、液体容積の変化等の観察可能なイベントを含むことができる。
【0058】
別の実施形態では、通信機構605は、装置600と計測器の間の任意の適切なインタフェースを有する計測器インタフェースを有する。適切なインタフェース機構の例には、電気接点、音響及び超音波震動、機械的、磁気的、無線、マイクロ波及び光エネルギーがある。装置と計測器又は別の装置との間の通信は、接触又は無接触インタフェース機構を必要とする。
【0059】
別の実施形態では、装置は、例えば、接触又は無接触インタフェースを介して通信するスマートカード電極モジュールを含む。例えば、図12A、図12E、図13A、及び図13Eは、チップカード電極モジュール1240及び1350をそれぞれ含む例示的な装置1200及び1300を示す。
【0060】
例示的な実施態様の詳細な説明
本発明の任意的様相によれば、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、一個以上のセンサ又はアクチュエータ部品に任意的に接続された少なくとも1個の集積回路部品を含むオンボードデータ取り扱い部品を含む。センサ又はアクチュエータ部品は、任意的に、(a)測定を行い、(b)分析プロセスの少なくとも一部分を制御し、(c)データ取り扱い部品を介した計測器へのフィードバックを可能にし、又は(d)信号コンディショニング要素を含むことができる。
【0061】
本発明の別の任意の様相によれば、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、スレーブ又はマスタ構成で動作することができる電子回路及び/又は集積回路を含むオンボードデータ取り扱い部品と、少なくとも1つの寸法が一般に約10ミリメートルより小さい(約1ミリメートルより小さくてもよい)流体取り扱い構造とを有する。単なる例ではあるが、そのような流体取り扱い構造は、側方流ストリップ(lateral flow strip)、チャネル、マイクロチャンネル、配管、ウェル、リザーバ、及び吸収材料を含む。
【0062】
1つの例示的な実施態様では、本開示による装置は、センサ及び/又はアクチュエータを一台以上の外部装置に接続するための電子回路及び/又は集積回路を含むオンボードデータ取り扱い部品を含む。例えば、図7は、計測器710に対してスレーブ構成で動作する消耗装置705動作を含むシステム700のブロック図を示す。消耗装置705は、メモリ706、ロジック及びデジタル及び/又はアナログ回路707及び708、並びにシステム708及び707のそれぞれ一部であるセンサ及びアクチュエータ部品も含むオンボードデータ処理回路を含む。消耗装置705の通信機構(図示せず)は、計測器710とのインタフェースを提供し、計測器710は、コンピューティング機能、ユーザインタフェース機能、並びに制御及び監視機能を実行する。
【0063】
図12A〜図12Eは、多層部品によって製造され、図7に示した消耗装置705と類似の構成を有する消耗装置1200の合成画像を示す。図12Aは、最も上のグラフィック及びインタフェース層1205を示し、図12Bは電気層1210を示し、図12Cは流体層1215を示し、図12Dは最下層1220を示し、図12Eは、組み立てられ状態での全ての層1225の平面図を示す。この例では、アナログ信号及び制御ライン1230は、装置上のセンサ及びアクチュエータ1235に直接接続されている。センサ及びアクチュエータ1235は、チップカード電極1240に接続され、このチップカード電極1240は、スマートカード電極モジュールと通信するときに計測器に接続される。スマートカード電極モジュール上には集積回路がある場合もない場合もある。
【0064】
別の例示的な実施態様では、本発明による装置は、センサ及び/又はアクチュエータを一台以上の外部装置に接続された信号処理及び制御要素に接続する電子回路及び/又は集積回路含むオンボードデータ取り扱い部品を含む。例えば、図8から図10は、制御システム及び/又はマイクロプロセッサ808,908及び1008の他に、検出部品806,906及び1006と、プロセスコントローラ807,907及び1007とを含むオンボードデータ取り扱い部品を含む消耗装置805,905及び1005を含むシステム800,900及び1000のブロック図を示す。消耗装置805,905及び1005の通信機構(図示せず)は、それぞれ計測器810,910及び1010とのインタフェースを提供する。
【0065】
図13A〜図13Eは、多層部品によって製造され図8に示した消耗装置805と類似の構成を有する消耗装置1300の合成画像を示す。図13Aは、最も上のグラフィック及びインタフェース層1305を示し、図13Bは電気層1310を示し、図13Cは流体層1315を示し、図13Dは最下層1320を示し、また図13Eは、組み立てられ状態での全ての層1325の平面図を示す。この例では、装置1300は、外部装置に対してスレーブ構成で動作し、この外部装置は、装置1300上に設けることができる他の電子部品(例えば、ロジック、プロセッサ、コントローラ、及びセンサ又はアクチュエータシステム)を制御するための外部コマンドを提供する。図13Aに示したように、装置1300は、4個の押しボタン1330を含むユーザインタフェースを有することができる。図13Bに示したように、装置1300は、また、データ取り扱い部品1345だけでなく流体ポート1340のまわりにセンサ1335を備えてもよく、データ取り扱い部品1345は、計測器及びチップカード電極モジュール1350にセンサフィードバックを提供する。
【0066】
更に別の例示的な実施態様では、本発明による装置は、自律動作のための電子回路及び/又は集積回路を含むオンボードデータ取り扱い部品を含む(即ち、本装置は、他の計測器及び/又は装置から独立に動作する)。例えば、図11に示した消耗装置1100は、ユーザインタフェース1130だけでなく、自律動作のために必要な検出システム1105、プロセスコントローラ1110、データ記憶機構1115、電源1120、及び制御システム1125を全て含むオンボードデータ処理回路を有する。
【0067】
図14A〜図14Eは、多層部品によって製造され且つ図11に示した消耗装置1100と類似の構成を有する消耗装置1400の合成画像を示す。図14Aは装置1400の最も上のグラフィック及びインタフェース層1405を示し、図14Bは電気層1410を示し、図14Cは流体層1415を示し、図14Dは最下層1420を示し、図14Eは、組み立てられ状態での全ての層1425の平面図を示す。この例では、装置1400は、オンボードマイクロプロセッサ1430、メモリ1435、ロジック1440、ユーザインタフェース1445、並びにセンサ及びアクチュエータ1455に接続されたアナログ信号コンディショニング1450を含む。
【0068】
図15A〜図15Eは、装置1400のものと類似の構成を有する装置1500の回路図を示す。当業者は、特定の部品並びに特定の部品値は、実例のためにのみ示されたものであり、装置1500が、他の部品及び/又は他の部品値を使用して実施できることを理解するであろう。装置1500は、図15Bに示したように、独立動作し且つ通信インタフェース1510を介して他の装置と通信することができる。装置1500は、図15Aに示したようなマイクロプロセッサ1530、メモリ1535及びロジック1536と、図15Eに示したようなセンサとアクチュエータに接続された(1550)アナログ信号コンディショニング1538並びにOLEDマトリクス1540を含む表示装置を含む、自律動作に必要なオンボードデータ処理回路を全て含む。装置1500は、図15Cに示したように電池駆動されるが、装置1500には、動作のための電力を供給するか又はマイクロプロセッサ1530をリセットしメモリ1535に直接アクセスする外部計測器が接続されてもよい。図16は、装置1600のユーザインタフェースが、OLEDマトリクス1540の代わりにLED表示1605を含むことを除き、装置1500のものと類似の構成を有する消耗装置1600の合成画像を示す。
【0069】
図17は、図11に示した消耗装置1100と類似の構成を有する例示的な装置1700を示す。装置1700は、側方流部品1705や、機能を提供するオンボードセンサ1715及び/又は回路1720を有するハウジング1710等の流体取り扱い部品を含んでもよい。単なる例ではあるが、サンプル入口1725に導電性センサを使用して、装置1700内へのサンプルの導入を検出し実験タイマーを始動させ、且つ検出ポイント又は検出ポイントを過ぎた箇所にある検査ストリップ1705の長さと幅に沿ってサンプルが適切に移動したことを保証することができる。装置1700は、更に、ユーザに実験の有効性に関する情報を提供する表示灯1730(又は、表示装置)と、他の装置及び/又は計測器と通信する通信機構とを含んでもよい。オンボードデータ取り扱い部品は、検査結果、日時、識別、製造、患者情報等の他の情報を記憶することもでき、アクセスを制限するか使用を防ぐために装置を使用不能にすることができる。また、そのような装置の感度と信頼性を高めるためにオンボード検出システムの一部として光学センサや他の電気センサを使用してもよい。
【0070】
本発明の別の様相によれば、識別以外の目的を含む様々な目的のために、RFIDシステムを装置部品と任意の適切な方法で一体化してもよい。単なる例ではあるが、本明細書に示した目的のために外部計測器との間でデータを通信するために、電気化学センサをRFトランスポンダに直接又はマイクロプロセッサ等のコントローラを介して間接的に接続してもよい。例示的な一実施態様では、RFID部品は、内部センサシステムと通信して装置又は検査の特性を監視することができる。例えば、図18は、センサ及び/又はアクチュエータ部品1810に接続されたプロセッサ及び制御モジュール1805を含むオンボードデータ処理回路を含む消耗装置1800のブロック図を示す。装置1800は、通信及び/又は電力供給1820のために使用されることがあるRFIDアンテナ1815を有する。
【0071】
本発明の別の様相によれば、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、プロトコル自動化、制御及び監視;アクセス及びセキュリティ制御;動作情報の取扱いデータ、結果、較正情報、製造データ、工場設定、アプリケーション情報、装置使用、ユーザ設定、サンプルデータ、日時情報、ロケーション情報、環境監視、他の品質管理及び品質保証情報のデータ処理等、様々な他の機能を実行する電子回路及び/又は集積回路を含むオンボードデータ取り扱い部品を含む。例えば、国際特許出願PCT/IB2006/003311は、計測器についてのアップグレード情報、動作データ、ソフトウェアアーキテクチャの内の全て又は一部を装置内に収容することができる機能を実行する例示的な電子回路及び/又は集積回路を示す。
【0072】
本発明の別の任意の様相によれば、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、ユーザインタフェース又は計測器インタフェースの少なくとも一方を有する通信機構を含む。
【0073】
幾つかの実施形態では、少なくとも分析プロセスの一部を実行する装置は、赤外線や音声(例えば、音声認識による命令)等のより複雑な対話の他に、ボタンの押動及び/又は試薬添加等の、任意の適切なユーザ対話を可能にするユーザインタフェースを有する通信機構を含む。例示的な実施態様では、装置は、ボタンを適正な操作順序で押す指示等、ユーザに動作情報を表示することができる要素を有するユーザインタフェースを有する。また、そのような装置は、実験の進行を内部的に監視して有効性を保証することができる。例えば、装置は、ボタンの押動を監視して、ボタンが正しい順序で押されたこと又は実験パラメータが指定範囲内にあることを保証することができる。
【0074】
図13A、図14A及び図16に示した消耗装置1300、1400及び1600は、例示的なユーザインタフェースを有する。本明細書に記載されているように、図13Aの装置1300は、4個の押しボタン1330を有するインタフェースを有し、ボタンの押動を登録し、データをユーザ表示のために別の装置に送り、一方、図14Aの装置1400は、押しボタンとOLEDグラフィカル表示を含むユーザインタフェース1445を有し、図16の装置1600は、ユーザに指示し及び/又はボタン押しを登録するために3個の三色LED表示素子を含むユーザインタフェース1605を有する。図19Aから図19Dは、図14Aから図14Eに示した装置1400のアプリケーションレベルでの例示的なプログラムフロー1900を示す。図20は、ユーザ入力を検出するためにキーパッドをスキャンするサブルーチン2000の例示的なプログラムフローを示す。
【0075】
幾つかの実施形態では、分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、計測器と接続し、幾つかのケースでは計測器に指示を提供することができる計測器インタフェースを有する通信機構を有する。例示的な実施態様では、装置は、計測器が装置動作の進行を監視することができる。そのような特徴は、例えば、自動化されたシステム動作を支援するのに役立ち、例えば、ユーザのために現在のプロトコルを自動化し及び/又はユーザに対する指示を提供する際に有用なことがある。
【0076】
本明細書で述べるように、本発明による装置は、物理的、化学的、生化学的な処理、監視、分析等の検査機能とデータ記憶機能を含むがこれらに限定されない分析プロセスの少なくとも一部分を実行することができる。本発明による装置及びシステムにおけるデータの監視、制御、収集、記憶、操作及び/又は伝送は、実験中及び/又は他の時に行われてもよい。
【0077】
一実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、実験動作中と実験動作外の両方でその環境及び/又は内部機能を監視し及び/又は制御することができる。図21は、その環境条件を監視する装置の例示的なプログラムフロー2100を示す。この例では、環境条件が動作パラメータを超える場合は、警報を出し及び/又は装置を動作不能にすることができる。
【0078】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、内部品質管理監視を実行して外部検査の必要性を少なくすることができる。例えば、個別の装置を内部的に監視して、その結果を装置に記憶し及び/又はデータベースに送ることができる。そのような監視は、例えば、製造パラメータ、環境条件、及びオペレータ使用及び時間等の品質管理追跡に関する任意の適切なタイプのものでよい。図22は、実験が装置によって以前に行われていた場合又は試薬若しくはセンサが指定された許容範囲内でなくなった場合に、起動時に装置が実験を行わないようにするための装置の例示的なプログラムフロー2200を示す。
【0079】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、セキュリティアプリケーションを実行してもよい。例えば、特定の条件下で装置又は関連計測器に対するアクセス又は使用を制限する電子回路及び/又は集積回路が実装される。この事例では、データが間違って入力された場合、正しいアクセスコード若しくはユーザIDが提供されない場合、又は特定の動作期間(例えば、検査手順のクリティカルポイント前又はクリティカルポイント中)、アクセスが制限されるであろう。装置は、他との間に、例えば警告、データ検証、データ暗号化、ドングル保護機能等の他のセキュリティ機能を実行するように構成されてもよい。
【0080】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、特定の条件下でデータ、結果、ユーザインタフェース、又は装置の動作を変更する。例えば、特定の時間枠内で結果が使用されないか、読み出されないか、対話されない場合にその結果を読出し不能にする電子回路及び/又は集積回路が実装されてもよい。図23は、装置の製造後時間(age)を監視し、製造後時間が指定された保存寿命を超えたときに装置を使用不能する装置の例示的なプログラムフロー2300を示す。
【0081】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、遠隔監視及び/又は制御を実行することができる。例えば、装置は、長期間遠隔位置で環境監視に使用される。この事例では、乾式試薬バッテリを備えた装置を構成することができる。このバッテリは、バッテリのガルバーニ電池を濡らす水性サンプルの導入によって活性化し、それにより電気の導通と装置の活性化を可能にする。
【0082】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、単一又は複数のサンプリング周期にわたってデータを記憶してもよい。そのようなデータは、検査結果データ、製造データ、実験データ、ユーザデータ及び/又は他のデータを含むことができる。例えば、そのようなデータ記憶機能は、特に、外部計測器へのデータ転送なしに長期間にわたる装置とその履歴の追跡及び監視を可能にする。
【0083】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置は、検証又は較正手順の一部を実行してもよい。装置は、較正情報を提供し及び/又は例えばその内部電子回路、センサ及び/又はアクチュエータシステムに対して内部較正を行うことができる。また、装置は、例えば、較正情報を提供し及び/又は例えば計測器、電子回路、センサ及び/又はアクチュエータシステムの較正を外部から行ってもよい。一実施態様では、接続された計測器は、較正手順の一部として、抵抗負荷、電圧、及び/又は電流発生器等、装置の一定の既知の値を測定してもよい。別の実施態様では、装置は、接続された計測器によって使用するための、オンボードセンサの較正に関するデータをメモリに記憶してもよい。必要に応じて、接続された計測器は、較正情報を記憶し及び/又は装置の較正を実行してもよい。
【0084】
別の実施形態では、本発明による分析プロセスの一部分を実行する装置は、分散型ネットワーク(例えば、有線及び無線LAN、WAN、専用ネットワーク、イントラネット、インターネット等)の一部を構成し、例えば医療、工業及び民生診断、監視及び/又は制御アプリケーションを実行することがある。例えば、図24は、装置がLAN/WANを介して通信する分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置の例示的なネットワーク2400を示す。図25は、装置がインターネットで通信する分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置の例示的なネットワーク2500を示す。装置は、任意の適切な方法でネットワークと接続することができる。例えば、ネットワーク、即ちネットワークアクセスポイントに計測器を介するか又は直接的に接続することができる。一実施態様では、装置は、独立に動作し、互いに通信するか又はネットワーク上の別のポイントと通信してもよい。別の実施態様では、装置は、制御及び/又はデータ処理の一部又は全てが装置から遠隔的に実行される分散型計測器の一部として動作することができる。この構成の利点は、分散された低コストの高性能センサ素子が、一つ以上のネットワーク接続された計測器によって提供されるハイエンドなデータ処理及びGUIを与えることができることである。一実施形態では、装置はオンボードセンサを含む。
【0085】
例示的な実施形態では、本発明による装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行することができる。例えば、図26は、本発明による装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行する例示的な方法2600のプロセスフローを示す。段階2605で、サンプルが装置に導入される。例えば、サンプルは、DNA等の身体から取り出された生物質を備えた物質を含むことができ、又はサンプルは、環境、工業、農業、園芸、食品安全性、法医学、獣医学、医学、バイオセキュリティ、医薬、研究、識別、又は他の試料分析アプリケーションのための化学的又は生体サンプルを含むことができる。段階2610で、装置は、サンプルの検査を実行するように動作される。例えば、装置は、サンプルの様相を測定するセンサを含む。段階2615で、装置のデータハンドラは、検査と関連したデータを処理する。例えば、データハンドラは、検査と関連したデータを記憶又は処理する。段階2620で、装置の通信機構は、検査に関する通信を容易にする。例えば、通信機構は、検査が適切に行なわれたかどうか示す表示灯等の表示素子を有するユーザインタフェースを有する。通信機構は、検査の実行前、実行中又は実行後の任意の時間に検査に関する通信を容易にすることができる。
【0086】
この明細書(添付の特許請求の範囲を含む)全体を通して、特に文脈で必要とされない限り、語句「comprise」及び「comprises」や「comprising」等の変形は、記述した完全体(integer)若しくはステップ又は完全体若しくはステップのグループを含むが、他の完全体若しくはステップ又は完全体又はステップのグループを除外しないことを理解されよう。
【0087】
本明細書で使用される成分量、構成要素、反応条件等を表わす数は、全ての場合において用語「about」によって修正されるように理解されるべきである。
【0088】
述べた数値範囲とパラメータ、本明細書に提示した主題の幅広い範囲は近似値であるが、述べた数値はできる限り正確に示されている。しかしながら、どの数値も、本質的に、それぞれの測定方法で明らかになった標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を含む。
【0089】
本明細書内の先行技術の参照は、先行技術が共通の一般知識の一部を構成するという自認でもなくまた如何なる形の示唆でもなく、またそのように解釈されるべきでない。
【0090】
本発明をその好ましい実施形態に関して説明したが、当業者は、具体的に述べられていない追加、削除、変更、及び代替を、添付の特許請求の範囲に定義されている本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行うことができることを理解するであろう。そのような全ての変形と代替は、請求された本発明の範囲又はその均等の範囲内にある限り本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】全ての動作部品を含む再使用可能な計測器を含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図2】消耗装置上に配置された殆どの流体取り扱い部品を含む再使用可能な計測器を含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図3】例示的なチップカード計測システムを表わすブロック図である。
【図4】例示的なスマートカード計装システムを表わすブロック図である。
【図5】計測器と、データ記憶機能を有する取り外し可能な消耗装置とを含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図6A】本発明の一実施形態による分析プロセスの少なくとも一部分を実行する例示的な装置を表わすハイレベルブロック図である。
【図6B】オプションのイネーブラ部品を含む例示的な装置のハイレベルブロック図である。
【図6C】例示的な電極接触スマートカードモジュールの平面図である。
【図6D】図6Cの例示的な電極接触スマートカードモジュールの断面図である。
【図7】一体化されたセンサ及び/又はアクチュエータとオプションのデータ記憶装置及び電源モジュールとを含む消耗装置と、それらの動作のための処理及び制御システムを提供する計測器とを含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図8】一体化されたセンサ及び/又はアクチュエータと処理及び/又は制御システム機能とを有する消耗装置と、システム動作とユーザインタフェースのための電力と通信を提供する計測器とを含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図9】一体化されたセンサ及び/又はアクチュエータと、処理及び/又は制御システム機能と、電源とを有する消耗装置を含む例示的なシステムを表わすブロック図である。
【図10】一体化されたセンサ及び/又はアクチュエータと、処理及び/又は制御システム機能と、消耗装置との直接相互作用を可能にするユーザインタフェースとを有する消耗装置を含む例示的なシステムを表すブロック図である。
【図11】消耗装置に装置動作に必要な全ての部品が一体化された例示的な自律型消耗装置計装システムを表わすブロック図である。
【図12A】図7に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図12B】図7に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図12C】図7に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図12D】図7に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図12E】図7に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図13A】図8に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図13B】図8に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図13C】図8に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図13D】図8に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図13E】図8に示したシステムと類似のシステムを構成するために計測器と接続する多層装置の合成画像を示す図である。
【図14A】図11に示したシステムと類似の自律型計装システムである多層装置の合成画像を示す図である。
【図14B】図11に示したシステムと類似の自律型計装システムである多層装置の合成画像を示す図である。
【図14C】図11に示したシステムと類似の自律型計装システムである多層装置の合成画像を示す図である。
【図14D】図11に示したシステムと類似の自律型計装システムである多層装置の合成画像を示す図である。
【図14E】図11に示したシステムと類似の自律型計装システムである多層装置の合成画像を示す図である。
【図15A】図14A〜図14Eに示した装置と類似の自律装置を表す回路図である。
【図15B】図14A〜図14Eに示した装置と類似の自律装置を表す回路図である。
【図15C】図14A〜図14Eに示した装置と類似の自律装置を表す回路図である。
【図15D】図14A〜図14Eに示した装置と類似の自律装置を表す回路図である。
【図15E】図14A〜図14Eに示した装置と類似の自律装置を表す回路図である。
【図16】図14A〜図14Eに示した多層装置と類似しているが、ユーザに視覚的フィードバックを提供する3つの発光ダイオード(LED)を有する例示的な装置の合成画像である。
【図17】電子回路、センサ及び側方流部品を含む例示的な装置を表わす図である。
【図18】RFID、電子回路及びセンサ部品を含む例示的な装置を表わす図である。
【図19A】図14A〜図14Eに示した装置の例示的なアプリケーションプログラムフローを示す図である。
【図19B】図14A〜図14Eに示した装置の例示的なアプリケーションプログラムフローを示す図である。
【図19C】図14A〜図14Eに示した装置の例示的なアプリケーションプログラムフローを示す図である。
【図19D】図14A〜図14Eに示した装置の例示的なアプリケーションプログラムフローを示す図である。
【図20】キーパッドを監視して実験の有効性を保証する例示的なサブルーチンのプログラムフローを示す図である。
【図21】装置が特定条件下で使用されないことを保証するために保管と輸送中に装置を監視する例示的なサブルーチンのプログラムフローを示す図である。
【図22】装置部品の内部品質を監視し、特定条件下で装置を使用不能にする例示的なサブルーチンのプログラムフローを示す図である。
【図23】装置の製造後時間を監視し、特定の条件下で装置を使用不能にする例示的なサブルーチンのプログラムフローを示す図である。
【図24】装置の例示的な分散型ローカルエリアネットワーク(LAN)又は広域ネットワーク(WAN)を示す図である。
【図25】インターネットに接続された装置の例示的な分散型ネットワークを示す図である。
【図26】本発明による装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行する例示的な方法のプロセスフローを示す図である。
【符号の説明】
【0092】
600 装置
605 通信機構
610 データハンドラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置であって、
該装置との通信を容易にする通信機構と、
分析プロセス及び/又は装置のデータを処理するデータハンドラとを含む装置。
【請求項2】
装置は消耗装置を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
分析プロセスのサンプルを保存し及び/又は処理する少なくとも1つの部品を含む、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
分析プロセス及び/又は装置のデータを取得する少なくとも1個のセンサを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
センサは、生体データを検出することができる、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
装置は、非シリコン材料を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
装置は、高分子材料を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
装置は、複合材料を含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
複合材料は、高分子、金属、セラミック、紙又はシリコン材料の内の少なくとも1つを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
分析プロセスの少なくとも一部分を制御する少なくとも1個のアクチュエータを含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
分析プロセス及び/又は装置のデータを取得する少なくとも1個のセンサ、及び/又は分析プロセスの少なくとも一部分を制御する少なくとも1個のアクチュエータを含む、請求項3に記載の装置。
【請求項12】
データハンドラを介したセンサ及び/又はアクチュエータと計測器との間のフィードバック経路を有する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
センサ及び/又はアクチュエータと接続された信号コンディショニング要素を含む、請求項11又は、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
装置は、自律的に使用することができる、請求項1から13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
装置は、計測器と接続することによって半自律的に使用することができる、請求項1から14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
装置が検査機能の一つ以上の事前定義された部分(aspects)を実行し、計測器が検査機能の一つ以上の残りの部分を実行する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
装置がマイクロ流体装置を含む、請求項1から16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
非スマートカード電極形式を有する電極を含む、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
分析プロセスのデータを取得するセンサを有する、請求項17又は18に記載の装置。
【請求項20】
データハンドラは、電子回路及び/又は集積回路を含む、請求項1から19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
電子回路及び/又は集積回路は、装置上又は装置に接続されたセンサ及び/又はアクチュエータの独立制御を提供する、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
データハンドラは、計測器に接続されたセンサの独立制御を提供する、請求項1から21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
データハンドラは、コンピューティング要素を含む、請求項1から22のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
装置は、オンボード較正及び/又は検証手順を実行するように構成された、請求項1から23のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
通信機構は、装置間又は計測器との間の通信のために一つ以上の通信プロトコルを処理するように構成された、請求項1から24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
装置は、所定の条件下で警告を出すか少なくとも1つの動作パラメータを変更するように構成された、請求項1から25のいずれか1項に記載の装置。
【請求項27】
分析プロセス及び/又は装置のデータを記憶するデータ記憶手段を含む、請求項1から26のいずれか1項に記載の装置。
【請求項28】
装置は、品質管理機能を実行するように構成された、請求項1から27のいずれか1項に記載の装置。
【請求項29】
装置は、セキュリティアクセス機能を実行するように構成された、請求項1から28のいずれか1項に記載の装置。
【請求項30】
データハンドラは、装置との通信により計測器に又は装置にソフトウェア又はファームウェアアップグレードを提供するプロトコルに従って動作するように構成された、請求項1から29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
装置は、計測器及び/又は別の装置に対してスレーブ構成で動作する、請求項1から30のいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
装置は、コンピューティング機能、ユーザインタフェース機能、制御機能、分析プロセス機能又は監視機能の内の1つ以上を実行する計測器と接続する、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
装置は、マスタ構成で動作する、請求項1から32のいずれか1項に記載の装置。
【請求項34】
内部センサシステムと通信して、装置の特性及び/又は分析プロセスの検査を監視することができるRFID部品を更に含む、請求項1から33のいずれか1項に記載の装置。
【請求項35】
通信機構は、装置の操作を支援する表示要素を含む、請求項1から34のいずれか1項に記載の装置。
【請求項36】
表示要素は、LCD、OLED、LED、エレクトロルミネセント、蛍光、及び白熱表示要素の内の1つ以上を含む、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
表示要素は、熱の永続的又は非永続的な変化、及び/又は電磁気、静電気、色、反射率及び/又は液体容積変化を含む観察可能なイベント含む、請求項35に記載の装置。
【請求項38】
通信機構は、ユーザと通信するためのユーザインタフェースを有する、請求項1から37のいずれか1項に記載の装置。
【請求項39】
装置は、装置動作と関連した一つ以上のパラメータを監視することができる、請求項1から38のいずれか1項に記載の装置。
【請求項40】
パラメータは、分析プロセスの進行と関連付けられている、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
パラメータは、品質管理と関連付けられている、請求項39に記載の装置。
【請求項42】
パラメータは、少なくとも1つの環境条件と関連付けられている、請求項39に記載の装置。
【請求項43】
通信機構は、通信網と通信することができる、請求項1から42のいずれか1項に記載の装置。
【請求項44】
通信ネットワークは、1つ以上の有線又は無線のローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、イントラネット又はインターネットを含む、請求項43に記載の装置、
【請求項45】
スマートカード電極形式を有する電極を含む、請求項1から44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項46】
通信機構は、接触又は無接触インタフェースを有する、請求項44に記載の装置。
【請求項47】
データハンドラは、一個以上のセンサ又はアクチュエータ部品に接続された少なくとも1個の集積回路部品を含む、請求項44から46のいずれか1項に記載の装置。
【請求項48】
センサ又はアクチュエータ部品は、(a)分析プロセスの測定を行うか、(b)分析プロセスの少なくとも一部分を制御するか、(c)データハンドラを介して計測器へのフィードバックを可能にするか、又は(d)信号コンディショニング要素を含むように構成された、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
請求項1から48のいずれか1項に記載の装置と共に使用するのに適した通信機構。
【請求項50】
ユーザインタフェース又は計測器インタフェースの少なくとも1つを含む、請求項49に記載の通信機構。
【請求項51】
(a)装置設定又は動作情報、(b)アプリケーション情報、(c)分析プロセスの一部分に関する情報、又は(d)ユーザに対する指示の内の1つ以上を通信するように適応された、請求項49又は請求項50に記載の通信機構。
【請求項52】
(a)データハンドラ、(b)計測器、(c)センサ、又は(d)アクチュエータの1つ以上と通信するように構成されたユーザインタフェースを有する、請求項49から51のいずれか1項に記載の通信機構。
【請求項53】
装置と計測器間で通信するための計測器インタフェースを有する、請求項49から52のいずれか1項に記載の通信機構。
【請求項54】
請求項1から48のいずれか1項に記載の装置と共に使用するのに適したデータハンドラ。
【請求項55】
装置の使用前、使用中又は使用後にユーザ又は計測器の対話を可能にする、請求項54に記載のデータハンドラ。
【請求項56】
装置履歴、使用、有効期限、製造、プログラムセキュリティ、動作セキュリティ、ユーザプロフィール、較正、結果、ユーザ指示、計測器指示又はパラメータ、装置使用及び/又は有効期限の監視、試薬又は部品の機能、ユーザ対話、装置動作パラメータ、環境条件、位置情報、及び/又は装置動作進行の内の1つ以上に関するデータを提供することができる、請求項54又は請求項55に記載のデータハンドラ。
【請求項57】
装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行する方法であって、
(a)サンプルの検査を実行する装置にサンプルを導入する段階と、
(b)装置のデータハンドラを使用して検査と関連したデータを処理する段階と、
(c)装置の通信機構を使用して検査に関する通信を容易にする段階とを含む方法。
【請求項58】
装置は、消耗装置である、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
装置は、マイクロ流体装置である、請求項57又は58に記載の方法。
【請求項60】
装置は、請求項1から56のいずれか1項に記載の装置、通信機構及び/又はデータハンドラを含む、請求項57から59のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
サンプルは、本体から取り出された生物質を備えた物質を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項62】
分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置であって、
装置との通信を容易にするように構成された通信機構と、
分析プロセス及び/又は装置と関連した少なくとも1個のセンサ及び/又はアクチュエータと、
取得したデータを処理するように構成されたデータハンドラとを有し、装置は消耗装置を含む装置。
【請求項63】
センサは、生体データを取得するように構成された生体センサを含む、請求項62に記載の装置。
【請求項64】
装置は、非シリコン材料を含む、請求項62又は63に記載の装置。
【請求項65】
データハンドラは、電子回路及び/又は集積回路を含む、請求項62から64のいずれか1項に記載の装置。
【請求項66】
電子回路及び/又は集積回路は、装置上又は装置に接続されたセンサ及び/又はアクチュエータの独立制御を提供する、請求項65に記載の装置。
【請求項67】
データハンドラは、計算要素を含む、請求項62から64のいずれか1項に記載の装置。
【請求項68】
センサ又はアクチュエータ部品は、(a)分析プロセスの測定を行うか、(b)分析プロセスの少なくとも一部分を制御するか、(c)データハンドラを介した計測器へのフィードバックを可能にするか、又は(d)信号コンディショニング要素を含むように構成された、請求項62に記載の装置。
【請求項69】
装置は、自律的に使用することができる、請求項62から67のいずれか1項に記載の装置。
【請求項70】
装置は、計測器と接続することによって半自律的に使用することができる、請求項62から68のいずれか1項に記載の装置。
【請求項71】
データハンドラを介したセンサと計測器間のフィードバック経路を含む、請求項70に記載の装置。
【請求項72】
データハンドラは、計測器に接続されたセンサの独立制御を提供する、請求項70に記載の装置。
【請求項73】
通信機構は、装置と計測器間の通信のための計測器インタフェースを有する、請求項70に記載の装置。
【請求項74】
通信機構は、装置との間の通信又は計測器との通信のための一つ以上の通信プロトコルを取り扱うように構成された、請求項62から70のいずれか1項に記載の装置。
【請求項75】
通信機構は、(a)装置設定又は動作情報、(b)アプリケーション情報、(c)分析プロセスの一部分に関する情報、又は(d)ユーザへの指示の内の1つ以上を通信するように構成された、請求項62に記載の装置。
【請求項76】
通信機構は、接触又は無接触インタフェースを有する、請求項62から75のいずれか1項に記載の装置。
【請求項77】
取得したデータを記憶するためのデータ記憶手段を含む、請求項62から76のいずれか1項に記載の装置。
【請求項78】
分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置であって、
装置との通信を容易にするように構成された通信機構と、
分析プロセスのデータを処理するように構成されたデータハンドラと、
サンプルハンドリング要素とを含む装置。
【請求項79】
サンプルハンドリング要素は、サンプル保存要素である、請求項78に記載の装置。
【請求項80】
サンプルハンドリング要素は、マイクロ流体要素である、請求項78に記載の装置。
【請求項81】
装置は、消耗装置を含む、請求項78から80のいずれか1項に記載の装置。
【請求項82】
分析プロセスのサンプルを保存し及び/又は処理する少なくとも1つの部品を含む、請求項78から80のいずれか1項に記載の装置。
【請求項83】
サンプルは、本体から取り出された生物質を備えた物質を含む、請求項78から80のいずれか1項に記載の装置。
【請求項84】
サンプルは、環境、工業、農業、園芸、食品安全性、法医学、獣医学、医学、バイオセキュリティ、薬学、研究、又は識別のサンプル分析アプリケーションを含む、サンプル分析用アプリケーションの化学的又は生体サンプルを含む、請求項78から80のいずれか1項に記載の装置。
【請求項85】
分析プロセス及び/又は装置のデータを取得する少なくとも1個のセンサ、及び/又は分析プロセスの少なくとも一部分を制御する少なくとも1個のアクチュエータとを含む、請求項78から84のいずれか1項に記載の装置。
【請求項86】
センサ及び/又はアクチュエータと接続された信号コンディショニング要素を含む、請求項78から84のいずれか1項に記載の装置。
【請求項87】
装置は、自律的に使用することができる、請求項78から86のいずれか1項に記載の装置。
【請求項88】
装置は、計測器と接続することによって半自律的に使用することができる、請求項78から86のいずれか1項に記載の装置。
【請求項89】
装置は、検査機能の一つ以上の事前定義された部分を実行し、計測器は、検査機能の一つ以上の残りの部分を実行する、請求項88に記載の装置。
【請求項90】
データハンドラを介した少なくとも1個のセンサ及び/又はアクチュエータと計測器との間のフィードバック経路を含む、請求項88に記載の装置。
【請求項91】
データハンドラは、計算要素を含む、請求項78から90のいずれか1項に記載の装置。
【請求項92】
データハンドラは、電子回路及び/又は集積回路を含む、請求項78から90のいずれか1項に記載の装置。
【請求項93】
電子回路及び/又は集積回路は、装置上又は装置と接続されたセンサ及び/又はアクチュエータの独立制御を提供する、請求項92に記載の装置。
【請求項94】
データハンドラは、一個以上のセンサ又はアクチュエータ部品に接続された少なくとも1個の集積回路部品を含む、請求項92に記載の装置。
【請求項95】
センサ又はアクチュエータ部品は、(a)分析プロセスの測定を行うか、(b)分析プロセスの少なくとも一部分を制御するか、(c)データハンドラを介した計測器へのフィードバックを可能にするか、又は(d)信号コンディショニング要素を含むように構成された、請求項94に記載の装置。
【請求項96】
分析プロセス及び/又は装置のデータを記憶するデータ記憶手段を含む、請求項78から95のいずれか1項に記載の装置。
【請求項97】
内部センサシステムと通信して装置の特性及び/又は分析プロセスの検査を監視することができるRFID部品を更に含む、請求項78から96のいずれか1項に記載の装置。
【請求項98】
装置は、装置動作に関連付する一個以上のパラメータを監視することができる、請求項78から97のいずれか1項に記載の装置。
【請求項99】
通信機構は、接触又は無接触インタフェースを有する、請求項78から98のいずれか1項に記載の装置。
【請求項100】
通信機構は、装置の操作を支援する表示要素を含む、請求項78から99のいずれか1項に記載の装置。
【請求項101】
通信機構は、ユーザと通信するためのユーザインタフェースを有する、請求項78から100のいずれか1項に記載の装置。
【請求項102】
ユーザインタフェースは、(a)データハンドラ、(b)計測器、(c)センサ、又は(d)アクチュエータの1個以上と通信するように構成された、請求項101に記載の装置。
【請求項103】
通信機構は、(a)装置設定又は動作情報、(b)アプリケーション情報、(c)分析プロセスの一部分に関する情報、又は(d)ユーザに対する指示の内の1つ以上を通信するように構成された、請求項101に記載の装置。
【請求項104】
請求項1から103のいずれか1項に記載の装置及び/又は方法と共に使用される計測器。
【請求項105】
計測器は、複数のアプリケーションを実行することができ、実行されるアプリケーションは、計測器と共に使用される装置によって決定される、請求項104に記載の計測器。
【請求項106】
計測器との通信している装置から指示を受け取り処理する指示モジュールを含む、請求項105に記載の計測器。
【請求項107】
データの取得、センサ及びアクチュエータの制御、取得チャネルの選択、ポンピング、弁の切り換え、及び温度の設定の内の1つ以上を含む内部動作を実行するプログラムコードを含む、請求項104から106のいずれか1項に記載の計測器。
【請求項108】
プログラムフローとGUIテンプレートを含み、計測器が使用中のときに、装置は、特定のアプリケーションに従ってプログラムフローとGUIテンプレートを構成するためのデータを提供する、請求項104から107のいずれか1項に記載の計測器。
【請求項1】
分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置であって、
該装置との通信を容易にする通信機構と、
分析プロセス及び/又は装置のデータを処理するデータハンドラとを含む装置。
【請求項2】
装置は消耗装置を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
分析プロセスのサンプルを保存し及び/又は処理する少なくとも1つの部品を含む、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
分析プロセス及び/又は装置のデータを取得する少なくとも1個のセンサを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
センサは、生体データを検出することができる、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
装置は、非シリコン材料を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
装置は、高分子材料を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
装置は、複合材料を含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
複合材料は、高分子、金属、セラミック、紙又はシリコン材料の内の少なくとも1つを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
分析プロセスの少なくとも一部分を制御する少なくとも1個のアクチュエータを含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
分析プロセス及び/又は装置のデータを取得する少なくとも1個のセンサ、及び/又は分析プロセスの少なくとも一部分を制御する少なくとも1個のアクチュエータを含む、請求項3に記載の装置。
【請求項12】
データハンドラを介したセンサ及び/又はアクチュエータと計測器との間のフィードバック経路を有する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
センサ及び/又はアクチュエータと接続された信号コンディショニング要素を含む、請求項11又は、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
装置は、自律的に使用することができる、請求項1から13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
装置は、計測器と接続することによって半自律的に使用することができる、請求項1から14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
装置が検査機能の一つ以上の事前定義された部分(aspects)を実行し、計測器が検査機能の一つ以上の残りの部分を実行する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
装置がマイクロ流体装置を含む、請求項1から16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
非スマートカード電極形式を有する電極を含む、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
分析プロセスのデータを取得するセンサを有する、請求項17又は18に記載の装置。
【請求項20】
データハンドラは、電子回路及び/又は集積回路を含む、請求項1から19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
電子回路及び/又は集積回路は、装置上又は装置に接続されたセンサ及び/又はアクチュエータの独立制御を提供する、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
データハンドラは、計測器に接続されたセンサの独立制御を提供する、請求項1から21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
データハンドラは、コンピューティング要素を含む、請求項1から22のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
装置は、オンボード較正及び/又は検証手順を実行するように構成された、請求項1から23のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
通信機構は、装置間又は計測器との間の通信のために一つ以上の通信プロトコルを処理するように構成された、請求項1から24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
装置は、所定の条件下で警告を出すか少なくとも1つの動作パラメータを変更するように構成された、請求項1から25のいずれか1項に記載の装置。
【請求項27】
分析プロセス及び/又は装置のデータを記憶するデータ記憶手段を含む、請求項1から26のいずれか1項に記載の装置。
【請求項28】
装置は、品質管理機能を実行するように構成された、請求項1から27のいずれか1項に記載の装置。
【請求項29】
装置は、セキュリティアクセス機能を実行するように構成された、請求項1から28のいずれか1項に記載の装置。
【請求項30】
データハンドラは、装置との通信により計測器に又は装置にソフトウェア又はファームウェアアップグレードを提供するプロトコルに従って動作するように構成された、請求項1から29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
装置は、計測器及び/又は別の装置に対してスレーブ構成で動作する、請求項1から30のいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
装置は、コンピューティング機能、ユーザインタフェース機能、制御機能、分析プロセス機能又は監視機能の内の1つ以上を実行する計測器と接続する、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
装置は、マスタ構成で動作する、請求項1から32のいずれか1項に記載の装置。
【請求項34】
内部センサシステムと通信して、装置の特性及び/又は分析プロセスの検査を監視することができるRFID部品を更に含む、請求項1から33のいずれか1項に記載の装置。
【請求項35】
通信機構は、装置の操作を支援する表示要素を含む、請求項1から34のいずれか1項に記載の装置。
【請求項36】
表示要素は、LCD、OLED、LED、エレクトロルミネセント、蛍光、及び白熱表示要素の内の1つ以上を含む、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
表示要素は、熱の永続的又は非永続的な変化、及び/又は電磁気、静電気、色、反射率及び/又は液体容積変化を含む観察可能なイベント含む、請求項35に記載の装置。
【請求項38】
通信機構は、ユーザと通信するためのユーザインタフェースを有する、請求項1から37のいずれか1項に記載の装置。
【請求項39】
装置は、装置動作と関連した一つ以上のパラメータを監視することができる、請求項1から38のいずれか1項に記載の装置。
【請求項40】
パラメータは、分析プロセスの進行と関連付けられている、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
パラメータは、品質管理と関連付けられている、請求項39に記載の装置。
【請求項42】
パラメータは、少なくとも1つの環境条件と関連付けられている、請求項39に記載の装置。
【請求項43】
通信機構は、通信網と通信することができる、請求項1から42のいずれか1項に記載の装置。
【請求項44】
通信ネットワークは、1つ以上の有線又は無線のローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、イントラネット又はインターネットを含む、請求項43に記載の装置、
【請求項45】
スマートカード電極形式を有する電極を含む、請求項1から44のいずれか1項に記載の装置。
【請求項46】
通信機構は、接触又は無接触インタフェースを有する、請求項44に記載の装置。
【請求項47】
データハンドラは、一個以上のセンサ又はアクチュエータ部品に接続された少なくとも1個の集積回路部品を含む、請求項44から46のいずれか1項に記載の装置。
【請求項48】
センサ又はアクチュエータ部品は、(a)分析プロセスの測定を行うか、(b)分析プロセスの少なくとも一部分を制御するか、(c)データハンドラを介して計測器へのフィードバックを可能にするか、又は(d)信号コンディショニング要素を含むように構成された、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
請求項1から48のいずれか1項に記載の装置と共に使用するのに適した通信機構。
【請求項50】
ユーザインタフェース又は計測器インタフェースの少なくとも1つを含む、請求項49に記載の通信機構。
【請求項51】
(a)装置設定又は動作情報、(b)アプリケーション情報、(c)分析プロセスの一部分に関する情報、又は(d)ユーザに対する指示の内の1つ以上を通信するように適応された、請求項49又は請求項50に記載の通信機構。
【請求項52】
(a)データハンドラ、(b)計測器、(c)センサ、又は(d)アクチュエータの1つ以上と通信するように構成されたユーザインタフェースを有する、請求項49から51のいずれか1項に記載の通信機構。
【請求項53】
装置と計測器間で通信するための計測器インタフェースを有する、請求項49から52のいずれか1項に記載の通信機構。
【請求項54】
請求項1から48のいずれか1項に記載の装置と共に使用するのに適したデータハンドラ。
【請求項55】
装置の使用前、使用中又は使用後にユーザ又は計測器の対話を可能にする、請求項54に記載のデータハンドラ。
【請求項56】
装置履歴、使用、有効期限、製造、プログラムセキュリティ、動作セキュリティ、ユーザプロフィール、較正、結果、ユーザ指示、計測器指示又はパラメータ、装置使用及び/又は有効期限の監視、試薬又は部品の機能、ユーザ対話、装置動作パラメータ、環境条件、位置情報、及び/又は装置動作進行の内の1つ以上に関するデータを提供することができる、請求項54又は請求項55に記載のデータハンドラ。
【請求項57】
装置を使用して分析プロセスの少なくとも一部分を実行する方法であって、
(a)サンプルの検査を実行する装置にサンプルを導入する段階と、
(b)装置のデータハンドラを使用して検査と関連したデータを処理する段階と、
(c)装置の通信機構を使用して検査に関する通信を容易にする段階とを含む方法。
【請求項58】
装置は、消耗装置である、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
装置は、マイクロ流体装置である、請求項57又は58に記載の方法。
【請求項60】
装置は、請求項1から56のいずれか1項に記載の装置、通信機構及び/又はデータハンドラを含む、請求項57から59のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
サンプルは、本体から取り出された生物質を備えた物質を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項62】
分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置であって、
装置との通信を容易にするように構成された通信機構と、
分析プロセス及び/又は装置と関連した少なくとも1個のセンサ及び/又はアクチュエータと、
取得したデータを処理するように構成されたデータハンドラとを有し、装置は消耗装置を含む装置。
【請求項63】
センサは、生体データを取得するように構成された生体センサを含む、請求項62に記載の装置。
【請求項64】
装置は、非シリコン材料を含む、請求項62又は63に記載の装置。
【請求項65】
データハンドラは、電子回路及び/又は集積回路を含む、請求項62から64のいずれか1項に記載の装置。
【請求項66】
電子回路及び/又は集積回路は、装置上又は装置に接続されたセンサ及び/又はアクチュエータの独立制御を提供する、請求項65に記載の装置。
【請求項67】
データハンドラは、計算要素を含む、請求項62から64のいずれか1項に記載の装置。
【請求項68】
センサ又はアクチュエータ部品は、(a)分析プロセスの測定を行うか、(b)分析プロセスの少なくとも一部分を制御するか、(c)データハンドラを介した計測器へのフィードバックを可能にするか、又は(d)信号コンディショニング要素を含むように構成された、請求項62に記載の装置。
【請求項69】
装置は、自律的に使用することができる、請求項62から67のいずれか1項に記載の装置。
【請求項70】
装置は、計測器と接続することによって半自律的に使用することができる、請求項62から68のいずれか1項に記載の装置。
【請求項71】
データハンドラを介したセンサと計測器間のフィードバック経路を含む、請求項70に記載の装置。
【請求項72】
データハンドラは、計測器に接続されたセンサの独立制御を提供する、請求項70に記載の装置。
【請求項73】
通信機構は、装置と計測器間の通信のための計測器インタフェースを有する、請求項70に記載の装置。
【請求項74】
通信機構は、装置との間の通信又は計測器との通信のための一つ以上の通信プロトコルを取り扱うように構成された、請求項62から70のいずれか1項に記載の装置。
【請求項75】
通信機構は、(a)装置設定又は動作情報、(b)アプリケーション情報、(c)分析プロセスの一部分に関する情報、又は(d)ユーザへの指示の内の1つ以上を通信するように構成された、請求項62に記載の装置。
【請求項76】
通信機構は、接触又は無接触インタフェースを有する、請求項62から75のいずれか1項に記載の装置。
【請求項77】
取得したデータを記憶するためのデータ記憶手段を含む、請求項62から76のいずれか1項に記載の装置。
【請求項78】
分析プロセスの少なくとも一部分を実行する装置であって、
装置との通信を容易にするように構成された通信機構と、
分析プロセスのデータを処理するように構成されたデータハンドラと、
サンプルハンドリング要素とを含む装置。
【請求項79】
サンプルハンドリング要素は、サンプル保存要素である、請求項78に記載の装置。
【請求項80】
サンプルハンドリング要素は、マイクロ流体要素である、請求項78に記載の装置。
【請求項81】
装置は、消耗装置を含む、請求項78から80のいずれか1項に記載の装置。
【請求項82】
分析プロセスのサンプルを保存し及び/又は処理する少なくとも1つの部品を含む、請求項78から80のいずれか1項に記載の装置。
【請求項83】
サンプルは、本体から取り出された生物質を備えた物質を含む、請求項78から80のいずれか1項に記載の装置。
【請求項84】
サンプルは、環境、工業、農業、園芸、食品安全性、法医学、獣医学、医学、バイオセキュリティ、薬学、研究、又は識別のサンプル分析アプリケーションを含む、サンプル分析用アプリケーションの化学的又は生体サンプルを含む、請求項78から80のいずれか1項に記載の装置。
【請求項85】
分析プロセス及び/又は装置のデータを取得する少なくとも1個のセンサ、及び/又は分析プロセスの少なくとも一部分を制御する少なくとも1個のアクチュエータとを含む、請求項78から84のいずれか1項に記載の装置。
【請求項86】
センサ及び/又はアクチュエータと接続された信号コンディショニング要素を含む、請求項78から84のいずれか1項に記載の装置。
【請求項87】
装置は、自律的に使用することができる、請求項78から86のいずれか1項に記載の装置。
【請求項88】
装置は、計測器と接続することによって半自律的に使用することができる、請求項78から86のいずれか1項に記載の装置。
【請求項89】
装置は、検査機能の一つ以上の事前定義された部分を実行し、計測器は、検査機能の一つ以上の残りの部分を実行する、請求項88に記載の装置。
【請求項90】
データハンドラを介した少なくとも1個のセンサ及び/又はアクチュエータと計測器との間のフィードバック経路を含む、請求項88に記載の装置。
【請求項91】
データハンドラは、計算要素を含む、請求項78から90のいずれか1項に記載の装置。
【請求項92】
データハンドラは、電子回路及び/又は集積回路を含む、請求項78から90のいずれか1項に記載の装置。
【請求項93】
電子回路及び/又は集積回路は、装置上又は装置と接続されたセンサ及び/又はアクチュエータの独立制御を提供する、請求項92に記載の装置。
【請求項94】
データハンドラは、一個以上のセンサ又はアクチュエータ部品に接続された少なくとも1個の集積回路部品を含む、請求項92に記載の装置。
【請求項95】
センサ又はアクチュエータ部品は、(a)分析プロセスの測定を行うか、(b)分析プロセスの少なくとも一部分を制御するか、(c)データハンドラを介した計測器へのフィードバックを可能にするか、又は(d)信号コンディショニング要素を含むように構成された、請求項94に記載の装置。
【請求項96】
分析プロセス及び/又は装置のデータを記憶するデータ記憶手段を含む、請求項78から95のいずれか1項に記載の装置。
【請求項97】
内部センサシステムと通信して装置の特性及び/又は分析プロセスの検査を監視することができるRFID部品を更に含む、請求項78から96のいずれか1項に記載の装置。
【請求項98】
装置は、装置動作に関連付する一個以上のパラメータを監視することができる、請求項78から97のいずれか1項に記載の装置。
【請求項99】
通信機構は、接触又は無接触インタフェースを有する、請求項78から98のいずれか1項に記載の装置。
【請求項100】
通信機構は、装置の操作を支援する表示要素を含む、請求項78から99のいずれか1項に記載の装置。
【請求項101】
通信機構は、ユーザと通信するためのユーザインタフェースを有する、請求項78から100のいずれか1項に記載の装置。
【請求項102】
ユーザインタフェースは、(a)データハンドラ、(b)計測器、(c)センサ、又は(d)アクチュエータの1個以上と通信するように構成された、請求項101に記載の装置。
【請求項103】
通信機構は、(a)装置設定又は動作情報、(b)アプリケーション情報、(c)分析プロセスの一部分に関する情報、又は(d)ユーザに対する指示の内の1つ以上を通信するように構成された、請求項101に記載の装置。
【請求項104】
請求項1から103のいずれか1項に記載の装置及び/又は方法と共に使用される計測器。
【請求項105】
計測器は、複数のアプリケーションを実行することができ、実行されるアプリケーションは、計測器と共に使用される装置によって決定される、請求項104に記載の計測器。
【請求項106】
計測器との通信している装置から指示を受け取り処理する指示モジュールを含む、請求項105に記載の計測器。
【請求項107】
データの取得、センサ及びアクチュエータの制御、取得チャネルの選択、ポンピング、弁の切り換え、及び温度の設定の内の1つ以上を含む内部動作を実行するプログラムコードを含む、請求項104から106のいずれか1項に記載の計測器。
【請求項108】
プログラムフローとGUIテンプレートを含み、計測器が使用中のときに、装置は、特定のアプリケーションに従ってプログラムフローとGUIテンプレートを構成するためのデータを提供する、請求項104から107のいずれか1項に記載の計測器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図13E】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図15】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図13E】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図15】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公表番号】特表2009−523232(P2009−523232A)
【公表日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549712(P2008−549712)
【出願日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際出願番号】PCT/AU2007/000012
【国際公開番号】WO2007/079530
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(508210446)マイクロラボ ピーティーワイ エルティーディー (5)
【氏名又は名称原語表記】MYCROLAB PTY LTD
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際出願番号】PCT/AU2007/000012
【国際公開番号】WO2007/079530
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(508210446)マイクロラボ ピーティーワイ エルティーディー (5)
【氏名又は名称原語表記】MYCROLAB PTY LTD
【Fターム(参考)】
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