説明

新聞宅配ボックスおよび新聞宅配システム

【課題】居住者が好きなときに好きな新聞を取得する。
【解決手段】新聞宅配システムは、集合住宅の居住者に新聞を宅配するためのシステムである。上記新聞宅配システムは、集合住宅に設けられた新聞宅配ボックス1と、新聞宅配ボックス1を管理する管理装置2とを備えている。新聞宅配ボックス1には、それぞれ異なる種類の新聞が収納される複数のボックス体が形成されている。各第1の開閉部は、ボックス体の第1の開口部を開閉する。各第2の開閉部は、ボックス体の第2の開口部を開閉する。各第1の錠装置51は、第1の開閉部を閉状態で施錠するとともに、操作部52への開錠操作に応じて開錠する。各第2の錠装置53は、第2の開閉部を閉状態で施錠する。制御部57は、認証部56によって居住者が認証された場合に、選択部54で選択された新聞が収納されているボックス体の第2の錠装置53を開錠する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合住宅の居住者に新聞を宅配するために集合住宅に設けられた新聞宅配ボックスおよびこの新聞宅配ボックスを用いた新聞宅配システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、郵便物が投入される複数の郵便ボックス体が設けられた受取ボックスが知られている(例えば特許文献1参照)。この受取ボックスは、集合住宅に設けられ、各郵便ボックス体がそれぞれ異なる居住者に割り当てられている。
【0003】
ところで、集合住宅の居住者は、新聞を宅配してもらって住居で新聞を読みたい場合、通常、特定の新聞販売業者と定期購読契約をする必要がある。この場合、新聞販売業者は、居住者に割り当てられた郵便ボックス体に新聞を毎日投入することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−100874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の受取ボックスは、居住者が長期不在である場合であっても、居住者と新聞販売業者との間で定期購読契約が行われているため、不在中に投入された新聞が郵便ボックス体に溜まってしまうという問題があった。
【0006】
また、居住者は、特定の新聞販売業者との間で定期購読契約をし、特定の新聞しか読むことができないため、好きなときに好きな新聞を読みたいという要望を満たすことができなかった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みて為され、本発明の目的は、居住者が好きなときに好きな新聞を取得することができる新聞宅配ボックスおよびこの新聞宅配システムを用いた新聞宅配システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る新聞宅配ボックスの発明は、集合住宅の居住者に新聞を宅配するために前記集合住宅に設けられた新聞宅配ボックスであって、それぞれ異なる種類の新聞が収納され新聞販売業者が前記新聞を収納するための第1の開口部および前記居住者が前記新聞を取り出すための第2の開口部が形成された複数のボックス体と、それぞれ異なるボックス体に対して前記第1の開口部を開閉するために取り付けられた複数の第1の開閉部と、それぞれ異なるボックス体に対して前記第2の開口部を開閉するために取り付けられた複数の第2の開閉部と、それぞれ異なる第1の開閉部を閉状態で施錠する複数の第1の錠装置と、前記複数の第1の錠装置のいずれかを開錠する場合に操作され、開錠操作に対応する第1の錠装置を開錠する操作装置と、それぞれ異なる第2の開閉部を閉状態で施錠する複数の第2の錠装置と、前記複数のボックス体のそれぞれに収納されている新聞のいずれかを選択するための選択部と、前記居住者に個別に割り当てられた識別情報を用いて前記居住者を認証する認証部と、前記認証部によって前記居住者が認証された場合に、前記選択部で選択された新聞が収納されているボックス体の第2の錠装置を開錠する制御部とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る新聞宅配システムの発明は、請求項1の新聞宅配ボックスと、前記新聞宅配ボックスの各ボックス体ごとに、前記ボックス体に収納されている新聞の販売価格が設定され、前記選択部で選択された新聞の代金を前記認証部で認証された居住者に課金する課金部とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る新聞宅配システムの発明は、請求項1の新聞宅配ボックスと、前記新聞宅配ボックスの各ボックス体に収納されている各新聞の販売数量を管理し、各新聞の販売数量に応じて、新聞とその新聞が収納されるボックス体の位置との対応関係を決定する決定部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、居住者は、認証手続を踏まえて新聞を選択して取得することができるので、新聞販売業者との間で特定の新聞の定期購読契約をしている場合とは異なり、好きなときに好きな新聞を取得することができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、居住者が新聞を選択して取得するごとに上記居住者に新聞代を課金することによって、新聞販売業者との間で定期購読契約をしていない場合であっても、居住者が取得した分の新聞代を上記居住者に請求することができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、一般的に新聞が収納されているボックス体の位置によって居住者による選択されやすさが異なるから、各新聞の販売数量を管理することによって、売り上げの多い新聞を、居住者に選択されやすい位置のボックス体に収納させることができる。これにより、売り上げの多い新聞を優先させることができるので、新聞販売業者の販売意欲を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る新聞販売システムを示すブロック図である。
【図2】同上に係る新聞販売ボックスであって、(a)が屋外側の正面図、(b)が側面図、(c)が屋内側の正面図である。
【図3】同上に係る新聞販売ボックスの選択部を示す図である。
【図4】同上に係る新聞販売ボックスの一部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態に係る新聞宅配システムは、集合住宅A(図2参照)の居住者に新聞を宅配し販売するシステムである。図1に示すように、本実施形態に係る新聞宅配システムは、集合住宅Aに設けられた新聞宅配ボックス1と、新聞宅配ボックス1を管理する管理装置2とを備えている。新聞宅配ボックス1および管理装置2は、それぞれネットワーク(例えばインターネットなど)3に接続されている。集合住宅Aとしては、例えば賃貸マンションなどがある。
【0016】
新聞宅配ボックス1は、図2に示すように、集合住宅Aのセキュリティ領域(屋内)とセキュリティ外領域(屋外)との境界となる壁(外壁)に埋め込まれて設置されている。新聞宅配ボックス1は、新聞用ユニット4を備えている。新聞用ユニット4は、複数(図示例では7つ)のボックス体41,41・・・と、複数(図示例では7枚)の第1の開閉部42,42・・・と、複数(図示例では7枚)の第2の開閉部43,43・・・とを備えている。なお、新聞用ユニット4は、複数の単位ユニットが組み合わされて構成されてもよいし、1つの単位ユニットから構成されてもよい。
【0017】
また、新聞宅配ボックス1は、図1に示すように、複数の第1の錠装置51,51・・・と、複数の操作部52,52・・・と、複数の第2の錠装置53,53・・・と、選択部54と、読取部55と、認証部56と、制御部57と、通信部58と、記憶部59とを備えている。
【0018】
複数のボックス体41,41・・・は、それぞれ異なる種類の新聞を収納できるように形成された収納空間である。各ボックス体41では、ボックス体41の底面上に複数の新聞が積み重なるように収納されている(図4参照)。各ボックス体41には、第1の開口部411と、第2の開口部412とが形成されている。第1の開口部411と第2の開口部412とは互いに対向する位置に形成されている。第1の開口部411は、新聞販売業者が新聞をボックス体41に収納するための開口部である。第2の開口部412は、居住者がボックス体41から新聞を取り出すための開口部である。
【0019】
本実施形態の新聞宅配ボックス1では、各ボックス体41ごとに、ボックス体41に収納されている新聞の販売価格が設定されている。ボックス体41と新聞の販売価格との対応関係は、記憶部59に記憶されている。記憶部59は、例えばコンピュータの記憶装置などで構成されている。
【0020】
複数の第1の開閉部42,42・・・は、それぞれ異なるボックス体41に対して第1の開口部411を開閉するために取り付けられている。各第1の開閉部42は、第1の開口部411を閉塞することができる大きさに形成された扉であり、丁番(図示せず)などを介して左辺がボックス体41の側面部に取り付けられ、左辺を軸にして右辺が回動自在となる。なお、各第1の開閉部42は、右辺がボックス体41の側面部に取り付けられた扉であってもよいし、上辺または下辺がボックス体41の上面部または下面部に取り付けられた蓋であってもよい。
【0021】
複数の第2の開閉部43,43・・・は、それぞれ異なるボックス体41に対して第2の開口部412を開閉するために取り付けられている。各第2の開閉部43は、第2の開口部412を閉塞することができる大きさに形成された扉であり、丁番(図示せず)などを介して左辺がボックス体41の側面部に取り付けられ、左辺を軸にして右辺が回動自在となる。なお、各第2の開閉部43は、右辺がボックス体41の側面部に取り付けられた扉であってもよいし、上辺または下辺がボックス体41の上面部または下面部に取り付けられた蓋であってもよい。
【0022】
複数の第1の錠装置51,51・・・は、それぞれ異なる第1の開閉部42に対応付けられ、対応付けられた第1の開閉部42の右辺側に設けられている。各第1の錠装置51は、対応付けられた第1の開閉部42を閉状態で施錠するとともに、後述の操作部52によって開錠する。なお、第1の錠装置51が開錠したときに、上記第1の錠装置51が取り付けられた第1の開閉部42は、左辺を軸にして右辺側が少し回動し、ボックス体41に対して右辺側が前方に突出する。
【0023】
複数の操作部52,52・・・は、それぞれ異なる第1の開閉部42に設置されている。各操作部52は、例えばウエストプッシュキーであり、自己が設置されている第1の開閉部42に対応する第1の錠装置51を開錠する場合に、新聞販売業者によって操作される。新聞販売業者による開錠操作に対応して、各操作部52は、第1の錠装置51を開錠する。各操作部52において、新聞販売業者は、第1の錠装置51を開錠するための番号を自由に設定することができる。複数の操作部52,52・・・は、本発明の操作装置に相当する。なお、操作部52のうち第1の開閉部42の表面に露出する部分は、第1の開閉部42と同じ色にするのが好ましい。
【0024】
複数の第2の錠装置53,53・・・は、それぞれ異なる第2の開閉部43に対応付けられ、対応付けられた第2の開閉部43の右辺側に設けられている。各第2の錠装置53は、例えば電気錠であり、対応付けられた第2の開閉部43を閉状態で施錠するとともに、後述の制御部57によって開錠する。なお、第2の錠装置53が開錠したときに、上記第2の錠装置53が取り付けられた第2の開閉部43は、左辺を軸にして右辺側が少し回動し、ボックス体41に対して右辺側が前方に突出する。
【0025】
選択部54は、図3に示すような表示画面541を備えるタッチパネルであり、各ボックス41に収納されている新聞名が表示画面541に表示されている。つまり、選択部54は、居住者が複数のボックス体41のそれぞれに収納されている新聞の中から欲しい新聞を選択するために設けられている。第2の開閉部43を開状態にするボックス体41を選択するために設けられている。居住者が欲しい新聞を選択すると、選択されたボックス41に収納されている新聞の販売価格(課金額)が表示画面541に表示される。
【0026】
図1に示す読取部55は、居住者が所持している自己の住戸の鍵(以下「住戸キー」という)から識別情報を読み取る。識別情報は、事前に居住者ごとに個別に割り当てられ、住戸キーの内蔵メモリに記憶されている。居住者と識別情報との対応関係は、記憶部59に記憶されている。なお、本実施形態では、読取部55は、選択部54とともに新聞用ユニット4の最上段の位置に設置されている。
【0027】
認証部56は、例えばコンピュータの中央処理装置(CPU)などで構成され、読取部55で読み取られた識別情報を記憶部59の対応関係に照合して居住者を認証する。
【0028】
制御部57は、例えばコンピュータの中央処理装置などで構成され、新聞宅配ボックス1の各機能を制御する。具体例として、認証部56によって居住者が認証された場合に、制御部57は、選択部54で選択された新聞が収納されているボックス体41の第2の錠装置53を開錠する。なお、第1の開閉部42が開いている間は、制御部57は、同じボックス体41の第2の錠装置53を開錠しないように制御する。
【0029】
通信部58は、制御部57による制御によって、ネットワーク3を介して管理装置2と通信する。通信部58から管理装置2へ送信される信号には、新聞宅配ボックス1からの情報が含まれている。新聞宅配ボックス1からの情報としては、例えばボックス体41とボックス体41に収納されている新聞との対応関係の情報などがある。また、居住者によって選択部54で新聞が選択されると、通信部58は、選択部54で選択された新聞(またはボックス体41)の情報を管理装置2に送信する。
【0030】
管理装置2は、例えば管理サーバなどのコンピュータで構成され、通信部21と、課金部22と、決定部23と、報知部24と、記憶部25とを備えている。
【0031】
通信部21は、ネットワーク3を介して新聞宅配ボックス1の通信部58と通信する。通信部21から新聞宅配ボックス1へ送信される信号には、管理装置2からの情報が含まれている。また、通信部21は、ボックス体41(図2参照)と新聞との対応関係の情報を含む信号を受信する。上記対応関係の情報は、記憶部25に記憶される。記憶部25は、例えばコンピュータの記憶装置などで構成されている。
【0032】
課金部22は、例えばコンピュータの中央処理装置などで構成され、記憶部25に記憶されている対応関係を用いて、選択部54で選択された新聞の代金を、認証部56で認証された居住者に課金する。各居住者の購買履歴は、記憶部25に記憶される。なお、新聞代の支払請求の方法としては、例えば、新聞代を管理費に含めて請求する方法や、居住者が予め支払った前払い金から新聞代を自動的に引き落とす方法、居住者の銀行口座から新聞代を自動的に引き落とす方法、集合住宅Aの管理者が居住者に直接請求する方法などがある。
【0033】
決定部23は、例えばコンピュータの中央処理装置などで構成され、新聞宅配ボックス1の各ボックス体41に収納されている各新聞の販売数量を管理し、各新聞の販売数量に応じて、新聞とその新聞が収納されるボックス体41の位置との対応関係を決定する。決定部23で決定された対応関係は、記憶部25に記憶される。
【0034】
報知部24は、決定部23で決定された対応関係を各新聞販売業者に報知する。上記対応関係を認識した各新聞販売業者は、上記対応関係に基づいて新聞宅配ボックス1のボックス体41に新聞を収納する。報知部24による報知方法としては、上記対応関係の情報を電子メールで各新聞販売業者に送信する方法や、上記対応関係の情報をFAXで各新聞販売業者に送信する方法などがある。なお、決定部23で決定された対応関係は、通信部21によって、新聞宅配ボックス1にも送信される。
【0035】
なお、新聞宅配ボックス1は、宅配業者が配達した宅配物を保管するために、図2に示すように宅配物用ユニット6を備えている。宅配物用ユニット6は、宅配物用ボックス体61と、第3の開閉部62と、第4の開閉部63とを備えている。宅配業者は、第3の開閉部62を開錠して、宅配物用ボックス体61に宅配物を収納する。その後、第3の開閉部62は施錠される。宅配物の受取人である居住者は、第4の開閉部63を開錠して、宅配物用ボックス体61から宅配物を取り出す。これにより、宅配業者が来たときに居住者が外出中であっても、居住者は、帰宅後すぐに宅配物を受け取ることができる。
【0036】
次に、本実施形態に係る新聞宅配システムによる新聞購入について説明する。まず、居住者は、選択部54の表示画面541の表示内容を見て、欲しい新聞を選択する(図3参照)。新聞が選択されると、表示画面541には課金額が表示される。その後、居住者は、住戸キーを読取部55に近づける。読取部55は、住戸キーから識別情報を読み込む。その後、認証部56は、読取部55で読み取られた識別情報を記憶部59の対応関係に照合して居住者を認証する。認証部56による認証が成功すると、制御部57は、居住者が選択した新聞が収納されているボックス体41に設けられた第2の開閉部43を開けるために、上記第2の開閉部43に対応する第2の錠装置53を開錠する。その後、居住者は、第2の開閉部43を開けて新聞を一部取り出す(図4参照)。居住者の購買情報は、通信部58から管理装置2に送信される。
【0037】
管理装置2では、通信部21が新聞宅配ボックス1から居住者の購買情報を取得すると、課金部22は、居住者の購買情報を用いて、新聞代を居住者に課金する。また、管理装置2では、決定部23が、各新聞の販売数量に応じて、新聞とボックス体41の位置との対応関係を決定する。決定部23で決定された対応関係は、報知部24によって各新聞販売業者に報知されるとともに、通信部21によって新聞宅配ボックス1に送信される。
【0038】
以上、本実施形態によれば、居住者は、認証手続を踏まえて新聞を選択して購入(取得)することができるので、新聞販売業者との間で特定の新聞の定期購読契約をしている場合とは異なり、好きなときに好きな新聞を購入することができる。上記より、本実施形態の新聞宅配システムは、他の集合住宅にはない居住者の要望(好きなときに好きな新聞を読むことができるという要望)に応えることができ、集合住宅Aの付加価値を高めることができる。したがって、本実施形態の新聞宅配システムは、高級マンションに用いるのが好ましい。
【0039】
また、本実施形態によれば、居住者が新聞を選択して購入するごとに上記居住者に新聞代を課金することによって、新聞販売業者との間で定期購読契約をしていない場合であっても、居住者が購入した分の新聞代を上記居住者に請求することができる。
【0040】
さらに、本実施形態によれば、一般的に新聞が収納されているボックス体41の位置によって居住者による選択されやすさが異なるから、各新聞の販売数量を管理することによって、売り上げの多い新聞を、居住者に選択されやすい位置のボックス体41に収納させることができる。これにより、売り上げの多い新聞を優先させることができるので、新聞販売業者の販売意欲を高めることができる。
【0041】
なお、本実施形態の変形例として、選択部54および読取部55は、新聞用ユニット4の最上段の位置ではなく、新聞用ユニット4の他の位置に設置されてもよい。例えば居住者の身長などに応じて、選択部54および読取部55は、いずれか2つのボックス体41の間や、すべてのボックス体41よりも下段の位置に設置されてもよい。
【0042】
また、本実施形態の他の変形例として、居住者の識別情報が記憶されるメモリとして、非接触式であればよく、住戸キーに代えて、認証カードであってもよいし、ドングル型のメモリであってもよい。認証カードの場合、認証機能とともに決済機能を有するカード(例えばプリペイドカードなど)であってもよい。
【0043】
さらに、本実施形態の他の変形例として、新聞宅配ボックス1の新聞用ユニット4は、第1の開閉部42および第2の開閉部43の少なくともいずれかに把手部を取り付けてもよい。第1の開閉部42に把手部を取り付けた場合、第1の錠装置51が開錠したときに、新聞販売業者は、把手部を用いて第1の開閉部42を容易に開けることができる。第2の開閉部43に把手部を取り付けた場合、第2の錠装置53が開錠したときに、居住者は、把手部を用いて第2の開閉部43を容易に開けることができる。一方、本実施形態のように、第1の開閉部42および第2の開閉部43に把手部が設けられていない場合、第1の開閉部42および第2の開閉部43のデザインの自由度を広げることができるとともに、新聞用ユニット4の外観を損ねることがない。
【0044】
なお、本実施形態の他の変形例として、新聞宅配ボックス1が課金手段を備えていてもよい。具体的には、上記変形例の新聞宅配ボックス1は、本実施形態の課金部22と同様の機能を有していればよい。
【0045】
また、本実施形態によれば、新聞宅配ボックス1の新聞の売り上げによる利益を集合住宅Aの管理費として活用してもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 新聞宅配ボックス
2 管理装置
22 課金部
23 決定部
4 新聞用ユニット
41 ボックス体
411 第1の開口部
412 第2の開口部
42 第1の開閉部
43 第2の開閉部
51 第1の錠装置
52 操作部(操作装置)
53 第2の錠装置
54 選択部
56 認証部
57 制御部
A 集合住宅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集合住宅の居住者に新聞を宅配するために前記集合住宅に設けられた新聞宅配ボックスであって、
それぞれ異なる種類の新聞が収納され新聞販売業者が前記新聞を収納するための第1の開口部および前記居住者が前記新聞を取り出すための第2の開口部が形成された複数のボックス体と、
それぞれ異なるボックス体に対して前記第1の開口部を開閉するために取り付けられた複数の第1の開閉部と、
それぞれ異なるボックス体に対して前記第2の開口部を開閉するために取り付けられた複数の第2の開閉部と、
それぞれ異なる第1の開閉部を閉状態で施錠する複数の第1の錠装置と、
前記複数の第1の錠装置のいずれかを開錠する場合に操作され、開錠操作に対応する第1の錠装置を開錠する操作装置と、
それぞれ異なる第2の開閉部を閉状態で施錠する複数の第2の錠装置と、
前記複数のボックス体のそれぞれに収納されている新聞のいずれかを選択するための選択部と、
前記居住者に個別に割り当てられた識別情報を用いて前記居住者を認証する認証部と、
前記認証部によって前記居住者が認証された場合に、前記選択部で選択された新聞が収納されているボックス体の第2の錠装置を開錠する制御部と
を備えることを特徴とする新聞宅配ボックス。
【請求項2】
請求項1記載の新聞宅配ボックスと、
前記新聞宅配ボックスの各ボックス体ごとに、前記ボックス体に収納されている新聞の販売価格が設定され、前記選択部で選択された新聞の代金を前記認証部で認証された居住者に課金する課金部と
を備えることを特徴とする新聞宅配システム。
【請求項3】
請求項1記載の新聞宅配ボックスと、
前記新聞宅配ボックスの各ボックス体に収納されている各新聞の販売数量を管理し、各新聞の販売数量に応じて、新聞とその新聞が収納されるボックス体の位置との対応関係を決定する決定部と
を備えることを特徴とする新聞宅配システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−118612(P2011−118612A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274723(P2009−274723)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】