説明

新規の重合体、当該重合体から得られる構造体、及び構造体の製造方法

【課題】微細構造を有する高分子構造体を容易に形成できるような重合体を提供する。
【解決手段】本発明の重合体は、本発明に係る重合体は、末端にジエニル基が導入された、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、およびポリイソプレンからなる群より選ばれる、少なくとも2種類のマクロモノマーを酸素の存在下でラジカル重合して得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規の重合体、当該重合体から得られる構造体、及び構造体の製造方法に関するものである。より具体的には、微細構造を有する構造体、これを得るための新規の重合体、及び当該構造体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、多孔性樹脂を代表とする、微細構造を有する高分子構造体が注目されている。このような高分子構造体は、例えば、触媒支持担体または膜材料等に用いられる。
【0003】
このような高分子構造体を形成する方法の一つとして、非特許文献1には次のような方法が開示されている。
【0004】
まず、2種類の異なるモノマーからなる高分子セグメントを共有結合によってつなげて、相分離構造を有するブロック共重合体を形成する。このとき、複数の高分子セグメントが結合することによって、高分子樹脂が形成される。次に、高分子セグメントの間の共有結合を切断することによって、当該高分子樹脂を自己組織的に分離させる。その上で、どちらか1種類の高分子セグメントのみを分解する。以上により、片方の高分子セグメントが抜け、微細構造が形成された高分子構造体を形成することができるとされている。
【非特許文献1】David A et al., Templating Nanoporous Polymers with Ordered Block Copolymers, Chem. Mater., 20(3), pp869-890, 2008
【非特許文献2】Tomoaki Kitamura and Akikazu Matsumoto, Synthesis of Poly(lactic acid) with Branched and Network Structures Containing Thermally Degradable Junctions, Macromolecules, 40, pp509-517, 2007
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、非特許文献1に開示されている、微細構造を有する高分子構造体の形成技術では、実施するために過度の試行錯誤、煩雑な作業を要する。
【0006】
すなわち、非特許文献1に記載の方法では、相分離構造をとるようなモノマーを選択する必要があり、モノマーの種類によっては、相分離構造を有するブロック共重合体を形成することができない。そのためモノマーを選択するために過度の試行錯誤を要する。
【0007】
また、相分離構造を有するブロック共重合体を形成することができたとしても、高分子セグメントの間の共有結合を切断することは容易ではなく、酸、塩基、電子線、オゾン投入、及び加熱等の外部刺激による処理を複数組み合わせる必要がある。そのため、煩雑な作業が要求される。
【0008】
ところで、近年、本発明者らは、高分子セグメント間の結合を容易に切断することができる共重合体を報告しているが(非特許文献2参照)、当該共重合体は相分離構造を有しておらず、微細構造を有する高分子構造体の形成のために用いることはできない。
【0009】
それゆえ、容易に微細構造を有する高分子構造体を形成するための技術が強く求められている。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、微細構造を有する高分子構造体を容易に形成するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、相分離構造を有する共重合体であって、かつ、容易に高分子セグメントの間の共有結合を切断することができる共重合体を見出し、本願発明を完成させるに至った。本発明は、かかる新規知見に基づいて完成されたものであり、以下の発明を包含する。
【0012】
即ち、上記課題を解決するために、本発明に係る重合体は、末端にジエニル基が導入された、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、およびポリイソプレンからなる群より選ばれる、少なくとも2種類のマクロモノマーを酸素の存在下でラジカル重合して得られることを特徴としている。
【0013】
また、本発明に係る構造体の製造方法は、末端にジエニル基が導入された、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、およびポリイソプレンからなる群より選ばれる、少なくとも2種類のマクロモノマーを酸素の存在下で重合する重合工程と、上記重合工程により形成された重合体中のペルオキシ結合を切断する切断工程とを含むことを特徴としている。
【0014】
また、本発明に係る構造体の製造方法は、上記切断工程では、加熱により上記ペルオキシ結合を切断することを特徴としている。
【0015】
また、本発明に係る構造体は、本発明に係る構造体の製造方法により製造されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る重合体は、微細構造を有する高分子構造体を形成するために好適に用いることができる。また、本発明に係る構造体の製造方法を用いれば、容易に微細構造を有する高分子構造体を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は、構造体の製造方法を提供する。本発明に係る製造方法により製造される構造体は、微細構造を有しており、例えば、内部に大小様々な孔を有する多孔質構造を有する形態であり得ることから、吸着剤、混和剤、界面活性剤、薬物運搬システム、リソグラフィー、触媒、または触媒担体等に好適に利用可能である。
【0018】
本発明に係る構造体の製造方法は、末端にジエニル基が導入された、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、およびポリイソプレンからなる群より選ばれる、少なくとも2種類のマクロモノマーを酸素存在下でラジカル重合する重合工程と、当該重合工程により形成された重合体中のペルオキシ結合を切断する切断工程とを含む。
【0019】
ジエニル基とは、共役した炭素炭素間二重結合2個を有する炭化水素基であり、例えば、ブタジエニル基等が挙げられる。
【0020】
上記ポリスチレンの数平均分子量(GPC法により測定)Mは、1,000〜2,000,000であることがより好ましく、2,000〜1,000,000であることがさらに好ましい。Mが2,000〜1,000,000の範囲であれば、成形性という点で有利である。上記マクロモノマーの分子量分布(GPC法により測定)M/Mは、1.0〜100であることがより好ましく、1.1〜50であることがさらに好ましい。M/Mが1.1〜50の範囲であれば、成形性という点で有利である。
【0021】
上記ポリエチレングリコールの数平均分子量Mは、1,000〜2,000,000であることがより好ましく、2,000〜1,000,000であることがさらに好ましい。Mが2,000〜1,000,000の範囲であれば、成形性という点で有利である。上記マクロモノマーの分子量分布(GPC法により測定)M/Mは、1.0〜100であることがより好ましく、1.1〜50であることがさらに好ましい。M/Mが1.1〜50の範囲であれば、成形性という点で有利である。
【0022】
上記ポリイソプレンの数平均分子量Mは、1,000〜2,000,000であることがより好ましく、2,000〜1,000,000であることがさらに好ましい。Mが2,000〜1,000,000の範囲であれば、成形性という点で有利である。上記マクロモノマーの分子量分布(GPC法により測定)M/Mは、1.0〜100であることがより好ましく、1.1〜50であることがさらに好ましい。M/Mが1.1〜50の範囲であれば、成形性という点で有利である。
【0023】
ポリスチレン、ポリエチレングリコール、またはポリイソプレンの末端にジエニル基を導入する方法としては、周知慣用の方法を用いることができるが、例えば、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、またはポリイソプレンの末端を、周知慣用の方法によって水酸基修飾したのち、ソルビン酸無水物と反応させることによって導入すればよい。
【0024】
上記重合工程は、少なくとも2種類の上記マクロモノマーを酸素の存在下でラジカル重合する工程である。これによって、本発明に係る重合体を製造することができる。上記重合工程において、マクロモノマー同士は、Oを介して結合される(ペルオキシ結合)。したがって、得られた重合体は、ポリペルオキシドを主鎖とする共重合体となる。
【0025】
上記ラジカル重合の条件は、上記結合を形成するものであれば特に限定されないが、例えば、重合開始剤として、アゾ系開始剤、ペルオキシド系開始剤等を用い、反応溶媒として、n−ヘキサン、トルエン等を用いて、−80〜300℃において、1分〜72時間程度反応させることにより行なうことができる。なお、レドックス系開始剤等の触媒を用いてもよい。得られた重合体の精製には、周知慣用の方法を用いることができ、例えば、重合体の濃厚溶液を貧溶媒へ再沈殿すればよい。
【0026】
上記重合工程において得られる重合体、即ち、末端にジエニル基が導入された、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、およびポリイソプレンからなる群より選ばれる、少なくとも2種類のマクロモノマーを酸素の存在下でラジカル重合して得られる重合体も本発明の範疇であり、当該重合体を、以下、「本発明に係る重合体」ということもある。
【0027】
本発明に係る重合体の構成は、ポリペルオキシドを主鎖骨格とし、該骨格から上記マクロモノマー由来の側鎖が枝分かれしている構成である。別の表現をすれば、本発明に係る重合体の構成は、少なくとも2種類のマクロモノマーそれぞれに由来する構造単位が、ペルオキシ結合により、結合している構成である。
【0028】
このとき、ペルオキシ結合は、加熱等により容易に切断することができる。また、主鎖骨格となるポリペルオキシドは、分極を有しているため、界面活性剤としての機能を有している。したがって、構造単位間を好適に分離して、相分離構造をとらせることができる。それゆえ、本発明に係る重合体は、微細構造を有する構造体の形成のために好適に用いることができる。
【0029】
上記切断工程は、重合工程により形成された共重合体中のペルオキシ結合を切断する工程である。このような切断方法としては、例えば、加熱によって切断する方法が挙げられるが、これに限定されず、光照射、酵素、アミン等の化学薬品添加等も挙げられる。本発明に係る重合体は、上述したように、ジエニル基が末端に導入されたマクロモノマー同士を酸素結合下においてラジカル重合によって共重合体を形成しているため、マクロモノマー同士は、ペルオキシ結合により結合されており、加熱のみによって当該結合を切断することが可能である。これにより、複数の高分子が混合された状態になる。
【0030】
上記切断工程において、加熱を行なう場合、このような加熱を行なうための手段としては、例えば、真空オーブンが挙げられる。また、加熱温度は、50〜200℃であることが好ましい。加熱温度が50℃未満では、完全に切断が進行しないおそれがあり、200℃を超えるとマクロモノマーが酸化されるおそれがある。
【0031】
上記切断工程の後は必要に応じてどちらか一方の構造単位を除去する工程を行なってもよい。つまり、マクロモノマーの種類、含有量の比等によっては上記切断工程を行なうだけで、いずれか一方が除去されることもあるが、除去されていない場合は適宜除去する操作を行なうとよい。
【0032】
除去する方法としては、例えば、何れか一方の構造単位を特異的に溶解する溶媒を用いてもよい。また、上記R及びRのどちらか一方が、ポリエチレングリコールであれば、ポリエチレングリコールは、通常、液状の形態を呈しているため、共重合体のペルオキシ結合を切断するだけで、液体である該ポリエチレングリコールが優先的に除去される。
【実施例】
【0033】
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお、数平均分子量(M)および重量平均分子量(M)はGPC法によって測定を行なった。
【0034】
<参考例1:ソルビン酸無水物の合成>
100mL丸底フラスコに、ソルビン酸11.2g(東京化成工業社製)、トリエチルアミン14mL(東京化成工業社製)、およびジクロロメタン(東京化成工業社製)40mLを加え、氷浴によって0℃に冷却した。次に、これを撹拌しながら、クロロリン酸ジフェニル13.43g(和光純薬工業社製)のジクロロメタン溶液10mLを30分以上かけて滴下した。その後、上記フラスコ内の溶液を室温で3時間撹拌した。上記溶液をろ過し、冷却した飽和塩化ナトリウム水溶液30mLで3回洗浄した。得られた有機層をシリカゲル15gを充填したガラスフィルターでろ過した。そして、ろ液から溶媒を留去して得られた粗生成物を、冷n−ヘキサンから再結晶させ、ソルビン酸無水物7.14gを白色固体として得た(収率70.0%)。
【0035】
<参考例2:2−ブロモイソ酪酸2−ヒドロキシエチルエステル(HEBB)の合成>
200mL丸底フラスコに、エチレングリコール6.20g(東京化成工業社製)、トリエチルアミン2.02g(東京化成工業社製)、およびジクロロメタン100mL(東京化成工業社製)を加え、氷浴によって0℃に冷却した。次に、これを撹拌しながら、2−ブロモイソ酪酸ブロミド4.58g(東京化成工業社製)を滴下した。上記フラスコ内の溶液を氷浴のまま5分撹拌した後、室温で終夜撹拌した。上記溶液をろ過し、冷却した飽和塩化ナトリウム水溶液80mLで3回洗浄した。ろ液から溶媒を留去して得られた粗生成物を、酢酸エチルとクロロホルムとの混合液(酢酸エチル:クロロホルムの体積比=1:4)を移動相としたシリカゲルクロマトグラフィで精製し、HEBB1.22gを粘稠な液体として得た(収率40.5%)。
【0036】
<参考例3:水酸基修飾ポリスチレンの合成>
乾燥したシュレンク型フラスコに、塩化銅(I)0.252g(和光純薬工業社製)と塩化銅(II)20mg(和光純薬工業社製)とを加えた。次に、上記フラスコを、ゴム製セプタムによって密閉した後、脱気およびアルゴン置換を3回行なって系内をアルゴンに置換した。続いて、上記フラスコに対して、スチレン10mL(東京化成工業社製)を加え、HPLC基準としてトルエン0.5mL(東京化成工業社製)を加え、さらに、錯形成試薬として1,1,4,7,7−ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)0.38mL(和光純薬工業社製)を加え、銅錯体が形成されるまで撹拌した。得られた混合物に対して、ドライアイス−メタノール浴で凍結脱気を3回行なった。そして、上記混合物に、開始剤としてHEBB368mgを加え、油浴中80℃で所定時間撹拌し、重合反応を行なった。反応容器を油浴から取り出し、大気開放し酢酸エチル100mLを加えることで反応停止させた。溶液をシリカゲルカラムでろ過し、メタノール中で再沈殿させて室温で真空乾燥することで水酸基修飾ポリスチレン2.16gを得た(収率24.0%)。重合反応時間が2時間の場合、生成された水酸基修飾ポリスチレンは、M=2.37x10、M/M=1.13であった。
【0037】
<参考例4:水酸基修飾ポリイソプレンの合成>
乾燥したシュレンク型フラスコ中で、イソプレン1.84g(和光純薬工業社製)とトルエン27mL(和光純薬工業社製)とを室温中撹拌し、続いて、第二ブチルリチウムの1.0モル/Lシクロヘキサン溶液(関東化学社製)1.0mLを加え、重合反応を2時間行なった。その後、反応溶液をドライアイス−メタノール浴で−78℃まで冷却して撹拌しながらテトラヒドロフラン3.0mL(関東化学社製)を加えた。そこにスチレンオキサイド0.24g(和光純薬工業社製)を加え−78℃で反応を2時間行なった。その後酢酸0.12gを加えて反応を停止させ、溶液を大量のメタノールに投入し析出した固体部を真空乾燥することで水酸基修飾ポリイソプレン1.58gを得た(収率85.9%)。生成された水酸基修飾ポリイソプレンは、M=2.47x10、M/M=1.20であった。
【0038】
<参考例5:末端にジエニル基を有するマクロモノマーの合成>
乾燥した100mLの丸底フラスコに、磁気撹拌装置と滴下漏斗とを設置し、水酸基修飾ポリエチレングリコール2.0g(M=2.0x10、アルドリッチ社製)を投入し、そこにジクロロメタン20mL(東京化成工業社製)、トリエチルアミン0.4g(東京化成工業社製)、および4−ジメチルアミノピリジン61mg(東京化成工業社製)を加えた。上記フラスコにさらにソルビン酸無水物0.31gを加えた。反応終了後、反応溶液を室温で終夜撹拌した。反応溶液を大量の分散媒に投入し析出した固体部を真空乾燥することで目的物(末端にジエニル基を有するポリエチレングリコールマクロモノマー)2.28gを得た(収率90%、末端修飾率=0.94)。HNMR(ppm、CDCl);3.38(OCH)、3.65(CHCHO)、3.85(CHCHOCO)、4.37(CHCHOCO)、1.8、5.8、6.2、7.2(ジエニル基)。
【0039】
また、同様の合成方法により、末端にジエニル基を有する、ポリスチレンマクロモノマー、およびポリイソプレンマクロモノマーを得た。
【0040】
<実施例1:共重合体の合成>
パイレックス(登録商標)製試験管にポリスチレンマクロモノマーおよびポリイソプレンマクロモノマーをそれぞれ0.5g、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルヴァレロニトリル)20mg(和光純薬工業社製)、および1,2−ジクロロエタン2mL(東京化成工業社製)を加えた。酸素を導入し、30℃で12時間重合を行なった。6時間経過時に2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルヴァレロニトリル)10mgを追加した。重合終了後、反応溶液を大量のメタノールへ投入し、ろ別した固体物をメタノールで洗浄して真空乾燥を終夜行なうことで、目的物を得た。
【0041】
<実施例2:共重合体の薄膜の調整、及び加熱による相分離構造の変化>
共重合体を5重量%含むクロロホルム溶液を18mm×18mmの大きさのカバーグラス上に2500rpmでスピンコートし、薄膜を得た。薄膜を室温、真空中で乾燥後、デジタル顕微鏡で観察した。さらに、所定の温度(45、90、110℃)でそれぞれ4時間加熱処理をした後、同様に顕微鏡観察を行なった。薄膜調整後は、特徴的なパターンは観察されないが、45℃または90℃で4時間アニーリングすると、ミクロ相分離構造が明確に認められた。90℃でアニーリングした場合には、より明確なミクロ相分離構造が形成された。さらに、このミクロ相分離構造を有する共重合体の薄膜を110℃で4時間加熱すると、ミクロ相分離構造が壊れ、秩序構造が破壊されることを確かめた。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、例えば、多孔質材料として利用することが可能であり、具体的には、軽量骨材、耐火物、断熱材、緩衝材、吸音材、吸着材(吸着剤)、触媒、および触媒担体等の製造分野において利用可能である。また、光透過性を制御した材料、または解体性接着材料として利用することも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
末端にジエニル基が導入された、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、およびポリイソプレンからなる群より選ばれる、少なくとも2種類のマクロモノマーを酸素の存在下でラジカル重合して得られることを特徴とする重合体。
【請求項2】
末端にジエニル基が導入された、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、およびポリイソプレンからなる群より選ばれる、少なくとも2種類のマクロモノマーを酸素の存在下でラジカル重合する重合工程と、
上記重合工程により形成された重合体中のペルオキシ結合を切断する切断工程とを含むことを特徴とする構造体の製造方法。
【請求項3】
上記切断工程では、加熱により上記ペルオキシ結合を切断することを特徴とする請求項2に記載の構造体の製造方法。
【請求項4】
請求項2または3に記載の構造体の製造方法により製造されることを特徴とする構造体。

【公開番号】特開2009−209206(P2009−209206A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51068(P2008−51068)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【出願人】(506122327)公立大学法人大阪市立大学 (122)
【Fターム(参考)】