説明

施術具及びそれを用いた施術方法

【課題】施術糸を生体内に留置させるという全く新しい施術に用いることができ、かつ構造が簡単な施術具及びそれを用いた施術方法を提供する。
【解決手段】尖端部12に開口14を有する筒状の針体10と、施術糸20と、針体10の外周面上に摺動可能に設けられ、施術糸20を保持する保持部材30と備える施術具1であって、施術糸20は、V字状に折り曲げられ、該V字の一辺24が針体10の開口14から針体10内に挿入され、該V字の他辺26が針体10の外側において保持部材30によって保持されており、保持部材30が針体10の基端部16側に相対的に摺動することにより、保持部材30による施術糸20の他辺26の保持状態が解除されるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍼灸や美容外科等の施術に用いられる施術具及びそれを用いた施術方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、顔の皮膚等をリフトアップさせ、小顔効果の発揮やたるみ等を改善させるための美容外科の施術として、余分な皮膚を切除するフェイスリフトと称される施術方法や、例えば特許文献1に記載されているような複数の返し状の突起(バーブ)が施された特殊な外科用糸を用いて被施術者(患者)の皮膚等をリフトアップさせるスレッドリフト(フェザーリフト)と称される施術方法が知られている。このスレッドリフトと称される施術は、特許文献1に記載の外科用糸を被施術者の側頭部近傍から顎部近傍に亘って被施術者の体内等に留置させ、返し状の突起(バーブ)によって被施術者の皮膚等を引き上げるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−532848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のフェイスリフトと称される施術方法は、大掛かりな美容外科手術を行うものであるため、被施術者に与える肉体的、時間的及び費用的な負担が大きいだけでなく、術後の障害が発生する危険性は皆無ではない。また、従来のスレッドリフト(フェザーリフト)と称される施術方法は、フェイスリフトと称される施術方法と比べると比較的簡単な美容外科手術ではあるものの、施術時に必ず静脈麻酔、全身麻酔や局所麻酔下で実施する必要があり、また、特許文献1に記載されているような外科用糸を被施術者の側頭部近傍から顎部近傍に亘って挿入するという美容外科手術を行うものであるため、被施術者が気軽に行うことができる美容外科手術とは言い難いものである。さらに、従来のスレッドリフト(フェザーリフト)と称される施術方法に用いられる特許文献1の外科用糸は、ある程度の張力で被施術者の皮膚等を引き上げるものであるため、突っ張り感等の不快感を被施術者に与えるおそれがあり、また、被施術者の体内等において破断するおそれがあるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、施術糸を生体内に留置させるという全く新しく、簡単な施術に用いることができ、かつ構造が簡単な施術具及びそれを用いた施術方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成するため、本発明に係る施術具は、尖端部に開口を有する筒状の針体と、施術糸と、前記針体の外周面上に摺動可能に設けられ、前記施術糸を保持する保持部材と備える施術具であって、前記施術糸は、V字状に折り曲げられ、該V字の一辺が前記針体の前記開口から前記針体内に挿入され、該V字の他辺が前記針体の外側において前記保持部材によって保持されており、前記保持部材が前記針体の基端部側に相対的に摺動することにより、前記保持部材による前記施術糸の前記他辺の保持状態が解除されるように構成されていることを特徴とする。ここで、V字状とは、中途部が屈曲若しくは湾曲した形状をいい、U字状を含むこととする。
【0007】
このように、本発明に係る施術具は、少なくとも針体と、施術糸と、保持部材とを備えていれば良く、構造が簡単であるため、低コストな施術具とすることができる。また、本発明に係る施術具は、従来のような大掛かりな美容外科手術等ではない、単に施術糸を生体の施術部位内に留置させるという、全く新しく、非常に簡単な施術に用いることができる。
【0008】
本発明に係る施術具において、前記施術糸は、生体吸収性素材から形成されていることが好ましく、このように生体吸収性素材から形成された施術糸とすることにより、施術に用いられた施術糸が異物として生体内に残らないようにすることができる。
【0009】
本発明の第一の例に係る施術方法は、上記施術具を用いて生体内に前記施術糸を留置させる施術方法であって、前記保持部材による前記施術糸の保持状態が解除され、かつ前記施術糸が前記生体内に留置される位置まで、前記保持部材を前記針体の基端部側に相対的に摺動させながら前記施術部位に前記針体を侵入させた後、前記針体を前記生体内から引き抜く工程を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第二の例に係る施術方法は、上記施術具を用いて生体の施術領域内に前記施術糸を複数留置させることにより、一方向への応力を前記施術領域内において生じさせる施術方法であって、前記施術領域内において、前記保持部材による前記施術糸の保持状態が解除され、かつ前記施術糸が前記生体内に留置される位置まで、前記保持部材を前記針体の基端部側に相対的に摺動させながら、前記施術部位に前記針体を前記応力を生じさせる方向と直交する方向に侵入させた後、前記針体を前記生体内から引き抜く工程を備え、(A)前記応力を生じさせる方向に向けて、隣接して留置される前記施術糸同士の間隔が狭くなる、(B)前記応力を生じさせる方向に向けて、留置される前記施術糸の長さが長くなる、(C)前記応力を生じさせる方向に向けて、留置される前記施術糸の太さが太くなる、(D)前記応力を生じさせる方向に向けて、留置される前記施術糸の前記生体内における深さ方向の位置が深くなる、という(A)乃至(D)の少なくとも一つの条件が整うように、前記工程を複数回行い、前記生体内に前記施術糸を複数留置させることを特徴とする。
【0011】
このように、本発明の第一の例に係る施術方法によれば、例えば従来の鍼に変えて、針体を生体内に挿入して例えばツボ等の部位に施術糸を留置させるという非常に簡単な施術によって、肩こり等の治療を行うことができる。また、本発明の第二の例に係る施術方法によれば、施術領域内に複数の施術糸を所定の条件を満たすように留置させるという非常に簡単な施術によって、施術領域内に一方向への応力を生じさせてリフトアップ効果を発揮させることができるため、従来のフェイスリフト及びスレッドリフト(フェザーリフト)と称されるような施術方法と比較して、生体に与える肉体的、時間的及び費用的な負担を大幅に軽減するだけでなく、術後の障害が発生する危険性を回避できる。また無麻酔下にて安全に施術ができる。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明に係る施術具及びそれを用いた施術方法によれば、施術糸を生体内に留置させるという全く新しく、簡単な施術に用いることができ、かつ構造が簡単な施術具及びそれを用いた施術方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る施術具を概略的に示す正面図である。
【図2】本実施形態に係る施術具を概略的に示す断面図である。
【図3】本実施形態に係る施術具の使用方法を説明するための工程図である。
【図4】本実施形態に係る施術具を用いた施術方法の第一の例を示す模式図である。
【図5】本実施形態に係る施術具を用いた施術方法の第二の例を示す模式図である。
【図6】本実施形態に係る施術具を用いた施術方法の第三の例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の一実施形態に係る施術具について、図1及び図2を用いて説明する。本実施形態に係る施術具1は、図1及び図2に示すように、尖端部12に開口14を有する筒状の針体10と、施術糸20と、針体10の外周面上に摺動可能に設けられ、施術糸20を保持する保持部材30と備えている。
【0015】
針体10は、生体内への侵入が可能な注射針等であり、尖鋭状の先端部(尖端部12)を有し、その尖端部12に開口14を有する筒状に形成されている。針体10は、施術糸20が挿脱可能な程度の内径を有している。この針体10の軸方向の長さは、施術する部位や、施術目的等に応じて適宜選択することができるが、例えば顔の皮膚等をリフトアップさせるための美容外科の施術や、肩こり治療等の鍼灸の施術に用いる場合には、数cm程度の短い針等を用いることができる。針体10の基端部16側(図1中、右側)には、施術者が針体10を把持するための把持部18が設けられている。本実施形態に係る施術具1の針体10は、周知の注射器に取り付けられる周知の注射針を用いることができる。また、針体10は、針体10をカバーするキャップ(図示せず)を把持部16の外周面上に嵌め込むことにより、施術具1の保管時においてキャップが取り付けられるように構成されている。
【0016】
施術糸20は、例えばポリジオキサノン(polydioxane、PDS)等の、所定の期間に亘って徐々に生体内に吸収される生体吸収性素材から形成されており、所望の長さを有する糸材をV字状に折り曲げることにより形成されている。この施術糸20の長さは、施術する部位や、施術目的等に応じて適宜選択することができるが、針体10の軸方向の長さよりも短いことが好ましく、例えば顔の皮膚等をリフトアップさせるための美容外科の施術や、肩こり治療等の鍼灸の施術に用いる場合には、数mm乃至数cm程度の糸材を用いることができる。このように施術糸20の長さが針体10の軸方向の長さよりも短い場合には、後述する施術糸20の生体内への留置処理を円滑に行うことができる。この施術糸20は、V字の谷部22が針体10の尖端部12に位置するように、V字の一辺24が針体10の開口14から針体10内に挿入され、V字の他辺26が針体10の外側において保持部材30によって保持されている。このように、施術糸20は、その他辺26が針体10の外側において保持部材30に保持されているため、針体10の尖端部12からの脱落が防止されている。ここで、V字状とは、糸材の中途部が屈曲若しくは湾曲した形状をいい、U字状を含むものである。
【0017】
保持部材30は、例えばブロック状のスポンジ材等の針体10が貫通可能な材質から形成されている。この保持部材30には、施術糸20を取り付けた針体10が貫通して設けられており、これにより、保持部材30自体の付勢力(復元力)によって、施術糸20が針体10の外周面上に保持されると共に、保持部材30自体が針体10の外周面上に保持されている。このように、保持部材30は、それ自体の付勢力(復元力)によって針体10の外周面上に位置決めされており、針体10に固定されていないため、針体10の外周面上を相対的に摺動させることが可能である。
【0018】
次に、本実施形態に係る施術具1の使用方法について、図3を用いて説明する。本実施形態に係る施術具1は、被施術者(生体)の体内に施術糸20を留置させるために用いられるものである。具体的には、まず、図3(a)乃至図3(c)に示すように、保持部材30による施術糸20の保持状態が解除され、かつ施術糸20が被施術者の施術部位40内に留置される位置まで、保持部材30を針体10の基端部16側に相対的に摺動させながら、施術部位40に針体10を侵入させる。この保持部材30の摺動は、保持部材30が被施術者の施術部位40と当接した状態で針体10を被施術者の施術部位40内に侵入させることにより行われるとしても良いし(図3(b)参照)、針体10の侵入に伴って施術者が保持部材30を摺動させるようにしても良い(図示せず)。また、これらの方法以外の方法により、保持部材30を摺動させても良い。その後、図3(d)に示すように、針体10のみを被施術者の施術部位40から引き抜くことにより、施術糸20を被施術者の施術部位40内に留置させることができる。その後、所望の施術内容に応じて上記工程を繰り返し行っても良いし、施術を終了しても良い。なお、図3において、矢印44は、施術具1の進退方向を示すものである。
【0019】
本実施形態に係る施術具1を鍼灸の施術に用いる場合には、上述した施術サイクルを被施術者の各ツボに対して行い、従来の鍼に変えて、施術糸20を被施術者の各ツボに留置させることができる。
【0020】
次に、本実施形態に係る施術具1を例えば顔の皮膚等をリフトアップさせるための美容外科の施術に用いる場合について、図4乃至図6を用いて説明する。この美容外科の施術は、複数の施術糸20を所定の配置で留置させることにより、被施術者の体内において一方向への応力を生じさせるものである。具体的には、例えば頬等の任意の施術領域42内において、上述した工程を複数回繰り返し行うことにより、被施術者の体内に複数の施術糸20を留置させる。この際、一方向への応力を生じさせる方向、すなわち、皮膚等をリフトアップさせたい方向と直交する方向に施術糸20が設けられた針体10を挿入することにより、皮膚等をリフトアップさせたい方向と直交する方向に施術糸20を延在させる。また、複数の施術糸20を留置させる際に、図4に示すように、リフトアップさせたい方向に向けて、リフトアップさせたい方向に隣接する施術糸20、20同士の間隔が狭くなるように留置させるか(A条件)、図5に示すように、リフトアップさせたい方向に向けて、留置される施術糸20の長さが長くなるように留置させるか(B条件)、図5に示すように、リフトアップさせたい方向に向けて、留置される施術糸20の太さが太くなるように留置させるか(C条件)、リフトアップさせたい方向に向けて、留置される施術糸20の被施術者の施術部位40内における深さ方向の位置が深くなるように留置させる(D条件)。このようなA乃至Dの少なくとも1つの条件を満たすように施術糸20を複数留置させることにより、一方向への応力を施術領域42における被施術者の皮膚表面及び体内等において生じさせ、例えば顔の皮膚等のリフトアップを図ることができる。なお、図4乃至図6において、矢印46は、一方向への応力を生じさせる方向、すなわち、リフトアップさせたい方向を示すものである。また、図5に示した態様は、上記B条件及びC条件の双方を満たす態様であるが、これに限定されず、上記B条件及びC条件のいずれか一方のみの条件を満たす態様としても良い。さらに、リフトアップを目的とする美容外科の施術は、上記A条件乃至D条件の少なくとも1つを満たすものであれば良いが、より高いリフトアップ効果を発揮させるために、上記A条件乃至D条件の2つ以上を満たすことが好ましく、上記A条件乃至D条件の全てを満たすことがより好ましい。このような美容外科の施術によれば、施術領域42内に複数の施術糸20を所定の条件を満たすように留置させるという非常に簡単な施術によって、施術領域42内に一方向への応力を生じさせてリフトアップ効果を発揮させることができるため、従来のフェイスリフト及びスレッドリフト(フェザーリフト)と称されるような施術方法と比較して、被施術者に与える肉体的、時間的及び費用的な負担を大幅に軽減することができる。
【0021】
以上のように、本実施形態に係る施術具1は、施術糸20を被施術者の体内に留置させるという全く新しく、被施術者が気軽に行うことができる施術の実現を可能にすることができる。また、本実施形態に係る施術具1は、構造が簡単であり、また、施術に要する操作及び手順等の簡潔化を図ることができるため、製造コストや施術コスト等を大幅に軽減することができる。
【0022】
本発明に係る施術具は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内において種々の改変を行なうことができる。例えば、本実施形態に係る施術具1は、鍼灸や美容外科の施術に用いられるとしたが、これに限定されず、種々の施術に用いることができる。また、本実施形態に係る施術具1において、針体10は、施術者が針体10を把持するための把持部18が設けられているとしたが、これに限定されず、把持部18が設けられていなくても良い。さらに、本実施形態に係る施術具1において、施術糸20は、生体吸収性素材から形成されているとしたが、これに限定されず、非吸収性素材から形成されても良い。またさらに、本実施形態に係る施術具1において、保持部材30は、スポンジ材等の針体10が貫通可能な材質から形成され、それ自体の付勢力によって針体10の外周面上において施術糸20を保持すると共に針体10の外周面上に位置決めされているとしたが、これに限定されず、針体10の外周面上に摺動可能に設けられ、施術糸20を保持するものであれば、いかなるものであっても良い。
【符号の説明】
【0023】
1 施術具、10 針体、12 尖端部、20 施術糸、22 谷部、24 一辺、26 他辺、30 保持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
尖端部に開口を有する筒状の針体と、施術糸と、前記針体の外周面上に摺動可能に設けられ、前記施術糸を保持する保持部材と備える施術具であって、
前記施術糸は、V字状に折り曲げられ、該V字の一辺が前記針体の前記開口から前記針体内に挿入され、該V字の他辺が前記針体の外側において前記保持部材によって保持されており、
前記保持部材が前記針体の基端部側に相対的に摺動することにより、前記保持部材による前記施術糸の前記他辺の保持状態が解除されるように構成されている
ことを特徴とする施術具。
【請求項2】
前記施術糸は、生体吸収性素材から形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の施術具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の施術具を用いて生体内に前記施術糸を留置させる施術方法であって、
前記保持部材による前記施術糸の保持状態が解除され、かつ前記施術糸が前記生体内に留置される位置まで、前記保持部材を前記針体の基端部側に相対的に摺動させながら前記施術部位に前記針体を侵入させた後、前記針体を前記生体内から引き抜く工程を備える
ことを特徴とする施術方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の施術具を用いて生体の施術領域内に前記施術糸を複数留置させることにより、一方向への応力を前記施術領域内において生じさせる施術方法であって、
前記施術領域内において、前記保持部材による前記施術糸の保持状態が解除され、かつ前記施術糸が前記生体内に留置される位置まで、前記保持部材を前記針体の基端部側に相対的に摺動させながら、前記施術部位に前記針体を前記応力を生じさせる方向と直交する方向に侵入させた後、前記針体を前記生体内から引き抜く工程を備え、
(A)前記応力を生じさせる方向に向けて、隣接して留置される前記施術糸同士の間隔が狭くなる、
(B)前記応力を生じさせる方向に向けて、留置される前記施術糸の長さが長くなる、
(C)前記応力を生じさせる方向に向けて、留置される前記施術糸の太さが太くなる、
(D)前記応力を生じさせる方向に向けて、留置される前記施術糸の前記生体内における深さ方向の位置が深くなる、
という(A)乃至(D)の少なくとも一つの条件が整うように、前記工程を複数回行い、前記生体内に前記施術糸を複数留置させる
ことを特徴とする施術方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−27489(P2013−27489A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164731(P2011−164731)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(511182699)
【Fターム(参考)】