説明

日差し測定器

【課題】建築された住宅やマンションなどで日差しの入る最大角度と最小角度を表示し、日の入る位置を確認する装置を提供する。
【解決手段】基台の上面でレーザーポインターがボールジョイントを介して方向自在に可動するように台座を設け、透明材からなるドーム体に太陽の軌道に適合させたガイド溝を切り込んで円弧状に並列して設け、基台の上面にドーム体をレーザーポインターの先端がガイド溝から突出するように被せて設けることを特徴とする日差し測定器。
建売住宅やマンション及び中古住宅などの選定時に季節や天候により室内への日差しが不明確な点を解消することを目的とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建築された住宅やマンションなどで日差しの入る最大角度と最小角度を表示し、日の入る位置を確認するための日差し測定器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、購入しようとする住宅などを選択する場合に、日当りに関しては方位を確認して現状を確認するという状況が主である。しかし、季節による太陽の照射する角度の違いにより、実際には夏と冬では部屋に入る日差しの位置は変動する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点があった。
(イ)住宅などを選択した時期では日当りがよかったが、違う季節には太陽の角度が変わり、他の建築物により影になってしまう。
(ロ)季節によって変動する部屋に入る日差しの具体的な時間帯がわからないため日中の部屋の明るさを考慮しながら選択することができない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
基台の上面でレーザーポインターがボールジョイントを介して方向自在に可動するように台座を設ける。透明材からなるドーム体に太陽の軌道に適合させたガイド溝を切り込む。切り込みは円弧状に並列して複数設け、基台の上面にドーム体を装着し、その際にレーザーポインターの先端がドーム体のガイド溝から突出するように被せて設ける。以上を特徴とする日差し測定器である。
【発明の効果】
【0005】
実際に建築物をみて、その時の時間、季節時によく陽の当たる部屋であったとしても、例えば建物の前に他の建築物があったとき、他の季節や時間ではどのように日差しが入ってくるのかを予想するのは困難である。この装置は太陽の最大角度と最小角度(夏至と冬至)が表示でき、かつ時間の表示もされているので簡単に調査できる。
また、逆にある時間に部屋のどこまで日が入ってくるのか調査するためには装置の時間と方位をあわせ、マークを合わせたまま装置を移動することにより、日のあたる場所はレーザーポインターが障害物を照らす前の場所までであることがわかる。表示することにより建築物の日当りに関する利点や欠点を簡単に調査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
イ、 方形状の基台(7)の上面中央に円形状の台座(10)を設け、台座(10)にはボールジョイント(3)を介してレーザーポインター(2)を方向自在に向くように設ける。
ロ、 透明材からなるドーム体(8)に太陽の軌道に適合させた最大角度と最小角度それぞれのガイド溝(1)を切り込んで円弧状に並列して2列設ける。
ハ、 ドーム体(8)に切り込んだ最大角度のガイド溝(1a)と最小角度のガイド溝(1b)をレーザーポインター(2)が自由に往復できるために垂直な溝(1c)を設ける。
ニ、 ガイド溝(1a)(1b)の側面に太陽が見える時刻を示す時刻表示部(9)を設ける。
ホ、 基台(7)の上面に、ドーム体(8)をレーザーポインター(2)の先端がガイド溝(1)から突出するように被せて設ける。
ヘ、 基台(7)の上面の一端に方位磁石(4)を設け、方位磁石(4)には針が北を示す位置にマーク(6)を表示し、ドーム体(8)に設けたマーク(5)と対応させる。
本発明は以上のような構成で、これを使用するときは、日差しを調べたい場所にて方位磁石のマーク(6)とドーム体に示したマーク(5)を合わせるように置く。レーザーポインターを照らし、壁などの障害物を照らすポイントではその時期(夏至若しくは冬至)および時刻表示部(9)に示す時間は太陽が見えない位置であることがわかる。逆にレーザーポインターがどの障害物にも照らされていない場合にはその時期及び時間は太陽が見えることがわかる。
また時期や時間から陽の当たるポイントを探したいときはレーザーポインターの位置を決定して、方位磁針と半球状のマークを合わせ、障害物を照らさない場所へ移動するなどの利用方法もある。
住宅の密集地域や高層住宅などでは南向きで建設されていても時期や時間によって予想以上に早く日が影ってしまったり、季節によってはほとんど日が当たらないこともある。
この発明は事前に太陽の見える角度の最大値と最小値を表示できるので住宅等の購入前に大いに活用できると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 本発明の斜視図
【図2】 本発明の透過図
【図3】 本発明の平面図
【符号の説明】
【0008】
1. ガイド溝
2. レーザーポインター
3. ボールジョイント
4. 方位磁石
5. マーク
6. マーク
7. 基台
8. ドーム体
9. 時刻表示部
10.台座

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台の上面でレーザーポインターがボールジョイントを介して方向自在に可動するように台座を設け、透明材からなるドーム体に太陽の軌道に適合させたガイド溝を切り込んで円弧状に複数並列して設け、基台の上面にドーム体をレーザーポインターの先端がガイド溝から突出するように被せて設けることを特徴とする日差し測定器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−65261(P2006−65261A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−278453(P2004−278453)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(504360934)
【Fターム(参考)】