説明

昇降装置

【課題】コンパクトで、かつ長寿命とし得るバランス機構を備えた昇降装置を提供する。
【解決手段】この昇降装置10は、下段ポール1に対してスライド移動可能な伸縮手段取付ブラケット5に、カメラ3を載置固定可能な上段ポール2が連結されている。下段ポール1の下部には下側支軸8設けられ、この下側支軸8に対して平行かつ水平方向に所定距離Aだけ離れて伸縮手段取付ブラケット5に上側支軸7が設けられており、ガススプリング6が下側支軸8および上側支軸7でその両端が繋がれている。そして、前記所定距離Aは、伸縮手段取付ブラケット5、上段ポール2およびカメラ3全体に昇降方向で作用する重力に対し、ガススプリング6の伸び量Sの最小値から最大値間での鉛直方向分力F′の最小値および最大値がいずれも釣り合う距離に設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばテレビ局のスタジオ等での撮影の際に、テレビカメラを昇降させる昇降装置として好適に使用し得る昇降装置に係り、特にそのバランス機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばテレビカメラを昇降させる昇降装置では、その昇降範囲での任意の位置で静止状態を保つようにするためのバランス機構を備えたものが知られている。
例えば特許文献1に記載の技術では、リンクによるトグル機構と定荷重ばねとを有するアンバランス補償装置を備えたガス圧平衡式のバランス機構が開示されている。一般にガスシリンダのガス圧は、昇降装置を縮小させた際には増加し、昇降装置を伸長させた際には減少するが、このバランス機構では、昇降装置を縮小させたときと伸長させたときとの昇降方向(鉛直方向)に生じるガス圧の力の差をアンバランス補償装置で補償している。
【特許文献1】特開平6−100300号公報
【特許文献2】特願2003−345985号(未公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特に、テレビカメラ用の昇降装置では、その機動性能が重視されるので、昇降装置をコンパクトに構成することが望ましい。そのため、例えば特許文献1に記載の技術を例にすれば、そのガスシリンダのガス充填室や、上記アンバランス補償装置をより小さく構成することが好ましい。
しかしながら、このアンバランス補償装置をコンパクトに構成するためには、例えば昇降装置の伸縮によるガス充填室内のガス圧変動を小さくすることが有効であるが、そのためには、逆に、ガスシリンダのガス充填室を大きくしなければならない。一方、このガス充填室を小さくすると、ガス充填室内のガス圧変動が大きくなるので、これに応じてアンバランス補償装置を大きくしなければならない。したがって、昇降装置をコンパクトに構成することが難しい。
【0004】
また、この種の昇降装置でのバランス機構として、例えば特許文献2に記載のような、板ばねをロール状に巻回した定荷重ばねを有するバランス機構が知られている。この定荷重ばねによるバランス機構によれば、比較的コンパクトなバランス機構が構成可能である。しかし、この定荷重ばねによるバランス機構は、一般的にガス圧平衡式バランス機構に比べてその疲労寿命が短いので未だ改善の余地がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、コンパクトで、かつ長寿命とし得るバランス機構を備えた昇降装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、筐体と、筐体に対して所定の昇降範囲でスライド移動可能な移動部と、移動部およびこれに備えられる付帯部材全体にその昇降方向で作用する重力を相殺して前記所定の昇降範囲での任意の位置で静止状態を保つようにするバランス機構を備える昇降装置であって、前記バランス機構は、筐体および移動部に両端がそれぞれ枢支されて相互間を斜めに繋ぐガススプリングを有し、当該ガススプリングは、その伸び量の最小値から最大値間での鉛直方向分力の最小値および最大値が、移動部およびこれに備えられる付帯部材全体に昇降方向で作用する重力といずれも釣り合う位置で斜めに繋がれていることを特徴としている。
【0006】
本発明によれば、バランス機構の部品としては、いわばガススプリングのみを用いており、そのガススプリングの伸び量の最小値から最大値間での鉛直方向分力の最小値および最大値が、移動部およびこれに備えられる付帯部材全体に昇降方向で作用する重力といずれも釣り合う位置で斜めに繋がれてバランス機構を構成しているので、前記昇降範囲でのスライド移動に応じた鉛直方向分力を、移動部およびこれに備えられる付帯部材全体に昇降方向で作用する重力と随時釣り合わせることができる。したがって、このバランス機構は、例えば定荷重ばね式バランス機構同様にコンパクトな構成が可能であり、かつ、例えば定荷重ばね式バランス機構よりも長寿命とすることができる。
【0007】
また、本発明は、下段ポールと、下段ポールに対して直動案内装置を介して所定の昇降範囲でスライド移動可能な伸縮手段取付ブラケットと、伸縮手段取付ブラケットに連結された上段ポールと、下段ポールの下部に設けられた下側支軸と、下側支軸に対して平行かつ水平方向に所定距離だけ離れて伸縮手段取付ブラケットに設けられた上側支軸と、前記下側支軸および上側支軸で両端がそれぞれ繋がれるとともに伸縮手段取付ブラケットを介して上段ポールを支承するガススプリングを備える昇降装置であって、前記上側支軸と下側支軸との水平方向の所定距離は、伸縮手段取付ブラケット、上段ポールおよびこれに備えられる付帯部材全体に昇降方向で作用する重力を、前記ガススプリングの伸び量の最小値から最大値間での鉛直方向分力の最小値および最大値がいずれも釣り合う距離に設定されていることを特徴としている。
ここで、本明細書において、「釣り合う」とは、上記移動部およびこれに備えられる付帯部材全体が、フリクションロス等を含めて、実質的に前記所定の昇降範囲での任意の位置で静止状態を保つことをいう。
【0008】
本発明によれば、ガススプリングを用い、そのガススプリングの両端がそれぞれ繋がれる上側支軸と下側支軸との水平方向の距離は、伸縮手段取付ブラケット、上段ポールおよびこれに備えられる付帯部材全体に昇降方向で作用する重力と、前記ガススプリングの伸び量の最小値から最大値間での鉛直方向分力の最小値および最大値がいずれも釣り合う距離に設定されているので、前記昇降範囲でのスライド移動に応じた鉛直方向分力を、移動部およびこれに備えられる付帯部材全体に昇降方向で作用する重力と随時釣り合わせることができる。したがって、このバランス機構の部品としては、いわばガススプリングのみを用いており、コンパクトな構成によるバランス機構を備えた昇降装置とすることができる。そして、ガススプリングを用いているので、例えば定荷重ばね式バランス機構よりも長寿命とすることができる。
ここで、本発明に係る昇降装置は、テレビカメラを昇降させる昇降装置として好適に使用することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コンパクトで、かつ長寿命とし得るバランス機構を備えた昇降装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係るバランス機構を備えた昇降装置の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る昇降装置の一実施形態を示す概略構成図である。
同図に示すように、この昇降装置10は、略U字状の下段ポール1を備えている。この下段ポール1は、昇降装置10の筐体として構成されており、その左右両側に立設する側壁1aのそれぞれの内側面1bには、略U字状の凹部1c側に向けて相対向して配置された一対の直動案内装置である直動ガイド4が平行に二組取り付けられている(つまり、同図での紙面奥側に、さらに一組装着されている)。
【0011】
この直動ガイド4は、案内レール4aとスライダ4bとを備えて構成されており、案内レール4aが昇降方向である上下方向に向けて装着され、この案内レール4a上をスライド移動可能にスライダ4bが各案内レール4a毎に二つ設けられている。相対向するスライダ4b同士には、平板状の水平部5aと、その水平部5a両側に設けられて各スライダ4bに装着可能な固定ブロック部5bを有する伸縮手段取付ブラケット5が掛け渡されて相互に連結されている。これにより、伸縮手段取付ブラケット5は、直動ガイド4を介して所定の昇降範囲Wでスライド移動可能な移動部として構成されている。そして、この伸縮手段取付ブラケット5に、軸を上下に向けて上段ポール2の適所が取り付けられている。さらに、この上段ポール2には、その上部にカメラ3が載置固定されている。なお、これら上段ポール2およびカメラ3が上記付帯部材にそれぞれ対応する。
ここで、この昇降装置10は、伸縮手段取付ブラケット5、これに備えられる上段ポール2およびカメラ3全体に、これらの昇降方向で作用する重力を平衡して前記所定の昇降範囲Wでの任意の位置で静止状態を保つようにするバランス機構をさらに備えている。
【0012】
以下、このバランス機構について、詳しく説明する。
図1に示すように、下段ポール1の下部には、軸芯が水平方向の下側支軸8が設けられている。また、伸縮手段取付ブラケット5には、この下側支軸8に対して平行かつ水平方向に所定距離Aだけ離れた位置に軸芯が水平方向の上側支軸7が設けられている。そして、ガススプリング6が、その一端が上側支軸7に、他端が下側支軸8にそれぞれ枢支されて、同図での手前側および奥側のそれぞれに配置されている。これにより、ガススプリング6は、その両端それぞれが下段ポール1および伸縮手段取付ブラケット5相互間を斜めに繋いで、伸縮手段取付ブラケット5を介して上段ポール2を支承可能にバランス機構を構成している。
【0013】
さらに、このバランス機構では、各ガススプリング6の設定位置は、その伸び量の最小値から最大値間での鉛直方向分力における最小値および最大値のいずれもが、伸縮手段取付ブラケット5およびこれに備えられる上段ポール2およびカメラ3全体に昇降方向で作用する重力と平衡する位置で斜めに繋がれている。換言すれば、上側支軸7と下側支軸8との水平方向の所定距離Aは、伸縮手段取付ブラケット5、上段ポール2およびこれに備えられるカメラ3全体に昇降方向で作用する重力に対し、ガススプリング6の伸び量の最小値から最大値間での鉛直方向分力における最小値および最大値が、いずれも釣り合う距離に設定されている。
【0014】
以下、このバランス機構でのガススプリング6の設定位置について、より詳しく説明する。
ここで、図2はこのガススプリング6による垂直方向分力を示す説明図であり、同図において、Lは伸び量Sの時のガススプリング長、L0は最縮小時(S=0)のガススプリング長(定数)、αは水平面に対して斜めに繋がれているガススプリングの傾き、Sはガススプリングの伸び量、F1は伸び量Sの時のガススプリングの押し力、F0は最縮小時(S=0)のガススプリングの押し力(定数=P0×V0)、また、符号Aは上側支軸7と下側支軸8との水平方向の所定距離であり、0<A<L0とする。
【0015】
また、図3は、ガススプリングの伸び量Sと押し力の変動の関係を示す説明図であり、同図において、P1は伸び量Sの時のガススプリング内圧力、P0は最縮小時(S=0)のガススプリング内圧力(定数)、dはガススプリングのロッド径(定数)、V1は伸び量Sの時のガススプリング内容積(V1=V0+πdS/4)、V0は最縮小時(S=0)のガススプリング内容積(定数)、である。
状態方程式より、
P0・V0=P1・V1
P1=(V0/V1)P0
=(V0/(V0+πdS/4))P0
ここで、πd/4=C1(定数)とすると、
P1=(V0/(V0+C1・S))P0
【0016】
図3より、ガススプリング6は、そのロッド断面にかかる内圧が押し力となるので、両項にC1をかけて、
C1・P1=(V0/(V0+C1・S))C1・P0
F1=(V0/(V0+C1・S))F0 ・・・・・・式(1)
また、図2より、
F′=F1sinα ・・・・・・・・・・・・・・・・式(2)
H=Lsinα ・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(3)
H=((L0+S)−A1/2 ・・・・・・・・・・・式(4)
F′=(H/L)F1 (式(2)、(3)より)
=(((L0+S)−A1/2/(L0+S))・F1 (L=L0+S、式(4)より)
=(1−A/(L0+S)1/2・F1
F1に式(1)を代入すると、
F′=(1−A/(L0+S)1/2・(V0/(V0+C1・S))F0 ・・・・・・式(5)
【0017】
次に、この式(5)をグラフに表すと図4に示すようになる。ここで、図4は図2での上側支軸7と下側支軸8の水平方向の所定距離Aを変化させたときの、ガススプリング6の伸び量Sに対するガススプリング6の押し力Fの鉛直方向分力F′の変化を示すグラフである。
所定距離A=0のとき、
F′=(V0/(V0+C1・S))F0 ・・・・・・図4でのグラフ(イ)
ここで、S=0のとき、F′=F0、また、S=∞のとき、F′=0
所定距離A=L0のとき、
F′=(1−L0/(L0+S)1/2・(V0/(V0+C1・S))F0 ・・・・・・図4でのグラフ(ロ)
ここで、S=0のとき、F′=0、また、S=∞のとき、F′は(イ)のグラフに近付きながら0に収束する。
【0018】
所定距離A=A1のとき、
F′=(1−A1/(L0+S)1/2・(V0/(V0+C1・S))F0 ・・・・・・図4でのグラフ(ハ)
ここで、S=0のとき、F′=F0・(1−A1/L01/2、また、S=∞のとき、F′は(イ)のグラフに近付きながら0に収束する。
【0019】
所定距離A=A2,A2>A1のとき、
F′=(1−A2/(L0+S)1/2・(V0/(V0+C1・S))F0 ・・・・・・図4でのグラフ(ニ)
ここで、S=0のとき、F′=F0・(1−A2/L01/2、また、S=∞のとき、F′は(イ)のグラフに近付きながら0に収束する。
【0020】
所定距離A=A3,A3>A2>A1のとき、
F′=(1−A3/(L0+S)1/2・(V0/(V0+C1・S))F0 ・・・・・・図4でのグラフ(ホ)
ここで、S=0のとき、F′=F0・(1−A3/L01/2、また、S=∞のとき、F′は(イ)のグラフに近付きながら0に収束する。
【0021】
以上の考察から、ガススプリング6を斜めに繋ぐことで、その鉛直方向分力F′の変動が少ない範囲(例えば図2および図4に示す範囲)を意図的につくりだすことができるとの知見を得た。そこで、この昇降装置10のバランス機構では、この知見に基づいて、ガススプリング6の伸長量Sの最小値から最大値間での鉛直方向分力F′の最小値および最大値が、伸縮手段取付ブラケット5、これに備えられる上段ポール2およびカメラ3全体に昇降方向で作用する重力に対し、釣り合う位置を上側支軸7と下側支軸8の水平方向の所定距離Aとして選定したのである。
【0022】
これにより、この昇降装置10は、伸縮手段取付ブラケット5、これに備えられる上段ポール2およびカメラ3全体に昇降方向で作用する重力を相殺して、前記所定の昇降範囲での任意の位置を保持可能になっている。なお、この変動が少ない範囲とは、フリクションロス等を含めて、上記移動部およびこれに備えられる付帯部材全体が、実質的に前記所定の昇降範囲で任意の位置を保つ、つまり釣り合うことが可能な範囲である。
【0023】
次に、この昇降装置10のバランス機構の作用・効果について説明する。
上述のように、この昇降装置10によれば、ガススプリング6の鉛直方向分力F′が昇降に必要な力の大きさを満足し、かつその鉛直方向分力F′の変動の幅が小さいA寸法(所定距離)を決定して(例えば上述のA1,A2,A3等)斜めに繋がれているので、ガススプリング6の伸び量Sが変っても変動の少ない鉛直方向分力F′を随時に得ることができる。そして、この鉛直方向分力F′を、図1上における伸縮手段取付ブラケット5、上段ポール2、およびカメラ3に作用する重力を相殺するような大きさに設定しているので、カメラ3若しくは上段ポール2を操作者が手動で上下に動かすことにより、容易にカメラ3の昇降操作ができる。
【0024】
そして、このバランス機構の構成部品としては、いわばガススプリング6のみを用いているので、例えば定荷重ばね式バランス機構同様に、コンパクトな構成によるバランス機構を備えた昇降装置10とすることができる。
さらに、このバランス機構では、ガススプリング6を用いているので、例えば定荷重ばね式バランス機構よりも長寿命とすることができる。
【0025】
なお、本発明に係る昇降装置並びにそのバランス機構は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、本発明に係る昇降装置を、テレビカメラを昇降させるための昇降装置として用いた例で説明したが、これに限定されず、種々の対象物を昇降させて、その昇降範囲での任意の位置で静止状態を保つようにするバランス機構を備えた昇降装置として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る昇降装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】ガススプリングによる垂直方向分力等を説明する図である。
【図3】ガススプリングの伸び量と、その押し力の変動の関係を説明する図である。
【図4】図2での上側支軸と下側支軸との水平方向の所定距離Aを変化させたときの、ガススプリングの伸び量Sに対するガススプリングの押し力Fの鉛直方向分力F′の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
【0027】
1 下段ポール(筐体)
2 上段ポール(付帯部材)
3 カメラ(付帯部材)
4 直動ガイド(直動案内装置)
5 伸縮手段取付ブラケット(移動部)
6 ガススプリング
7 上側支軸
8 下側支軸
10 昇降装置
A 上側支軸と下側支軸の水平方向の所定の距離
A1 上側支軸と下側支軸の水平方向の距離(定数)
A2 上側支軸と下側支軸の水平方向の距離(定数)
A3 上側支軸と下側支軸の水平方向の距離(定数)
H 上側支軸と下側支軸の鉛直方向の距離
L 伸び量Sの時のガススプリング長
L0 最縮小時(S=0)のガススプリング長(定数)
S ガススプリングの伸び量
α ガススプリングの水平面に対する傾き
P0 最縮小時(S=0)のガススプリング内圧(定数)
P1 伸び量Sの時のガススプリング内圧
V0 最縮小時(S=0)のガススプリング内容積(定数)
V1 伸び量Sの時のガススプリング内容積
d ガススプリングのロッド径(定数)
C1 ガススプリングのロッド断面積(C1=πd2/4、定数)
F0 最縮小時(S=0)のガススプリング押し力(定数)
F1 伸び量Sの時のガススプリング押し力
F′ ガススプリングの鉛直方向分力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、筐体に対して所定の昇降範囲でスライド移動可能な移動部と、移動部およびこれに備えられる付帯部材全体にその昇降方向で作用する重力を相殺して前記所定の昇降範囲での任意の位置で静止状態を保つようにするバランス機構を備える昇降装置であって、
前記バランス機構は、筐体および移動部に両端がそれぞれ枢支されて相互間を斜めに繋ぐガススプリングを有し、当該ガススプリングは、その伸び量の最小値から最大値間での鉛直方向分力の最小値および最大値が、移動部およびこれに備えられる付帯部材全体に昇降方向で作用する重力といずれも釣り合う位置で斜めに繋がれていることを特徴とする昇降装置。
【請求項2】
テレビカメラを昇降させる昇降装置であることを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−55715(P2007−55715A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−241290(P2005−241290)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(000165974)古河機械金属株式会社 (211)