説明

書籍吊り下げ具

【課題】従来の書架や雑誌架は、書籍等を身近に、あるいは移動する先々で吊り下げて保管出来ない不便さや、書架内部に保管した場合、腰折れ癖がつく不具合があった。また、書籍を複数冊見る場合は、平たく重ねて置く事になり、目的の書籍を探しづらく、美感も損ねている。
【解決手段】身近に書籍を吊り下げて保管するために、本体3を書籍等にしおりの要領で挟み込み、書籍引っ掛け部2を書籍の背下部に引っ掛け、自重を受けて支え、吊り下げ部1によってテーブルやハンガーパイプに吊り下げて保管出来るため、腰折れの癖もつかず、複数冊ある場合も探索が容易である。また、着脱が自在なため、しおりのように必要な箇所に挟み込む事も可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は書籍やカタログを吊り下げて保管する書籍吊り下げ具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、書籍などを保管するためには、書架やマガジンラックなどに立てて収納しておく事が一般的であるが、吊り下げて保管出来るものとして下記文献がある。
【特許文献1】実開平6298790号公報 上記特許文献1は、長方形の薄い板であって、その長手方向の一端に鈎爪形の係止部(1)を附した事を特徴とする、ファイル・フック。の記載がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の書架では書籍を身近に、あるいは移動する先々で吊り下げて保管出来ない。また、自立させて保管しているため腰折れ現象の癖がつきやすく、また書籍を傷める。
【0004】
机上で仕事をし、書籍を複数冊見る場合など、平たく複数冊重ねて置く事になり、目的の書籍を探しづらく、また美感も損ねる。
【0005】
特許文献1では、書籍の自重を、挟んだ「面」で支えて取付ける方法のため、容易に外れてしまう。また文面に記載されているように、固定部に接着剤や両面テープ、おろし金のような「かえし」などを用いて固定するなどの工夫もあるが、書籍自体を傷める結果になり易く、また目玉クリップや絹糸、市販のバインダーなど別の要素を付け足して取付ける記載の場合も、取付け方法が複雑で、着脱が容易でない。
【0006】
本発明はこれらの問題を解決しようとするものであり、机の周りなどの身近な所や、移動する先々で書籍を吊り下げて保管する事が出来、複数冊ある場合にも探索が容易で、書籍を傷つける事無く、着脱が容易で、しおりの機能も持ち合せた用具を実現する事を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決するために、書籍などを吊り下げて保管する書籍吊り下げ具において、所定の厚さの薄板からなる鈎状の吊り下げ部を上部に持ち、略Jの字型に形成され、中間部で書籍を挟み、下部でこれを支える略直角状の引っ掛け部が形成されている事を特徴とした書籍吊り下げ具である。
【発明の効果】
【0008】
本発明は上記構成から成るので、以下に示す効果が期待出来る。
【0009】
1、本発明は書籍を身近に保管出来、読みかけの本などを移動する先々でテーブルの端やハンガーパイプなどに吊り下げて保管出来る。
2、吊り下げ方式のために、書籍の腰折れ癖がつかず、複数の書籍を手元に保管する場合も、目的の書籍の探索が、ハンガーに掛かった洋服を探すように容易である。
3、また、最新号の雑誌やお気に入りの書籍をディスプレイとして吊り下げることも出来、インテリアエレメントとしての効果もある。
4、取付方法は、接着や別の素材で固定することなく、書籍の背下部に書籍引っ掛け部を引っ掛け、自重を受ける方法なので、着脱が容易に出来、書籍を傷める事もない。
5、また、しおりとしての機能があり、必要な箇所に挟む事が出来、挟んだまま書籍を読む事も出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1〜図6に示すように、本体3は書籍に挟み込み易く、書籍が回って書籍引っ掛け部2が外れてしまわないように、薄く平たい略Jの字形状であり、厚さは0.5mmから3.0mmが好ましい。材質は書籍の重さにより形が変型したり曲ってしまわない強度をもつ金属や樹脂あるいは木製などから成る。
【0011】
本体3の長手方向の一端にある吊り下げ部1は、テーブルやハンガーパイプあるいは鴨居等に引っ掛け、吊り下げるための部位であり、テーブル等に掛けた場合も揺れて落ちる事が無いよう、揺れ幅を考慮した所定の窪みを持ち、パイプなどに掛けやすいように丸みを帯びた鈎爪形状が好ましい。また、支持点4は書籍の重さや形状に左右される事無く、テーブル等の平らな面に安定した接地点を得るために先端は丸い形状が好ましい。
【0012】
書籍引っ掛け部2は、書籍の内側から背下部に確実に引っ掛かるよう、本体3の内側のラインに対し90度から60度の範囲で突き出ており、書籍が外れてしまわないように10.0mmから30.0mm程度の出が好ましい。
【0013】
本体3は、書籍の大きさや形によって長さや大きさを変える事が出来るのは当然である。
【0014】
また、蝶番等を用い、折り畳む構造にして全長をコンパクトにして携帯しやすくする事も可能であり、本体3がスライド式で伸縮自在とする事で、ひとつの書籍吊り下げ具が様々なサイズの書籍に対応する事も出来る。
【0015】
さらに、書籍引っ掛け部2に、直径1mmから5mm程度の穴を形成し、紐を通すことで、書籍を複数並べて吊り下げた場合、紐の締め具合によって、書籍同士の間隔を安定させたり、バラ付きを強制し整える等の管理が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の平面図
【図2】本発明の側面図
【図3】本発明の斜視図
【図4】本発明の挟み込み使用斜視図
【図5】本発明のテーブル等への使用斜視図
【図6】本発明のパイプ等への使用斜視図
【符号の説明】
【0017】
1 吊り下げ部
2 書籍引っ掛け部
3 本体
4 支持点
5 書籍、カタログ等
6 テーブル、デスク等
7 ハンガーパイプ等

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書籍などを、吊り下げて保管する書籍吊り下げ具において、所定の厚さの薄板からなる鈎状の吊り下げ部を上部に持ち、略Jの字型に形成され、中間部で書籍を挟み、下部でこれを支える略直角状の引っ掛け部が形成されている事を特徴とする書籍吊り下げ具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−173906(P2008−173906A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−10946(P2007−10946)
【出願日】平成19年1月22日(2007.1.22)
【出願人】(504365283)