説明

最終退室管理方法、プログラム及び装置

【課題】最終退室資格者のうちの最後の一人に対して自身が最終退室者であることを認識させる。
【解決手段】本最終退室管理方法は、建物の出入口に設置され且つ入退館を管理する第1管理装置から入退館情報を受信し、ユーザが建物内に滞在中かを表す滞在データとユーザが勤務中かを表す勤務データと最終退室者の資格の有無を表す資格データとを格納する監視テーブルの滞在データを更新する工程と、出退勤を管理する第2管理装置から出退勤情報を受信し、監視テーブルの勤務データを更新する工程と、監視テーブルにおいて、建物内に滞在しており且つ勤務中であるユーザのうち最終退室者の資格を有する最終退室候補者が一人であるか判定する工程と、最終退室候補者が一人であると判定された場合、ユーザの連絡先とを格納する属性テーブルに格納された当該最終退室候補者の連絡先を用いて当該最終退室候補者に最終退室者である旨を通知する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、最終退室者を監視するための技術に関し、より詳しくは最終退室者としての資格を持つ者が、最終退室者であるか容易に把握できるようにするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業などにおいて最終退室者となる者は、最終退室チェック用紙に記載されたチェック項目(例えば、部屋に誰もいないか、PC(パーソナル・コンピュータ:Personal Computer)はシャットダウンされているか、社外秘書類がデスク上に放置されていないか、部屋内の窓やロッカーの鍵がかかっているか等)に基づき、各項目のチェックを行い、チェック結果を最終退室チェック用紙に記入した後、部屋から退室する。また、退室後には、警備システムなどを作動させる。
【0003】
しかし、例えば、大規模な部屋では、数百人程度の従業員が作業する場合もあり、自分が最終退室者であるか分からないため、最終退室時のチェックや警備システムの作動を忘れてしまうことがある。
【0004】
この問題を解決するための技術としては、例えば特開2004−54518号公報記載の技術がある。具体的には、当該公報には、入退室操作に基づき個人ID番号を入力する個人識別装置と、複数の個人ID番号、及び個人ID番号に対応する部署から構成されている個人情報ファイルと、部屋、及び部屋を利用する複数の部署から構成されている部屋利用情報ファイルと、部屋単位の部署毎に入退室データが記憶される入退室情報テーブルと、個人情報ファイルに基づいて個人識別装置により入力された個人ID番号が有効な場合は個人情報ファイルから個人ID番号に対応する部署を読み出し、この読み出した部署が部屋利用情報ファイルに存在する場合は入退室操作に応じて該当する部屋の該当部署の入退室情報テーブルを更新し、入退室情報テーブルの該当する部屋の全ての部署が退室状態である場合は最終退室状態と判断して該当する部屋の最終退室機能を実施させる最終退室判断手段とを備えた入退室管理装置が開示されている。当該公報記載の入退室管理装置によれば、自動的に最終退室機能(照明制御、空調制御、侵入監視制御等)を実現することができ、利用者は最終退室者かどうかの確認が不要になる。
【0005】
しかし、最終退室時に実施すべきチェックを全て自動化することは技術的又は費用的に困難であり、例えば社外秘書類がデスク上に放置されていないか、部屋内の窓やロッカーの鍵がかかっているか等のチェックは、人手によって行わなければならない。
【0006】
また、ある部屋においては、その企業の正社員だけではなく、派遣会社の社員や関係会社の社員、来客などが混在する場合もある。最終退室者は、責任を持って最終退室時のチェックなどを行う必要があり、正社員以外の者が最終退室者となるべきではない。例えば、少人数の部屋であれば、誰が正社員であるかは比較的容易に把握できるが、大規模な部屋で複数の部署が入り交じっているような場合には、容易に把握することはできず、声をかけて聞いたりしなければならない。
【特許文献1】特開2004−54518号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上で述べた従来技術では、最終退室時に人手によって行わなければならないチェックがある場合、最終退室者かどうかの確認が必要になるが、例えば大規模な部屋においては、最終退室者かどうかを容易に把握することはできない。また、最終退室者として不適切な者(例えば、派遣会社の社員や関係会社の社員など)が、最終退室者と扱われてしまう場合がある。さらに、例えば、部屋に一人で残っている場合に、トイレなどに行くため、部屋から出てしまうと、最終退室とみなされてしまう場合がある。
【0008】
従って、本発明の目的は、最終退室者としての資格を持つ者のうちの最後の一人に対して、自身が最終退室者であることを認識させるための技術を提供することである。
【0009】
また、本発明の他の目的は、最終退室であるか否かをより適切に判断するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る最終退室管理方法は、建物の出入口に設置され且つ入退館を管理する第1の管理装置とユーザの出退勤を管理する第2の管理装置とに接続され、ユーザの属性とユーザの連絡先情報とをユーザ毎に格納するユーザ属性テーブルと、ユーザが建物内に滞在しているか否かを表す建物内滞在データとユーザが勤務中であるか否かを表す勤務データと最終退室者の資格の有無を表す資格データとをユーザ毎に格納する最終退室監視テーブルとにアクセス可能なサーバにより実行される最終退室管理方法である。そして、本最終退室管理方法は、第1の管理装置からユーザの入退館情報を受信し、当該入退館情報に基づき最終退室監視テーブルの建物内滞在データを更新するステップと、第2の管理装置からユーザの出退勤情報を受信し、当該出退勤情報に基づき最終退室監視テーブルの勤務データを更新するステップと、最終退室監視テーブルにおいて、建物内に滞在しており且つ勤務中であるユーザのうち最終退室者の資格を有する最終退室候補ユーザが一人であるか判定する最終退室者判定ステップと、最終退室者判定ステップにおいて最終退室候補ユーザが一人であると判定された場合、ユーザ属性テーブルに格納された当該最終退室候補ユーザの連絡先情報を用いて、当該最終退室候補ユーザに最終退室者である旨を通知する最終退室者通知ステップとを含む。
【0011】
このようにすれば、最終退室者としての資格を有するユーザ(例えば正社員)のうちの最後の一人には、最終退室者である旨が通知されるため、通知を受けたユーザは、自身が最終退室者であることを把握できる。そして、最終退室者としての資格を持たないユーザ(例えば派遣会社の社員や関係会社の社員、来客など)が、最終退室者となることを防止できる。
【0012】
また、最終退室監視テーブルにおいて、最終退室候補ユーザが所定人数以下であるか判定する候補者判定ステップと、候補者判定ステップにおいて最終退室候補ユーザが所定人数以下であると判定された場合、各最終退室候補ユーザについて、ユーザ属性テーブルに格納された当該最終退室候補ユーザの連絡先情報を用いて、当該最終退室候補ユーザに最終退室者となる可能性がある旨を通知するステップとをさらに含むようにしてもよい。このようにすれば、最終退室者となる可能性があることを事前に知ることができる。
【0013】
さらに、サーバが、建物内の部屋の出入口に設置され且つ入退室を管理する第3の管理装置とさらに接続され、最終退室監視テーブルが、ユーザが部屋に在室中であるか否かを表す在室データをさらに格納する場合もある。そして、第3の管理装置からユーザの入退室情報を受信し、当該入退室情報に基づき最終退室監視テーブルの在室データを更新するステップと、最終退室者通知ステップによる通知が行われた後に、最終退室監視テーブルにおいて、全てのユーザが部屋から退室したか判定する退室判定ステップと、退室判定ステップにおいて全てのユーザが部屋から退室したと判定された場合、最終退室時に実行すべき最終退室処理の開始指示を出力するステップとをさらに含むようにしてもよい。
【0014】
このようにすれば、例えば、部屋に一人で残っている場合に、トイレなどに行くために部屋から出ても、誤って最終退室とみなされなくなる。すなわち、最終退室であるか否かをより適切に判断できる。
【0015】
また、建物内に複数の部屋が設けられており、上記最終退室者判定ステップが、各部屋について、当該部屋における最終退室候補ユーザが一人であるか判定するステップを含む場合もある。さらに、建物内に複数の部屋が設けられており、上記候補者判定ステップが、各部屋について、当該部屋における最終退室候補ユーザが所定人数以下であるか判定するステップを含む場合もある。このように部屋毎に判別することによって、最終退室処理も部屋毎に行うことができるようになる。
【0016】
なお、本発明に係る最終退室管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブル・ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。また、ネットワークを介してディジタル信号にて頒布される場合もある。なお、処理途中のデータについては、コンピュータのメモリ等の記憶装置に一時保管される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、最終退室者としての資格を持つ者のうちの最後の一人に対して、自身が最終退室者であることを認識させることが可能になる。
【0018】
また、本発明の他の側面によれば、最終退室であるか否かをより適切に判断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1に本発明の一実施の形態に係るシステム概要を示す。例えば社内LAN(Local Area Network)又はインターネットのようなネットワーク1には、本実施の形態における主要な処理を実施する最終退室監視サーバ2と、PHS(Personal Handyphone System)端末、携帯電話機などの従業員端末3aと、PC(パーソナル・コンピュータ)などの従業員端末3bと、建物の出入口に設置され且つ従業員などのユーザの入退館を管理する入退館管理装置4と、建物内の各部屋の出入口に設置され且つユーザの入退室を管理する入退室管理装置5と、ユーザの出退勤を管理する出退勤管理装置6と、照明を落としたり、空調を停止させたりといった最終退室処理を行う最終退室処理装置7と、警備会社又は警備室などに設置される警備部門装置8と、建物の来客窓口に設置される来客受付端末9とが接続されている。なお、図1では、従業員端末3a及び3bの2台の例を示しているが、従業員端末3の数は2台に限定されない。また、入退館管理装置4及び入退室管理装置5は、例えば接触式又は非接触式のIC(Integrated Circuit)カードリーダなどを有している。そして、ユーザが入退館又は入退室する際に、ユーザの所持するICカードからユーザID等を読み取り、認証処理などを行うようになっている。
【0020】
また、最終退室監視サーバ2は、建物内の部屋を利用するユーザの情報を後で説明するユーザ属性テーブルに登録するユーザ情報登録部21と、後で説明する最終退室監視テーブルなどに基づき、いずれのユーザが最終退室者となるか監視する最終退室者監視部22と、最終退室処理の開始指示を最終退室処理装置7に通知する最終退室処理部23と、最終退室者となる可能性がある旨又は最終退室者である旨のメールを送信するメール送信部24とを有する。さらに、最終退室監視サーバ2は、ユーザ属性テーブルと、建物内在籍者テーブルと、部屋別在籍者テーブルと、出退勤テーブルと、最終退室資格テーブルと、最終退室監視テーブルと、メール送信条件テーブルと、最終退室確認テーブルとを格納するテーブル格納部25を管理している。なお、各種テーブルの詳細については、以下で説明する。
【0021】
図2に、ユーザ属性テーブルに格納されるデータの一例を示す。図2の例では、ユーザ属性テーブルには、ユーザIDの列と、所属部屋の列と、ユーザ種別の列と、PCメールアドレスの列と、携帯端末アドレスの列とが含まれる。所属部屋の列には、そのユーザの自分の席がある部屋の番号が登録される。ユーザ種別の列には、正社員(管理職)、正社員(一般職)、派遣、請負、パート、来客、清掃者、・・・のいずれかが登録される。
【0022】
図3に、建物内在籍者テーブルに格納されるデータの一例を示す。図3の例では、建物内在籍者テーブルには、ユーザIDの列と、入館時刻の列と、退館時刻の列とが含まれる。すなわち、建物内在籍者テーブルには、当該建物に出入りしたユーザの情報が登録される。
【0023】
図4に、出退勤テーブルに格納されるデータの一例を示す。図4の例では、出退勤テーブルには、ユーザIDの列と、出勤時刻の列と、退勤時刻の列とが含まれる。すなわち、出退勤テーブルには、従業員などの出退勤の情報が登録される。
【0024】
図5に、部屋別在籍者テーブルに格納されるデータの一例を示す。図5の例では、部屋別在籍者テーブルには、部屋番号の列と、ユーザIDの列と、入室時刻の列と、退室時刻の列とが含まれる。すなわち、部屋別在籍者テーブルには、各部屋に出入りしたユーザの情報が登録される。
【0025】
図6に、最終退室資格テーブルに格納されるデータの一例を示す。図6の例では、最終退室資格テーブルには、ユーザ種別の列と、監視対象の列と、権限の列とが含まれる。監視対象の列は、さらに出勤の列と、滞在の列と、在室の列とに分かれており、以下で説明する最終退室監視テーブルの出勤の列、滞在の列及び在室の列を監視対象とするか否かが登録される。権限の列には、最終退室者としての資格を有するか否かが登録される。例えば、図6では、正社員(管理職)は、全ての部屋において最終退室者となることができ、正社員(一般)は、所属部屋においてのみ最終退室者となることができ、それ以外の者は、いずれの部屋においても最終退室者となることができないことを表している。
【0026】
図7に、最終退室監視テーブルに格納されるデータの一例を示す。図7の例では、最終退室監視テーブルには、部屋番号の列と、ユーザIDの列と、出勤の列と、滞在の列と、在室の列と、資格の列とが含まれる。出勤の列には、ユーザが出勤中であるか否か(1:出勤、0:退勤)が登録される。滞在の列には、ユーザが建物内に滞在中であるか否か(1:滞在、0:不在)が登録される。在室の列には、ユーザがその部屋に在室中であるか否か(1:在室、0:不在)が登録される。なお、最終退室資格テーブル(図6)において監視対象外とされているものについては、出勤の列、滞在の列又は在室の列には「−」が設定される。例えば、図7におけるユーザID「1119」のユーザは、ユーザ種別が来客であり(ユーザ属性テーブル:図2)、来客の出勤については対象外となっているため(最終退室資格テーブル:図6)、最終退室監視テーブル(図7)の出勤の列に「−」が設定されている。また、資格の列は、その部屋の最終退室者の資格を有するか否か(1:資格有り、0:資格無し)が登録される。
【0027】
本実施の形態では、最終退室監視テーブルによって、ユーザが自身の所属部屋に在室中であるかを監視するようになっており、最終退室監視テーブルには、各ユーザについて、当該ユーザの所属部屋に係るレコードが登録される。但し、ユーザ種別が正社員(管理職)のユーザ(図7では、ユーザIDが「1111」及び「1112」のユーザ)は、全ての部屋において最終退室者となることができるので(最終退室資格テーブル:図6)、所属部屋以外の部屋に係るレコードも最終退室監視テーブルに登録される。例えば、ユーザID「1111」のユーザは、部屋「505」が所属部屋となっているが、最終退室監視テーブルには、部屋「505」に係るレコードの他に、部屋「101」に係るレコードも登録されている。同様に、ユーザID「1112」のユーザは、部屋「101」が所属部屋となっているが、最終退室監視テーブルには、部屋「101」に係るレコードの他に、部屋「505」に係るレコードも登録されている。
【0028】
図8に、メール送信条件テーブルに格納されるデータの一例を示す。図8の例では、部屋番号の列と、最終退室候補者数の列とが含まれる。詳細は後で説明するが、本実施の形態では、最終退室者となる可能性があるユーザに対して、その旨を事前に通知するようになっており、最終退室候補者数の列には、何人になったらその事前通知を行うか、その人数が登録される。
【0029】
図9に、最終退室確認テーブルに格納されるデータの一例を示す。図9の例では、最終退室確認テーブルには、日付の列と、部屋番号の列と、最終退室者の列と、最終退室時刻の列とが含まれる。すなわち、最終退室確認テーブルには、最終退室の情報が登録され、例えば、後日、最終退室者が誰であったかを確認する際などに参照される。
【0030】
次に、図10乃至図19を用いて、図1に示したシステムの処理を説明する。具体的な処理フローを説明する前に、図10を用いて、本システムの運用場面の一例を説明する。図10は、ある建物の1フロアを示すものである。図10の例では、建物100の出入口には、入館用ICカードリーダ41と退館用ICカードリーダ42とを有する入退館管理装置4が設置されている。そして、ユーザが建物100に入る際には、自身のICカードを入館用ICカードリーダ41に近づけ又は接触させ、ICカードによる認証を行うようになっている。同様に、ユーザが建物100から出る際にも、自身のICカードを退館用ICカードリーダ42に近づけ又は接触させ、ICカードによる認証を行うようになっている。なお、ICカードは、従業員であれば予め貸与されているものとし、来客者には、来客窓口で所定の手続きを済ませた上で貸与するものとする。
【0031】
さらに、建物100には、部屋505、部屋101及び会議室102が設けられており、壁で仕切られている。部屋505の出入口には、入室用ICカードリーダ51と退室用ICカードリーダ52とを有する入退室管理装置5が設置されている。そして、ユーザが部屋505に入る際には、自身のICカードを入室用ICカードリーダ51に近づけ又は接触させ、ICカードによる認証を行うようになっている。同様に、ユーザが部屋505から出る際にも、自身のICカードを退室用ICカードリーダ52に近づけ又は接触させ、ICカードによる認証を行うようになっている。なお、図示していないが、部屋101及び会議室102の出入口においても、入退室管理装置5が設置されるものとする。
【0032】
また、部屋505には、出退勤管理装置6が設置されており、ユーザからの出勤又は退勤の入力を受け付けるようになっている。例えば、出退勤管理装置6にICカードリーダを設け、ICカードを用いて出退勤を管理する場合もあれば、その他の方式を採用する場合もある。なお、出退勤管理装置6は、1つだけでなく、複数設置されるような場合もある。
【0033】
さらに、部屋505には、最終退室処理装置7が設置されており、部屋505の照明を落としたり、空調を停止させたりといった最終退室処理を行うようになっている。なお、1つの最終退室処理装置7が、各部屋の最終退室処理を行うようにしてもよい。
【0034】
また、来客窓口には、受付担当者に操作される来客受付端末9が設置されている。例えば来客者は、来客窓口にて所定の手続きを済ませ、受付担当者からICカードを受け取り、当該ICカードを使用して建物100に入館する。また、受付担当者は、来客者の情報(例えば会社名、氏名、訪問先など)を来客受付端末9に入力する。
【0035】
そして、従業員端末3a及び3b(図示せず)、入退館管理装置4、入退室管理装置5、出退勤管理装置6、最終退室処理装置7及び来客受付端末9は、社内LANなどのネットワーク1を介して最終退室監視サーバ2と接続されている。なお、従業員端末3aは、ユーザが携帯しているものとし、従業員端末3bは、ユーザの所属部屋に設置されているものとする。
【0036】
次に、本システムの具体的な処理フローを説明する。まず、図11にユーザ情報の登録処理の処理フローを示す。なお、本処理は、いずれかの部屋を新たに利用することになったユーザの情報を各種テーブルに新規に登録する場合の処理である。例えば、ユーザ種別が正社員(管理職)のユーザは、従業員端末3bを操作して、いずれかの部屋を新たに利用することになったユーザの情報(所属部屋、ユーザ種別、PCメールアドレス、携帯端末アドレス)を入力し、当該ユーザ情報を含むユーザ情報登録要求を最終退室監視サーバ2に送信させる。最終退室監視サーバ2のユーザ情報登録部21は、従業員端末3bからのユーザ情報登録要求を受信する(図11:ステップS1)。そして、最終退室監視サーバ2のユーザ情報登録部21は、ユーザ情報登録要求に含まれるユーザ情報をユーザ属性テーブルに登録する(ステップS3)。このとき、最終退室監視サーバ2のユーザ情報登録部21は、ユーザIDとしてユニークな番号を割り当て、ユーザ属性テーブルに登録する。また、ユーザ情報登録部21は、当該ユーザのレコードを建物内在籍者テーブル、部屋別在籍者テーブル、出退勤テーブル及び最終退室監視テーブルへ登録する。具体的には、ユーザ情報登録部21は、当該ユーザのIDを含むレコードを建物内在籍者テーブル、部屋別在籍者テーブル及び出退勤管理テーブルに登録する。なお、部屋別在籍者テーブルには、当該ユーザのレコードを部屋毎に登録する。また、ユーザ情報登録部21は、当該ユーザのユーザIDと所属部屋の部屋番号と最終退室者の資格の有無とを含むレコードを最終退室監視テーブルに登録する。最終退室者の資格の有無は、最終退室資格テーブルの権限の列に基づき設定される。さらに、当該ユーザが、全ての部屋において最終退室者の資格を有する者である場合には、所属部屋以外の各部屋に係るレコードについても最終退室監視テーブルに登録する。そして、必要な情報を書き込んだICカードを、新たに利用することになったユーザに貸与する。
【0037】
なお、来客があった場合には、受付窓口の受付担当者が、来客受付端末9を操作して、来客者の情報(所属部屋(訪問先)、ユーザ種別)を入力し、当該来客者情報を含むユーザ情報登録要求を最終退室監視サーバ2に送信させる。その後の流れは、上で述べたとおりであり、来客者には、ICカードが貸与される。
【0038】
次に、図12にユーザ情報の削除処理の処理フローを示す。本処理は、なんらかの理由で部屋を利用しなくなったユーザの情報を各種テーブルから削除する場合の処理である。例えば、ユーザ種別が正社員(管理職)のユーザは、従業員端末3bを操作して、部屋を利用しなくなったユーザのユーザIDを入力し、当該ユーザIDを含むユーザ情報削除要求を最終退室監視サーバ2に送信させる。最終退室監視サーバ2のユーザ情報登録部21は、従業員端末3bからのユーザ情報削除要求を受信する(図12:ステップS5)。そして、最終退室監視サーバ2のユーザ情報登録部21は、ユーザ情報削除要求に係るユーザIDを含むユーザ情報をユーザ属性テーブルから削除する(ステップS7)。また、建物内在籍者テーブル、部屋別在籍者テーブル、出退勤テーブル及び最終退室監視テーブルからも当該ユーザのレコードを削除する。なお、来客者は、訪問を終えた後、ICカードを受付窓口に返却する。この場合、受付担当者は、来客受付端末9を操作して、当該来客者に係るユーザIDを入力し、当該ユーザIDを含むユーザ情報削除要求を最終退室監視サーバ2に送信させる。その後の流れは、上で述べたとおりである。
【0039】
以上のような処理を実施することにより、必要なユーザの情報が各種テーブルに登録され、またユーザにはICカードが貸与される。
【0040】
次に、図13を用いて、ユーザが建物100に入退館する際の入退館管理装置4に係る処理を説明する。例えば、ユーザは、建物100に入る場合又は建物100から出る場合、自身のICカードを入館用ICカードリーダ41又は退館用ICカードリーダ42に近づけ又は接触させる。そして、入館用ICカードリーダ41又は退館用ICカードリーダ42は、ICカードから認証情報を読み取る(図13:ステップS11)。そして、入退館管理装置4は、認証情報に基づき、認証処理を実施し、認証に成功した場合にはドアロックを解錠する(ステップS13)。なお、ICカードによる認証については、従来と変わらないため、これ以上述べない。そして、入退館管理装置4は、入退館情報(ユーザID並びに入館時刻又は退館時刻)を含む建物内在籍者テーブル更新指示を最終退室監視サーバ2に送信する(ステップS15)。すなわち、最終退室監視サーバ2には、入退館情報が入退館管理装置4から随時送信されることになる。なお、建物内在籍者テーブル更新指示受信時の最終退室監視サーバ2に係る処理は後で説明する。
【0041】
次に、図14を用いて、ユーザが部屋に入退室する際の入退室管理装置5に係る処理を説明する。例えば、ユーザは、いずれかの部屋に入る又は部屋から出る場合、自身のICカードを入室用ICカードリーダ51又は退室用ICカードリーダ52に近づけ又は接触させる。そして、入室用ICカードリーダ51又は退室用ICカードリーダ52は、ICカードから認証情報を読み取る(図14:ステップS17)。そして、入退室管理装置5は、認証情報に基づき、認証処理を実施し、認証に成功した場合にはドアロックを解錠する(ステップS19)。そして、入退室管理装置5は、入退室情報(ユーザID、部屋番号並びに入室時刻又は退室時刻)を含む部屋別在籍者テーブル更新指示を最終退室監視サーバ2に送信する(ステップS21)。すなわち、最終退室監視サーバ2には、入退室情報が入退室管理装置5から随時送信されることになる。なお、部屋別在籍者テーブル更新指示受信時の最終退室監視サーバ2に係る処理は後で説明する。
【0042】
次に、図15を用いて、ユーザが出退勤時における出退勤管理装置6に係る処理を説明する。例えば、出退勤管理装置6にはICカードリーダが設けられており、ユーザは、出勤した際又は退勤する際には、自身のICカードをICカードリーダに近づけ又は接触させる。出退勤管理装置6は、ICカードリーダを介してユーザからの出退勤の指示の入力を受け付け(図15:ステップS23)、出退勤情報(ユーザID並びに出勤時刻又は退勤時刻)を含む出退勤テーブル更新指示を最終退室監視サーバ2に送信する(ステップS25)。すなわち、最終退室監視サーバ2には、出退勤情報が出退勤管理装置6から随時送信されることになる。なお、出退勤テーブル更新指示受信時の最終退室監視サーバ2に係る処理は後で説明する。また、出退勤の管理は、他の方式を採用する場合もある。
【0043】
次に、図16乃至図19を用いて、最終退室監視サーバ2の最終退室者を監視する処理を説明する。まず、最終退室監視サーバ2の最終退室者監視部22は、入退館管理装置4からの建物内在籍者テーブル更新指示、入退室管理装置5からの部屋別在籍者テーブル更新指示又は出退勤管理装置6からの出退勤テーブル更新指示を受信し、一旦記憶装置に格納する(図16:ステップS31)。
【0044】
そして、ステップS31において受信したのが建物内在籍者テーブル更新指示である場合(ステップS33:Yesルート)、最終退室者監視部22は、建物内在籍者テーブル更新指示に含まれる入退館情報に基づき、テーブル格納部25に格納されている建物内在籍者テーブル(図3)を更新する(ステップS35)。すなわち、入退指示情報に含まれる入館時刻又は退館時刻を該当ユーザのレコードに登録する。その後、ステップS43の処理に移行する。
【0045】
一方、ステップS31において受信したのが建物内在籍者テーブル更新指示ではなく(ステップS33:Noルート)、部屋別在籍者テーブル更新指示である場合(ステップS37:Yesルート)、最終退室者監視部22は、部屋別在籍者テーブル更新指示に含まれる入退室情報に基づき、テーブル格納部25に格納されている部屋別在籍者テーブル(図5)を更新する(ステップS39)。すなわち、入退室情報に含まれる入室時刻又は退室時刻を、入退室に係る部屋についての、該当ユーザのレコードに登録する。その後、ステップS43の処理に移行する。
【0046】
一方、ステップS31において受信したのが部屋別在籍者テーブル更新指示でなければ(ステップS37:Noルート)、すなわちステップS31において受信したのが出退勤テーブル更新指示である場合、最終退室者監視部22は、出退勤テーブル更新指示に含まれる出退勤情報に基づき、テーブル格納部25に格納されている出退勤テーブル(図4)を更新する(ステップS41)。すなわち、出退勤情報に含まれる出勤時刻又は退勤時刻を該当ユーザのレコードに登録する。その後、ステップS43の処理に移行する。
【0047】
そして、最終退室者監視部22は、建物内在籍者テーブル更新指示に含まれる入退館情報、部屋別在籍者テーブル更新指示に含まれる入退室情報又は出退勤テーブル更新指示に含まれる出退勤情報に基づき、テーブル格納部25に格納されている最終退室監視テーブル(図7)を更新する(ステップS43)。例えば、入退館情報に入館時刻が含まれていれば、最終退室監視テーブルの滞在の列を「1」に設定し、入退館情報に退館時刻が含まれていれば、最終退室監視テーブルの滞在の列を「0」に設定する。また、入退室情報に入室時刻が含まれていれば、最終退室監視テーブルの在室の列を「1」に設定し、入退室情報に退室時刻が含まれていれば、最終退室監視テーブルの在室の列を「0」に設定する。また、出退勤情報に出勤時刻が含まれていれば、最終退室監視テーブルの出勤の列を「1」に設定し、出退勤情報に退勤時刻が含まれていれば、最終退室監視テーブルの出勤の列を「0」に設定する。すなわち、滞在の列は、建物内在籍者テーブルと同期が取られ、在室の列は、部屋別在籍者テーブルと同期が取られ、出勤の列は、出退勤テーブルと同期が取られる。その後、端子Aを介してステップS45(図17)の処理に移行する。なお、以降の処理は、部屋別に行うものとし、ステップS43において更新がなされた部屋を対象に処理を行う。例えば、図7において、ユーザID「1117」の在室の列が「1」から「0」に更新された場合、部屋505が処理対象となる。
【0048】
図17の説明に移行して、端子Aの後、最終退室者監視部22は、警備フラグがONであるか判断する(図17:ステップS45)。なお、警備フラグとは、警備システムが作動中であるか否か(ON:作動中、OFF:未作動)を表すものであり、部屋毎に管理される。警備フラグがONであると判断された場合(ステップS45:Yesルート)、最終退室者監視部22は、警備解除要求を警備部門装置8に送信する(ステップS47)。ここで、最終退室監視テーブルの更新(ステップS43)後に、警備フラグがONの状態であるというのは、最終退室後、一人目のユーザが出社してきたという場合である。従って、いずれかのユーザが出社してきた場合には、警備システムの作動を停止させる。その後、ステップS49の処理に移行する。
【0049】
一方、警備フラグがONでない場合(ステップS45:Noルート)、ステップS47の処理をスキップし、ステップS49の処理に移行する。
【0050】
そして、最終退室者監視部22は、最終退室予定者宛てメール送信フラグがONであるか判断する(ステップS49)。なお、詳細は後で説明するが、本実施の形態では、部屋毎に、最終退室者の資格を有するユーザのうち最後の一人に対して最終退室予定者宛てメールを送信するようになっており、最終退室予定者宛てメール送信フラグは、この最終退室予定者宛てメールを送信済みであるか否か(ON:送信済み、OFF:未送信)を表し、部屋毎に管理される。
【0051】
最終退室予定者宛てメール送信フラグがONであると判断された場合(ステップS49:Yesルート)、最終退室者監視部22は、最終退室監視テーブルを参照し、在室中のユーザが0人になったか判断する(ステップS51)。在室中のユーザが0人になったと判断された場合(ステップS51:Yesルート)、最終退室者監視部22は、出勤中のユーザが0人であるか判断する(ステップS52)。出勤中のユーザが0人であると判断された場合(ステップS52:Yes)、最終退室処理部23は、最終退室処理の開始指示を最終退室処理装置7に送信する(ステップS53)。また、最終退室処理部23は、警備開始要求を警備部門装置8に送信する(ステップS55)。そして、最終退室者監視部22は、最終退室予定者宛てメール送信フラグをOFFに設定する(ステップS57)。また、最終退室者監視部22は、部屋番号、最終退室者、最終退室時刻を最終退室確認テーブルに登録する。なお、最終退室時に実施すべき処理が他にもある場合には、必要に応じて実施する。その後、端子Bを介して処理を終了する。
【0052】
一方、ステップS49において最終退室予定者宛てメール送信フラグがONでない場合(ステップS49:Noルート)、ステップS51において在室中のユーザが0人になっていないと判断された場合(ステップS51:Noルート)、又は、ステップS52において出勤中のユーザが0人でないと判断された場合(ステップS52:Noルート)、最終退室者監視部22は、建物内に滞在している出勤中のユーザのうち最終退室者としての資格を有するユーザが所定数以下であるか判断する(ステップS59)。具体的には、メール送信条件テーブルに格納される最終退室候補者数以下であるか判断する。建物内に滞在している出勤中のユーザのうち最終退室者としての資格を有するユーザが所定数以下であると判断された場合(ステップS59:Yesルート)、端子Cを介してステップS61(図18)の処理に移行する。一方、建物内に滞在している出勤中のユーザのうち最終退室者としての資格を有するユーザが所定数以下でなければ(ステップS59:Noルート)、端子Bを介して処理を終了する。
【0053】
図18の説明に移行して、端子Cの後、最終退室者監視部22は、建物内に滞在している出勤中のユーザのうち最終退室者としての資格を有するユーザが最後の一人であるか判断する(図18:ステップS61)。建物内に滞在している出勤中のユーザのうち最終退室者としての資格を有するユーザが最後の一人でなければ(ステップS61:Noルート)、メール送信部24は、図19(a)に示すような最終退室候補者宛てメールを生成し、該当する各ユーザに係る従業員端末3a又は3bに送信する(ステップS63)。そして、最終退室者監視部22は、最終退室予定者宛てメール送信フラグをOFFに設定する(ステップS65)。なお、最終退室予定者宛てメール送信フラグがOFFに設定されている場合には、ステップS65の処理をスキップする。その後、本処理を終了する。
【0054】
一方、建物内に滞在している出勤中のユーザのうち最終退室者としての資格を有するユーザが最後の一人であると判断された場合(ステップS61:Yesルート)、最終退室者監視部22は、最終退室予定者宛てメール送信フラグがONであるか判断する(ステップS67)。最終退室予定者宛てメール送信フラグがONであると判断された場合(ステップS67:Yesルート)、本処理を終了する。一方、最終退室予定者宛てメール送信フラグがONでない場合(ステップS67:Noルート)、メール送信部24は、図19(b)に示すような最終退室予定者宛てメールを生成し、該当するユーザに係る従業員端末3a又は3bに送信する(ステップS69)。そして、最終退室者監視部22は、最終退室予定者宛てメール送信フラグをONに設定する(ステップS71)。その後、本処理を終了する。
【0055】
以上のような処理を実施することにより、最終退室者としての資格を有するユーザのうち最後の一人には最終退室予定者宛てメールが送信されるので、自身が最終退室者であることを認識することができる。そして、最終退室者としての資格を持たないユーザが、最終退室者となることを防止できる。また、最終退室者としての資格を有するユーザが所定人数以下になった時点で、該当するユーザには最終退室候補者宛てメールが送信されるので、最終退室者になる可能性があることを事前に知ることができる。さらに、部屋に一人で残っている場合に一時的に部屋から出たとしても、最終退室とみなされないようになる。
【0056】
以上本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上で説明した機能ブロック図は必ずしも実際のプログラムモジュール構成に対応するものではない。最終退室監視サーバ2は、1台のコンピュータではなく複数台のコンピュータで実現するようにしても良い。また、最終退室処理装置7の機能を最終退室監視サーバ2で実現するようにしてもよい。
【0057】
また、上で説明した各テーブルの構成は一例であって、必ずしも上記のような構成でなければならないわけではない。さらに、処理フローにおいても、処理結果が変わらなければ処理の順番を入れ替えることも可能である。さらに、並列に実行させるようにしても良い。また、最終退室候補者宛てメール、最終退室予定者宛てメールも一例であって、必ずしも上記のような構成でなければならないわけではない。
【0058】
また、上では入退館、入退室時にICカードを用いる例を説明したが、いずれのユーザであるかを認識可能な方式であれば、他の方式(例えば、バイオメトリクス認証など)を採用することもできる。
【0059】
なお、図1に示した最終退室監視サーバ2、従業員端末3a及び3b、入退館管理装置4、入退室管理装置5、出退勤管理装置6、最終退室処理装置7、警備部門装置8並びに来客受付端末9は、図20のようなコンピュータ装置であって、メモリ2501(記憶装置)とCPU2503(処理装置)とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。オペレーティング・システム(OS:Operating System)及び本実施の形態における処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。必要に応じてCPU2503は、表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、必要な動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、メモリ2501に格納され、必要があればHDD2505に格納される。本発明の実施の形態では、上で述べた処理を実施するためのアプリケーション・プログラムはリムーバブル・ディスク2511に格納されて頒布され、ドライブ装置2513からHDD2505にインストールされる。インターネットなどのネットワーク及び通信制御部2517を経由して、HDD2505にインストールされる場合もある。このようなコンピュータ装置は、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及び必要なアプリケーション・プログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態に係るシステム概要図である。
【図2】ユーザ属性テーブルの一例を示す図である。
【図3】建物内在籍者テーブルの一例を示す図である。
【図4】出退勤テーブルの一例を示す図である。
【図5】部屋別在籍者テーブルの一例を示す図である。
【図6】最終退室資格テーブルの一例を示す図である。
【図7】最終退室監視テーブルの一例を示す図である。
【図8】メール送信条件テーブルの一例を示す図である。
【図9】最終退室確認テーブルの一例を示す図である。
【図10】本システムの運用場面の一例を示す図である。
【図11】ユーザ情報の登録処理の処理フローを示す図である。
【図12】ユーザ情報の削除処理の処理フローを示す図である。
【図13】入退館管理装置に係る処理フローを示す図である。
【図14】入退室管理装置に係る処理フローを示す図である。
【図15】出退勤管理装置に係る処理フローを示す図である。
【図16】最終退室監視サーバに係る処理フロー(第1の部分)を示す図である。
【図17】最終退室監視サーバに係る処理フロー(第2の部分)を示す図である。
【図18】最終退室監視サーバに係る処理フロー(第3の部分)を示す図である。
【図19】(a)及び(b)は、最終退室候補者宛てメール及び最終退室予定者宛てメールの一例を示す図である。
【図20】コンピュータの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0061】
1 ネットワーク 2 最終退室監視サーバ
3a,3b 従業員端末
4 入退館管理装置 5 入退室管理装置
6 出退勤管理装置 7 最終退室処理装置
8 警備部門装置 9 来客受付端末
21 ユーザ情報登録部 22 最終退室者監視部
23 最終退室処理部 24 メール送信部
25 テーブル格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の出入口に設置され且つ入退館を管理する第1の管理装置とユーザの出退勤を管理する第2の管理装置とに接続され、前記ユーザの属性と前記ユーザの連絡先情報とを前記ユーザ毎に格納するユーザ属性テーブルと、前記ユーザが前記建物内に滞在しているか否かを表す建物内滞在データと前記ユーザが勤務中であるか否かを表す勤務データと最終退室者の資格の有無を表す資格データとを前記ユーザ毎に格納する最終退室監視テーブルとにアクセス可能なサーバにより実行される最終退室管理方法であって、
前記第1の管理装置から前記ユーザの入退館情報を受信し、当該入退館情報に基づき前記最終退室監視テーブルの前記建物内滞在データを更新するステップと、
前記第2の管理装置から前記ユーザの出退勤情報を受信し、当該出退勤情報に基づき前記最終退室監視テーブルの前記勤務データを更新するステップと、
前記最終退室監視テーブルにおいて、前記建物内に滞在しており且つ勤務中である前記ユーザのうち前記最終退室者の資格を有する最終退室候補ユーザが一人であるか判定する最終退室者判定ステップと、
前記最終退室者判定ステップにおいて前記最終退室候補ユーザが一人であると判定された場合、前記ユーザ属性テーブルに格納された当該最終退室候補ユーザの前記連絡先情報を用いて、当該最終退室候補ユーザに最終退室者である旨を通知する最終退室者通知ステップと、
を含む最終退室管理方法。
【請求項2】
前記最終退室監視テーブルにおいて、前記最終退室候補ユーザが所定人数以下であるか判定する候補者判定ステップと、
前記候補者判定ステップにおいて前記最終退室候補ユーザが所定人数以下であると判定された場合、各前記最終退室候補ユーザについて、前記ユーザ属性テーブルに格納された当該最終退室候補ユーザの前記連絡先情報を用いて、当該最終退室候補ユーザに最終退室者となる可能性がある旨を通知するステップと、
をさらに含む請求項1記載の最終退室管理方法。
【請求項3】
前記サーバが、前記建物内の部屋の出入口に設置され且つ入退室を管理する第3の管理装置とさらに接続され、
前記最終退室監視テーブルが、前記ユーザが前記部屋に在室中であるか否かを表す在室データをさらに格納し、
前記第3の管理装置から前記ユーザの入退室情報を受信し、当該入退室情報に基づき前記最終退室監視テーブルの前記在室データを更新するステップと、
前記最終退室者通知ステップによる通知が行われた後に、前記最終退室監視テーブルにおいて、全ての前記ユーザが前記部屋から退室したか判定する退室判定ステップと、
前記退室判定ステップにおいて全ての前記ユーザが前記部屋から退室したと判定された場合、最終退室時に実行すべき最終退室処理の開始指示を出力するステップと、
をさらに含む請求項1記載の最終退室管理方法。
【請求項4】
前記建物内に複数の部屋が設けられており、
前記最終退室者判定ステップが、
各前記部屋について、当該部屋における前記最終退室候補ユーザが一人であるか判定するステップ
を含む請求項1記載の最終退室管理方法。
【請求項5】
前記建物内に複数の部屋が設けられており、
前記候補者判定ステップが、
各前記部屋について、当該部屋における前記最終退室候補ユーザが所定人数以下であるか判定するステップ
を含む請求項2記載の最終退室管理方法。
【請求項6】
建物の出入口に設置され且つ入退館を管理する第1の管理装置からユーザの入退館情報を受信し、当該入退館情報に基づき、前記ユーザが前記建物内に滞在しているか否かを表す建物内滞在データと前記ユーザが勤務中であるか否かを表す勤務データと最終退室者の資格の有無を表す資格データとを前記ユーザ毎に格納している最終退室監視テーブルの前記建物内滞在データを更新するステップと、
ユーザの出退勤を管理する第2の管理装置から前記ユーザの出退勤情報を受信し、当該出退勤情報に基づき前記最終退室監視テーブルの前記勤務データを更新するステップと、
前記最終退室監視テーブルにおいて、前記建物内に滞在しており且つ勤務中である前記ユーザのうち前記最終退室者の資格を有する最終退室候補ユーザが一人であるか判定する最終退室者判定ステップと、
前記最終退室者判定ステップにおいて前記最終退室候補ユーザが一人であると判定された場合、前記ユーザの属性と前記ユーザの連絡先情報とを前記ユーザ毎に格納しているユーザ属性テーブルに格納された当該最終退室候補ユーザの前記連絡先情報を用いて、当該最終退室候補ユーザに最終退室者である旨を通知する最終退室者通知ステップと、
をコンピュータに実行させるための最終退室管理プログラム。
【請求項7】
建物の出入口に設置され且つ入退館を管理する第1の管理装置からユーザの入退館情報を受信し、当該入退館情報に基づき、前記ユーザが前記建物内に滞在しているか否かを表す建物内滞在データと前記ユーザが勤務中であるか否かを表す勤務データと最終退室者の資格の有無を表す資格データとを前記ユーザ毎に格納している最終退室監視テーブルの前記建物内滞在データを更新する手段と、
ユーザの出退勤を管理する第2の管理装置から前記ユーザの出退勤情報を受信し、当該出退勤情報に基づき前記最終退室監視テーブルの前記勤務データを更新する手段と、
前記最終退室監視テーブルにおいて、前記建物内に滞在しており且つ勤務中である前記ユーザのうち前記最終退室者の資格を有する最終退室候補ユーザが一人であるか判定する最終退室者判定手段と、
前記最終退室者判定手段において前記最終退室候補ユーザが一人であると判定された場合、前記ユーザの属性と前記ユーザの連絡先情報とを前記ユーザ毎に格納しているユーザ属性テーブルに格納された当該最終退室候補ユーザの前記連絡先情報を用いて、当該最終退室候補ユーザに最終退室者である旨を通知する最終退室者通知手段と、
を有する最終退室管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−282889(P2009−282889A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−136443(P2008−136443)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(598057291)株式会社富士通エフサス (147)