説明

有効期限且つ金銭的価値を持ったバリューの管理方法、バリューの管理装置及びバリューの管理プログラム

【課題】有効期限を有するバリューを管理するに際して、異なる長さの有効期限が付与されているバリューの管理を実現する。
【解決手段】バリューと当該バリューの有効期限とを紐付けて一つのバリューブロックとし、バリューブロックを一つ以上組み合わせたものと、組み合わせたものを識別するための識別子とをバリューブロック群として記憶する。サイトより、識別子と、付与するバリュー値と、付与するバリュー値の有効期限と、を受信する。識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に対して、付与するバリュー値及び有効期限を紐付けることにより生成した新たなバリューブロックを追加する。有効期限の長さが異なるバリューブロックが、同一のバリューブロック群の中に混在することが可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子マネーやポイント、クーポンなどの金銭的価値を持った電子バリュー(以下、適宜「バリュー」と呼ぶ)であって有効期限を有するバリューの管理に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、バリューを記録管理する際に、消費を促すためにバリューには有効期限が設定されている。そのため、バリューを管理する際は、バリューの有効期限についても管理を行なう必要がある。一般的な、有効期限管理では、あらかじめ決められた有効期限が切れた際に全てのバリューが無効になる方法、又は、最新のバリュー付与日から一定期間新しいバリューが付与されない場合、全てのバリューが無効になる方法がある。
【0003】
もっとも、これらの管理方法を採用した場合、バリュー利用者(以下、適宜「ユーザ」と呼ぶ)が貯めたバリューが一度に全てなくなるため、ユーザの利便性が低く、ユーザがバリュー利用の恩恵を受けることができずに、バリュー利用による顧客獲得が難しくなるという問題が発生していた。
【0004】
このような問題に鑑みて、例えば特許文献1に記載されているような技術が存在する。具体的には、バリューが付与された時期に応じて有効期限を設定し、全体のバリューに対して複数の有効期限が設定され、順次無効となっていく管理方法である。例えば、全体で500ポイントのとき、昨年度付与された300ポイントが、今年度末に無効、今年度付与された200ポイントが来年度末に無効になるといった形で管理が行われる(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−227200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したような技術を用いることにより、前述のすべてのバリューが一括して無効となる問題は解決される。しかし、上述したような技術を用いるにはバリューの管理に加え、別途有効期限についての管理を行う必要がある。バリューの管理と有効期限の管理を別々に行うことで、処理が煩雑となり、細かく、柔軟な有効期限の管理を行うことが難しくなっている。
【0007】
また、特許文献1の明細書段落[0009]や、段落[0042]の記載から明らかなように、上述したような技術ではバリューの有効期限の長さは予め設定された固定のものであり、発行されたポイントの有効期限はすべて同じである。つまり、異なる長さの有効期限を有するバリューの管理をすることはできなかった。
【0008】
そこで、本発明は、有効期限を有するバリューを管理するに際して、異なる長さの有効期限が付与されているバリューの管理を実現することが可能な、有効期限且つ金銭的価値を持ったバリューの管理方法、バリューの管理装置及びバリューの管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点によれば、ユーザの使用する端末と、前記端末に接続されているサイトと、の各々と接続されており、有効期限且つ金銭的価値を持った「バリュー」の管理を行うバリュー管理装置において、前記バリューと当該バリューの有効期限とを紐付けて一つのバリューブロックとし、当該バリューブロックを一つ以上組み合わせたものと、当該組み合わせたものを識別するための識別子とをバリューブロック群として記憶するバリュー管理記憶手段と、前記サイトより、前記識別子と、付与するバリュー値と、当該付与するバリュー値の有効期限と、を受信する第1の受信手段と、前記第1の受信手段により受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に対して、前記付与するバリュー値及び有効期限を紐付けることにより生成した新たなバリューブロックを追加する第1のバリュー管理機能手段と、を備え、前記有効期限の長さが異なる前記バリューブロックが、同一の前記バリューブロック群の中に混在することが可能なことを特徴とするバリュー管理装置が提供される。
【0010】
本発明の第2の観点によれば、上記のバリュー管理装置と接続されている前記サイトにおいて、当該サイトにおける前記バリューの付与処理、利用処理、有効期限の管理、の何れか或いはその全てを前記バリュー管理装置が行うことを特徴とするサイトが提供される。
【0011】
本発明の第3の観点によれば、ユーザの使用する端末と、前記端末に接続されているサイトと、の各々と接続されており、有効期限且つ金銭的価値を持った「バリュー」を管理する装置が行う、バリュー管理方法において、前記バリューと当該バリューの有効期限とを紐付けて一つのバリューブロックとし、当該バリューブロックを一つ以上組み合わせたものと、当該組み合わせたものを識別するための識別子とをバリューブロック群として記憶するバリュー管理記憶ステップと、前記サイトより、前記識別子と、付与するバリュー値と、当該付与するバリュー値の有効期限と、を受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップにより受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に対して、前記付与するバリュー値及び有効期限を紐付けることにより生成した新たなバリューブロックを追加する第1のバリュー管理機能ステップと、を備え、前記有効期限の長さが異なる前記バリューブロックが、同一の前記バリューブロック群の中に混在することが可能なことを特徴とするバリュー管理方法が提供される。
【0012】
本発明の第4の観点によれば、ユーザの使用する端末と、前記端末に接続されているサイトと、の各々と接続されており、有効期限且つ金銭的価値を持った「バリュー」の管理を行うバリュー管理装置に組み込まれるバリュー管理プログラムにおいて、前記バリューと当該バリューの有効期限とを紐付けて一つのバリューブロックとし、当該バリューブロックを一つ以上組み合わせたものと、当該組み合わせたものを識別するための識別子とをバリューブロック群として記憶するバリュー管理記憶手段と、前記サイトより、前記識別子と、付与するバリュー値と、当該付与するバリュー値の有効期限と、を受信する第1の受信手段と、前記第1の受信手段により受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に対して、前記付与するバリュー値及び有効期限を紐付けることにより生成した新たなバリューブロックを追加する第1のバリュー管理機能手段と、を備え、前記有効期限の長さが異なる前記バリューブロックが、同一の前記バリューブロック群の中に混在することが可能なバリュー管理装置としてコンピュータを機能させることを特徴とするバリュー管理プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、バリューの値と、そのバリューの有効期限をセットとしたバリューブロックを利用して管理を行うことから、有効期限を有するバリューを管理するに際して、異なる長さの有効期限が付与されているバリューの管理を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態全体の基本的構成を表す図である。
【図2】本発明の実施形態におけるバリュー管理システムの基本的構成を表す図である。
【図3】本発明の実施形態におけるバリューの管理方法について表す図である。
【図4】本発明の実施形態におけるユーザ端末の基本的構成を表す図である。
【図5】本発明の実施形態全体のバリューの付与の際の基本的動作を表すシーケンス図である。
【図6】本発明の実施形態全体のバリューの利用を行う際の基本的動作を表すシーケンス図である。
【図7】本発明の実施形態全体のバリューの状態を自発的に確認する際の基本的動作を表すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0016】
図1は本実施形態全体を表す図である。図1を参照すると本実施形態は、バリュー管理装置100、ユーザ端末200、バリュー利用サイト300及びネットワーク900を有している。
【0017】
バリュー管理装置100は、ユーザに対して付与されているバリューの管理を行うためのシステムである。
【0018】
ユーザ端末200は、ユーザが直接利用する端末であり、バリュー管理装置100及びバリュー利用サイト300のそれぞれとネットワーク900を介して相互に接続されている。そして、ユーザ端末200は、バリュー管理装置100と通信をし、電子商取引などの、ネットワークを通じた購買、商取引時にバリューの確認と、利用を行う。
【0019】
また、ユーザ端末200が、バリュー利用サイト300と電子商取引などを行うことにより、バリューの付与と利用が行われる。ユーザ端末200は具体的にはどのような装置により実現されてもよいが、例えばパーソナルコンピュータや、携帯電話機により実現される。
【0020】
バリュー利用サイト300は、電子商取引事業者側が設けたサイトであって、ネットワークを通じて物品やコンテンツの販売などの電子商取引を行なうサイトである。バリュー利用サイト300では、電子商取引時業者側がユーザに対してバリューを付与する。なお、サイト300は実際にはネットワーク上の、例えばWebサーバ上のドキュメントを、ユーザ端末200が有するウェブブラウザにより閲覧することにより実現される。
【0021】
ネットワーク900は、例えばインターネット網やモバイル通信網、次世代通通信網等であるが、これに限定されるものではない。また、ネットワーク900が準拠する通信方式も、特に限定されるものではない。また、ネットワーク900が有線接続であるか、無線接続であるか、といったことも特に限定されるものではない。
【0022】
次に、本実施形態におけるバリューの管理についての説明をする。
【0023】
ユーザは、自身が保有するバリューの種別を一意に特定できるバリューIDを持っている。そして、バリュー管理装置100はバリューIDをキーとしてバリューの種別とバリューの値を管理する。
【0024】
ユーザはバリューIDを同時又は異なる時に複数持つことが可能であり、同時又は異なる時に複数種類のバリューを持つことも可能である。
【0025】
ユーザは、ネットワークを通じてバリューを利用することが可能であるが、本実施形態の適用範囲はこれに限られるわけではない。例えば、バリューIDを記録したカードや携帯電話機などを利用することで、実際の店舗を利用したバリューの利用も可能である。
【0026】
ユーザは、バリュー管理装置100を有するバリューの発行事業者(以下、適宜「事業者と呼ぶ)が提供する、もしくは事業者と提携しユーザと電子商取引などを行う、バリュー利用サイト300に接続し、電子商取引などを行なうことによるバリューの授与、及び、ユーザのクレジットカードなどを利用したバリューの充当や、他のユーザからのバリューの贈与を受けることなどによって、ユーザのバリューを増加させる。この時、ユーザは自身が持っているバリューIDを、バリュー利用サイト300を通じてバリュー管理装置100が管理するバリューと結び付けて、付与などの対象として特定させる。
【0027】
次に、図2を参照してバリュー管理装置100について詳細に説明する。図2を参照するとバリュー管理装置100は、主記憶装置110、演算処理部120、送受信部130、補助記憶装置140、バリュー管理機能部150、有効期限管理スケジューラ160及びバリュー管理記憶部170を有する。
【0028】
主記憶装置110はRAM(Random Access Memory)に代表される記憶装置である。また、演算処理装置120は、CPU(Central Processing Unit)等に代表される演算装置であり、演算処理を行う。送受信部130は、ネットワーク900を介した通信を行うための部分である。
【0029】
また、補助記憶装置140は、HDD(Hard disk drive)やSSD(solid state drive)に代表される記憶装置であり、各種のデータや、プログラムが格納される。
【0030】
バリュー管理機能部150は、バリューの増減、失効処理などを行う部分である。また、有効期限管理スケジューラ160は、バリューの有効期限を監視する部分である。
【0031】
バリュー管理機能部150及び有効期限管理スケジューラ160は、本実施形態特有の部分である。バリュー管理機能部150及び有効期限管理スケジューラ160は、演算処理部120が、補助記憶装置140に格納されているプログラム(ソフトウェア)を読み込み、この読み込んだプログラムと主記憶装置110を用いて演算処理を行うことにより実現される。
【0032】
バリュー管理記憶装置170は、バリューを永続的に保存するための記憶装置であり、具体的には、補助記憶装置140と同様に、HDDやSSDにより実現される。また、図2では、バリュー管理記憶装置170と、補助記憶装置140が別々の記憶装置として図示されているが、これは構成の一例に過ぎない。例えば、補助記憶装置140がバリュー管理記憶装置170に含まれているという構成でもよい。また、バリュー管理記憶装置170と、補助記憶装置140の何れか或いは双方がバリューの管理装置100の外部に設けられていてもよい。また、バリュー管理記憶装置170と、補助記憶装置140の何れか或いは双方が複数の記憶装置により冗長化されていてもよい。
【0033】
次に、バリュー管理機能部150、有効期限管理スケジューラ160及びバリュー管理記憶装置170によるバリューの管理方法について説明する。
【0034】
バリュー管理記憶装置170の内部におけるバリューの管理方法は、図3のようにブロック単位で管理する。具体的には、付与されたバリューがいくらの価値を持っているかという値であるバリュー値と、有効期限とが対となった値のブロック(以下、適宜「バリューブロック」と呼ぶ)単位で管理される。そして、そのバリューブロックの積み上げが、全体のバリューとして扱われる。この全体のバリューのことを、バリュー群と呼ぶ。そしてバリュー群は、バリューIDにより一意に区別される。
【0035】
また、バリュー群に、バリューが付与される場合は、この有効期限がついたバリューブロックが追加される。
【0036】
例えば、商品購入時に付与された100ポイントという値と、その100ポイントが付与されてから1年間という有効期間の組合せを1つのブロックとして記録する。バリューの値と有効期間が組となったブロックを複数個積み上げることで、ユーザの全体のバリューを表す。ブロックのバリュー値は任意であり、各ブロックのバリューの値がばらばらであっても問題は無い。指定の有効期間が過ぎ、バリューの値が無効になる場合は、このブロックごとに無効となる。そのため、バリュー全体が無効とはならず、また、バリューの管理と有効期間の管理を同時に行うことができる。バリューを利用する際は、有効期間が近いブロックから順次使用され、ブロック単位の利用ではなく、ブロックのバリュー値を減算していき、ブロックのバリュー値が0となった場合は次のブロックのバリュー値を減算するため、ブロックをまたがった利用も可能である。例えば、1ヵ月後に有効期限の切れる100ポイント(ブロックAとする)と、2ヵ月後に有効期限の切れる200ポイント(ブロックBとする)の、合計300ポイントをユーザが持っていたとする。ユーザが200ポイント使用したい場合は、まず有効期限の近いブロックAから100ポイント使用される。この時残り100ポイント必要だが、ここでブロックBの200ポイントから100ポイントを減算する。これにて、ブロックBは100ポイントで有効期限2ヶ月のブロックへと変更される。
【0037】
図3の具体例を参照して説明すると、図3の左側に示すように「バリューID:xxxx」が割り当てられているバリュー群には4つのバリューブロックが積み上げられている。そして、全バリューの合計は750という状態である。ここにバリューブロックが新たに追加された状態を示すのが図3の右側である。120ポイントのバリューブロックが新たに積み上げられることにより全バリューの合計は870という状態になる。
【0038】
なお、各バリューブロック毎の有効期限は、それぞれ同一であってもよいが、それぞれが異なるものであってもよい。
【0039】
すなわち、本実施形態では、バリューの発行ごとに有効期限を設定することができ、例えば1ヶ月の有効期限を持つバリューと、1年の有効期限を持つバリューが混在できる。一般的に、ポイントの有効期限数は予め設定された固定のものであり、発行されたポイントの有効期限はすべて同じである。よって、例えば有効期限が一年というバリューを、バリュー発行時毎に管理するということも考えられるが、これは単に発行時の古いバリューから順次利用するという管理方法に過ぎない。
【0040】
しかし、本実施形態では、バリュー発行時が後であっても有効期限が先に切れてしまうバリューがある場合は、そのような有効期限が先に切れてしまうバリューから優先的に利用することができる。つまり、本実施形態は、単に発行時の古いバリューから順次利用するのではなく、有効期限が先に切れてしまうバリューから順次利用するものであり、ユーザにとってバリューの有益な利用方法を提供できるものである。
【0041】
また、上述したようなバリューの付与増減を行う場合は、バリュー管理機能部150を通じて、バリュー管理記憶装置170にバリューの書き込み処理を行う。また、有効期限管理スケジューラ160が定期的にバリューの有効期限チェックを行っており、この時有効期限切れが見つかった場合は、有効期限管理スケジューラ160はバリュー管理機能部150にその旨を伝え、バリュー管理機能部150はバリュー管理記憶装置170に接続して、バリューの失効処理を実行し、有効期限の切れたバリューブロックを無効にする。
【0042】
次に、図4を参照してユーザ端末200について詳細に説明する。なお、今回はユーザ端末200がパーソナルコンピュータにより実現されているものと想定する。
【0043】
ユーザ端末200は、主記憶装置210、演算処理装置220、送受信部230、補助記憶装置240、操作受付部250及び表示部260を有する。
【0044】
主記憶装置210はRAMに代表される記憶装置である。また、演算処理装置220は、CPU等に代表される演算装置であり、演算処理を行う。送受信部230は、ネットワーク900を介した通信を行うための部分である。
【0045】
また、補助記憶装置240は、HDDやSSDに代表される記憶装置であり、各種のデータや、プログラムが格納される。
【0046】
操作受付部250は、利用者からの入力を受け付ける部分であり、具体的には、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力機器と接続され、これらの入力機器からの入力情報を受け付ける。
【0047】
また、表示部260は、ディスプレイ等のユーザへ情報を提示するための表示装置と接続され、表示装置に情報を表示させる。
【0048】
次に、本実施形態の動作の概略について説明する。
【0049】
図1乃至図4並びに図5乃至図7のシーケンス図を参照して本実施形態の動作について詳細に説明する。
【0050】
最初に、図5を参照してバリューの付与を行う場合について説明する。
【0051】
バリューの付与を行う場合は、まずユーザがユーザ端末200を利用してバリュー利用サイト300に接続する。そして、ユーザはバリュー利用サイト300にて、何らかの物品やコンテンツの購入等の電子商取引を行う。この電子商取引の際に、ユーザは自身が保有する任意のバリューIDを指定し、バリュー利用サイト300に送信する(ステップA11)。なお、一つのユーザ端末200に対して、一つのバリューIDが割り当てられるようにしてもよく、複数のバリューIDが割り当てられるようにしてもよい。また、バリューの種別毎に異なるバリューIDが用いられるようにしてもよい。また、バリュー利用サイト300に接続するたびに、ユーザは自身が保有する任意のバリューIDを指定してもよいし、或るバリューIDが自動的に指定されるように予め設定しておいてもよい。
【0052】
バリュー利用サイト300では、物品・コンテンツ等の購入などの電子商取引の決済処理を実施し、ユーザに対して決済金額などに応じたバリューの付与処理を実施する。この時に、バリュー利用サイト300は、バリュー管理装置100に接続する。そして、ユーザ端末200を使用しているユーザから受理したバリューIDを、バリュー管理装置100に送信し、同時にユーザに対して付与したいバリュー数とそのバリュー数の有効期限を送信する(ステップA12)。なお、有効期限はどのような場合も同一の期間としてもよいが、異なる期間としてもよい。つまり、ある商品を購入した際に付与されるバリューの有効期限は1年、他の商品を購入した際に付与されるバリューの有効期限は6ヶ月というようにすることも可能である。また、商品だけでなく、サイト毎、取引した時間毎、取引内容毎に有効期限が異なるようにしてもよい。
【0053】
バリュー利用サイト300から、付与バリューに関する情報(バリューを付与する対象のバリューID、バリュー数、そのバリュー数の有効期限)を受け取ったバリュー管理機能部150は、受け取ったバリューIDをキーとしてバリュー管理記憶装置170を検索し、今回のバリューの付与対象となるバリュー群を特定する。そして、バリュー管理機能部150は、バリュー利用サイト300より取得した付与バリュー数と有効期限を元に、新しいバリューブロックを作成し、バリュー管理記憶装置170に書き込みを行うことにより新規バリューブロックを追加する(ステップA13)。
【0054】
処理が完了するとバリュー管理装置100は、バリュー利用サイト300にバリュー付与処理の完了の通知を送る(ステップA14)。
【0055】
バリュー利用サイト300はユーザ端末200に対し、購入処理及びバリュー付与処理の完了の通知を送信する(ステップA15)。なお、ステップA14及びステップA15におけるバリュー付与処理の完了の通知には、ユーザに知らせたい情報が含まれているようにしてもよい。例えば、付与処理後の全バリュー合計数が含まれていてもよいし、有効期限が迫っているバリューブロックが有る旨の通知が含まれていてもよい。この点については、本実施形態の変形例として下述する。
【0056】
次に、バリュー管理装置100が行うバリューの有効期限切れチェックについて説明する。
【0057】
バリューの有効期限切れチェックは、有効期限管理スケジューラ160がバリュー管理記憶装置170内の、各バリュー群の各ブロックに記録されている有効期限を定期的にチェックすることにより実現される。なお、チェックの周期は任意に設定することが可能である。
【0058】
そして、有効期限が切れているブロックが見つかった場合は、有効期限管理スケジューラ160は、バリュー管理機能部150に対象のバリューブロックが有効期限切れである旨を通知する。通知を受けたバリュー管理機能部150は、バリュー管理記憶装置170にアクセスし、対象のバリューブロックの無効とする処理を実施する。
【0059】
なお、スケジュールの設定周期によっては、有効期限管理スケジューラ160の有効期限切れチェックと実際の有効期限切れがずれてしまい、有効期限切れのはずなのにバリューブロックとして有効となってしまっている、という状況が発生しうる。このような状況の発生を防ぐために、バリューを使用する場合は直前に別途有効期限のチェックを行うようにすることが好ましい。この、直前の有効期限チェックについては、ステップA23における動作として詳細に下述する。
【0060】
次に、図6を参照してバリューの利用を行う場合について説明する。
【0061】
バリューの利用を行う場合は、まずユーザがユーザ端末200を利用してバリュー利用サイト300に接続する。ユーザはバリュー利用サイト300にて、何らかの物品やコンテンツの購入などの電子商取引を行う。この電子商取引実施時に、ユーザは自身が保有する任意のバリューIDを指定し、バリュー利用サイト300に利用するバリュー数を送信する(ステップA21)。
【0062】
バリュー利用サイト300はユーザ端末200より受信したバリューIDと利用バリュー数をバリュー管理装置100に送信し、バリューの利用処理を実施する(ステップA22)。
【0063】
バリュー利用サイト300から、利用バリューに関する情報(バリューID及び利用バリュー数)を受け取ったバリュー管理装置100のバリュー管理機能部150が、受け取ったバリューIDをキーとしてバリュー管理記憶装置170を検索し、今回のバリューの付与対象となるバリュー群を特定する。
【0064】
対象のバリュー群に含まれている全てのバリューブロックを対象とし、バリューブロックに記録されているバリューの有効期限をチェックする。そして、チェックの結果、現在日付と比較し有効期限が切れているブロックがあれば、そのブロックを有効期限切れとし無効なものとして扱う(ステップA23)。この時、すべてのバリューが有効期限切れであった場合は、バリュー利用サイト300に利用可能なバリューが無い旨の結果を戻す。なお、ステップA23の有効期限チェックを行わない構成とすることも可能ではあるが、上述したように、有効期限切れのはずなのにバリューブロックとして有効となってしまっている、という状況が発生しうることを考慮すると、ステップA23の有効期限チェックを必ず行うという構成にすることが好ましい。
【0065】
ステップA23において、利用可能なバリューがあった場合は、保有しているバリュー数が指定されたバリューの利用数を満たしているか確認する(ステップA24)。保有しているバリュー数が、指定されたバリュー数に満たない場合は、バリュー利用不可として、結果をバリュー利用サイト300に戻す。
【0066】
バリューの保有数がバリューの利用数を満たしている場合、バリューの減算処理を行う。バリューの減算処理は、バリューブロックの有効期限が近いものから順に行っていく。各バリューブロックの中で一番有効期限が近いものを検索し、利用可能なバリュー数をそのブロックのバリュー数から減算する。対象のバリューブロックのバリュー数が、利用バリュー数よりも少ない場合は、対象のバリューブロックのバリュー数をすべて減算することによりゼロとする。また、利用バリュー数を、減算したバリューブロックのバリュー数分減算し、残りのバリュー利用数を算出する。次に有効期限が近いバリューブロックを検索し、そのバリューブロックのバリュー数から、残りのバリュー利用数を減算する。再びバリューブロックのバリュー数が、利用数に満たない場合は、バリュー利用数がゼロになるまで同様の処理を繰り返す(ステップA25)。
【0067】
バリューの減算処理が完了すると、バリュー管理装置100はバリュー利用サイト300にバリュー減算完了の通知を送信する(ステップA26)。
【0068】
バリュー減算処理完了通知を受け取ったバリュー利用サイト300は、バリュー利用分を考慮し、ユーザの物品・コンテンツの購入などの電子商取引の決済処理を実施する。
【0069】
バリュー利用サイトがこの時、新たにバリューを付与したい場合は、ここでバリュー付与の処理を実施する(ステップA12〜A14)。処理がすべて完了した際に、バリュー利用サイト300はユーザ端末100に処理完了の通知を送信する(ステップA27)。なお、ステップA14及びステップA15と同様にステップA26及びステップA27における完了の通知には、ユーザに知らせたい情報が含まれているようにしてもよい。この点については、本実施形態の変形例として下述する。
【0070】
次に、図7を参照してユーザが自身のバリューの状態を確認したい場合に、バリューの状態を自発的に確認する際の動作について説明する。
【0071】
ユーザが自身のバリューの状態を確認したい場合、ユーザはユーザ端末200を利用し、バリュー管理装置100に接続する。この時、状態を確認したいバリュー群のバリューIDを送信する(ステップA31)。なお、確認したい状態を具体的に問い合わせ内容として指摘するようにしてもよい。
【0072】
ユーザ端末200から、バリューIDを受け取ったバリュー管理装置100のバリュー管理機能部150が、受け取ったバリューIDをキーとしてバリュー管理記憶装置170を検索し、今回の、情報検索の対象となるバリュー群を特定する(ステップA32)。
【0073】
バリュー管理装置100はバリューの残高、有効期限といった、ユーザ端末100より要求されたバリューの情報をユーザ端末200に送信する(ステップA33)。
【0074】
次に、上述した実施形態を一部変形した変形例について説明をする。
【0075】
本変形例は、上述した実施形態の構成に加え、バリュー管理機能部150が更に通知機能を有するという構成である。
【0076】
次に、本変形例の動作について説明をする。
【0077】
上述した実施形態の動作の説明において示した、有効期限管理スケジューラ160による、バリューの有効期限チェック及びバリューの無効化処理において、バリューが有効期限切れであると判定された場合に、ユーザに対してメール、メッセージング、携帯電話機のSMSやメール等の任意の通知手段を用いてその旨を通知する。
【0078】
同様に、図5のステップA13において、バリューの有効期限チェックを実施し、有効期限切れによりバリューの無効化を実施した際にも、ユーザに対してバリューの有効期限が切れたことを通知する。
【0079】
また、実際に有効期限が切れた場合のみではなく、指定期間後に有効期限が切れる場合、例えば1ヵ月後にバリューの有効期限が切れるなど、の場合でもユーザに有効期限切れが近い旨の通知を実施する。この際には、有効期限管理スケジューラ160が通常の有効期限チェックとは別に、指定された期間以内に有効期限が切れるバリューのチェックも実施し、前述と同様に、指定期間後に有効期限が切れるバリューについての通知をユーザに対して実施する。ユーザに有効期限の通知を事前に行うことで、ユーザのバリューの利用を促進することが可能となりバリューの流通の活性化を促すこととなり、ユーザの利便性の向上にもつながる。
【0080】
以上説明した本発明の実施形態の奏する効果について説明する。本実施形態のバリュー管理システムは、ユーザが保有する電子マネーやポイントといった電子的に記録される価値であるバリューを記録管理する。このときにバリューの記録方法として、バリューの値と、そのバリューの有効期限をセットとしたバリューブロックを利用して管理を行う。バリュー値と有効期限を記録したバリューブロックで管理することにより、バリューの有効期限管理をバリューブロック単位で実施することができるという効果を奏する。
【0081】
また、これにより、バリューの有効期限をバリュー一括で行うことによる問題が解決されるという効果を奏する。
【0082】
更に、また、バリュー値と有効期限をセットで管理することで、どれだけのバリュー値がいつまでの有効期限であるかという管理が簡素化され、複雑な有効期限管理から開放されるという効果を奏する。
【0083】
加えて、バリューに複数の有効期限が設定されている場合、有効期限の近いものから消費していく必要があり、その管理は複雑となっていたが、ブロック単位で管理し、有効期限の近いブロックから消費することで、バリュー消費の管理が容易となるという効果を奏する。また、バリュー利用サイト側にとっても、バリュー管理システムに負担をかけることなく付与するバリュー毎に設定する有効期限の自由度が高くなるため、他の電子商取引を提供するサイトとのサービスの差別化を図れるようになるという効果を奏する。
【0084】
なお、本発明の実施形態であるバリューの管理装置は、ハードウェアにより実現することもできるが、コンピュータをそのバリューの管理装置として機能させるためのプログラムをコンピュータがコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み込んで実行することによっても実現することができる。
【0085】
また、本発明の実施形態によるバリューの管理方法は、ハードウェアにより実現することもできるが、コンピュータにその方法を実行させるためのプログラムをコンピュータがコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み込んで実行することによっても実現することができる。
【0086】
また、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0087】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0088】
(付記1) ユーザの使用する端末と、前記端末に接続されているサイトと、の各々と接続されており、有効期限且つ金銭的価値を持った「バリュー」の管理を行うバリュー管理装置において、
前記バリューと当該バリューの有効期限とを紐付けて一つのバリューブロックとし、当該バリューブロックを一つ以上組み合わせたものと、当該組み合わせたものを識別するための識別子とをバリューブロック群として記憶するバリュー管理記憶手段と、
前記サイトより、前記識別子と、付与するバリュー値と、当該付与するバリュー値の有効期限と、を受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段により受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に対して、前記付与するバリュー値及び有効期限を紐付けることにより生成した新たなバリューブロックを追加する第1のバリュー管理機能手段と、
を備え、
前記有効期限の長さが異なる前記バリューブロックが、同一の前記バリューブロック群の中に混在することが可能なことを特徴とするバリュー管理装置。
【0089】
(付記2) 付記1に記載のバリュー管理装置において、
前記サイトより、前記識別子と、利用するバリュー値と、を受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段により受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に含まれるバリューを利用する際に、有効期限に近いバリューブロックが有しているバリューから優先的に利用する第2のバリュー管理機能手段と、
前記第2のバリュー管理機能手段における利用処理が終了した後に、前記サイトに対して前記利用処理の処理結果を通知する第1の送信手段と、
を更に備えることを特徴とするバリュー管理装置。
【0090】
(付記3) 付記2に記載のバリュー管理装置において、
予め定めた周期で、前記バリュー管理記憶手段に記憶されている各バリューブロック群に含まれる各バリューブロックの有効期限を確認し、既に有効期限が切れているバリューブロックは無効とする第1の有効期限スケジューラと、
前記第2のバリュー管理機能手段が前記バリューを利用する際に、当該利用するバリューの有効期限を確認し、既に有効期限が切れているバリューブロックは無効とする第2の有効期限スケジューラと、
を更に備えることを特徴とするバリュー管理装置。
【0091】
(付記4) 付記1乃至3の何れか1項に記載のバリュー管理装置において、
前記ユーザの使用する端末より、前記識別子と、前記バリューブロック群に関する問い合わせと、を受信する第3の受信手段と、
前記第3の受信手段により受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、当該バリューブロック群の内容を確認することにより前記問い合わせに対する返答を作成する第3のバリュー管理機能手段と、
前記返答を前記ユーザの使用する端末に対して送信する第2の送信手段と、
を更に備えることを特徴とするバリュー管理装置。
【0092】
(付記5) 付記1乃至4の何れか1項に記載のバリュー管理装置において、
前記バリューブロック群に含まれる全てのバリューブロックが有しているバリューの合計値を、前記サイト又は前記ユーザの使用する端末に送信する第3の送信手段を更に備えることを特徴とするバリュー管理装置。
【0093】
(付記6) 付記1乃至5の何れか1項に記載のバリュー管理装置において、
予め警告期間の長さを定めておき、前記バリューブロック群に含まれるバリューブロックの有効期限までの長さが前記警告期間の長さよりも短くなっているバリューブロックが存在する場合は、有効期限までの長さが前記警告期間の長さよりも短くなっているバリューブロックが存在する旨を、前記サイト又は前記ユーザの使用する端末に送信する第4の送信手段を更に備えることを特徴とするバリュー管理装置。
【0094】
(付記7) 付記1乃至6の何れか1項に記載のバリュー管理装置と接続されている前記サイトにおいて、
当該サイトにおける前記バリューの付与処理、利用処理、有効期限の管理、の何れか或いはその全てを前記バリュー管理装置が行うことを特徴とするサイト。
【0095】
(付記8) ユーザの使用する端末と、前記端末に接続されているサイトと、の各々と接続されており、有効期限且つ金銭的価値を持った「バリュー」を管理する装置が行う、バリュー管理方法において、
前記バリューと当該バリューの有効期限とを紐付けて一つのバリューブロックとし、当該バリューブロックを一つ以上組み合わせたものと、当該組み合わせたものを識別するための識別子とをバリューブロック群として記憶するバリュー管理記憶手段を用意するステップと、
前記サイトより、前記識別子と、付与するバリュー値と、当該付与するバリュー値の有効期限と、を受信する第1の受信ステップと、
前記第1の受信ステップにより受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に対して、前記付与するバリュー値及び有効期限を紐付けることにより生成した新たなバリューブロックを追加する第1のバリュー管理機能ステップと、
を備え、
前記有効期限の長さが異なる前記バリューブロックが、同一の前記バリューブロック群の中に混在することが可能なことを特徴とするバリュー管理方法。
【0096】
(付記9) ユーザの使用する端末と、前記端末に接続されているサイトと、の各々と接続されており、有効期限且つ金銭的価値を持った「バリュー」の管理を行うバリュー管理装置に組み込まれるバリュー管理プログラムにおいて、
前記バリューと当該バリューの有効期限とを紐付けて一つのバリューブロックとし、当該バリューブロックを一つ以上組み合わせたものと、当該組み合わせたものを識別するための識別子とをバリューブロック群として記憶するバリュー管理記憶手段と、
前記サイトより、前記識別子と、付与するバリュー値と、当該付与するバリュー値の有効期限と、を受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段により受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に対して、前記付与するバリュー値及び有効期限を紐付けることにより生成した新たなバリューブロックを追加する第1のバリュー管理機能手段と、
を備え、
前記有効期限の長さが異なる前記バリューブロックが、同一の前記バリューブロック群の中に混在することが可能なバリュー管理装置としてコンピュータを機能させることを特徴とするバリュー管理プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は例えば、インターネット網、モバイルネットワーク網、次世代ネットワーク網などにおける電子決済市場においてポイントや電子マネーなどのバリュー管理が必要となる分野、実店舗を持った販売業務で、サーバ上にてユーザのポイントを管理運営している分野、及び、電子マネーの送金やポイント交換、ポイントギフト、電子クーポン配布などのバリューの送付、交換分野、といった分野での利用に好適である。
【符号の説明】
【0098】
100 バリュー管理装置
110 主記憶装置
120 演算処理部
130 送受信部
140 補助記憶装置
150 バリュー管理機能部
160 有効期限管理スケジューラ
170 バリュー管理記憶部
200 ユーザ端末
210 主記憶装置
220 演算処理装置
230 送受信部
240 補助記憶装置
250 操作受付部
260 表示部
300 バリュー利用サイト
900 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの使用する端末と、前記端末に接続されているサイトと、の各々と接続されており、有効期限且つ金銭的価値を持った「バリュー」の管理を行うバリュー管理装置において、
前記バリューと当該バリューの有効期限とを紐付けて一つのバリューブロックとし、当該バリューブロックを一つ以上組み合わせたものと、当該組み合わせたものを識別するための識別子とをバリューブロック群として記憶するバリュー管理記憶手段と、
前記サイトより、前記識別子と、付与するバリュー値と、当該付与するバリュー値の有効期限と、を受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段により受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に対して、前記付与するバリュー値及び有効期限を紐付けることにより生成した新たなバリューブロックを追加する第1のバリュー管理機能手段と、
を備え、
前記有効期限の長さが異なる前記バリューブロックが、同一の前記バリューブロック群の中に混在することが可能なことを特徴とするバリュー管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のバリュー管理装置において、
前記サイトより、前記識別子と、利用するバリュー値と、を受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段により受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に含まれるバリューを利用する際に、有効期限に近いバリューブロックが有しているバリューから優先的に利用する第2のバリュー管理機能手段と、
前記第2のバリュー管理機能手段における利用処理が終了した後に、前記サイトに対して前記利用処理の処理結果を通知する第1の送信手段と、
を更に備えることを特徴とするバリュー管理装置。
【請求項3】
請求項2に記載のバリュー管理装置において、
予め定めた周期で、前記バリュー管理記憶手段に記憶されている各バリューブロック群に含まれる各バリューブロックの有効期限を確認し、既に有効期限が切れているバリューブロックは無効とする第1の有効期限スケジューラと、
前記第2のバリュー管理機能手段が前記バリューを利用する際に、当該利用するバリューの有効期限を確認し、既に有効期限が切れているバリューブロックは無効とする第2の有効期限スケジューラと、
を更に備えることを特徴とするバリュー管理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載のバリュー管理装置において、
前記ユーザの使用する端末より、前記識別子と、前記バリューブロック群に関する問い合わせと、を受信する第3の受信手段と、
前記第3の受信手段により受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、当該バリューブロック群の内容を確認することにより前記問い合わせに対する返答を作成する第3のバリュー管理機能手段と、
前記返答を前記ユーザの使用する端末に対して送信する第2の送信手段と、
を更に備えることを特徴とするバリュー管理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載のバリュー管理装置において、
前記バリューブロック群に含まれる全てのバリューブロックが有しているバリューの合計値を、前記サイト又は前記ユーザの使用する端末に送信する第3の送信手段を更に備えることを特徴とするバリュー管理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載のバリュー管理装置において、
予め警告期間の長さを定めておき、前記バリューブロック群に含まれるバリューブロックの有効期限までの長さが前記警告期間の長さよりも短くなっているバリューブロックが存在する場合は、有効期限までの長さが前記警告期間の長さよりも短くなっているバリューブロックが存在する旨を、前記サイト又は前記ユーザの使用する端末に送信する第4の送信手段を更に備えることを特徴とするバリュー管理装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項に記載のバリュー管理装置と接続されている前記サイトにおいて、
当該サイトにおける前記バリューの付与処理、利用処理、有効期限の管理、の何れか或いはその全てを前記バリュー管理装置が行うことを特徴とするサイト。
【請求項8】
ユーザの使用する端末と、前記端末に接続されているサイトと、の各々と接続されており、有効期限且つ金銭的価値を持った「バリュー」を管理する装置が行う、バリュー管理方法において、
前記バリューと当該バリューの有効期限とを紐付けて一つのバリューブロックとし、当該バリューブロックを一つ以上組み合わせたものと、当該組み合わせたものを識別するための識別子とをバリューブロック群として記憶するバリュー管理記憶手段を用意するステップと、
前記サイトより、前記識別子と、付与するバリュー値と、当該付与するバリュー値の有効期限と、を受信する第1の受信ステップと、
前記第1の受信ステップにより受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に対して、前記付与するバリュー値及び有効期限を紐付けることにより生成した新たなバリューブロックを追加する第1のバリュー管理機能ステップと、
を備え、
前記有効期限の長さが異なる前記バリューブロックが、同一の前記バリューブロック群の中に混在することが可能なことを特徴とするバリュー管理方法。
【請求項9】
ユーザの使用する端末と、前記端末に接続されているサイトと、の各々と接続されており、有効期限且つ金銭的価値を持った「バリュー」の管理を行うバリュー管理装置に組み込まれるバリュー管理プログラムにおいて、
前記バリューと当該バリューの有効期限とを紐付けて一つのバリューブロックとし、当該バリューブロックを一つ以上組み合わせたものと、当該組み合わせたものを識別するための識別子とをバリューブロック群として記憶するバリュー管理記憶手段と、
前記サイトより、前記識別子と、付与するバリュー値と、当該付与するバリュー値の有効期限と、を受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段により受信した前記識別子をキーとして前記バリュー管理記憶手段を検索することにより当該識別子により識別されるバリューブロック群を特定し、特定したバリューブロック群に対して、前記付与するバリュー値及び有効期限を紐付けることにより生成した新たなバリューブロックを追加する第1のバリュー管理機能手段と、
を備え、
前記有効期限の長さが異なる前記バリューブロックが、同一の前記バリューブロック群の中に混在することが可能なバリュー管理装置としてコンピュータを機能させることを特徴とするバリュー管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−248506(P2011−248506A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−119312(P2010−119312)
【出願日】平成22年5月25日(2010.5.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(000232092)NECソフト株式会社 (173)