説明

有害ガス吸着除去扇

【目的】 ホルムアルデヒドを効率良く除去するのが目的である。
【構成】 水分を含む炭又は活性炭をフイルターとし、フアンにより室内を循環吸排気するものである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明のものは、住宅内にて発生する人体に有害なガスを、吸着除去する循環吸排気扇に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の換気扇は室内の有害ガス除去には効果的ではあるが、冷房及び暖房せる室内の空気を共に排気する欠点を有する。又従来の空気清浄装置でも、フイルターに活性炭を使用せるタイプは、効果はあるがフイルター自体の空気抵抗が大きく、室内の有害ガスの除去にはあまり効果的ではない。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】近年住宅が木造、漆喰、壁等の日本古来の住居から、近代建築に移行し、それに伴い住居内で、従来には無かった有害ガスが発生するようになった。 本発明のものは、その中でも特にホルムアルデヒドを、効率良く効果的に吸着除去しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するための手段として、本発明のものは、吸着剤として炭及び活性炭をサイホンの原理にて水分を含ませ、これにフアンを併用し、水溶性のホルムアルデヒドを、効率良く効果的に吸着除去させるものである。
【0005】
【作用】水分を含む炭及び活性炭をフイルターに使用し、フアンと組合せ、効率良く室内に充満するホルムアルデヒドを吸着除去せんとするものである。
【0006】
【実施例】日本古来の木造、漆喰、壁からなる住居の場合には無かった、人体に有害なガスが近代住宅には多量に発生し、同一の病因によるものとみられる一群の諸症候(Syndrome)が問題化している。この原因に建材と壁紙等に使用する接着剤、その他住宅内の家具、絨毯及びカーテン等から発生する、ホルムアルデヒドによるものである事が判った。ホルムアルデヒド(Formaldehyde)は刺激性のある気体で、皮膚を刺激して人体には有害であり、最近のアレルギーの原因にもなっている。WHOはその発生基準として100m3当たり(0,08ppm)以下としているが、世界各国でもその基準を達成した国は無く、ドイツ国であっても10年でやっと(0,1ppm)に達したばかりである。わが国では現在までこの面の努力をした事がなく、最近厚生省がWHOの基準通りに(0,08ppm)を発表しているが、現状の日本では、とても夢物語であって問題にならない数字である。日本の現在の一般住居内のホルムアルデヒドの発生量は、トイレ等の狭い密閉空間に多く、居間であっても(20ppm)近い発生量が検出されている。建材中でも特に合板が問題であり、10年後でやっと(0,1ppm)近くにまで発生量が低下する。 又近年住居の気密性が高くなっているのも問題である。住居のホルムアルデヒドの発生量は、年数が経過すれば発生量の減少が見られるが、それ以外の家具、絨毯、カーテン等からもホルムアルデヒドは発生している。年数が経過し折角住居の発生量が低下しても、他にも多量発生する原因が多い。それ故WHOの基準が如何に厳しい基準で有る事が認識出来る。
【0007】現状では各自が自己防衛する以外に方法が無く、本発明のものは、このホルムアルデヒドを効果的に吸着除去するものである。図によって説明すれば、ホルムアルデヒドを有効に吸着するものに、炭2又は活性炭が有り、ホルムアルデヒドが水溶性であるので、この炭2又は活性炭に水を含ませる事により、より効果的に吸着除去できる。更に本発明のものは、これに循環吸排気扇4とを組合せる事により、室内のホルムアルデヒドを吸着除去し、清浄化した空気を室内に排気するものである。又使用するフイルターが、従来の空気清浄装置に使用されているフイルターのように、空気抵抗が大きくないので効率良く作動するものである。炭2又は活性炭に水分を含ませるには、サイホンの原理を応用し、フイルターの底部に水容器3を取付け使用するものである。このように室内の空気を循環させながら、ホルムアルデヒドを吸着除去するので、暖房及び冷房された室内の空気には影響が無い。本装置は各室に一台は必要なものであり、特に乳幼児の室及び妊産婦と老人の室に必要な装置である。このフイルターはカセット式にする事により、ワンタッチ交換が可能であり、水洗い後に乾燥させる事で、フイルターは何度でも使用可能である。又使用場所により静かに使用する必要の有る場合、フアン4の回転数を落す事により可能である。 図2に図示せるものは、無段変速にてフアン4のスピード調整6、及び動作表示のパイロット7を有する外観図で有る。 又図示はしていないが、フアン式の空気清浄装置に組み込む事も可能である。
【0008】
【発明の効果】発明の効果としては、効率良くホルムアルデヒドを吸着除去出来るものであり、室内の暖房及び冷房に影響の無いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の分解説明図。
【図2】装置の外観図。
【符号の説明】
1 フイルター容器
2 炭又は活性炭
3 水容器
4 フアン
5 装置本体
6 電源スイッチ兼無段変速調整部
7 パイロットランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 装置本体5内に、内部に炭2を入れた金属又は樹脂よりなる網からなる、フイルター容器1の底部を、水を入れた容器3に挿入したフイルターの背面部に、フアン4を配置し、室内の空気を循環吸排気するようになしたる、有害ガス吸着除去扇。
【請求項2】 請求項1に記載の装置5に於いて、フイルターに活性炭を使用してなる、有害ガス吸着除去扇。
【請求項3】 請求項1に記載の装置5に於いて、フアン使用の空気清浄装置と組合せ使用してなる、有害ガス吸着除去扇。

【図1】
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【図2】
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