説明

木枠梱包体の腰下

【課題】底面に脚部を有する被梱包物を梱包する木枠梱包体において、梱包高さを低くすることができる腰下を提供する。
【解決手段】木枠梱包体の腰下20は、上板24と下板21と中間板27、28、29とを有している。下板21は、上板24の下側に配置されている。中間板27、28、29は、上板24と下板21との上下方向間に、フォークリフトのフォーク5a、5bを挿入するためのフォーク挿入空間32a、32bを形成するように配置されている。腰下20では、上板24及び中間板27、28,29が被梱包物1の脚部3a、3bを避けて配置されることで、フォーク挿入空間32a、32bの高さ位置まで被梱包物1の脚部3a、3bを挿入することが可能な脚挿入部33a、33bが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木枠梱包体の腰下、特に、底面に脚部を有する被梱包物を梱包する木枠梱包体の下部を構成しており被梱包物が載置される腰下に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1(特開平6−329173号公報)に示すような木枠梱包体がある。この木枠梱包体は、被梱包物としての室外機を梱包する木枠梱包体である。木枠梱包体の下部は、室外機が載置される腰下によって構成されている。腰下は、上板と下板と中間板とを有している。下板は、上板の下側に配置されている。中間板は、上板と下板との上下方向間に、フォークリフトのフォークを挿入するためのフォーク挿入空間を形成するように配置されている。そして、被梱包物としての室外機は、底面に脚部を有しており、腰下の上板上に載置された状態で梱包される。ここで、中間板は、室外機の脚部に対応する位置に配置されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
被梱包物は、上記特許文献1に示すような木枠梱包体によって梱包された状態で、倉庫で保管されたり、トラック等で輸送される。このとき、被梱包物の梱包サイズ、特に、底面に脚部を有する被梱包物では、梱包高さが高くなる。これにより、木枠梱包体を構成する木材の使用量が増大し、また、倉庫保管時の占有スペースが増大し、トラック等に積載できる被梱包物の数量が制限されることにより輸送コストが増大する傾向にあった。
【0004】
本発明の課題は、底面に脚部を有する被梱包物を梱包する木枠梱包体において、梱包高さを低くすることができる腰下を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点にかかる木枠梱包体の腰下は、底面に脚部を有する被梱包物を梱包する木枠梱包体の下部を構成しており、被梱包物が載置される腰下であり、上板と下板と中間板とを有している。下板は、上板の下側に配置されている。中間板は、上板と下板との上下方向間に、フォークリフトのフォークを挿入するためのフォーク挿入空間を形成するように配置されている。そして、この腰下では、上板及び中間板が被梱包物の脚部を避けて配置されることで、フォーク挿入空間の高さ位置まで被梱包物の脚部を挿入することが可能な脚挿入部が形成されている。
【0006】
この腰下では、被梱包物が載置される際に、被梱包物の脚部が脚挿入部に挿入されるため、底面に脚部を有する被梱包物の梱包であるにもかかわらず、梱包高さを低くすることができる。これにより、木枠梱包体を構成する木材の使用量を低減し、また、倉庫保管時の占有スペースを低減し、トラック等に積載できる被梱包物の数量を多くすることにより輸送コストを低減することができる。
【0007】
第2の観点にかかる木枠梱包体の腰下は、第1の観点にかかる木枠梱包体の腰下において、上板の上面が被梱包物の底面に接触している。
【0008】
この腰下では、上板が被梱包物の底面を受けるため、被梱包物の重量を確実に受けることができる。
【0009】
第3の観点にかかる木枠梱包体の腰下は、第2の観点にかかる木枠梱包体の腰下において、下板の上面が被梱包物の脚部に接触している。
【0010】
この腰下では、下板が被梱包物の脚部を受けるため、被梱包物の重量をさらに確実に受けることができる。
【0011】
第4の観点にかかる木枠梱包体の腰下は、第1又は第2の観点にかかる木枠梱包体の腰下において、中間板が被梱包物の脚部に近接して配置されることで、中間板が被梱包物の平面的な移動を制限するストッパ部を構成している。
【0012】
この腰下では、被梱包物を載置するだけで被梱包物の平面的な移動が制限されるため、被梱包物を腰下に固定するためのボルト等の別部材を省略することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下のような効果が得られる。
【0014】
第1の観点にかかる木枠梱包体の腰下では、底面に脚部を有する被梱包物の梱包であるにもかかわらず、梱包高さを低くすることができる。
【0015】
第2又は第3の観点にかかる木枠梱包体の腰下では、被梱包物の重量を確実に受けることができる。
【0016】
第4の観点にかかる木枠梱包体の腰下では、被梱包物を腰下に固定するためのボルト等の別部材を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明にかかる木枠梱包体の腰下に載置された状態の被梱包物の前面図である。
【図2】本発明にかかる木枠梱包体の腰下に載置された状態の被梱包物の左側面図である。
【図3】本発明にかかる腰下が採用された木枠梱包体及び被梱包物の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明にかかる腰下が採用された木枠梱包体の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0019】
<構成>
図1は、本発明にかかる木枠梱包体10の腰下20に載置された状態の被梱包物1の前面図である。図2は、本発明にかかる木枠梱包体10の腰下20に載置された状態の被梱包物1の左側面図である。図3は、本発明にかかる腰下20が採用された木枠梱包体10及び被梱包物1の分解斜視図である。尚、以下の説明においては、被梱包物1が木枠梱包体10によって梱包された状態を基準とし、この状態におけるフォークリフトのフォーク5a、5bを挿入する方向を「前後方向」とし、前方向を向く面を「前面」とし、後方向を向く面を「後面」とする。また、前後方向に横向きに直交する方向を「左右方向」とし、左方向を向く面を「左側面」とし、右方向を向く面を「右側面」とする。さらに、前後方向に縦向きに直交する方向を「上下方向」とし、上方向を向く面を「上面」又は「天面」とし、下方向を向く面を「下面」又は「底面」とする。
【0020】
被梱包物としての製品1は、空気調和装置等の機械製品である。本実施形態において、被梱包物1は、略直方体形状であり、その底面2に前後方向に延びるように2つの脚部3a、3bが形成されている。ここで、脚部3aは、底面2の左寄りの位置に配置されており、脚部3bは、底面2の右寄りの位置に配置されている。また、脚部3a、3bは、その断面が略U字形状を有している。
【0021】
木枠梱包体10は、底面2に脚部3a、3bを有する被梱包物1を梱包する枠体であり、板材や角材等の木材によって構成されている。木枠梱包体10は、主として、腰下20と、右側面板40と、左側面板50と、前面板60と、後面板70と、天面板80とを有している。
【0022】
腰下20は、木枠梱包体10の下部を構成しており、被梱包物1が載置される部材である。腰下20は、主として、上板24〜26と、下板21〜23と、中間板27〜29と、側端板30、31とを有しており、各板が釘やネジ等の固定部材によって固定されている。
【0023】
上板24〜26は、その上面が被梱包物1の底面2に対向する板材であり、その長手方向が左右方向に延びている。上板24は、底面2の前寄りの位置に配置されている。上板25は、底面2の中央寄りの位置に配置されている。上板26は、底面2の後寄りの位置に配置されている。上板24〜26は、前後方向から見た際に、その長手方向左端部が脚部3aの右端面に近接しており、その長手方向右端部が脚部3bの左端面に近接している。また、上板24〜26の上面は、被梱包物1の底面2に接触している。これにより、上板24〜26は、被梱包物1の脚部3a、3bを避けて配置されている。そして、上板24〜26の上面は、前後方向から見た際に、被梱包物1の底面2のうち脚部3a、3bによって左右方向に挟まれた部分に対向している。また、上板24〜26が被梱包物1の底面2を受けるようになっている。
【0024】
下板21〜23は、上板24〜26の下側に配置される板材であり、その長手方向が左右方向に延びている。下板21は、その上面が上板24の下面に対向するように配置されている。下板22は、その上面が上板25の下面に対向するように配置されている。下板23は、その上面が上板26の下面に対向するように配置されている。下板21〜23は、前後方向から見た際に、その長手方向左端部が脚部3aよりも左側の被梱包物1の左側面の位置まで延びており、その長手方向右端部が脚部3bよりも右側の被梱包物1の右側面の位置まで延びている。また、下板21〜23の上面は、被梱包物1の脚部3a、3bの底面に接触している。これにより、下板21〜23は、前後方向から見た際に、上板24〜26の長手方向両端部からさらに左右方向にはみ出すように延びている。そして、下板21〜23の上面は、脚部3a、3bの下端面に対向している。また、下板21〜23が被梱包物1の脚部3a、3bを受けるようになっている。
【0025】
中間板27〜29は、上板24〜26と下板21〜23との上下方向間に配置される板材であり、その長手方向が上板24〜26間及び下板21〜23間に掛け渡されるように前後方向に延びている。中間板27は、上板24〜26の長手方向左端部に対向するように配置されている。中間板27は、前後方向から見た際に、その左端面が脚部3aの右端面に近接している。中間板28は、上板24〜26の長手方向右端部に対向するように配置されている。中間板28は、前後方向から見た際に、その右端面が脚部3bの左端面に近接している。中間板29は、上板24〜26の長手方向中央部に対向するように配置されている。これにより、中間板27〜28は、フォークリフトのフォーク5a、5bを前後方向から挿入するためのフォーク挿入空間32a、32bを形成するとともに、被梱包物1の脚部3a、3bを避けて配置されている。ここで、フォーク挿入空間32aは、中間板27と中間板29との左右方向間に挟まれた空間であり、フォーク挿入空間32bは、中間板28と中間板29との左右方向間に挟まれた空間である。そして、中間板27の左側、及び、中間板28の右側には、フォーク挿入空間32a、32bの高さ位置まで(すなわち、上板24〜26の下面よりも下側まで)被梱包物1の脚部3a、3bを挿入することが可能な脚挿入部33a、33bが形成されている。ここで、脚挿入部33aは、中間板27の左側において、上板24〜26の上面の高さ位置から下板21〜23の上面の高さ位置まで凹んだ部分である。脚挿入部33bは、中間板28の右側において、上板24〜26の上面の高さ位置から下板21〜23の上面の高さ位置まで凹んだ部分である。
【0026】
側端板30、31は、下板21〜23の上側に配置される板材であり、その長手方向が下板21〜23間に掛け渡されるように前後方向に延びている。側端板30は、下板21〜23の長手方向左端部に対向するように配置されている。側端板30は、前後方向から見た際に、その右端面が脚部3aの左端面に近接している。側端板31は、下板21〜23の長手方向右端部に対向するように配置されている。側端板31は、前後方向から見た際に、その左端面が脚部3bの右端面に近接している。これにより、側端板30、31は、フォーク挿入空間32a、32b及び脚挿入部33a、33bを避けて配置されている。
【0027】
右側面板40は、木枠梱包体10の右部を構成しており、被梱包物1の右側面を覆う部材である。右側面板40は、主として、下板41と、前板42、後板43と、上板44、45と、斜板46とを有しており、各板が釘やネジ等の固定部材によって固定されている。下板41は、腰下20の側端板31の右端面に対向するように前後方向に延びる板材であり、釘やネジ等の固定部材によって側端板31の右端面に固定されている。前板42は、下板41の前端部から上方向に向かって延びる板材である。後板43は、下板41の後端部から上方向に向かって延びる板材である。上板44、45は、前板42及び後板43の上端部間に掛け渡されるように前後方向に延びる板材である。斜板46は、前板42の下端部から後板43の上端部に向かって斜め上方向に向かって延びる板材である。
【0028】
左側面板50は、木枠梱包体10の左部を構成しており、被梱包物1の左側面を覆う部材である。左側面板50は、主として、下板51と、前板52、後板53と、上板54、55と、斜板56とを有しており、各板が釘やネジ等の固定部材によって固定されている。下板51は、腰下20の側端板30の左端面に対向するように前後方向に延びる板材であり、釘やネジ等の固定部材によって側端板30の左端面に固定されている。前板52は、下板51の前端部から上方向に向かって延びる板材である。後板53は、下板51の後端部から上方向に向かって延びる板材である。上板54、55は、前板52及び後板53の上端部間に掛け渡されるように前後方向に延びる板材である。斜板56は、後板53の下端部から前板52の上端部に向かって斜め上方向に向かって延びる板材である。
【0029】
前面板60は、木枠梱包体10の前部を構成しており、被梱包物1の前面を覆う部材である。前面板60は、主として、下板61と、左板62と、右板63と、中央板64と、上板65、66と、左下小板67と、右下小板68とを有しており、各板が釘やネジ等の固定部材によって固定されている。下板61は、腰下20の上板24の前端面に対向するように左右方向に延びる板材である。左板62は、下板61の左端部から上方向に向かって延びる板材であり、釘やネジ等の固定部材によって側端板30の前端面に固定されている。右板63は、下板61の右端部から上方向に向かって延びる板材であり、釘やネジ等の固定部材によって側端板31の前端面に固定されている。中央板64は、下板61の長手方向中央部から上方向に向かって延びる板材であり、釘やネジ等の固定部材によって中間板29の前端面に固定されている。上板65、66は、左板62、中央板64及び右板63の上端部間に掛け渡されるように左右方向に延びる板材である。左下小板67は、左板62の右側に配置される板材であり、前後方向から見た際に、脚挿入部33aを前面側から覆うように配置されている。右下小板68は、右板63の左側に配置される板材であり、前後方向から見た際に、脚挿入部33bを前面側から覆うように配置されている。そして、下板61、左板62、右板63、中央板64、左下小板67及び右下小板68は、前後方向から見た際に、フォーク挿入空間32a、32bに対向する空間69a、69bが形成されるように配置されている。これにより、前面板60は、フォークリフトのフォーク5a、5bをフォーク挿入空間32a、32bに挿入する際の妨げにならないようになっている。
【0030】
後面板70は、木枠梱包体10の後部を構成しており、被梱包物1の後面を覆う部材である。後面板70は、主として、下板71と、左板72と、右板73と、中央板74と、上板75、76と、左下小板77と、右下小板78とを有しており、各板が釘やネジ等の固定部材によって固定されている。下板71は、腰下20の上板26の後端面に対向するように左右方向に延びる板材である。左板72は、下板71の左端部から上方向に向かって延びる板材であり、釘やネジ等の固定部材によって側端板30の後端面に固定されている。右板73は、下板71の右端部から上方向に向かって延びる板材であり、釘やネジ等の固定部材によって側端板31の後端面に固定されている。中央板74は、下板71の長手方向中央部から上方向に向かって延びる板材であり、釘やネジ等の固定部材によって中間板29の後端面に固定されている。上板75、76は、左板72、中央板74及び右板73の上端部間に掛け渡されるように左右方向に延びる板材である。左下小板77は、左板72の右側に配置される板材であり、前後方向から見た際に、脚挿入部33aを後面側から覆うように配置されている。右下小板78は、右板73の左側に配置される板材であり、前後方向から見た際に、脚挿入部33bを後面側から覆うように配置されている。そして、下板71、左板72、右板73、中央板74、左下小板77及び右下小板78は、前後方向から見た際に、フォーク挿入空間32a、32bに対向する空間79a、79bが形成されるように配置されている。これにより、後面板70は、フォークリフトのフォーク5a、5bをフォーク挿入空間32a、32bに挿入する際の妨げにならないようになっている。
【0031】
天面板80は、木枠梱包体10の上部を構成しており、被梱包物1の天面を覆う部材である。天面板80は、主として、上板81〜83と、下板84とを有しており、各板が釘やネジ等の固定部材によって固定されている。上板81は、被梱包物1の天面の前寄りの位置に配置されている。上板82は、被梱包物1の天面の中央寄りの位置に配置されている。上板83は、被梱包物1の天面の後寄りの位置に配置されている。下板84は、上板81〜83の中央部間に掛け渡されるように前後方向に延びる板材である。
【0032】
以上のような腰下20を含む木枠梱包体10によって、被梱包物1が梱包されている。
【0033】
<特徴>
本実施形態の木枠梱包体10の腰下20には、以下のような特徴がある。
【0034】
本実施形態の腰下20では、上記のように、脚挿入部33a、33bが形成されているため、被梱包物1が載置される際に、被梱包物1の脚部3a、3bが脚挿入部33a、33bに挿入されるため、底面2に脚部3a、3bを有する被梱包物1の梱包であるにもかかわらず、梱包高さを低くすることができる。より具体的には、図1、2に示すように、脚挿入部33a、33bを有しない腰下では、脚部3a、3bが上板24〜26上に配置されるため、梱包高さが高さH0になるが、脚挿入部33a、33bを有する場合には、高さH0よりも低い高さHとなる。
【0035】
これにより、木枠梱包体10を構成する木材の使用量を低減し、また、倉庫保管時の占有スペースを低減し、トラック等に積載できる被梱包物1の数量を多くすることにより輸送コストを低減することができる。
【0036】
また、本実施形態の腰下20では、上記のように、上板24〜26の上面が被梱包物1の底面2に接触している。すなわち、ここでは、脚挿入部33a、33bの凹み高さ、すなわち、上板24〜26の上面から下板21〜23の上面までの上下方向の距離が、脚部3a、3bの脚高さ以上になるように設定されている。
【0037】
これにより、上板24〜26が被梱包物1の底面2を受けるため、被梱包物1の重量を確実に受けることができる。
【0038】
しかも、本実施形態の腰下20では、上記のように、下板21〜23の上面が被梱包物1の脚部3a、3bに接触している。すなわち、ここでは、脚挿入部33a、33bの凹み高さ、すなわち、上板24〜26の上面から下板21〜23の上面までの上下方向の距離が、脚部3a、3bの脚高さと同じになるように設定されている。
【0039】
これにより、上板24〜26が被梱包物1の底面2を受けるとともに、下板21〜23が被梱包物1の脚部3a、3bを受けるため、被梱包物1の重量をさらに確実に受けることができる。
【0040】
また、本実施形態の腰下20では、上記のように、中間板27、28が被梱包物1の脚部3a、3bに近接して配置されており、中間板27、28が被梱包物1の平面的な移動(ここでは、左右方向の移動)を制限するストッパ部を構成している。
【0041】
これにより、被梱包物1を腰下20に載置するだけで被梱包物1の平面的な移動が制限されるため、被梱包物1を腰下20に固定するためのボルト等の別部材を省略することができる。
【0042】
しかも、本実施形態の腰下20では、上記のように、側端板30、31が、フォーク挿入空間32a、32b及び脚挿入部33a、33bを避けた状態で、被梱包物1の脚部3a、3bに近接して配置されている。
【0043】
これにより、側端板30、31も、中間板27、28が被梱包物1の平面的な移動(ここでは、左右方向の移動)を制限するストッパ部として機能している。
【0044】
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、この実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0045】
例えば、上記実施形態では、被梱包物の脚部が底面の前後方向に延びるように2つ形成されているが、これに限定されず、底面の4つの角部のそれぞれに脚部が形成される等、脚部の個数や形状が異なっていてもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、上板、下板及び中間板を各3つずつ有するが、これに限定されず、各2つずつや各4つずつ等、上板、下板及び中間板の数が異なっていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、底面に脚部を有する被梱包物を梱包する木枠梱包体の下部を構成しており被梱包物が載置される腰下に対して、広く適用可能である。
【符号の説明】
【0048】
1 被梱包物
2 底面
3a、3b 脚部
10 木枠梱包体
20 腰下
21〜23 下板
24〜26 上板
32a、32b フォーク挿入空間
27〜29 中間板
33a、33b 脚挿入部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0049】
【特許文献1】特開平6−329173号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面(2)に脚部(3a、3b)を有する被梱包物(1)を梱包する木枠梱包体(10)の下部を構成しており、前記被梱包物が載置される腰下であって、
上板(24〜26)と、
前記上板の下側に配置される下板(21〜23)と、
前記上板と前記下板との上下方向間に、フォークリフトのフォークを挿入するためのフォーク挿入空間(32a、32b)を形成するように配置される中間板(27〜29)と、
を備え、
前記上板及び前記中間板が前記被梱包物の脚部を避けて配置されることで、前記フォーク挿入空間の高さ位置まで前記被梱包物の脚部を挿入することが可能な脚挿入部(33a、33b)が形成されている、
木枠梱包体の腰下(20)。
【請求項2】
前記上板(24〜26)の上面が前記被梱包物(1)の底面(2)に接触している、
請求項1に記載の木枠梱包体の腰下(20)。
【請求項3】
前記下板(21〜23)の上面が前記被梱包物(1)の脚部(3a、3b)に接触している、
請求項2に記載の木枠梱包体の腰下(20)。
【請求項4】
前記中間板(27、28)が前記被梱包物(1)の脚部(3a、3b)に近接して配置されることで、前記中間板が前記被梱包物の平面的な移動を制限するストッパ部を構成している、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の木枠梱包体の腰下(20)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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