説明

架空送電線の分岐構造

【課題】鉄塔の建設に必要な敷地面積を広げずに、架空送電線を分岐することができる架空送電線の分岐構造を提供する。
【解決手段】鉄塔本体4aから延びる腕金5、6、7によって支持された架空送電線1、2、3を分岐するための架空送電線の分岐構造において、鉄塔4に対する絶縁被覆を有し、架空送電線1、2、3から分岐して鉄塔本体4aに沿って配線される電力ケーブル9a、9b、9cを、鉄塔を建設するのに必要となる敷地内で地中送電線11a、11b、11cと接続した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄塔などの支持物を介して配線される架空送電線に関するものであり、特に、鉄塔部分で架空送電線を分岐させる分岐構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な架空送電線は、地上に設置された複数の鉄塔を介して支持され、目的地まで配線される。この鉄塔には、上下に延びる主鉄塔から横方向に延在して、各相の送電線を支持するための3つの腕金が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、架空送電線を分岐させて、その分岐した一方を地中に埋め込まれた地中送電線に接続する場合がある。この場合、分岐させる部分の鉄塔に、架空送電線の分岐構造が設けられる。
【0004】
図7は、架空送電線の分岐構造を用いた従来の鉄塔の正面図、図8は、図7の側面図を示す。また、図9は、鉄塔を上側から見た平面図である。
鉄塔100には、図8に示すように、上述した3つの腕金(上から順番に、上相腕金101、中相腕金102、下相腕金103)の他に、下相腕金103のさらに下方に位置する第4腕金104が設けられている。この上相腕金101および第4腕金104は、図8に示すように、中相腕金102および下相腕金103よりも横方向に長くせり出すように設けられている。
【0005】
この上相腕金101と第4腕金104のせり出した先端部(図8における左右の先端部)には、鉄塔100との絶縁用の支持碍子105、106を介して3本の縦母線107がそれぞれ上下に配線されている。
この縦母線107は裸線であるため、風による横揺れに起因する相間短絡を防止すべく、大きな相間距離を確保する必要がある。そのため、図9に示すように、上相腕金101および第4腕金104の幅方向(図9の左右方向)の長さを大きく確保して、できるだけ間隔を開けられるようにしている。
また、縦母線107は、絶縁性を考慮して、鉄塔100の本体108と横方向にできるだけ離して配線されることが望ましい。そのために、図8に示すように、上述した上相腕金101および第4腕金104をできるだけ鉄塔100の横方向(図8の左右方向)に長くせり出すように設けている。
【0006】
一方、図7に示すように、3本の架空送電線111は、絶縁用の耐張碍子112を介して、それぞれの腕金101、102、103に接続されている。また、図7における左右の架空送電線111のそれぞれは、鉄塔本体108と横方向に離した位置でジャンパ線114によってそれぞれ電気的に接続されている。
このジャンパ線114は裸線である。また、これらのジャンパ線114は、それぞれ分岐配線115によって分岐されて、上述した縦母線107とそれぞれ電気的に接続されている。これにより、架空送電線111によって送られた電力は、ジャンパ線114で分岐されて、縦母線107を介して第4腕金104へと送られる。
【0007】
この第4腕金104では、図7および図8に示すように、縦母線107と、地中から鉄塔100に沿って上側に配線された地中送電線120との接続が行われる。この接続は、第4腕金104に設けられたブッシング121の内部で縦母線107と地中送電線120との端部が絶縁された状態で行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3734895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上相腕金は、中相腕金および下相腕金との相間距離を確保するため、通常の送電鉄塔よりも腕金を横方向に長くしなければならない。また、上相腕金は、縦母線を絶縁するための3相分の支持碍子を設置するため、強靭な腕金にする必要ある。さらに、第4腕金は、各相間距離を確保するため腕金の幅を広く、また、鉄塔本体との絶縁離隔距離を確保するため、上相腕金よりも腕金長さを長く設計する必要がある。そのため、分岐構造を備えた鉄塔は、通常の鉄塔と比較してコスト高となっていた。
【0010】
また、上相腕金および第4腕金を長くせり出させることによって、このせり出させた分だけ鉄塔を建設するための敷地面積(鉄塔の投影面積)を広く確保する必要がある。そのため、通常の鉄塔を建設する場合と比較して、広げた敷地面積分を確保するためのコストがかかる。
【0011】
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、鉄塔の建設に必要な敷地面積を広げずに、架空送電線を分岐することができる架空送電線の分岐構造を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述課題を解決するため、本発明は、鉄塔本体から延びる腕金によって支持された架空送電線を分岐するための架空送電線の分岐構造において、前記鉄塔に対する絶縁被覆を有し、前記架空送電線から分岐して前記鉄塔本体に沿って配線される電力ケーブルを、前記鉄塔を建設するのに必要となる敷地内で分岐側電線と接続したことを特徴とする。
【0013】
また、前記電力ケーブルの一端を前記腕金の先端部まで引き回して分岐させてもよい。
【0014】
さらに、前記電力ケーブルは必要配線長さに端末加工されていてもよい。
【0015】
さらにまた、前記電力ケーブルの両端に絶縁用のブッシングを装備することもできる。
【0016】
また、前記分岐側電線は、地中に埋設される地中送電線であってもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る架空送電線の分岐構造では、鉄塔本体から延びる腕金によって支持された架空送電線を分岐するための架空送電線の分岐構造において、前記鉄塔に対する絶縁被覆を有し、前記架空送電線から分岐して前記鉄塔本体に沿って配線される電力ケーブルを、前記鉄塔を建設するのに必要となる敷地内で分岐側電線と接続しているので、電力ケーブルを引き回すために腕金を横方向に長くせり出させる必要がない。そのため、従来構造と比較して腕金を短くし構造を簡素化することができ、コストを低減することができる。さらに、従来構造で必要な第4腕金を設ける必要がなくなり、その分のコストを低減することができる。
また、腕金をせり出させる必要がないため、鉄塔を建設するのに必要となる敷地を従来構造と比べて狭くすることができる。また、この狭くした敷地内で電力ケーブルと分岐側電線を接続することで、この接続のために必要な敷地を別途設ける必要がなくなる。そのため、鉄塔建設に必要な敷地を必要以上に広げる必要がなくなり、敷地を確保するためのコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る架空送電線の分岐構造を備えた鉄塔の正面図であって、線路直角方向から見たものである。
【図2】図1に示す鉄塔の側面図であって、線路方向から見たものである。
【図3】図1の鉄塔を上側から見た平面図であって、必要な敷地面積を示すものである。
【図4】電力ケーブルの概要図である。
【図5】電力ケーブルとジャンパ線とを接続する構造を示す概要図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図6】電力ケーブルとジャンパ線とを接続する他の構造を示す概要図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図7】分岐構造を備えた従来の鉄塔の正面図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図7の鉄塔を上側から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態に係る架空送電線の分岐構造について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態では、一実施例として、3相交流を送電する構造について説明する。
【0020】
図1に示す架空送電線1、2、3は、それぞれ、上流側の送電線1a、2a、3a(図1において鉄塔4の左側から接続される送電線)と、下流側の送電線1b、2b、3b(図1において鉄塔4の右側から接続される送電線)とが鉄塔4によって中継支持されている。
【0021】
鉄塔4は、図2に示すように、上下方向に延在する鉄塔本体4aと、この鉄塔本体4aから横方向に延びる3つの腕金(図2の上から順に、上相腕金5、中相腕金6、下相腕金7)で構成されている。この鉄塔本体4aは、下相腕金7の辺りから下側に向かうに従いその太さがが徐々に太くなっており、鉄塔4が地面に安定して立設できるようになっている。また、3つの腕金5、6、7は、図2に示すように、鉄塔本体4aの左右両側に延びており、図1の奥行き方向において、架空送電線1、2、3が2組配線されるようになっている。
【0022】
送電線1a、1bは、耐張碍子12を介して上相腕金5の先端部にそれぞれ取り付けられている。
同様に、送電線2a、2bも耐張碍子12を介して中相腕金6の先端部にそれぞれ取り付けられており、送電線3a、3bも耐張碍子12を介して下層腕金7の先端部にそれぞれ取り付けられている。
これらの耐張碍子12は、各送電線1、2、3と各腕金5、6、7とを絶縁するために設けられている。
【0023】
送電線1aと送電線1bとは、耐張碍子12の手前側をそれぞれ繋ぐジャンパ線8aによって電気的に接続されている。このジャンパ線8aは、送電線1aおよび1bから下側に吊り下げられた状態で配線されている。
同様に、送電線1bと送電線2bもジャンパ線8bによって電気的に接続され、送電線3aと送電線3bもジャンパ線8cによって電気的に接続されている。
これらのジャンパ線8a、8b、8cによって、上流側の送電線1a、2a、3aから下流側の送電線1b、2b、3bへと電力が送られることになる。
【0024】
ジャンパ線8aには、図1に示すように、電力ケーブル9aが分岐する態様で接続されている。これにより、送られる電力は、ジャンパ線8aを通って送電線1aから1bへと送られる電力と、ジャンパ線8aから電力ケーブル9a側へ送られる電力とに分岐することになる。
【0025】
図4は電力ケーブル9a、9b、9cの概要図である。
この3本の電力ケーブル9a、9b、9cは、その長さが異なるだけで構造は同じであるので、以下では、電力ケーブル9aの構造について説明する。
電力ケーブル9aは、ケーブル部13と、その長手方向の両端部にそれぞれ取り付けられたブッシング14、23と、このブッシング14よりさらに先端側にそれぞれ突出する取付金具15とで構成されている。
【0026】
ケーブル部13は、例えば、架橋ポリエチレンビニールシースケーブルが使用されており、配線経路内での鉄塔4との絶縁性が確保されている。また、このケーブル部13の長さは、工場で必要配線長さに端末加工されており、電力ケーブル9aは、所定の長さで現地へ送られることになる。
ブッシング14、23は、絶縁性を有するものであり、電力ケーブル9aの接続部分を保護するためのものである。
取付金具15は、電力ケーブル9aを取り付けるための平板状の金属プレートであり、取付穴15aが形成されている。
【0027】
図5(a)および図5(b)は、電力ケーブル9aとジャンパ線8aとの接続(分岐)構造を示している。
電力ケーブル9aを分岐させてジャンパ線8aと接続するために、ジャンパ線把持部材16が使用される。このジャンパ線把持部材16は、図5(a)に示すように、正面から見て略T字形状になっており、ジャンパ線8aを挿通させる長尺な挿通部16aと、電力ケーブル9aの取付金具15が取り付けられる取付部16bとで構成されている。
【0028】
挿通部16aは、その全長に亘って挿通穴16cが形成されており、この挿通穴16cの内部に裸電線であるジャンパ線8aが挿通される。
取付部16bは、この挿通部16aと一体に形成されており、取付金具15の取付穴15aと対応する位置に取付穴が形成されている。この取付穴にボルト20を挿通させてナット21で締結することにより、取付金具15と取付部16bとが取り付けられる。
【0029】
この電力ケーブル9aの分岐接続部は、接続された後に、電力ケーブル9aのブッシング14によって外周が覆われて絶縁されるようになる。
これにより、ジャンパ線8aで送られる電力を、ジャンパ線把持部材16を介して電力ケーブル9aに分岐して送ることになる。
【0030】
他方、ジャンパ線把持部材16は、この他にも、図6(a)及び図6(b)に示す構造(ジャンパ線把持部材17)にすることもできる。
このジャンパ線把持部材17は、ジャンパ線8aを把持する把持部17aと、電力ケーブル9aの取付金具15が取り付けられる取付部17bとで構成されている。
【0031】
把持部17aは、その内部に押圧部材19と、この押圧部材19を付勢するスプリング18とを備えている。把持部17aの内部に挿通されたジャンパ線8aは、スプリング18によって付勢された押圧部材19によって外周部分がしっかり把持されるようになっている。このスプリング18の付勢力は、下側から挿入されたスプリング調整ボルト22によって調整できるようになっている。
取付部17bは、電力ケーブル9aの取付金具15が、ボルト20によって取り付けられるようになっている。
これにより、ジャンパ線8aで送られる電力を、ジャンパ線把持部材17を介して電力ケーブル9aに分岐して送ることになる。
【0032】
図1〜図3に戻って、これらの電力ケーブル9a、9b、9cは、図2および図3に示すように、腕金5、6、7の先端部の位置から鉄塔本体4a側へ腕金内を横方向に通して配線された後、鉄塔本体4aに沿って下側へ(地面側へ)向けて引き回されている。
【0033】
また、鉄塔4の敷地内であってこの鉄塔4の下側部分には、電力ケーブル9a、9b、9cと地中送電線11a、11b、11cとを接続するための端末架台10が設置されている。
ここでいう「鉄塔4の敷地内」とは、鉄塔4を建設するのに必要となる敷地内を意味する。また、鉄塔4の建設には、鉄塔4の下側部分が建設可能な面積によって定まる敷地では足りず、鉄塔4の上側部分(鉄塔本体4の横側に延びる腕金5、6、7)を地面に投影した面積によって定まる敷地が必要となる。そのため、上述した「鉄塔4を建設するのに必要となる敷地内」とは、「鉄塔4の腕金等を含む上側部分を地面に投影した面積によって定まる敷地内」を意味する。
これにより、架空送電線1、2、3で送られる電力は、分岐して電力ケーブル9a、9b、9cを通って地中送電線11a、11b、11cへと送られるようになる。
【0034】
電力ケーブル8aと地中送電線11aとの接続は、上述した端末架台10内で行われる。この接続方法は、例えば、接続部をテープで巻いて接続部を絶縁するテープ巻き式接続で行われている。このテープは、例えば、半導電性テープ層、絶縁テープ層、しゃへいテープ層、保護テープ層、防水テープなどの層が形成されるように、何重にも巻き付けられる。また、テープ巻き方式の他に、モールド式接続で行うこともできる。この接続部の周囲を絶縁性を有するモールド層で覆い、さらにその外部に保護テープ層、防食層、防水テープ層などで覆うものである。
これらの接続部には、図1〜図3に示すように、電力ケーブル9a、9b、9cのブッシング23によって外周が覆われて絶縁されるようになる。
【0035】
本発明の実施の形態に係る架空送電線の分岐構造によれば、鉄塔4に対する絶縁被覆を有し、架空送電線1、2、3から分岐して鉄塔本体4aに沿って電力ケーブル9a、9b、9cを配線しているので、従来構造のように上相腕金を横方向にせり出させ、かつ第4腕金を設け、これらを縦母線で接続する必要がない。そのため、上相腕金5の構造を横にせり出させるために複雑にする必要がなく、その分のコストを低減することができる。また、第4腕金を設ける必要がないので、その分のコストも削減することができる。さらに、上相腕金および第4腕金が横にせり出していないので、本願の図3と従来の図9を対比したときに、図3に示す面積S分だけ投影面積を小さくすることができ、鉄塔4を建設するのに必要となる敷地面積を小さくすることができる。
【0036】
また、鉄塔4を建設するのに必要となる敷地内で分岐側電線と地中送電線11a、11b、11cとを接続しているので、電力ケーブル9a、9b、9cと地中送電線11a、11b、11cとを接続するために敷地面積を広げる必要がないので、その分のコストを削減することができる。
【0037】
また、電力ケーブル9a、9b、9cの一端を上相腕金5の先端部まで引き回して分岐させているので、分岐部分と鉄塔本体4aとの距離をできるだけ長くすることができる。そのため、分岐部分と鉄塔本体4aとの短絡を防止することができる。
【0038】
さらに、電力ケーブル9a、9b、9cは必要配線長さに端末加工されているので、現地で配線工事をする際に電力ケーブル9a、9b、9cの端末加工をする必要がない。そのため、その分の現地工期を短縮することができる。
【0039】
さらにまた、電力ケーブル9a、9b、9cの両端に絶縁用のブッシング14、23を装備しているので、ジャンパ線8a、8b、8cとの分岐部分、および地中送電線11a、11b、11cとの接続部分の絶縁性を高めることができる。
尚、図3は鉄塔を上側から見た平面図である。中相、下相は上相と同じ構成であり、上側から見ると重なるので6,2a,2b,8b,9b,7,3a,3b,8c,9cは省略した。
【0040】
以上、本発明の実施の形態に係る架空送電線の分岐構造について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、電力ケーブル9a、9b、9cと地中送電線11a、11b、11cとを接続するために電力ケーブル9a、9b、9cを分岐させているが、分岐して接続する電線は地中送電線11a、11b、11cでなくても構わない。例えば、架空送電線1、2、3から分岐させて変電所内の送電線と接続する場合であっても本発明を使用することができる。
【0041】
また、本実施の形態では、電力ケーブル9a、9b、9cと地中送電線11a、11b、11cとを接続するための設備として端末架台10を設置しているが、2つの電線の絶縁性を確保する態様で接続できれば、どのような接続態様で接続しても構わない。
【符号の説明】
【0042】
1、2、3 架空送電線
1a、2a、3a 上流側の送電線
1b、2b、3b 下流側の送電線
4 鉄塔
4a 鉄塔本体
5 上相腕金
6 中相腕金
7 下相腕金
8a、8b、8c ジャンパ線
9a、9b、9c 電力ケーブル
10 端末架台
11a、11b、11c 地中送電線(分岐側電線)
12 耐張碍子
13 ケーブル部
14 ブッシング
15 取付金具
15a 取付穴
16 ジャンパ線把持部材
16a 挿通部
16b 取付部
16c 挿通穴
17 ジャンパ線把持部材
17a 把持部
17b 取付部
18 スプリング
19 押圧部材
20 ボルト
21 ナット
22 スプリング調整ボルト
23 ブッシング
100 鉄塔
101 上相腕金
102 中相腕金
103 下相腕金
104 第4腕金
105、106 支持碍子
107 縦母線
108 鉄塔本体
111 架空送電線
112 耐張碍子
114 ジャンパ線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄塔本体から延びる腕金によって支持された架空送電線を分岐するための架空送電線の分岐構造において、
前記鉄塔に対する絶縁被覆を有し、前記架空送電線から分岐して前記鉄塔本体に沿って配線される電力ケーブルを、前記鉄塔を建設するのに必要となる敷地内で分岐側電線と接続したことを特徴とする架空送電線の分岐構造。
【請求項2】
前記電力ケーブルの一端を前記腕金の先端部まで引き回して分岐させたことを特徴とする請求項1に記載の架空送電線の分岐構造。
【請求項3】
前記電力ケーブルは必要配線長さに端末加工されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の架空送電線の分岐構造。
【請求項4】
前記電力ケーブルの両端に絶縁用のブッシングを装備したことを特徴とする請求項3に記載の架空送電線の分岐構造。
【請求項5】
前記分岐側電線は、地中に埋設される地中送電線であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の架空送電線の分岐構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−172398(P2011−172398A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−34416(P2010−34416)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【Fターム(参考)】