説明

核酸検査装置

【課題】簡単な機構で、かつ、省スペース化を図りつつ、意図しない増幅反応を防止することができる、核酸検査装置を提供する。
【解決手段】試薬を用いてサンプル核酸を増幅させて、蛍光強度または濁度を検出する核酸検査装置において、試薬およびサンプル核酸を反応容器に分注する分注チップと、分注チップに蓋をする閉栓機構と、閉栓後に反応容器内の試薬およびサンプルを攪拌する攪拌機構と、反応容器がサンプル核酸の増幅に必要な温度になるように制御する温調部と、酵素を失活させる加熱ブロック14と、チップ廃棄箱11を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、標的核酸を増幅して検出する核酸検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
感染症や遺伝子検査の方法として微量の標的核酸を増幅して検出する核酸増幅技術が利用されている。中でも、PCR(Polymerase chain reaction)法は、二本鎖鋳型DNAの一本鎖への変性,一本鎖鋳型DNAへのプライマーのアニーリング,プライマーからの相補鎖の伸長の3つ、もしくは変性,伸長の2つの工程を繰り返すことで標的核酸を指数関数的に増幅する方法として広く知られている。
【0003】
この方法では、温度の制御が複雑であること、反応時間が長いことなどに問題があった。その問題を解決すべく、恒温で増幅可能な核酸増幅法が開発された。例えば、NASBA(Nucleic Acid Sequence-Based Amplification)法(非特許文献1),TMA(transcription-mediated amplification)法(非特許文献2),TRC(Transcription-reverse transcription concerted)法(特許文献1),LAMP(loop-mediated isothermal amplification)法(特許文献2),SMAP(Smart Amplification)法(非特許文献3)などが主な方法として知られている。検出は標的核酸に結合するプライマーや特異的配列を有する蛍光色素,DNAに直接インターカレートする蛍光色素などを添加し、蛍光検出するものが一般的であるが、LAMP法のように核酸増幅に伴い生成される物質を、濁度または蛍光で検出するものもある(特許文献3)。
【0004】
恒温増幅法では、簡単なインキュベーターと検出器で測定可能なこと、PCR法に比べて早く結果が得られることなどの利点がある。しかしその一方でその特徴は、常温でのクロスコンタミネーションを引き起こすリスクがある。ここで、クロスコンタミネーションとは、あるサンプルが別のサンプルへ混入することを示し、遺伝子検査では、標的核酸を指数関数的に増幅させるため、増幅産物が他のサンプルへ混入した場合には、たとえ微量であっても誤判定を招く要因となる。特に、恒温増幅反応では、プライマーを含む試薬,核酸,酵素が混在する環境下において一定温度で増幅可能なため、常温でも増幅が開始される。恒温増幅による遺伝子検査は従来、手操作で行われ、クロスコンタミネーションに対しても検査技師が十分に注意することで対応してきた。
【0005】
例えば、LAMP法やSMAP法などのアッセイではプライマー溶液と酵素を氷上で調製する。続いて加熱変性済みの核酸抽出物を添加し、閉栓後、タッピングまたはボルテックスにて撹拌する。その後60℃付近の一定温度に保たれた検出器で増幅しながら検出を行う。低温で試薬を調製しているため、飛び散り液があったとしても低温で管理された領域では増幅が起こらない。プライマー溶液,酵素,核酸全てまたは、いずれかを含む分注チップ,核酸増幅が始まる前に検査者によって迅速に密閉して廃棄される。
【0006】
また、NASBA法などのアッセイでは室温で試薬を調製する。まず、プライマー溶液に加熱変性済みの核酸抽出物を添加し、閉栓して41℃に加温する。その間に別途にキャップの裏に酵素を添加し、反応容器のキャップと付け替えて閉栓した後に遠心機で酵素を落とす。その後、攪拌を行い、41℃に保たれた検出器で増幅しながら検出する。この方法では、酵素を分注する分注チップがプライマーや核酸を含む溶液に接触することがないため、分注チップ内でのクロスコンタミネーションのリスクを回避することができる。しかし、これらの操作は複雑で、熟練を要する作業で、検査者にかかる精神的な負担も大きいため、検査者の負担を軽減するための、遺伝子検査の自動化システムへの要求が高まっている。
【0007】
遺伝子検査を自動化する従来のシステムとして、AmpriPrep(ロシュ社)やOSNA法全自動遺伝子検査装置(Sysmex社)が挙げられる。AmpriPrep(ロシュ社)では分注チップの廃棄時の飛び散りを防ぐために消耗品架設箱に個別の廃棄箱を設置し、個別の密閉空間に廃棄することでクロスコンタミネーションを回避していた。また、OSNA法全自動遺伝子検査装置(Sysmex社)では小容量の廃棄袋にチップを廃棄して短サイクルで検査者が廃棄し、廃チップを長時間することがないようにすることで分注チップに起因するクロスコンタミネーションを回避していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−327130号公報
【特許文献2】特開2002−330796号公報
【特許文献3】特開2004−283161号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Compton. J. Et Al. Nature, 350, 91〜 (1991)
【非特許文献2】Takakura S et. al. J Clin Microbiol. pp.5435-9 (2005)
【非特許文献3】Mitani.Y. Et Al. Nature Methods, pp.257-262 (2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
遺伝子検査装置では初期の核酸濃度に比べ、増幅後の核酸濃度の方がはるかに高濃度であるため、増幅産物のクロスコンタミネーションは誤判定を招くことがある。クロスコンタミネーションの要因となるものは、分注機構,撹拌機構,反応容器などからのキャリーオーバーなどが原因と考えられ、この対策のために、遺伝子検査では、使い捨ての分注チップ,使い捨ての反応容器を使用し、撹拌は非接触で行うのが一般的である。しかし、このような場合にも、分注後のチップを長時間放置しておくと常温で増幅し、他のサンプルの検査結果に影響を及ぼすという問題点が残る。具体的には、分注後のチップを廃棄するときの反応液の飛び散りが別の容器に混入して結果に影響を及ぼすという課題がある。
【0011】
また、プライマー溶液,核酸,酵素のいずれかまたは全てが付着した分注チップの内部や、各々を分注したチップが廃棄場所で触れ合った場合には、増幅反応が始まり、他のサンプルに影響を与える可能性がある。
【0012】
ところで、核酸の増幅反応は実際に蛍光強度や濁度の測定値が上昇するより前に始まっている事がある。ここではTRC法を例にとって説明する。TRC法はRNAをターゲットとする遺伝子検査法で、40℃付近の等温で増幅反応が進行し、10−60分で反応が完結する分析方法である。まず、標的RNAに特異的なPrimerが結合し、逆転写酵素の働きでcDNAが生成され、T7 RNAポリメラーゼの働きによりRNAを合成する方法である。この方法では、高濃度のサンプルでは5−10分程度で、RNAの増幅が確認されるが、その中間体であるcDNAそれよりも早い段階で生成されている。一つのcDNAからは大量のRNAが合成されるため、cDNAのクロスコンタミネーションのリスクは増幅したRNAのクロスコンタミネーションのリスクと等価であって、誤判定の要因となる。
【0013】
LAMP法,SMAP法などのように低温で試薬を調製する方法では、従来、飛び散り液があったとしても低温で管理された区域内に作業域を絞ることによって増幅を制御し、反応液に触れる可能性のある分注チップは、核酸増幅が始まる前に検査者が迅速に密閉,DNA分解の処理を行うことによって増幅産物のクロスコンタミネーションを回避していた。しかし、自動化装置においては、分注終了後の分注チップを廃棄しようとしたときに残液が飛び散って装置を汚染してしまうこと、分注チップが廃棄箱内で放置されて不要な増幅が起こる可能性があることが問題であった。さらに、NASBA法,TRC法,TMA法など、低温で試薬調製することによって増幅反応に影響が出る分析方法では適応できないという問題があった。そこで、NASBA法,TRC法,TMA法では従来、キャップの裏に酵素を添加し、閉栓後に遠心機で添加する方法を採用していた。この方法では、試薬,核酸,酵素が混合された時点では閉栓されている上、分注チップも試薬および核酸と酵素が混ざらないために増幅が始まらない。しかし、この方法は複雑で手間がかかり、自動化システムで実現するために、遠心機や特別なキャップの閉栓機構を装備すると、装置が複雑化し、コストがかかるという問題があった。
【0014】
また、分注チップを個別容器に廃棄することでクロスコンタミネーションを回避した従来の遺伝子検査システムでは、分注チップの数だけ廃棄箱が必要となり、省スペースでかつ分注チップを大量に消費する高処理能力の実現は困難であった。また、廃棄袋を小容量化し検査者に短サイクルで廃棄袋の交換を求める検査システムで高処理能力を実現しようとした場合、ユーザーに頻繁に廃棄物の処理を要求するため自動化のメリットが損なわれるという問題があった。
【0015】
本発明は、上記の問題を鑑みたものであり、その目的は、簡単な機構で、かつ、省スペース化を図りつつ、意図しない増幅反応を防止することができる、核酸検査装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、核酸検査装置におけるクロスコンタミネーションの最大のリスクとしては酵素を含む飛び散り液の意図しない増幅反応であることに着目し、酵素を失活させる加熱部を設けた。
【発明の効果】
【0017】
上記のように、酵素を失活させる加熱部を設けることにより、分注チップに付着した酵素を失活させることができ、クロスコンタミネーションの最大のリスクである、意図しない増幅を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係わる自動分析装置の代表的な例。
【図2】本発明の実施形態に係わる自動分析装置に装備されている分注機構概略図。
【図3】本発明の実施形態に係わる自動分析装置に装備されている、加熱ブロック一体型のチップ廃棄箱概略図。
【図4】本発明の実施形態に係わる自動分析装置に装備されている、加熱ブロック一体型のチップ廃棄箱の拡張例。
【図5】本発明の実施形態に係わる自動分析装置に装備されている、加熱ブロック独立型のチップ廃棄箱概略図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施する最良の形態について以下、図面を用いて説明するが、本発明は、主として、分注機構,容器搬送機構,閉栓機構,非接触攪拌機構,検出機構,チップ廃棄箱を備えている。
【0020】
まず、図1は本発明に関する核酸検査装置の構成の概略図である。本実施形態に係る核酸検査装置は、主として、分注機構および、容器搬送のための容器保持機構を搭載するアーム(容器搬送機構)1,閉栓機構10,チップ廃棄箱11,非接触攪拌機構12,検出器(検出機構)13、を備えて構成されている。この中で、分注機構は、蛍光色素入りのプライマー溶液,核酸抽出液,酵素を反応容器に分注し、反応後の分注チップ6をチップ廃棄箱11に廃棄する。反応溶液(プライマー溶液,核酸抽出液、及び酵素)が分注された反応容器は閉栓機構10にて閉栓され、閉栓後に非接触攪拌機構12で撹拌されて、検出機構13にて検出される。検出機構13は一定温度に制御する機能を持ち、核酸増幅と検出を同時に行うことができる測定器であって、一定時間ごとに蛍光強度を検出し、測定値の経時変化を記録する。検出機構13を、例えば、円盤状のカローセルの周りに互いに独立して蛍光検出可能な検出器を設けてもよい。この場合、カローセル側,検出器側のいずれか一方、または両方を回転させてもよい。また、閉栓機構10として、例えば、球状体の蓋を容器に押し込むものを採用してもよい。
【0021】
核酸検査装置は、さらに、分注チップ架設ラック2,試薬架設ラック7,反応容器架設ラック8、およびサンプル架設ラック9を備えている。
【0022】
次に図2を用いて本発明に係わる遺伝子検査装置(核酸検査装置)の分注機構の構造および分注方法についてその概要を説明する。分注機構は、駆動源としてのステッピングモータ4,回転運動を直線運動に変換するボールネジ5,吸引/吐出を行うシリンジユニット3、および分注チップ6を備えている。
【0023】
ステッピングモータ4を駆動源とし、ボールネジ5を介することで回転運動を直線運動に変換する。駆動部に取り付けられたプランジャを上下させることにより試薬の吸引・吐出動作を行う。遺伝子検査(核酸検査)で用いる分注機構では先端に分注チップ6を装着し、試薬やサンプルの分注を行う。ここでの試薬とはプラーマー溶液や酵素のこと、サンプルとは核酸抽出物のことを示す。試薬やサンプルを吐出した後の分注チップはチップ廃棄箱11に廃棄されて一時的に装置内に保管される。
【0024】
本発明の実施形態として、図3を用いて詳細に説明する。
【0025】
図3に示す加熱ブロック一体型のチップ廃棄箱11はチップ先端を加熱ブロック14に押し付けながら熱および圧力によって変形させるものである。すなわち、分注動作を終えた分注チップ6は図1に示すアーム1によってチップ廃棄箱11に運ばれ、加熱ブロック14上の開閉自在の穴(開口部)15に挿入される。
【0026】
アーム1のZ方向の移動と連動してチップの有無を確認すると穴径が収縮し、分注チップは加熱ブロックに押し付けられる。その後、開閉自在の穴15が開き、下に接続されたチップ廃棄箱に落とす。熱と圧力によって、先端の残液を変形させられた分注チップは残液を飛び散らせることなく廃棄できる。また、このように先端が変形することにより、先端が潰れ、廃棄後に先端から残液が漏れ出すことを防止することもできる。さらに、高温で加熱することは、分注チップ6先端に酵素が残存していた場合に酵素を不活化させ、廃棄チップ内および、分注チップ6同士が触れて不要な増幅反応が起こるのを防ぐことができる。すなわち、分注チップ6は残液飛び散り回避の処理から廃棄までを一連の動作で行うことによって迅速に安全な廃棄ができる。
【0027】
加熱ブロック一体型のチップ廃棄箱としては、図3に限られない。図4には加熱ブロック一体型のチップ廃棄箱の変形例を示した。分注動作を終えた分注チップ6は図1に示すアーム1によってチップ廃棄箱11に運ばれる。ステッピングモータ16に接続されたボールネジ17は回転方向の力を横方向の力に変換し、ピストン18を横方向に動かす。ピストン18に接続された加熱ブロック14は分注チップ6に熱と圧力をかけ、両側から挟み込み、分注チップ6の先端の変形させることによって上記と同様の残液飛散回避の処理が行われた後、廃棄される。さらに残液に酵素を含む場合には、高温で酵素が失活されて廃棄される。
【0028】
本発明を実施するさらに別の形態として図5を用いて説明する。すなわち、加熱ブロックとチップ廃棄箱はそれぞれ独立して設置されていても良い。その場合にも図1で示したような核酸検査装置の基本構成を維持している。すなわち本発明に係わる遺伝子検査装置は分注機構,容器搬送機構,閉栓機構,チップ廃棄箱,非接触攪拌機構,検出機構を備え、チップ廃棄時に飛散防止と酵素を失活させるための高温の熱処理を行うものである。図2に示す分注機構はプライマー溶液,核酸,酵素を分注すると、図5のような加熱ブロック14に移動する。反応後の分注チップは加熱ブロック14に押し付けられて熱と圧力をかけられ変形する。つまり、分注チップの先端を潰す。その後、別途に設置されたチップ廃棄箱11に廃棄される。これによってチップを廃棄するときに残液の飛び散りを抑えると共に、酵素を失活させ不要な増幅を防ぐことができる。
【0029】
ここで、図5に示す加熱ブロック14は、図3に示すものと同じ穴が設けられたものを記載したが、これに限らず図4に示すようなもの、または穴の無い単なるブロック状のものでもよい。穴の無い単なるブロック状のものでも、分注チップを押し当てて、先端を潰すことにより、飛び散りを防止、および酵素失活を行うことができる。
【0030】
このように、分注チップの残液飛び散り回避と酵素失活の処理を施してから廃棄することは、反応に直接関係ないため、異なる複数の分析方法全てに適応することができ、簡便な装置構成を維持したままシステム化を実現できる。すなわち、分析手順を変更することなく検査方法の異なる複数のアッセイを一つの装置で測定可能となる。
【0031】
上記核酸分析装置は反応溶液の飛び散りに対するリスクを軽減し、分注チップ先端に残った酵素を失活することによって、サンプル間の汚染を防止し、反応に直接関係する手順そのものを変更することなく、簡便な装置構成を維持したまま、全ての分析方法に対応する遺伝子の自動化装置を提供し、検査者の負担を大幅に軽減することができる。
【0032】
また、近年、遺伝子検査の分野では、簡便な装置で迅速に結果が得られる遺伝子の恒温増幅法が広まっている。しかし恒温増幅法も様々な手順があり、中には複雑で熟練を要するものがあり、簡便な装置構成で分析できる恒温遺伝子検査の自動化装置の開発が求められている。しかし種々の分析方法に全てに対応する手順を採用する、分注チップをサンプルごとに個別容器に廃棄する方法では、省スペースでかつ分注チップを大量に消費する高処理能力の実現は困難であった。また、廃棄袋を小容量化し検査者に短サイクルで廃棄袋の交換を求める検査システムでは自動化のメリットが損なわれるという問題があった。これに対して、本発明では、簡便な構造を維持したままで、全ての恒温増幅法に対応することのできるサンプル間の汚染防止機能を備えることを特徴とする遺伝子検査装置を提供することができる。但し、本発明は、PCR核酸増幅法への適用を妨げるものでは無い。
【符号の説明】
【0033】
1 アーム
2 分注チップ架設ラック
3 シリンジユニット
4,16 ステッピングモータ
5,17 ボールネジ
6 分注チップ
7 試薬架設ラック
8 反応容器架設ラック
9 サンプル架設ラック
10 閉栓機構
11 チップ廃棄箱
12 非接触攪拌機構
13 検出機構
14 加熱ブロック
15 開閉自在の穴
18 ピストン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試薬を用いてサンプル核酸を増幅させて、蛍光強度または濁度を検出する核酸検査装置において、
試薬およびサンプル核酸を反応容器に分注する分注チップと、分注チップに蓋をする閉栓機構と、閉栓後に反応容器内の試薬およびサンプルを攪拌する攪拌機構と、反応容器がサンプル核酸の増幅に必要な温度になるように制御する温調部と、酵素を失活させる加熱部と、分注チップ廃棄部を備えていることを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記加熱部は、上記分注チップに押し当てるように駆動することを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項3】
請求項1において、
上記分注チップは、上記加熱部に押し当てるように駆動することを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項4】
請求項1において、
上記加熱部は、開口部を備えており、この開口部の開口は開閉自在であることを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項5】
請求項1において、
上記加熱部は複数の部材から成り、これらの部材は分注チップを挟み込むように動作することを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項6】
請求項5において、
ステッピングモータと上記ステッピングモータの回転により直線運動するボールネジを備え、このボールネジの運動により加熱部の各部材が上記分注チップを挟み込むように動作させることを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項7】
請求項1において、
上記加熱部の下方に上記分注チップ廃棄部を備えることを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項8】
請求項1において、
上記加熱部に隣接させて上記分注チップ廃棄部を備えることを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項9】
請求項1において、
先端に上記分注チップを脱着可能なシリンジユニットを備えていることを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項10】
請求項4において、
分注チップの垂直方向の移動に連動して上記開口の大きさが変化することを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項11】
試薬を用いてサンプル核酸を増幅させて、蛍光強度または濁度を検出する核酸検査装置において、
分注チップを用いて試薬およびサンプル核酸を反応容器に分注した後に、酵素を失活させることを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項12】
試薬を用いてサンプル核酸を増幅させて、蛍光強度または濁度を検出する核酸検査装置において、
分注チップを用いて試薬およびサンプル核酸を反応容器に分注した後に、分注チップの先端を潰すことを特徴とする、核酸検査装置。
【請求項13】
試薬を用いてサンプル核酸を増幅させて、蛍光強度または濁度を検出する核酸検査装置において、
分注チップを用いて試薬およびサンプル核酸を反応容器に分注した後に、酵素を失活させながら上記分注チップの先端を潰すことを特徴とする、核酸検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−234693(P2011−234693A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−110720(P2010−110720)
【出願日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】