説明

根菜類の収穫装置

【課題】 大根や人参などの根菜類を収穫するに際し、圃場からの抜き取り時に茎葉を確実に挟持することが可能であり、極力、人手による茎葉の切り揃え作業を不要とする根菜類の収穫装置の提供。
【解決手段】 根菜類の茎葉を挟持して抜き取りながら根菜類を走行車体12の後方へ搬送する搬送手段14と、根菜類の茎葉を上方へ掻き上げることによって搬送手段14に根菜類の茎葉を挟持させる跳ね上げ手段16と、搬送手段14の終端位置から受け渡される根菜類を挟持して茎葉を切断しながら後方へ搬送する葉切り手段18と、葉切り手段18によって茎葉が切断された根菜類を走行車体12に設けられた収容部22に移送する収容部移送用コンベア20とを具備し、搬送手段14は走行車体12との間に配設された傾動機構27によって始端部が上下動可能であることを特徴している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、根菜類の収穫装置に係わり、根菜類には例えば大根、長芋、人参、ごぼう等があるが、このうち、特に大根、人参などの茎葉を有する根菜類の収穫作業に好適な収穫装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、大根などの根菜類を収穫する収穫装置は既に商品化され、多くの農業生産者が利用している。このような収穫装置の一例として、特許第3387150号公報記載の野菜収穫機の発明が公知である。同文献記載の野菜収穫機は、野菜の茎葉を挟持して斜め上方に引き抜く一対の搬送ベルト有するとともに、収穫された作物を収納するコンテナを備え、このコンテナを前後方向、左右方向並びに上下方向に昇降制御する手段が併せて設けられている。同発明によれば、収穫された作物をコンテナに収容する際に、コンテナを前後左右方向に移動させることによって、作物の落差が小さくなり、整列しやすく積載効率の向上、作物の損傷を防止し得るとされている。
【0003】
また、特許第3635150号公報には根菜類収穫機のコンテナ積み降ろし装置に関する発明が開示され、同発明はコンテナを載置する支持部材を、走行機台上から斜め後下方に向けて延出するガイドレールにより案内するとともに、該支持部材には前後に移動させる駆動装置を設けたことを特徴としている。これによって、コンテナの積み降ろしを容易に行うことができ、収穫作業の効率向上を図ることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3387150号公報
【特許文献2】特許第3635150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した特許第3387150号公報(特許文献1)の収穫装置には、野菜の茎葉を挟持して斜め上方に引き抜くために、一対の搬送ベルトが設けられているが、多くの収穫装置が抱える問題として下向きの葉を挟持することが難しく、その結果、葉切り部で切り残しが多く発生するという欠点がある。収穫した野菜類に葉の切り残しがあると、収穫後に手作業で切り揃えることを余儀なくされ、作業手間を必要とし、人手や時間を要するという課題があった。
また、特許第3635150号公報(特許文献2)記載の収穫機では、コンテナを走行機台上から斜め後下方に向けて延出するガイドレールによって案内させながらコンテナの積み降ろしを行うようにしているが、ガイドレールの設置は構造の複雑化を招くともに、収穫装置の後部に張り出し部分があるため、収穫機そのものが大型化し、その結果、収穫作業時の取り回しに制約が生じたり、安全性を阻害する虞もあった。
【0006】
本発明は、このような諸事情に対処するために提案されたものであって、大根や人参などの根菜類を収穫するに際し、抜き取り時に茎葉を確実に挟持することが可能であり、極力、人手による茎葉の切り揃え作業を不要とする根菜類の収穫装置を提供することを目的とする。
また、収穫された野菜を積載するコンテナの積み降ろしを容易且つ迅速、安全に行うことが可能な根菜類の収穫装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、走行車体の前方から後方にかけ該走行車体に配設され、始端部にて根菜類の茎葉を挟持して抜き取りながら、根菜類を走行車体の斜め後部上方に向かって搬送する搬送手段と、前記搬送手段の始端部に設置され、根菜類の茎葉を上方へ掻き上げることによって該搬送手段の始端部にて前記搬送手段に根菜類の茎葉を挟持させる跳ね上げ手段と、前記搬送手段の終端位置から受け渡される根菜類を挟持して茎葉を切断しながら、さらに後方へ搬送する葉切り手段と、該葉切り手段によって茎葉が切断された根菜類を走行車体に設けられた収容部に移送する収容部移送用コンベアとを具備する根菜類の収穫装置において、前記搬送手段は、前記走行車体との間に配設された傾動機構によって、その終端位置を始点として前記始端部が上下動可能であり、該搬送手段の傾斜角度の調節を行うようにしたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1において、前記搬送手段は、その終端位置を始点として前記始端部が左右に移動可能であり、該走行車体との間に配設された左右動作機構によって、該搬送手段を前記跳ね上げ手段とともに左右に移動させることによって、収穫前の根菜類に対し横方向の位置調節を行うようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2において、根菜類の茎葉を挟持させる前記跳ね上げ手段は、前方側に設置された前部掻き上げ部と、後方側に設置された後部掻き上げ部とを備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のうち何れか1項において、前記収容部移送用コンベアには、全体又は一部を回動自在とする角度調節機構が設けられ、前記収容部へ根菜類を投入する際に、該末端部を該収容部の底部に向かって近接させることが可能であることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のうち何れか1項において、前記収容部移送用コンベアには、該収容部移送用コンベアを横方向に移動可能とする位置調節機構が設けられ、前記収容部へ根菜類を投入する際に、該収容部移送用コンベアを適所に移動させるようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のうち何れか1項において、前記走行車体の後部に、前記収容部を、車体に搭載する収容部搭載手段を設け、該収容部搭載手段には、上下動、左右動、捩り方向に該収容部を移動させる駆動部が併設されていることを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のうち何れか1項において、前記搬送手段の終端位置から受け渡される根菜類を挟持して茎葉を切断する前記葉切り手段には、切断位置を調節するカット位置調節機構が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
上述のように、請求項1記載の発明によれば、搬送手段につき、傾動機構によって、その始端部を上下動可能としたので、搬送手段の傾斜角度の調節を行うことができる。これによって、搬送手段の他、跳ね上げ手段を上下に移動させることが可能となり、その結果、根菜類を傷めることなく抜き取って収穫することができる。
【0015】
特に、請求項2記載の発明によれば、搬送手段につき、左右動作機構によって跳ね上げ手段とともに、圃場の形状、根菜類の生育状況などに応じて左右に移動させることが可能である。このため、根菜類の収穫を圃場の形状に合わせて効率的且つ確実に行うことができる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、根菜類の茎葉を挟持させる跳ね上げ手段として、前方側には前部掻き上げ部、後方側には後部掻き上げ部をそれぞれ設置したので、根菜類の左右方向に下向きになっている茎葉に加え、前後方向に下向きに生育している茎葉についても掻き上げることができる。これにより、収穫作業時に下向きになった茎葉を残すことなく掻き上げて、搬送手段によって挟持させることが可能であり、葉切り手段における茎葉の切り残しを大幅に低減することができる。
【0017】
さらに、請求項4記載の発明によれば、コンテナなどの収容部へ根菜類を投入する収容部移送用コンベアにつき、その全体又は一部を回動自在とする角度調節機構を設けている。これにより、収容部へ根菜類を投入する際に、収容部移送用コンベアを収容部の底部に向かって近接させるなど、収穫された根菜類に衝撃を加えることなく、収容部への移送が可能である。
【0018】
また、請求項5記載の発明によれば、収容部移送用コンベアを、横方向に移動可能とする位置調節機構が設けられ、収容部へ根菜類を投入する際に、収容部移送用コンベアを適所に位置調節することが可能になっている。これにより、収容部への根菜類の積み込み作業を効率化することができる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、走行車体の後部に、収容部を車体に搭載する収容部搭載手段を設け、上下動、左右動、捩り方向に収容部を移動させる駆動部が併設している。このため、収穫作業時には収容部を最適な位置に移動させることが可能となり、収容部へ根菜類を投入する際の衝撃を緩和しながら、大量に積み込むことができる。また、収容部の積み降ろしと搭載作業を、他の重機などを利用することなく単独で行うことができるので、収穫作業の省力化に寄与する。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、葉切り手段に、根菜類の茎葉の切断位置を調節するカット位置調節機構を設けたので、茎葉をある程度の長さに残してカットするばかりではなく葉の根元からもカット可能とするなど、切断位置を任意に調節することが可能である。これによって、食品加工向けに多く要求される、茎葉を全て落として出荷する場合に、選果場で改めて茎葉を切断するといった作業手間を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の概略斜視図である。
【図2】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の平面図である。である。
【図3】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の側面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である搬送手段を示し、(4A)は平面図、(4B)は底面図である。
【図5】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である搬送手段を示し、(5A)は側面図、(5B)は背面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である跳ね上げ手段を示し、正面側から視た図である。
【図7】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である跳ね上げ手段を示し、上面から視た図である。
【図8】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である跳ね上げ手段を示し、側面から視た図である。
【図9−1】本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である葉切り手段を示した図であり、(9−1A)は上方から視た図、(9−1B)は下方から視た図である。
【図10−1】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である葉切り手段を示した図であり、(10−1A)は側面図、(10−1B)は背面図である。
【図9−2】本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である葉切り手段の別の態様を示した図であり、(9−2A)は上方から視た図、(9−2B)は下方から視た図である。
【図10−2】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である葉切り手段の別の態様を示した図であり、(10−2A)は側面図、(10−2B)は背面図である。
【図11】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部移送用コンベアと走行車体との関係を示す後方側から視た図である。
【図12】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部移送用コンベアを示し、(12A)は平面図、(12B)は側面図である。
【図13】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部移送用コンベアを示し、後方側から視た概略図である。
【図14】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部移送用コンベアを示し、角度調節機構並びに伸縮機構の作用を示す概略図である。
【図15】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部移送用コンベアを示し、下面側から見た概略図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部搭載手段を示した側面図である。
【図17】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部搭載手段を示した正面図である。である。
【図18】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部搭載手段を示した平面図である。
【図19】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部搭載手段の可動フレームを示した図であり、(19A)は平面図、(19B)は背面図、(19C)は側面図である。
【図20】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部搭載手段全体の動きを示した説明図である。
【図21】同じく、本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の要部である収容部搭載手段全体の動きを示した説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る根菜類の収穫装置の好適な実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る根菜類の収穫装置の概略斜視図、図2は収穫装置の平面図、図3は収穫装置の側面図である。
図1及び図2に示されるように、収穫装置10は、走行車体12と、搬送手段14と、跳ね上げ手段16と、葉切り手段18と、収容部移送用コンベア20と、収容部22等とを具備している。走行車体12は、車体を構成するボディフレームに左右一対のクローラ(無限軌道)24、24を図示しないエンジンを含む走行部として備え、畑作地などでの収穫作業に伴う移動を容易に行うことができるようになっている。また、図3に示されるように、走行車体12の前方には、収穫装置10の運転席26が設置され、運転席26とともに図示しないハンドル、レバー等の運転用の各種機器類が設けられている。後部には収穫作業を行うオペレータ席21,23が設けられている。
【0023】
走行車体12の側部側には、前方から斜め後方にかけて搬送手段14が配設され、その始端部にて根菜類の茎葉を挟持しながら抜き取って収穫し、収穫された根菜類を走行車体12の斜め上方へ搬送するようになっている。搬送手段14の設置位置は、走行車体12の左右いずれにも設置することが可能である。図4及び図5は搬送手段14を示した図であり、これらの図に示されるように、搬送手段14は、畑に植えられた大根などの根菜類を挟持して引き抜くと同時に、斜め上後方へ搬送する機能を併せ持っている。
【0024】
図4及び図5に示されるように、搬送手段14は、上下1対の鋼材からなるフレーム28A,28Bと、搬送ベルト29A,29Bと、プーリー30A,30B、32A,32Bと、テンショナー32,32・・等とを具備している。フレーム28A,28Bの始端部31並びに終端位置33には、それぞれプーリー30A及び32A、30B及び32Bが回転可能に配設されているとともに、プーリー30A及び32A間には搬送ベルト29Aが、プーリー30B及び32B間には搬送ベルト29Bが張設されている。
【0025】
搬送ベルト29A,29Bは、終端位置の固定部35に設置されたモータ37によって後部上方の搬送方向へ駆動されるようになっている。フレーム28A,28Bは、その対向する位置にテンショナー32,32・・が配設され、テンショナー32,32・・のローラ部32A,32A・・は、内側に位置する搬送ベルト29A,29Bの進行方向に対し、横方向から押圧力を付与しながら、内側の対向する搬送ベルト29A,29Bとの間に一定の間隔を保持させることによって、ベルト29A,29B間の挟持部41に、根菜類の茎葉を挟持させるようにしている。
【0026】
搬送ベルト29A,29B間の間隔は、テンショナー32の位置や内向きへの押圧力、フレーム28A,28B間を前部及び後部で連結している架設部材39,39の位置を適宜設定することにより、根菜類の茎葉を挟持した状態で搬送時の衝撃や振動などによって落下することがなく、且つ傷めないクリアランスを有し、根菜類の種類によって適度な値に調節することができるようになっている。テンショナー32の押圧力は、図示していないが例えばバネやショックアブソーバなど(弾性部材)をテンショナー32に介在させることによって挟持する根菜類の茎葉の太さの違いに対応することが可能であり、弾性体によって根菜類の搬送時における搬送ベルト29A,29Bの振れを吸収するとともに、搬送ベルト29A,29B間の間隔の微調整が可能である。
【0027】
また、図1乃至図3に示されるように、搬送手段14と走行車体12との間には、搬送手段14の左右位置を調節する左右動作機構25と、搬送手段14の傾斜角度を調節する傾動機構27とが連結されている。搬送手段14は、その終端位置33付近を支持する図示しない支持部材によって走行車体14に対し上下動、左右動可能に配設されており、左右動作機構25並びに傾動機構27により傾斜角度、左右位置の調節が可能になっている。
【0028】
左右動作機構25並びに傾動機構27は、主に油圧シリンダ25A,27A、ロッド25B,27Bからなり、油圧シリンダ25A,27Bに供給される油圧をコントロールすることによりロッド25B,27Bを伸び縮みさせて、搬送手段14全体の傾斜角度並びに左右位置を調節するようになっている。これによって、搬送手段14の位置は、圃場における走行車体12自体のハンドルの操作を行うまでもなく、根菜類の植え込み状況や畝の大小に合わせた微調整が可能となり、その結果、根菜類を確実に挟持して収穫作業を円滑に行うことができるようになる。つまり、圃場の形状に合わせて搬送手段14及び跳ね上げ手段16を上下、左右に移動させることが可能であり、根菜類を傷めることなく抜き取って収穫することができる。
また、左右動作機構25並びに傾動機構27は、ショックアブソーバー的な機能を有しているので、圃場に上下左右の不整地があったとしも、ある程度の左右及び上下の振れを吸収することができるので、搬送手段14並びに跳ね上げ手段16の損傷などを未然に防止することができる。
【0029】
搬送手段14の下方の最前面下部(始端部)には、跳ね上げ手段16が配設され、根菜類の茎葉を上方へ掻き上げる機能を果たす。図6〜図8は跳ね上げ手段16を示した図であり、これらの図に示されるように、跳ね上げ手段16は、前部に進行方向に沿う向きに設けられた左右一対の前部掻き上げ部34A,34Bと、その後ろ側に進行方向と対向する略直角な向きとなるように、並列配置された後部掻き上げ部36A,36Bとを有している。それぞれの掻き上げ部34A,34B,36A,36Bは、掻き上げベルト38,38・・と、フレーム40,40・・と、プーリー41,41・・と、長さ調節機構42,42・・等とを備えている。
【0030】
掻き上げベルト38は、フレーム40の上下に回転可能に設置されているプーリー41,41間に張設されている。フレーム40には、シリンダなどの長さ調節機構42が併設され、ロッド42Aの位置を変更することによって、掻き上げベルト38の高さ位置を調節することが可能になっている。それぞれの掻き上げ部34A,34B,36A,36Bは、収穫の対象となる根菜類の圃場での茎葉の高さよりも、高い位置に配設されていることが前提である。
【0031】
フレーム40にはモータ44が設置され、掻き上げベルト38を回転駆動させる。掻き上げベルト38は天然ゴムや人工ゴムなどを素材とし、所定間隔毎にベルトの表面に爪状突起38A,38A・・が設けられている。これらの爪状突起38A,38A・・は、圃場における根菜類の茎葉を上方へ掻き上げながら、搬送手段14の始端部31にて、搬送ベルト29A,29B間に茎葉を挟持させる。各掻き上げ部34A,34B,36A,36Bは、各掻き上げベルト38,38・・の隣接する爪状突起38A,38A・・同士が互いに干渉しあわないように配置されている。また、前部掻き上げ部34A,34Bは、走行車体12の進行方向に対し、平行から、やや八の字状の向きとなるように設置され、隣接する掻き上げベルト38、38間は、収穫する根菜類の太さより余裕を持った間隔を有している。
【0032】
図8に示されるように、前部掻き上げ部34A,34Bにおける掻き上げベルト38,38の回転方向は、中央部に位置する根菜類の茎葉を上方へ掻き上げるため、クローラ(無限軌道)24、24の回転方向と同方向(矢印A方向)に回転する。また、図6に示されるように、後部掻き上げ部36A,36Bにおける掻き上げベルト38,38の回転方向は、内側から外側(矢印B方向)となり、前部掻き上げ部34A,34B及び後部掻き上げ部36A,36B計4基の各掻き上げベルト38の回転によって、根菜類の左右、前方、後方など下向きに広がっている茎葉を掻き上げる。特に、本実施形態の収穫装置10は、新たに設置した後部掻き上げ部36A,36Bによって、前部掻き上げ部34A,34Bだけでは困難であった根菜類の後方下向きに広がっている茎葉を掻き上げることが可能となっている。
【0033】
なお、圃場の形状によっては、掻き上げ部の数は計4基に限られず、例えば3基、5基とすることも可能である。また、圃場の形状はかなり不整地であり、茎葉を掻き上げるためには掻き上げ部が全て圃場に対して適切な位置になければならないが、本実施形態では前部掻き上げ部34A,34B及び後部掻き上げ部36A,36Bそれぞれを地形に合わせて独立して上下移動できるようにして、すべての茎葉を掻き上げ可能としている。
【0034】
さらに、図1に示されるように、搬送手段14の終端位置33には葉切り手段18が設置され、搬送手段14の終端位置から受け渡される根菜類を挟持した状態で茎葉を切断し、後方の移送用コンベア20へ搬送するようになっている。
図9−1及び図10−1は葉切り手段18を示した図であり、図9−1(A)は上方から視た図、図9−1(B)は下方から視た図である。これらの図に示されるように、葉切り手段18は、上下2段に亘って配設された上部横搬送部50A、下部横搬送部52A、カッター部54A等から構成されている。
【0035】
図9−1に示されるように、上部横搬送部50Aは、フレーム56A、56Bと、搬送ベルト58A,58Bと、プーリー60A,60B、62A,62Bと、テンショナー64,64・・等とを具備している。フレーム56A,56Bの左端部(図9−1(A)中にて)並びに右端部には、それぞれプーリー60A及び62A、60B及び62Bが回転可能に配設されているとともに、プーリー60A及び60B間には搬送ベルト58Aが、プーリー62A及び62B間には搬送ベルト58Bが横方向に張設されている。
【0036】
搬送ベルト58A,58Bは、右端部の固定部66に設置されたモータ68によって駆動されるとともに、テンショナー64,64・・によって、対向する搬送ベルト58A,58B間を一定の間隔に維持するとともに、両側に位置する搬送ベルト58A,58Bによって抜き取った根菜類の上方の茎葉に挟圧力を付与し、根菜類をさらに搬送するようになっている。
【0037】
一方、下部横搬送部52Aは、上部横搬送部50Aよりも全長が短く形成されている点が上部横搬送部50Aと相違する。下部横搬送部52は、フレーム70A、70Bと、搬送ベルト72A,72Bと、プーリー74A,74B、76A,76Bと、テンショナー78,78・・等とを具備している。図9−1(B)に示されるように、フレーム70A、70Bの左端部にはプーリー74A及び76A、右端部にはプーリー74B及び76Bが回転可能に配設されているとともに、プーリー74A及び74B間には搬送ベルト72Aが、プーリー76A及び76B間には搬送ベルト72Bが、それぞれ横方向に張設されている。
【0038】
図9−1及び10−1に示されるように、上部横搬送部50Aと下部横搬送部52Bとの間にはカッター部54Aが、その刃を略水平方向に向けて設けられ、このカッター部54Aによって、上部横搬送部50Aと下部横搬送部52Aに挟持されて搬送されてくる根菜類の茎葉を切断するようになっている。この際、根菜類の茎葉は、上部横搬送部50A及び下部横搬送部52Bの上下の搬送ベルトによって挟持されているので、切断時に茎葉がずれることがなく、その結果、切断後の茎葉の切り口が斜めにならず、搬送方向に沿った方向(横方向、或いは水平方向)に切断することが可能となる。
【0039】
しかも、本実施形態では、計4基の掻き上げ部34A,34B,36A,36Bにより、搬送手段14の始端部31にて、ほとんどの茎葉を挟持していることから、葉切り手段18における茎葉の切り残しがなくなり、収穫後の手作業による切断面の手直しが不要となる。要するに、収穫作業時に根菜類の左右方向に下向きになっている茎葉に加え、前後方向に下向きに生育している茎葉についても掻き上げて、搬送手段14による挟持が可能であるため、葉切り手段18のカッター部54Aにおける茎葉の切り残しを大幅に低減することができる。その結果、切断後の葉茎の切り口が斜めにならず、搬送方向に沿った方向(横方向、或いは水平方向)に切断することが可能となる。
【0040】
また、下部横搬送部52Aは、上部横搬送部50Aよりも短く形成されていることから、図3に示されるように、例えば、根菜類としての大根80,80・・は、茎葉の切断後、その下部80Aが、円弧状のガイド部82に当接し、横向きに姿勢を変えられて、直角方向に位置する収容部移送用コンベア20上に受け渡される。なお、カッター部54の刃の形状は回転刃でも固定刃でも構わない。さらに、切断された茎葉は、上部横搬送部50によって走行車体12の後部側の排出口へ運ばれた後、搬送ベルト58A,58Bによる挟持が解除されて地上へと落下する。
【0041】
図10−2並びに図10−2は、葉切り手段18の別の態様を示した図である。これらの図の場合では、上部横搬送部50Bと下部横搬送部52Bとの間隔を終端側にいくに従って広げるとともに、カッター部54Bの設置位置(上下位置)を任意で変更可能とするカット位置調節機構を設けている。即ち、カッター部54Bは、縦方向に配設された固定軸69,69に対し、その両端が支持される形で取り付けられており、その取付位置を調節することができるとともに、下部横搬送部52Bの懸垂位置を、縦軸71,71・・に対して位置調節を行うことにより、根菜類の茎葉をカットする際の位置調節を行うことができるようになっている。
【0042】
従来におけるカッター部54Bの位置は、茎葉を生食用とするために、茎葉をある程度残して切断する位置で固定されていたが、この場合では食品加工向けに多く要求される、茎葉を全て落として出荷することを特に考慮して切断位置を変更することを可能としたものである。つまり、本実施形態では、カッター部54Bの設置位置を変更可能とすることで多くの食品加工場が要求する茎葉の根元部からの切断にも対応でき、選果場での改めての茎葉の切断作業を解消することができる。これによって、収穫後の作業手間の大幅な低減が可能になっている。
【0043】
図1及び図2に示されるように、収容部移送用コンベア20は、葉切り手段18の方向と直角に設置され、走行車体12の側部側から収容部22の上方まで延出し、オペレータ席21の後部に位置している。
図11は収容部移送用コンベア20と走行車体10との関係を示した図、図12及び図13は収容部移送用コンベア20を示した図である。これらの図に示されるように、収容部移送用コンベア20はベルトコンベア84、コンテナ供給用コンベア86から構成され、このうち、ベルトコンベア84は、葉切り手段18の下部横搬送部52から受け渡される根菜類を、ベルト84Aに横方向へ寝かせた状態で載置し、モータ85の駆動力によって収容部22の方向へ搬送する。また、ベルトコンベア84の終端のやや下方位置に、コンテナ供給用コンベア86が連続して設置されている。
【0044】
図13に示されるように、コンテナ供給用コンベア86は、コンベア部88、角度調節機構90、位置調節機構92を備えている。コンベア部88は、その一端部88Aが、ベルトコンベア84のプーリー84Aと、連結アーム94,94を介在させた状態で連結され、ベルトコンベア84に対し片持ち支持の状態となっており、これによってコンベア部88は一端部88Aを中心として回動可能に支持されている。図11にも示されるように、コンベア部88の搬送用ベルト表面には、スパイク状突起88B,88B・・が、所定の間隔毎に多数植設されており、これらのスパイク状突起88B,88B・・によってベルトコンベア84から受け渡される根菜類を1本ずつ、ずれないように位置決めした状態で順次収容部(コンテナ)22へ移送する。これにより、移送時に根菜類が落下したりすることがなくなり、収穫された根菜類を傷つけることがない。
【0045】
また、図14,15はコンテナ供給用コンベア86と、コンテナ22との位置関係を示した図である。これらの図に示されるように、コンテナ供給用コンベア86には、角度調節機構90及び位置調節機構92が走行車体12との間に設置されており、図14(B)に示されるように、角度調節機構90によってコンテナ供給用コンベア86をコンテナ22の内部側へ回動させることが可能になっている。図15に示されるように、角度調節機構90は、一対の油圧シリンダ94A,94A、ロッド94B,94Bを備え、油圧ポンプ供給される油圧よりロッド94Aを伸縮させることによってコンテナ供給用コンベア86の末端部86Aを、水平な状態からコンテナ22の底部に近接する位置まで回動させることができる。
【0046】
このため、根菜類をコンテナ22に投入する際、単に落下させるのではなく、コンテナ22内部との距離を縮めることによって根菜類に衝撃を与えることなく投入することが可能になり、作業員がコンテナ22の底部に身を乗り出す等の作業負担を軽減することが可能になっている。また、コンテナ22に投入された根菜類の量に応じ、コンテナ供給用コンベア86の角度を適宜調節することにより、コンテナ22に根菜類を投入する際に、作業員による手作業の割合を大幅に軽減しながら、コンテナ22が一杯になるまで投入作業をほぼ自動で連続して行うことができる。
【0047】
さらに、図14に示されるように、角度調節機構90の油圧シリンダ94A,94Aの端部間には連結部材96が架設されており、この連結部材96の中央部と、位置調節機構92の油圧シリンダ92Aのロッド92Bが連結されている。油圧シリンダ92Aは走行車体12側に設置され、そのロッド92Bはベルトコンベア84及びコンテナ供給用コンベア86を、角度調節機構90とともに横方向に移動させることができるようになっている。一方、コンテナ供給用コンベア86は、角度調節機構90によって連結部材96を支点として上下に回動させることができるので、コンテナ供給用コンベア86をコンテナ22に対し、左右方向並びに上下方向に調節し、最適な根菜類の投入位置となるようにすることが可能である。
【0048】
図16〜18は収容部(コンテナ)22を走行車体に搭載する収容部搭載手段100を示した図であり、図16は側面図、図17は正面図、図18は平面図である。これらの図に示されるように、収容部搭載手段100は、門型フレーム102と、連結フレーム103と、可動フレーム104と、フォーク状昇降部106等とを主要な構成部材としている。
【0049】
図3にも示されるように、門型フレーム102は走行車体12の後部に、図示しないスライドレールを介し前後方向に移動可能に設置され、走行車体12との間に設置された油圧シリンダ108によって前後に移動することが可能になっている。門型フレーム102の内側には、連結フレーム103が配設されている。この連結フレーム103には、その右端側(図17中)に取り付けられ且つ後方へ延出する回転軸110が設けられ、この回転軸110を嵌め込むようにして可動フレーム104が取り付けられている。
【0050】
図18に示されるように、連結フレーム103には、ガイド片103A,103A・・等からなる案内支持部が、門型フレーム102のガイド面102Aに沿って上下動可能に案内され、連結フレーム103並びに可動フレーム104を昇降機構112によって上下させるようになっている。さらに、連結フレーム103は、門型フレーム102に設けられたガイド部102Aに沿って左右方向にスライド可能に設置されており、横向きに配設された油圧シリンダ114の働きにより可動フレーム104とともに、横方向にも移動させることができるようになっている。
【0051】
図19は可動フレーム104を示した図であり、(19A)は平面図、(19B)は背面図、(19C)は側面図である。これらの図に示されるように、可動フレーム104は鋼材を組み合わせてなり、その右端部に前述した連結フレーム103に設置された回転軸110が嵌合する取付孔104Aが形成されている。可動フレーム104の左下端部(19C中)には、ブラケット104Bが設けられ、このブラケット104Bに油圧シリンダ115のロッド115Aが連結されて、回転軸110を支点として、捩り方向へ可動フレーム104が移動することができるようになっている。図16に示されるように、可動フレーム104には、ボルト116によってフォーク状昇降部106が取り付けられ、可動フレーム104とともに、上下方向並び左右、捩り方向に移動することができるようになっている。フォーク状昇降部106には、コンテナ22を支持するフォーク106A,106Aが設けられている。
【0052】
図20、図21は収容部搭載手段100全体の動きを示した説明図であり、このうち、図20は捩り方向に収容部(コンテナ)22を移動させた状態を示している。同図に示されるように、収容部22は油圧シリンダ115のロッド115Aが縮むことによって、図示しない収容部移送用コンベア20側へ、コンテナの開口部を傾けることが可能である。
【0053】
また、図21に示されるように、収容部22を支持する収容部搭載手段100は、そのフォーク状昇降部106が(21A)の状態から、油圧シリンダ114によって左右方向へ自由に移動可能であるとともに、図16に示す昇降機構112によって上下方向へ移動させることが可能である。このため、従来は、収容部22の搭載や積み降ろしに際し、フォークリフトなどの重機を利用する必要がなくなり、予め圃場の中に予備の収容部(コンテナ)22を用意しておけば、収穫装置10単独での作業を行うことができる。これによって、従来は収穫や、収容部22の回収などに複数の作業者が必要であったのに対し、本実施形態の収穫装置10では省力化が可能となり、少ない人数での作業が可能となっている。
【0054】
以上説明したように、本実施形態の根菜類の収穫装置によれば、葉付大根や人参などの根菜類を連続的に収穫することが可能となる結果、人手による重労働を解消することができる。
また、圃場からの抜き取り時に、搬送手段の高さや左右位置の微調整が可能となった結果、根菜類に対し無理な力をかけることがなくなり、根菜類を傷つけることなく、収穫することができ、商品価値の向上に寄与する。
【産業上の利用可能性】
【0055】
以上説明したように、本発明によれば、根菜類を収穫するに際し、抜き取り時に茎葉を確実に挟持することが可能となるとともに、収穫された根菜類を積載するコンテナの積み降ろし、積み込みを容易且つ迅速、安全に行うことが可能となり、収穫作業の効率向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0056】
10 根菜類の収穫装置
12 走行車体
14 搬送手段
16 跳ね上げ手段
18 葉切り手段
20 収容部移送用コンベア
21 オペレータ席
22 収容部(コンテナ)
23 オペレータ席
24 クローラ(無限軌道)
25 左右動作機構
25A 油圧シリンダ
25B ロッド
26 運転席
27 傾動機構
27A 油圧シリンダ
27B ロッド
28A 28B フレーム
29A 29B 搬送ベルト
30A 30B 32A 32B プーリー
31 始端部
32 テンショナー
33 終端位置
34A 34B 前部掻き上げ部
35 固定部
36A 36B 後部掻き上げ部
37 モータ
38 掻き上げベルト
38A 爪状突起
39 架設部材
40 フレーム
41 プーリー
42 長さ調節機構
42A ロッド
43 挟持部
44 モータ
50A 50B 上部横搬送部
52A 52B 下部横搬送部
54A 54B カッター部
56A 56B フレーム
58A 58B 搬送ベルト
60A 60B 62A 62B プーリー
64 テンショナー
66 固定部
68 モータ
69 固定軸
70A 70B フレーム
72A 72B 搬送ベルト
74A 74B 76A 76B プーリー
78 テンショナー
80 根菜類(大根)
80A 下部
82 ガイド部
84 ベルトコンベア
85 モータ
86 コンテナ供給用コンベア
88 コンベア部
88A 一端部
88B スパイク状突起
90 角度調節機構
90A 油圧シリンダ
90B ロッド
92 位置調節機構
92A 油圧シリンダ
92B ロッド
94 連結アーム
96 連結部材
100 収容部搭載手段
102 門型フレーム
102A ガイド面
103 連結フレーム
104 可動フレーム
104A 取付孔
104B ブラケット
106 フォーク状昇降部
106A フォーク
110 回転軸
112 昇降機構
114 115 油圧シリンダ
115A ロッド
116 ボルト


【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体の前方から後方にかけ該走行車体に配設され、始端部にて根菜類の茎葉を挟持して抜き取りながら、根菜類を走行車体の斜め後部上方に向かって搬送する搬送手段と、前記搬送手段の始端部に設置され、根菜類の茎葉を上方へ掻き上げることによって該搬送手段の始端部にて前記搬送手段に根菜類の茎葉を挟持させる跳ね上げ手段と、前記搬送手段の終端位置から受け渡される根菜類を挟持して茎葉を切断しながら、さらに後方へ搬送する葉切り手段と、該葉切り手段によって茎葉が切断された根菜類を走行車体に設けられた収容部に移送する収容部移送用コンベアとを具備する根菜類の収穫装置において、
前記搬送手段は、前記走行車体との間に配設された傾動機構によって、その終端位置を始点として前記始端部が上下動可能であり、該搬送手段の傾斜角度の調節を行うようにしたことを特徴とする根菜類の収穫装置。
【請求項2】
前記搬送手段は、その終端位置を始点として前記始端部が左右に移動可能であり、該走行車体との間に配設された左右動作機構によって、該搬送手段を前記跳ね上げ手段とともに左右に移動させることによって、収穫前の根菜類に対し横方向の位置調節を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の根菜類の収穫装置。
【請求項3】
根菜類の茎葉を挟持させる前記跳ね上げ手段は、前方側に設置された前部掻き上げ部と、後方側に設置された後部掻き上げ部とを備え、これらの前部掻き上げ部並びに後部掻き上げ部には、それぞれ独立して高さ位置を調節可能とする長さ調節機構が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の根菜類の収穫装置。
【請求項4】
前記収容部移送用コンベアには、全体又は一部を回動自在とする角度調節機構が設けられ、前記収容部へ根菜類を投入する際に、該末端部を該収容部の底部に向かって近接させることが可能であることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載の根菜類の収穫装置。
【請求項5】
前記収容部移送用コンベアには、該収容部移送用コンベアを横方向に移動可能とする位置調節機構が設けられ、前記収容部へ根菜類を投入する際に、該収容部移送用コンベアを適所に移動させるようにしたことを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか1項に記載の根菜類の収穫装置。
【請求項6】
前記走行車体の後部に、前記収容部を、車体に搭載する収容部搭載手段を設け、該収容部搭載手段には、上下動、左右動、捩り方向に該収容部を移動させる駆動部が併設されていることを特徴とする請求項1〜5のうち、いずれか1項に記載の根菜類の収穫装置。
【請求項7】
前記搬送手段の終端位置から受け渡される根菜類を挟持して茎葉を切断する前記葉切り手段には、切断位置を調節するカット位置調節機構が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のうち、いずれか1項に記載の根菜類の収穫装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図10−1】
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【図9−2】
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【図10−2】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−284124(P2010−284124A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−141732(P2009−141732)
【出願日】平成21年6月14日(2009.6.14)
【出願人】(596062266)株式会社エフ・イー (4)
【Fターム(参考)】