説明

棚卸支援システム及び棚卸支援プログラム

【課題】
コンピュータ端末で使用される外部接続機器6において、予め使用者や使用することができる端末を限定することなく所持者を判定し、棚卸を支援するシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
管理サーバは、ネットワークに接続して使用されている端末から、端末において外部接続機器が着脱されたことを示す着脱情報を取得し、取得した着脱情報から、特定の外部接続機器とその外部接続機器を使用した端末とを関連付けた使用情報を生成する。次に、生成した使用情報に基づいて一の外部接続機器に対して二以上の端末に対する着脱が行われている場合に、外部接続機器を所持している可能性の高い端末を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ端末で使用される外部接続機器の管理に関し、特に外部接続機器の棚卸を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、コンピュータ端末を使用する場合には、USBメモリやプリンター等の外部接続機器が使用されることが多い。しかし、企業や学校等といった多数のコンピュータ端末を使用する環境においては、そこで利用される外部接続機器の数も膨大なものとなる。そのため、企業等においては外部接続機器の紛失を防止するために、定期的に外部接続機器の所在管理(以下、「棚卸」という。)を行うことが必要となる。
【0003】
企業等における棚卸は、特定の作業管理責任者を定めてその管理責任者が中心になって行うという形式で行われることが多い。しかし、外部接続機器は取り扱いが容易なため、勝手に貸し借りや外部への持ち出しがなされるため、その所持者が頻繁に移り変わってしまう。そのため、現在誰が外部接続機器を所持しているのかが分からなくなり、棚卸を行う際には、いちいち社員全員に対して外部接続機器を所持しているかどうかの問い合わせを行わなければならず、管理責任者の棚卸に関する作業負担が大きくなるという問題がある。
【0004】
上記の問題を解決する手段として、メモリーカード等の磁気記憶媒体や光ディスク等の記憶媒体に対して情報を記憶する非接触ICチップの無線タグを設けることにより、記憶媒体を管理するという技術がある。この技術において、無線タグに対して記憶媒体を使用する使用者を示すIDを記録し、記憶媒体の使用者を限定することによって記憶媒体を管理するという手段が用いられている。これにより、それぞれの記憶媒体に対する使用者が限定されるため、棚卸の際には特定の使用者に対してのみ、記憶媒体を所持しているかどうかの問い合わせを行えばよく、いちいち社員全員に問い合わせを行うというような作業は必要なくなるため、棚卸が行いやすくなる。(特許文献1参照)
【0005】
また、記憶媒体毎に使用可能なクライアント端末を定め、それ以外のクライアント端末においてはその記憶媒体を使用不可とするという技術もある。この技術では、管理サーバにおいて記憶媒体の情報と、その記憶媒体を使用可能とするクライアント端末の情報とを関連付けて記憶するという手段が用いられている。これにより、記憶媒体を使用することができるクライアント端末が限定されるため、棚卸の際には、特定のクライアント端末の使用者にのみ、記憶媒体を所持しているかどうかの問い合わせを行えばよく、いちいち社員全員に問い合わせを行うというような作業は必要なくなるため、棚卸が行いやすくなる。(特許文献2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−317058号公報
【特許文献2】特開2006−65829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術を用いると、記憶媒体の使用者が限定されているため、棚卸の際、記憶媒体を所持しているかどうかの確認が容易になる。しかし、予め記憶媒体毎に使用者を登録しておき、各記憶媒体に対して無線タグを貼り付けなければならない。さらに、記憶媒体の貸し借り等により使用者が移り変わった場合、新たに登録変更作業が必要になる。このため、管理する記憶媒体の数が多くなると登録関連作業に手間がかかるため、結局棚卸に関する管理責任者の作業負担は増大してしまう。また、特許文献1の技術では、予め登録された人しか記憶媒体を使用することができないため、データのやり取りや持ち出しを容易に行うことができるという記憶媒体本来の利便性を損なってしまうことになる。
【0008】
特許文献2の技術を用いると、記憶媒体毎に使用可能なクライアント端末が限定されているため、棚卸の際、記憶媒体を所持しているかどうかの確認が容易になる。しかし、予め記憶媒体毎に使用可能なクライアント端末を管理サーバに登録する必要がある。さらに、記憶媒体の貸し借り等により使用可能なクライアント端末以外で記憶媒体を使用する必要が生じた場合は、新たに登録変更作業を行う必要がある。このため、管理する記憶媒体の数が多くなると登録関連作業に手間がかかるため、結局棚卸に関する管理責任者の作業負担は増大してしまうことになる。
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消することを課題とする。具体的には、コンピュータ端末で使用される外部接続機器(記憶媒体等も含む)において、予め外部接続機器に対する使用者や使用することができる端末を限定することなく外部接続機器を所持している可能性のある端末もしくはユーザを判定し、棚卸を支援するシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明の棚卸支援システムは、外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成されており、端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部と、着脱情報に基づいて外部接続機器とその外部接続機器を使用した端末とを関連付けた使用情報を生成する使用情報生成部と、使用情報において一の外部接続機器に対して二以上の端末に対する着脱が行われている場合に、使用情報に基づいて外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する所持端末決定部と、を備えている。
【0011】
本発明のように構成することにより、端末から取得した着脱情報に基づいて、どの端末がどの外部接続機器を使用したのかを把握することができる。さらに、着脱情報に基づいて生成される使用情報を用いて、外部接続機器を所持している可能性が高い端末を判定することができる。これにより、予め外部接続機器に対する使用者や使用することができる端末を限定することなく外部接続機器の所持者を判定し、棚卸を支援するシステムを提供することが可能となる。
【0012】
本発明における外部接続機器とは、端末本体に対して外部から接続する形で使用し、端末の動作を補助する役割を有するもののことをいう。具体的には、USBメモリ、FD(磁気ディスク)、MO(光磁気ディスク)、CD(光ディスク)、DVD(光ディスク)又はリムーバブルハードディスク等の外部記憶媒体、キーボード、マウス又はスキャナ等の入力装置、ディスプレイ又はプリンター等の出力・表示装置、モデム又はルータ等の通信装置等が含まれる。上記に限らず、端末本体に対して外部から接続する形で使用する機器であればいかなるものであってもよい。
【0013】
本発明における所持端末とは、外部接続機器を所持している可能性が高いと判断された端末(外部接続機器を所持している可能性のあるユーザによって操作されている端末)のことをいう。
【0014】
本発明の棚卸支援システムは、外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成されており、端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部と、操作ログ情報に基づいて外部接続機器とその外部接続機器を使用した端末とを関連付けた使用情報を生成する使用情報生成部と、使用情報において位置の外部接続機器に対して二以上の端末に対する着脱が行われている場合に、前記使用情報に基づいて前記外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する所持端末決定部と、を備えているという構成としてもよい。
【0015】
本発明のように構成することにより、外部接続機器6に対してどのような処理をおこなったのかという情報も把握することができる。これにより、外部接続機器に対する処理の内容も考慮に入れた使用情報を生成することが可能となる。
【0016】
本発明における操作ログ情報とは、端末において、ユーザの操作やアプリケーションの指示による通知・要求に従って実行した処理や各種のデバイスなどに対する制御動作の履歴を示す情報のことをいう。
【0017】
本発明の棚卸支援システムにおける使用情報は、端末における外部接続機器の着脱回数、着脱時刻、処理内容及び処理頻度のいずれか一つ以上を含み、所持端末決定部は、使用情報を用いて、外部接続機器を使用した端末毎に、その外部接続機器に対する活用度を算出する手段と、算出した活用度に基づいて、外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する手段とを有する、という構成としてもよい。
【0018】
本発明のように構成することにより、各端末において従来から外部接続機器をどれだけ活用してきたのかを把握することができ、過去の活用度合いを考慮に入れた外部接続機器の所持者判定が可能となる。
【0019】
本発明における処理内容とは、端末が外部接続機器に対して行った処理の内容を示す情報のことをいう。
【0020】
本発明における処理頻度とは、端末が外部接続機器に対して行った処理内容のうち、所定期間内において、特定の処理内容が実行された回数を示す情報のことをいう。
【0021】
本発明の棚卸支援システムにおける所持端末決定部は、使用情報を用いて、外部接続機器が最後に使用されてからの経過時間を算出する手段と、活用度と経過時間とに基づいて、外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する手段とを有する、という構成としてもよい。
【0022】
本発明のように構成することにより、外部接続機器6が使用されていない時間の長さを算出し、外部接続機器の所持者が移り変わっている可能性を把握することができる。これにより、所持者の移り変わりを考慮に入れた、外部接続機器の所持者判定をすることが可能となる。
【0023】
また、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、着脱情報に基づいて外部接続機器とその外部接続機器を使用した端末とを関連付けた使用情報を生成する使用情報生成機能と、使用情報において一の外部接続機器に対して二以上の端末に対する着脱が行われている場合に、使用情報に基づいて外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する所持端末決定機能と、をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラムとして構成してもよい。
【0024】
さらに、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、操作ログ情報に基づいて外部接続機器とその外部接続機器を使用した端末とを関連付けた使用情報を生成する使用情報生成機能と、使用情報において一の外部接続機器に対して二以上の端末に対する着脱が行われている場合に、使用情報に基づいて外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する所持端末決定機能と、をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラムとして構成してもよい。
【0025】
これらの棚卸支援プログラムも、上述の棚卸支援システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることもできる。
【発明の効果】
【0026】
上述のように構成された本発明によれば、棚卸の際に問い合わせを行うべき端末もしくはユーザを、外部接続機器の使用状況に応じて決定することができる。これにより、予め外部接続機器に対する使用者や使用端末を登録しなくてもよくなり、外部機器の使用者や使用端末が変更された場合でも、新たな登録変更作業がいらなくなるため、棚卸に関する作業者の負担を軽減することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図。
【図2】本発明の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す概念図。
【図3】本発明の実施例1におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図4】本発明の実施例1における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の着脱情報の一例を示す図。
【図6】本発明の着脱情報の一例を示す図。
【図7】本発明の着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報の一例を示す図。
【図8】本発明の使用情報の一例を示す図。
【図9】本発明の使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を示す図。
【図10】本発明の端末Bの表示装置5で表示する画像の一例を示すイメージ図。
【図11】本発明の管理端末Cの表示装置5で表示する画像の一例を示すイメージ図。
【図12】本発明の外部接続機器情報記憶部19aに記憶されている情報の一例を示す図。
【図13】本発明の実施例2におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図14】本発明の実施例2における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図15】本発明のポイント設定テーブルの一例を示す図。
【図16】本発明の実施例3におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図17】本発明の実施例3における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図18】本発明の基準活用度テーブルの一例を示す図。
【図19】本発明の実施例4におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図20】本発明の実施例4における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図21】本発明の操作ログ情報の一例を示す図。
【図22】本発明の使用情報の一例を示す図。
【図23】本発明の使用情報記憶部14の記憶されている使用情報の一例を示す図。
【図24】本発明のポイント設定テーブルの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0028】
〔実施例1−構成〕
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1に、本発明の棚卸支援システムの全体構成の一例を概念的に示す。本発明は図1に示すように、棚卸管理サーバA(以下、「管理サーバA」という)が、複数のクライアント端末B(以下、「端末B」という)及び管理者用クライアント端末(以下、「管理端末C」という)と、通信ネットワークN(以下、「ネットワークN」という)を介して接続されるという形で構成されている。
【0029】
ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access With Collision Detection)方式のイーサネット(Ethernet)(商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでもよい。
【0030】
図2に、管理サーバA、端末B又は管理端末Cのハードウェア構成の一例を概念的に示す。
【0031】
管理サーバAは、プログラムの演算処理を実行するCPU等の演算装置1と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置2と、演算装置1の処理結果や記憶装置2に記憶する情報をインターネットやLAN等のネットワークを介して送受信する通信装置3とを少なくとも有している。端末上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)が演算装置1に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置2に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置2から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置1における処理に用いる。
【0032】
管理サーバAは、必要に応じてキーボード、マウス又はテンキー等の入力装置4と、ディスプレイ(画面)等の表示装置5を備えた構成としてもよい。また、管理サーバAは、複数の端末又はサーバにその機能が分散配置されていてもよい。
【0033】
端末B及び管理端末Cのハードウェア構成も管理サーバAとほぼ同様で、図2に示したとおり、演算装置1、記憶装置2、通信装置3、入力装置4及び表示装置5を有している。さらに、本実施例では端末Bに外部接続機器6が接続されている。
【0034】
図3に、本発明の棚卸支援システムを構成する管理サーバA、端末B及び管理端末Cの機能ブロック図を示す。本発明における各構成部及び各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一の領域を為していてもよい。
【0035】
また、図3は、本発明において必要となる最小限度の機器、構成部及び手段等のみを記載しており、その他の機器、構成部及び手段等についてはその記載を省略する。
【0036】
管理サーバAは、ネットワークNを介して端末B及び端末Cと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F10、端末Bに対する外部接続機器6の取り付け又は取り外しの情報を着脱情報として取得する着脱情報取得部11、取得した着脱情報を記憶する着脱情報記憶部12、記憶された着脱情報から特定の外部接続機器6を使用した端末に関する情報を生成する使用情報生成部13、生成した使用情報を記憶する使用情報記憶部14、記憶された使用情報を利用して特定の外部接続機器6を所持している可能性の高い端末を決定する所持端末決定部15、決定した所持端末に対して制御の指示を通知する指示通知部16、外部接続機器6に関する情報を記憶している外部接続機器情報記憶部19a、着脱情報と外部接続機器6に関する情報とから棚卸が完了したか否かを判定する棚卸完了判定部19bを備えている。
【0037】
端末Bは、ネットワークNを介して管理サーバA及び管理端末Cと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F20、端末Bにおいて外部接続機器6が取り付け又は取り外しされたことを示す着脱情報を生成し管理サーバAに送信する着脱情報生成部21、管理サーバAから出力された指示情報を受信する端末指示情報受信部22、受信した指示情報に応じて端末Bにおける各種動作を実行する端末制御部23、端末Bに対して情報を入力する入力装置4、端末制御部23によって指示された情報を表示する表示装置5を備えている。
【0038】
管理端末Cは、ネットワークNを介して管理サーバA及び端末Bと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F30、管理サーバAから出力された指示情報を受信する管理端末指示情報受信部31、受信した指示情報に応じて管理端末Cにおける各種操作を実行する管理端末制御部32、管理端末制御部32によって指示された情報を表示する表示装置5を備えている。
【0039】
以下、図3に記載した本発明を構成する機能ブロック図に基づいて、各構成部の動作について説明する。
【0040】
着脱情報生成部21は、端末Bに外部接続機器6が取り付けられた又は取り外されたことを端末制御部23から取得し、着脱情報を生成する。さらに生成した着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0041】
上記の着脱情報とは、端末Bに対して、いつどのような外部接続機器6が着脱されたのかということを示す情報であって、着脱を行った端末を一義的に識別することができる端末識別情報、外部接続機器6を一義的に識別することができる外部接続機器識別情報、外部接続機器6の取り付け又は取り外しを示す着脱操作情報、着脱が行われた日時を示す着脱日時、を含むものをいう。
【0042】
外部接続機器識別情報とは、外部接続機器を一義的に識別することが出来る情報であり、例えば、シリアル番号、製造番号などがある。また、予め外部接続機器内に記憶させたユニークなコードもしくは数値を用いるようにしても良い。
【0043】
着脱情報取得部11は、ネットワークNに接続されている端末Bの着脱情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した着脱情報を着脱情報記憶部12に記憶する。
【0044】
着脱情報記憶部12には、着脱情報取得部11が取得した着脱情報が記憶される。その際の記憶形式は、着脱情報に含まれる端末識別情報を利用して、端末B別に関連付けて記憶するという形式にすると好適である。さらに、着脱情報に含まれる着脱日時を利用して、着脱情報を取得した順に時系列的に記憶するという形式にしてもよい。
【0045】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部から所定期間内に出力された着脱情報を抽出し、抽出した着脱情報に含まれる外部接続機器識別情報、端末識別情報及び着脱日時から使用情報を生成し、使用情報記憶部14に記憶する。また、使用情報生成部13は、抽出した着脱情報に基づいて、使用情報記憶部14に記憶されている内容を随時更新する。
【0046】
上記の使用情報とは、外部接続機器6に対して行われた使用の履歴を示す情報であって、外部接続機器識別情報、外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報、端末B毎に着脱を行った回数(着脱回数)、端末B毎に最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)、を含むものをいう。
【0047】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13が着脱情報から生成した使用情報が記憶される。その際の記憶形式は、使用情報に含まれる外部接続機器識別情報を利用して、外部接続機器別に関連付けて記憶するという形式にすると好適である。
【0048】
所持端末決定部15は、使用情報を用いて、当該外部接続機器6を所持している可能性が高い端末Bを決定する。そして、所持端末決定部15は、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0049】
上記の、外部接続機器6を所持している可能性が高い端末Bを決定する方法には、様々な方法がある。例えば、(1)着脱の日時を用いて所持端末を決定する方法、(2)着脱回数を用いて所持端末を決定する方法、(3)取り付けられている時間を用いて所持端末を決定する方法、という方法が考えられる。
【0050】
〔所持端末の決定方法(1)〕
最後に着脱を行った端末Bを所持端末として決定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている特定の外部接続機器6に関する使用情報から、当該外部接続機器6を着脱した各端末の最新着脱日時を抽出する。次に、その最新着脱日時の中から一番新しい着脱日時を特定し、その日時に着脱を行った端末Bを最終使用端末として特定する。そして、この特定した最終使用端末が外部接続機器6を保有している可能性が高い端末Bであるとして、所持端末と決定するというものである。
【0051】
また、上記の所持端末の決定方法において、予め定められた所定時刻以降に着脱を行った端末B全てを所持端末と決定してもよい。処理を具体的に説明すると、予め所定時刻を設定しておき、その所定時刻と各端末Bの最新着脱日時とを比較し、最新着脱日時か所定時刻以降であった端末B全てを、外部接続機器6を保有している可能性が高い端末Bであるとして、所持端末と決定するというものである。
【0052】
〔所持端末の決定方法(2)〕
着脱回数が一番多い端末Bを所持端末として決定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている特定の外部接続機器6に関する使用情報から、当該外部接続機器6を着脱した各端末の着脱回数を抽出する。次に、その着脱回数が一番多い端末Bを最多使用端末として特定する。そして、この特定した最多使用端末が外部機器を保有している可能性が高い端末Bであるとして、所持端末と決定するというものである。
【0053】
また、上記の所持端末の決定方法において、着脱回数が予め定められた閾値以上であった端末B全てを所持端末と決定してもよい。処理を具体的に説明すると、予め着脱回数の閾値を設定しておき、その閾値と各端末Bの着脱回数とを比較し、着脱回数が閾値以上であった端末B全てを、外部接続機器6を保有している可能性が高い端末Bであるとして、所持端末と決定するというものである。
【0054】
さらに、上記の所持端末の決定方法の別形式として、全体の着脱回数の中に占める自身の着脱回数の割合が所定値以上であった端末B全てを、所持端末と決定するという形式も考えられる。処理を具体的に説明すると、予め特定の外部接続機器6に対して行われた全体の着脱回数を算出する。そしてその算出した着脱回数に対する各端末Bの着脱回数の割合を算出する。その算出した割合が、予め定めた所定値よりも大きい端末B全てを、外部接続機器6を保有している可能性が高い端末Bであるとして、所持端末と決定するというものである。
【0055】
〔所持端末の決定方法(3)〕
上述の所持端末の決定方法(1)及び(2)以外の決定方法として、外部接続機器6を使用している時間の長さ(外部接続機器6を端末Bに差し込んで使用している時間の長さ)が一番長い端末Bを所持端末として決定するという方法も考えられる。この方法は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、各端末Bの外部接続機器6の取り付けから取り外しまでの時間の長さを取得し、所定時間内における外部接続機器6を使用している時間の長さの合計値を算出し、その合計値が一番多い端末を所持端末と決定するというものである。
【0056】
また、上記の所持端末の決定方法において、外部接続機器6を使用している時間の長さが所定時間以上であった端末Bすべてを、所持端末と決定するという形式も考えられる。処理を具体的に説明すると、予め外部接続機器6を使用している時間の閾値を設定しておき、その閾値と各端末Bの外部接続機器6の使用している時間とを比較し、その使用している時間が閾値以上であった端末Bすべてを、外部接続機器6を所持している可能性が高い端末Bであるとして、所持端末と決定するというものである。
【0057】
指示通知部16は、所持端末決定部15によって決定された所持端末に対して、外部接続機器6の棚卸を実行させるための棚卸指示通知をネットワークI/F10を介して送信する。この棚卸指示通知は、予め定められた所定期間が経過する毎に、所持端末に対して一斉に通知されるという形式とすると好適である。
【0058】
また、指示通知部16は、管理端末Cに対して棚卸を実行させる端末B(所持端末)及び棚卸が必要な外部接続機器6をリストアップした情報を送信してもよい。さらに、予め所定の端末を外部接続機器6と関連付けて記憶しておき(例えば、外部接続機器6の使用者を予め定めておき、その使用者を指し示す情報をその外部接続機器6の内部や、管理サーバAの内部に保存しておくなど)、棚卸指示通知をその所定の端末に通知するようにしてもかまわない。
【0059】
端末指示情報受信部22は、指示通知部16から出力された棚卸指示通知をネットワークI/F20を介して受信し、端末制御部23に送信する。端末制御部23は、棚卸指示通知を表示装置5に表示する。
【0060】
そして、棚卸指示通知が表示装置5に表示された端末Bのユーザは、自身が所持している外部接続機器6を端末Bに取り付けることにより、棚卸を実行する。
【0061】
管理端末指示情報受信部31は、指示通知部16から出力された棚卸指示通知をネットワークI/F30を介して受信し、管理端末制御部32に送信する。管理端末制御部32は、棚卸指示通知を表示装置5に表示する。
【0062】
管理サーバAの外部接続機器情報記憶部19aは、ネットワークNにおいて接続されている本システム内において使用される全ての外部接続機器6の識別情報と、その棚卸の実行状況が記憶されている。
【0063】
管理サーバAの棚卸完了判定部19bは、指示通知部16から棚卸指示通知が出力された時点より所定期間内に、着脱情報取得部11において取得した着脱情報を受け取り、外部接続機器情報記憶部19aの情報と照合して、棚卸が実行されたかどうかを判定する。次に、棚卸完了判定部19bは、棚卸完了判定結果に応じて外部接続機器情報記憶部19aの情報を随時更新する。そして、棚卸完了判定部19bは、外部接続機器情報記憶部19aに記憶された全ての外部接続機器6について棚卸が実行されたことを検出すると、棚卸完了と判定する。また、所定期間以上棚卸が完了しない場合、棚卸完了判定部19bは、指示通知部16から棚卸を実行していない端末Bに対して、再度棚卸指示通知を送信させるように構成してもよい。
【0064】
〔実施例1−処理プロセス(1)〕
次に、本発明の棚卸支援システムにおける処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、外部接続機器6としてUSBメモリを使用した場合を例に説明する。また、所持端末の決定方法は(1)着脱の日時を用いて所持端末を決定する方法、を用いる場合について説明する。
【0065】
端末Bの端末制御部23は、端末BにUSBメモリが取り付けられたことを検出すると、その情報の内容に基づき着脱情報を生成し、その生成した着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。生成される着脱情報の一例を図5に示す。
【0066】
上記の着脱情報の管理サーバAへの送信タイミングの形式ついて、着脱情報生成部21は、着脱情報を生成する毎に、随時管理サーバAへ着脱情報を送信するという形式で行っている。これ以外の送信形式としては、生成した着脱情報を一定期間端末B内に記憶しておいて、所定のタイミングで記憶しておいた一定期間内の着脱情報をまとめて管理サーバAに送信するという形式が考えられる。まとめて送信する場合は、端末B内に着脱情報を一時的に記憶する一時記憶部(図示せず)を備え、一時記憶部内に、外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報、外部接続機器識別情報、外部接続機器6の取り付け又は取り外しを示す着脱操作情報及び最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)を保存しておく。そして、一定期間毎に一時記憶部内の情報を着脱情報として管理サーバAに送信する。まとめて送信する際の着脱情報の一例を図6に示す。また、着脱情報に、外部機器接続装置毎の着脱を行った回数(着脱回数)などを含むようにしても良い。
【0067】
管理サーバAの着脱情報取得部11は、端末Bから送信された着脱情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した着脱情報を着脱情報記憶部12に記憶する(S101)。着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報の一例を図7に示す。
【0068】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、特定の外部接続機器6に対する所定期間内における着脱情報を取得する。そして、着脱情報に含まれる外部接続機器識別情報と、その外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報及び最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)とを関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する。
【0069】
上記の処理を具体的に説明する。着脱情報が図7のとおりに記憶されており、所定期間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 17:00」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、各端末が外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った最新着脱日時(ここでは最新の取り付けが行われた日時とする)を抽出すると、端末「CL−001」が「2009/6/11 15:25」、端末「CL−002」が「2009/6/11 16:46」、端末「CL−004」が「2009/6/11 16:13」となる。そして、上記の外部接続機器識別情報、端末識別情報及び最新着脱日時を関連づけた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図8(a)に示す。
【0070】
上記の使用情報について、図8(a)とは異なる形式の使用情報を生成することも可能である。具体的に説明すると、図8(a)では、外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った各端末Bの端末識別情報及び最新着脱日時を関連づけて生成しているが、これとは異なる形式で、外部接続機器「USB−001」に対して最後に着脱を行った端末を示す最終使用端末識別情報と、最後に着脱を行った日時を示す最終着脱日時とを関連付けて使用情報を生成するという形式も考えられる。この場合において生成される使用情報の一例を、図8(b)に示す。図8(b)の形式の使用情報を生成する場合、最終使用端末または最終使用日時の移り変わりに応じて、使用情報の内容も随時更新されていくこととなる。
【0071】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13により生成された使用情報が、外部接続機器識別情報毎に記憶される。さらに、使用情報記憶部14では、使用情報生成部13により随時生成される使用情報に応じて、記憶している使用情報の内容が更新されていく(S102)。使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を、図9に示す。図9は、2009年6月1日から2009年6月30日までの期間において記憶された使用情報の一例を示している。
【0072】
所持端末決定部15は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報から、特定の外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bが一台なのか複数台なのかを判定する。
【0073】
上記の処理を具体的に説明する。使用情報が図9のとおりに記憶されていた場合、外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った端末Bは、端末「CL−001」、端末「CL−002」、端末「CL−004」の3台であるため、着脱を行った端末Bは複数台であると判定できる。これに対して、外部接続機器「USB−002」に対して着脱を行った端末Bは、端末「CL−003」のみであり、着脱を行った端末Bは一台のみであるということが判定できる。着脱した端末Bが一台のみの場合は、その端末Bを所持端末として決定し、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0074】
所持端末決定部15は、上記の判定の結果、外部接続機器6を着脱した端末Bが複数台ある場合は、使用情報を用いて、当該外部接続機器6に対して最後に着脱を行った端末Bが所持端末であると決定し(S103)、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0075】
上記の処理を具体的に説明する。まず、外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った各端末の最新着脱日時を抽出する。使用情報が図9のとおりに記憶されていた場合、端末「CL−001」は「2009/6/29 16:43」、端末「CL−002」は「2009/6/30 17:30」、端末「CL−004」は「2009/6/30 9:21」となる。次に、この各端末の最新着脱日時の中から一番新しい着脱日時に着脱を行った端末(最終使用端末)を特定する。その結果、「2009/6/30 17:30」に着脱を行った端末「CL−002」が特定される。そして、この特定した端末「CL−002」を所持端末として決定し、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0076】
上述の処理では、特定の外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bが一台なのか複数台なのかを判定する第一のステップと、着脱を行った端末Bが複数台である場合に使用情報を用いて所持端末を決定するという第二のステップという二段階の判定処理を行っているが、端末Bが一台なのか複数台なのかを判定する第一のステップを行わずに、第二のステップの判定処理のみで所持端末を決定するという方法を用いてもよい。
【0077】
上記の処理を具体的に説明すると、所持端末決定部15は、まず、外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った端末「CL−001」の最新着脱日時を取得する。次に、他に外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った端末Bが存在するかどうかを検索し、存在しなかった場合は、端末「CL−001」を所持端末と決定する。他に着脱を行った端末Bが存在した場合、その端末Bの最新着脱日時を取得し、端末「CL−001」の最新着脱日時と比較してどちらが後に着脱を行っているかどうかを決定する。この処理を、他に着脱を行った端末Bが存在しなくなるまで繰り返し行うことにより、最終使用端末を特定し、その特定した端末を所持端末として決定する。
【0078】
指示通知部16は、所持端末決定部15によって決定された所持端末の情報に基づき、端末Bまたは管理端末Cに対して棚卸指示通知を送信する(S104)。
【0079】
上記の処理を具体的に説明する。外部接続機器「USB−001」に対する棚卸指示通知を送信する場合を例に説明すると、指示通知部16は、所持端末通知部15から受信した所持端末「CL−002」に対して、外部接続機器「USB−001」棚卸を実行させるための棚卸指示通知をネットワークI/F10を介して送信する。端末Bの端末指示情報受信部22は、ネットワークI/F20を介して当該棚卸指示通知を受信し、端末制御部23に送信する。端末制御部23は受信した情報に基づいて、端末Bの表示装置5に当該棚卸指示通知を表示させる。その表示装置5における表示の一例を、図10に示す。
【0080】
指示通知部16は、所持端末決定部15において所持端末と決定された、端末Bをリストアップし、その情報を棚卸指示通知として管理端末Cに送信し、管理端末Cの表示装置5に表示させることによって、ネットワークNの管理者に認識させるようにしても良い。管理端末Cの表示装置5における表示の一例を、図11に示す。
【0081】
外部接続機器情報記憶部19bは、指示通知部16から棚卸指示通知が出力された後に、着脱情報取得部11において取得された着脱情報から、棚卸が実行されたかどうかを判定する。(S105)
【0082】
上記の処理を具体的に説明する。端末「CL−002」に対して棚卸指示通知が送信された場合を例に説明すると、端末「CL−002」のユーザは、表示装置5に表示された棚卸指示通知に従って外部接続機器「USB−001」を端末「CL−002」に取り付けることにより棚卸を実行する。次に、端末「CL−002」の着脱情報生成部21は、その着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信し、着脱情報受信部11は取得した着脱情報を棚卸完了判定部19bに渡す。そして、棚卸完了判定部19bは、外部接続機器情報記憶部19aに記憶された外部接続機器「USB−001」の棚卸に関する情報を更新することによって棚卸完了を判定する。その時の外部接続機器情報記憶部19aに記憶されている情報の一例を、図12に示す。なお、本実施例では「CL−002」に取り付けることで棚卸を実行するようにしたが、他の端末に「USB−001」を取り付けることで棚卸を実行するようにしてもかまわない。
【0083】
上述の実施形態とすることにより、外部接続機器6を最後に使用した端末のユーザが、その外部接続機器6を所持している可能性が高いと判定することができる。つまり、外部接続機器6の使用日時を考慮した判定が可能となる。
【0084】
〔実施例1−処理プロセス(2)〕
次に、所持端末の決定方法として(2)着脱回数が一番多い端末Bを所持端末として決定する方法、を用いた場合における処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。
【0085】
図4のフローチャートにおける(S102)及び(S103)以外の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0086】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、特定の外部接続機器6に対する所定期間内における着脱情報を取得する。次に、取得した着脱情報から当該外部接続機器6に対して着脱を行った端末毎に、所定期間内にその着脱が何回行われたかの着脱回数を算出する。そして、着脱情報に含まれる外部接続機器識別情報、その外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報及び最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)、及び算出した着脱回数を関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する。
【0087】
上記の処理を具体的に説明する。着脱情報が図7のとおりに記憶されており、所定期間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 17:00」までと設定した場合における、外部接続機器6「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bとその着脱が何回行われたかの着脱回数(ここでは取り付けが行われた回数とする)を算出する。外部接続機器「USB−001」に対しては、端末「CL−001」が「2回」、端末「CL−002」が「1回」、端末「CL−004」が「3回」着脱を行っていることが算出される。次に、各端末が外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った最新着脱日時(ここでは最新の取り付けが行われた日時とする)を抽出すると、端末「CL−001」が「2009/6/11 15:25」、端末「CL−002」が「2009/6/11 16:46」、端末「CL−004」が「2009/6/11 16:13」となる。そして、上記の外部接続機器識別情報、端末識別情報、着脱回数及び最新着脱日時を関連づけた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図8(a)に示す。
【0088】
所持端末決定部15は、特定の外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bが一台なのか複数台なのかを判定した結果、その外部接続機器6を着脱した端末Bが複数台ある場合は、使用情報を用いて、その外部接続機器6に対して着脱を行った回数が一番多い端末Bが所持端末であると決定し(S103)、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0089】
上記の処理を具体的に説明する。まず、外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った各端末の着脱回数を抽出する。使用情報が図9のとおりに記憶されていた場合、端末「CL−001」は「18回」、端末「CL−002」は「6回」、端末「CL−004」は「4回」となる。次に、この各端末のうち、着脱回数が一番多い端末を特定する。その結果、「CL−001」が特定される。そして、この特定した端末「CL−001」を所持端末として決定し、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0090】
上述の処理では、特定の外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bが一台なのか複数台なのかを判定する第一のステップと、着脱を行った端末Bが複数台である場合に使用情報を用いて所持端末を決定するという第二のステップという二段階の判定処理を行っているが、端末Bが一台なのか複数台なのかを判定する第一のステップを行わずに、第二のステップの判定処理のみで所持端末を決定するという方法を用いてもよい。
【0091】
上述の実施形態とすることにより、外部接続機器6を日常的によく使用する端末のユーザが、その外部接続機器6を所持している可能性が高いと判定することができる。つまり、外部接続機器6の使用頻度を考慮した判定が可能となる。
【実施例2】
【0092】
〔実施例2−構成〕
次に、図13の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第二実施形態について説明する。なお、実施例1と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0093】
本発明の棚卸支援システムの第二実施形態は、管理サーバAの所持端末決定部15の内部に、使用情報を用いて外部接続機器6に対する活用度を算出する活用度算出手段15aを備えているという点、さらに、生成した活用度に基づいて所持端末を決定する所持端末決定手段15bを備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0094】
本実施例は、使用情報に基づいて特定の外部接続機器6に対する活用度を算出し、その活用度に基づいて所持端末を決定するという点に特徴がある。
【0095】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部又は同様の動作については、詳細な説明を省略する。
【0096】
活用度算出手段15aは、まず、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、特定の外部接続機器6の使用情報を抽出する。次に、抽出した使用情報に含まれる当該外部接続機器6に対して着脱を行った端末識別情報毎に、その着脱回数及び最新着脱日時を抽出する。そして、抽出した着脱回数及び最新着脱日時に基づいて、各端末別に当該外部接続機器6に対する活用度を算出し、算出した活用度を所持端末決定手段15bに送信する。
【0097】
上記の活用度とは、特定の外部接続機器6が特定の端末Bにおいてどの程度使用されているのかを示す値のことをいい、着脱日時や着脱回数など、その外部接続機器6に対して行われた使用情報に基づいて算出される値のことをいう。
【0098】
所持端末決定手段15bは、活用度算出手段15aから取得した各端末の活用度を比較し、活用度が一番高かった端末Bを所持端末として決定する。そして、所持端末決定手段15bは、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0099】
〔実施例2−処理プロセス〕
次に、本発明の棚卸支援システムにおける処理プロセスの一例を、図13の機能ブロック図及び図14のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、外部接続機器6としてUSBメモリを使用した場合を例に説明する。
【0100】
図14のフローチャートにおける(S201)から(S202)、(S205)から(S206)の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0101】
活用度算出手段15aは、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、特定の外部接続機器6の使用情報を抽出し、その外部接続機器6に対して着脱を行った端末B毎に活用度を算出し(S203)、算出した活用度を所持端末決定手段15bに送信する。
【0102】
上記の処理を具体的に説明する。まず、活用度算出手段15aの内部には、予めポイント設定テーブル(図示せず)が設けられており、使用情報記憶部14から抽出される情報に応じたポイントが予め設定されている。ポイント設定テーブルの一例を、図15に示す。
【0103】
次に、活用度算出手段15aは、使用情報が図9のとおりに記憶されていた場合、外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った端末Bは、端末「CL−001」、端末「CL−002」、端末「CL−004」の3台が特定される。まず、特定した各端末の着脱回数を抽出し、端末「CL−001」・「18回」、端末「CL−002」・「6回」、端末「CL−004」・「4回」という情報を取得する。さらに、各端末の最新着脱日時情報を抽出して比較することにより、外部接続機器「USB−001」に対する最終使用端末を特定する。図9の場合であれば、最終使用端末は端末「CL−002」と特定される。
【0104】
そして、活用度算出手段15aは、上記取得した情報を基に、ポイント設定テーブルの設定値に従って各端末の外部接続機器「USB−001」に対する活用度を算出する。端末「CL−001」は、着脱回数「18回」なので活用度「18ポイント」となる。端末「CL−002」は、着脱回数「6回」で、更に最終使用端末なので「4+10」となり、活用度「16ポイント」となる。同様に、端末「CL−004」は、着脱回数「4回」なので活用度「4ポイント」となる。
【0105】
所持端末決定手段15bは、活用度算出手段15aから取得した各端末の活用度を比較し、活用度が一番高かった端末Bを所持端末として決定し(S204)、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0106】
上記の処理を具体的に説明する。活用度算出手段15aから取得した、端末「CL−001」、「CL−002」、「CL−004」の各端末の活用度はそれぞれ、「18ポイント」、「16ポイント」、「4ポイント」となっているため、比較した結果、端末「CL−001」を所持端末として決定する。
【0107】
所持端末の決定方法は、上述の方法のみには限らない。例えば、予め所定ポイントを定めておき、その所定ポイント以上の活用度を有している端末B全てを所持端末として決定するという方法が考えられる。また、所定ポイント以上の活用度を有する端末Bがない場合は、全ての端末Bを所持端末として特定するという方法も考えられる。
【0108】
また、外部接続機器6の使用日時(取り付けた時刻または取り外した時刻)から現在までの経過時間をポイント化し、上述の活用度に用いるという方法も考えられる。具体的には、経過時間が0〜12時間の場合は「5ポイント」、12〜24時間の場合は「3ポイント」、24〜48時間の場合は「1ポイント」、48時間以上は「0ポイント」とし、各端末の外部接続機器6を使用日時からポイントを算出し、活用度に加算するという方法である。
【0109】
上述の実施形態とすることにより、外部接続機器6の使用日時と使用頻度の両方も考慮した判定が可能となり、外部接続機器6を所持している可能性の判定精度を向上させることができる。
【実施例3】
【0110】
〔実施例3−構成〕
次に、図16の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第三実施形態について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1及び実施例2と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0111】
本発明のファイル管理システムの第三実施形態は、管理サーバAの所持端末決定部15の内部に、使用情報を用いて外部接続機器6に対する最終使用日時からの経過時間を算出する経過時間算出手段15cを備えているという点において、実施例2の実施形態と異なっている。
【0112】
本実施例は、使用情報に基づいて特定の外部接続機器6の最終使用日時からの経過時間を算出し、その経過時間と活用度とに基づいて所持端末を決定するという点に特徴がある。
【0113】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同様の構成部又は同様の動作については、詳細な説明を省略する。
【0114】
活用度算出手段15aは、まず、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、特定の外部接続機器6の使用情報を抽出する。次に、抽出した使用情報に含まれる当該外部接続機器6に対して着脱を行った端末識別情報毎に、その着脱回数及び最新着脱日時を抽出する。そして、抽出した着脱回数及び最新着脱日時に基づいて、各端末別に当該外部接続機器6に対する活用度を算出し、算出した活用度を所持端末決定手段15bに送信する。
【0115】
経過時間算出手段15cは、まず、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、特定の外部接続機器6に対して行われた使用日時のうち、一番新しい使用日時(最終使用日時)を抽出する。次に、抽出した最終使用日時から現在までの経過時間を算出する。そして、算出した経過時間を所持端末決定手段15bに送信する。
【0116】
所持端末決定手段15bは、まず、経過時間算出手段15cから取得した最終使用日時からの経過時間に基づいて、基準となる活用度(基準活用度)を決定する。次に、活用度算出手段15aから取得した各端末の活用度と基準活用度とを比較して、基準活用度以上の活用度を有する端末Bを所持端末として決定する。そして、所持端末決定手段15bは、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0117】
〔実施例3−処理プロセス〕
次に、本発明の棚卸支援システムにおける処理プロセスの一例を、図16の機能ブロック図及び図17のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、外部接続機器6としてUSBメモリを利用した場合を例に説明する。
【0118】
図17のフローチャートにおける(S301)から(S303)、(S306)から(S307)の動作については、〔実施例2−処理プロセス〕と同様のため、その説明を省略する。
【0119】
経過時間算出手段15cは、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、特定の外部接続機器6に対する最終使用日時を抽出し、その最終使用日時から現在までの経過時間を算出し(S304)、算出した経過時間を所持端末決定手段15bに送信する。
【0120】
上記の処理を具体的に説明する。まず、経過時間算出手段15cは、使用情報が図9の通りに記憶されていた場合、外部接続機器「USB−001」に対する着脱日時のうち、一番新しい着脱日時(最終着脱日時)を抽出すると「2009/6/30 17:30」となる。次に、その最終使用日時から現在までの経過時間を算出する。現在日時を「2009/7/1 12:00」とした場合、経過時間は「18時間30分」と算出される。この算出した経過時間を、所持端末決定部15bに送信する。
【0121】
所持端末決定手段15bは、経過時間算出手段15cから取得した経過時間から基準活用度を決定し、活用度算出手段15aから取得した各端末の活用度と基準活用度とを比較して所持端末を決定し(S305)、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0122】
上記の処理を具体的に説明する。まず、所持端末決定手段15bの内部には、予め基準活用度テーブル(図示せず)が設けられており、経過時間算出手段15cから取得する経過時間に応じた基準活用度が予め設定されている。基準活用度テーブルの一例を、図18に示す。
【0123】
次に、所持端末決定手段15bは、基準活用度テーブルの内容から、経過時間算出手段15cから取得した経過時間「18時間30分」に対応する基準活用度を特定する。その結果、基準活用度「14ポイント」が特定される。
【0124】
そして、所持端末決定手段15bは、活用度算出手段15aから取得した各端末の活用度と基準活用度とを比較し、基準活用度以上の端末Bを所持端末として決定する。端末「CL−001」、「CL−002」、「CL−004」の各端末の活用度がそれぞれ、「18ポイント」、「16ポイント」、「4ポイント」となっている場合であれば、基準活用度「14ポイント」以上の活用度を有する端末Bは、端末「CL−001」と端末「CL−002」の二端末となる。よって、この二端末を所持端末として決定し、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0125】
上記の処理において、全ての端末が基準活用度未満であり、所持端末に該当する端末なしという結果になることも考えられる。その場合には、各端末の中で一番活用度の高い端末を所持端末と決定するというような形式にすると好適である。または、全ての端末が基準活用度未満の場合、全ての端末を所持端末と決定するという方法も考えられる。
【0126】
上述の実施形態とすることにより、最終使用日時からの経過時間という要素を加えることで、外部接続機器6を所持している者が既に移り変わっているという可能性も考慮した判定が可能となり、外部接続機器6を所持している可能性の判定精度を向上させることができる。
【実施例4】
【0127】
〔実施例4−構成〕
次に、図19の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第四実施形態について説明する。なお、実施例1、実施例2及び実施例3と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1、実施例2及び実施例3と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0128】
本発明のファイル管理システムの第四実施形態は、管理サーバAの内部に、端末Bにおいて実行された処理の履歴を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部17、取得した操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部18を備え、端末Bの内部に、端末Bにおいて実行された処理の履歴を示す操作ログ情報を生成する操作ログ情報生成部24、を備えているという点において、実施例2の実施形態と異なっている。
【0129】
本実施例は、操作ログ情報に基づいて使用情報を生成し、その生成される使用情報の中には端末Bが行った処理内容も含まれており、その処理内容も加味した活用度を算出するという点に特徴がある。
【0130】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1、実施例2及び実施例3と同様の構成部又は動作については、詳細な説明を省略する。
【0131】
操作ログ情報生成部24は、端末制御部23から、端末Bにおいて行われた操作を検出し、操作ログ情報を生成する。さらに生成した操作ログ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバに送信する。
【0132】
上記の操作ログ情報とは、例えば端末Bの入力装置4を用いてユーザにより操作された内容を示す情報、端末Bにおいて実行される又は実行された内容であって、端末識別情報、ユーザ識別情報、日時情報、処理内容(操作内容)、処理対象情報、格納場所及び外部接続機器識別情報等を含むものをいう。
【0133】
さらに、端末識別情報とは、端末を一義的に識別することができる情報のことであり、例えば、端末のシリアル番号、製造番号、MACアドレス、IPアドレス、任意のユニークな数字・コード・名称等が端末識別情報として用いられる。
【0134】
さらに、ユーザ識別情報とは、端末を使用するユーザを一義的に識別することができる情報のことであり、例えば、ユーザの氏名・部署名・社員番号名や、任意のユニークな数字・コード・名称等がユーザ識別情報として用いられる。
【0135】
さらに、処理内容とは、端末において実行された内容であって、ミドルウェアまたはOS等において処理されるアプリケーションやハードウェア等による制御のことをいう。より具体的には、キー入力、ポインティングデバイスの操作(ボタン押下、移動など)、外部接続機器6の着脱、ファイル操作(作成、削除、コピー、移動、上書き保存、ファイル名変更等)、アプリケーション操作(起動、終了等)、ドライブの追加・削除・検知、IPアドレス変更、記憶媒体の書き込み、印刷、クリップボードへのコピー等を示す情報がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0136】
さらに、処理対象情報とは、処理内容に従って実行される対象のことをいう。より具体的には、操作された外部接続機器識別情報、操作されたファイルの識別情報(ファイル名、フォルダ名等)、操作されたアプリケーション名等がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0137】
操作ログ情報取得部17は、ネットワークNに接続されている端末Bの操作ログ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した操作ログ情報を操作ログ情報記憶部18に記憶する。
【0138】
操作ログ情報記憶部18には、操作ログ情報取得部17が取得した操作ログ情報が記憶される。その際の操作ログ情報の記憶形式は、操作ログ情報に含まれる端末識別情報を利用して、端末別に関連付けて記憶するという形式にすると好適である。さらに、操作ログ情報に含まれる日時情報を利用して、操作ログ情報を取得した順に時系列的に記憶するという形式にしてもよい。
【0139】
使用情報生成部13は、操作ログ情報記憶部から所定期間内の操作ログ情報を抽出し、抽出した操作ログ情報に含まれる外部接続機器識別情報、端末識別情報、処理内容及び着脱日時から使用情報を生成し、使用情報記憶部14に記憶する。また、使用情報生成部13は、抽出した操作ログ情報に基づいて、使用情報記憶部14に記憶されている内容を随時更新する。
【0140】
活用度算出手段15aは、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、特定の外部接続機器6の使用情報を抽出する。次に、抽出した使用情報に含まれる当該外部接続機器6に対して着脱を行った端末識別情報毎に、その着脱回数、処理内容及び最新着脱日時を抽出する。そして、抽出した着脱回数、処理内容及び最新着脱日時に基づいて、各端末別に当該外部接続機器6に対する活用度を算出し、算出した活用度を所持端末決定手段15bに送信する。
【0141】
所持端末決定手段15bは、活用度算出手段15aから取得した各端末の活用度を比較し、活用度が一番高かった端末Bを所持端末として決定する。そして、所持端末決定手段15bは、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0142】
〔実施例4−処理プロセス〕
次に、本発明の棚卸支援システムにおける処理プロセスの一例を、図19の機能ブロック図及び図20のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、外部接続機器6としてUSBメモリを使用した場合を例に説明する。
【0143】
図20のフローチャートにおける(S405)から(S406)の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0144】
操作ログ情報生成部24は、端末制御部23が実行した制御を検出すると、その検出した情報の内容に基づき操作ログ情報を生成し、その生成した操作ログ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0145】
管理サーバAの操作ログ情報取得部17は、端末Bから送信された操作ログ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した操作ログ情報を操作ログ情報記憶部18に記憶する(S401)。記憶される操作ログ情報の一例を図21に示す。
【0146】
上記の図21は、一定期間内において生成された操作ログ情報の一例をまとめて示したものであり、実際は端末Bで操作が行われる都度操作ログ情報は生成される。図21に示した操作ログ情報の一例では、端末識別情報、ユーザ識別情報、日時情報、処理内容、処理対象情報及び格納場所が一つの操作ログ情報として関連付けられて生成されることとしている。
【0147】
使用情報生成部13は、操作ログ情報記憶部18に記憶されている操作ログ情報から、所定時間内に外部接続機器6に対して処理が行われたことを示す操作ログ情報を取得する。さらに、取得した操作ログ情報から、処理が行われた外部接続機器6を示す外部接続機器識別情報、外部接続機器6に対して処理を行った端末Bを示す端末識別情報、外部接続機器6に対して行われた処理の内容を示す処理情報及び処理が行われた日時を示す日時情報を抽出し、これらの情報を関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する。
【0148】
上記の処理を具体的に説明すると、操作ログ情報が図21のとおりに記憶されており、所定時間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 10:30」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bとその着脱が何回行われたかの着脱回数(ここでは取り付けが行われた回数とする)を算出する。外部接続機器「USB−001」に対しては、端末「CL−001」が「2回」着脱を行っていることが算出される。そして、各端末が外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った最新着脱日時(ここでは最新の取り付けが行われた日時とする)を抽出すると、「2009/6/11 10:30」となる。
【0149】
次に、外部接続機器「USB−001」に対して行われた所定の操作を示す処理内容を抽出する。ここでは、所定の処理(処理種別)を「ファイル移動」・「ファイルコピー」・「ファイル削除」・「上書き保存」の4種類とし、その4種類の処理種別が何回行われたかという情報を算出するという場合を例に説明する。外部接続機器「USB−001」内に保存されているファイルに対しては、処理種別「ファイル移動」が「1回」、処理種別「上書き保存」が「2回」行われているということが算出される。そして、上記の外部接続機器識別情報、端末識別情報、着脱回数、最新着脱日時及び処理内容を関連づけた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図22に示す。
【0150】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13により生成された使用情報が、外部接続機器識別情報毎に記憶される。さらに、使用情報記憶部14では、使用情報生成部13により随時生成される使用情報に応じて、記憶している使用情報の内容が更新されていく(S402)。使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を、図23に示す。図23は、2009年4月1日から2009年6月30日までの期間において記憶された使用情報の一例を示している。
【0151】
活用度算出手段15aは、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、特定の外部接続機器6の使用情報を抽出し、その外部接続機器6に対して着脱を行った端末B毎に活用度を算出し(S403)、算出した活用度を所持端末決定手段15bに送信する。
【0152】
上記の処理を具体的に説明する。まず、活用度算出手段15aの内部には、予めポイント設定テーブル(図示せず)が設けられており、使用情報記憶部14から抽出される情報に応じたポイントが予め設定されている。ポイント設定テーブルの一例を、図24に示す。
【0153】
次に、活用度算出手段15aは、使用情報が図23のとおりに記憶されていた場合、外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った端末Bは、端末「CL−001」、端末「CL−002」、端末「CL−004」の3台が特定される。次に、特定した各端末の着脱回数、最終使用端末、使用情報に基づいた活用度を算出する。端末「CL−001」の活用度は「18+18+12」で「48ポイント」、端末「CL−002」の活用度は「6+10+9+6+2」で「33ポイント」、端末「CL−004」の活用度は「4+6+2」で「12ポイント」となる。
【0154】
所持端末決定手段15bは、活用度算出手段15aから取得した各端末の活用度を比較し、活用度が一番高かった端末Bを所持端末として決定し(S404)、決定した所持端末の情報を指示通知部16に送信する。
【0155】
上記の処理を具体的に説明する。活用度算出手段15aから取得した、端末「CL−001」、「CL−002」、「CL−004」の各端末の活用度はそれぞれ、「48ポイント」、「33ポイント」、「12ポイント」となっているため、比較した結果、端末「CL−001」を所持端末として決定する。
【0156】
上述の実施形態とすることにより、外部接続機器6の使用日時と使用頻度に加えて、外部接続機器6に記憶されているファイルに対する処理内容を考慮した判定が可能となり、外部接続機器6を所持している可能性の判定精度を向上させることができる。
【実施例5】
【0157】
次に、本発明の棚卸支援システムの第五実施形態について説明する。本実施形態では、実施例4における場合と同様に、操作ログ情報を利用し、操作ログ情報から使用情報を生成するという形式で構成される。さらに、実施例3における処理と同様に、使用情報から算出した活用度と経過時間とを用いることにより、所持端末を決定するという形式で構成される。
【0158】
上述の実施形態とすることにより、最終使用日時からの経過時間という要素に加えて、外部接続機器6に記憶されているファイルに対する処理内容を考慮した判定が可能となり、外部接続機器6を所持している可能性の判定精度を向上させることができる。
【実施例6】
【0159】
次に、本発明の棚卸支援システムの第六実施形態について説明する。前述の各実施例における実施形態では、着脱情報又は操作ログ情報に含まれる端末識別情報を利用することにより、外部接続機器6を所持している可能性が高い端末(所持端末)を判定していた。しかし、本実施形態では、操作ログ情報に含まれている「端末Bを使用しているユーザを識別するユーザ識別情報」を用いることにより、外部接続機器6を所持している可能性が高いユーザ(所持者)を判定するという点に特徴がある。
【0160】
本実施形態における棚卸支援システムは、外部接続機器6の装着部を備えた端末と管理サーバとで構成されており、前記端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部と、前記操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器6と当該外部接続機器6を使用したユーザとを関連付けた使用情報を生成する使用情報生成部と、前記使用情報において一の外部接続機器6に対して二以上のユーザによって着脱が行われている場合に、使用情報に基づいて前記外部接続機器6を所持している可能性の高いユーザを所持者と決定する所持者決定部と、前記所持者が使用している端末に対して棚卸に関する指示を通知する指示通知部と、を備えている。
【0161】
本実施形態における構成は、前述の各実施形態において利用していた端末識別情報を、ユーザ識別情報に代えることにより実現可能である。
【0162】
本実施例では、操作ログ情報の中に含まれているユーザ識別情報を利用するという処理方法について説明したが、着脱情報の中に予めユーザ識別情報を含めるという形式も考えられる。着脱情報の中にユーザ識別情報を含むことによって、着脱情報を用いて本実施例において取得する情報が着脱情報であったとしても、本実施例における処理を行うことができる。
【0163】
本実施形態とすることにより、外部接続機器6を所持している可能性の高い所持者を特定し、その所持者に対して直接棚卸の指示通知を送信することが可能になる。
【符号の説明】
【0164】
A:管理サーバ
B:端末
C:管理端末
1:演算装置
2:記憶装置
3:通信装置
4:入力装置
5:表示装置
10:ネットワークI/F
11:着脱情報取得部
12:着脱情報記憶部
13:使用情報生成部
14:使用情報記憶部
15:所持端末決定部
15a:活用度算出手段
15b:所持端末決定手段
15c:経過時間算出手段
16:指示通知部
17:操作ログ情報取得部
18:操作ログ情報記憶部
19a:外部接続機器情報記憶部
19b:棚卸完了判定部
20:ネットワークI/F
21:着脱情報生成部
22:端末指示情報受信部
23:端末制御部
24:操作ログ情報生成部
30:ネットワークI/F
31:管理端末指示情報受信部
32:管理端末制御部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成される棚卸支援システムであって、
前記端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部と、
前記着脱情報に基づいて前記外部接続機器とその外部接続機器を使用した端末とを関連付けた使用情報を生成する使用情報生成部と、
一の外部接続機器に対して二以上の端末に対する着脱が行われている場合に、前記使用情報に基づいて前記外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する所持端末決定部と、
を備えることを特徴とする棚卸支援システム。
【請求項2】
外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成される棚卸支援システムであって、
前記端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部と、
前記操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器とその外部接続機器を使用した端末とを関連付けた使用情報を生成する使用情報生成部と、
一の外部接続機器に対して二以上の端末に対する着脱が行われている場合に、前記使用情報に基づいて前記外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する所持端末決定部と、
を備えることを特徴とする棚卸支援システム。
【請求項3】
前記所持端末決定部は、
前記使用情報を用いて、前記外部接続機器を使用した端末毎に、当該外部接続機器に対する活用度を算出する手段と、
前記算出した活用度に基づいて、前記外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する手段と、
を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の棚卸支援システム。
【請求項4】
前記所持端末決定部は、
前記使用情報を用いて、前記外部接続機器が最後に使用されてからの経過時間を算出する手段と、
前記活用度と前記経過時間とに基づいて、前記外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する手段と、
を有することを特徴とする請求項3に記載の棚卸支援システム。
【請求項5】
端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、
前記着脱情報に基づいて前記外部接続機器とその外部接続機器を使用した端末とを関連付けた使用情報を生成する使用情報生成機能と、
一の外部接続機器に対して二以上の端末に対する着脱が行われている場合に、前記使用情報に基づいて前記外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する所持端末決定機能と、
をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラム。
【請求項6】
端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、
前記操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器とその外部接続機器を使用した端末とを関連付けた使用情報を生成する使用情報生成機能と、
一の外部接続機器に対して二以上の端末に対する着脱が行われている場合に、前記使用情報に基づいて前記外部接続機器を所持している可能性の高い端末を所持端末と決定する所持端末決定機能と
をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−34536(P2011−34536A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−183168(P2009−183168)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(599108242)Sky株式会社 (257)